16日ナゴヤドームで中日－阪神11回戦が行われ、大野は 1点を守り、今季 2度目の完封。リーグトップタイの 5勝目を挙げた。中日は連敗を 3で止め、阪神は 3連勝でストップ。再び 4位に転落した。10年ぶりの優勝のためには、前例のない逆転劇が求められる事態となっている。
西岡剛内野手(30)は潔かった。エンジン音が鳴り、排出ガスが充満した駐車場で立ち止まった。口にしたのは、記録に表れない守備のミスに対する懺悔(ざんげ)。 0－ 1の敗戦の責任を一身に背負った。 4回に先頭の荒木のゴロを半身で捕球しようとしたものの、土の部分でバウンドが変わったのか、タイミングを合わせられずに後逸した。結果的にその 2塁打をきっかけにスコアボードに｢１｣がともり、決勝点となってしまった。勝敗の命運を握るのが中心選手の宿命。西岡は反省点をしっかりと胸に刻み、帰りのバスに乗り込んだ。
先発能見篤史投手(35)が好投を見せるも、打線の援護に恵まれなかった。今季初めての中日戦で、序盤から安定感のある投球を披露。 4回二死 3塁で 5番ナニータに適時右前打を許した以外は、要所を締めた。 7回 6安打 1失点とゲームを組み立てたが、打線も中日大野に苦戦。 4月26日広島戦(マツダスタジアム)以来となる 3勝目はならなかった。記事をまとめてみました。
![2015.05.16 試合結果]()
＜中日 1－ 0阪神＞11回戦◇16日◇ナゴヤドーム
中日大野、阪神能見の両左腕は落ち着いた立ち上がり。中日は 2回無死 2塁のチャンスで無得点。阪神も 3回の二死 2塁を逸した。
中日は 4回、荒木の 2塁打から二死 3塁とし、ナニータが右前適時打を放って 1点を先制。大野は中盤も無失点投球を続けた。
大野は 1点を守り、今季 2度目の完封。リーグトップタイの 5勝目を挙げた。中日は連敗を 3で止め、阪神は 3連勝でストップ。
![厳しい表情で戦況を見つめる和田豊監督]()
9回表阪神の攻撃中、ベンチから厳しい表情で戦況を見つめる和田豊監督＝ナゴヤドーム
阪神が天敵を打ち崩せずに今季 4度目の完封負けを喫した。今季 2度対戦して 2戦とも敗れていた大野との再戦。序盤から直球に力負けし、ツーシームなど変化球に惑わされ、好機すら築けない。
1点を追う 8回には一死 1、 2塁で代打攻勢を仕掛けたが、狩野が外角ツーシームに引っ掛け、遊撃併殺打に倒れた。 9回も一死 2塁で鳥谷が空振り三振するなど中軸が振るわず。試合終盤に得た 1打同点のチャンスを２度とも生かせなかった。
和田豊監督(52)も｢ 8、 9回というより前半が特にね。真っすぐを捉えられないことには…。中途半端になっているよな。同じ投手に 3度ともやられている。我々も恥ずかしいと思わないといけない｣と猛省した。 3連勝で止まり、再び 4位に転落した。
![ベンチで首をひねる和田豊監督]()
ベンチで首をひねる和田豊監督(中)。左腕対策に頭をひねってください＝ナゴヤドーム
また同じ投手にやられた！ 阪神は中日の左腕・大野雄大投手(26)の前にわずか 2安打、今季 4度目の零封負けを食らった。とくに 3番・鳥谷敬内野手(33)の打撃不振は深刻だ。連勝は 3で止まり、 4位に後退。首位ＤｅＮＡとのゲーム差は｢７｣に広がった。こんな恥ずかしい思いは、もうごめんや！
3連勝の勢いはどこへ行ったのか－。今季ワーストタイの２安打では勝てない。 9回一死 2塁と同点のチャンスを迎えたが、虎党の祈りは届かず、鳥谷は空振り三振に倒れた。
｢(大野は)コントロールがよかった。切り替えて頑張ります｣
大野のフォークにバットがついていかなかった。試合前の練習で和田監督から珍しく直接指導を受けたが、 4打数無安打。チームも 3塁すら踏めずに完封負け。またも大野を攻略できなかった。
![選手交代を告げベンチに戻る和田豊監督]()
8回、選手交代を告げベンチに戻る和田豊監督＝ナゴヤドーム
｢同じ投手に何回もやられる傾向がある。そこらへんのところはチームとして、われわれも恥ずかしいと思わないといけないね｣
指揮官が歯ぎしりしたように、今季 3度対戦し、23回 1/3でわずか 2得点。｢後半はほとんど変化球だった。真っすぐをとらえないことには…。中途半端になってしまった｣。この日も的をしぼらせてもらえなかった。
｢明らかによくはないよな。そこをどうしていくか、だろうな｣。虎将の心配したのは鳥谷のバットだ。最近 3試合で13打数 1安打。今季は打率 0.234と苦しみ、とくに得点圏打率は 0.143と深刻だ。このまま不振が続けば、 3番からの降格の可能性も出てくる。
![鳥谷敬内野手のバットは空を切った]()
またチャンスで打てず。 9回一死 2塁で鳥谷敬内野手のバットは空を切った＝ナゴヤドーム
｢状態を上げてもらわないといけない選手だからね。打つだけの選手じゃないし、守りでもしっかりとやっているし、本人も苦しいだろうけど、なんとか乗り越えてね｣。指揮官は打順について明言を避けたが、キャプテンが復調しないと、チームも勢いに乗れないことは確かだ。
再び 4位に逆戻り。首位ＤｅＮＡとは 7ゲーム差に広がった。阪神がリーグ優勝した過去 5度のうち、1964年の 6.5ゲーム差からの逆転が最大だった。この日、ついに“デッドライン”を越えてしまった。
｢みんな、塁に出ようと思って、気持ちを入れてやっているけど、相手が上回っているということ｣と指揮官。もちろん、諦めるのはまだ早いが…。10年ぶりの優勝のためには、前例のない逆転劇が求められる事態となっている。
![荒木雅博内野手の打球をそらした西岡剛内野手]()
4回、西岡剛内野手が荒木雅博内野手の打球をそらし、 2塁打に。決勝点につながった＝ナゴヤドーム
西岡剛内野手は潔かった。エンジン音が鳴り、排出ガスが充満した駐車場で立ち止まった。口にしたのは、記録に表れない守備のミスに対する懺悔(ざんげ)。 0－ 1の敗戦の責任を一身に背負った。
｢結果(記録)は 2つとも安打でしたが、こういう僅差のゲームではあれがすべてだったので。自分の責任として重く受け止めている。本当にチームに申し訳なかった｣
悔やんだのは２本の長打を招いた守備だ。 1本目は 2回先頭のルナの 3塁線の打球を逆シングルでさばききれず、ボールがグラブの下を通過し、 3塁打に。そこはベテラン左腕・能見が無失点でしのいでくれたが、 4回にも再現ＶＴＲのような光景が。今度は先頭の荒木のゴロを半身で捕球しようとしたものの、土の部分でバウンドが変わったのか、タイミングを合わせられずに後逸した。結果的にその 2塁打をきっかけにスコアボードに｢１｣がともり、決勝点となってしまった。
![打球が捕れなかった西岡剛内野手]()
4回、中日・荒木雅博内野手の打球が捕れなかったサードの西岡剛内野手＝ナゴヤドーム
拙守だったことは誰よりも認識している。相手先発は難敵の大野。当然、ロースコアの展開が予想された。それだけに、体で止めるなど必死の守りが求められる。｢ノーアウトだったので、アウトにできなくてもシングルにするとか…｣と、唇をかんだ。
ただ、 9回先頭の 4打席目にはバントの構えなどで好投手を揺さぶり、四球をもぎとった。最後までファイティングポーズを崩さない姿勢は次戦に生きるはずだ。
｢ああいうことでもしないと。塁に出ることしか考えていなかった｣
勝敗の命運を握るのが中心選手の宿命。西岡は反省点をしっかりと胸に刻み、帰りのバスに乗り込んだ。
![中日戦に先発した能見篤史投手]()
中日戦に先発した先発能見篤史投手
先発能見篤史投手が好投を見せるも、打線の援護に恵まれなかった。今季初めての中日戦で、序盤から安定感のある投球を披露。 4回二死 3塁で 5番ナニータに適時右前打を許した以外は、要所を締めた。 7回 6安打 1失点とゲームを組み立てたが、打線も中日大野に苦戦。 4月26日広島戦(マツダスタジアム)以来となる 3勝目はならなかった。
能見は 7回 1失点の好投も、打線の援護がなく、 3連敗で今季 5敗目( 2勝)を喫した。 4回二死 1、 3塁からナニータにフォークを投じたが、しぶとく 1、 2塁間を破られた。｢負けは負けです｣と言葉少な。｢藤井さんが緩急をつけてうまくリードしてくれた｣と先発の役目は十分に果たしたが、ナゴヤドームでの 3年ぶりの白星はお預けとなった。
これからだというのに、負け試合…。全員野球でファン皆が待ち望む｢二文字｣に向かって前進だ！
ガンバレ！阪神！我らのタイガース！勝利を掴め！
![2015年 公式戦 日程と結果(5月)]()
2015年 公式戦 日程と結果( 5月)
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2015年 公式戦 日程と結果( 6月)
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5月16日現在順位表
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西岡剛内野手(30)は潔かった。エンジン音が鳴り、排出ガスが充満した駐車場で立ち止まった。口にしたのは、記録に表れない守備のミスに対する懺悔(ざんげ)。 0－ 1の敗戦の責任を一身に背負った。 4回に先頭の荒木のゴロを半身で捕球しようとしたものの、土の部分でバウンドが変わったのか、タイミングを合わせられずに後逸した。結果的にその 2塁打をきっかけにスコアボードに｢１｣がともり、決勝点となってしまった。勝敗の命運を握るのが中心選手の宿命。西岡は反省点をしっかりと胸に刻み、帰りのバスに乗り込んだ。
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＜中日 1－ 0阪神＞11回戦◇16日◇ナゴヤドーム
中日大野、阪神能見の両左腕は落ち着いた立ち上がり。中日は 2回無死 2塁のチャンスで無得点。阪神も 3回の二死 2塁を逸した。
中日は 4回、荒木の 2塁打から二死 3塁とし、ナニータが右前適時打を放って 1点を先制。大野は中盤も無失点投球を続けた。
大野は 1点を守り、今季 2度目の完封。リーグトップタイの 5勝目を挙げた。中日は連敗を 3で止め、阪神は 3連勝でストップ。
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1点を追う 8回には一死 1、 2塁で代打攻勢を仕掛けたが、狩野が外角ツーシームに引っ掛け、遊撃併殺打に倒れた。 9回も一死 2塁で鳥谷が空振り三振するなど中軸が振るわず。試合終盤に得た 1打同点のチャンスを２度とも生かせなかった。
和田豊監督(52)も｢ 8、 9回というより前半が特にね。真っすぐを捉えられないことには…。中途半端になっているよな。同じ投手に 3度ともやられている。我々も恥ずかしいと思わないといけない｣と猛省した。 3連勝で止まり、再び 4位に転落した。
ベンチで首をひねる和田豊監督(中)。左腕対策に頭をひねってください＝ナゴヤドーム
また同じ投手にやられた！ 阪神は中日の左腕・大野雄大投手(26)の前にわずか 2安打、今季 4度目の零封負けを食らった。とくに 3番・鳥谷敬内野手(33)の打撃不振は深刻だ。連勝は 3で止まり、 4位に後退。首位ＤｅＮＡとのゲーム差は｢７｣に広がった。こんな恥ずかしい思いは、もうごめんや！
3連勝の勢いはどこへ行ったのか－。今季ワーストタイの２安打では勝てない。 9回一死 2塁と同点のチャンスを迎えたが、虎党の祈りは届かず、鳥谷は空振り三振に倒れた。
｢(大野は)コントロールがよかった。切り替えて頑張ります｣
大野のフォークにバットがついていかなかった。試合前の練習で和田監督から珍しく直接指導を受けたが、 4打数無安打。チームも 3塁すら踏めずに完封負け。またも大野を攻略できなかった。
8回、選手交代を告げベンチに戻る和田豊監督＝ナゴヤドーム
｢同じ投手に何回もやられる傾向がある。そこらへんのところはチームとして、われわれも恥ずかしいと思わないといけないね｣
指揮官が歯ぎしりしたように、今季 3度対戦し、23回 1/3でわずか 2得点。｢後半はほとんど変化球だった。真っすぐをとらえないことには…。中途半端になってしまった｣。この日も的をしぼらせてもらえなかった。
｢明らかによくはないよな。そこをどうしていくか、だろうな｣。虎将の心配したのは鳥谷のバットだ。最近 3試合で13打数 1安打。今季は打率 0.234と苦しみ、とくに得点圏打率は 0.143と深刻だ。このまま不振が続けば、 3番からの降格の可能性も出てくる。
またチャンスで打てず。 9回一死 2塁で鳥谷敬内野手のバットは空を切った＝ナゴヤドーム
｢状態を上げてもらわないといけない選手だからね。打つだけの選手じゃないし、守りでもしっかりとやっているし、本人も苦しいだろうけど、なんとか乗り越えてね｣。指揮官は打順について明言を避けたが、キャプテンが復調しないと、チームも勢いに乗れないことは確かだ。
再び 4位に逆戻り。首位ＤｅＮＡとは 7ゲーム差に広がった。阪神がリーグ優勝した過去 5度のうち、1964年の 6.5ゲーム差からの逆転が最大だった。この日、ついに“デッドライン”を越えてしまった。
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4回、西岡剛内野手が荒木雅博内野手の打球をそらし、 2塁打に。決勝点につながった＝ナゴヤドーム
西岡剛内野手は潔かった。エンジン音が鳴り、排出ガスが充満した駐車場で立ち止まった。口にしたのは、記録に表れない守備のミスに対する懺悔(ざんげ)。 0－ 1の敗戦の責任を一身に背負った。
｢結果(記録)は 2つとも安打でしたが、こういう僅差のゲームではあれがすべてだったので。自分の責任として重く受け止めている。本当にチームに申し訳なかった｣
悔やんだのは２本の長打を招いた守備だ。 1本目は 2回先頭のルナの 3塁線の打球を逆シングルでさばききれず、ボールがグラブの下を通過し、 3塁打に。そこはベテラン左腕・能見が無失点でしのいでくれたが、 4回にも再現ＶＴＲのような光景が。今度は先頭の荒木のゴロを半身で捕球しようとしたものの、土の部分でバウンドが変わったのか、タイミングを合わせられずに後逸した。結果的にその 2塁打をきっかけにスコアボードに｢１｣がともり、決勝点となってしまった。
4回、中日・荒木雅博内野手の打球が捕れなかったサードの西岡剛内野手＝ナゴヤドーム
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ただ、 9回先頭の 4打席目にはバントの構えなどで好投手を揺さぶり、四球をもぎとった。最後までファイティングポーズを崩さない姿勢は次戦に生きるはずだ。
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中日戦に先発した先発能見篤史投手
先発能見篤史投手が好投を見せるも、打線の援護に恵まれなかった。今季初めての中日戦で、序盤から安定感のある投球を披露。 4回二死 3塁で 5番ナニータに適時右前打を許した以外は、要所を締めた。 7回 6安打 1失点とゲームを組み立てたが、打線も中日大野に苦戦。 4月26日広島戦(マツダスタジアム)以来となる 3勝目はならなかった。
能見は 7回 1失点の好投も、打線の援護がなく、 3連敗で今季 5敗目( 2勝)を喫した。 4回二死 1、 3塁からナニータにフォークを投じたが、しぶとく 1、 2塁間を破られた。｢負けは負けです｣と言葉少な。｢藤井さんが緩急をつけてうまくリードしてくれた｣と先発の役目は十分に果たしたが、ナゴヤドームでの 3年ぶりの白星はお預けとなった。
これからだというのに、負け試合…。全員野球でファン皆が待ち望む｢二文字｣に向かって前進だ！
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