●阪神「ドラフト1位」の佐藤輝明内野手(21=近畿大學)が 9日、21年初の対外試合となった練習試合の北海道日本ハム戦(宜野座)に「2番左翼」で出場し、「プロ1号」を含む「猛打賞3打点」の鮮烈デビューを飾った。初回の初打席で弾丸の右前打を放つと、 5回は一時逆転の 2ランを右翼へ、 7回は勝ち越し決勝のタイムリー 2塁打を右翼線に運んだ。かつて、これほど劇的な船出を飾った阪神のルーキーがいただろうか。「黄金伝説」の始まりだ。キャンプ初休日の 5日、第 2クールで「ホームランを打てるように」と“予告”していた「プロ初アーチ」を有言実行。だが、本人は最後まで冷静沈着だった。眉ひとつ動かさなかった。佐藤輝明。その名の通り、「明るく輝く黄金伝説」の幕開けだ。
●阪神の「ドラフト1位・佐藤輝明内野手」が 9日、北海道日本ハムとの練習試合(宜野座)に「2番・左翼」で出場。 5回の第 3打席に「プロ初本塁打」、 7回の第 4打席に「決勝2塁打」を放つなど、「3安打3打点」と大暴れした。「矢野虎」の今年初の対外試合で、堂々の勝利の立役者に。「虎のドラ1」は、やっぱりすごい! 「輝く黄金伝説」が幕を開けた。
●矢野燿大監督(52)も、「ドラフト1位・佐藤輝」の衝撃デビューに興奮を隠せなかった。周囲に与える影響も計り知れず、試合中には指揮官自ら「テル(佐藤輝)から 1面を奪え!」とナインにハッパをかけた。遠くへ消えていく白球を、切れない放物線を、 3塁側ベンチから真っすぐ見つめた。矢野監督も輝かしい未来を感じずにはいられない。就任から 3年連続となる対外試合の「初戦白星」に導いた佐藤輝を、惜しみなくたたえた。ちょうど 1カ月前の 1月 9日。「新人合同自主トレ」の初日には「早く壁にぶち当たれ」とルーキー全員にエールを送った。だが、この男は、これくらいの壁であればブチ壊してしまう男だった。たくましい体にギッシリと詰まった力と“目に見えない力”も目の当たりにした。技術的にも目を見張る点があった。賛辞が尽きない。そして、佐藤輝が快音を鳴らすごとに、ナインの目の色が変わっていくのも、指揮官にしてみれば“してやったり”だった。こんなにも球場で見てもらいたい新人は、他にいない。だが、 3安打の衝撃も、矢野監督の興奮も、すでに海を飛び越え日本全国へ届いているはずだ。
●阪神佐藤輝の育ての親・近畿大學田中秀昌監督(63)も、初対外試合でのアーチに驚いた。インターネットでの本塁打シーンの動画を、コーチ陣と一緒に見て喜んだという。スライダーを捉えたスイングは、佐藤輝ならではとうれしそうに話した。本職は 3塁だが、ドラフト指名後は、外野での練習も再開していた。この日は左翼を守った外野守備も、これから上達すると期待した。阪神でも漂う大活躍の予感。近大ナインの励みがまた増えた。
●打撃好調の高山俊外野手(27)が「実戦3試合連続安打」を放った。「1番右翼」で出場し、 5回無死 2塁の第3打席で、鈴木健矢投手(23)から右翼へ会心のタイムリー。激しい外野争いの中、紅白戦 2試合も含めて「猛アピール」を続けている。
●糸原健斗内野手(28)が初の対外試合となる北海道日本ハムとの練習試合で、「2打数2安打2打点」と好発進した。 1回は中前、 3回は右前に適時打。ともに初球の速球をきれいにはじき返し声が弾んだ。若手が多い内野手の中、打撃の堅実性は頼もしい。守備でも連日、川相昌弘臨時コーチ(56)の指導の下、足の運びなど基本から見直している。充実のキャンプに手応えを口にした。糸原健斗内野手は「貫禄の2打席連続初球タイムリー」だ。 1回二死 1、 2塁では西村天裕投手(27)の直球をきっちりミートして中前適時打。 3回二死 1、 2塁からは生田目翼投手(25)の直球を引っ張って右前適時打を決めた。ともに「4番大山」が四球を選んだ直後の初球打ち。オフに「主将の座」を大山に譲ったが、チームリーダーの 1人であることに変わりはない。今季も「2塁レギュラー」の最有力候補だ。
●阪神「3番手」で登板した 2年目斎藤友貴哉投手(26)が、 3イニングをパーフェクトに抑えた。この日最速の 145キロの真っすぐに、99キロのカーブを交えるなど緩急自在に操った。矢野燿大監督も高評価だった。
●昨季「25セーブ」を挙げ、「セ・リーグ最多セーブ」のタイトルに輝いた阪神のロベルト・スアレス投手(29)が 9日、「沖縄・宜野座キャンプ」に合流。キャッチボール、ランニング、軽いノックなど、初日は軽めのメニューで汗を流した。うれしいサプライズがあった。練習前。グラウンドに出てきた虎 2年目の助っ人右腕を、矢野監督や投手陣が「最多セーブ記念Tシャツ」を着て出迎えてくれた。笑顔で記念撮影。憧れだった米大リーグ挑戦よりも、虎で「日本一」になることを決意した「守護神」は、その思いを、さらに強くしていた。
記事をまとめてみました。
<練習試合:阪神 8- 5北海道日本ハム>◇ 9日◇かりゆしホテルズボールパーク宜野座(宜野座村野球場)
宜野座は「佐藤祭り」! 阪神「ドラフト1位」の佐藤輝明内野手が 9日、21年初の対外試合となった練習試合の日本ハム戦(宜野座)に「2番左翼」で出場し、「プロ1号」を含む「猛打賞3打点」の鮮烈デビューを飾った。初回の初打席で弾丸の右前打を放つと、 5回は一時逆転の 2ランを右翼へ、 7回は勝ち越し決勝のタイムリー 2塁打を右翼線に運んだ。かつて、これほど劇的な船出を飾った阪神のルーキーがいただろうか。「黄金伝説」の始まりだ。
◇ ◇ ◇
1回裏阪神一死、右前打を放った佐藤輝明内野手=かりゆしホテルズボールパーク宜野座
佐藤輝は打球が右翼ポール際に飛んだ瞬間、スタンドインを願って駆け出した。「切れるか、切れないか…」。だが、内から技ありで出したバットは白球を切れさせることなく、ポールの内側に弾ませた。「紅白戦」も含め、実戦 9打席目で出た「プロ初アーチ」。しかも、技ありの「逆転2ラン」だ。だが表情は崩さず、淡々とダイヤモンドを 1周した。その姿は「ドラフト1位」指名された瞬間も笑顔を見せなかったあの時と同じ。どっしり構えた背番号「8」がいた。
1回、安打を放った佐藤輝明内野手=かりゆしホテルズボールパーク宜野座
1点を追う 5回無死 1塁。カウント 1- 2から、日本ハムの 2年目右腕、鈴木健の内角低めスライダーを捉えた。「反応してしっかり運ぶことができたと思います」。初回の第 1打席は西村のスライダーを右前打。同点の 7回は立野の真っすぐを捉え、右翼線に決勝の 2塁打を決めた。「5打数3安打3打点」。「気づいても、考えてもいなかった」。 3塁打が出ていれば、「サイクル安打」の衝撃だった。
5回裏阪神無死 1塁、佐藤輝明内野手は「右越え逆転2点本塁打」を放った=かりゆしホテルズボールパーク宜野座
結果が出なくてもブレなかった。 7日の「紅白戦」は藤浪の速球に当てることすらできず、実戦成績は「6打数1安打」。だがこの日の試合前練習でも高校時代からこだわる「置きティー」で白球をはじき返した。止まっているボールは投手をイメージしやすく、高さを変えながら多様なコースに対応できるという佐藤流の調整法だ。そして「合わせにいくのは嫌」と持ち前のフルスイングを貫いた。 4打席目の 2塁打は実戦で初めて直球をはじき返しての「H」ランプ。自分を貫いたからこその対外試合初打席初安打、一時逆転の「プロ1号」、そして「決勝2塁打」だった。
5回裏阪神無死 1塁、佐藤輝明内野手は右越え2点本塁打を放った、左は鈴木健矢投手=かりゆしホテルズボールパーク宜野座
キャンプ初休日の 5日、第 2クールで「ホームランを打てるように」と“予告”していた「プロ初アーチ」を有言実行。だが、本人は最後まで冷静沈着だった。「結果が出た半面、反省点もいっぱい出た。次に生かしていこうという感じです」。眉ひとつ動かさなかった。「これをスタートとして、もっとどんどん打っていけるようにやっていきたいと思います」。佐藤輝明。その名の通り、「明るく輝く黄金伝説」の幕開けだ。
5回裏阪神無死 1塁、矢野燿大監督は佐藤輝明内野手(手前)の「右越え2点本塁打」に拍手する。右は梅野隆太郎捕手=かりゆしホテルズボールパーク宜野座
▼阪神の「ドラフト1位」新人佐藤輝が、日本ハムとの練習試合で「2ラン本塁打」を放った。初の対外試合で本塁打を打ったのは、17年のDeNA細川や08年日本ハム中田の例があるが、阪神の近年の新人野手では、大山らも初の対外試合で 1発は打っていない。なお、04年の鳥谷敬がオープン戦 4試合(16打席目)、80年の岡田彰布がオープン戦 2試合( 5打席目)で「初本塁打」を打っているが、69年の田淵幸一は16試合(60打席目)でやっと「初アーチ」を放っている。
試合後、佐藤輝明内野手(右)に声を掛ける矢野燿大監督(右から 3人目)=かりゆしホテルズボールパーク宜野座
◆春季キャンプ中の阪神戦
米アリゾナでキャンプインしていた16~19年を除き、阪神との練習試合がその年の対外試合初戦となるケースが多い。08年は高卒 1年目だった中田が、名護の左翼場外へ消える推定 130メートルの特大弾。15年には 3年目だった大谷も、同年の実戦初打席となる第 1打席に、左翼席へ本塁打を放っている。
衝撃のデビュー弾! 阪神の「ドラフト1位・佐藤輝明内野手」が 9日、日本ハムとの練習試合(宜野座)に「2番・左翼」で出場。 5回の第 3打席に「プロ初本塁打」、 7回の第 4打席に「決勝2塁打」を放つなど、「3安打3打点」と大暴れした。「矢野虎」の今年初の対外試合で、堂々の勝利の立役者に。「虎のドラ1」は、やっぱりすごい! 「輝く黄金伝説」が幕を開けた。
◆大暴れ「3安打3打点」
大きな弧を描いた白球が、右翼ポールを巻いて芝生に落ちた。着弾を見届けた佐藤輝は、ゆっくりとダイヤモンドを周り、右手をグッと握りしめた。この一撃が、矢野虎の希望-。今年初の対外試合。黄金ルーキーが、衝撃のデビュー弾で“初陣”を彩った。
「飛距離は十分。切れなくて、よかったです。これをスタートとして、もっと、どんどん打っていけるようにやっていきたいと思います」
3- 4の 5回無死 1塁。日本ハムの変則サイド右腕・鈴木健に対し、カウント 1- 2と追い込まれてから、 4球目。内角に食い込んだ 125キロスライダーを強振! 長い滞空時間を経て、打球は右翼席に弾んだ。
一時、逆転となる「2ラン」。ベンチに戻ると矢野監督、そして先輩たちとエアーハイタッチ。記念すべき“プロ1号”に、白い歯がこぼれた。
5回、「2点本塁打」を放った佐藤輝明内野手=かりゆしホテルズボールパーク宜野座
◆対外試合「12球団最速アーチ」
対外試合では、12球団の最速弾。この一撃だけでもインパクトは十分。ただ、これで終わらないのが、昨秋のドラフト会議で 4球団が「1位」で競合した理由だ。
5- 5と追いつかれて迎えた 7回一死 1塁。 1走・小幡が 2盗し、得点圏に進むと、目の色が変わる。立野の 145キロ直球を引っ張り、右翼線に弾む決勝の「適時2塁打」。ひと振りでチームを勝利に導く。持っている男が頼もしさを結果で証明した。第 1打席には、チーム初安打となる右前打を放ち、「3安打3打点」の大暴れ。2021年、矢野阪神の初戦で、文句なしのヒーローに輝いた。
「(家族も)喜んでくれていると思います。結果が出たので、よかったです」
◆溺愛する12歳年下の弟・悠くんに癒やされて
ただでさえ慣れない 1年目のキャンプ。しかも「コロナ禍」で、異例の“ステイホテル”の日々が続く。背中を押してくれるのは家族の存在だ。スマートフォンに送られてくるのは溺愛する12歳年下の弟・悠くんの動画。自身も小学生時代に所属していた甲東ブルーサンダースで白球を追う弟の姿が、外出もままならないキャンプ生活での何よりの癒しとなっている。
獅子奮迅で対外試合デビューを飾った佐藤輝は「あした(10日)はオフなので、ゆっくりしたいと思います」とほほを緩めた。家族から届くエールで英気を養い、まだまだ続く鍛錬の舞台へ、舞い戻る。この日のプレーにも、決して満足はしていない。第 5打席では初めて左腕と対戦し、低めの変化球に空振り三振。左翼守備ではクッションボールにもたつくシーンも。だからこそ、すぐに勝負師の目に戻った。
「結果が出た反面、反省点もいっぱい出た。次に生かしていきたいと思います」 これから、何度もアーチを描き、そして虎を勝利に導く。伝説はまだ始まったばかり。宜野座のグラウンドで、佐藤輝はもっと強くなる。
5回、「2点本塁打」放ちナインとタッチを交わす佐藤輝明内野手=かりゆしホテルズボールパーク宜野座
◆父・博信さん『もしかしたら打つかも…』
佐藤輝の記念すべき“プロ第1号”を、西宮市の自宅のテレビで見届けた父・博信さん(53)は「関西学生リーグの通算『14号』のときも、同じようなサイドの投手だったので『もしかしたら打つかも…』と。切れなくてよかったですね」と目を細めた。「いいときは結構 1打席目から打つんですよ。きのう( 8日)の練習もよかったし、きょう 1打席目でヒットを打ったので、調子はいいんだろうなと思ってました」。誰よりも息子の姿を見続けてきた父は、この日の活躍を確信していたようだった。
★佐藤輝明内野手に打たれた北海道日本ハム投手のコメント
■ 1回に右前打された西村天裕投手
「スライダー。でかいなーと思った。僕の中では、パリーグだと柳田さん(ソフトバンク)みたいなタイプなのかなと。そういうイメージを持って投げて、やっぱり真っすぐを豪快に振ってきた。うまいこと打たれてしまった」
■ 5回に被弾した日本ハム・鈴木健矢投手
「引っかけたスライダー。前の打席も見ていて、いいバッターだなと思っていました。実際に対戦して改めてすごいバッターだと感じました」
7回、 2塁打を放った佐藤輝明内野手=かりゆしホテルズボールパーク宜野座
■ 7回に「決勝2塁打」を浴びた立野和明投手
「「やっぱりすごいですね。『ドラ1』だけあってパワーはある。どのバッターもスイングが強いので、そこを上回らないといけない感じなので、練習をたくさんしていきます」
■広島・岩本貴裕スコアラー
「甲子園でも入っているんじゃないですか。3本も打つって、すごいなって思います。内角球に対しても強く打ち返していた。さすが。飛ばす力もすごいし、打球が速い。やっぱり『ドラフト1位』のすごいバッターだなというのは感じました。怖いなと」
■中日・金子丈スコアラー
「バットを振る力だけでなく(その上で)対応力のある打者だと改めて思った。即戦力ですね。今後も要注意です」
矢野燿大監督も、「ドラフト1位・佐藤輝」の衝撃デビューに「夢があるというか、楽しみが多い選手」と興奮を隠せなかった。周囲に与える影響も計り知れず、試合中には指揮官自ら「テル(佐藤輝)から 1面を奪え!」とナインにハッパをかけた。
遠くへ消えていく白球を、切れない放物線を、 3塁側ベンチから真っすぐ見つめた。矢野監督も輝かしい未来を感じずにはいられない。就任から 3年連続となる対外試合の「初戦白星」に導いた佐藤輝を、惜しみなくたたえた。
「プロの投手と、もちろん初めての対戦の投手ばかりですけど。そういう中から体感して学ぶことがあると思うんでね。それプラス、結果も出すというのは本当に夢があるというか、はい、楽しみが多い選手ですね。本当に、見ていてワクワクするというか」
5回、本塁打を放った佐藤輝明内野手(手前)を出迎える矢野燿大監督=かりゆしホテルズボールパーク宜野座
ちょうど 1カ月前の 1月 9日。「新人合同自主トレ」の初日には「早く壁にぶち当たれ」とルーキー全員にエールを送った。だが、この男は、これくらいの壁であればブチ壊してしまう男だった。
たくましい体にギッシリと詰まった力と“目に見えない力”も目の当たりにした。「結果が出るに越したことはないし、もちろんそれも実力。ある意味、持って生まれた“そういうものを持っている”という可能性を十二分に秘めていると思うしね。期待に応えるって簡単なことじゃない。それをやってのけるっていうのは夢がある選手だなと思ってる」とうなりっぱなしだ。
技術的にも目を見張る点があった。「自分のスイングをしっかりやり切れるっていうのは対応能力につながっているし。これは口で言うほど簡単なことじゃない。そのあたりは本当に非凡なものがあるし、すごい部分」と賛辞が尽きない。そして、佐藤輝が快音を鳴らすごとに、ナインの目の色が変わっていくのも、指揮官にしてみれば“してやったり”だった。
7回に「勝ち越し2塁打」を放った佐藤輝明内野手は豪快にスライディング。走っても絵になる!=かりゆしホテルズボールパーク宜野座
「もちろん打順も守備も守備位置も現状、どっかで固定するって決めているわけじゃない。面白いよね。健斗(糸原)もすごくいいヒット打ったけど新聞にはちょこっとしか載らないでしょう。『テル(佐藤輝)から 1面を奪え』と言っている。奪うようなものが出てきたら、余計面白いことになる」
佐藤輝につながるすべてのことを話しているだけで、頬が緩んでくる。
「ファンの人に来てもらって見てもらえたら、すごい声援だったりがあったかなと思うと(無観客は)残念ですけど。きょうも中継で見てもらったりしていると。早くファンの皆さんに見てもらいたいですね」
こんなにも球場で見てもらいたい新人は、他にいない。だが、 3安打の衝撃も、矢野監督の興奮も、すでに海を飛び越え日本全国へ届いているはずだ。
阪神の「ドラフト1位」佐藤輝明内野手が一時「逆転2ラン」となる“プロ初本塁打”を放った。
◇ ◇ ◇
阪神佐藤輝の育ての親・近大田中秀昌監督も、初対外試合でのアーチに驚いた。インターネットでの本塁打シーンの動画を、コーチ陣と一緒に見て喜んだという。「見ました。もともと変化球はうまいこと打つんですが、うまく拾っていましたね」。スライダーを捉えたスイングは、佐藤輝ならではとうれしそうに話した。
近畿大學・田中秀昌監督(右)と佐藤輝明内野手 (2020年12月24日撮影)
田中監督には昨年10月18日の「メモリアルシーン」と重なった。関大との秋季リーグ戦の延長11回、横手右腕の内寄りに来る球を、この日と同じように高々と右翼ポール際へ運び、「リーグ通算本塁打記録」を更新する「14号」を放った。この日本塁打を打った相手、日本ハム鈴木健も右の横手だった。「右のサイドは見やすいのはあるのでしょうが」。再現VTRのようなシーンにも、びっくりしたという。
本職は 3塁だが、ドラフト指名後は、外野での練習も再開していた。「(近大) 1年の時は我慢して使いました。守備は反復すればうまくなる」。この日は左翼を守った外野守備も、これから上達すると期待した。「本人はマイペースなんで。テレビとか新聞などで活躍は見ています。ケガさえしなければそれでいい」。阪神でも漂う大活躍の予感。近大ナインの励みがまた増えた。
5回裏阪神無死 2塁、高山俊外野手は「右前適時打」を放った、左は鈴木健矢投手=かりゆしホテルズボールパーク宜野座
打撃好調の高山俊外野手が「実戦3試合連続安打」を放った。
「1番右翼」で出場し、 5回無死 2塁の第3打席で、鈴木健から右翼へ会心のタイムリー。激しい外野争いの中、紅白戦 2試合も含めて「猛アピール」を続けている。
また、今季から主将を務める大山悠輔内野手は、指定席の「4番3塁」で出場。初回無死満塁の守りでは、 3ゴロをはじく適時失策もあったが、打席では「2打席連続四球」を選び、主砲の貫禄を示した。
糸原が初の対外試合となる日本ハムとの練習試合で、「2打数2安打2打点」と好発進した。 1回は中前、 3回は右前に適時打。ともに初球の速球をきれいにはじき返し「受け身にならずに仕掛けていこうと思っていた。一発で仕留められたのはとても良かった」と声が弾んだ。
若手が多い内野手の中、打撃の堅実性は頼もしい。守備でも連日、川相臨時コーチの指導の下、足の運びなど基本から見直している。充実のキャンプに「守備も打撃も内容がいい」と手応えを口にした。
1回裏阪神二死 1、 2塁、糸原健斗内野手は中前適時打を放った=かりゆしホテルズボールパーク宜野座
糸原健斗内野手は「貫禄の2打席連続初球タイムリー」だ。 1回二死 1、 2塁では西村の直球をきっちりミートして中前適時打。 3回二死 1、 2塁からは生田目の直球を引っ張って右前適時打を決めた。ともに「4番大山」が四球を選んだ直後の初球打ち。「チャンスだったので、どんどん仕掛けていこうと思った。実戦が始まったばかり。受け身にならず仕留めていこうと思っていた。ファウルにすることなく 1発でとらえられて良かった」と充実感を漂わせた。
1回裏阪神二死 1、 2塁、糸原健斗内野手の中前適時打で生還しナインに迎えられる佐藤輝明内野手(左端)=かりゆしホテルズボールパーク宜野座
オフに「主将の座」を大山に譲ったが、チームリーダーの 1人であることに変わりはない。今季も「2塁レギュラー」の最有力候補だ。21年対外試合初戦は「ドラフト1位」佐藤輝が「虎1号」を記録。「佐藤に全部持っていかれましたけど、監督には『かっこいい大賞』をくださいと言っておいた。もらえると思います」とちゃめっ気たっぷりに笑わせた。
7回から登板した斎藤友貴哉投手は 3イニングをパーフェクトに抑える=かりゆしホテルズボールパーク宜野座
阪神「3番手」で登板した 2年目斎藤友貴哉投手が、 3イニングをパーフェクトに抑えた。
この日最速の 145キロの真っすぐに、99キロのカーブを交えるなど緩急自在に操った。「真っすぐがある程度投げたいところに投げられていた。スライダーもよかったと思う」。矢野燿大監督も「力感を少し抑えながら、その中で相手を圧倒するような投球で頼もしく見えた」と高評価だった。
昨季「25セーブ」を挙げ、「セ・リーグ最多セーブ」のタイトルに輝いた阪神のロベルト・スアレス投手が 9日、「沖縄・宜野座キャンプ」に合流。キャッチボール、ランニング、軽いノックなど、初日は軽めのメニューで汗を流した。
「これから、しっかりと体調を整えて、来週にはブルペンに入ろうと思う。 2回ぐらいブルペンに入って、試合で投げたいね」
1月24日に来日してから 2週間の「自宅待機」中は「できることは限られていたが、コンディションを上げるために練習はしていた」と明かした。
うれしいサプライズがあった。練習前。グラウンドに出てきた虎 2年目の助っ人右腕を、矢野監督や投手陣が「最多セーブ記念Tシャツ」を着て出迎えてくれた。笑顔で記念撮影。「サプライズをしてくれて、ちょっと感傷的になったよ。みなさんに感謝している。このチームで頑張りたい気持ちになった」。憧れだった米大リーグ挑戦よりも、虎で「日本一」になることを決意した「守護神」は、その思いを、さらに強くしていた。
ガンバレ!阪神!我らのタイガース!今季こそ勝利を掴め!
今の僕たちに一番必要なことは「挑戦すること」だと考えています。
試合結果により評価されがちですが、「エラーをしても前に出る」「打たれても バッターに向かっていく」
そのような姿勢が僕たちのチームの成長には一番必要なことだと考えているので、まずは挑戦する事「挑む」を最初に掲げました。 次に、「超える」ですがこれは「超越する」ことです。
「自分の壁を超える」「ライバルに勝つ」いろいろなことがありますが、普段から選手には「比べるのは昨日の自分」という話をしています。
ライバルが活躍すればモチベーションが下がったり、落ち込んだりすることもあ ると思いますが、自分自身を常に超えることを意識し、そういう自分であり続け たいと思い続けていきたいので「超える」を2つ目に掲げています。
最後に「頂へ」。
これは僕自身が監督に就任してからセ・リーグの順位が3位、2位ととなり、来季 はもちろん「頂」しかありません。
チーム全体として頂点に立つことを意識し、選手・スタッフ含めチーム全体で、 頂点に行ったときにどういう景色があるのか、どういう気持ちになれるのかを考える1年とし、「常にトップに立つ」とういう意識にしていきます。
来季はこのスローガンで戦っていきます。
またやはりタイガースファンの大きな後押しも必要です。
このスローガンをもとに共に戦い、頂点に行った景色を一緒に見ましょう。
2020年 オープン戦 最終順位表
2020年 公式戦 順位表
2021年 公式戦日程と結果 (02月)
2021年 公式戦日程表と結果(03月)
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