19日甲子園で阪神－5ヤクルト 5回戦が行われた。
、 3回途中から登板した 2番手金田から中継ぎ陣が 0封リレー。今季 5度目の逆転勝利を収め、 2連勝した。
主役を張ったのはマウロ・ゴメス内野手(29)だ。最大 5点のビハインドがあったが、ゴメスが、同点の 2点本塁打を放った。
上本博紀内野手(27)が、 5－ 5で迎えた 6回一死 1、 2塁勝ち越しの中前適時打を放った。
主役は譲っても、勝利の立役者に変わりはない。 5点差をひっくり返すムードを加速させたのは鳥谷敬内野手(32)だ。
5点を追う展開から、阪神Ｄ 4位・梅野隆太郎捕手(22＝福岡大學)がフェンス直撃の 2塁打。聖地に響いた快音が、反攻開始を告げる鐘となった。
先発した榎田大樹投手(27)が持てる知識を駆使し、燕打線を翻弄した。キレのある真っすぐだけではない。多彩な武器で、虎党に“一時の夢”まで見させた。能見が 6回 2/3を 5安打 2失点。 3回途中、 5失点でマウンドを降りた。
沈んでいた虎党の心に、希望の光を灯した。 5点リードされても絶対にあきらめない－。マウンドで表情は一切変えず、静かに闘志を燃やした。 2番手で登板した金田和之投手(23)が、 2回 2/3を 1安打無失点。大卒 2年目右腕の粘りが、逆転勝ちへと結びついた。記事をまとめてみました。
＜阪神 7－ 5ヤクルト＞◇19日◇甲子園◇ 5回戦
阪神が豪快な逆転勝ちで甲子園 7連勝に延ばした。
ヤクルトは初回、 2死満塁から畠山の 2点中前適時打で先制。阪神は先発榎田が 5失点。 3回途中で降板した。
阪神は 2点を追う 5回に、 4番ゴメスの 2ランで同点。 6回一死 1、 2塁から上本の中前適時打で勝ち越した。
ヤクルトは 8回２死満塁の好機を生かせず。阪神は、 3回途中から登板した 2番手金田から中継ぎ陣が 0封リレー。今季 5度目の逆転勝利を収め、 2連勝した。
本塁打を放ったマウロ・ゴメスを迎えるマット・マートンら
主役を張ったのはマウロ・ゴメス内野手だ。ゴメスが、同点の 2点本塁打を放った。
最大 5点のビハインドがあったが、 2点を追う 5回一死 1塁。ここまで 2打数 2安打の 4番ゴメスが打席に立った。カウント 2－ 1から外角への 123キロのシンカーを完璧にとらえた。打球は左翼スタンド中段に着弾した。
まさに４番のひと振りが効き、中盤に打線が奮起して試合をひっくり返した。甲子園で来日初アーチを架けたゴメスは｢格別だよね。同点に持って行ける本塁打だったし、チームとしても大きい。配球というより、打てる球が来たら打つ意識だった｣と振り返った。
5回裏阪神一死 1塁、マウロ・ゴメス内野手は左越え本塁打を放った
｢打った瞬間、ホームランだとわかりました。同点に追いついたし、勝負はここからだよ｣と気持ちを入れ直した。
これが本拠地・甲子園では初本塁打。この日は 3安打 3打点の活躍。お立ち台では｢オオキニ！｣と叫び、阪神ファンの笑いを誘っていた。
お立ち台でサムアップする上本博紀内野手(左)とマウロ・ゴメス内野手
上本博紀内野手が、勝ち越しの中前適時打を放った。
5－ 5で迎えた 6回一死 1、 2塁。真ん中低めへのボールを拾い上げた。打球はセンター前に落ち、 3塁走者・坂がかえり勝ち越した。
｢チャンスでしたし、『冷静に、冷静に…』と自分に言い聞かせて打席に立ちました。 3打席目までやられていたけれども、勝ち越しのチャンスで打つことができてよかったです｣と振り返った。
6回裏阪神一死 1、 2塁、上本博紀内野手は中前勝ち越し適時打を放った
主役は譲っても、勝利の立役者に変わりはない。 5点差をひっくり返すムードを加速させたのは鳥谷敬内野手だ。
｢まだ序盤だし、いけると思っていました｣
まずは 3回二死 2塁の第 2打席で、大和に続いて連続適時 2塁打。高めのカットボールを左中間へ打ち返した。これで 3点差。フェンスに達する前に左翼・バレンティンが追いつく際どい打球でも、迷わず 1塁を蹴って 2塁へ。ゴメスの適時打にもつながった。
5点を追う展開で、主将の働きは見事なジャブになった。 5回は、粘って四球を選んでゴメスの 2ランを誘発。締めは勝ち越しに成功した後の 6回一死満塁。中犠飛で 7－ 5と突き放した。
鳥谷敬内野手は 3回、左中間に 2点目の適時打を放つと一気に 2塁へ！
連日の 2打点で、今季初打点をマークした12２日の巨人戦(甲子園)から 7試合で 4打点だ。得点圏で打てないことを心配されたのは過去のこと。それでも、最近の好機での活躍を気にも留めなかった。
｢それは、いいときも悪いときもあるものなので｣
そう、いつでも自分を見失わないから安定して結果がついてくる。17日までの広島遠征中には、知人と食事に出かけた。野球の話に花が咲き、つい夜も深くなったが…。同行者に翌日の起床時間を聞かれると｢ 8時半からウエート｣と、サラリ。決めたことは必ず実行する。その姿は今後も不変だ。
ポイントゲッターの一面と同時に、18試合連続出塁も大きい。同点弾の「｢ 4番・ゴメス｣や決勝打の｢ 1番・上本｣がさらに生きる。好調の打線は、万能の「３番」なくしては語れない。
途中出場の梅野が 3回一死から中越えの 2塁打。大逆転劇のキッカケをつくったＤ 4位・梅野隆太郎捕手
並の新人の芸当ではない。一振りで、スタンドの雰囲気を変えてしまうのだから。 5点を追う展開から、Ｄ 4位・梅野隆太郎捕手がフェンス直撃の 2塁打。聖地に響いた快音が、反攻開始を告げる鐘となった。
｢追い上げる起点となれたのが１番良かった。離されていたので取り返したいと考えていた｣
出場 9試合目で、甲子園初見参。突然の出番にも、攻守に｢焦らずにやろう｣と自分に言い聞かせていた。 0－ 5５で迎えた 3回一死。燕先発・石川の直球を一閃。 102センチの胸板から放たれた打球は、寸分も垂れない弾道を描き、中堅の頭上を越えた。
和田監督も｢同点弾はゴメスで決勝打は上本だったけど、梅野の 2塁打から球場の雰囲気と流れが変わった｣と目を丸くした一打で、猛虎反撃の導線が着火。この回、一挙 3点を返し逆転劇の幕が開いた。
｢落ちついて打ちにいけた。真っすぐが振れてよかった｣
守りでも、光った。 3回一死満塁のピンチを招いたところで、指揮官は榎田＆鶴岡の先発バッテリーをともにベンチにさげた。梅野は、 2番手・金田を好リードし、窮地をしのぐと、その後も内角を効果的に使いながら加藤、安藤を無失点ピッチに導いた。
金田和之投手を好リードした梅野隆太郎捕手。守りでも勝利に貢献した
「ホーム(甲子園)で出られてよかった｣。反省を怠らない姿勢が、この22歳の初々しい笑顔を生んだ。
まだ、フラッシュバックする。 3月28日の開幕戦(対巨人、東京Ｄ)。途中出場でマスクを被り 2イニングを｢０｣に抑えた。ルーキーとして浴びる称賛の声。内心は複雑だった。｢外ばっかりの攻めなら誰でもできる…｣。外角一辺倒になったリードを猛省した。
｢初出場おめでとう！｣と相次ぐ祝福メールを返信し終えた深夜、全配球を見直した。｢遅くなっちゃったんですけどね｣。受験生のように、まぶたを必死に見開いた努力が満点花丸となって報われた。
｢とにかく一生懸命に頑張ろうと思った。マスクも被れたし、いいリズムが作れた｣
分厚い胸を、さらに張った梅野。 5点ビハインドからの逆転勝利を演出した若虎に、 4万5117人の観衆が酔った週末となった。
先発した榎田大樹投手が 3回途中、 5失点でマウンドを降りた。
持てる知識を駆使し、燕打線を翻弄した。キレのある真っすぐだけではない。多彩な武器で、虎党に“一時の夢”まで見させた。能見が 6回 2/3を 5安打 2失点。ハーラートップタイの今季 3勝目( 1敗)を挙げた。
立ち上がりの初回に、 3点を失った。二死満塁で 6番畠山に 2点中前適時打を打たれ、先制された。中村にも左前適時打と続かれた。
2回は 3者凡退に抑えたが、 3回に 2点を奪われたところで降板した。｢早い回で代わってしまい、ゲームの流れを作ることができず、申し訳ないです。出せる力を全部出していった。前半にああいう展開になると、流れとして後半ピンチになる。勝ってよかったです｣と口にした。
阪神先発の榎田大樹投手
左腕が振り返った｢ああいう展開｣－。それは圧巻の内容だった。最速 142キロの直球とチェンジアップを軸に投球を組み立て、 5回二死までパーフェクトピッチ。 1人の走者も許さなかった。
1つアウトを取るごとに、球場中にどよめきが起こる。このまま完全試合を成し遂げるのでは…。誰もがそう思い始めるほどの内容だった。
ただ、その矢先。二死から畠山にバックスクリーンにソロを浴びた。 4－ 1の 7回にも、二死から 1、 2塁のピンチを招き、ヤクルトＤ 2位の西浦直亨内野手(法政大學)に右前適時打を浴びた。それでも、序盤 4得点から追加点がない中、先発の役目を十分に果たした。
連敗を止めるのがエースの仕事。榎田大樹投手が 7回途中 2失点で 3勝目を挙げた
豊富な引き出しが、勝利に結びついた。 120キロ後半と 110キロ台の２種類のチェンジアップや、これまでの登板よりも左腕をやや下げるなど、工夫して投球。中西投手コーチも｢チェンジアップがよかったな。腕の位置も変えながらな。いい感じで投げられている｣と目を細めた。
普段から、ブルペン投球で試行錯誤するのが能見流。片山ブルペン捕手によると｢握りを変えたり、いろいろ試しながら投げている｣という。球速差のあるチェンジアップも、日々の探求心から生まれたものだ。
3月28日の開幕戦(巨人戦、東京Ｄ)では 4回 2/3を10失点と大炎上したが、それはもう過去のこと。これで 3連勝、セ・リーグのハーラートップタイに立った。勢いに乗ってきたエースが、虎投をけん引していく。
3回途中からマウンドに上がった金田和之投手
沈んでいた虎党の心に、希望の光を灯した。 5点リードされても絶対にあきらめない－。マウンドで表情は一切変えず、静かに闘志を燃やした。 2番手で登板した金田和之投手が、 2回 2/3を 1安打無失点。大卒 2年目右腕の粘りが、逆転勝ちへと結びついた。
｢いままで、ああいう流れで打たれていたので、なんとか踏ん張ろうと思いました。ヒットを打たれたら試合が終わってしまう場面。抑えられてよかった｣
出番は、絶体絶命のピンチに訪れた。 3回に先発・榎田が 0－ 5と点差を広げられ、なおも一死満塁だ。石川を遊飛に打ち取り、続く山田は 135キロの変化球で空振り三振に斬った。
4、 5回も走者を背負いながらも無失点。最速 147キロの直球とキレのあるフォークを武器に、燕打線に追加点を許さなかった。
和田監督も｢とにかく 2番手以降の力投がないと、この逆転劇にはつながらなかった。走者を出しても、しっかり抑えてくれた｣と金田ら無失点に抑えたリリーフ陣をたたえた。何より、反撃の流れを作った右腕は、ひと際輝いていた。
金田和之投手は 3回一死満塁のピンチで登板し、チームの悪い流れを断ち切った
プロ初登板となった 3月28日の巨人戦(東京Ｄ)で、プロ初対戦の打者が、代打で登場してきた高橋由伸だ。鹿児島県出身の右腕にとってＧ戦士は、テレビで観戦していた憧れの存在だった。｢(高橋)由伸さんがすごく活躍されていたときに見てましたけど、スイッチが入っていたので大丈夫でした｣。かつて巨人の主軸を打っていた打者を 3ゴロに打ち取って自信をつけた。
｢満塁の場面ではガンガンいけたと思います。なんとか次の投手につないでいこうということだけ考えてました｣
プロ初勝利はお預けとなったが、中継ぎでチームの勝利には大きく貢献した。大事な場面を任せられる投手へ、これから、どんどんステップアップしていく。
ベテランがダメでも新人のリードと、新人の投球で勝てたなんて凄いですよね。
打者も頑張って逆転勝ち！これで良いのだ。この試合の様な試合展開をこれからも続けて行って欲しいですね。
ガンバレ！阪神！我らのタイガース！勝利を掴め！
2014年 公式戦勝敗表
日程と結果 4月
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