15日ナゴヤドームで中日－阪神10回戦が行われ、阪神は 8回に西岡、マートンの適時打で逆転。サンティアゴが7回 7安打 1失点で来日初勝利。 3連勝阪神は 4月 7日以来の｢３位｣に浮上した。中日は又吉が誤算で、 3度目の 3連敗。和田豊監督(52)の勝負手が実った。 0－ 1の 8回無死。代打・新井が中前打を放つと、代走・大和を送った。ここで選んだ作戦は単独スチール。形勢を一気逆転させた。熱いタクトに選手も乗ってきた。
マット・マートン外野手(33)が勝ち越し適時打を放った。 8回、 1点を取り同点とし、なおも二死 2、 3塁で、中日 2番手又吉の 5球目を体勢を崩されながらもしぶとく右前へ運んだ。 1点ビハインドの 8回だった。西岡が同点打を放ち、押せ押せムードを作ったが、その後の無死 2、 3塁の勝ち越し機で 3番・鳥谷、 4番・ゴメスが連続三振。漂った不穏な空気を一蹴したのが、マートンだ。思い描くのは栄光のラストスパート。まずは自身のギアをチェンジし、チームを上位集団に押し上げる。
西岡剛内野手(30)が同点適時 2塁打を放った。 1点をリードされた 8回、無死 2塁でカウント 3－ 1から中日 2番手又吉の低め 138キロスライダーを捉え、右翼へ運んだ。来日初先発し 7回 1失点で、 8回に代打を送られ降板したサンティアゴを援護する貴重な同点タイムリーとなった。次はチーム一丸で、借金完済を目指す。
不振のメッセンジャーに代わって、阪神の新外国人、マリオ・サンティアゴ投手(30＝前ドジャース 3Ａ)が初先発し、 7回 7安打 1失点で来日初登板初勝利を挙げた。チームは借金 2ながら 3連勝で 3位に浮上した。ハングリーなプエルトリカンが、苦しむ虎を奮い立たせた。立ち上がりから毎回ランナーを背負いながらも 4回まで無失点の粘投。 5回、 7回を無失点に切り抜け、 8回の攻撃で代打を送られ降板。得意球のハードシンカーを武器に、 2回無死 2、 3塁、 3回一死 1、 2塁を凌ぐなど要所を締めた。ハングリーな助っ人右腕が、まだ借金｢２｣の虎に新たな風を吹き込ませた。記事をまとめてみました。
＜中日 1－ 2阪神＞10回戦◇15日◇ナゴヤドーム
中日は序盤、毎回先頭打者を出してチャンスを作るも来日初先発の阪神サンティアゴを攻めきれない。先発小熊は快調な出だし。
中日は 5回、連打で一死 1、 3塁とするとルナが右犠飛を打ち上げて 1点を先制。小熊は粘りながら無失点投球を続ける。
阪神は 8回に西岡、マートンの適時打で逆転。サンティアゴが初勝利。 3連勝とした。中日は又吉が誤算で、 3度目の 3連敗。
西岡剛内野手{手前)とタッチを交わす、右から鳥谷、サンティアゴ、鶴岡、藤井。左端はゴメス＝ナゴヤドーム
阪神が逆転勝ちで 3連勝し、｢３位｣に浮上した。
来日初登板初先発のマリオ・サンティアゴ投手(30)が 5回に 1点を先制されるも、 8回に中日２番手又吉から無死 2塁とチャンスを作り、 1番西岡剛内野手(30)の右越え適時 2塁打で同点に。その後二死 2、 3塁となり 5番マット・マートン(33)が右前に勝ち越し適時打を放ちこれが決勝点となった。
先発したサンティアゴは 7回 7安打 1失点で来日初勝利。阪神は 4月 7日以来の 3位となった。
和田豊監督の勝負手が実った。 0－ 1の 8回無死。代打・新井が中前打を放つと、代走・大和を送った。ここで選んだ作戦は単独スチール。形勢を一気逆転させた。
｢ 8回の良太のヒットで雰囲気も変わった。大和の盗塁と。 8回に関しては出た選手がやってほしい仕事をしっかりとやってくれた結果だ思う｣
8回に選手交代を告げる和田豊監督。勝負手が光った＝ナゴヤドーム
バントの構えで相手を揺さぶった西岡の絶妙サポートもあり、大和は今季初の盗塁成功。西岡が適時 2塁打で応え、振り出しに戻した。
無死 2塁では、打席前に上本に直接ゲキ。犠打に 2度失敗しながら右前打で 1、 3塁とすると、 2盗にも成功。今季のチーム盗塁数14は、12球団ワースト。 3月31日のヤクルト戦(神宮)以来、今季 2度目の 1試合 2盗塁で 3連勝を決めた。
この日、大阪市内で阪急阪神ホールディングスの2015年 3月期連結決算があった。阪神電鉄・秦雅夫専務取締役(57)は2016年 3月期に向けて、｢優勝争いを大前提として予算を組んでいます。ここ数試合、ハツラツとした試合が続いていますね。このままの勢いで頑張ってほしい。期待しています｣と話したばかりだった。｢とにかく粘り強く。きょうはそういう試合ができた｣と和田監督。熱いタクトに選手も乗ってきた。
マット・マートン外野手が勝ち越し適時打を放った。 8回、 1点を取り同点とし、なおも二死 2、 3塁で、中日 2番手又吉の 5球目を体勢を崩されながらもしぶとく右前へ運んだ。
4月29日ヤクルト戦(甲子園)以来のタイムリーとなった。
｢マートン包囲網｣を破った。気持ちのこもった打球が地を這い、しぶとく、右前へ抜けた。 1軍デビューの後輩、サンティアゴに白星を送る意地のＶ打。Ｍ砲が 1塁塁上で手を叩き、久しぶりに白い歯をこぼした。
｢マリオ(サンティアゴ)に勝ちがついて、よかったよ｣
8回表阪神二死 2、 3塁、マット・マートン外野手は右前適時打を放った＝ナゴヤドーム
1点ビハインドの 8回だった。西岡が同点打を放ち、押せ押せムードを作ったが、その後の無死 2、 3塁の勝ち越し機で 3番・鳥谷、 4番・ゴメスが連続三振。漂った不穏な空気を一蹴したのが、マートンだ。
追い込まれながら、 2番手・又吉の 4球続いたスライダーに対応。当たりはよくなかったものの、らしい流し打ちで、 2塁ベース寄りを守っていた亀沢のグラブをかすめた。 6回二死 1、 2塁の第 3打席には中前に抜けるかと思われたゴロを捕球されていただけに、お返しの一打となった。
マット・マートン外野手お目覚め。 8回に勝ち越し打を放ち、 5月初打点を挙げた＝ナゴヤドーム
和田監督も｢包囲網というかね。向こうも研究してきている中で最後は冷静になって反対方向にらしい安打だった｣と納得の表情を浮かべた。
5月初、 4月29日のヤクルト戦(神宮)以来、自身11試合ぶりのタイムリー。振り返れば、今季、背番号｢９｣がここまで放ってきた適時打の半数以上が 6回以降に記録したものだ。後半戦に強い理由があった。
｢今年から、五回が終わったら、栄養ゼリーを飲むようにしている。シーズンも長いから、スタミナのことを考えてね｣
8回、勝ち越し打を放ち、代走を送られたマートン(左端)はマリオ・サンティアゴ投手(右端)とハイタッチ＝ナゴヤドーム
愛用品は株式会社明治のブランド｢ザバス｣のピットインエネルギージェル。69グラムで 170キロカロリーもの高カロリーを補給でき、集中力を高めるカフェインも配合されている(一部商品)。一般のマラソンランナーが走行中に摂取するマストアイテムなのだという。
まだ、シーズンも38試合を終えただけ。マラソンでいえば、10キロを過ぎた程度だ。現状、打率 0.241、 0本塁打と本来の力を発揮しきれていないが、巻き返しの時間はいくらでもある。
｢いい試合でした｣
思い描くのは栄光のラストスパート。まずは自身のギアをチェンジし、チームを上位集団に押し上げる。
8回、適時 2塁打を放った西岡剛内野手(投手は中日・又吉克樹)＝ナゴヤドーム
西岡剛内野手が同点適時 2塁打を放った。 1点をリードされた 8回、無死 2塁でカウント 3－ 1から中日 2番手又吉の低め 138キロスライダーを捉え、右翼へ運んだ。来日初先発し 7回 1失点で、 8回に代打を送られ降板したサンティアゴを援護する貴重な同点タイムリーとなった。
2塁へスライディングしたあと右拳を大きく突き上げ、虎ベンチに向かって両手を挙げて喜びのポーズだ。西岡が気合の一打。沈黙していた打線を目覚めさせた。
8回表阪神無死 2塁、西岡剛内野手は右越え適時 2塁打を放ちベンチを指さしガッツポーズ＝ナゴヤドーム
｢積極的に打ちにいった。とにかくサンティアゴになんとか勝ちをつけさせてあげたかった。それだけです｣
8回だ。来日初登板の助っ人は 1失点で 7回を投げ終えると代打を告げられ、ベンチに退いた。打線は無得点。先頭の代打・新井が中前打で出塁し、打席に立った。代走・大和が 2盗を決めて、無死 2塁－。
｢僕はバントだと思ったが…。(和田)監督からは、『おもいっきりいけ』と言われて｣
指揮官のひと言が西岡のハートに火をつけた。又吉のスライダーを一閃。右越えの同点 2塁打は、 9試合ぶりのマルチ安打。二死後、マートンの右前打で勝ち越しのホームを踏むと、頭に浮かんだ。
8回、西岡剛内野手が値千金の同点打。勝負強さを発揮した
これでサンティアゴに勝利投手の権利がついた－。
必死さが 3塁を守る自分にも伝わってきた。不振のメッセンジャーの 2軍降格で巡ってきた 1軍のマウンド。 1度限りの登板になるかもしれないなか、奮闘する姿に、｢サンティアゴが 1球 1球、深呼吸しながら投げている姿をみて、なんとかしないといけないなと思った｣。
だからピンチになると西岡は声をかけたり、マウンドに歩み寄って励ました。｢彼が、忘れかけたモノをチームにもたらせてくれたな、という思いがある｣と語気を強めた。
サンティアゴの粘投を無駄にはしない。 3連勝で、借金｢２｣。次はチーム一丸で、借金完済を目指す。
来日初登板初先発で初勝利を挙げたマリオ・サンティアゴ投手＝ナゴヤドーム
不振のメッセンジャーに代わって、阪神の新外国人、マリオ・サンティアゴ投手が初先発し、 7回 7安打 1失点で来日初登板初勝利を挙げた。チームは借金 2ながら 3連勝で｢３位｣に浮上した。ハングリーなプエルトリカンが、苦しむ虎を奮い立たせた。
サンティアゴは、立ち上がりから毎回ランナーを背負いながらも 4回まで無失点の粘投。 5回、連打で一死 1、 3塁のピンチを招くと、ルナに右犠飛を許し先制点を奪われた。それでも 5回、 7回を無失点に切り抜け、 8回の攻撃で代打を送られ降板。得意球のハードシンカーを武器に、 2回無死 2、 3塁、 3回一死 1、 2塁を凌ぐなど要所を締めた。
先発したマリオ・サンティアゴ投手＝ナゴヤドーム
するとその 8回、代打・新井良太の中前打と代走・大和が 2盗を決め、無死 2塁のチャンス。続く西岡が右翼へ適時 2塁打を放ち同点に追いつくと、二死 2、 3塁からマートンが右前適時打を放ち 2－ 1と逆転に成功した。
ヒーローのサンティアゴは｢チームが 3位に浮上する勝利に貢献できてうれしく思っています。日本に呼んでもらって、初先発で初勝利が出来て、チームに貢献できて本当に嬉しいです｣と来日初勝利を喜ぶと、｢これからも阪神タイガースが全力で阪神の優勝に貢献できるように頑張ります｣と今後の活躍を誓った。
先発したマリオ・サンティアゴ投手＝ナゴヤドーム
恐れ入った。こう言ったら失礼だが、期待以上の好投だった。 1軍デビューしたサンティアゴが 7回 7安打 1失点で、来日初登板初勝利。もう｢第５の助っ人｣なんて呼ばせない。
｢本当にうれしいよ。日本に呼んでもらえるチャンスをいただいて、そして初先発で初勝利を挙げて、チームに貢献できて…本当にうれしい｣
揺れるツーシームを軸に、変幻自在の投球で凡打の山を築いた。 1回無死 1塁、｢ハードシンカー｣と呼ばれる 143キロの高速シンカーで亀沢を空振り三振。 3回一死 1、 2塁ではドミニカ共和国のウインターリーグで対戦経験のあるルナのバットを、鋭く曲がるスライダーで空を切らせた。｢シンカーやチェンジアップを混ぜるのが自分のスタイル｣。
帽子を外しスタンドの声援に応える勝利投手のマリオ・サンティアゴ投手＝ナゴヤドーム
5回に犠飛で先制されたが、最少失点で 7回 111球を投げきった。代打を出された 8回に味方が逆転。虎助っ人では2008年のアッチソン以来、 7年ぶりの初登板初先発白星をつかんだ。
｢チームメートが『絶対打つ』と試合前からずっと言ってくれていた。そのままの形になった｣
外国人枠 4人の関係で 2軍暮らしはわかっていながら、わずかなチャンスを求めて来日。開幕投手のメッセンジャーが 2軍降格という、千載一遇の機会を生かした。
成功の秘訣はそばだ。 3月の来日時はオーバーウエート。減量に取り組んだなか、取り入れたのがカロリーを考えた日本食だった。関係者が｢そば以外食べるのを見たことがない｣というほど。12年に韓国ＳＫに所属していたこともあり、器用に箸を使いこなす。毎日ズズッとすする姿はもはや日本人！？ 6キロのダイエットに成功した。
来日初勝利を挙げたマリオ・サンティアゴ投手はウイニングボールを手に笑顔を見せた＝ナゴヤドーム
日本語の勉強も一生懸命だ。｢おはよう｣｢お疲れさまです｣はもちろん、最近ではマッサージを受けながら｢イタタタタ～｣と日本語で感情表現も。愛らしくひたむきな姿に、チームメートからは名前の｢マリオ｣にひっかけ｢スーパー｣の愛称で親しまれている。
当初は“投げ抹消”の予定だったが試合後に 1軍に残ることが決定。中 5日で21日の巨人戦(甲子園)へ回ることが有力となった。まさに自らの力で｢次のチャンス｣をつかみとった形だ。
｢きょうは本当に、人生で一番大きな、最高の応援をいただきました。タイガースが優勝できるよう、できるだけ長く、全力でチームのために貢献したいです｣
力強い言葉通り、チームを 3連勝、 3位浮上に導く快投。こんな男を待っていた。一緒に来日したフィアンセとは、12月に入籍予定。やるしかない。ハングリーな助っ人右腕が、まだ借金｢２｣の虎に新たな風を吹き込ませた。
◆データＢＯＸ◆
◎…阪神の 3連勝は、 3月27日～29日の中日戦(京セラＤ)の 3連勝、 4月26日の広島戦(マツダ)～30日のヤクルト戦(甲子園)の 4連勝以来、今季 3度目。
◎…阪神の 3位は 4月 7日以来、38日ぶり。
◎…阪神の外国人投手が来日初登板初先発で勝利を挙げるのは、2008年 4月 1日の広島戦でのアッチソン( 6回 2失点)以来、 7年ぶり。2001年以降では 5人目。
新外人サンティアゴ投手も良かったが、他の選手達も良かった。このまま行けば、ファン皆が待ち望む｢二文字｣も間違い無いかも知れない！
全員野球で、｢二文字｣に向かって前進だ！
ガンバレ！阪神！我らのタイガース！勝利を掴め！
2015年 公式戦 日程と結果( 5月)
2015年 公式戦 日程と結果( 6月)
5月15日現在順位表
5月15日現在対戦表
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