1日札幌ドームで北海道日本ハム－阪神第 2回戦が行われた。 北海道日本ハムは 7回に 1点を返したが及ばず。岩田は 8回 1失点の好投で 4勝目。北海道日本ハムは勝率 5割に逆戻りした。
阪神がマウロ・ゴメス内野手(29)のひと振りで連敗ストップだ。マートンに四球を与えたところで、栗山監督がたまらずベンチを出て、上沢は 3回途中62球でマウンドを降りた。
和田豊監督(51)が、北海道日本ハム戦の 6回、マット・マートン外野手(32)に交代を命じた。
先発の岩田稔投手(30)は、立ち上がり走者を背負う苦しいマウンドだったが、 3回からペースをつかむと 5回まで北海道日本ハム打線を 3人ずつで抑えた。 8回 6安打 1失点で 4勝目を挙げた。
呉昇桓(オ・スンファン)投手(31)“変身” 1回 3人斬り14セーブ！
右内転筋痛で 2軍調整中の福原忍投手(37)が 1日、兵庫・西宮市の鳴尾浜で調整を行った。記事をまとめてみました。
![2014.06.01 試合結果]()
＜北海道日本ハム 1－ 4阪神＞◇ 1日札幌ドーム◇第 2回戦
阪神は 3回、ゴメスの 3点適時 2塁打などで 4点を先制。先発の岩田は 3回まで 3安打無失点と上々の立ち上がりを見せた。
岩田は中盤以降も安定した投球。 6回まで 4安打無失点に抑えた。北海道日本ハムは 3回から継投。 4点差のまま終盤戦へ。
北海道日本ハムは 7回に 1点を返したが及ばず。岩田は 8回 1失点の好投で 4勝目。北海道日本ハムは勝率 5割に逆戻りした。
![走者一掃の右越え適時打を放ったゴメス内野手]()
3回表阪神一死満塁、走者一掃の右越え適時 2塁打を放ったマウロ・ゴメス内野手
阪神がマウロ・ゴメス内野手のひと振りで連敗ストップだ。
3回一死満塁の場面で、 1点を先制して、なおも一死満塁。日本ハム先発上沢の外角直球をたたき、右中間に走者一掃の適時 2塁打を放ち、プロ３年目の日本ハム・上沢をマウンドから引きずり下ろした。リードを 4点に広げた効果は絶大。わずか 3安打で逃げ切り、 3連敗で止めた。 5月は 9勝15敗と大きく負け越し。北の大地で目覚めた主砲が、虎の６月快進撃を演出する。
5月31日に北海道日本ハムに無残なサヨナラ負けを喫した阪神は、 3回一死満塁で鳥谷が押し出し四球を選び先制点を奪うと、続くゴメスは上沢の 147キロ直球を弾き返し、右中間へ走者一掃の 3点適時 2塁打で 4－ 0とリードを広げた。
![適時打を放ったマウロ・ゴメス内野手]()
3回、適時 2塁打を放ったマウロ・ゴメス内野手
｢低めの球だったけど、腕を伸ばしたところに球がきて、ああいう形になった。球種よりも打てる球をたたこうと思った。なかなかチャンスで打ててなかったし、いい場面で打ててよかった｣
1点リードの 3回一死満塁。今季 5勝の北海道日本ハム先発・上沢の外角直球をすくった。最後は体勢を崩し、左手 1本だったが、オマリー打撃コーチ補佐らと取り組む逆方向への打撃を披露した。 5月28日の西武戦(甲子園)以来、 3戦14打席ぶりとなる｢Ｈ｣ランプはワンバウンドで右中間フェンスに直撃する 2塁打。先制の押し出し四球を選んだ 1走・鳥谷も快足を飛ばした。
チームは現在、 8カード連続で初戦黒星。 5月を 9勝15敗(勝率 0.375)と大きく負け越し、6
月に突入した。Ｇ砲自身も 3、 4月に打率 0.327、 4本塁打、33打点と好発進したが、 5月は打率 0.225、 6本塁打、10打点。前夜も 2度の得点圏で空振り三振＆ 2飛。主砲の成績がチーム全体を左右することは十分胸に刻んでいる。その気持ちは、試合前の行動となって表れていた。
![走者一掃の二塁打を放ったマウロ・ゴメス内野手]()
走者一掃の二塁打を放ったマウロ・ゴメス内野手は、両手を広げ喜びを表現した。右はマット・マートン外野手
来日 1年目。ほとんど初対戦という交流戦。ゴメスは試合前のミーティングに“早出”で対応しようと決めた。会議部屋のテレビにはスコアラー陣が集めた相手先発の映像が繰り返し流れている。およそ15分前。たった 1人で顔を出すと、テレビにかじりつき、自分と似たパワー型の外国人に対する相手バッテリーの配球など徹底的に頭に入れた。
8回先頭の第 4打席では追い込まれてから、多田野に計測不能の超スローボールを投げられた。
マートンに四球を与えたところで、栗山監督がたまらずベンチを出て、上沢は 3回途中62球でマウンドを降りた。
ゴメスは｢低めの球だったけど、ちょうど腕が伸びるところの球。打てる球をしっかり前に飛ばすだけさ｣と振り返る。北海道遠征ではチームメートと焼き肉を堪能したという。海鮮、ラーメンなど、グルメに恵まれる北の大地でパワーを示した。
サンケイスポーツ評論家の佐野慈紀さんは、｢押し出ししたことで上沢が慎重に行きすぎた。でも、それを逃さず仕留めるゴメスはさすが｣と評価した。サンスポコムでは、佐野さんによる試合“つぶやき解説”しています。
![多田野の超緩球を見届けるマウロ・ゴメス内野手]()
8回、日本ハム・多田野の超緩球を見届けるマウロ・ゴメス内野手
視界にドームの屋根が入るほどの山なりの遅球に｢初めてだよ｣と目を丸くしながら見送り、ボール判定を得たが、打席で笑いが止まらなかった。｢でも低かったら打ちにいくつもりだったよ｣。
初めての北海道。｢街もキレイだし、球場もキレイ。楽しかった｣と満喫した。北海道といえばジンギスカンが有名だが、Ｇ砲は焼き肉を食べてパワーを蓄えた。 2日には楽天戦に備え、仙台に移動する。牛タン、海鮮系…まだまだ名物に舌鼓を打てる。
｢ああいうあたりが出始めると調子も戻ってくる。( 5月は)ちょっと引っ張る気持ちが強すぎたから、また思い出すと思う｣
和田監督もゴメス旋風再びを予感する。連敗を｢３｣で止め、首位広島とは３ゲーム差。Ｇ砲が調子を取り戻した。ここから虎は再出発だ。
![打つ気配をみせずにボールを見逃すマートン外野手]()
5回に打つ気配をみせずにボールを見逃すマット・マートン外野手
和田豊監督が、北海道日本ハム戦の 6回、マット・マートン外野手に交代を命じた。それまでの打席で審判に抗議したり、無気力と受け取られても仕方ない態度に対する懲罰交代だ。チームの士気も考えての判断か、と問われた指揮官は｢それも含めて｣と説明した。
ブチ…ブチ…。血流が脈打つ。マートンに乱心の兆候が現れ始めた。限界と判断した和田監督は、まだ打席を残す 6回にも関わらず“懲罰交代”を命じた。
｢ちょっと集中力を欠いて、イライラしていたから｣
結果だけを見れば 3打席で 2四球を選び、 1つの空振り三振。どうと言うことはない。ただ、その打席内容と態度が、危険なシグナルを発していた。
![バットを放り投げたマット・マートン外野手]()
2回に四球のあとバットを放り投げたマット・マートン外野手
2回の第 1打席、ゴメスの 3点 2塁打などで 4点を奪った直後の 3回の第 2打席ともに、四球で出塁した。この間、12球。 1度もバットを振っていない。マートン本人は無言だったが、それまでの球審の判定に対する不満とみられ、｢見極めた｣というより、｢打つ気なし｣と捉えられて仕方のない態度。 1塁へ向かう際、不満げにバットを大きく放り投げた。
5回には空振り三振に倒れ、ベンチにとぼとぼと帰った。球審に対して｢●×△※｣とひと言を忘れず、にだ。もう、リミットだった。 4－ 0と展開に多少の余裕があったとはいえ、 6回裏からの守備交代。結果的に先発・岩田が快投を続けたが、中継ぎ陣に不安を抱えるチーム状態の中で、指揮官は苦汁の決断を下した。
｢あんだけイライラしていたら、きょうはもうあそこ( 6回)までだった｣
![ベンチで渋い表情のマット・マートン外野手]()
交代指令をうけたあとベンチでは渋い表情のマット・マートン外野手
Ｍ砲の唯一の弱点といえるのが、この情緒の波。2012年 8月17日のヤクルト戦(神宮)では、拙守を関川守備走塁コーチ(当時)に指摘され、大口論に発展。昨年 8月14日の広島戦(京セラＤ)では 5点を追う 3回一死満塁。 2球目の外角のきわどい真っすぐのストライク判定をめぐり、審判に詰めより、｢ボールだ！！｣｢ＦＵ●Ｋ！！｣を連発。チーム総掛かりでベンチに連れ戻される事態となった。来日 4年目で、初の退場処分を受けた。
またか…の不安がどうにもよぎる。チームの士気も考えての判断か、と問われた和田監督は｢それも含めて｣と包み隠さず説明した。
結局、マートンは最後まで試合を見届けたが、通訳を伴わずにバスへと乗り込んだ。ここまでリーグ 2位の総得点( 237点)を叩き出す打線を、けん引してきたことに疑いようはないが…。“大噴火”を、もう恒例にしてはいけない－。和田監督も黙って見逃すことはできなかった。
![安定感抜群の投球だった岩田稔投手]()
岩田稔投手は 8回 1失点の好投。安定感抜群の投球だった
先発の岩田稔投手は、Ｌｅｔ Ｉｔ Ｇｏ、Ｌｅｔ Ｉｔ Ｇｏ－。口ずさんだこの言葉のように、ただガムシャラに左腕を振り抜いた。低めに制球された直球を軸に、北海道日本ハム打線を翻弄した。立ち上がり走者を背負う苦しいマウンドだったが、 3回からペースをつかむと 5回まで北海道日本ハム打線を 3人ずつで抑えた。 8回 6安打 1失点で 6年ぶりに立った北の大地で、今季 4勝目を挙げた。力強い直球に、ツーシーム、スライダーが決まり、北海道日本ハム打線を翻弄(ほんろう)した。
左腕は｢余計なことは考えずに目の前の相手を倒すことだけを考えて投げました。ピンチでは『ここを抑えないと勝てない』と思って、なんとかゼロで乗り切れたのがよかった。自分のピッチングである、打たせて取る投球ができたんじゃないでしょうか｣とコメントした。
![４勝目を挙げた先発の岩田稔投手]()
4勝目を挙げた先発の岩田稔投手
サンケイスポーツ評論家の佐野慈紀さんは岩田を｢もともと力のある投手、今やチームで安定感ナンバー１｣と評価。岩田が｢投げやすかった｣と語った女房役の梅野の打撃については 4タコに終わったものの｢結果はともかくしっかり振ろうとする姿勢はいい｣とエールを送った。
1回は一死 3塁、 2回にも二死 1、 3塁のピンチを迎えるが、後続をピシャリ。立ち上がりはヒヤヒヤさせたが、尻上がりに調子を上げていった。
4－ 0の 7回には一死 2、 3塁から大野の 2ゴロの間に 1失点。今季初完封は逃したが、2008年 5月31日の北海道日本ハム戦以来となる札幌ドームで初勝利をゲットした。
今年は、これで 6試合に登板し、 4勝 1敗、防御率1.66。勝ち星は、能見( 5勝)に続き、メッセンジャーと並んでチーム 2位タイだ。好投の陰には、支えになる家族の存在がある。先月、オフを利用し、一家で先祖のお墓参り。そのまま、映画館に向かった。
![トラッキーとポーズを取る先発の岩田稔投手]()
8回 1失点で今季 4勝目を挙げトラッキーとポーズを取る先発の岩田稔投手
スクリーンに映し出されていたのは大ヒット中の｢アナと雪の女王｣。上映中には、主題歌｢Ｌｅｔ Ｉｔ Ｇｏ｣をみんなで合唱した。
｢歌いましたよ。子供に『もうすぐ歌が始まるぞ』とあおりながら。字幕の方だったので歌詞は出なかったですけど、知っているところだけね。ストーリーもおもしろかった｣
隣で無邪気に笑う 3人の子供たちの姿。それこそが、白星に結びつく原動力だ。
｢(テーマは)野手の方がいかに守りやすくテンポよくいけるか。最近それができている。シンプルに、考えすぎないようにしている｣
まだまだ勝ち星は重ねる。キーワードはシンプルに－。岩田がありのままの姿で、チームを 9年ぶりのリーグ優勝へと導いていく。
![呉昇桓投手]()
呉昇桓投手
呉昇桓投手“変身” 1回 3人斬り14セーブ！
道産子の虎党なら、こう口にしたかもしれない。あれ、呉昇桓の投げ方が違うべや！！ 初の救援失敗から、 4日後の出番。守護神が“変身”した。ワインドアップ投法でハム打線と対峙した。結果は 1回無安打無失点。負のイメージをあっさりと拭い去った。
｢もともと韓国(サムスン)時代から、そのときによって(投げ方を)変えながらやっていた。特に意味はない｣
微笑をたたえ、振り返った登板は 3点を守る 9回だ。打席には 4番・中田。肝心要な第 1球を投じようとした右腕に変化があった。いつもなら、ベルト付近にグラブを止めるノーワインドアップで打者に挑んでいたが、おもむろに振りかぶった。豪快なフォームから繰り出した“石直球”でバットに空を切らせた。球速は 150キロを計測。あとはとんとん拍子だ。
![ワインドアップで投球する呉昇桓投手]()
これまでと違い、ワインドアップで投球する呉昇桓投手
その主砲を空振り三振に斬り、ミランダも左飛。最後の大引は追い込んでから、外角 144キロのカットボールで空転させ、14セーブ目をつかんだ。前回 5月28日の西武戦(甲子園)はリードを守れず、自己ワースト 3失点で 1敗目を喫した。だから、フォームを変えたというわけでもなく｢気分だ｣と言い切るところが、呉らしかった。
遠征先の土地土地でご当地グルメを味わうのが韓流ストッパーの楽しみのひとつ。今回は当然のごとく、札幌市内の高級寿司店ののれんをくぐった。｢一番有名だと聞いたお店に行ったよ。すごくおいしかった｣。タラバガニやウニをはじめ、新鮮な海の幸を堪能して、エネルギーを充電。マウンドで圧倒的なパワーをみせつけた。
｢失敗しないことだけを考えた｣
失敗を続けないのが、クローザーの必須条件。いまや、安定感の言葉が誰よりも似合う。
![笑顔で調整する福原忍投手]()
笑顔で調整する福原忍投手
右内転筋痛で 2軍調整中の福原忍投手(37)が 1日、兵庫・西宮市の鳴尾浜で調整を行った。
前日 5月31日に行われたイースタン・ウエスタン交流戦の巨人戦(甲子園)で 1回を無安打無失点。
中西投手コーチは｢問題なさそうだ｣と話していた。一夜明け、キャッチボールなど軽めの調整。｢(状態は)いい感じです｣と明日 2日に 1軍合流する見通しとなった。
「やればできる！やらなければできない！」その言葉通りの試合をしてくれた。
これで、 6月には首位に追いつけるかも知れない！
ガンバレ！阪神！我らのタイガース！勝利を掴め！
![2014年 交流戦勝敗表]()
2014年 交流戦勝敗表
![日程と結果 6月]()
日程と結果 6月
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ニッポン放送では、夕方 5時30分からの｢ショウアップスポーツ｣の中で、野球の最新情報をたっぷりお伝えしてまいります。
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阪神がマウロ・ゴメス内野手(29)のひと振りで連敗ストップだ。マートンに四球を与えたところで、栗山監督がたまらずベンチを出て、上沢は 3回途中62球でマウンドを降りた。
和田豊監督(51)が、北海道日本ハム戦の 6回、マット・マートン外野手(32)に交代を命じた。
先発の岩田稔投手(30)は、立ち上がり走者を背負う苦しいマウンドだったが、 3回からペースをつかむと 5回まで北海道日本ハム打線を 3人ずつで抑えた。 8回 6安打 1失点で 4勝目を挙げた。
呉昇桓(オ・スンファン)投手(31)“変身” 1回 3人斬り14セーブ！
右内転筋痛で 2軍調整中の福原忍投手(37)が 1日、兵庫・西宮市の鳴尾浜で調整を行った。記事をまとめてみました。
＜北海道日本ハム 1－ 4阪神＞◇ 1日札幌ドーム◇第 2回戦
阪神は 3回、ゴメスの 3点適時 2塁打などで 4点を先制。先発の岩田は 3回まで 3安打無失点と上々の立ち上がりを見せた。
岩田は中盤以降も安定した投球。 6回まで 4安打無失点に抑えた。北海道日本ハムは 3回から継投。 4点差のまま終盤戦へ。
北海道日本ハムは 7回に 1点を返したが及ばず。岩田は 8回 1失点の好投で 4勝目。北海道日本ハムは勝率 5割に逆戻りした。
3回表阪神一死満塁、走者一掃の右越え適時 2塁打を放ったマウロ・ゴメス内野手
阪神がマウロ・ゴメス内野手のひと振りで連敗ストップだ。
3回一死満塁の場面で、 1点を先制して、なおも一死満塁。日本ハム先発上沢の外角直球をたたき、右中間に走者一掃の適時 2塁打を放ち、プロ３年目の日本ハム・上沢をマウンドから引きずり下ろした。リードを 4点に広げた効果は絶大。わずか 3安打で逃げ切り、 3連敗で止めた。 5月は 9勝15敗と大きく負け越し。北の大地で目覚めた主砲が、虎の６月快進撃を演出する。
5月31日に北海道日本ハムに無残なサヨナラ負けを喫した阪神は、 3回一死満塁で鳥谷が押し出し四球を選び先制点を奪うと、続くゴメスは上沢の 147キロ直球を弾き返し、右中間へ走者一掃の 3点適時 2塁打で 4－ 0とリードを広げた。
3回、適時 2塁打を放ったマウロ・ゴメス内野手
｢低めの球だったけど、腕を伸ばしたところに球がきて、ああいう形になった。球種よりも打てる球をたたこうと思った。なかなかチャンスで打ててなかったし、いい場面で打ててよかった｣
1点リードの 3回一死満塁。今季 5勝の北海道日本ハム先発・上沢の外角直球をすくった。最後は体勢を崩し、左手 1本だったが、オマリー打撃コーチ補佐らと取り組む逆方向への打撃を披露した。 5月28日の西武戦(甲子園)以来、 3戦14打席ぶりとなる｢Ｈ｣ランプはワンバウンドで右中間フェンスに直撃する 2塁打。先制の押し出し四球を選んだ 1走・鳥谷も快足を飛ばした。
チームは現在、 8カード連続で初戦黒星。 5月を 9勝15敗(勝率 0.375)と大きく負け越し、6
月に突入した。Ｇ砲自身も 3、 4月に打率 0.327、 4本塁打、33打点と好発進したが、 5月は打率 0.225、 6本塁打、10打点。前夜も 2度の得点圏で空振り三振＆ 2飛。主砲の成績がチーム全体を左右することは十分胸に刻んでいる。その気持ちは、試合前の行動となって表れていた。
走者一掃の二塁打を放ったマウロ・ゴメス内野手は、両手を広げ喜びを表現した。右はマット・マートン外野手
来日 1年目。ほとんど初対戦という交流戦。ゴメスは試合前のミーティングに“早出”で対応しようと決めた。会議部屋のテレビにはスコアラー陣が集めた相手先発の映像が繰り返し流れている。およそ15分前。たった 1人で顔を出すと、テレビにかじりつき、自分と似たパワー型の外国人に対する相手バッテリーの配球など徹底的に頭に入れた。
8回先頭の第 4打席では追い込まれてから、多田野に計測不能の超スローボールを投げられた。
マートンに四球を与えたところで、栗山監督がたまらずベンチを出て、上沢は 3回途中62球でマウンドを降りた。
ゴメスは｢低めの球だったけど、ちょうど腕が伸びるところの球。打てる球をしっかり前に飛ばすだけさ｣と振り返る。北海道遠征ではチームメートと焼き肉を堪能したという。海鮮、ラーメンなど、グルメに恵まれる北の大地でパワーを示した。
サンケイスポーツ評論家の佐野慈紀さんは、｢押し出ししたことで上沢が慎重に行きすぎた。でも、それを逃さず仕留めるゴメスはさすが｣と評価した。サンスポコムでは、佐野さんによる試合“つぶやき解説”しています。
8回、日本ハム・多田野の超緩球を見届けるマウロ・ゴメス内野手
視界にドームの屋根が入るほどの山なりの遅球に｢初めてだよ｣と目を丸くしながら見送り、ボール判定を得たが、打席で笑いが止まらなかった。｢でも低かったら打ちにいくつもりだったよ｣。
初めての北海道。｢街もキレイだし、球場もキレイ。楽しかった｣と満喫した。北海道といえばジンギスカンが有名だが、Ｇ砲は焼き肉を食べてパワーを蓄えた。 2日には楽天戦に備え、仙台に移動する。牛タン、海鮮系…まだまだ名物に舌鼓を打てる。
｢ああいうあたりが出始めると調子も戻ってくる。( 5月は)ちょっと引っ張る気持ちが強すぎたから、また思い出すと思う｣
和田監督もゴメス旋風再びを予感する。連敗を｢３｣で止め、首位広島とは３ゲーム差。Ｇ砲が調子を取り戻した。ここから虎は再出発だ。
5回に打つ気配をみせずにボールを見逃すマット・マートン外野手
和田豊監督が、北海道日本ハム戦の 6回、マット・マートン外野手に交代を命じた。それまでの打席で審判に抗議したり、無気力と受け取られても仕方ない態度に対する懲罰交代だ。チームの士気も考えての判断か、と問われた指揮官は｢それも含めて｣と説明した。
ブチ…ブチ…。血流が脈打つ。マートンに乱心の兆候が現れ始めた。限界と判断した和田監督は、まだ打席を残す 6回にも関わらず“懲罰交代”を命じた。
｢ちょっと集中力を欠いて、イライラしていたから｣
結果だけを見れば 3打席で 2四球を選び、 1つの空振り三振。どうと言うことはない。ただ、その打席内容と態度が、危険なシグナルを発していた。
2回に四球のあとバットを放り投げたマット・マートン外野手
2回の第 1打席、ゴメスの 3点 2塁打などで 4点を奪った直後の 3回の第 2打席ともに、四球で出塁した。この間、12球。 1度もバットを振っていない。マートン本人は無言だったが、それまでの球審の判定に対する不満とみられ、｢見極めた｣というより、｢打つ気なし｣と捉えられて仕方のない態度。 1塁へ向かう際、不満げにバットを大きく放り投げた。
5回には空振り三振に倒れ、ベンチにとぼとぼと帰った。球審に対して｢●×△※｣とひと言を忘れず、にだ。もう、リミットだった。 4－ 0と展開に多少の余裕があったとはいえ、 6回裏からの守備交代。結果的に先発・岩田が快投を続けたが、中継ぎ陣に不安を抱えるチーム状態の中で、指揮官は苦汁の決断を下した。
｢あんだけイライラしていたら、きょうはもうあそこ( 6回)までだった｣
交代指令をうけたあとベンチでは渋い表情のマット・マートン外野手
Ｍ砲の唯一の弱点といえるのが、この情緒の波。2012年 8月17日のヤクルト戦(神宮)では、拙守を関川守備走塁コーチ(当時)に指摘され、大口論に発展。昨年 8月14日の広島戦(京セラＤ)では 5点を追う 3回一死満塁。 2球目の外角のきわどい真っすぐのストライク判定をめぐり、審判に詰めより、｢ボールだ！！｣｢ＦＵ●Ｋ！！｣を連発。チーム総掛かりでベンチに連れ戻される事態となった。来日 4年目で、初の退場処分を受けた。
またか…の不安がどうにもよぎる。チームの士気も考えての判断か、と問われた和田監督は｢それも含めて｣と包み隠さず説明した。
結局、マートンは最後まで試合を見届けたが、通訳を伴わずにバスへと乗り込んだ。ここまでリーグ 2位の総得点( 237点)を叩き出す打線を、けん引してきたことに疑いようはないが…。“大噴火”を、もう恒例にしてはいけない－。和田監督も黙って見逃すことはできなかった。
岩田稔投手は 8回 1失点の好投。安定感抜群の投球だった
先発の岩田稔投手は、Ｌｅｔ Ｉｔ Ｇｏ、Ｌｅｔ Ｉｔ Ｇｏ－。口ずさんだこの言葉のように、ただガムシャラに左腕を振り抜いた。低めに制球された直球を軸に、北海道日本ハム打線を翻弄した。立ち上がり走者を背負う苦しいマウンドだったが、 3回からペースをつかむと 5回まで北海道日本ハム打線を 3人ずつで抑えた。 8回 6安打 1失点で 6年ぶりに立った北の大地で、今季 4勝目を挙げた。力強い直球に、ツーシーム、スライダーが決まり、北海道日本ハム打線を翻弄(ほんろう)した。
左腕は｢余計なことは考えずに目の前の相手を倒すことだけを考えて投げました。ピンチでは『ここを抑えないと勝てない』と思って、なんとかゼロで乗り切れたのがよかった。自分のピッチングである、打たせて取る投球ができたんじゃないでしょうか｣とコメントした。
4勝目を挙げた先発の岩田稔投手
サンケイスポーツ評論家の佐野慈紀さんは岩田を｢もともと力のある投手、今やチームで安定感ナンバー１｣と評価。岩田が｢投げやすかった｣と語った女房役の梅野の打撃については 4タコに終わったものの｢結果はともかくしっかり振ろうとする姿勢はいい｣とエールを送った。
1回は一死 3塁、 2回にも二死 1、 3塁のピンチを迎えるが、後続をピシャリ。立ち上がりはヒヤヒヤさせたが、尻上がりに調子を上げていった。
4－ 0の 7回には一死 2、 3塁から大野の 2ゴロの間に 1失点。今季初完封は逃したが、2008年 5月31日の北海道日本ハム戦以来となる札幌ドームで初勝利をゲットした。
今年は、これで 6試合に登板し、 4勝 1敗、防御率1.66。勝ち星は、能見( 5勝)に続き、メッセンジャーと並んでチーム 2位タイだ。好投の陰には、支えになる家族の存在がある。先月、オフを利用し、一家で先祖のお墓参り。そのまま、映画館に向かった。
8回 1失点で今季 4勝目を挙げトラッキーとポーズを取る先発の岩田稔投手
スクリーンに映し出されていたのは大ヒット中の｢アナと雪の女王｣。上映中には、主題歌｢Ｌｅｔ Ｉｔ Ｇｏ｣をみんなで合唱した。
｢歌いましたよ。子供に『もうすぐ歌が始まるぞ』とあおりながら。字幕の方だったので歌詞は出なかったですけど、知っているところだけね。ストーリーもおもしろかった｣
隣で無邪気に笑う 3人の子供たちの姿。それこそが、白星に結びつく原動力だ。
｢(テーマは)野手の方がいかに守りやすくテンポよくいけるか。最近それができている。シンプルに、考えすぎないようにしている｣
まだまだ勝ち星は重ねる。キーワードはシンプルに－。岩田がありのままの姿で、チームを 9年ぶりのリーグ優勝へと導いていく。
呉昇桓投手
呉昇桓投手“変身” 1回 3人斬り14セーブ！
道産子の虎党なら、こう口にしたかもしれない。あれ、呉昇桓の投げ方が違うべや！！ 初の救援失敗から、 4日後の出番。守護神が“変身”した。ワインドアップ投法でハム打線と対峙した。結果は 1回無安打無失点。負のイメージをあっさりと拭い去った。
｢もともと韓国(サムスン)時代から、そのときによって(投げ方を)変えながらやっていた。特に意味はない｣
微笑をたたえ、振り返った登板は 3点を守る 9回だ。打席には 4番・中田。肝心要な第 1球を投じようとした右腕に変化があった。いつもなら、ベルト付近にグラブを止めるノーワインドアップで打者に挑んでいたが、おもむろに振りかぶった。豪快なフォームから繰り出した“石直球”でバットに空を切らせた。球速は 150キロを計測。あとはとんとん拍子だ。
これまでと違い、ワインドアップで投球する呉昇桓投手
その主砲を空振り三振に斬り、ミランダも左飛。最後の大引は追い込んでから、外角 144キロのカットボールで空転させ、14セーブ目をつかんだ。前回 5月28日の西武戦(甲子園)はリードを守れず、自己ワースト 3失点で 1敗目を喫した。だから、フォームを変えたというわけでもなく｢気分だ｣と言い切るところが、呉らしかった。
遠征先の土地土地でご当地グルメを味わうのが韓流ストッパーの楽しみのひとつ。今回は当然のごとく、札幌市内の高級寿司店ののれんをくぐった。｢一番有名だと聞いたお店に行ったよ。すごくおいしかった｣。タラバガニやウニをはじめ、新鮮な海の幸を堪能して、エネルギーを充電。マウンドで圧倒的なパワーをみせつけた。
｢失敗しないことだけを考えた｣
失敗を続けないのが、クローザーの必須条件。いまや、安定感の言葉が誰よりも似合う。
笑顔で調整する福原忍投手
右内転筋痛で 2軍調整中の福原忍投手(37)が 1日、兵庫・西宮市の鳴尾浜で調整を行った。
前日 5月31日に行われたイースタン・ウエスタン交流戦の巨人戦(甲子園)で 1回を無安打無失点。
中西投手コーチは｢問題なさそうだ｣と話していた。一夜明け、キャッチボールなど軽めの調整。｢(状態は)いい感じです｣と明日 2日に 1軍合流する見通しとなった。
「やればできる！やらなければできない！」その言葉通りの試合をしてくれた。
これで、 6月には首位に追いつけるかも知れない！
ガンバレ！阪神！我らのタイガース！勝利を掴め！
2014年 交流戦勝敗表
日程と結果 6月
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