●26日札幌ドームでSMBC日本シリーズ2016・北海道日本ハム-広島第 4戦が行われ、北海道日本ハムが 3- 1で広島に競り勝ち、 2連勝で対戦成績を 2勝 2敗のタイに持ち込んだ。北海道日本ハムは 0- 1の 6回に中田が左越え本塁打して同点。 8回にレアードの 2ランで勝ち越した。北海道日本ハムが接戦を制して本拠地で連勝、 2勝 2敗のタイに戻した。ヒヤヒヤながら星取りを五分とした栗山英樹監督(55)は第一声で「しびれました」と苦笑い。両手でガッツポーズして喜んだレアードの決勝弾には笑顔だった。北海道日本ハム高梨裕稔投手(25)、広島の岡田明丈投手(23)の両先発が力投し、投手戦になった。北海道日本ハムは 2回一死満塁、 3回二死 2、 3塁とチャンスをつくった攻めきれず。一方、広島は 4回に先制。二死 1塁とし、ブラッド・エルドレッド内野手(36)の飛球を右翼近藤健介外野手(23)が目測を誤り失策。ここまで 1本の安打も打てていなかったが、幸運な形で得点を奪った。北海道日本ハムは 6回、先頭の中田翔内野手(27)がソロ本塁打を放ち同点。 8回にはブランドン・レアード内野手(29)が勝ち越しの 2ラン本塁打で勝負を決めた。懸念された 9回には宮西尚生投手(31)が登板し、リードを守りきった。第 4戦を終えて 2勝 2敗となるのは過去に25度。そのうちタイに持ち込んだチームが日本一になったのは10度で、確率は40%となる。引き分けを含めて 2連敗 2連勝でタイに持ち込んだケースは過去に12度あり、そのまま逆転して日本一になったのは 5度で確率は41.7%。
●北海道日本ハム(パ・リーグ優勝)が、広島(セ・リーグ優勝)に 3- 1で勝ち、地元で 2連勝。対戦成績を 2勝 2敗とした。 1点を追う 6回に主砲・中田翔内野手(27)の左翼席中段に飛び込むシリーズ 1号で追いつくと、 8回にはブランドン・レアード内野手が中堅左に決勝の 2号 2ラン。北の大地を揺るがす一発攻勢で、28日の第 5戦にも日本一に王手をかける。この夜の“すしネタ”は、 139キロのスライダー。レアードの一発が接戦にけりをつけた。 1- 1で迎えた 8回二死 1塁。ジャクソンの失投をたたいた一撃は、中堅左にライナーで飛び込む決勝の 2号 2ランだ。 8回に決勝の 2ラン本塁打を放ったブランドン・レアード内野手は、お立ち台で「ソウデスネ。最高の気分です。打った瞬間は入るかどうか、正直わからなかった。みなさんの反応でホームランだとわかり、うれしかった。アリガトウゴザイマス。今後もみなさんを喜ばせ続けたいので、これからもホームランを打っていきたい。ファイターズ、ダイスシ!ファイターズ、サイコウ!」と興奮気味に話した。栗山監督は声を上ずらせた。27日の第5戦にも王手の勢い。11.5ゲーム差から大逆転でパ・リーグを制した北海道日本ハムが、北の大地で覚醒した。
●大谷翔平投手(22)は 4打数無安打に終わった。広島のルーキー岡田を打ち崩せなかった。第 3戦でサヨナラ打を放った大谷は 4打数無安打。岡田から 2三振を喫したが、さばさばした表情。第 5戦で対戦するジョンソンに対しては攻略を誓った。
●岡大海外野手(25)がスーパーキャッチでチームを救った。 9回一死の守備だった。この回に中堅から右翼へ守備位置を変更。代打小窪の打球が右翼ポール際へ飛んだ。岡は左後ろへの打球を懸命に背走。最後は左腕を思い切り伸ばして、フェンスに直撃する寸前の打球を捕球。同時にフェンスに体を衝突させたが、ボールはグラブから離さなかった。中堅を守っていた 4回二死 1塁の場面では、手痛い連係ミスがあった。エルドレッドの前方への飛球を、右翼の近藤が猛ダッシュ。落下点に入りながら勢い余って通過して落球。適時失策で広島に先制点を許していた。右翼にまわった 9回一死、広島・小窪哲也内野手(31)の大飛球をフェンスにぶつかりながらも好捕した。レギュラーシーズンの15連勝中には“勝利の男神(おがみ)”として君臨した男のスーパープレーが、大舞台で飛び出した。 9回だ。岡が跳んだ。代打・小窪の右翼への大飛球を、フェンスに激突しながらジャンピングキャッチ。捕球した瞬間、両足は勝利を予告するかのように「Vの字」に開いていた。数時間前の後悔があった。 0- 0の 4回二死 1塁。 4回の中堅守備で、 2塁後方への飛球を右翼手・近藤、 2塁手・田中賢と“お見合い”(記録は近藤の失策)して、先制点を献上した。「僕がいかないといけない打球だった」と猛省。球団新記録の15連勝が始まった 6月19日の中日戦の翌日20日のDeNA戦から 1軍に昇格。 7月11日までの連勝中の打率は 4割をマークし、大谷には「幸運の使者」としてあがめられた。陽岱鋼(ヨウ・ダイカン)外野手(29)に代わって 2試合連続で中堅手として先発しているムードメーカーのビッグプレーもあり、チームは 2連敗からの 2連勝。日本シリーズでもラッキーボーイに名乗りを上げた。
●宮西投手が 3- 1の 9回にピンチを招きながらもリードを守り切った。二死満塁で打席には丸。 2ボール 2ストライクとなり開き直ったという。ボール球を挟み、フルカウントから外角低めのボール球を振らせた。 1回、高梨裕稔投手は先頭の田中に、これでもかと直球を投げ込む。相手が根負けして、 8球目で左飛。アンソニー・バース投手(28)、谷元圭介投手(31)とつなぎ 9回は宮西。二死満塁のピンチで丸をスライダーで空振り三振に斬り、ど派手なガッツポーズ。投手陣にとって会心の一勝になった。記事をまとめてみました。
SMBC日本シリーズ2016<北海道日本ハム 3- 1広島>◇第 4戦◇26日◇札幌ドーム
第 4戦は北海道日本ハムが 3- 1で広島に競り勝ち、 2連勝で対戦成績を 2勝 2敗のタイに持ち込んだ。北海道日本ハムは 0- 1の 6回に中田が左越え本塁打して同点。 8回にレアードの 2ランで勝ち越した。
27日の第 5戦の先発は北海道日本ハムが加藤、広島はジョンソンと発表された。
広島に連勝して戦績をタイに戻しベンチ前でナインを出迎える栗山英樹監督=札幌ドーム
北海道日本ハムが接戦を制して本拠地で連勝、 2勝 2敗のタイに戻した。
4回に適時失策で先制点を許したが、中田が 6回に同点ソロ。 8回にはレアードが決勝の 2号 2ランを放った。最終 9回は、宮西が二死満塁のピンチを背負ったが、逃げ切った。
ヒヤヒヤながら星取りを五分とした栗山英樹監督は第一声で「しびれました」と苦笑い。両手でガッツポーズして喜んだレアードの決勝弾には「久々に興奮しました」と笑顔だった。
8回裏日本ハム二死 1塁、ブランドン・レアード内野手は左越え 2点本塁打を放ち右手をあげながら 1塁をまわる=札幌ドーム
北海道日本ハムが広島に連勝し、通算成績を 2勝 2敗のタイに戻した。
北海道日本ハム高梨裕稔投手、広島の岡田明丈投手の両先発が力投し、投手戦になった。北海道日本ハムは 2回一死満塁、 3回二死 2、 3塁とチャンスをつくった攻めきれず。一方広島は 4回に先制。二死 1塁とし、ブラッド・エルドレッド内野手の飛球を右翼近藤が目測を誤り失策。ここまで 1本の安打も打てていなかったが、幸運な形で得点を奪った。
北海道日本ハムは 6回、先頭の中田翔内野手がソロ本塁打を放ち同点。 8回にはブランドン・レアード内野手が勝ち越しの 2ラン本塁打で勝負を決めた。
懸念された 9回には宮西が登板し、二死から満塁のピンチを迎えたがリードを守りきった。
8回裏日本ハム二死 1塁、ブランドン・レアード内野手は勝ち越し 2点本塁打を放ち栗山英樹監督(中央)の出迎えを受ける=札幌ドーム
第 4戦を終えて 2勝 2敗となるのは過去に25度。そのうちタイに持ち込んだチームが日本一になったのは10度で、確率は40%となる。
引き分けを含めて 2連敗 2連勝でタイに持ち込んだケースは過去に12度あり、そのまま逆転して日本一になったのは 5度で確率は41.7%。
北海道日本ハムは東映時代の1962年に阪神との対戦で 2連敗から 1分けを挟んで 4連勝して日本一になっている。
生還後に雄叫びを上げるレアード内野手
8裏北海道日本ハム二死 1塁、中越え 2点本塁打のブランドン・レアード内野手は生還後に雄叫びを上げる=札幌ドーム
北海道日本ハムが広島に連勝し、通算成績を 2勝 2敗のタイに戻した。
8回に決勝の 2ラン本塁打を放ったブランドン・レアード内野手は、お立ち台で「ソウデスネ。最高の気分です。みんながこんなに盛り上がってくれて幸せです。ジャクソンはすごいいいピッチャーなので、失投は少ないと思うんですが失投を待っていました。打った瞬間は入るかどうか、正直わからなかった。みなさんの反応でホームランだとわかり、うれしかった。うれしいの一言でした。接戦で、負けられない試合だったので、あそこで打って幸せでした。アリガトウゴザイマス。今後もみなさんを喜ばせ続けたいので、これからもホームランを打っていきたい。ファイターズ、ダイスシ!ファイターズ、サイコウ!」と興奮気味に話した。
ブランドン・レアード内野手(左)が決勝 2ラン。同点弾を放った中田翔内野手(右)の前で絶叫し、喜びを爆発させた=札幌ドーム
季節外れの花火 2発でタイ!! 北海道日本ハム(パ・リーグ優勝)が、広島(セ・リーグ優勝)に 3- 1で勝ち、地元で 2連勝。対戦成績を 2勝 2敗とした。 1点を追う 6回に主砲・中田翔内野手の左翼席中段に飛び込むシリーズ 1号で追いつくと、 8回にはブランドン・レアード内野手が中堅左に決勝の 2号 2ラン。北の大地を揺るがす一発攻勢で、28日の第 5戦にも日本一に王手をかける。
この夜の“すしネタ”は、 139キロのスライダー。レアードの一発が接戦にけりをつけた。 1- 1で迎えた 8回二死 1塁。ジャクソンの失投をたたいた一撃は、中堅左にライナーで飛び込む決勝の 2号 2ランだ。
8回、本塁打を放った北海道日本ハム・ブランドン・レアード内野手=札幌ドーム
試合後のお立ち台。「ソウデスネ…」と、ここまではお約束の日本語で札幌ドームをわかす。そして今度は英語で「ジャクソンはいい投手だ。失投も少ない。だが、その失投をたたけた。いい当たりだった。(再び日本語で)ニッポンハム、ダイスシー(好き)!!」と悦に入った。
対戦成績を 2勝 2敗に戻す値千金の一発には“さび”もきいていた。 2塁を回ったところで右手袋にそっとキス。ここにはクライマックスシリーズを前に85歳で死去した祖父のジェラルド・リー・レアードさんをしのぶ「grandpa」と刺繍(ししゅう)されている。
そして、出迎えられた 3塁ベンチの“終点”では恒例の握りすしに加え、 2、 3度両手で串をひっくり返す新パフォーマンスを披露した。最近、好物に「焼き鳥」も加わった。札幌市内のなじみの店に週 1回は通い、外国人があまり好まないハツ、レバーなどの臓物系もOK(ちなみに塩派)。ここ一番の勝負強さは、無類の親日ぶりがエキスとなっている。
8回裏、北海道日本ハム・ブランドン・レアード内野手が決勝2ランを放った=札幌ドーム
助っ人が打てば主砲も黙ってはいない。 1点を追う 6回、左翼席中段に1号同点弾をたたき込んだのは中田だった。好投を続けていた広島・岡田が投げた初球、 138キロのスライダーを運んだ。
「最初はストライクが入らなかったけど、途中からすごい真っすぐがバンバンきた。すごかった。ただ、前の打席の変化球が頭に残っていたので、その軌道をイメージしたところに肩口から入ってきた」
目指すのは、常にチーム一丸での勝利。 4回に近藤が犯した適時失策も「エラーは野手全員のミス。誰かが取り返せばいい」とかばい、レアードの決勝弾を呼び込んだのも、追い込まれてから四球を選んだ中田。「後ろに(レアードが)いるからね。無理に自分が振り回すこともない」というせりふが心憎い。
2点本塁打を放ち、寿司を握るポーズをとる北海道日本ハム・ブランドン・レアード内野手=札幌ドーム
「しびれましたね。一分一秒でも長く戦いたい。それがこのチームの成長につながっていく。少なくとも俺はそう信じている。残り 3試合。どう 2勝 1敗と勝ち越すかだね」
栗山監督は声を上ずらせた。27日の第5戦にも王手の勢い。11.5ゲーム差から大逆転でパ・リーグを制した北海道日本ハムが、北の大地で覚醒した。
★感謝の気持ち
チーム思いの熱い男だ。こわもてのルックスとは対照的に、中田は周囲への感謝を忘れない。 9月30日のロッテとの最終戦(札幌ドーム)後に札幌市内で行われた、リーグ優勝の祝勝会。打撃投手らが集まるテーブルに 1人で向かった。練習のサポートやデータ収集をこなしながらチームを支えてくれている裏方さん全員にお酌をして回り「いつも、ありがとうございます」と声もかけた。栗山監督のいう「野球の神様」はこういうシーンもしっかりチェックしている!?
8回、 2点本塁打を放った北海道日本ハム・ブランドン・レアード内野手=札幌ドーム
▽ 6回からの 2回を無失点でつないだ北海道日本ハム・アンソニー・バース投手
「ポストシーズンは一球一球が大事。投げ急がず、自分の投球を冷静にすることを心掛けた」 ▽第 3戦で失点もこの日は 8回を抑えた北海道日本ハム・谷元圭介投手 「きのうのきょうだったので、緊張した。久しぶりに足が震えた」
▽ 4回にエルドレッドの飛球を捕り損ねて失点につながる失策を犯した北海道日本ハム・近藤健介外野手
「(他の野手と)見あってしまったけど、僕が声を出したので僕が捕らなければいけなかった。中田さんとレアードに感謝です」
◆データBOX◆
〔1〕日本ハムが第 3戦に続いて第 4戦も勝利し、対戦成績を 2勝 2敗のタイとした。 2勝 2敗に追いついたケースは過去26度のうち、日本一が11度、優勝確率は42.3%。 2連敗から 2連勝で追いついたケースは過去12度のうち日本一が 5度、優勝確率は41.7%。北海道日本ハム(前身時代を含む)では 1962年(●●△○○→○○)、2012年(●●○○→●●)の 2度あり、1962年に日本一になっている。
〔2〕ブランドン・レアード内野手の本塁打は第 1戦に次いで 2本目。北海道日本ハムの選手で同一シリーズに 2本塁打は最多タイで、2009年の稲葉篤紀氏と高橋信二氏以来、 7年ぶり 7人目( 9度目)。外国人選手では1981年のトニー・ソレイタ氏(通称:「サモアの 怪人」、1990年2月10日(満43歳)没)、2006、2007年のフェルナンド・セギノール氏に次ぐ 9年ぶり 3人目( 4度目)。
3回 3ゴロに倒れた北海道日本ハム・大谷翔平投手=札幌ドーム
北海道日本ハム大谷翔平投手は 4打数無安打に終わった。広島のルーキー岡田を打ち崩せなかった。
「真っすぐ系がナチュラルにカットする感じ。初見だと、チャンスは作っていたけど、難しかったのかなと思います」と、振り返った。
チームは逆転勝利で連勝。 2勝 2敗とし、日本一が決定するのは最短で第 6戦(マツダスタジアム)になることが決まった。第 6戦では再び先発マウンドに上がる可能性があるが「まず明日、しっかり取ることを考えたい」と、第 5戦に集中した。
5回裏日本ハム二死、空振り三振に倒れた北海道日本ハム・大谷翔平投手=札幌ドーム
第 3戦でサヨナラ打を放った大谷は 4打数無安打。岡田から 2三振を喫したが、「(岡田のボールは)ナチュラルカットで、初対戦だとなかなか難しい」とさばさばした表情。第 5戦で対戦するジョンソンに対しては「 1度対戦したので頭に入っています」と攻略を誓った。
9回表広島一死、小窪の打球をフェンス際で好捕する右翼手岡大海外野手=札幌ドーム
北海道日本ハム岡大海外野手がスーパーキャッチでチームを救った。
9回一死の守備だった。この回に中堅から右翼へ守備位置を変更。代打小窪の打球が右翼ポール際へ飛んだ。岡は左後ろへの打球を懸命に背走。最後は左腕を思い切り伸ばして、フェンスに直撃する寸前の打球を捕球。同時にフェンスに体を衝突させたが、ボールはグラブから離さなかった。「無心でした。勝負しにいった」と、ビッグプレーでマウンド上の宮西を盛り立てた。
中堅を守っていた 4回二死 1塁の場面では、手痛い連係ミスがあった。エルドレッドの前方への飛球を、右翼の近藤が猛ダッシュ。落下点に入りながら勢い余って通過して落球。適時失策で広島に先制点を許していた。中堅の岡が捕球することも可能だったこともあり「ああいうミスをしていたので、何とかしたかった」。 9回は二死から満塁までピンチが広がっただけに、岡のプレーがチームに勝利を呼び込んだ。
グラブをはめた左手を目いっぱい伸ばした岡大海外野手は、フェンスに激突して倒れ込んだが、球は離さなかった=札幌ドーム
北海道日本ハム・岡大海外野手が「1番・中堅」で先発出場すると、右翼にまわった 9回一死、広島・小窪哲也内野手の大飛球をフェンスにぶつかりながらも好捕した。レギュラーシーズンの15連勝中には“勝利の男神(おがみ)”として君臨した男のスーパープレーが、大舞台で飛び出した。
9回だ。岡が跳んだ。代打・小窪の右翼への大飛球を、フェンスに激突しながらジャンピングキャッチ。捕球した瞬間、両足は勝利を予告するかのように「Vの字」に開いていた。
「無心でした。フェンスが気になりましたが、捕れると思って勝負しにいきました」
北海道日本ハム・岡大海外野手、フェンスにぶつかり“Vの字”で真っ逆さまに落下した =札幌ドーム
2点を勝ち越した直後の 9回、中堅から右翼の守備へ。すると一死後、小窪の打球が、頭上を襲った。栗山監督が「人間離れしている」と表現したほどの超ファインプレーで、チームを救った。
数時間前の後悔があった。 0- 0の 4回二死 1塁。 4回の中堅守備で、 2塁後方への飛球を右翼手・近藤、 2塁手・田中賢と“お見合い”(記録は近藤の失策)して、先制点を献上した。「僕がいかないといけない打球だった」と猛省。だからこそ、今度は「ぶつかってでも捕る」と果敢に飛び込んだ。
4回、岡大海外野手(右)はエルドレッド内野手の飛球に飛び込む近藤健介外野手を見つめただけ。この時の後悔がビッグプレーにつながった=札幌ドーム
レギュラーシーズンでは、最大11.5ゲーム差からの逆転優勝の立役者だ。球団新記録の15連勝が始まった 6月19日の中日戦の翌日20日のDeNA戦から 1軍に昇格。 7月11日までの連勝中の打率は 4割をマークし、大谷には「幸運の使者」としてあがめられた。チーム内では、愛されキャラ。田中賢にすすめられて玄米を摂取するなど、食生活を改善して、さらなる成長を目指している。
陽岱鋼に代わって 2試合連続で中堅手として先発しているムードメーカーのビッグプレーもあり、チームは 2連敗からの 2連勝。「何とかこのままの勢いで行きたい」と力強い岡が、日本シリーズでもラッキーボーイに名乗りを上げた。
北海道日本ハム・岡大海外野手、ボールは落としません=札幌ドーム
★岡大海(おか・ひろみ) 1991(平成 3)年 7月15日生まれ、25歳。岡山県出身。倉敷商業高校から明治大學に進み、 4年時に大学生ながら日本代表の強化試合(台湾戦)のメンバーに選出された。2014年ドラフト 3位で北海道日本ハム入団。今季成績は41試合に出場し、打率 0.374、 2本塁打、12打点。通算成績は 157試合に出場し、打率 0.268、 6本塁打、38打点。 1メートル85、83キロ。右投げ右打ち。独身。年俸1800万円。背番号「31」。
幕切れ 二死満塁で広島・丸を空振り三振に打ち取り、ガッツポーズをする北海道日本ハム・宮西尚生投手=札幌ドーム
北海道日本ハムの宮西が 3- 1の 9回にピンチを招きながらもリードを守り切った。二死満塁で打席には丸。 2ボール 2ストライクとなり開き直ったという。ボール球を挟み、フルカウントから「今年はスライダーで(勝って)きた。スライダーを信じて投げた」と外角低めのボール球を振らせた。
0- 1の 6回から登板したバースが 2回をしのぎ、同点の 8回は谷元が好投。 1点リードを守り切れなかった前夜のリベンジを継投で果たし、宮西は「最後の 1アウトがあんなに遠いと改めて肌で感じた」と胸をなで下ろした。
9回、宮西尚生投手は丸から空振り三振を奪ってピンチを脱し、会心のガッツポーズ=札幌ドーム
ひたむきな思いを白球に込めた。 1回、高梨は先頭の田中に、これでもかと直球を投げ込む。相手が根負けして、 8球目で左飛。「フライアウトを取れて、自分の中でもある程度行けると思った」と波に乗った。
5四球と苦しみ、失策絡みで失点しながらも 5回二死まで無安打。その後、満塁のピンチでも 4番・新井を 147キロの直球で 2飛に仕留めた。「失点した後にしっかり抑えられた」。山梨学院大學から入団 3年目の今季、プロ初勝利を含む10勝( 2敗)と飛躍した右腕は、大舞台でも頼もしい。
救援陣も踏ん張った。バース、谷元とつなぎ 9回は宮西。二死満塁のピンチで丸をスライダーで空振り三振に斬り、ど派手なガッツポーズ。「大舞台で最後の 1アウトがあんなに遠いもんだ、と肌で感じた」。故障離脱のマーティンに代わる“急造守護神”の役目を果たし破顔一笑。「接戦で勝つのがこのチーム。いい流れができた」。投手陣にとって会心の一勝になった。
◎日本シリーズ
先に 4勝した球団が日本一となる。第 7戦までは延長15回制。第 8戦以降は延長回の制限を設けない。悪天候による中止などで順延があった場合でも日程を詰めず、第 2戦と第 5戦の後に移動日を設ける。第 7戦を行って優勝が決定しない場合には第 7戦を行った球場で第 8戦を翌日に開催。第 9戦が必要な場合には移動日を設け、もう一方のチームの球場で行う。パ・リーグのチームの本拠地での試合ではDH制を採用する。
またまた「コイキング」を撃退した!これで、再度スタートラインに戻った!ガンバレ!北の果ての球団!北海道日本ハムファイターズ!勝利を掴め!
2016年 公式戦順位表
2016年 日本シリーズ日程・結果
◇公式戦全試合実況速報 公式戦全試合をテキスト速報!タイガース迂遠実況で応援気分を盛り上げます。ほかにも対戦中の選手の成績が」一目で分かる「観戦モード」も必見!
◇現場からお届け!トラ番LIVEニュース 主催試合時は、現場から直接ニュースを配信! タイガース情報をどこよりもはやく、そうして細やかに。「生」の情報もお届けします!!
阪神は11月19日に「ファン感謝デー2016」を開催。詳細は、阪神タイガース公式サイトをご覧下さい。