阪神が初回、中日先発カブレラの立ち上がりを。 3番鳥谷敬内野手(32)が右翼線へ先制 2塁打。二死 3塁からは 5番新井貴浩内野手(36)が 3遊間を破り、 2点目と攻め立てた。
新井弟・新井良太内野手(29)が、 2点を追う 2回一死、大野の初球、ボール気味の外角高め 142キロ直球をたたき、シーズン自己最多となる12本目のアーチをかけた。
阪神が延長12回、 4時間55分の激闘を制した。延長12回に鳥谷、坂克彦内野手(27)の適時打で勝ち越すと、中日の反撃をかわして逃げ切った。Ｖ打の口火を切った関本賢太郎内野手(34)の決めゼリフのように、今は“必死のパッチ”で勝ち続けるしかない！！
祈るような松田遼馬投手(19)の視線の先で、背走・鳥谷がスーパーキャッチ。その瞬間、タテジマのニュースターが綴る“ゼロの神話”が、12試合に伸びた。
6－ 3の延長12回に登板した福原忍投手(36)は、 3連打などで 1点差まで詰め寄られ、冷や汗ものの 6セーブ目。
左膝半月板手術から復帰を目指している阪神福留孝介外野手(36)が13日、広島戦(京セラドーム大阪)から 1軍に合流する可能性が高くなった。記事をまとめてみました。
![$阪神ファンのアスリート・虎ちゃん77のスポーツ日記-2013.08.10 試合結果]()
阪神が 1回鳥谷、新井貴浩の適時打で 2点先行。中日はその裏に和田の適時打で 1点を返した。 2回に阪神、中日が 1点ずつを追加。
中日は 4回に無死満塁から、阪神能見の暴投で 1点を挙げて 3－3の同点に追いついた。先発カブレラは 6回 3失点で降板した。
3－ 3のまま延長戦に突入した。阪神は能見が粘りの投球で勝ち越しを許さず。中日はマドリガル、岡田とつないだ。
延長12回、阪神は鳥谷の勝ち越し適時打と坂の 2点適時 2塁打で計 3点。その裏の中日の反撃を 2点でしのぎ＜中日 5－ 6阪神＞と勝利した。安藤が 3勝目。
![$阪神ファンのアスリート・虎ちゃん77のスポーツ日記-安藤優也投手]()
阪神 4番手の安藤優也投手
阪神が初回、中日先発カブレラの立ち上がりを攻め立てた。
一死死から大和が四球で出塁すると、 3番鳥谷敬内野手が右翼線へ先制 2塁打。｢ストレートに力負けせず打ち返せました。大和もよく 1塁から一気にホームまでかえってくれましたね｣と振り返った。二死 3塁からは 5番新井貴浩内野手が 3遊間を破り、 2点目。｢チャンスだったので、思い切ってスイングしようと心がけていました。追加点が取れてよかったです｣と振り返った。
![$阪神ファンのアスリート・虎ちゃん77のスポーツ日記-先制適時打を放った鳥谷敬内野手]()
1回表阪神一死 1塁、鳥谷敬内野手は先制適時 2塁打を放った
新井弟・新井良太内野手が、シーズン自己最多となる12本目のアーチをかけた。 2点を追う 2回一死、大野の初球、ボール気味の外角高め 142キロ直球をたたき、右翼フェンスをぎりぎりオーバー。2005年オフに中日入団し、2010年オフに移籍するまでナゴヤドームを主戦場としたが、実はこれが同球場での自身初アーチ。かつての仲間たちに成長を見せつける 1発となった。
ただ、試合後は厳しい表情のまま、同じ言葉を何度も繰り返した。｢はい、良かったです｣。もはや心ここにあらず、といった表情。 1％の元気も残さないほど試合に全身全霊をかけている証拠だ。 7日広島戦で 2ランを放ちながら、翌日の同戦は 0－ 0の 7回無死満塁で代打桧山を送られた。すでに今季 3本の満塁弾を決めている｢満塁男｣でさえ、立場は安泰ではない。 9回は守護神岩瀬から左前打も放ち、後半戦開幕試合以来14試合ぶりのマルチ安打。敗戦の中に、意地の跡だけは残した。
![$阪神ファンのアスリート・虎ちゃん77のスポーツ日記-右越え本塁打を放った新井良太内野手]()
2回表阪神一死、右越え本塁打を放った新井良太内野手
阪神が延長12回、 4時間55分の激闘を制した。延長12回に鳥谷、坂の適時打で勝ち越すと、中日の反撃をかわして逃げ切った。
9回には無死 1、 2塁のチャンスをバント失敗などで逃したこともあり、試合後、和田豊監督(50)は｢もっと早く決着をつけないといけないゲームだったけどね。ミスにつけ込めなかった。ミスしてくれているのに、お返しするようなミスを連発してしまった｣と渋い表情だった。
![$阪神ファンのアスリート・虎ちゃん77のスポーツ日記-投手交代を告げる和田豊監督]()
投手交代を告げる和田豊監督(中央)
トリ＆セキで激闘星！！ 阪神は 3－ 3の延長12回、鳥谷敬内野手の中前適時打などで 3点を奪い勝ち越し。ミスあり拙攻ありの 4時間55分の乱戦をなんとか制した。巨人が引き分け、自力Ｖ復活はならず。それでも、Ｖ打の口火を切った関本賢太郎内野手の決めゼリフのように、今は“必死のパッチ”で勝ち続けるしかない！！
ベンチに焦りの色はあった。ナインの声も枯れていた。自力Ｖが消えた翌日。 4時間55分の死闘。拙攻続きで、このままどん底に沈みかねない虎を浮上させたのは生え抜き戦士だ。鳥谷＆関本だ。 3－ 3の延長12回一死 3塁。背番号｢ 1｣が 2遊間を割った。是が非でもほしかった勝利をつかみとった。
｢投手が何度も抑えてくれていたんですけど、なかなか点が取れなかった。点が取れてよかったです｣
リーダーはヒーローインタビューでクールに振り返った。左腕・高橋聡の真ん中 149キロ直球をジャストミート。鋭いゴロは中前へ。阪神は 3回以降、無得点。勝負強い一打が均衡を破った。そして、絶好機は関本の気迫が生んだ。
![$阪神ファンのアスリート・虎ちゃん77のスポーツ日記-滑り込んだ関本賢太郎内野手]()
左翼線を破る 2塁打を放った関本賢太郎内野手は、ヘッドスライディングで滑り込んだ
｢気合やね。気合ってことにしといて｣
途中出場し、この回の先頭で打席に入ると、 4球目を一閃。痛烈な打球が左翼線で弾む。ベテランは果敢に 2塁を狙う。｢やばかった。アウトになったら、どうしようかと思った｣。代名詞通り、“必死のパッチ”で頭から滑り込み、セーフをもぎとった。
和田監督も｢先頭で長打を打ってくれて、本当に大きかった｣と最敬礼。それだけの価値があった。前日 9日に、ひとつのターニングポイントを迎えた。自力優勝の消滅。負ければ、チーム状況が急降下しかねないゲーム。采配も裏目に出た。不穏な空気が流れ、白星が遠く感じた。そんな窮地でタテジマ10年目、17年目の男たちが気を吐いた。
鳥谷はキャプテン、関本は選手会長を担う。働きはグラウンドだけじゃない。今年から、 2人の発案で甲子園でのナイター後にも、数名のシェフが残り、希望者に栄養満点の料理が提供されている。最大の理由は若手の体調管理だ。｢ 1人暮らしの若手がナイター後に練習をしたら、コンビニ弁当になるケースもあったので｣と球団関係者。皆が練習に打ち込める環境を整え、チーム力の底上げを図る。若虎台頭の裏で改革が実を結んでいる。
巨人が引き分け、Ｇのマジックは｢38｣にひとつ減った。それでも、逆襲のキーマンと化した主将は言い放った。
｢巨人どうこうはない。毎日、目の前の試合を勝てるようにやっていくだけ｣
頂点は見えない。それでも、やるしかない。着実に一歩ずつ踏みしめ、猛虎は戦っていくしかない。
![$阪神ファンのアスリート・虎ちゃん77のスポーツ日記-延長12回２点２塁打を放った坂克彦内野手]()
延長12回 2点 2塁打を放った坂克彦。これがなかったらと思うと、ゾッとする
｢最後に打てて良かったです。(左投手？)そんなに横から放ってくるわけでもないので(気にならなかった)。打ったのはまぐれです｣
延長12回にようやく 4－ 3と勝ち越した直後だった。二死 2塁から、左腕の高橋聡は新井を敬遠。続いて打席に入ったのが、背番号｢35｣だった。 2球目をフルスイングした。打球は虎党の歓声、竜党の悲鳴を切り裂き、伸びた。中堅大島が背走するが及ばない。頭上を抜け、スコアボードの12の下に｢ 3｣が刻まれた。
この日、 2塁レギュラーだった西岡が体の張りを訴え、鳴尾浜で予定していたシート打撃を回避。13日からの広島戦(京セラＤ)での 1軍復帰が厳しい状態となった。だが、坂がいる。目の色の変わった坂が。
![$阪神ファンのアスリート・虎ちゃん77のスポーツ日記-ハイタッチする坂克彦内野手]()
幕切れで黒瀬内野手(左)とハイタッチする坂克彦内野手(右)
これまでは、投げやりに聞こえる言葉も多かった。金環日食に日本中が沸き、鳴尾浜では若虎もこぞって空を見上げた昨年 5月。 2軍生活が続いていた男は｢俺は見なかったよ。朝だったし、寝ているに決まっているでしょ。そんな気力ないよ。すごいことになっているのは知っていたけどね｣とおどけた。今季はレギュラーへの千載一遇のチャンス。その瞳の奥に日食以上の輝きを宿し、全力でつかみに行く。
5打数 2安打 2打点、 1四球で今季 7度目のマルチ安打。守備では 3－ 3の 6回先頭、井端の中前へ抜けようかという当たりを逆シングルでつかみ、すばやく身をひるがえして 1塁転送。美技で能見を乗せた。
｢守る人間なので｣
短い言葉にプライドが見えた。大仕事をやってのけてもおごらず、前を向く。欠かせぬピースとして 2塁手にも 3塁手にも、強打者にも、自在に姿を変える。苦しい一戦で坂が目一杯に輝いた。
![$阪神ファンのアスリート・虎ちゃん77のスポーツ日記-連続無失点試合が12に伸びた松田遼馬投手]()
松田遼馬投手は 2安打されながらも 1回 0封。連続無失点試合は12に伸びた
アッと叫んで打球を追った。祈るような遼馬の視線の先で、背走・鳥谷がスーパーキャッチ。その瞬間、タテジマのニュースターが綴る“ゼロの神話”が、12試合に伸びた。サヨナラのピンチをしのぎ、そのまま勝利に直結する、貴重な貴重な 9回裏の｢ 0｣だ。
｢いつも通り、思い切って投げました。点をやれない場面だったので、思い切って投げました｣ 試合後。決して豊富でない19歳のボキャブラリーからは、かえって喜びと新たな自信が伝わってきた。
同点の 9回裏。和田監督が口にした名前は福原でも、安藤でも、加藤でも、久保でもなかった。
![$阪神ファンのアスリート・虎ちゃん77のスポーツ日記-テキサス性の飛球をキャッチした鳥谷敬内野手]()
9回二死 2、 3塁で和田のテキサス性の飛球をキャッチした鳥谷敬内野手
出世したなぁ…が正直な感想。敗戦処理からスタートし、やがて、勝ち試合の中継ぎへ“昇格”していったプロ２年目が、初めて体験する、負けと背中合わせのマウンド。でも、｢思い切って｣は忘れていなかった。代打・クラークを三振に仕留め、 2本の安打で二死 2、 3塁の瀬戸際も、真っ向勝負で切り抜けた。初登板以来、12試合連続無失点のオマケ付きで。
｢ストライクをとるのに困らない投手。 1試合 1試合積み重ねて、(緊迫した場面で)送り出せるようになった。これからも気持ちを前面に出して、投げてほしい｣
和田監督も、期待に応えた56番に目を細めた。同時に考えているはずだ。次はもっと修羅場も任せられる…と。
猛虎の“リョウマ伝”、まもなく｢勝利の方程式編｣に突入だ。
![$阪神ファンのアスリート・虎ちゃん77のスポーツ日記-ウイニングボールを渡す福原忍投手]()
安藤優也投手にウイニングボールを渡す福原忍投手
6－ 3の延長12回に登板した福原忍投手は、 3連打などで 1点差まで詰め寄られた。冷や汗ものの 6セーブ目に｢反省すべきところは反省して、次に生かしたい｣と話した。
左膝半月板手術から復帰を目指している阪神福留孝介外野手が13日、広島戦(京セラドーム大阪)から 1軍に合流する可能性が高くなった。 1番右翼でスタメン出場した福留は 7回まで出場し、 4打数無安打に終わったが、平田 2軍監督は｢いつ呼ばれてもＯＫのところまで来てる。あとは 1軍の判断｣と 1軍合流へＧＯサインを出した。これを受けて和田監督は中日とのナイター後に｢守る、走るということの報告は受けている。もう、そう遠くはないと思います｣と近日中の復帰を明言した。
6日に実戦復帰して 4試合目となる福留は、新人左腕浜田に快音なしに終わった。故障後、最長となる 4打席に立った試合後、左膝の状態については｢かばって、やっているわけでもないし、順調と言えば順調｣不安がないことを強調したが、体力面、打撃感覚は｢ 9回出る体力もいるだろうし、感覚だとかはやりながらだね｣と調整途上であると話した。
首位巨人追撃へ、 1軍は 1歩も引けない状況にあるため、あす中日との第 3戦(ナゴヤドーム)から合流するという可能性もゼロではない。ただ、黒田ヘッドコーチは福留の合流時期について｢明後日( 2軍戦に)出てからだ｣と、11日のウエスタン・リーグ中日戦(ナゴヤ)の状態次第で判断する考え。きょう10日は治療と休養にあてるため順調ならば、ホームへと戻る13日からの合流が濃厚。チームの苦戦に伴い、福留の復帰プランが急速に動き始めた。
今週は、昔｢死のロード｣｢魔のロード｣と言われた時代とは違い、阪神の第 2球場となっている｢京セラドーム大阪｣での 6試合の週となっている。今まで引き離された分、ここで活力を養って8.0ゲーム差となってしまったが、Ｇ軍に接戦できる事を願っている。
13日からは、京セラドーム大阪で広島戦、そうして燕軍団と続いている。全てナイターとなっており、その間(毎年 8月16日)に京都では五山の山焼き(通称：大文字焼き)が行われる。その炎に願いを掛けよう！
ガンバレ！阪神！我らのタイガース！勝利を掴め！
![$阪神ファンのアスリート・虎ちゃん77のスポーツ日記-2013.08.10 勝敗表]()
2013.08.10 勝敗表
![$阪神ファンのアスリート・虎ちゃん77のスポーツ日記-日程と結果]()
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阪神タイガースでは、球団公式動画配信サービス｢虎テレ｣において、従来からの阪神タイガース主催全試合に加えて、2013年度の日本生命セ・パ交流戦での阪神ビジター試合(全12試合)を配信することを決定いたしました。
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新井弟・新井良太内野手(29)が、 2点を追う 2回一死、大野の初球、ボール気味の外角高め 142キロ直球をたたき、シーズン自己最多となる12本目のアーチをかけた。
阪神が延長12回、 4時間55分の激闘を制した。延長12回に鳥谷、坂克彦内野手(27)の適時打で勝ち越すと、中日の反撃をかわして逃げ切った。Ｖ打の口火を切った関本賢太郎内野手(34)の決めゼリフのように、今は“必死のパッチ”で勝ち続けるしかない！！
祈るような松田遼馬投手(19)の視線の先で、背走・鳥谷がスーパーキャッチ。その瞬間、タテジマのニュースターが綴る“ゼロの神話”が、12試合に伸びた。
6－ 3の延長12回に登板した福原忍投手(36)は、 3連打などで 1点差まで詰め寄られ、冷や汗ものの 6セーブ目。
左膝半月板手術から復帰を目指している阪神福留孝介外野手(36)が13日、広島戦(京セラドーム大阪)から 1軍に合流する可能性が高くなった。記事をまとめてみました。
阪神が 1回鳥谷、新井貴浩の適時打で 2点先行。中日はその裏に和田の適時打で 1点を返した。 2回に阪神、中日が 1点ずつを追加。
中日は 4回に無死満塁から、阪神能見の暴投で 1点を挙げて 3－3の同点に追いついた。先発カブレラは 6回 3失点で降板した。
3－ 3のまま延長戦に突入した。阪神は能見が粘りの投球で勝ち越しを許さず。中日はマドリガル、岡田とつないだ。
延長12回、阪神は鳥谷の勝ち越し適時打と坂の 2点適時 2塁打で計 3点。その裏の中日の反撃を 2点でしのぎ＜中日 5－ 6阪神＞と勝利した。安藤が 3勝目。
阪神 4番手の安藤優也投手
阪神が初回、中日先発カブレラの立ち上がりを攻め立てた。
一死死から大和が四球で出塁すると、 3番鳥谷敬内野手が右翼線へ先制 2塁打。｢ストレートに力負けせず打ち返せました。大和もよく 1塁から一気にホームまでかえってくれましたね｣と振り返った。二死 3塁からは 5番新井貴浩内野手が 3遊間を破り、 2点目。｢チャンスだったので、思い切ってスイングしようと心がけていました。追加点が取れてよかったです｣と振り返った。
1回表阪神一死 1塁、鳥谷敬内野手は先制適時 2塁打を放った
新井弟・新井良太内野手が、シーズン自己最多となる12本目のアーチをかけた。 2点を追う 2回一死、大野の初球、ボール気味の外角高め 142キロ直球をたたき、右翼フェンスをぎりぎりオーバー。2005年オフに中日入団し、2010年オフに移籍するまでナゴヤドームを主戦場としたが、実はこれが同球場での自身初アーチ。かつての仲間たちに成長を見せつける 1発となった。
ただ、試合後は厳しい表情のまま、同じ言葉を何度も繰り返した。｢はい、良かったです｣。もはや心ここにあらず、といった表情。 1％の元気も残さないほど試合に全身全霊をかけている証拠だ。 7日広島戦で 2ランを放ちながら、翌日の同戦は 0－ 0の 7回無死満塁で代打桧山を送られた。すでに今季 3本の満塁弾を決めている｢満塁男｣でさえ、立場は安泰ではない。 9回は守護神岩瀬から左前打も放ち、後半戦開幕試合以来14試合ぶりのマルチ安打。敗戦の中に、意地の跡だけは残した。
2回表阪神一死、右越え本塁打を放った新井良太内野手
阪神が延長12回、 4時間55分の激闘を制した。延長12回に鳥谷、坂の適時打で勝ち越すと、中日の反撃をかわして逃げ切った。
9回には無死 1、 2塁のチャンスをバント失敗などで逃したこともあり、試合後、和田豊監督(50)は｢もっと早く決着をつけないといけないゲームだったけどね。ミスにつけ込めなかった。ミスしてくれているのに、お返しするようなミスを連発してしまった｣と渋い表情だった。
投手交代を告げる和田豊監督(中央)
トリ＆セキで激闘星！！ 阪神は 3－ 3の延長12回、鳥谷敬内野手の中前適時打などで 3点を奪い勝ち越し。ミスあり拙攻ありの 4時間55分の乱戦をなんとか制した。巨人が引き分け、自力Ｖ復活はならず。それでも、Ｖ打の口火を切った関本賢太郎内野手の決めゼリフのように、今は“必死のパッチ”で勝ち続けるしかない！！
ベンチに焦りの色はあった。ナインの声も枯れていた。自力Ｖが消えた翌日。 4時間55分の死闘。拙攻続きで、このままどん底に沈みかねない虎を浮上させたのは生え抜き戦士だ。鳥谷＆関本だ。 3－ 3の延長12回一死 3塁。背番号｢ 1｣が 2遊間を割った。是が非でもほしかった勝利をつかみとった。
｢投手が何度も抑えてくれていたんですけど、なかなか点が取れなかった。点が取れてよかったです｣
リーダーはヒーローインタビューでクールに振り返った。左腕・高橋聡の真ん中 149キロ直球をジャストミート。鋭いゴロは中前へ。阪神は 3回以降、無得点。勝負強い一打が均衡を破った。そして、絶好機は関本の気迫が生んだ。
左翼線を破る 2塁打を放った関本賢太郎内野手は、ヘッドスライディングで滑り込んだ
｢気合やね。気合ってことにしといて｣
途中出場し、この回の先頭で打席に入ると、 4球目を一閃。痛烈な打球が左翼線で弾む。ベテランは果敢に 2塁を狙う。｢やばかった。アウトになったら、どうしようかと思った｣。代名詞通り、“必死のパッチ”で頭から滑り込み、セーフをもぎとった。
和田監督も｢先頭で長打を打ってくれて、本当に大きかった｣と最敬礼。それだけの価値があった。前日 9日に、ひとつのターニングポイントを迎えた。自力優勝の消滅。負ければ、チーム状況が急降下しかねないゲーム。采配も裏目に出た。不穏な空気が流れ、白星が遠く感じた。そんな窮地でタテジマ10年目、17年目の男たちが気を吐いた。
鳥谷はキャプテン、関本は選手会長を担う。働きはグラウンドだけじゃない。今年から、 2人の発案で甲子園でのナイター後にも、数名のシェフが残り、希望者に栄養満点の料理が提供されている。最大の理由は若手の体調管理だ。｢ 1人暮らしの若手がナイター後に練習をしたら、コンビニ弁当になるケースもあったので｣と球団関係者。皆が練習に打ち込める環境を整え、チーム力の底上げを図る。若虎台頭の裏で改革が実を結んでいる。
巨人が引き分け、Ｇのマジックは｢38｣にひとつ減った。それでも、逆襲のキーマンと化した主将は言い放った。
｢巨人どうこうはない。毎日、目の前の試合を勝てるようにやっていくだけ｣
頂点は見えない。それでも、やるしかない。着実に一歩ずつ踏みしめ、猛虎は戦っていくしかない。
延長12回 2点 2塁打を放った坂克彦。これがなかったらと思うと、ゾッとする
｢最後に打てて良かったです。(左投手？)そんなに横から放ってくるわけでもないので(気にならなかった)。打ったのはまぐれです｣
延長12回にようやく 4－ 3と勝ち越した直後だった。二死 2塁から、左腕の高橋聡は新井を敬遠。続いて打席に入ったのが、背番号｢35｣だった。 2球目をフルスイングした。打球は虎党の歓声、竜党の悲鳴を切り裂き、伸びた。中堅大島が背走するが及ばない。頭上を抜け、スコアボードの12の下に｢ 3｣が刻まれた。
この日、 2塁レギュラーだった西岡が体の張りを訴え、鳴尾浜で予定していたシート打撃を回避。13日からの広島戦(京セラＤ)での 1軍復帰が厳しい状態となった。だが、坂がいる。目の色の変わった坂が。
幕切れで黒瀬内野手(左)とハイタッチする坂克彦内野手(右)
これまでは、投げやりに聞こえる言葉も多かった。金環日食に日本中が沸き、鳴尾浜では若虎もこぞって空を見上げた昨年 5月。 2軍生活が続いていた男は｢俺は見なかったよ。朝だったし、寝ているに決まっているでしょ。そんな気力ないよ。すごいことになっているのは知っていたけどね｣とおどけた。今季はレギュラーへの千載一遇のチャンス。その瞳の奥に日食以上の輝きを宿し、全力でつかみに行く。
5打数 2安打 2打点、 1四球で今季 7度目のマルチ安打。守備では 3－ 3の 6回先頭、井端の中前へ抜けようかという当たりを逆シングルでつかみ、すばやく身をひるがえして 1塁転送。美技で能見を乗せた。
｢守る人間なので｣
短い言葉にプライドが見えた。大仕事をやってのけてもおごらず、前を向く。欠かせぬピースとして 2塁手にも 3塁手にも、強打者にも、自在に姿を変える。苦しい一戦で坂が目一杯に輝いた。
松田遼馬投手は 2安打されながらも 1回 0封。連続無失点試合は12に伸びた
アッと叫んで打球を追った。祈るような遼馬の視線の先で、背走・鳥谷がスーパーキャッチ。その瞬間、タテジマのニュースターが綴る“ゼロの神話”が、12試合に伸びた。サヨナラのピンチをしのぎ、そのまま勝利に直結する、貴重な貴重な 9回裏の｢ 0｣だ。
｢いつも通り、思い切って投げました。点をやれない場面だったので、思い切って投げました｣ 試合後。決して豊富でない19歳のボキャブラリーからは、かえって喜びと新たな自信が伝わってきた。
同点の 9回裏。和田監督が口にした名前は福原でも、安藤でも、加藤でも、久保でもなかった。
9回二死 2、 3塁で和田のテキサス性の飛球をキャッチした鳥谷敬内野手
出世したなぁ…が正直な感想。敗戦処理からスタートし、やがて、勝ち試合の中継ぎへ“昇格”していったプロ２年目が、初めて体験する、負けと背中合わせのマウンド。でも、｢思い切って｣は忘れていなかった。代打・クラークを三振に仕留め、 2本の安打で二死 2、 3塁の瀬戸際も、真っ向勝負で切り抜けた。初登板以来、12試合連続無失点のオマケ付きで。
｢ストライクをとるのに困らない投手。 1試合 1試合積み重ねて、(緊迫した場面で)送り出せるようになった。これからも気持ちを前面に出して、投げてほしい｣
和田監督も、期待に応えた56番に目を細めた。同時に考えているはずだ。次はもっと修羅場も任せられる…と。
猛虎の“リョウマ伝”、まもなく｢勝利の方程式編｣に突入だ。
安藤優也投手にウイニングボールを渡す福原忍投手
6－ 3の延長12回に登板した福原忍投手は、 3連打などで 1点差まで詰め寄られた。冷や汗ものの 6セーブ目に｢反省すべきところは反省して、次に生かしたい｣と話した。
左膝半月板手術から復帰を目指している阪神福留孝介外野手が13日、広島戦(京セラドーム大阪)から 1軍に合流する可能性が高くなった。 1番右翼でスタメン出場した福留は 7回まで出場し、 4打数無安打に終わったが、平田 2軍監督は｢いつ呼ばれてもＯＫのところまで来てる。あとは 1軍の判断｣と 1軍合流へＧＯサインを出した。これを受けて和田監督は中日とのナイター後に｢守る、走るということの報告は受けている。もう、そう遠くはないと思います｣と近日中の復帰を明言した。
6日に実戦復帰して 4試合目となる福留は、新人左腕浜田に快音なしに終わった。故障後、最長となる 4打席に立った試合後、左膝の状態については｢かばって、やっているわけでもないし、順調と言えば順調｣不安がないことを強調したが、体力面、打撃感覚は｢ 9回出る体力もいるだろうし、感覚だとかはやりながらだね｣と調整途上であると話した。
首位巨人追撃へ、 1軍は 1歩も引けない状況にあるため、あす中日との第 3戦(ナゴヤドーム)から合流するという可能性もゼロではない。ただ、黒田ヘッドコーチは福留の合流時期について｢明後日( 2軍戦に)出てからだ｣と、11日のウエスタン・リーグ中日戦(ナゴヤ)の状態次第で判断する考え。きょう10日は治療と休養にあてるため順調ならば、ホームへと戻る13日からの合流が濃厚。チームの苦戦に伴い、福留の復帰プランが急速に動き始めた。
今週は、昔｢死のロード｣｢魔のロード｣と言われた時代とは違い、阪神の第 2球場となっている｢京セラドーム大阪｣での 6試合の週となっている。今まで引き離された分、ここで活力を養って8.0ゲーム差となってしまったが、Ｇ軍に接戦できる事を願っている。
13日からは、京セラドーム大阪で広島戦、そうして燕軍団と続いている。全てナイターとなっており、その間(毎年 8月16日)に京都では五山の山焼き(通称：大文字焼き)が行われる。その炎に願いを掛けよう！
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2013.08.10 勝敗表
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