11日阪神甲子園球場で阪神－広島 1回戦が行われ、広島は 7回にも 2点を入れ、阪神を突き放した。広島黒田は 2勝目。阪神は 6連敗。先発メッセンジャーは今季初黒星を喫した。
メジャー帰りの黒田博樹投手(40)を攻略できずに、一時は首位に立った阪神がズルズルと 6連敗を喫し、広島と 5位タイの最下位に転落した。和田豊監督(52)は 5回 0/3で 5失点ＫＯされた先発メッセンジャーについて厳しい表情。この日も終始追う展開で、メジャー帰りの黒田からも 2点を取るのが精いっぱいだった。
代打の 1人目は新井良太(31)が正解だったのか－。この日まで新井は11打数 1安打で打率 0.91。 4三振で打撃不振だった。一方、関本は 3打数無安打と開幕から出番が少ないがメジャー移籍前の黒田と対戦経験があり、2004年には打率 5割をマークした。追いかける場面ではいい打者からつぎ込むのが勝負の鉄則だが…。今季 5打数 2安打の狩野も控えていただけに、その選択が悔やまれる。
先陣を切ったのが主将なら、最後まで食い下がったのも主将だ。鳥谷敬内野手(33)が 2安打。“節目”の試合で存在感を示した。鳥谷は通算1558試合出場となり、球団 8位藤村富美男(満75歳没)に並んだ。
あすへの光を探すのなら、主砲の打席で点灯した 2度の｢Ｈ｣ランプだ。あと一歩。完全復活に向けて、マウロ・ゴメス内野手(30)がまた前進した。13打席安打がなかった 4番が 3試合連続の快音で、この間に 2度のマルチ安打。｢復調｣の 2文字は確実に近づいてきた。レッドソックスでメジャーに昇格した2012年に初打点を挙げた相手が黒田(ヤンキース)だった。日本での再戦で、本物だったことを証明する 2安打になった。
福留孝介外野手(37)が 1点を追う 2回、黒田から一時同点の 3号ソロを放った。 6回にも右前適時打を放ち、 6試合ぶりのマルチ安打。試合中は広報を通じてコメントを残したが、 6連敗を喫した試合後は無言で立ち去った。とにかく勝ちにつながる一打が欲しい。
上本博紀内野手(28)が全打席出塁と気を吐いた。右足に張りを抱え、前日10日の全体練習は大事を取って参加せず。 2回一死の初打席で中前打を放つと、以降の 3打席すべてで四球を選んだ。
ランディ・メッセンジャー投手(33)が 8安打 4四死球 5失点で 6回途中に降板した。 122球でマウンドを降りた。記事をまとめてみました。
![2015.04.11 試合結果]()
＜阪神 2－ 7広島＞ 1回戦◇11日◇阪神甲子園球場
広島は 2回に安部の右前適時打で先制。阪神はその裏、福留の 3号ソロで追いついた。先発は阪神メッセンジャー、広島は黒田。
広島は 6回に新井貴浩の左翼越え適時 2塁打で勝ち越し。この回 6安打で 4点。阪神はその裏、福留の右前適時打で 1点を返した。
広島は 7回にも 2点を入れ、阪神を突き放した。広島黒田は 2勝目。阪神は 6連敗。先発メッセンジャーは今季初黒星を喫した。
![メッセンジャーと和田監督。手前ゴメス]()
6回表広島無死満塁 メッセンジャー投手と和田監督（左）。手前マウロ・ゴメス内野手＝阪神甲子園球場
メジャー帰りの黒田博樹投手を攻略できずに、一時は首位に立った阪神がズルズルと 6連敗を喫し、広島と 5位タイの最下位に転落した。
和田豊監督は 5回 0/3で 5失点ＫＯされた先発メッセンジャーについて、｢悪いなりに踏ん張っていたけど、点が取れないから踏ん張り切れない｣と厳しい表情。この日も終始追う展開で、メジャー帰りの黒田からも 2点を取るのが精いっぱいだった。
3点を追う 6回一死満塁で切り札の関本でなく、新井を先に代打で起用した和田豊監督は｢結果論としては逆もあったと思う｣とさい配ミスを認めた。
甲子園でシーズン初戦からの 4連敗は、野村監督時代の1999年以来16年ぶり。 4月までに 6連敗を喫するのも、1999年に喫した 7連敗以来となった。和田監督は｢ 6連敗はすべて先に取られている。先発が何とか踏ん張って、打者も早い回に 1、 2点取って投手を楽にさせないと｣と、攻撃陣の奮起を求めた。
![空振り三振した代打新井良太内野手]()
6回、黒田の外角スライダーに空振り三振した代打新井良太内野手。和田監督は｢逆もあったと思う｣と代打の順番にミスがあったことを認めた＝阪神甲子園球場
あと一歩のところまで黒田を追い詰めた。だが、反撃の場面であと 1本が出なかった。1991、1999年に続く球団ワーストタイの甲子園開幕 4連敗。試合後、和田監督は自らの“采配ミス”を認めた。
｢あそこは一気に行かないといけないところ。もちろん、点が取れていないから、結果論としては逆もあったと思う｣
円陣を組んで臨んだ 1－ 5の 6回だ。ゴメス、マートン、福留の 3連打で 1点を返し、さらに一死満塁。この日最大のチャンスで指揮官が代打に送ったのは新井だった。しかし、黒田の変化球にまったくタイミングが合わない。結局、外角低めのスライダーにバットが回り、あっけなく空振り。続く代打・関本は一死なら犠飛となる中飛だった。
![最下位に転落した和田豊監督]()
泥沼の 6連敗で最下位に転落した和田豊監督。早く甲子園で白星がほしい＝阪神甲子園球場
代打の 1人目は新井良太が正解だったのか－。この日まで新井は11打数 1安打で打率 0.91。 4三振で打撃不振だった。一方、関本は 3打数無安打と開幕から出番が少ないがメジャー移籍前の黒田と対戦経験があり、2004年には打率 5割をマークした。追いかける場面ではいい打者からつぎ込むのが勝負の鉄則だが…。今季 5打数 2安打の狩野も控えていただけに、その選択が悔やまれる。
｢打線の状態は個々の底は抜けているんだけど、ちょっとつながってこないな｣
ゴメスが 2安打を放ち、不振と右足の不安で前日の練習を休んでいた上本が 1安打 3四球と復調傾向。それだけにベンチが最善の手を尽くさなければ、勝利をつかめないのは自然の流れだ。 6連敗で2012年のシーズン終了時以来となる借金｢３｣。広島と並び、最下位に転落した。
![中飛を放った代打関本賢太郎内野手]()
6回二死満塁で打席に入った代打関本賢太郎内野手は中飛を放った＝阪神甲子園球場
｢甲子園うんぬんもあるけど、まずは(連敗を)止めないと。これだけ毎日たくさんのファンが入ってくれているからね。選手たちも勝ちゲームを見せたいという気持ちでやっているんだけど…｣。10残塁でつながらない打線に頭を抱えた。
｢この 6連敗はすべて先に取られているからね。先発ピッチャーは何とか踏ん張る。バッターは早い回に 1点でも 2点でも取ってピッチャーを楽に投げさせてやらんと｣
まずは聖地での今季初勝利が見たい－。今、ファンの願いはそれだけだ。
![左安打を放った鳥谷敬内野手]()
1回裏阪神無死、鳥谷敬内野手は左安打を放った＝阪神甲子園球場
先陣を切ったのが主将なら、最後まで食い下がったのも主将だ。鳥谷敬内野手が 2安打。“節目”の試合で存在感を示した。鳥谷は通算1558試合出場となり、球団 8位藤村富美男(満75歳没)に並んだ。
1回は黒田の初球外寄りツーシームを鮮やかに左前へ。黒田相手に 3打数 1安打で試合に敗れ、｢ボールが動いていたし、ボールに力もありました。次は打てるように頑張ります｣と冷静に振り返った。
![藤村富美男に並んだ鳥谷敬内野手]()
1回、左前打で出塁した鳥谷敬内野手。出場試合数で球団 8位となり、藤村富美男に並んだ＝阪神甲子園球場
言葉とは逆に、黒田攻略のきっかけは作った。 1回先頭で初球を左前へ。右腕の代名詞であるツーシームをお手本のような打撃で打ち返した。敗色濃厚の 9回一死も、初対戦のザガースキーから左中間 2塁打。 3試合ぶりのマルチ安打を記録した。通算出場試合数は｢1558｣に達し、初代ミスタータイガース、藤村富美男と並ぶ球団 8位に浮上した。
開幕から13試合打点 0は昨年に並ぶ自己ワースト。打順は下位打線の後。好機での打席も少なければ、四球で歩かされる場面も目立つ。歯がゆい思いもある一方で、出塁率 0.377はさすがだ。与えられた仕事をまっとうしながら、チームを引っ張る男は今季、海外ＦＡフリーエージェント権を行使しながら、残留を選んだ。 5年契約で生涯虎を決めた年に｢ミスタータイガース｣に肩を並べた背番号｢１｣。その称号を受け継ぐ日も遠くないはずだ。
![黒田から左前打を放ったゴメス内野手]()
4回、黒田から左前打を放ったマウロ・ゴメス内野手。調子は上向きだが…＝阪神甲子園球場
あすへの光を探すのなら、主砲の打席で点灯した 2度の｢Ｈ｣ランプだ。あと一歩。完全復活に向けて、マウロ・ゴメス内野手がまた前進した。
｢毎試合いい形で打席に入ろうと思っている。きょうはいい形で打席に立つことができた。感覚はよくなっているよ｣
同点の 4回先頭で左前へ。黒田のスライダーに体をぶつけるように捕まえた。 6回一死でもツーシームを左前打。勝ち越された直後に反撃の起点になった。13打席安打がなかった 4番が 3試合連続の快音で、この間に 2度のマルチ安打。｢復調｣の 2文字は確実に近づいてきた。
｢(黒田は)いい投手ということは分かっていた。制球はよかったね｣
![遊ゴロのマウロ・ゴメス内野手]()
7回、遊ゴロのマウロ・ゴメス内野手。 1回の先制機に一本欲しかった＝阪神甲子園球場
レッドソックスでメジャーに昇格した2012年に初打点を挙げた相手が黒田(ヤンキース)だった。和田監督の目にとまり、阪神入団の理由にもなった適時打。日本での再戦で、本物だったことを証明する 2安打になった。
それでも、最も打ちたい場面で右腕の術中にはまったのが悔やまれる。 1回一死 1、 2塁で、ゴロを打たせようと投じられたツーシームを遊ゴロ併殺。先制の好機で主導権をつかみ損ねた。
Ｇ砲の役目であり、魅力でもあるのが走者を置いた場面での打撃だ。 8日のＤｅＮＡ戦(甲子園)で適時打を放っているが、試合の要所での 1本は生まれていない。真の姿に戻るのに必要なのは、それだけ。本人も｢勝利の一打｣を目指して必死だ。
試合前は屋外での全体練習ではなく、マートンと室内でじっくり打ち込んだ。コーチ陣と相談しながら、爆発への近道を探している。安打が刻まれているのは間違いなく好材料。あと一息だ。
![本塁打を放った福留孝介外野手]()
2回、本塁打を放った福留孝介外野手＝阪神甲子園球場
福留孝介外野手が 1点を追う 2回、黒田から一時同点の 3号ソロを放った。
｢今日はたまたま。いつもとは違う、右翼への風があった。なんとかスタンドに届いてくれた。黒田選手はいい投手。ストライクゾーンにきたら積極的に打ちにいこうと打席に入った｣。 6回にも右前適時打を放ち、 6試合ぶりのマルチ安打。試合前時点で黒田との日米通算打率が 0.331だった黒田キラーが相性通りの働きをみせた。試合中は広報を通じてコメントを残したが、 6連敗を喫した試合後は無言で立ち去った。とにかく勝ちにつながる一打が欲しい。
![中前安打を放った上本博紀内野手]()
2回裏一死、上本博紀内野手は中前安打を放った＝阪神甲子園球場
上本博紀内野手が全打席出塁と気を吐いた。右足に張りを抱え、前日10日の全体練習は大事を取って参加せず。 2回一死の初打席で中前打を放つと、以降の 3打席すべてで四球を選んだ。｢足は大丈夫です。普通にできているので｣。打線のキーマンに復調の気配だ。
![新井貴浩に勝ち越し適時打を浴びたメッセンジャー]()
6回表広島無死 1、 3塁、メッセンジャー投手は新井貴浩内野手に左越え勝ち越し適時 2塁打を浴びた＝阪神甲子園球場
ランディ・メッセンジャー投手が 8安打 4四死球 5失点で 6回途中に降板した。
1－ 1で迎えた 6回。無死満塁で新井貴浩内野手に左翼を越える適時 2塁打を打たれ、勝ち越された。その後も連打を浴び、一死を取ることができずに 122球でマウンドを降りた。
｢ビハインドの展開にしてしまった状況で、マウンドを降りる結果になってしまい悔しいです｣と下を向いた。
◆データＢＯＸ◆
◎…阪神の 6連敗は昨年 9月 5日の中日戦(ナゴヤＤ)から11日の巨人戦(甲子園)以来。 4月中の 6連敗は1999年 4月 8日の広島戦(広島)から17日のヤクルト戦(福岡Ｄ)で 7連敗して以来16年ぶり。
◎…阪神の甲子園開幕戦から 4連敗は球団ワーストタイ記録。1952年のフランチャイズ制導入以降は 3度目で、過去に1991年 4月 9日の巨人戦から12日のヤクルト戦、1999年 4月11日の中日戦から15日の横浜戦で 4連敗している。
今シーズンは出だしが良すぎた。このまま行けば…と思ったが、現在の無様な姿は何だろう。全員野球でファン皆が待ち望む｢二文字｣ゲットだ！
ガンバレ！阪神！我らのタイガース！勝利を掴め！
![2015年 公式戦 日程と結果(4月)]()
2015年 公式戦 日程と結果( 4月)
![2015年 公式戦 日程と結果(5月)]()
2015年 公式戦 日程と結果( 5月)
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4月11日現在順位表
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4月11日現在対戦表
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メジャー帰りの黒田博樹投手(40)を攻略できずに、一時は首位に立った阪神がズルズルと 6連敗を喫し、広島と 5位タイの最下位に転落した。和田豊監督(52)は 5回 0/3で 5失点ＫＯされた先発メッセンジャーについて厳しい表情。この日も終始追う展開で、メジャー帰りの黒田からも 2点を取るのが精いっぱいだった。
代打の 1人目は新井良太(31)が正解だったのか－。この日まで新井は11打数 1安打で打率 0.91。 4三振で打撃不振だった。一方、関本は 3打数無安打と開幕から出番が少ないがメジャー移籍前の黒田と対戦経験があり、2004年には打率 5割をマークした。追いかける場面ではいい打者からつぎ込むのが勝負の鉄則だが…。今季 5打数 2安打の狩野も控えていただけに、その選択が悔やまれる。
先陣を切ったのが主将なら、最後まで食い下がったのも主将だ。鳥谷敬内野手(33)が 2安打。“節目”の試合で存在感を示した。鳥谷は通算1558試合出場となり、球団 8位藤村富美男(満75歳没)に並んだ。
あすへの光を探すのなら、主砲の打席で点灯した 2度の｢Ｈ｣ランプだ。あと一歩。完全復活に向けて、マウロ・ゴメス内野手(30)がまた前進した。13打席安打がなかった 4番が 3試合連続の快音で、この間に 2度のマルチ安打。｢復調｣の 2文字は確実に近づいてきた。レッドソックスでメジャーに昇格した2012年に初打点を挙げた相手が黒田(ヤンキース)だった。日本での再戦で、本物だったことを証明する 2安打になった。
福留孝介外野手(37)が 1点を追う 2回、黒田から一時同点の 3号ソロを放った。 6回にも右前適時打を放ち、 6試合ぶりのマルチ安打。試合中は広報を通じてコメントを残したが、 6連敗を喫した試合後は無言で立ち去った。とにかく勝ちにつながる一打が欲しい。
上本博紀内野手(28)が全打席出塁と気を吐いた。右足に張りを抱え、前日10日の全体練習は大事を取って参加せず。 2回一死の初打席で中前打を放つと、以降の 3打席すべてで四球を選んだ。
ランディ・メッセンジャー投手(33)が 8安打 4四死球 5失点で 6回途中に降板した。 122球でマウンドを降りた。記事をまとめてみました。
＜阪神 2－ 7広島＞ 1回戦◇11日◇阪神甲子園球場
広島は 2回に安部の右前適時打で先制。阪神はその裏、福留の 3号ソロで追いついた。先発は阪神メッセンジャー、広島は黒田。
広島は 6回に新井貴浩の左翼越え適時 2塁打で勝ち越し。この回 6安打で 4点。阪神はその裏、福留の右前適時打で 1点を返した。
広島は 7回にも 2点を入れ、阪神を突き放した。広島黒田は 2勝目。阪神は 6連敗。先発メッセンジャーは今季初黒星を喫した。
6回表広島無死満塁 メッセンジャー投手と和田監督（左）。手前マウロ・ゴメス内野手＝阪神甲子園球場
メジャー帰りの黒田博樹投手を攻略できずに、一時は首位に立った阪神がズルズルと 6連敗を喫し、広島と 5位タイの最下位に転落した。
和田豊監督は 5回 0/3で 5失点ＫＯされた先発メッセンジャーについて、｢悪いなりに踏ん張っていたけど、点が取れないから踏ん張り切れない｣と厳しい表情。この日も終始追う展開で、メジャー帰りの黒田からも 2点を取るのが精いっぱいだった。
3点を追う 6回一死満塁で切り札の関本でなく、新井を先に代打で起用した和田豊監督は｢結果論としては逆もあったと思う｣とさい配ミスを認めた。
甲子園でシーズン初戦からの 4連敗は、野村監督時代の1999年以来16年ぶり。 4月までに 6連敗を喫するのも、1999年に喫した 7連敗以来となった。和田監督は｢ 6連敗はすべて先に取られている。先発が何とか踏ん張って、打者も早い回に 1、 2点取って投手を楽にさせないと｣と、攻撃陣の奮起を求めた。
6回、黒田の外角スライダーに空振り三振した代打新井良太内野手。和田監督は｢逆もあったと思う｣と代打の順番にミスがあったことを認めた＝阪神甲子園球場
あと一歩のところまで黒田を追い詰めた。だが、反撃の場面であと 1本が出なかった。1991、1999年に続く球団ワーストタイの甲子園開幕 4連敗。試合後、和田監督は自らの“采配ミス”を認めた。
｢あそこは一気に行かないといけないところ。もちろん、点が取れていないから、結果論としては逆もあったと思う｣
円陣を組んで臨んだ 1－ 5の 6回だ。ゴメス、マートン、福留の 3連打で 1点を返し、さらに一死満塁。この日最大のチャンスで指揮官が代打に送ったのは新井だった。しかし、黒田の変化球にまったくタイミングが合わない。結局、外角低めのスライダーにバットが回り、あっけなく空振り。続く代打・関本は一死なら犠飛となる中飛だった。
泥沼の 6連敗で最下位に転落した和田豊監督。早く甲子園で白星がほしい＝阪神甲子園球場
代打の 1人目は新井良太が正解だったのか－。この日まで新井は11打数 1安打で打率 0.91。 4三振で打撃不振だった。一方、関本は 3打数無安打と開幕から出番が少ないがメジャー移籍前の黒田と対戦経験があり、2004年には打率 5割をマークした。追いかける場面ではいい打者からつぎ込むのが勝負の鉄則だが…。今季 5打数 2安打の狩野も控えていただけに、その選択が悔やまれる。
｢打線の状態は個々の底は抜けているんだけど、ちょっとつながってこないな｣
ゴメスが 2安打を放ち、不振と右足の不安で前日の練習を休んでいた上本が 1安打 3四球と復調傾向。それだけにベンチが最善の手を尽くさなければ、勝利をつかめないのは自然の流れだ。 6連敗で2012年のシーズン終了時以来となる借金｢３｣。広島と並び、最下位に転落した。
6回二死満塁で打席に入った代打関本賢太郎内野手は中飛を放った＝阪神甲子園球場
｢甲子園うんぬんもあるけど、まずは(連敗を)止めないと。これだけ毎日たくさんのファンが入ってくれているからね。選手たちも勝ちゲームを見せたいという気持ちでやっているんだけど…｣。10残塁でつながらない打線に頭を抱えた。
｢この 6連敗はすべて先に取られているからね。先発ピッチャーは何とか踏ん張る。バッターは早い回に 1点でも 2点でも取ってピッチャーを楽に投げさせてやらんと｣
まずは聖地での今季初勝利が見たい－。今、ファンの願いはそれだけだ。
1回裏阪神無死、鳥谷敬内野手は左安打を放った＝阪神甲子園球場
先陣を切ったのが主将なら、最後まで食い下がったのも主将だ。鳥谷敬内野手が 2安打。“節目”の試合で存在感を示した。鳥谷は通算1558試合出場となり、球団 8位藤村富美男(満75歳没)に並んだ。
1回は黒田の初球外寄りツーシームを鮮やかに左前へ。黒田相手に 3打数 1安打で試合に敗れ、｢ボールが動いていたし、ボールに力もありました。次は打てるように頑張ります｣と冷静に振り返った。
1回、左前打で出塁した鳥谷敬内野手。出場試合数で球団 8位となり、藤村富美男に並んだ＝阪神甲子園球場
言葉とは逆に、黒田攻略のきっかけは作った。 1回先頭で初球を左前へ。右腕の代名詞であるツーシームをお手本のような打撃で打ち返した。敗色濃厚の 9回一死も、初対戦のザガースキーから左中間 2塁打。 3試合ぶりのマルチ安打を記録した。通算出場試合数は｢1558｣に達し、初代ミスタータイガース、藤村富美男と並ぶ球団 8位に浮上した。
開幕から13試合打点 0は昨年に並ぶ自己ワースト。打順は下位打線の後。好機での打席も少なければ、四球で歩かされる場面も目立つ。歯がゆい思いもある一方で、出塁率 0.377はさすがだ。与えられた仕事をまっとうしながら、チームを引っ張る男は今季、海外ＦＡフリーエージェント権を行使しながら、残留を選んだ。 5年契約で生涯虎を決めた年に｢ミスタータイガース｣に肩を並べた背番号｢１｣。その称号を受け継ぐ日も遠くないはずだ。
4回、黒田から左前打を放ったマウロ・ゴメス内野手。調子は上向きだが…＝阪神甲子園球場
あすへの光を探すのなら、主砲の打席で点灯した 2度の｢Ｈ｣ランプだ。あと一歩。完全復活に向けて、マウロ・ゴメス内野手がまた前進した。
｢毎試合いい形で打席に入ろうと思っている。きょうはいい形で打席に立つことができた。感覚はよくなっているよ｣
同点の 4回先頭で左前へ。黒田のスライダーに体をぶつけるように捕まえた。 6回一死でもツーシームを左前打。勝ち越された直後に反撃の起点になった。13打席安打がなかった 4番が 3試合連続の快音で、この間に 2度のマルチ安打。｢復調｣の 2文字は確実に近づいてきた。
｢(黒田は)いい投手ということは分かっていた。制球はよかったね｣
7回、遊ゴロのマウロ・ゴメス内野手。 1回の先制機に一本欲しかった＝阪神甲子園球場
レッドソックスでメジャーに昇格した2012年に初打点を挙げた相手が黒田(ヤンキース)だった。和田監督の目にとまり、阪神入団の理由にもなった適時打。日本での再戦で、本物だったことを証明する 2安打になった。
それでも、最も打ちたい場面で右腕の術中にはまったのが悔やまれる。 1回一死 1、 2塁で、ゴロを打たせようと投じられたツーシームを遊ゴロ併殺。先制の好機で主導権をつかみ損ねた。
Ｇ砲の役目であり、魅力でもあるのが走者を置いた場面での打撃だ。 8日のＤｅＮＡ戦(甲子園)で適時打を放っているが、試合の要所での 1本は生まれていない。真の姿に戻るのに必要なのは、それだけ。本人も｢勝利の一打｣を目指して必死だ。
試合前は屋外での全体練習ではなく、マートンと室内でじっくり打ち込んだ。コーチ陣と相談しながら、爆発への近道を探している。安打が刻まれているのは間違いなく好材料。あと一息だ。
2回、本塁打を放った福留孝介外野手＝阪神甲子園球場
福留孝介外野手が 1点を追う 2回、黒田から一時同点の 3号ソロを放った。
｢今日はたまたま。いつもとは違う、右翼への風があった。なんとかスタンドに届いてくれた。黒田選手はいい投手。ストライクゾーンにきたら積極的に打ちにいこうと打席に入った｣。 6回にも右前適時打を放ち、 6試合ぶりのマルチ安打。試合前時点で黒田との日米通算打率が 0.331だった黒田キラーが相性通りの働きをみせた。試合中は広報を通じてコメントを残したが、 6連敗を喫した試合後は無言で立ち去った。とにかく勝ちにつながる一打が欲しい。
2回裏一死、上本博紀内野手は中前安打を放った＝阪神甲子園球場
上本博紀内野手が全打席出塁と気を吐いた。右足に張りを抱え、前日10日の全体練習は大事を取って参加せず。 2回一死の初打席で中前打を放つと、以降の 3打席すべてで四球を選んだ。｢足は大丈夫です。普通にできているので｣。打線のキーマンに復調の気配だ。
6回表広島無死 1、 3塁、メッセンジャー投手は新井貴浩内野手に左越え勝ち越し適時 2塁打を浴びた＝阪神甲子園球場
ランディ・メッセンジャー投手が 8安打 4四死球 5失点で 6回途中に降板した。
1－ 1で迎えた 6回。無死満塁で新井貴浩内野手に左翼を越える適時 2塁打を打たれ、勝ち越された。その後も連打を浴び、一死を取ることができずに 122球でマウンドを降りた。
｢ビハインドの展開にしてしまった状況で、マウンドを降りる結果になってしまい悔しいです｣と下を向いた。
◆データＢＯＸ◆
◎…阪神の 6連敗は昨年 9月 5日の中日戦(ナゴヤＤ)から11日の巨人戦(甲子園)以来。 4月中の 6連敗は1999年 4月 8日の広島戦(広島)から17日のヤクルト戦(福岡Ｄ)で 7連敗して以来16年ぶり。
◎…阪神の甲子園開幕戦から 4連敗は球団ワーストタイ記録。1952年のフランチャイズ制導入以降は 3度目で、過去に1991年 4月 9日の巨人戦から12日のヤクルト戦、1999年 4月11日の中日戦から15日の横浜戦で 4連敗している。
今シーズンは出だしが良すぎた。このまま行けば…と思ったが、現在の無様な姿は何だろう。全員野球でファン皆が待ち望む｢二文字｣ゲットだ！
ガンバレ！阪神！我らのタイガース！勝利を掴め！
2015年 公式戦 日程と結果( 4月)
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