●14日に予定される広島との練習試合で、矢野燿大監督(52)は｢ドラフト１位新人｣の佐藤輝明内野手(21＝近畿大學)を｢３番｣、 2年目の井上広大外野手(19)を｢４番｣の中軸に起用する方針を明かした。阪神｢ドラフト１位｣の佐藤輝明内野手の本職の｢３塁起用｣が現実味を帯びてきた。外野が基本構想だが、13日の｢沖縄・宜野座キャンプ｣は投内連係やシートノックで 3塁を守り、内野特守も行った。開幕サードが濃厚な大山は別メニュー調整中で、矢野燿大監督も有事に備えたオプションにするプランを明言。14日の練習試合・広島戦(コザしんきんスタジアム)は、｢３番左翼｣の佐藤輝と｢４番中堅｣の井上広大外野手が初中軸を組む。｢開幕３塁｣が濃厚な主砲の大山悠輔内野手(26)は12日の｢紅白戦｣で、腰背部の張りを訴え、別メニュー調整。シーズン中も同様の緊急事態は起こりうる。有事のオプションとして、指揮官は｢黄金ルーキー｣を｢３塁起用｣する可能性を初めて言及した。佐藤輝も、大学時代に慣れ親しんだ“定位置”に就く準備を進める。指揮官は｢ドラフト会議｣直後から一貫して、佐藤輝の起用は外野が基本と構想を明かしてきた。実際、この日までに行われた実戦 4試合もすべて外野起用。だが大山の状態や、佐藤輝の打撃力、さらに練習で見せる高い 3塁の守備力を総合評価して、柔軟にプランを練り直した。14日の広島との練習試合は、井上と初めて｢クリーンアップコンビ｣を組む。セ・リーグとは｢プロ初対戦｣。ローテ候補の遠藤淳志投手(21)が先発してくる。豪快なフルスイングで、｢佐々岡カープ｣も驚かせる。矢野監督は競争激化にも期待を込めた。｢３番・佐藤輝＆４番・井上｣、いざ出陣－。未来の｢クリーンアップ｣が虎党に夢を与える。川相昌弘臨時コーチ(56)が佐藤輝明内野手の 3塁守備に一定の評価を与えた。投内連係ではバントチャージについて身ぶり手ぶり教え込むなど、熱心に指導した。21日までの指導期間で、佐藤輝への｢川相塾｣も熱を帯びる。
●高卒 2年目の井上広大外野手が、14日の広島戦で 1軍初の｢４番｣を務める。同戦は助っ人陣や主力の近本らが同行せず、若手中心のメンバー構成。矢野監督は若きスラッガーの｢４番起用｣を明かした。野手最年少で｢１軍キャンプ｣に参加中の井上は、初の対外試合となった 9日の北海道日本ハム戦に｢９番ＤＨ｣で出場。指揮官が｢一番下から。そんな甘くねえぞ｣とゲキを飛ばした試合だったが、左中間を破る｢弾丸２塁打｣で意地を見せた。｢９番｣から｢４番｣への大抜てきは、将来構想も見据えた矢野監督の期待の表れだ。井上も気合十分だ。 1年目の昨季はウエスタン・リーグで全試合｢４番起用｣という異例の｢英才教育｣も受け、高校時代からも慣れ親しんだ｢４番｣は“定位置”。｢顔｣という言葉も使い、結果で応える意気込みを明かした。井上一樹ヘッドコーチ(49)は期待。注目の一戦は、午後 1時プレーボールだ。
●藤浪晋太郎投手(26)が14日の広島戦で今季初の対外試合登板に臨む。｢２番手」で 3イニングを予定。21年初実戦の 7日｢紅白戦｣は 1回を｢１安打無失点｣。連続快投を目指す。力を込めた。矢野監督も先発の青柳とともに期待。前ソフトバンクの加治屋蓮投手(29)らも登板予定で、投手陣がアピール合戦を期す。初実戦となった 7日の紅白戦では｢Ｄ１位・佐藤輝｣からすべて直球で空振り三振を奪うなど、真っすぐ中心だったが、今回は変化球の精度がテーマ。特に、縦に変化するスライダーを試す絶好の機会だ。昨秋に矢野監督からも習得を促された“縦スラ”。 9日のブルペンで打席に立った福原忍投手コーチ(44)から採点され、まだ完全習得には至っていない。だが、まだキャンプは第 3クール。オフからここまで取り組んできたことを試せる段階だ。同じセ・リーグの広島を相手に精度や打者の反応を確かめ、磨き上げていく。開幕投手内定の西勇のほかに｢先発ローテ候補｣には秋山拓巳投手(29)や青柳晃洋投手(27)、高橋遥人投手(25＝亜細亜大學ＯＢ)、新戦力のチェン・ウェイン(陳偉殷)投手(35＝前ロッテ)やラウル・アルカンタラ投手(28＝前韓国斗山)、Ｄ２位・伊藤将司投手(24＝ＪＲ東日本)らがいる。その枠を勝ち取るためにも、結果とともに新たな武器に自信を深めたい。
●西勇輝投手(30)がルーキー 2人にカツを入れた。午後の宜野座ドーム。｢ドラフト２位｣の伊藤将司投手、｢同３位｣の佐藤蓮投手(22＝上武大學)と 3人で座り込んだ。宜野座ドーム内の片隅にピーンとした空気が充満した。時間は10分。西勇が真剣なまなざしで、ルーキーの伊藤将＆佐藤蓮に熱く、厳しく、強い口調で語っていた。約10分間の熱い話は、野球に取り組む姿勢についての助言。率先して練習の準備をして、落ちてるゴミに気づいて拾う。｢１軍キャンプ｣に参加する日本人投手で最年長。昨年まで後輩を導いていた、｢藤川球児スペシャルアシスタント｣(ＳＡ＝40)の姿を思い出し、行動に移した。西勇が新人の時に、オリックスの先輩が担ってくれた。昨季はチームトップタイの｢１１勝｣を挙げた右腕。結果だけでなく、若手選手たちも導いていく。日本を代表する｢守護神｣だった藤川氏は2012年 1月、自主トレで鳴尾浜を訪問した際、投手控室に泥だらけのスパイクや無造作に置かれているグラブを見て、若手を叱り飛ばしたことがある。09年にオリックスに入団した西勇も、若手時代は先輩から“教育的指導”を受けてきた。嫌われてもいい。自分が言わなければ－。リーダーの自覚だ。前日の 130球に続き、この日はカーブなどを交えて 106球のブルペン投球を行った。早ければ 3月上旬のオープン戦に登板。マウンドでも若手にお手本を示す。
●阪神｢ドラフト３位｣の佐藤蓮投手が、矢野燿大監督から密着指導を受けた。午前中は伊藤将、石井大智投手(23＝四国ＩＬ高知)とともにランメニューに熱視線を注がれ、午後は矢野監督から直接ノックを受けた。宜野座ドーム内で約15分間、臀部(でんぶ)を鍛えるトレーニングを見てもらう場面もあった。
●糸原健斗内野手(28)と｢ドラフト６位｣の中野拓夢内野手(24＝三菱自動車岡崎)が13日、“デスノック”で汗と泥にまみれた。キャンプ名物となっている｢地獄のノック｣で、 2人合わせて約 600球を受けた。
●大山が腰背部の張りのため、大事を取って別メニューの調整となった。大山は前日12日の｢紅白戦｣の第 2打席の初球でフルスイングした後、背中を押さえるしぐさを見せていた。 4回裏の守りから交代していた。｢不動の４番｣を期待しているだけに、慎重に経過を見定める。
記事をまとめてみました。
14日に予定される広島との練習試合で、矢野監督は｢ドラフト１位新人｣の佐藤輝を｢３番｣、 2年目の井上を｢４番｣の中軸に起用する方針を明かした。無観客だが、配信映像などを通じ｢ファンが楽しみにしてもらえるように｣と語った。
キャンプ初の対外試合となった 9日の日本ハムとの練習試合で本塁打を放った佐藤輝は｢しっかりと自分のスイングをしたい｣と意気込んだ。
笑顔を見せながら練習に励む陽川尚将内野(左)と佐藤輝明内野手＝沖縄県宜野座・かりゆしホテルズボールパーク宜野座(宜野座村野球場)
阪神｢ドラフト１位｣の佐藤輝明内野手の本職の｢３塁起用｣が現実味を帯びてきた。外野が基本構想だが、13日の｢沖縄・宜野座キャンプ｣は投内連係やシートノックで 3塁を守り、内野特守も行った。開幕サードが濃厚な大山は別メニュー調整中で、矢野燿大監督も有事に備えたオプションにするプランを明言。14日の練習試合・広島戦(コザしんきんスタジアム)は、｢３番左翼｣の佐藤輝と｢４番中堅｣の井上広大外野手が初中軸を組む。
◇ ◇ ◇
沖縄の強い日差しも収まってきた午後2時半。佐藤輝は本職の 3塁用グラブを手に、 3塁側ファウルゾーンで久慈内野守備走塁コーチからノックを受け続けた。トータル70分。陽川、北條とともに 1塁送球の基本動作や、タッチプレーを反復した。初参加の投内連係は 3塁を守り、シートノックでは左翼の後に 3塁へ入った。見守っていた矢野監督は｢サード佐藤輝｣を本気で考え始めていた。
佐藤輝明内野手(左)の表情に唖然とする陽川尚将内野手＝かりゆしホテルズボールパーク宜野座
矢野監督 (大山)悠輔が昨日みたいな状況になった時とか、あいつ(佐藤輝)が開幕からめちゃくちゃ打つとか。メンバーは、いろんな状況のなかで勝ち上がっていったやつを使う。いろんなことを今のうちに準備しておきたい。
｢開幕３塁｣が濃厚な主砲の大山は12日の｢紅白戦｣で、腰背部の張りを訴え、別メニュー調整。シーズン中も同様の緊急事態は起こりうる。有事のオプションとして、指揮官は｢黄金ルーキー｣を｢３塁起用｣する可能性を初めて言及した。佐藤輝も｢いつどこでチャンスをもらえるか分からない。どこのポジションでも出られるように準備していきたい｣と、大学時代に慣れ親しんだ“定位置”に就く準備を進める。
指揮官は｢ドラフト会議｣直後から一貫して、佐藤輝の起用は外野が基本と構想を明かしてきた。実際、この日までに行われた実戦 4試合もすべて外野起用。だが大山の状態や、佐藤輝の打撃力、さらに練習で見せる高い 3塁の守備力を総合評価して、柔軟にプランを練り直した。
佐藤輝明内野手(手前)は 3塁ベース上で川相昌弘臨時コーチのノックを受ける＝かりゆしホテルズボールパーク宜野座
矢野監督 本人的にはサードがいいっていうことはもちろん分かっている。若いうちにいろんなところにチャレンジしてやっていくのは、マイナスになることはない。(起用の)幅を広げるというか、(首脳陣も)いろいろチャレンジしています。
14日の広島との練習試合は｢３番左翼｣でスタメン予定。中堅で｢４番｣に入る19歳の大砲候補、井上と初めて｢クリーンアップコンビ｣を組む。｢いい結果を出せるように。しっかり自分のスイングをしてアピールしたい｣。セ・リーグとは｢プロ初対戦｣。ローテ候補の遠藤が先発してくる。豪快なフルスイングで、｢佐々岡カープ｣も驚かせる
▽久慈照嘉内野守備兼バントコーチ(佐藤輝の 3塁守備について)
「今は自分のスタイルでやって、気づいた時に(アドバイスを)言っていく。 1クールに 1回は内野守備をしていく方針｣
守備練習をする佐藤輝明内野手＝かりゆしホテルズボールパーク宜野座
｢３番・佐藤輝｣、｢４番・井上｣－。阪神・矢野燿大監督は13日、14日の広島との練習試合(沖縄)で｢ドラフト１位・佐藤輝明内野手｣を｢３番｣、高卒 2年目の井上広大外野手(19)を｢４番｣に起用することを明かした。未来の虎を担う左右の大砲候補。虎党が胸を躍らせるクリーンアップが出陣する。
■｢未来｣志向で…矢野監督明言
ファンにとって盆と正月が一緒に来たような“夢オーダー”が、南国沖縄の地で早くも実現する。｢３番・佐藤輝｣、｢４番・井上｣－。この 2人の名前が主軸に連なるだけでわくわくが止まらない。左右の大砲候補を中心に据えて、矢野監督が広島戦に臨むことを明かした。
守備練習をする佐藤輝明内野手＝かりゆしホテルズボールパーク宜野座
｢(佐藤輝は)『３番』やったと思う。まあ打順は今そんなに関係ないんだけど、井上も『４番』で使って。ファンの皆さんが楽しみにしてもらえるような、未来のね。そういうので明日はいこうかなと思っています｣
｢コロナ禍｣で宜野座の｢１軍キャンプ｣に足を運べない虎党も、指揮官がみせる“未来予想図”に胸を躍らせることは間違いない。 9日の日本ハム戦で｢３番｣に入った近本は宜野座に残留。腰背部の張りのため、この日別メニュー調整となった大山も帯同しない。ならば、選択肢はこの 2人。指揮官はテレビ観戦となるファンのために、最高のクリーンアップを用意した。
■佐藤輝明内野手｢自分のスイングを｣
佐藤輝は｢２番｣を務めた日本ハム戦で、｢プロ第１号｣を含む｢３安打３打点｣の活躍でチームを勝利に貢献。｢紅白戦｣ 3試合では｢１番｣に座り、どんな打順を任されてもスケールの大きな打撃で画面の向こうのファンを魅了できる。
守備練習をする井上広大外野手(左から 2人目)と佐藤輝明内野手(左から 3人目)＝かりゆしホテルズボールパーク宜野座
この日は投内連係で初めて 3塁を守り、シートノックでは左翼、 3塁についた。内野守備の特守も 1時間10分こなし、自身初となる同一リーグ戦へ準備万端。｢いい結果を出せるように頑張りたい。自分のスイングをしてアピールしたい｣。矢野監督も｢(新人だから)向こうは絶対に抑えてやろうと思ってくるんでね。輝がどういう形でいくのか、それは楽しみだし｣と期待した。
■ 2年目井上広大外野手の自覚｢チームの顔｣
高卒 2年目の井上も日本ハム戦は｢一番下から。そんな甘くねえぞ｣という指揮官の方針で｢９番・ＤＨで出場したが、ヒットを刻んで評価を高めた。昨季のウエスタン・リーグで出場した全69試合で｢４番｣に座った若き大砲へ、首脳陣から激アツなメッセージのこもった“５階級特進”だ。
打撃練習に臨む井上広大外野手＝かりゆしホテルズボールパーク宜野座
19歳は｢やっぱり使っていただくからには結果が大事になってくると思いますが、チームの顔ということもある。自分が引っ張っていけるぐらいの気持ちでいきたい｣。虎を背負う自覚は十分。 1軍での｢初４番｣を粋に感じ、猛爆発を誓った。
｢(主力が宜野座に残留するなかで)その競争の中で誰がはい上がってくるのかなというのを楽しみにしていますし。練習でやっていること、目指していることを、どれだけ実戦でやってこられるか。そういうところを見ていきたいと思います｣
矢野監督は競争激化にも期待を込めた。｢３番・佐藤輝＆４番・井上｣、いざ出陣－。未来の｢クリーンアップ｣が虎党に夢を与える。
川相昌弘臨時コーチ(右)の指導を受ける佐藤輝明内野手＝かりゆしホテルズボールパーク宜野座
川相昌弘臨時コーチが佐藤輝明内野手の 3塁守備に一定の評価を与えた。
｢シートノックやサインプレーに入ると、思ったより器用に動けますし、グラブさばきもいい。ハンドリングも意外に柔らかくて、センスはある｣。投内連係ではバントチャージについて身ぶり手ぶり教え込むなど、熱心に指導した。｢今は大山選手もいるし、それを追い越していかないと守れない。下地を作る時間が必要｣。21日までの指導期間で、佐藤輝への｢川相塾｣も熱を帯びる。
佐藤輝明内野手(左)は川相昌弘臨時コーチの指導を受ける＝かりゆしホテルズボールパーク宜野座
高卒 2年目の井上広大外野手が、14日の広島戦で 1軍初の｢４番｣を務める。同戦は助っ人陣や主力の近本らが同行せず、若手中心のメンバー構成。矢野監督は若きスラッガーの｢４番起用｣を｢ファンのみなさんが楽しみにしてもらえるような、未来のね。そういうの(オーダー)で明日はいこうかなと思っています｣と明かした。
笑顔でアップする井上広大外野手＝かりゆしホテルズボールパーク宜野座
野手最年少で｢１軍キャンプ｣に参加中の井上は、初の対外試合となった 9日の日本ハム戦に｢９番ＤＨ｣で出場。指揮官が｢一番下から。そんな甘くねえぞ｣とゲキを飛ばした試合だったが、左中間を破る｢弾丸２塁打｣で意地を見せた。｢９番｣から｢４番｣への大抜てきは、将来構想も見据えた矢野監督の期待の表れだ。
井上も気合十分だ。｢(｢４番｣で)使っていただくからには結果も大事になってくると思います。やっぱりチームの顔ということもあるので。自分が引っ張っていくくらいの気持ちを持って、やっていけたらなと思います｣。 1年目の昨季はウエスタン・リーグで全試合｢４番起用｣という異例の｢英才教育｣も受け、高校時代からも慣れ親しんだ｢４番｣は“定位置”。｢顔｣という言葉も使い、結果で応える意気込みを明かした。
室内練習場で打撃練習する井上広大外野手＝かりゆしホテルズボールパーク宜野座
井上ヘッドコーチも｢『４番』を誰にすんねんという話になった時、近々の『４番』ではないけど将来の『４番』ということで広大を入れた｣と舞台裏を明かした。｢３番佐藤｣と初めて組む夢中軸。だが、佐藤輝も外野を争うライバルである以上、負けてはいられない。井上ヘッドは｢雰囲気や内容とかをどんどんアピールしてくれれば、道は開けてくる｣と期待。注目の一戦は、午後 1時プレーボールだ。
▼阪神井上が14日の広島との練習試合で｢４番｣に入る。井上は高卒 2年目。公式戦では、17年に大卒新人の大山が12試合で｢４番｣を打っており、同年には中谷も 7年目(24歳)で｢４番｣を 7試合経験している。過去には77年の掛布が22歳、93年の新庄が21歳シーズンの高卒 4年目に大役を担った例がある。
ブルペンで力強く投球する藤浪晋太郎投手＝かりゆしホテルズボールパーク宜野座
藤浪晋太郎投手(26)が14日の広島戦で今季初の対外試合登板に臨む。｢２番手」で 3イニングを予定。
｢前回ストレート中心だったので、変化球しっかり、精度だったり、バッターの反応を見られれば｣と引き締めた。21年初実戦の 7日｢紅白戦｣は 1回を｢１安打無失点｣。｢もちろん結果を出すことも。その中で見ていければなと思います｣と連続快投を目指す。力を込めた。矢野監督も先発の青柳とともに｢ローテーションに入ってくるだろうという位置にいる 2人｣と期待。前ソフトバンクの加治屋らも登板予定で、投手陣がアピール合戦を期す。
この日ブルペンで投球する藤浪晋太郎投手＝かりゆしホテルズボールパーク宜野座
藤浪晋太郎投手が13日、ブルペンで投球練習を行い、｢２番手｣で登板予定の14日の広島との練習試合(沖縄)に備えた。前回 7日の｢紅白戦｣では直球中心の投球だったが、自身初の対外試合登板となる今回は変化球の精度がテーマ。今キャンプで取り組んでいる縦のスライダーなどを試しながら結果も出していく。
■14日、広島戦登板へ
力強く、鋭いまなざしで前を見つめた。藤浪がブルペンで投球練習。今季自身初の対外試合に向けての準備は整った。
｢前回ストレート中心だったので、変化球をしっかり精度だったり、バッターの反応を見られれば。結果を出すこともその中で見ていければ｣
ブルペンで投球し雄たけびをあげる藤浪晋太郎投手＝かりゆしホテルズボールパーク宜野座
初実戦となった 7日の紅白戦では｢Ｄ１位・佐藤輝｣からすべて直球で空振り三振を奪うなど、真っすぐ中心だったが、今回は変化球の精度がテーマ。特に、縦に変化するスライダーを試す絶好の機会だ。
昨秋に矢野監督からも習得を促された“縦スラ”。 9日のブルペンで打席に立った福原コーチから｢70点くらいかな｣と採点され、まだ完全習得には至っていない。だが、まだキャンプは第 3クール。オフからここまで取り組んできたことを試せる段階だ。同じセ・リーグの広島を相手に精度や打者の反応を確かめ、磨き上げていく。
この日 2度目のブルペンで笑顔を見せる藤浪晋太郎投手＝かりゆしホテルズボールパーク宜野座
■指揮官も｢いい状態｣
この日は午前中のブルペンで80球。直球にスライダーやカットボール、フォークなど持ち球を一通り投げて感覚を確かめた。午後の個別練習でもブルペンで35分間の“おかわり”。準備はバッチリだ。矢野監督も｢ずっといい状態でキャンプを送れている。そういうところではまだ試せる。試していく中で良い結果もあれば、ちょっと違うなというのも出てきて当然。投げっぷりとか今やっていることがどうなのかというあたりを見られれば｣と進化のためのお試しを歓迎した。
開幕投手内定の西勇のほかに｢先発ローテ候補｣には秋山や青柳、高橋、新戦力のチェン(前ロッテ)やアルカンタラ(前韓国斗山)、Ｄ２位・伊藤将(ＪＲ東日本)らがいる。その枠を勝ち取るためにも、結果とともに新たな武器に自信を深めたい。
西勇輝投手がルーキー 2人にカツを入れた。午後の宜野座ドーム。｢ドラフト２位｣の伊藤将司投手、｢同３位｣の佐藤蓮投手と 3人で座り込んだ。
約10分間の熱い話は、野球に取り組む姿勢についての助言。率先して練習の準備をして、落ちてるゴミに気づいて拾う。｢去年だったら球児さんとか、こういうことを言ってくれてたなって、思い出した｣。｢１軍キャンプ｣に参加する日本人投手で最年長。昨年まで後輩を導いていた、｢藤川球児スペシャルアシスタント｣(ＳＡ)の姿を思い出し、行動に移した。
ウオーミングアップを腕を組んで見つめる西勇輝投手＝かりゆしホテルズボールパーク宜野座
｢ヒール役でもいいから言ったほうがいいなと思って｣。その役目は西勇が新人の時に、オリックスの先輩が担ってくれた。｢いろんな先輩が、嫌われてもいいから言ってきてくれた。そういう人に感謝してるので｣。昨季はチームトップタイの｢１１勝｣を挙げた右腕。結果だけでなく、若手選手たちも導いていく。
○…伊藤将と佐藤蓮は、西勇の指導に感謝した。佐藤蓮は｢新人として、ルーキーとしてどうあるべきか。そういうところをいろいろ話してもらいました｣と振り返った。伊藤将も｢新人なので、目配り気配りしていきたいと思いました｣。大黒柱からの言葉を｢言ってくれるのは、気に掛けてくれてる部分もあると思う。行動をしっかりしていきたいと思います｣と正面から受け止めていた。
矢野燿大監督のノックを受け、苦しそうな表情を見せる佐藤蓮投手(左)と伊藤将司投手＝かりゆしホテルズボールパーク宜野座
西勇輝投手が13日、宜野座ドーム内で｢ドラフト２位・伊藤将司、同３位・佐藤蓮｣の両投手に“教育的指導”を行った。昨季限りで引退した藤川球児氏に代わる投手陣のリーダーとして、チームのためなら“嫌われ役”になることも惜しまない。
宜野座ドーム内の片隅にピーンとした空気が充満した。時間は10分。西勇が真剣なまなざしで、ルーキーの伊藤将＆佐藤蓮に熱く、厳しく、強い口調で語っていた。
｢今、若手が多いし、言う人がいない。そろそろ言わないといけないかなと思った。先輩として、言わないほうが罪じゃないかと｣
報道陣に包み隠さなかった。練習方法などについての苦言ではない。社会人の先輩として、言わずにいられなかった。その 3つはこうだ。
器具を使ったトレーニングを行う西勇輝投手＝かりゆしホテルズボールパーク宜野座
〔１〕野球道具を粗末に扱ってはいけない
〔２〕ゴミが落ちているのに拾わないとかは論外。(空のペットボトル容器の飲み物を)何で俺が拾っているのに拾わないのか
〔３〕荷物が散らばっている中で(そのまま)新人だったら帰っていいのか
これらは野球界に限ったことではない。それはサラリーマンの世界でも同じ。｢新人として社会人として、当たり前のことを言った｣と付け加えた。
若手投手の｢お目付け役｣だった藤川氏が昨季限りで引退。41歳の能見(現オリックス)もチームを去った。西勇は｢去年、球児さんが『こういうことを言ってくれた』と思い出した｣と明かした。
宜野座ドームで体を動かす西勇輝投手。リーダーとして新人を指導した＝かりゆしホテルズボールパーク宜野座
日本を代表する｢守護神｣だった藤川氏は2012年 1月、自主トレで鳴尾浜を訪問した際、投手控室に泥だらけのスパイクや無造作に置かれているグラブを見て、若手を叱り飛ばしたことがある。09年にオリックスに入団した西勇も、若手時代は先輩から“教育的指導”を受けてきた。｢僕はオリックスの時に、厳しく言ってくれる方が多かった。結構うれしかったし、感謝している｣。嫌われてもいい。自分が言わなければ－。リーダーの自覚だ。
前日の 130球に続き、この日はカーブなどを交えて 106球のブルペン投球を行った。
｢明日も 100球ぐらい投げて、ゆっくり(クールダウン)して…。 200球投げて、オープン戦に入るって感じ｣
早ければ 3月上旬のオープン戦に登板。マウンドでも若手にお手本を示す。
佐藤蓮投手（手前）のノックを見守る矢野燿大監督＝かりゆしホテルズボールパーク宜野座
阪神｢ドラフト３位｣の佐藤蓮投手が、矢野燿大監督から密着指導を受けた。
午前中は伊藤将、石井大とともにランメニューに熱視線を注がれ、午後は矢野監督から直接ノックを受けた。｢監督の気持ちに負けないようにやりました｣。宜野座ドーム内で約15分間、臀部(でんぶ)を鍛えるトレーニングを見てもらう場面もあった。 7日の｢初紅白戦｣で 1回途中で降板した翌 8日には、フォーム修正の指導もされており、指揮官の期待に応えたい。
矢野燿大監督のノックを受け苦しそうな表情を見せる佐藤蓮投手＝かりゆしホテルズボールパーク宜野座
糸原健斗内野手と｢ドラフト６位｣の中野拓夢内野手が13日、“デスノック”で汗と泥にまみれた。
デスノックが開始し打球を捕球する糸原健斗内野手。右は中野拓夢内野手＝かりゆしホテルズボールパーク宜野座
2人が午後の個人練習で｢苦楽力アップです｣と書かれたメニューに振り分けられていた。正体はキャンプ名物となっている[地獄のノック]で、 2人合わせて約 600球を受けた。
泥だらけになりながらデスノックを受ける糸原健斗内野手(左)と中野拓夢内野手＝かりゆしホテルズボールパーク宜野座
自らノックバットを握った矢野監督は｢苦しい練習を苦しくやるのは誰でもできる。プロだからこそ、苦しい練習は楽しく｣と説明。ヘトヘトの糸原は｢マジできついです｣とやり切った表情で引き揚げた。
大山が腰背部の張りのため、大事を取って別メニューの調整となった。矢野監督は｢そんなに大きく離れることはない。チーム全体としても、本人にとってもよかった｣と安堵(あんど)した。
大山は12日の紅白戦で途中交代していた。
球場入りする大山悠輔内野手＝かりゆしホテルズボールパーク宜野座
阪神は大山悠輔内野手が13日、腰背部の張りのため｢宜野座１軍キャンプ｣で別メニュー調整を行うと発表した。大事を取っての判断。
大山は前日12日の｢紅白戦｣の第 2打席の初球でフルスイングした後、背中を押さえるしぐさを見せていた。 4回裏の守りから交代していた。
練習前、室内練習場に姿を見せる大山悠輔内野手(中央)＝かりゆしホテルズボールパーク宜野座
大山悠輔内野手が腰背部の張りのため、｢宜野座キャンプ｣で別メニュー調整を行った。
前日12日の｢紅白戦｣の第 2打席、初球をフルスイングした後で背中を押さえるしぐさを見せ、 4回裏の守りから交代していた。この日も大事を取っての判断で、室内などで練習を行った。矢野監督は｢本人も『昨日(12日)よりよくなっている』って言うし。それ(本隊復帰時期)は相談していかないと。すごくよくなることもあれば、意外にそうじゃない部分もあるので｣と説明。｢不動の４番｣を期待しているだけに、慎重に経過を見定める。
別メニューでの練習を終え引き揚げる大山悠輔内野手＝かりゆしホテルズボールパーク宜野座
ガンバレ！阪神！我らのタイガース！今季こそ勝利を掴め！
今の僕たちに一番必要なことは「挑戦すること」だと考えています。
試合結果により評価されがちですが、「エラーをしても前に出る」「打たれても バッターに向かっていく」
そのような姿勢が僕たちのチームの成長には一番必要なことだと考えているので、まずは挑戦する事「挑む」を最初に掲げました。 次に、「超える」ですがこれは「超越する」ことです。
「自分の壁を超える」「ライバルに勝つ」いろいろなことがありますが、普段から選手には「比べるのは昨日の自分」という話をしています。
ライバルが活躍すればモチベーションが下がったり、落ち込んだりすることもあ ると思いますが、自分自身を常に超えることを意識し、そういう自分であり続け たいと思い続けていきたいので「超える」を2つ目に掲げています。
最後に「頂へ」。
これは僕自身が監督に就任してからセ・リーグの順位が3位、2位ととなり、来季 はもちろん「頂」しかありません。
チーム全体として頂点に立つことを意識し、選手・スタッフ含めチーム全体で、 頂点に行ったときにどういう景色があるのか、どういう気持ちになれるのかを考える1年とし、「常にトップに立つ」とういう意識にしていきます。
来季はこのスローガンで戦っていきます。
またやはりタイガースファンの大きな後押しも必要です。
このスローガンをもとに共に戦い、頂点に行った景色を一緒に見ましょう。
2020年 オープン戦 最終順位表
2020年 公式戦 順位表
2021年 公式戦日程と結果 (02月)
2021年 公式戦日程表と結果(03月)
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◇公式戦全試合実況速報 公式戦全試合をテキスト速報！タイガース迂遠実 況で 応援気分を盛り上げます。ほかにも対戦中の選手の成績が｣一目で分かる｢観戦モード｣も必見！
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