9日阪神甲子園球場で阪神－ＤｅＮＡ 3回戦が行われ、ＤｅＮＡ戦前に、｢球団創設８０周年記念『金本知憲デー』｣を開催した。ＯＢ金本知憲氏(47＝野球評論家)がカル・リプケン氏(元オリオールズ)を超える 904試合連続フルイニング出場の世界記録を達成したことにちなみ、行われた。打席に鳥谷敬内野手(33)が入ったが、ボールは外角高めに外れ｢ぶつけたらいけないなと思って。わざと、ということにしておこう｣と苦笑い。セレモニーの実施には｢正直、恥ずかしいけど、本当に光栄です｣と感謝した。
阪神の貧打が止まらず、 5連敗に延びてしまった。暗黒の記憶がよみがえる…。阪神はＤｅＮＡに敗れ、 5連敗。甲子園での開幕カードで同一チームに 3連敗するのは1995年以来、20年ぶりの屈辱となった。和田豊監督(52)の打線改造も空回り。過去、Ｖ率 0％という悪夢のデータが、｢球団創設８０周年｣のメモリアルイヤーに降りかかった。貧打を解消できずに、甲子園開幕から悪夢の３連敗で借金｢２｣。和田監督は屈辱にまみれながら、必死に前を向いた。
マット・マートン外野手(33)が、外国人の球団史上最多出場試合となる 704試合出場を記録した。
俊介外野手(27)が｢ 2番・中堅｣で今季初スタメンに起用し今季初めて先発出場した。初安打を放った。 4回にＤｅＮＡの先発高崎の低めの変化球をきれいに中前へ運んだ。今季、ここまで 2番を務めてきた上本が 7番に下がった。
チームの連敗を止めようと何度も踏ん張った。岩崎優投手(23)が自身のプロ最長イニングを更新も、 7回 1/3、 9安打 2失点の粘投。 8回途中 2失点降板で 2敗目を喫した。
9回に登板した島本浩也投手(22)は、先頭の石川に中前打を許し、犠打で一死 2塁のピンチを背負ったが、 3番・梶谷、 4番・筒香と左が並ぶクリーンアップを抑えた。記事をまとめてみました。
＜阪神 1－ 2ＤｅＮＡ＞ 3回戦◇ 9日◇阪神甲子園球場
9日のＤｅＮＡ戦前に、｢球団創設８０周年記念『金本知憲デー』｣を開催した。ＯＢ金本知憲氏がカル・リプケン氏(元オリオールズ)を超える 904試合連続フルイニング出場の世界記録を達成したことにちなみ、行われた。大型ビジョンで阪神の現役時代の映像が流れるなどの演出があった後、本人が始球式を務めた。打席に鳥谷敬内野手が入ったが、ボールは外角高めに外れ｢ぶつけたらいけないなと思って。わざと、ということにしておこう｣と苦笑い。セレモニーの実施には｢正直、恥ずかしいけど、本当に光栄です｣と感謝した。
ＯＢ金本氏が試合前に投球イベントを行った。金本氏はマウンドに上がると、打席に入った鳥谷に山なりのボールを投じた。新旧“鉄人”のコラボレーションにスタンドは大歓声に包まれた。
タテジマに袖を通し、笑顔で始球式を務めた金本知憲氏＝阪神甲子園球場
2006年 4月 9日横浜戦(現ＤｅＮＡ)戦で米大リーグ記録とされるカル・リプケン氏(元オリオールズ)の記録を超えるで連続試合フルイニング出場の世界記録( 904試合)を達成したことから、この日は｢金本知憲デー｣として記念イベントが行われた。功績が映像で紹介されたほか、金本氏が始球式を務め｢正直恥ずかしいけど、光栄に思います｣と話した。金本氏はマウンドに上がると、打席に入った鳥谷に山なりのボールを投じた。
新旧“鉄人”のコラボレーションにスタンドは大歓声に包まれた。金本氏は｢グラウンドがきれいだな、先発ピッチャーはここで投げているんだなと思いました。練習？ する訳ない(笑い)。去年も打席に立たせてもらって、今年もマウンドに立たせてもらって恥ずかしいけれど光栄に思います｣と振り返った。
金本知憲デーでファーストピッチングを行った金本知憲氏＝阪神甲子園球場
阪神は 1回二死 2塁の先制機で 4番ゴメスが凡退。先発岩崎は 2回一死 1、 2塁のピンチを脱し、序盤 3回を無失点で切り抜けた。
阪神先発岩崎は 6回二死 1、 3塁のピンチを切り抜けて無失点のまま終盤勝負に持ち込む。阪神打線もＤｅＮＡ高崎の前に無得点。
阪神先発岩崎は粘投むなしく 8回一死 1、 3塁で降板。 2番手福原が２連続適時打で 2点を失い 5連敗。ＤｅＮＡは単独首位。
8回表ＤｅＮＡ一死、筒香の右中間 2塁打に雄叫びを上げる中畑清監督＝阪神甲子園球場
阪神の貧打が止まらず、 5連敗に延びてしまった。暗黒の記憶がよみがえる…。阪神はＤｅＮＡに敗れ、 5連敗。甲子園での開幕カードで同一チームに 3連敗するのは1995年以来、20年ぶりの屈辱となった。和田豊監督の打線改造も空回り。過去、Ｖ率 0％という悪夢のデータが、｢球団創設８０周年｣のメモリアルイヤーに降りかかった。貧打を解消できずに、甲子園開幕から悪夢の３連敗で借金｢２｣。
拙攻は見飽きた。ファンのため息も聞き飽きた。｢球団創設８０周年｣の節目となる甲子園開幕カードは、フラストレーションたっぷりの 3連敗。 5連敗で借金 2。和田監督は屈辱にまみれながら、必死に前を向いた。
悪夢の甲子園開幕カード 3連敗を喫した和田監督。打線改造も空回りした…＝阪神甲子園球場
｢チームとしては非常に悔しい 3連敗。あと 1本というところまではいっているが、そこからの壁というか、殻が破りきれていない。(でも)選手はここは、悲壮感はいらないから。また明日から、という新たな気持ちでやってほしい｣
打線改造も実らず、必死にゼロを重ねる先発・岩崎を見殺しにした。
試合前まで打率 0.132と絶不調の上本を、今季12試合目で初めて 2番から外し、2011年 8月14日のヤクルト戦以来の 7番へ。俊介を 2番で今季初スタメンに抜てきした。つながらない打線をテコ入れした。しかし、チャンスはその 2人に回り、結果は出ない。まさに空回りだ。
8回二死 1、 3塁の好機に中飛に倒れた上本上本博紀内野手＝阪神甲子園球場
5回二死満塁で俊介が右飛。 8回は、 1点を返し、なお二死 1、 3塁で上本が中飛。俊介が｢役に立ちたかったがチャンスで打てなかった｣と話せば、上本も｢ただ打てなかっただけです｣とうつむいた。
悪夢が甦る、20年ぶりの衝撃だ。甲子園開幕での同一カード 3連敗は1995年以来。中村勝広監督が途中休養するなど球団ワースト84敗を喫した暗黒の年だ。さらに過去 4度のうち、 3度が最下位に終わっている。
カードまたぎでの甲子園開幕 3連敗以上も過去 2度。合わせて 6度、すべてで優勝がない。ずばりＶ率 0％－。10年ぶりのリーグ優勝へ、厳しすぎる負のデータを、目の前に突きつけられた。
9回、三振に倒れ最後の打者となった鳥谷敬内野手＝阪神甲子園球場
開幕 3連勝でスタートしながら、はや５連敗で借金２。チーム打率 0.221、防御率4.25はともにリーグワースト。かみ合わない歯車…。ただ兆しはある。
5回に16打席ぶりの安打を放った上本について和田監督は｢きょうの 4打席は昨日までと違う内容｣と話した。西岡との 2塁争いを 2月中に“決着”させるなど、選手会長への期待は厚い。打順は下げても、 8回に代打を送らなかったのは、指揮官の信念といえる。
選手も危機的状況を自覚している。ゴメスとマートンは試合前練習の前に室内で猛特訓。入念にティー打撃を行うなど基本をたたき込んだ。成果はすぐ出なかったが、この繰り返しこそ、現状の打破には不可欠だ。
｢もう一歩というところまで来ている。何とか早い段階で殻を破りたいね｣
和田監督が語気を強めた。このまま負のデータに沈むわけにはいかない。もがき苦しみながらはい上がる。そのために悲壮感は絶対に、漂わせない。
2塁を狙った打者走者をアウトにした左翼手マット・マートン外野手＝阪神甲子園球場
マット・マートン外野手が、外国人の球団史上最多出場試合となる 704試合出場を記録した。
前日 8日の出場で、1968年から1973年にかけて在籍したカークランドが持つ外国人の球団史上最多 703合に並んでいた。｢出場機会を与えてもらえたことやまわりのサポート、ファンに感謝します」と語った。この日は 4打数 1安打の成績で｢状態は悪くない。ただ、もうチョットね｣と日本語を交えて振り返った。
4回、安打を放った俊介外野手＝阪神甲子園球場
俊介外野手が｢ 2番・中堅｣で今季初スタメンに起用し今季初めて先発出場した。初安打を放った。 4回にＤｅＮＡの先発高崎の低めの変化球をきれいに中前へ運んだ。今季、ここまで 2番を務めてきた上本が 7番に下がった。
上本は前日 8日に 2回二死満塁で空振り三振に倒れるなど、14打席連続無安打で打率 0.132と不振。試合後、和田監督がつながりを欠く打線について｢何らかの対策を取りたい｣とオーダー変更を示唆していた。
前日にチームは 4連敗。和田監督は｢このままじゃいけないと思っている。何らかの対策は取りたい｣と話していた。調子の上がらない上本の打順を７番に下げ、代わりの２番として俊介を起用した。
阪神先発の岩崎優投手＝阪神甲子園球場
チームの連敗を止めようと何度も踏ん張った。岩崎優投手が自身のプロ最長イニングを更新も、 7回 1/3、 9安打 2失点の粘投。 8回途中 2失点降板で 2敗目を喫した。
2回一死 1、 2塁は連続三振、 7回一死 1、 2塁は代打・後藤を投ゴロ併殺でピンチを切り抜けたが、 8回一死から 4番・筒香に高めの直球を振り抜かれ、右中間 2塁打。、ロペスに連続長短打を打たれ、 1、 3塁に走者を残して降板。救援した福原が連続適時打を浴びた。
ここまで 7回が最長イニングだった岩崎は｢ 7回の打席に立たせてもらって、自分としても 8回も 9回も行くんだという気持ちでした。そうした中でマウンドを降りる結果になってしまい、悔しいです｣と肩を落とした。
自己最長のイニングを投げた岩崎優投手＝阪神甲子園球場
バットでも奮起した。 0－ 0の 7回二死 1塁。岩崎に代打は送られず、そのまま打席へ。続投が決まった。｢去年までなら 7回で代えられていたような展開。 7回裏に打席に立たせてもらったので｣。首脳陣の信頼を意気に感じ、左前打でチャンスを広げたが…。
8回途中まで得点圏に走者を置いたのは、 6度もあった。序盤に梅野と配球を話し合い、工夫をしながら 7回までスコアボードにゼロを並べた。中西投手コーチは｢主軸を抑えていた｣と信頼を口にした。
｢そういう思い(期待)でいかせてくれたのに｣と悔しさをにじませた岩崎。この日はバックネット裏に、父・久志さんと母・恭子さんが、新幹線で約 5時間かけて静岡から観戦に訪れた。昨季甲子園で 1勝を挙げたものの、両親の目の前では勝てず。今回も両親の前での聖地初勝利はお預けとなったが、その想いは届いたはずだ。
8回一死 1、 3塁のピンチを背負い降板する岩崎優投手。無援に泣いた…＝阪神甲子園球場
2番手を託された福原が打たれ、今季 2敗目を喫したが、和田監督は｢走者を背負いながらも何とか最少失点でいった。内容は悪くない。粘り強く投げてくれた｣と及第点を与えた。
｢まだまだ力のなさを感じた｣と岩崎。目標である｢貯金を作れる投手｣を目指して、巻き返しを誓った。
9回に登板した島本浩也投手は、先頭の石川に中前打を許し、犠打で一死 2塁のピンチを背負ったが、 3番・梶谷、 4番・筒香と左が並ぶクリーンアップを抑えた。｢準備はしていました。先頭をしっかり取ることをまずは考えていたんですが…。もっとしっかり投げられたと思う｣。このカード 3連投。 7日は 1回 1失点と悔しい思いをしたが、 8日とこの日の登板はともに無失点と結果を出した。
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