●阪神がマツダスタジアムで今季「初勝利」を飾った。初回に「2番」糸原健斗内野手(28)が左翼へ 3塁打を放つと、「3番」ジェフリー・マルテ内野手(29)の犠飛で先制。さらに、 3回には一死 1、 2塁で糸原が右翼スタンドへ「3ラン」を放り込み、突き放した。 6回にはジェリー・サンズ外野手(33=キウム・ヒーローズ)の犠飛と佐藤輝明内野手(22=近畿大學)の「2号ソロ」でリードを広げた。援護をもらった先発秋山拓巳投手(29)は、 5回まで無安打と完璧な投球。 7回に二死 2、 3塁から堂林翔太外野手(29)に 2点打を浴びたが、「7回5安打2失点」と安定感ある内容だった。 8回は岩崎優投手(29)が無失点。 9回はロベルト・スアレス投手(30)が 1点を失ったがリードを守り、敵地での「3連敗」を阻止した。広島は 7回に 2点、 9回に 1点を奪うも追い上げ届かず。引き分けを挟んだ連勝は「3」でストップ。秋山が「1勝」、中村祐太投手(25)が「1敗」。
●秋山拓巳投手が今季初登板で「7回5安打無四死球2失点」と好投した。 5回終了時点まで打者15人を相手に完全投球。 6回は先頭ケビン・クロン内野手(28=アリゾナ・ダイヤモンドバックス)から 2連打で無死 1、 2塁とされた後、代打長野久義外野手(36)を遊ゴロ併殺打、「1番」田中広輔内野手(31)を空振り三振に仕留めた。 7回二死 2、 3塁から堂林に 2点打を許したが、きっちり試合を作った。 8回も 1度マウンドに上がった後、相手打者を確認してから「2番手」岩崎と交代。 4点リードの状況で、今季「初勝利の権利」を持って降板した。広島打線が天敵の阪神秋山拓巳投手を攻略できず、「単独首位」から 1日で「3位」に転落した。
●糸原健斗内野手が 3回に「今季1号」となる「3ラン」を放った。 1点リードした 3回一死 1、 2塁。フルカウントから、広島先発中村祐の甘く真ん中へ入ってきたスライダーを逃さず右翼席へライナーでたたき込んだ。糸原はこの日 1回の第 1打席でも「左越え3塁打」を放ちマルテの先制中犠飛につなげた。開幕から好調で6試合すべてで安打をマークしている。広島中村祐とは過去 4年の対戦で通算「6打数4安打」と得意としている。マルチ安打で「打率4割6分2厘」。開幕から「6試合連続安打」と絶好調だ。矢野監督も評価した。昨年はけがもあり、63試合の出場にとどまった。今年から矢野監督に「名誉キャプテン」に指名された背番号「33」がチームを支える。
●阪神「ドラフト1位」佐藤輝明内野手が 2打席目に高々と打ち上げた 3塁への飛球が珍しいプレーを呼んだ。 4回無死 1塁、佐藤輝は初球の内角へ食い込む変化球を打ちにいくも、マウンド付近への飛球となった。 3塁手堂林が体勢を崩しながらもキャッチしたが、その後の相手の隙を見て、 1塁ベースに戻っていた走者サンズがタッチアップで、誰もいない 2塁へ進塁した(記録は 3塁手堂林の野選)。後続が倒れ得点にはつながらなかったが、積極走塁を掲げる阪神らしいプレーだった。佐藤輝明内野手が 4戦ぶりの「2号ソロ」を放った。 5点リードの 6回二死。広島中村祐のチェンジアップを逃さず、右翼席へ弾丸ライナーでたたき込んだ。この日もカメラに向かって大好きなアイドル「ももいろクローバーZ」の「Zポーズ」を決めた。広島 3連戦の 1戦目、 2戦目は 3三振ずつ喫し、この日の試合前までの 5試合で「11三振」は「12球団ワースト」だった。試合前練習では井上一樹ヘッドコーチ(49)から下半身や右足の使い方を指導されていた。結果が出なくても、積極的にフルスイングを続けた。 2回の第 1打席では内角直球を空振り三振。第 2打席も初球からバットを振った。「ドラフト制」後の新人が「開幕2カード連続」で本塁打を放つのは89年の日本ハム球団中島輝士氏(58)以来で、セ・リーグでは「初」。佐藤輝明内野手の「2打席連続本塁打」はならなかった。 6回に「2号ソロ」を放ち、 8回の第 4打席も注目されたが、広島「2番手」島内颯太郎投手(24)の低めの落ちる球に空振り三振を喫した。この日も 2つの三振を記録したが、結果を恐れずスイングし続ける。
●プロの壁にぶつかった阪神「ドラフト1位」佐藤輝明内野手が悔しさを胸に、「プロ2本目」のアーチを描いた。 6回に19打席ぶりとなる「2号ソロ」。新人選手の「開幕2カード連続本塁打」は「ドラフト制」後、「セ・リーグ初」。開幕から相手投手の厳しい攻めに三振の山を築いているが、逆襲のひと振りとなった。バットを振らなければ何も始まらない。三振を重ねても佐藤輝は自分のフルスイングを貫いた。 6回二死、広島中村祐の真ん中へのチェンジアップを逃さず、右翼席へ弾丸ライナーでたたき込んだ。この日もカメラに向かって笑顔で大好きなアイドル「ももいろクローバーZ」の「Zポーズ」を決めた。試合前の打撃練習では変化球も交え、直球でも変化球でも常に同じタイミングで球に合わせることを体に覚えさせている。佐藤輝は、不振脱出へもがいている。 2日からは地元関西に戻り、ホーム開幕となる中日 3連戦(京セラドーム大阪)。「開幕3カード連続」ならば、球界初の快挙となる。チームの連敗も「2」で止まり、「2位」に浮上した。試練に直面しても打撃スタイルや表情は崩さない。「怪物スラッガー」が逆襲の時を迎えた。
●サンズは「2打数無安打」ながら、犠飛による 1打点と広島守備陣の隙を突いた好走塁で魅せた。 4- 0の 4回先頭で四球を選び出塁。続く佐藤輝のマウンド付近へ上がった 3飛の直後に、タイムがかからないまま定位置へ散っていった広島の内野陣を見逃さず、 2塁を陥れた。まさかの内野フライでのタッチアップ(記録は野選)に広島ナインはキョトン。エープリルフールの敵地が“ウソだろ!?”という空気に包まれた。サンズはこれで開幕から「6試合連続出塁」。うち 5試合で打点を挙げており、今季もどこまでも頼りになる。
●近本光司外野手(26)は20打席ぶりの安打に笑顔を見せた。 5回一死から右前にライナーを弾ませ、 7回一死 1塁では四球も選んだ。矢野燿大監督(52)は不動の「リードオフマン」について期待した。
●阪神「守護神」ロベルト・スアレスは 5試合ぶりのマウンドで最終回を締めた。「4番」鈴木誠也外野手(26)の右前打から「5番」松山に「中越え適時2塁打」を浴びたが、 1失点で切り抜けた。
記事をまとめてみました。
<阪神 6- 3広島>◇ 3回戦◇阪神 1勝 2敗 0分◇ 1日◇Mazda Zoom-Zoom スタジアム広島(通称:「マツダスタジアム」)
阪神がマツダスタジアムで今季「初勝利」を飾った。
初回に「2番」糸原が左翼へ 3塁打を放つと、「3番」マルテの犠飛で先制。さらに、 3回には一死 1、 2塁で糸原が右翼スタンドへ「3ラン」を放り込み、突き放した。 6回にはサンズの犠飛と佐藤輝の「2号ソロ」でリードを広げた。
援護をもらった先発秋山は、 5回まで無安打と完璧な投球。 7回に二死 2、 3塁から堂林に 2点打を浴びたが、「7回5安打2失点」と安定感ある内容だった。 8回は岩崎が無失点。 9回はスアレスが 1点を失ったがリードを守り、敵地での「3連敗」を阻止した。
6回表阪神二死、「右越え本塁打」を放った佐藤輝明内野手=マツダスタジアム
阪神は初回、マルテの中犠飛で先制。 3回には糸原の「右越え1号3ラン」でリードを広げた。広島は 3回まで無安打無得点。
阪神は 6回、サンズの中犠飛、佐藤輝の「右越え2号ソロ」で 2点を追加。広島は先発秋山を攻略できず、 6回まで 2安打無得点。
広島は 7回に 2点、 9回に 1点を奪うも追い上げ届かず。引き分けを挟んだ連勝は「3」でストップ。秋山が「1勝」、中村祐が「1敗」。
阪神先発の秋山拓巳投手=マツダスタジアム
阪神は広島に 6- 3で快勝。阪神・矢野耀大監督は好投した先発・秋山、「4試合&19打席ぶりの本塁打」を放った「D1位・佐藤輝」(近大)らについて言及。一問一答は以下の通り。
■一番の勝因
--秋山が好投 ( 7回 2失点)
「チーム的には嫌な流れになっていた。アキがしっかりした投球をしてくれたというのは一番の勝因だとは思う。アキらしく丁寧にね。シーズンの最初の登板ってね。そんなに簡単じゃないと思うんだけど。それをアキらしくやってくれるというのが頼もしいなという感じで見ていました」
--真っすぐもカーブもいい
「全部やけどね。カットも、フォークも。すべての球種を使いながらね。高さも気をつけて、コースも気をつけてというね。だからベース上でのスピードガンよりも来るよなというピッチャーだから」
--糸原が好調( 3回に「1号3ラン」)
「ランナーはかえしてくれるだろうとは思っていたけど、最高の形でね。ホームランでね。ムード的に重たいのが楽になった。序盤のあの 3点は大きいね」
佐藤輝明内野手らを迎える矢野燿大監督(左)=マツダスタジアム
■何かのきっかけに
--佐藤輝は悔しさを持っていたと
「こんなことの繰り返しだし、今日のホームランというのは何かのきっかけにね、してくれたらなと思うけど、まだ自分で引き込んで打ったホームランではないんで、こういう風に攻められるんだっていうのが、この広島戦で初めて分かったようだね」
(さらに続けて)
「今までのオープン戦とはまた違う、ピッチャーのレベルっていうかね、変わってくるんで、その中で、どう対応していくかっていうのが、ずっと俺が壁に当たったらいいのにっていうのが、もしかしたら、これが最初のそういうものかもしれんし。でもこれはずっとくることなんで。逆に守備とか頑張ってたから。打つだけじゃないんで。打つのが特長やけど、そういうところからリズムというか、大事にしてもらえたらなと」
勝利し、ナインを出迎える矢野燿大監督(左)=マツダスタジアム
■近本に流れ来る
--近本も四球と安打が出た
「一本一本の積み重ねしかないし、チカが出ることでっていうのが一番うちの野球のポイントになると思うんで、一本一本のヒットが気持ちの中の落ち着きとかになってくると思うし。もう一本欲しかったやろうけど、明日以降、近本の流れって絶対来ると思うから」
■両助っ人が好走塁
--サンズが 4回に隙をついた好走塁(無死 1塁の 1走で佐藤輝の 3飛でタッチアップして 2進)
「もともとね。サンズはそういう意識も高いし、チームとしても大事やし。サンズの走塁も見事やったし、逆にマルちゃんが、あそこのタッチアップでかえってきた( 6回)というのもチームとしても勢いつくし、価値もある。あの 2人が打つことだけじゃなくて、勢いとかムードを作ってくれたし、すごくいい走塁やったかなと思います」
--大山が最後に交錯( 1塁の守備に就いた 8回に打者走者と衝突)
「あれはちょっとね。今のところ大丈夫。心配というところまではないと思うんだけど」
秋山拓巳投手が今季初登板で「7回5安打無四死球2失点」と好投した。
5回終了時点まで打者15人を相手に完全投球。 6回は先頭クロンから 2連打で無死 1、 2塁とされた後、代打長野を遊ゴロ併殺打、「1番」田中広を空振り三振に仕留めた。
7回二死 2、 3塁から堂林に 2点打を許したが、きっちり試合を作った。 8回も 1度マウンドに上がった後、相手打者を確認してから「2番手」岩崎と交代。 4点リードの状況で、今季「初勝利の権利」を持って降板した。
阪神先発の秋山拓巳投手=マツダスタジアム
「カープキラー」襲名! 秋山拓巳投手が、今季初マウンドで「初勝利」をつかんだ。「この広島戦に当てられているという意味を自分なりにしっかり考えて、初回からしっかり投げることは出来たと思います」。すいすいと投げ続けて「7回5安打2失点」。昨季「4勝0敗」だった相手を今年も抑え込んだ。
緩いカーブにフォーク、変化球を低めに投げ分け、凡打の山を築いた。 5回まで「無安打無四球」の完全試合ペース。「 4回に気づいて、めったにないことだったので、自分から野手には『気にすんなよ』っていう話はしてました」。記録を意識した野手陣が硬くならないよう、気遣う余裕も見せた。
6回に先頭のクロンにこの日初安打を許し、 7回は連打から 2点を失ったが、流れは渡さなかった。「チームが『3連勝』して連敗していたんで、そこを一番気を付けた。『3連敗』するわけにはいかないなというのは強かった」。投球もふるまいも、全てが頼もしかった。
6回裏広島二死 3塁、ピンチで田中広輔内野手を空振り三振に抑えてほえる秋山拓巳投手=マツダスタジアム
「11勝」を挙げた昨季からさらに進化した。踏み出す歩幅を 6歩から 6歩半に。カットボールは曲がりを小さくし、磨きをかけた。球団関係者との会話の中では、後輩を思う言葉も増えた。自分の投球だけでなく、後輩が試行錯誤する様子も陰で見守っている。今春の 1軍キャンプには、19歳の西純が最年少で参加。「僕が面倒を見ます」と力強く言い切ったという。今年でプロ12年目の30歳。チームを引っ張る自覚にあふれている。
矢野監督は「アキがしっかりした投球をしてくれたというのは一番の勝因だとは思う。アキらしく丁寧にね」と、連敗を止めた右腕の好投をたたえた。これで昨季から広島戦「5連勝」。「チームは『優勝』に向かって必死に頑張っているので、 1つでも多く力になれるように、みんなで力を合わせて頑張りたい」。頂点を目指して、「白星」を積み重ねる。
6回表阪神二死、「右越え本塁打」を放った佐藤輝明内野手を迎えるナイン。右は先発の秋山拓巳投手=マツダスタジアム
▼阪神先発の秋山が 7回 2失点の好投で「勝利投手」に。阪神の先発投手は今季 6試合で35イニング 2/3を投げ「自責点10」、先発防御率は「2.52」。セ・リーグでは巨人の「2.31」、広島の「2.41」に次ぎ「3位」。ただし先発した全 6投手がいずれも責任イニングの 5イニングを満たし、失点が 3以下は阪神だけ。先発投手陣の安定感が際立っている。
7回裏広島二死 1塁、阪神秋山の前に三振に終わったケビン・クロン内野手=マツダスタジアム
広島打線が天敵の阪神秋山拓巳投手を攻略できず、「単独首位」から 1日で「3位」に転落した。
昨季 6試合で「4勝」を献上した相手に 5回まで完全投球を許し、試合の主導権を握られた。秋山には昨年から「5連敗」。佐々岡監督は「去年やられた分、いろいろ策を練っていたんだけど、まだまだ(徹底)できなかった」と悔やみ、「 6、 7回は意識が見えたので、それを早い段階からみせてほしかった」と奮起を促した。チームは引き分けを挟んだ連勝は「3」で止まった。
糸原健斗内野手が 3回に「今季1号」となる「3ラン」を放った。 1点リードした 3回一死 1、 2塁。フルカウントから、広島先発中村祐の甘く真ん中へ入ってきたスライダーを逃さず右翼席へライナーでたたき込んだ。「(先発の)秋山さんもリズムよく投げてくれていますし、早い回に追加点が欲しかったので、仕留めることができて良かったです」とコメントした。
1回表阪神一死、「左越え3塁打」を放った糸原健斗内野手=マツダスタジアム
糸原はこの日 1回の第 1打席でも「左越え3塁打」を放ちマルテの先制中犠飛につなげた。開幕から好調で6試合すべてで安打をマークしている。広島中村祐とは過去 4年の対戦で通算「6打数4安打」と得意としている。
3回表阪神一死 1、 2塁、「右越え3点本塁打」を放った糸原健斗内野手=マツダスタジアム
糸原健斗内野手が「3ラン」を含む「2安打3打点」と勝利をたぐり寄せた。初回一死からフェンス直撃の 3塁打でチャンスメークし、直後にマルテの犠飛で先制のホームイン。さらに 3回一死 1、 2塁でフルカウントから甘く入ったスライダーを振り抜いた。右翼スタンドに飛び込む「3ラン」でリードをさらに広げた。
3回表阪神一死 1、 2塁、「右越え3点本塁打」を放った糸原健斗内野手はナインに迎えられる=マツダスタジアム
「もらったミスだったので、絶対につけ込もうと」。近本が相手失策でチャンスを広げた直後に、試合の流れを呼んで効果的な 1発を放った。ベンチ前では小指と人さし指を立てて両手を前に出す、糸井伝授のポーズも初披露。チームの一体感を生み出した。
3回表阪神一死 1、 2塁、「右越え3点本塁打」を放ち生還した糸原健斗内野手=マツダスタジアム
マルチ安打で「打率4割6分2厘」。開幕から「6試合連続安打」と絶好調だ。矢野監督も「ランナーはかえしてくれるだろうとは思っていたけど、最高の形でね。ムード的に重たいのが楽になった。序盤のあの 3点は大きいね」と評価した。
昨年はけがもあり、63試合の出場にとどまった。「去年、めちゃくちゃ悔しい思いをしているので、今年にぶつける。チームに貢献できるように頑張りたいです」。今年から矢野監督に「名誉キャプテン」に指名された背番号「33」がチームを支える。
4回表阪神無死一塁、佐藤輝明内野手は 3飛に倒れる=マツダスタジアム
阪神「ドラフト1位」佐藤輝明内野手が 2打席目に高々と打ち上げた 3塁への飛球が珍しいプレーを呼んだ。
4回無死 1塁、佐藤輝は初球の内角へ食い込む変化球を打ちにいくも、マウンド付近への飛球となった。 3塁手堂林が体勢を崩しながらもキャッチしたが、その後の相手の隙を見て、 1塁ベースに戻っていた走者サンズがタッチアップで、誰もいない 2塁へ進塁した(記録は 3塁手堂林の野選)。
後続が倒れ得点にはつながらなかったが、積極走塁を掲げる阪神らしいプレーだった。
6回表阪神二死、佐藤輝明内野手の打撃構え=マツダスタジアム
阪神「ドラフト1位」佐藤輝明内野手が 4戦ぶりの「2号ソロ」を放った。 5点リードの 6回二死。広島中村祐のチェンジアップを逃さず、右翼席へ弾丸ライナーでたたき込んだ。「抜けてきたチェンジアップをしっかり仕留めることができました」。この日もカメラに向かって大好きなアイドル「ももいろクローバーZ」の「Zポーズ」を決めた。
「打てない悔しさを持っていましたし、これからもっと打つことができるように頑張ります」と思いを隠さなかった。広島 3連戦の 1戦目、 2戦目は 3三振ずつ喫し、この日の試合前までの 5試合で「11三振」は「12球団ワースト」だった。試合前練習では井上ヘッドコーチから下半身や右足の使い方を指導されていた。結果が出なくても、積極的にフルスイングを続けた。 2回の第 1打席では内角直球を空振り三振。第 2打席も初球からバットを振った。
6回表阪神二死、佐藤輝明内野手は「右越え本塁打」を放った=マツダスタジアム
佐藤輝は守りでチームに貢献していた。 5回に松山が右翼へ放ったライナーをスライディングキャッチ。その直後の「2号ソロ」となった。「ドラフト制」後の新人が「開幕2カード連続」で本塁打を放つのは89年の日本ハム中島輝士以来で、セ・リーグでは「初」。前日 3月31日の試合後に矢野監督は「悔しさを乗り越えて成長していくというのは、みんな通る道」と話していたが、自らのバットで乗り越えていく佐藤輝は、やはり並みの新人ではない。
▼ルーキー佐藤輝が6回に2号ソロ。佐藤輝は開幕カードのヤクルト戦(神宮)でプロ1号。阪神の打者が開幕から2カード連続本塁打は17年糸井以来。ドラフト制後に入団した新人は89年中島(日本ハム)以来2人目で、セ・リーグの新人では初めてとなった。中島は本拠地の開幕カード、敵地の2カード目で1本ずつ打ったが、佐藤輝は2本とも敵地で記録した。
6回表阪神二死、右越え本塁打を放ち、ナインの迎えに笑顔を見せる佐藤輝明内野手=マツダスタジアム
阪神「ドラフト1位」佐藤輝明内野手の「2打席連続本塁打」はならなかった。 6回に「2号ソロ」を放ち、 8回の第 4打席も注目されたが、広島「2番手」島内の低めの落ちる球に空振り三振を喫した。この日も 2つの三振を記録したが、結果を恐れずスイングし続ける。
プロの壁にぶつかった阪神「ドラフト1位」佐藤輝明内野手が悔しさを胸に、「プロ2本目」のアーチを描いた。 6回に19打席ぶりとなる「2号ソロ」。新人選手の「開幕2カード連続本塁打」は「ドラフト制」後、「セ・リーグ初」。開幕から相手投手の厳しい攻めに三振の山を築いているが、逆襲のひと振りとなった。
◇ ◇ ◇
バットを振らなければ何も始まらない。三振を重ねても佐藤輝は自分のフルスイングを貫いた。 6回二死、広島中村祐の真ん中へのチェンジアップを逃さず、右翼席へ弾丸ライナーでたたき込んだ。「抜けてきたチェンジアップをしっかり仕留めることができた。思い切って振った結果、 1本出てよかった」。この日もカメラに向かって笑顔で大好きなアイドル「ももいろクローバーZ」の「Zポーズ」を決めた。
6回表阪神二死、佐藤輝明内野手は「右越え本塁打」を放った=マツダスタジアム
「打てない悔しさを持っていました」と思いを隠さなかった。広島 3連戦の 1戦目、 2戦目は 3三振ずつ喫した。開幕 2戦目ヤクルト戦の 1打席目での「初本塁打」以降の18打席で「17打数2安打」。うち三振は「11」だった。この日の試合前には井上ヘッドコーチと10分ほど話し込んだ。井上ヘッドはレギュラーとしての心構えを伝え、好調時と不調時の違いをアドバイスした。
試合前の打撃練習では変化球も交え、直球でも変化球でも常に同じタイミングで球に合わせることを体に覚えさせている。佐藤輝は「細かい打撃フォームのことを井上ヘッドや北川さんにも言われて。ちょっと当たっていないので、アドバイスも参考にしながら、しっかり打撃フォームを見つめなおしたい」と、不振脱出へもがいている。
広島に勝利し、秋山拓巳投手(右)と笑顔でグータッチする佐藤輝明内野手=マツダスタジアム
この日も 2つ空振り三振し、 6試合で「13三振」は「12球団ワースト」。振ることにためらいはないのかと問われると「それはあまりない」と答えた。井上ヘッドも「あれだけ振られたら相手も怖い。三振が多いのは、逆に言えばほかの人間が持っていない裏返し」と長所だと見ている。
新人選手の「開幕2カード連続本塁打」は、「ドラフト制」後では89年日本ハムの中島以来だ。セ・リーグでは初。 2日からは地元関西に戻り、ホーム開幕となる中日 3連戦(京セラドーム大阪)。「開幕3カード連続」ならば、球界初の快挙となる。チームの連敗も「2」で止まり、「2位」に浮上した。井上ヘッドは「ポーカーフェースだから、あいつは何を考えているのか分からない」と話す。試練に直面しても打撃スタイルや表情は崩さない。「怪物スラッガー」が逆襲の時を迎えた。
▽阪神矢野燿大監督(「2号ソロ」の佐藤輝明内野手に)
「もちろん、こんなことの繰り返しだし、今日のホームランというのは何かのきっかけにしてくれたらなと思う。こういう風に(厳しく)攻められるんだっていうのが、この広島戦で初めて分かったようなね。ずっと俺が壁に当たったらいいのにっていうのが、もしかしたらこれが最初のそういうものかもしれん。でもこれはずっとくること」
サンズは「2打数無安打」ながら、犠飛による 1打点と広島守備陣の隙を突いた好走塁で魅せた。
4- 0の 4回先頭で四球を選び出塁。続く佐藤輝のマウンド付近へ上がった 3飛の直後に、タイムがかからないまま定位置へ散っていった広島の内野陣を見逃さず、 2塁を陥れた。まさかの内野フライでのタッチアップ(記録は野選)に広島ナインはキョトン。エープリルフールの敵地が“ウソだろ!?”という空気に包まれた。
4回、佐藤輝明の内野フライの後、 2塁へ進む阪神のジェリー・サンズ外野手=マツダスタジアム
4- 0の 6回一死 3塁では中犠飛を打ち上げ、 3走・マルテが激走して助っ人陣の躍動で見事に加点。矢野監督も「サンズのスキを突いた走塁も見事やったし、マルちゃんがかえってきたというのもチームとしても勢いつくし、価値もある」とうなった。
サンズはこれで開幕から「6試合連続出塁」。うち 5試合で打点を挙げており、今季もどこまでも頼りになる。
5回表阪神一死、右前打を放った近本光司外野手=マツダスタジアム
近本光司外野手は20打席ぶりの安打に笑顔を見せた。
5回一死から右前にライナーを弾ませ、 7回一死 1塁では四球も選んだ。矢野監督は不動の「リードオフマン」について「チカが出ることが一番うちの野球のポイントになる。 1本 1本のヒットが気持ちの落ち着きとか、そういうものになってくる。もちろんもう 1本ほしかったやろうけど、明日以降、近本の流れって絶対来ると思う」と期待した。
9回裏広島、阪神「3番手」のスアレス投手=マツダスタジアム
阪神「守護神」ロベルト・スアレスは 5試合ぶりのマウンドで最終回を締めた。
開幕戦の 3月26日ヤクルト戦でセーブを挙げた後は出番がなく、 4点リードの 9回に登板。「4番」鈴木誠の右前打から「5番」松山に「中越え適時2塁打」を浴びたが、 1失点で切り抜けた。
9回、失点も試合を締めるスアレス投手(左)、右は梅野隆太郎捕手=マツダスタジアム
※ 4月 2日の予告先発は、阪神・藤浪晋太郎投手(26)ー中日・福谷浩司投手(30)です。どちらに軍配が上がるか、楽しみですね。
ガンバレ!阪神!我らのタイガース!今季こそ勝利を掴め!
今の僕たちに一番必要なことは「挑戦すること」だと考えています。
試合結果により評価されがちですが、「エラーをしても前に出る」「打たれても バッターに向かっていく」
そのような姿勢が僕たちのチームの成長には一番必要なことだと考えているので、まずは挑戦する事「挑む」を最初に掲げました。 次に、「超える」ですがこれは「超越する」ことです。
最後に「頂へ」。
これは僕自身が監督に就任してからセ・リーグの順位が3位、2位ととなり、来季 はもちろん「頂」しかありません。
チーム全体として頂点に立つことを意識し、選手・スタッフ含めチーム全体で、 頂点に行ったときにどういう景色があるのか、どういう気持ちになれるのかを考える1年とし、「常にトップに立つ」とういう意識にしていきます。
やはりタイガースファンの大きな後押しも必要です。
このスローガンをもとに共に戦い、頂点に行った景色を一緒に見ましょう。
2021年 オープン戦 最終順位表
2020年 公式戦 順位表
2021年 公式戦 順位表
2021年 公式戦日程表と結果(03月)
2021年 公式戦日程表と結果(04月)