●藤浪晋太郎投手(26)が22日、日刊スポーツの開幕直前インタビューで大役に懸ける覚悟を語った。プロ 9年目で初の「開幕投手」を通達されてから今に至るまでの心境の変化を吐露。ここ 2年間で「1勝」しかしていない立場での抜てきを「宿命」と受け止め、開幕戦の3月26日ヤクルト戦(神宮)で泥臭く腕を振る。 3月 7日、矢野燿大監督(52)から大役を通達された。当初、開幕投手の大本命は大黒柱の西勇輝投手(30)だった。他にも昨季「11勝」の秋山拓巳投手(29)、「2年連続規定投球回到達」の青柳晃洋投手(27)もいた中での抜てき。指名を受けた直後は、実績組の先輩たちに対する申し訳なさもあったという。首脳陣の期待を言葉で直接受け取り、腹をくくった。今は前向きな感情だけが心を支配する。「開幕投手」。藤浪がプロ入りした13年以降は能見篤史投手(41=現オリックス)、ランディ・メッセンジャー元投手(39)、西勇が大役を務める姿を目に焼きつけてきた。チームが勝つために、「優勝」するために。そういう観点で見れば、今回の大役抜てきに応えたいという気持ちはさらに強くなるだろう。「開幕投手」藤浪がハマれば、週明けの「G倒、C倒」に向けてあえて火曜日先発を託す西勇の負担を減らすことができる。同世代の大山悠輔内野手(26)、近本光司外野手(26)たちと強いタイガースを作ってくれ-。指揮官の熱い願いも力に変える。21年 3月26日、再び「エース道」を走りだす。
●阪神「ドラフト1位」佐藤輝明内野手(22=近畿大學)に「個人ヒッティングマーチ」が誕生した。ルーキーでは16年の高山俊外野手(27)以来。当時は 4月中旬に発表されており、開幕前に完成するのは異例だ。歌詞は「突き進め さあ行(ゆ)こう 勝利に向かって 輝け 打て 輝明」で、この後に「かっとばせー てーる!」と「コロナ禍」が収束すればスタンドから大合唱が届く。音源を聞いた佐藤輝は気に入ったようす。ホーム開幕となる京セラドーム大阪での 4月 2日中日戦から、事前収録した音源が球場で流れる。オープン戦では「野手汎用(はんよう)」のテーマで甲子園で大暴れ。「12球団最多」の「6本塁打」に加え、「打率3割2厘、9打点」で「開幕スタメン」をつかんだ。「大型ルーキー」はうれしそうに活躍を誓った。
●矢野燿大監督が22日、「開幕メンバー」の一部を明かした。オープン戦で一度も 1軍出場のなかった江越大賀外野手(28)を加え、高山俊外野手(27)が 2軍降格。「D1位・佐藤輝明内野手」、「D2位・伊藤将司投手」(24=JR東日本)ら新人 4人が「開幕ベンチ入り」する見通しだ。2021年シーズンに臨む矢野虎の輪郭が、みえてきた。矢野監督が、開幕メンバーの一部を明かした。江越は 2軍キャンプスタートで、ここまで 1軍昇格はなし。それでも指揮官は“守りの切り札”を選んだ。 9回打ち切りとなる今季は投手力を押し出す方針も口にしており、終盤には江越というカードも使ってリードを守り切る。オープン戦で「打率0.333(15打数5安打)、1本塁打」とアピールに成功した板山祐太郎外野手(26=亜細亜大學OB)も「開幕1軍」となり、「打率0.118(17打数2安打)」と結果を残せなかった高山が 2軍降格となった。
●阪神OBで現役時代には本塁打王に3度輝いた掛布雅之氏(65=阪神レジェンド・テラー(HLT))が22日、大阪府内で自身が主催する草野球大会「第1回掛布塾カップ」の運営会議に出席後、取材に応じ、「ドラフト1位・佐藤輝明内野手」に太鼓判を押した。オープン戦で新人選手の“本塁打王”となった若虎の「修正力&対応力」を、高く評価した。規格外のパワーに、虎党だけでなく全国の野球ファン、球界のレジェンドも「清原、松井秀の再来!」と驚いた。佐藤輝と同じ右投げ左打ち。甲子園を本拠地に「本塁打王」を 3度獲った掛布氏も、その一人だ。オープン戦最終戦となった21日のオリックス戦(京セラ)は疲労を考慮して初めて欠場したが、「6本塁打」で新人選手としては初めてオープン戦の“キング”に。気になるのは公式戦でもホームランを量産できるか、だ。注目しているのは何番を打つのがベストか、ということ。矢野監督は19、20日のオリックス戦(ともに京セラ)で「5番・佐藤輝、6番・サンズ」という並びを選択した。西武などで通算「525本」を放った清原和博氏(53)は「本塁打王」 3度のオレステス・デストラーデ氏(58)が、巨人で通算「321本」を放った高橋由伸氏(45)は「日米通算507本」の松井秀喜氏(46)が後ろを打っていた-と強調。「日本一」になった1985年に「三冠王」に輝いた最強助っ人の後ろにも強打者がいたからこそ、勝負を避けられることはなかった。自らと同じく“ミスタータイガース”と呼ばれる選手になってほしい、と期待を膨らませた。
●阪神は22日、岩貞祐太投手(29)が、出身地である熊本県の野球振興を目的にした社会貢献活動を実施することを発表した。今季は 1ホールドにつき、 5万円の寄付もしくは相当金額分の野球道具を寄贈する。同活動は2017年から行っており、今季で 5年目。これまでの活動に対して、熊本・益城町の西村博則町長から感謝状が贈呈された。
●高知県は22日、同県出身の阪神藤川球児スペシャルアシスタント(SA=特別補佐、40)を「関西・高知スポーツ観光大使」の「第1号」に委嘱すると発表した。藤川SAは現役時代から故郷への思いが強く、全国にPRしてきた。
●阪神・嶌村聡取締役兼球団副本部長(51)が球団本部長に昇格することが22日、わかった。 4月 1日付の人事として発表される見通し。嶌村氏は関学大から阪神電鉄に入社し、1992年から球団広報に。99年からは野村克也氏(故人=84歳没)の監督付広報を務めた。野村氏が楽天監督となった2006年からも、阪神を退団して監督付広報に。名将をすぐそばでサポートし“ノムラの考え”を学んだ。野村氏が楽天を退団した10年に阪神に復帰すると、編成部次長や中村勝広氏(故人=66歳没)を支えるGM補佐などを歴任。現在、本部長を兼務する谷本修球団副社長(56)は球団全体を総括する立場となり、今後も電鉄本社会長と球団社長を兼務する藤原崇起オーナー(69)をサポート。開幕前に異例の人事だが、球団内の結束力をさらに強めていく。
記事をまとめてみました。
不細工でもいい、勝ちたい-。藤浪晋太郎投手が22日、日刊スポーツの開幕直前インタビューで大役に懸ける覚悟を語った。
プロ 9年目で初の「開幕投手」を通達されてから今に至るまでの心境の変化を吐露。ここ 2年間で「1勝」しかしていない立場での抜てきを「宿命」と受け止め、開幕戦の3月26日ヤクルト戦(神宮)で泥臭く腕を振る。
◇ ◇ ◇
それは珍しい言い回しでもあった。藤浪はプロ 9年目で初先発する開幕戦に向けて「勝ちたい」と言った。これまで常々「勝ち負けは時の運もあるので…」と繰り返してきた男が、だ。
「形がどうであれ、勝ちたいなという気持ちがあります。どれだけ不細工でも、どれだけ四球を出しても、どれだけ打たれても、粘ってなんとか6回3失点とかでもいいので、勝ちたい。シーズンを長いスパンで見れば、 7回 2失点ぐらいでようやくいいピッチングができたと思うのでしょうけど、自分が乗っていきたいという意味もある。開幕戦でポンと1つ勝ちがつけば、どんどん乗っていけるような気がするので」
自分がコントロールできない要素さえも強引に引き寄せ、何が何でも勝利をもぎ取る。覚悟を決めた末の決意表明にも聞こえた。
藤浪晋太郎投手=阪神甲子園球場室内練習場
3月 7日、矢野監督から大役を通達された。
「正直ビックリしましたし、言われた瞬間は『なんで自分が』という気持ちがすごくありました。自分が開幕投手なんて、本当に1%も考えていなかった。絶対にないと思っていた。解説者やOBの方々が『藤浪開幕』と言ってくれていても、リップサービスだと思っていた。もし本当に西(勇輝)さんが(ぜんそくの影響で)開幕戦に間に合わなくても違う人がやるんだと思っていましたし、そんな中での急な指名だったので…。驚きと戸惑いが最初でした」
当初、開幕投手の大本命は大黒柱の西勇だった。他にも昨季「11勝」の秋山、「2年連続規定投球回到達」の青柳もいた中での抜てき。指名を受けた直後は、実績組の先輩たちに対する申し訳なさもあったという。
「今でもそれはあります。西さんはもちろん、秋山さん、青柳さんもいる中で、 2年間で『1勝』しかしていない自分が、というのが正直…。個人的には、開幕投手は近年結果を出している人がやるモノだと思っていた。そういう意味ではちょっと筋が通らないじゃないですけど、そういうルートからは外れるなと思ったのが正直なところでした」
19日、オリックスとのオープン戦に先発した藤浪晋太郎投手=京セラドーム大阪
それでも首脳陣の期待を言葉で直接受け取り、腹をくくった。今は前向きな感情だけが心を支配する。
「決まった以上はやるしかない。そこに向けて、いかにいいパフォーマンスを出せるか、どう投げられるかに集中するべき。自分はそういう立場なのかなと、あえて思うようにしました。自分で言うのもなんですけど、ある意味、宿命なのかなと考えて…。そういうところに投げていかないと自分は強くはなれないんだと、そう思うようにしています。エースは西さんだと監督も言っていますし、いきなりエースになれと言われているわけではない。そこまで重くとらえすぎずに行こうかなと思っています」
矢野監督から受け取った言葉で、少し楽になれたのかもしれない。「開幕だからと気負いすぎず、ブルペンや試合でやっていることを表現してくれたらいいから」。もともと人一倍、チームを背負い込む性格。責任感が力みにつながらぬよう、開幕戦ではあえて自然体を大切にするつもりだ。
「世間の皆さんも感じているとは思いますけど、自分の開幕投手というのはある意味、一種の賭けみたいなところもあるのかもしれない。ただ、個人的にはローリスクハイリターンな賭けなのかなと思うようにしています。勝てば盛り上がるだろうし、勝ったら乗っていけるやん、ぐらいの気持ちで。自分はディープインパクトみたいなガチガチな本命ではない。勝てば『大金星』、ぐらいの気持ちで行こうと思っています」
藤浪晋太郎投手は鳴尾浜での投手指名練習に参加。19日の試合中に負傷した親指はもう大丈夫そうだ=阪神鳴尾浜球場
「開幕投手」。藤浪がプロ入りした13年以降は能見、メッセンジャー、西勇が大役を務める姿を目に焼きつけてきた。「自分の中では能見さんのイメージが強いですね」。尊敬する大先輩の立ち居振る舞いに感銘を受けつつも、自身は開幕投手に対する欲が「ぶっちゃけ、あまりなかった」と言う。
「まだ 1度も投げたことがないのに、偉そうなことは言えないですけどね。15年の春にも開幕投手があるんじゃないかと言われた時がありましたけど、当時もメッセが開幕に投げるとなって、どうぞどうぞという感じでした。個人的には、その時々でチームが一番うまく回る方法を取ることが大事だと思う。だから、自分が開幕に投げたいとか投げたくないとか、そういう感情はなかったんです」
チームが勝つために、「優勝」するために。そういう観点で見れば、今回の大役抜てきに応えたいという気持ちはさらに強くなるだろう。「開幕投手」藤浪がハマれば、週明けの「G倒、C倒」に向けてあえて火曜日先発を託す西勇の負担を減らすことができる。同世代の大山、近本たちと強いタイガースを作ってくれ-。指揮官の熱い願いも力に変える。
藤浪晋太郎投手は今季からワインドアップに再挑戦。体全体で投げるイメージを出しやすいとのこと=阪神甲子園球場
「別に(大山、近本ら)同学年の選手同士でそんな話をするわけじゃない。『オレらの世代で頑張ろうぜ』と話すわけでもない。ただ、多分おのおので持っている思いはあると思います。それは自分たちの世代だけじゃなくて、ですけど。特に今年はベテランの方々が一気にいなくなって世代交代だと言われているタイミングなので。上の人たちがいなくなった分、やっぱり自分たちがしっかりしなきゃという思いはそれぞれ持っている気がします。それは行動だったり、発言だったり…。自分の“同級生”も含め、先輩も後輩も、若手みんなもそんな感じでやっているようには見えます」
もちろん、自身の感情にも変化は生まれている。
「しっかりしなきゃいけないなとは思っています。後輩も増えてきましたしね。自分は言葉で引っ張ったりハッパを掛けたりすることが、あまり上手じゃない。日頃はどちらかというとだらしない人間なので、あまり人のことを注意したりはできないですけど(苦笑い)。たとえば練習に対する取り組み方にしても、ランニングの1つだったり、そういうところで見せていければいいかなと思っています」
21年 3月26日、再び「エース道」を走りだす。
阪神「ドラフト1位」佐藤輝明内野手に「個人ヒッティングマーチ」が誕生した。ルーキーでは16年の高山以来。当時は 4月中旬に発表されており、開幕前に完成するのは異例だ。歌詞は「突き進め さあ行(ゆ)こう 勝利に向かって 輝け 打て 輝明」で、この後に「かっとばせー てーる!」と「コロナ禍」が収束すればスタンドから大合唱が届く。製作した阪神タイガース応援団ヒッティングマーチ委員会は「新人は異例ですが、頂に挑む今季にふさわしい戦力として、期待を込めて作成しました」とコメントした。
音源を聞いた佐藤輝は「明るい印象の格好良いメロディーだと思いますし、歌詞も『輝け』と入れてくれて、よい応援歌だと思いました」と気に入ったようす。ホーム開幕となる京セラドーム大阪での 4月 2日中日戦から、事前収録した音源が球場で流れる。まだ大声を出せず、メガホンや手拍子による応援になるが、後押しとなるはずだ。
オープン戦では「野手汎用(はんよう)」のテーマで甲子園で大暴れ。「12球団最多」の「6本塁打」に加え、「打率3割2厘、9打点」で「開幕スタメン」をつかんだ。小さいころから甲子園に観戦に訪れ、ファンが一体になってチームを、選手を応援する雰囲気が大好きだった。今度は自分がその声援を浴びる。「大型ルーキー」は「子どものころからプロ野球選手の応援歌には憧れがありました。みなさんの期待に応える活躍ができるように頑張ります」とうれしそうに活躍を誓った。
佐藤輝明内野手=阪神甲子園球場 (2021年 3月14日)
◆阪神タイガース応援団ヒッティングマーチ委員会
阪神の応援で使用するヒッティングマーチを制作、管理している。ホームページでは選手別のテーマやチャンステーマが掲載されており、歌詞つき、カラオケの動画がアップされている。楽譜付きの歌詞もあり、気軽にファンが応援の練習をできる。詳しくはhttp://tigers-hm.info/
<阪神選手の応援歌>
◆お下がりから新曲へ
80年代前半から、主力野手にはヒッティングマーチが使われ始めた。引退や移籍に伴い別の選手に流用されたが、活躍に伴い独自曲を勝ち取るケースも。和田豊は背番号「6の」前任だった藤田平のテーマ曲から、90年はじめに「♪男なら命懸けて~」という新曲をゲットした。
◆捕手では矢野監督が初
特定の応援歌を持たない野手用のヒッティングマーだった矢野輝弘(現燿大)が、03年オフ「自分を応援してくれる曲があればうれしい」と希望。04年から「♪猛虎の要、矢野狙い打ち~」というオリジナルソングが流れた。
◆能見に投手異例の独自マーチ
14年から、能見篤史の打席でヒッティングマーチが奏でられた。従来は全投手共通マーチだったが、報道陣を通じて応援団に制作を要望。「♪鉄の左腕がうなりを上げる~」という名調子ができあがった。
江越大賀外野手
阪神・矢野燿大監督が22日、開幕メンバーの一部を明かした。オープン戦で一度も 1軍出場のなかった江越大賀外野手を加え、高山俊外野手が 2軍降格。「D1位・佐藤輝明内野手」、「D2位・伊藤将司投手」(JR東日本)ら新人 4人が「開幕ベンチ入り」する見通しだ。
2021年シーズンに臨む矢野虎の輪郭が、みえてきた。矢野監督が、開幕メンバーの一部を明かした。
「大賀(江越)をこっち( 1軍)に呼んで。足と守備はスぺシャリストだから。(新人は)伊藤将、中野、佐藤輝、石井大とみんな入っているんで、面白い存在になる。佐藤輝が一番インパクトは強いと思うけど」
江越は 2軍キャンプスタートで、ここまで 1軍昇格はなし。それでも指揮官は“守りの切り札”を選んだ。「スペシャリストで誰が必要かというところは、ずっと頭にありながらやっていた」。 9回打ち切りとなる今季は投手力を押し出す方針も口にしており、終盤には江越というカードも使ってリードを守り切る。
高山俊外野手
オープン戦で「打率0.333(15打数5安打)、1本塁打」とアピールに成功した板山も「開幕1軍」となり、「打率0.118(17打数2安打)」と結果を残せなかった高山が 2軍降格となった。
「俊(高山)も、打席にもっと立たせてあげたかった」と親心もにじませたが、決断。開幕スタメンを明言した「D1位・佐藤輝」や先発ローテをつかんだ「同2位」の伊藤将に加え、「同6位・中野」(三菱自動車岡崎)、「同位・石井大」(四国IL高知)ら新戦力も激しいサバイバルを勝ち抜いた。
「もう『俺らの野球はこうでしょ』というのは選手自身が分かってくれているチームになったと思う。それは俺的には手応えを感じている」
矢野監督が選び抜いた屈強な戦士たちが「3.26」から暴れまくる。
阪神OBで現役時代には本塁打王に3度輝いた掛布雅之氏(阪神レジェンド・テラー(HLT))が22日、大阪府内で自身が主催する草野球大会「第1回掛布塾カップ」の運営会議に出席後、取材に応じ、「ドラフト1位・佐藤輝明内野手」に太鼓判を押した。オープン戦で新人選手の“本塁打王”となった若虎の「修正力&対応力」を、高く評価した。
規格外のパワーに、虎党だけでなく全国の野球ファン、球界のレジェンドも「清原、松井秀の再来!」と驚いた。佐藤輝と同じ右投げ左打ち。甲子園を本拠地に「本塁打王」を 3度獲った掛布氏も、その一人だ。
「とんでもないホームランを練習で打って、ゲームで打って。(野球ファンが)見たいと思わせる選手が出てきたというのは、久しぶりなんじゃないかなあ」
オープン戦最終戦となった21日のオリックス戦(京セラ)は疲労を考慮して初めて欠場したが、「6本塁打」で新人選手としては初めてオープン戦の“キング”に。気になるのは公式戦でもホームランを量産できるか、だ。
掛布雅之氏は自身が主催する草野球大会のメンバー選抜のため、自らノックをする=大阪府内
「“悪い”選手が『6本』も打てる? これから厳しい内角攻めはあるだろうが、大きな壁にぶつかっても彼は修正し、対応していける能力があると僕は感じている」
2月 1日の「宜野座キャンプ」初日。佐藤輝は打撃練習で右に左に柵越えを連発したが、掛布氏の第一印象は「全然ダメ」。超一流にしかわからない微妙な打撃フォームのブレがあった。ところが「 2日目にガラッと変わったんだよ。新人で『悪い』から『いい』にこれだけ変わった選手は見たことがない」。キャンプ序盤に確信していた。
注目しているのは何番を打つのがベストか、ということ。矢野監督は19、20日のオリックス戦(ともに京セラ)で「5番・佐藤輝、6番・サンズ」という並びを選択した。
「僕は『6番』よりも『5番』の方がいい。佐藤の後ろを打つバッターを強くした方がね。(投手が)ストライクで勝負してくれるし、彼のバッティングを生かせられると思う」
掛布塾カップのトライアウトに参加した選手らは掛布雅之氏(フラッグの右)と記念撮影する=大阪府内
西武などで通算「525本」を放った清原和博は「本塁打王」 3度のデストラーデが、巨人で通算「321本」を放った高橋由伸は「日米通算507本」の松井秀喜が後ろを打っていた-と強調。「バースにしたって、僕と岡田(彰布)も含めてね」。「日本一」になった1985年に「三冠王」に輝いた最強助っ人の後ろにも強打者がいたからこそ、勝負を避けられることはなかった。
「修正、対応を繰り返して一歩一歩、階段を上がって…。チームを支える大きな柱になっていく選手。(清原、松井秀になれる? との問いに)ならなきゃダメでしょ」
自らと同じく“ミスタータイガース”と呼ばれる選手になってほしい、と期待を膨らませた。
◆第1回掛布塾カップ(後援・三菱自動車)
4月から本格的な活動を開始。関西を中心とした軟式の草野球チームがトーナメント戦を行い、勝ち抜いたチームと、掛布氏が監督を務める選抜チーム「オールスターズ」が11月以降(日時未定)に甲子園で「優勝」をかけて戦う。20日に大阪府内で掛布氏も参加して選抜チームのセレクションが行われ、元高校球児ら14人が合格。将来的には全国規模の大会にする計画がある。
岩貞祐太投手
阪神は22日、岩貞祐太投手が、出身地である熊本県の野球振興を目的にした社会貢献活動を実施することを発表した。今季は 1ホールドにつき、 5万円の寄付もしくは相当金額分の野球道具を寄贈する。
岩貞は球団を通じて「世の中は大変な状況が続いていますが、こうして野球ができることに感謝して、熊本の子どもたちのためにも、応援してくれるファンの方々のためにも腕を振り続けていきたいと思います。今まで以上の寄贈ができるようにもっと活躍したいと思います」とコメントした。
同活動は2017年から行っており、今季で 5年目。これまでの活動に対して、熊本・益城町の西村博則町長から感謝状が贈呈された。
阪神藤川球児SA (2020年12月15日)
高知県は22日、同県出身の阪神藤川球児スペシャルアシスタント(SA=特別補佐)を「関西・高知スポーツ観光大使」の「第1号」に委嘱すると発表した。
藤川SAは現役時代から故郷への思いが強く、全国にPRしてきた。県では、今後も関西と高知県を結ぶ橋渡し役を期待して、任命した。26日に大阪市内で委嘱式が行われる。
嶌村聡氏(右)は広報として阪神、楽天で野村克也監督(左)を支えた
阪神・嶌村聡取締役兼球団副本部長が球団本部長に昇格することが22日、わかった。 4月 1日付の人事として発表される見通し。
嶌村氏は関学大から阪神電鉄に入社し、1992年から球団広報に。99年からは野村克也氏(故人)の監督付広報を務めた。野村氏が楽天監督となった2006年からも、阪神を退団して監督付広報に。名将をすぐそばでサポートし“ノムラの考え”を学んだ。
嶌村聡氏=阪神甲子園球場室内練習場
野村氏が楽天を退団した10年に阪神に復帰すると、編成部次長や中村勝広氏(故人)を支えるGM補佐などを歴任。フロントとしてチームをバックアップしてきた。豊富な経験を生かして編成トップとして、16年ぶりの「セ・リーグ制覇」、「日本一」を目指す矢野監督を強力に支援する。
現在、本部長を兼務する谷本修球団副社長は球団全体を総括する立場となり、今後も電鉄本社会長と球団社長を兼務する藤原崇起オーナーをサポート。開幕前に異例の人事だが、球団内の結束力をさらに強めていく。
ガンバレ!阪神!我らのタイガース!今季こそ勝利を掴め!
今の僕たちに一番必要なことは「挑戦すること」だと考えています。
試合結果により評価されがちですが、「エラーをしても前に出る」「打たれても バッターに向かっていく」
そのような姿勢が僕たちのチームの成長には一番必要なことだと考えているので、まずは挑戦する事「挑む」を最初に掲げました。 次に、「超える」ですがこれは「超越する」ことです。
最後に「頂へ」。
これは僕自身が監督に就任してからセ・リーグの順位が3位、2位ととなり、来季 はもちろん「頂」しかありません。
チーム全体として頂点に立つことを意識し、選手・スタッフ含めチーム全体で、 頂点に行ったときにどういう景色があるのか、どういう気持ちになれるのかを考える1年とし、「常にトップに立つ」とういう意識にしていきます。
やはりタイガースファンの大きな後押しも必要です。
このスローガンをもとに共に戦い、頂点に行った景色を一緒に見ましょう。
2021年 オープン戦 最終順位表
2020年 公式戦 順位表
2021年 公式戦日程と結果 (02月)
2021年 公式戦日程表と結果(03月)