17日阪神甲子園球場で阪神－巨人 4回戦が行われ、阪神が日本一に輝いた1985年 4月17日に生まれた伝説の｢バックスクリーン 3連発｣からちょうど30年となった17日、 3連発の主であるランディ・バース氏(61)、掛布雅之氏(59＝阪神ＤＣ)、岡田彰布氏(57＝野球解説者)の 3人が甲子園球場に集結した。試合前にLEGENDSDAY 第１弾『伝説のバックスクリーン３連発』の｢スペシャルセレモニー｣が行われた。 4月17日に阪神甲子園球場で阪神巨人戦が開催されるのは伝説の 3連発が出た1985年以来のこと。試合前、当時のＶＴＲが流され、 3人が並んで投げる始球式も行われ、観衆を大いに沸かせた。バックスクリーンの大型映像装置に｢伝説｣のシーンが流された後、場内アナウンスとともに、当時の背番号をまとったユニホーム姿でグラウンドへ。 3人全員がノーバウンド投球を披露した。｢ 3発と言わず 1発が見たい…｣と和田豊監督(52)が“切実な願い”を口にした。しかし、巨人を追い詰めながら 1点届かず、記念日を白星で飾れなかった。和田監督が期待していたマウロ・ゴメス内野手(30)のオーバーフェンスは見られなかった。
ゴメスが判断ミスを悔やんだ。 1回一死 1、 3塁で 4番坂本のゴロが 1塁を守る自らの前に転がってきた。本塁に送球すれば 1点(先制点)を防げた可能性が高く、巨人ペースで試合が進む一因になってしまった。｢球がスピンしていて難しかった｣と反省した。打撃では 3点ビハインドの 4回無死 1塁で適時 2塁打を放ち、勝負強さを発揮した。 4番に求める一撃は 3月29日の開幕カード(中日戦、京セラＤ)以来、15試合お預けの状況だ。開幕から18試合消化時点でチーム本塁打は昨年の13発に対して、今季は 8発。虎党もゴメスの堅守とともに、どでかいアーチでのＧ倒を待ちわびている。
福留孝介外野手(37)が今季初の 2戦連続のマルチ＆タイムリー。 2点を追う 4回一死 3塁では左腕のポレダから、右中間への適時 2塁打を放った。打率も、じりじり上げて、 0.283まで上昇。試合後は敗戦にコメントを残さず引き揚げたが、ベテランの打棒は頼もしい限りだ。
今季初めて中５日で先発したランディ・メッセンジャー投手(33)が初回に崩れたが、11三振を奪った。通算11度目の 2桁奪三振で、メイ(阪神、巨人)のセ・リーグ助っ人記録に並んだが、 2敗目を喫した。今季 2勝目はお預けとなった。悔しさは中 4日で登板予定の22日のＤｅＮＡ戦(横浜)でぶつける。
想像を絶するほどの緊張感だったろう。先発・メッセンジャーが降板し 1点差を追う 8回。金田－高宮とつないで 2つアウトを取ったが、塁は埋まっていた。二死満塁の場面で和田監督がコールしたのは松田遼馬投手(21)だった。14、15日の中日戦(ナゴヤＤ)では、同点の 9回にマウンドに上がっていずれも救援失敗。 2試合連続でサヨナラ負けの屈辱を味わった。若武者は自らの力で復活してみせた。次も頼むぞ、遼馬。虎党みんなが成長を心から願っている。記事をまとめてみました。
![2015.04.17 試合結果]()
＜阪神 2－ 3巨人＞ 4回戦◇17日◇阪神甲子園球場
阪神が日本一に輝いた1985年 4月17日に生まれた伝説の｢バックスクリーン 3連発｣からちょうど30年となった17日、 3連発の主であるランディ・バース氏、掛布雅之氏、岡田彰布氏の 3人が甲子園球場に集結した。試合前にLEGENDSDAY 第１弾『伝説のバックスクリーン３連発』の｢スペシャルセレモニー｣が行われた。
![岡田彰布氏、掛布雅之ＤＣ、ランディ・バース氏]()
1985年の伝説の３連続中越え本塁打があった同じ 4月17日の巨人戦でセレモニーを行った、左から岡田彰布氏、掛布雅之ＤＣ、ランディ・バース氏＝阪神甲子園球場
4月17日に阪神甲子園球場で阪神巨人戦が開催されるのは伝説の 3連発が出た1985年以来のこと。試合前、当時のＶＴＲが流され、 3人が並んで投げる始球式も行われた。
バース氏は｢気持ちがよかった。声援も聞こえて楽しかったね｣と笑顔で話すと掛布ＤＣは｢今年あたり和田阪神が次の新しい伝説を作ってくれると思う｣と期待した。元監督である岡田氏も｢久しぶりで 3人でこのユニホームを着て、この背番号をつけたのは感激｣と感慨深そうだった。
![花束を受け取ったバース氏、掛布氏、岡田氏]()
マット・マートン外野手、鳥谷敬内野手、上本博紀内野手から花束を受け取ったランディ・バース氏、掛布雅之ＤＣ、岡田彰布氏＝阪神甲子園球場
1985年 4月17日のプロ野球阪神の｢バックスクリーン３連発｣から30年となった17日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で、 3連続本塁打を放ったランディ・バース氏、掛布雅之氏、岡田彰布氏がそろって巨人戦の始球式に登場し、観衆を大いに沸かせた。
バックスクリーンの大型映像装置に｢伝説｣のシーンが流された後、場内アナウンスとともに、当時の背番号をまとったユニホーム姿でグラウンドへ。 3人全員がノーバウンド投球を披露した。
バース氏が｢思い出ある 3人で投げられてよかった｣と振り返れば、岡田氏は｢このユニホームを着て、昔の背番号を付けられて感激｣と感慨深げだった。
ちょうど30年前と同じ場所で相手も同じ。｢運命を感じる｣と言う掛布氏は｢本当はここまで注目されてはいけない。新しい伝説を和田阪神でつくってほしい。日本一になれば、 3連発もお蔵入りする｣と、｢球団創設８０周年｣のチームに期待を込めてエールを送った。
![１９８５年４月１７日のスコアボード]()
バックスクリーン 3連発を記念し1985年 4月17日のオーダーとスコアボードが点灯された＝阪神甲子園球場
巨人は 1回一死 1、 3塁から 4番坂本の 1ゴロの間に先制。阿部、長野の適時打もあり、初回から 3点を入れた。
阪神は 4回に 4番ゴメスの左越適時 2塁打、福留の右中間への適時 2塁打で 2点を返した。巨人は初回以降、得点はなかった。
阪神は 8回に一死 1、 3塁のチャンスも福留、代打関本が凡退し追いつけなかった。巨人は 5連勝。先発ポレダは 2勝目を挙げた。
![和田豊監督は好機を失い交代策を考える]()
8回裏阪神攻撃終了、和田豊監督(左)は好機を失い交代策を考える＝阪神甲子園球場
｢伝説のバックスクリーン３連発セレモニー｣、｢ 3発と言わず 1発が見たい…｣と和田豊監督が“切実な願い”を口にした。
1985年、バース、掛布、岡田のバックスクリーン 3連発を記念するセレモニーが行われた阪神甲子園球場だが、試合前、指揮官は｢ 3発と言わず、 1発見たいな。ゴメスの 1発が見たい｣と笑みを見せながら、打線の中核を担う主砲の爆発を期待していた。
しかし、巨人を追い詰めながら 1点届かず、記念日を白星で飾れなかった。和田監督が期待していたゴメスのオーバーフェンスは見られなかった。
![坂本のゴロを捕球したゴメス内野手]()
1回表巨人一死 1、 3塁、マウロ・ゴメス内野手は坂本の 1塁ゴロを捕球した＝阪神甲子園球場
マウロ・ゴメス内野手が判断ミスを悔やんだ。 1回一死 1、 3塁で 4番坂本のゴロが 1塁を守る自らの前に転がってきた。
＜１＞本塁へ送球して 1点を防ぐ
＜２＞ 2塁へ送球して併殺を狙う
＜３＞ 1塁ベースを踏んで確実にアウトを稼ぐ
3つの選択肢が考えられた中で、ゴメスは 1塁を踏む＜３＞を選択した。｢打球がスピンして緩い球だった。ホームは難しいと判断してああいう形になったんだ｣。しかし、高代内野守備走塁コーチは｢あれはホームや。あの打球で併殺は取れん｣と説明。本塁に送球すれば 1点(先制点)を防げた可能性が高く、巨人ペースで試合が進む一因になってしまった。打撃では 3点ビハインドの 4回無死 1塁で適時 2塁打を放ち、勝負強さを発揮した。
![適時打を打ったマウロ・ゴメス内野手]()
4回、適時打を打ったマウロ・ゴメス内野手＝甲子園球場
ゴメスが 7試合ぶりに長打を放った。 0－ 3で迎えた 4回無死 1塁で、高めの速球を強振。左越えの適時 2塁打でチーム初得点を生んだが、競り負け｢ああいうところで打てたのはよかったけど、試合に負けてしまったので｣と悔しがった。
1回の守備では一死 1、 3塁で、坂本の 1ゴロを本塁に送球せずにあっさり先制点を献上。｢球がスピンしていて難しかった｣と反省した。
![本塁に投げずに塁を踏んでしまったゴメス内野手]()
1回一死 1、 3塁の守りで坂本のゴロを捕球して、本塁に投げずに 1塁を踏んでしまったマウロ・ゴメス内野手。ホームはアウトのタイミングだったが…＝甲子園球場
バットで存在感を示したものの、先制点の献上の仕方があまりに痛かった。ゴメスが守りで悔みきれない判断ミス。試合後は反省の弁を並べた。
｢スピンがかかった感じの緩い打球で本塁は難しいという判断をして、ああいう結果になってしまった｣
振り返ったのは、先発のメッセンジャーが招いた 1回一死 1、 3塁のピンチ。右腕は懸命に切り抜けようと、 4番に座る坂本に力のないゴロを打たせたが…。捕球した 1塁手のＧ砲は 2塁方向をちらりと見たあと、 1塁ベースを踏んだ。当然、その間に 3走がホームを駆け抜けた。打球が死んでいた分、併殺を奪うのは困難な場面。本塁に送球していれば、タイミングはアウトだった。
![ランディ・バース氏]()
ランディ・バース氏
高代作戦兼内野守備走塁コーチは｢あれは本塁や。あの打球で併殺は取れんわ｣とバッサリ。平田ヘッドコーチも｢本塁に投げていれば。判断ミス…先制点だから｣と手厳しかった。注文通りの内野ゴロに打ち取った助っ投は気落ちしたのか、そこから、さらに 2失点。結果的にチームは 1点差で涙をのんだだけに痛恨のプレーとなった。
ただ、打撃の状態は上がっている。 3点を追う 4回無死 1塁で左腕・ポレダの外角 148キロ直球を強振して、左越え適時 2塁打。自身 2試合連続タイムリーは今季初で 7試合ぶりの長打だった。
![掛布雅之ＤＣ]()
掛布雅之ＤＣ
｢真っすぐがいい投手。打ててよかった｣
8回には剛腕・マシソンに追い込まれながら、低めの変化球を見極め、四球を選んだ。昨季の打点王が風格を漂わせつつある。あとは一発…。和田監督は試合前、30年前の｢バックスクリーン３連発｣の｢ＬＥＧＥＮＤＳＤＡＹ｣を引き合い出して、本音を漏らしていた。
｢ 3連発とは言わないけど、ゴメスの一発が見たいな…｣
4番に求める一撃は 3月29日の開幕カード(中日戦、京セラＤ)以来、15試合お預けの状況だ。開幕から18試合消化時点でチーム本塁打は昨年の13発に対して、今季は 8発。虎党もゴメスの堅守とともに、どでかいアーチでのＧ倒を待ちわびている。
![安打を放った福留孝介外野手]()
6回、安打を放った福留孝介外野手＝阪神甲子園球場
福留孝介外野手が今季初の 2戦連続のマルチ＆タイムリー。 2点を追う 4回一死 3塁では左腕のポレダから、右中間への適時 2塁打を放った。打率も、じりじり上げて、 0.283まで上昇。昨季はスタメンを外される傾向にあった左投手から同 0.438(16打数 7安打)と結果を残せていることも好調の要因だ。試合後は敗戦にコメントを残さず引き揚げたが、ベテランの打棒は頼もしい限りだ。
![グラブを投げつけたメッセンジャー投手]()
1回を投げ終えたメッセンジャーは 3失点にグラブを投げつけた＝阪神甲子園球場
今季初めて中５日で先発したランディ・メッセンジャー投手が初回に崩れたが、11三振を奪った。通算11度目の 2桁奪三振で、メイ(阪神、巨人)のセ・リーグ助っ人記録に並んだが、 2敗目を喫した。
1回一死 1、 3塁から 4番坂本の 1ゴロの間に先制された。さらに阿部、長野の適時打もあり、初回から 4本の長単打を浴び、 3点を失った。直後にベンチにグラブを叩きつける一幕もあったが、 2回以降はスコアボードにゼロを並べた。
![遊飛球に打ち取ったメッセンジャー投手]()
7回表巨人二死 1塁、小林を遊飛球に打ち取ったメッセンジャー投手＝阪神甲子園球場
しかし昨年の奪三振王が本領発揮した。奪った11個の三振全てが空振り。 2回以降は得点を許さなかった。｢ 1つの球種だけでなく、いろんな球種を使いながら、最終的には11個の三振を取れたので、調子自体は良かったと思います。 2回以降は自分の仕事ができただけに、初回の 3失点が悔やまれます｣と振り返った。
2014年 9月 2日ＤｅＮＡ戦(甲子園)以来の 2桁奪三振をマークした。
今季 2勝目はお預けとなった。悔しさは中 4日で登板予定の22日のＤｅＮＡ戦(横浜)でぶつける。
![片岡をオール直球勝負で打ち取った松田遼馬投手]()
8回、片岡をオール直球勝負で打ち取った松田遼馬投手。 2戦連続サヨナラ負けのショックを自ら払拭した＝阪神甲子園球場
想像を絶するほどの緊張感だったろう。先発・メッセンジャーが降板し 1点差を追う 8回。金田－高宮とつないで 2つアウトを取ったが、塁は埋まっていた。二死満塁の場面で和田監督がコールしたのは松田遼馬投手だった。
｢ 2回失敗していたので、絶対に抑えてやろうと思っていた｣
片岡への初球、外角高めのストレートを振らせてファウル。 2球目は外に外れたが、自己最速タイの 153キロを計時した。そして、カウント 1－ 1からの 3球目。 149キロ直球に思いっきり魂を込めた。打球は力なく 2塁・上本の前へ転がる。スリリングな状況をオール真っすぐで切り抜けた。
![中日戦で救援失敗した松田遼馬投手]()
14、15日の中日戦では同点の 9回にマウンドに上がっていずれも救援失敗した松田遼馬投手
14、15日の中日戦(ナゴヤＤ)では、同点の 9回にマウンドに上がっていずれも救援失敗。 2試合連続でサヨナラ負けの屈辱を味わった。 3試合続けて失敗したときのダメージを考えると、冒険とも思える起用だったが、若武者は自らの力で復活してみせた。
｢腕も振れていたし、納得のいくボールが投げられました｣
控えめに自信回復を口にした。指揮官も｢きょうはかなり球も走っていた。ナゴヤドームでのことは完全に吹っ切れて、そういうマウンドだったかな｣と安堵の表情を見せた。
試合前にはこんな光景も見られた。センターの後方、中堅芝生上での出来事。まず、松田が捕手に向かって投げる。すると、横にいた福原が一言、二言。そして、今度は福原が投げる。また、何やらぼそぼそ。再び松田が投球…。投手最年長のベテラン・セットアッパーは、同じ役割を担う若者のフォームチェックを買って出ていた。
次も頼むぞ、遼馬。虎党みんなが成長を心から願っている。
守ってもダメ…、投げてもダメな外人達。いったいこれからどうなるのでしょう。全員野球でファン皆が待ち望む｢二文字｣ゲットだ！
ガンバレ！阪神！我らのタイガース！勝利を掴め！
![2015年 公式戦 日程と結果(4月)]()
2015年 公式戦 日程と結果( 4月)
![2015年 公式戦 日程と結果(5月)]()
2015年 公式戦 日程と結果( 5月)
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4月17日現在順位表
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ゴメスが判断ミスを悔やんだ。 1回一死 1、 3塁で 4番坂本のゴロが 1塁を守る自らの前に転がってきた。本塁に送球すれば 1点(先制点)を防げた可能性が高く、巨人ペースで試合が進む一因になってしまった。｢球がスピンしていて難しかった｣と反省した。打撃では 3点ビハインドの 4回無死 1塁で適時 2塁打を放ち、勝負強さを発揮した。 4番に求める一撃は 3月29日の開幕カード(中日戦、京セラＤ)以来、15試合お預けの状況だ。開幕から18試合消化時点でチーム本塁打は昨年の13発に対して、今季は 8発。虎党もゴメスの堅守とともに、どでかいアーチでのＧ倒を待ちわびている。
福留孝介外野手(37)が今季初の 2戦連続のマルチ＆タイムリー。 2点を追う 4回一死 3塁では左腕のポレダから、右中間への適時 2塁打を放った。打率も、じりじり上げて、 0.283まで上昇。試合後は敗戦にコメントを残さず引き揚げたが、ベテランの打棒は頼もしい限りだ。
今季初めて中５日で先発したランディ・メッセンジャー投手(33)が初回に崩れたが、11三振を奪った。通算11度目の 2桁奪三振で、メイ(阪神、巨人)のセ・リーグ助っ人記録に並んだが、 2敗目を喫した。今季 2勝目はお預けとなった。悔しさは中 4日で登板予定の22日のＤｅＮＡ戦(横浜)でぶつける。
想像を絶するほどの緊張感だったろう。先発・メッセンジャーが降板し 1点差を追う 8回。金田－高宮とつないで 2つアウトを取ったが、塁は埋まっていた。二死満塁の場面で和田監督がコールしたのは松田遼馬投手(21)だった。14、15日の中日戦(ナゴヤＤ)では、同点の 9回にマウンドに上がっていずれも救援失敗。 2試合連続でサヨナラ負けの屈辱を味わった。若武者は自らの力で復活してみせた。次も頼むぞ、遼馬。虎党みんなが成長を心から願っている。記事をまとめてみました。
＜阪神 2－ 3巨人＞ 4回戦◇17日◇阪神甲子園球場
阪神が日本一に輝いた1985年 4月17日に生まれた伝説の｢バックスクリーン 3連発｣からちょうど30年となった17日、 3連発の主であるランディ・バース氏、掛布雅之氏、岡田彰布氏の 3人が甲子園球場に集結した。試合前にLEGENDSDAY 第１弾『伝説のバックスクリーン３連発』の｢スペシャルセレモニー｣が行われた。
1985年の伝説の３連続中越え本塁打があった同じ 4月17日の巨人戦でセレモニーを行った、左から岡田彰布氏、掛布雅之ＤＣ、ランディ・バース氏＝阪神甲子園球場
4月17日に阪神甲子園球場で阪神巨人戦が開催されるのは伝説の 3連発が出た1985年以来のこと。試合前、当時のＶＴＲが流され、 3人が並んで投げる始球式も行われた。
バース氏は｢気持ちがよかった。声援も聞こえて楽しかったね｣と笑顔で話すと掛布ＤＣは｢今年あたり和田阪神が次の新しい伝説を作ってくれると思う｣と期待した。元監督である岡田氏も｢久しぶりで 3人でこのユニホームを着て、この背番号をつけたのは感激｣と感慨深そうだった。
マット・マートン外野手、鳥谷敬内野手、上本博紀内野手から花束を受け取ったランディ・バース氏、掛布雅之ＤＣ、岡田彰布氏＝阪神甲子園球場
1985年 4月17日のプロ野球阪神の｢バックスクリーン３連発｣から30年となった17日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で、 3連続本塁打を放ったランディ・バース氏、掛布雅之氏、岡田彰布氏がそろって巨人戦の始球式に登場し、観衆を大いに沸かせた。
バックスクリーンの大型映像装置に｢伝説｣のシーンが流された後、場内アナウンスとともに、当時の背番号をまとったユニホーム姿でグラウンドへ。 3人全員がノーバウンド投球を披露した。
バース氏が｢思い出ある 3人で投げられてよかった｣と振り返れば、岡田氏は｢このユニホームを着て、昔の背番号を付けられて感激｣と感慨深げだった。
ちょうど30年前と同じ場所で相手も同じ。｢運命を感じる｣と言う掛布氏は｢本当はここまで注目されてはいけない。新しい伝説を和田阪神でつくってほしい。日本一になれば、 3連発もお蔵入りする｣と、｢球団創設８０周年｣のチームに期待を込めてエールを送った。
バックスクリーン 3連発を記念し1985年 4月17日のオーダーとスコアボードが点灯された＝阪神甲子園球場
巨人は 1回一死 1、 3塁から 4番坂本の 1ゴロの間に先制。阿部、長野の適時打もあり、初回から 3点を入れた。
阪神は 4回に 4番ゴメスの左越適時 2塁打、福留の右中間への適時 2塁打で 2点を返した。巨人は初回以降、得点はなかった。
阪神は 8回に一死 1、 3塁のチャンスも福留、代打関本が凡退し追いつけなかった。巨人は 5連勝。先発ポレダは 2勝目を挙げた。
8回裏阪神攻撃終了、和田豊監督(左)は好機を失い交代策を考える＝阪神甲子園球場
｢伝説のバックスクリーン３連発セレモニー｣、｢ 3発と言わず 1発が見たい…｣と和田豊監督が“切実な願い”を口にした。
1985年、バース、掛布、岡田のバックスクリーン 3連発を記念するセレモニーが行われた阪神甲子園球場だが、試合前、指揮官は｢ 3発と言わず、 1発見たいな。ゴメスの 1発が見たい｣と笑みを見せながら、打線の中核を担う主砲の爆発を期待していた。
しかし、巨人を追い詰めながら 1点届かず、記念日を白星で飾れなかった。和田監督が期待していたゴメスのオーバーフェンスは見られなかった。
1回表巨人一死 1、 3塁、マウロ・ゴメス内野手は坂本の 1塁ゴロを捕球した＝阪神甲子園球場
マウロ・ゴメス内野手が判断ミスを悔やんだ。 1回一死 1、 3塁で 4番坂本のゴロが 1塁を守る自らの前に転がってきた。
＜１＞本塁へ送球して 1点を防ぐ
＜２＞ 2塁へ送球して併殺を狙う
＜３＞ 1塁ベースを踏んで確実にアウトを稼ぐ
3つの選択肢が考えられた中で、ゴメスは 1塁を踏む＜３＞を選択した。｢打球がスピンして緩い球だった。ホームは難しいと判断してああいう形になったんだ｣。しかし、高代内野守備走塁コーチは｢あれはホームや。あの打球で併殺は取れん｣と説明。本塁に送球すれば 1点(先制点)を防げた可能性が高く、巨人ペースで試合が進む一因になってしまった。打撃では 3点ビハインドの 4回無死 1塁で適時 2塁打を放ち、勝負強さを発揮した。
4回、適時打を打ったマウロ・ゴメス内野手＝甲子園球場
ゴメスが 7試合ぶりに長打を放った。 0－ 3で迎えた 4回無死 1塁で、高めの速球を強振。左越えの適時 2塁打でチーム初得点を生んだが、競り負け｢ああいうところで打てたのはよかったけど、試合に負けてしまったので｣と悔しがった。
1回の守備では一死 1、 3塁で、坂本の 1ゴロを本塁に送球せずにあっさり先制点を献上。｢球がスピンしていて難しかった｣と反省した。
1回一死 1、 3塁の守りで坂本のゴロを捕球して、本塁に投げずに 1塁を踏んでしまったマウロ・ゴメス内野手。ホームはアウトのタイミングだったが…＝甲子園球場
バットで存在感を示したものの、先制点の献上の仕方があまりに痛かった。ゴメスが守りで悔みきれない判断ミス。試合後は反省の弁を並べた。
｢スピンがかかった感じの緩い打球で本塁は難しいという判断をして、ああいう結果になってしまった｣
振り返ったのは、先発のメッセンジャーが招いた 1回一死 1、 3塁のピンチ。右腕は懸命に切り抜けようと、 4番に座る坂本に力のないゴロを打たせたが…。捕球した 1塁手のＧ砲は 2塁方向をちらりと見たあと、 1塁ベースを踏んだ。当然、その間に 3走がホームを駆け抜けた。打球が死んでいた分、併殺を奪うのは困難な場面。本塁に送球していれば、タイミングはアウトだった。
ランディ・バース氏
高代作戦兼内野守備走塁コーチは｢あれは本塁や。あの打球で併殺は取れんわ｣とバッサリ。平田ヘッドコーチも｢本塁に投げていれば。判断ミス…先制点だから｣と手厳しかった。注文通りの内野ゴロに打ち取った助っ投は気落ちしたのか、そこから、さらに 2失点。結果的にチームは 1点差で涙をのんだだけに痛恨のプレーとなった。
ただ、打撃の状態は上がっている。 3点を追う 4回無死 1塁で左腕・ポレダの外角 148キロ直球を強振して、左越え適時 2塁打。自身 2試合連続タイムリーは今季初で 7試合ぶりの長打だった。
掛布雅之ＤＣ
｢真っすぐがいい投手。打ててよかった｣
8回には剛腕・マシソンに追い込まれながら、低めの変化球を見極め、四球を選んだ。昨季の打点王が風格を漂わせつつある。あとは一発…。和田監督は試合前、30年前の｢バックスクリーン３連発｣の｢ＬＥＧＥＮＤＳＤＡＹ｣を引き合い出して、本音を漏らしていた。
｢ 3連発とは言わないけど、ゴメスの一発が見たいな…｣
4番に求める一撃は 3月29日の開幕カード(中日戦、京セラＤ)以来、15試合お預けの状況だ。開幕から18試合消化時点でチーム本塁打は昨年の13発に対して、今季は 8発。虎党もゴメスの堅守とともに、どでかいアーチでのＧ倒を待ちわびている。
6回、安打を放った福留孝介外野手＝阪神甲子園球場
福留孝介外野手が今季初の 2戦連続のマルチ＆タイムリー。 2点を追う 4回一死 3塁では左腕のポレダから、右中間への適時 2塁打を放った。打率も、じりじり上げて、 0.283まで上昇。昨季はスタメンを外される傾向にあった左投手から同 0.438(16打数 7安打)と結果を残せていることも好調の要因だ。試合後は敗戦にコメントを残さず引き揚げたが、ベテランの打棒は頼もしい限りだ。
1回を投げ終えたメッセンジャーは 3失点にグラブを投げつけた＝阪神甲子園球場
今季初めて中５日で先発したランディ・メッセンジャー投手が初回に崩れたが、11三振を奪った。通算11度目の 2桁奪三振で、メイ(阪神、巨人)のセ・リーグ助っ人記録に並んだが、 2敗目を喫した。
1回一死 1、 3塁から 4番坂本の 1ゴロの間に先制された。さらに阿部、長野の適時打もあり、初回から 4本の長単打を浴び、 3点を失った。直後にベンチにグラブを叩きつける一幕もあったが、 2回以降はスコアボードにゼロを並べた。
7回表巨人二死 1塁、小林を遊飛球に打ち取ったメッセンジャー投手＝阪神甲子園球場
しかし昨年の奪三振王が本領発揮した。奪った11個の三振全てが空振り。 2回以降は得点を許さなかった。｢ 1つの球種だけでなく、いろんな球種を使いながら、最終的には11個の三振を取れたので、調子自体は良かったと思います。 2回以降は自分の仕事ができただけに、初回の 3失点が悔やまれます｣と振り返った。
2014年 9月 2日ＤｅＮＡ戦(甲子園)以来の 2桁奪三振をマークした。
今季 2勝目はお預けとなった。悔しさは中 4日で登板予定の22日のＤｅＮＡ戦(横浜)でぶつける。
8回、片岡をオール直球勝負で打ち取った松田遼馬投手。 2戦連続サヨナラ負けのショックを自ら払拭した＝阪神甲子園球場
想像を絶するほどの緊張感だったろう。先発・メッセンジャーが降板し 1点差を追う 8回。金田－高宮とつないで 2つアウトを取ったが、塁は埋まっていた。二死満塁の場面で和田監督がコールしたのは松田遼馬投手だった。
｢ 2回失敗していたので、絶対に抑えてやろうと思っていた｣
片岡への初球、外角高めのストレートを振らせてファウル。 2球目は外に外れたが、自己最速タイの 153キロを計時した。そして、カウント 1－ 1からの 3球目。 149キロ直球に思いっきり魂を込めた。打球は力なく 2塁・上本の前へ転がる。スリリングな状況をオール真っすぐで切り抜けた。
14、15日の中日戦では同点の 9回にマウンドに上がっていずれも救援失敗した松田遼馬投手
14、15日の中日戦(ナゴヤＤ)では、同点の 9回にマウンドに上がっていずれも救援失敗。 2試合連続でサヨナラ負けの屈辱を味わった。 3試合続けて失敗したときのダメージを考えると、冒険とも思える起用だったが、若武者は自らの力で復活してみせた。
｢腕も振れていたし、納得のいくボールが投げられました｣
控えめに自信回復を口にした。指揮官も｢きょうはかなり球も走っていた。ナゴヤドームでのことは完全に吹っ切れて、そういうマウンドだったかな｣と安堵の表情を見せた。
試合前にはこんな光景も見られた。センターの後方、中堅芝生上での出来事。まず、松田が捕手に向かって投げる。すると、横にいた福原が一言、二言。そして、今度は福原が投げる。また、何やらぼそぼそ。再び松田が投球…。投手最年長のベテラン・セットアッパーは、同じ役割を担う若者のフォームチェックを買って出ていた。
次も頼むぞ、遼馬。虎党みんなが成長を心から願っている。
守ってもダメ…、投げてもダメな外人達。いったいこれからどうなるのでしょう。全員野球でファン皆が待ち望む｢二文字｣ゲットだ！
ガンバレ！阪神！我らのタイガース！勝利を掴め！
2015年 公式戦 日程と結果( 4月)
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