沖縄・宜野座キャンプで 9日、 7日から視察に訪れている広岡達朗氏の80回目の誕生日が祝われた。
阪神春季宜野座キャンプでアニヤン・新井貴浩内野手(35)が 2度目の特守を行った。送球を重点的に鍛え、元西武監督でこの日まで臨時コーチを務めた広岡達朗氏(80)に合格点をもらった。特守後は、宜野座ドーム内で追加の打撃練習。フォームに改良を加えながら振り込み、第 2クールを締めた。
藤川球児投手(31)が第 2クール最終日に、投手陣を指導した。久保田智之投手(31)がシート打撃に登板後、ブルペンで投球していると近寄りアドバイス。白仁田寛和投手(26)には体の使い方を教えた。南信男球団社長(57)の要請に、投手キャプテンとして応えた。記事をまとめてみました。
7日から視察に訪れている広岡達朗氏の80回目の誕生日が祝われた。ウオーミングアップ終了後、花束と大きなケーキが手渡され、ナインがハッピーバースデーを合唱。広岡氏はナインの前で約 3分間、訓示した。
夕暮れどき。帰りのタクシーに乗る間際、待ち構えたファン全員に即席サイン会を開いた。打って、守っての豊富なメニューをこなし、充実感いっぱいに第2クールを終えた。
「あした(10日)が休みだから、多少体に張りが出てもいいと思って。順調にきているし、自分で考えながら思うような練習ができている」
新井貴浩内野手(右)が特守(その左は和田監督)。新送球フォームに広岡氏(左)が合格点
全体練習後、サブグラウンドで弟・良太らとスローイング特守に励んだ。 7日と同様に、臨時コーチの広岡氏が見守り、アドバイスをもらった。午後3時半から1時間。捕球、送球の動きを連動させる特訓が続いた。さらに、森田らが引き揚げても久慈内野守備走塁コーチにノックを頼んだ。最後は、キャッチボールでフォームを確かめた。
「名遊撃手だった広岡さんに、いいぞといってもらえて自信にもなる。自分がこういうふうに変えたいと思っていたことと重なっていた」
名将の指導で課題の送球はクリアしつつある。全体でのフリー打撃では74スイングで 7本のサク越え。特守後も、室内で約30分間の“おかわり”をした。左足の上げ方を試行錯誤した。スタッフにiPadでの撮影を依頼し、体のバランスやタイミングをチェック。並んで打っていた弟・良太にも助言を送った。
午前中には投球練習中のブルペンで生きた球で目慣らし。「順調、順調」と繰り返す。11日の第 3クールからは実戦練習に臨み、ギアを上げていく。
白仁田(右)の投球フォームをチェックする藤川球児投手
どうしてうまくいかない。なぜ芽が出ないのか。悩みを抱える投手陣のために、藤川球児投手がひと肌脱いだ。久保田、白仁田に対し、身ぶり手ぶりの熱血指導。球児コーチが、飛躍のヒントを授けた。
「僕がプロに入って、コーチや先輩方とやってきて、よかったなということをね。彼らが立ち止まっている、壁に当たっていると思ったので。合うかなと思って、参考になれば、ヒントになればと思って。合うか合わないかは本人が決めること」
チームメートを相手に熱弁を振るった守護神が、その経緯を説明した。苦しんでいる仲間を放ってはおけなかった。久保田はシート打撃で制球が定まらず、打者10人に33球を投げ、被安打 3、 2四球。「最悪だった」とメーン球場からブルペンに直行し、投球練習を再開すると、歩みよった。身ぶり手ぶりを交えながら、体重移動などをアドバイス。助言をもらった久保田は「フォーム、体の使い方ですね。いいアドバイスをいつもくれるので」と感謝の気持ちを言葉にした。
ティー打撃で白仁田(左)にトスを上げる藤川球児投手(右)。打撃指導も行った
きっかけは球団トップの一言だった。ブルペンで86球を投げ終えた守護神に、南社長が「ブルペンでいいけど、試合で結果が出ない投手がいるのはなんでや。(投手)キャプテンとしてそれを教えてやってくれんか」と話しかけた。藤川はすぐさま反応。自身と同じドラフト1位で入団しながら、 1軍に定着できない白仁田、二神を指導。サブグラウンドでのランニング後、白仁田に「腕、振れてへん」と指摘。隣で見守る二神にも間の取り方などの助言を送った。白仁田は「これまでも教えていただきましたが、ここまで深いのは初めて。期待に応えないといけない」と気合を入れ直した。
藤川球児は球場を去る際、宜野座ドーム内で教えを復習する白仁田の姿を見つけ「ええやん」と一言、つぶやいた。守護神の思いは、投手陣の結束をより強いものへと変えていく。
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アニヤン・新井貴浩内野手、「広岡教室」でスローイング合格点!球児、悩める久保田&白仁田をコーチ
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