18日マツダスタジアムオールスターゲーム:全セ-全パ第 2戦が行われ、まさにカープ祭りとなった、今年の球宴第 2戦。試合前から盛り上げたのは、鯉党でプロレスラーの長州力(63)だ。山口県出身で2013年 7月30日のDeNA戦では始球式を務めたが、今回は開会宣言を行った。
ファン投票で両リーグ最多得票だった全パ・森友哉捕手(19=西武)が、 6回に球宴初本塁打を放った。10代での球宴アーチは、同じ西武の清原和博が1987年の第 3戦で放って以来、28年ぶり 2人目( 3本目)で、10代での代打本塁打は史上初。また打率 0.379、 1400安打でいずれもパ・リーグでトップに立つ秋山翔吾外野手(27)も 5回に本塁打を放ち、好調打線を誇る西武勢が活躍した。65年目の球宴の歴史で、 2人目の10代本塁打にも、森は不満そうだった。球場出口でバッタリ会った大阪桐蔭高の 1年先輩、全セ・藤浪晋太郎投手(21=阪神)が「ナイスホームラン!」。ところが敬語抜きの“タメ口”で、本音が飛び出した。「ちょい詰まりや。あんまり飛んでいかんかった…」 6回、代打で登場し、大野雄大投手(26=中日)の外角への 148キロの直球を右越えに運んだ。 2年目ながらファン投票最多得票。森はファンが望むものを理解していた。
8年ぶりに球宴に登場した男・黒田に、広島が、日本が酔いしれた。全セの先発、黒田博樹投手(40=広島)が、 2回 3安打無失点と好投し、 2連勝の牽引(けんいん)役になった。全セは 8- 3で 2連勝を飾り、通算成績を77勝80敗10分けとした。広島勢は前田健太投手(27)が歴代 3位タイの通算 4勝目を挙げ、最優秀選手(MVP、賞金 300万円)は先制本塁打を放った会沢翼捕手(27)が獲得。まさに赤ヘル祭りとなった。リーグ戦は20日、再開する。
全セの広島新井貴浩内野手(38)が「千両役者」ぶりの激しいアクションで沸かせた。この日は 5番 1塁で先発。吉川の初球直球を豪快にフルスイングしたが、思わず尻もちして倒れ込んだ。これには場内もどよめきが起こる。「自分は楽しもうと思っていない」と言い切るように、公式戦さながらの真剣なプレーを見せた。 5回には二死 2塁で西武十亀剣(とがめけん)投手(27)の外角直球をとらえ、右中間を破る適時 2塁打を放った。お祭り男の本領を発揮した。
監督推薦で初出場した北海道日本ハム中島卓也内野手(24)が「黒田打ちで球宴初安打をマークした。 8番遊撃でスタメン出場。 2回の第 1打席で広島黒田と対戦。 2球で追い込まれたが、 3球目からはファウルで際どいコースをカットしながら粘り、 7球目の 134キロのスプリットを中前に運んだ。
全セの広島会沢翼捕手(27)が初出場の球宴で豪快な先制アーチを放った。 3回一死走者なし。オリックス・ディクソンの外角直球をフルスイングすると、バックスクリーン左の最前列に吸い込まれる球宴初本塁打になった。
全セのDeNAコンビが広島勢に負けじと気を吐いた。 4番の筒香嘉智外野手(23)が 2打席連続三振後の 5回に「 3打席連続三振はダメなので、打球が前に飛んでくれて良かったです」と、中越えの適時 2塁打。 6番に入った梶谷隆幸外野手(26)も 4、 5回の適時打で 2打点を挙げ、笑顔をみせた。真夏の祭典で、全セの底力を示す 2連勝。惨敗した今年の交流戦の借りを返した。今季のセは 6球団全てに貯金がない大混戦。交流戦で弱かったから…。そんな声をはね返した 2日間を終え、20日からは後半戦。 4位・ヤクルトと 1.5ゲーム差で激突する首位・DeNAの主砲は「(球宴で)勝つにこしたことはない。またリーグ戦で頑張りたい」。全カードが優勝争い、Aクラス争い。こう思えば、真夏のセ界は、きっと面白い。
慣れない途中出場もへっちゃらだった。ベンチスタートだった全セ・鳥谷敬内野手(34=阪神)は、 7回から遊撃の守備へ。好守と巧打で存在感を示した。まずは守備で魅せた。 8回無死 1塁、中田翔外野手(26=北海道日本ハム)の 3遊間のゴロにすばやく反応。右にステップして捕球すると、 2塁・山田哲人(23=ヤクルト)に送球し、そのまま併殺を完成させた。その裏の攻撃では、二死から打順が回り、カウント 0- 1から高橋朋己投手(26=西武)の 142キロの直球をとらえた。打球は詰まりながらも中前に。「 2番・遊撃」で先発出場し、 2安打を放った前日17日の第 1戦(東京D)に続き「H」ランプを灯した。 516試合連続フルイニング出場の鉄人は休みがなくても平気。勝負の後半戦に向け、さらに加速していく。
阪神藤浪晋太郎投手(21)が思わぬところで先輩の洗礼を受けた。前日17日の第 1戦は 3回パーフェクト投球でMVPを獲得。一夜明けて登板機会がなかったため、 3塁ベースコーチとして盛り上げた。 3盗失敗に終わった巨人鈴木尚広外野手(37)は笑顔で失敗の原因を藤浪に“なすりつけ”。出場機会こそなかったが、藤浪の存在感は健在だった。
広島興奮!全セの先発、広島黒田博樹投手(40)が、 2回 3安打無失点と好投し、 2連勝の牽引(けんいん)役になった。本能だった。 2回一死 1、 2塁。中島卓也内野手(24=北海道日本ハム)の打球が、頭上に飛んできた。とっさに右手が伸びた。打球を止めなければ。体が反応した。お祭りだと、直後に気付いた。「ボールが来たら避けないといけない」と、実は球宴前に気にかけていた。いざ本番。闘志を隠せなかった。 1回はパで打率トップを争う秋山翔吾外野手(27=西武)、柳田悠岐外野手(26=ソフトバンク)、打点と本塁打で 2位の中田翔外野手(26=北海道日本ハム)を空振り三振。 2回に一死満塁のピンチを招くと、炭谷銀仁朗捕手(27=西武)を宝刀のツーシームで 2ゴロ併殺打に仕留めた。 2回無失点。結果にこだわった。日米通算プロ19年目だが、常に学ぶ姿勢は変わらない。はるかに年下の菅野、高木勇人(ともに巨人)、山崎康(DeNA)らと積極的に言葉をかわした。年齢、キャリアに関係なく、さらなる投球術向上のヒントを探った。体を張って打球を止めようとした40歳右腕に導かれたかのように、広島勢は会沢翼捕手が、田中広輔内野手(26)が、新井貴浩内野手が打ち、前田健太投手が球宴通算 4勝目を挙げた。20日の中日戦(マツダ)から後半戦が始まる。まだ 5位だが、首位DeNAとは、わずか 2ゲーム差。赤く染まった球宴で、浮上への道筋が、はっきり見えた。
全セの広島前田健太投手(27)がオール直球勝負を演じた。同僚の先発黒田からバトンを託されて、 3回から登板。黒田との黄金リレーも実現。笑顔だった。
全セ・呉昇桓(オ・スンファン)投手(33=阪神)が 5点リードの 9回、 3人斬り。 6試合ぶりの三者凡退で後半戦に弾みをつけた。前半戦最後は本来の投球が影を潜めていたが、球宴でリフレッシュ。和田豊監督(52)も一安心だ。栄えある全セの守護神を任された。当然、鋼のハートを持つ呉昇桓が初出場の重圧に押しつぶされるはずもない。最速 150キロを計時。全10球、オール真っすぐ勝負で 3人斬りだ。普段はしのぎを削る仲間たちとハイタッチを交わし、喜びを分かち合った。前日17日はシーズンを見据え、ノースローで回復に努めたストッパー。真夏の祭典で復調のきっかけをつかみ、後半戦に弾みをつけた。記事をまとめてみました。
<オールスターゲーム:全セ 8- 3全パ>◇第 2戦◇18日◇マツダスタジアム
まさにカープ祭りとなった、今年の球宴第 2戦。試合前から盛り上げたのは、鯉党でプロレスラーの長州力だ。山口県出身で2013年 7月30日のDeNA戦では始球式を務めたが、今回は開会宣言を行った。
ジャケットに広島の帽子をかぶって登場。「野球ファンのみなさんと一生懸命、応援したいと思います。『マツダオールスターゲーム2015』の開会を宣言します」と独特の口調で声を張り上げると、大きな拍手と爆笑に包まれた。
開会宣言する鯉党でプロレスラーの=マツダスタジアム
ファン投票で両リーグ最多得票だった全パ・森友哉捕手が、 6回に球宴初本塁打を放った。10代での球宴アーチは、同じ西武の清原和博が1987年の第 3戦で放って以来、28年ぶり 2人目( 3本目)で、10代での代打本塁打は史上初。また打率 0.379、 1400安打でいずれもパ・リーグでトップに立つ秋山翔吾外野手も 5回に本塁打を放ち、好調打線を誇る西武勢が活躍した。
2ランを放った全パ・森友哉捕手。 1メートル70の19歳は 1メートル93の大谷(左から 2人目)の手にジャンプでハイタッチを試みた=マツダスタジアム
65年目の球宴の歴史で、 2人目の10代本塁打にも、森は不満そうだった。球場出口でバッタリ会った大阪桐蔭高の 1年先輩、全セ・藤浪晋太郎投手が「ナイスホームラン!」。ところが敬語抜きの“タメ口”で、本音が飛び出した。
「ちょい詰まりや。あんまり飛んでいかんかった…」
6回、代打で登場し、大野雄大投手の外角への 148キロの直球を右越えに運んだ。10代での球宴アーチは清原以来だが、10代の代打アーチは史上初(過去の最年少は22歳 7カ月、1980年の全セ・岡田彰布(阪神)。「初球からフルスイングできた。アウトになってもいい。ファンの方と楽しめるのは、シーズンと違うところ」。 2年目ながらファン投票最多得票。森はファンが望むものを理解していた。
1987年のオールスターで10代での本塁打を放った西武・清原和博内野手
球宴前、憧れの選手として挙げたのは、ソフトバンクの柳田。同じ左打者で、規格外のフルスイングが持ち味だ。「見てわかる通り、すごいですよ。どこが違うのか。ベンチから見られるので楽しみ」。身長 1メートル70の森は、 1メートル88の柳田のフルスイングを研究した。
「19歳 344日」での一発は、かつてのレオの主砲、清原が 2年目の1987年の球宴で放った通算 2本目のアーチとピタリ一致する。その前年、 1年目の清原は、18歳での球宴初本塁打で自信をつけ、シーズン31本塁打をマークした。だが森は「後半戦への弾みになるか?」と問われると、キッパリ否定した。
「きょうのスイングを、シーズンでやろうとは思わない。シーズンはチームが勝つために、どういう打撃をしようかを考えるので」。日頃から「ホームランバッターではない」と公言し、左方向への安打を理想としている。球宴だから見せた「スペシャル打法」。こんな“二刀流”を持つ19歳。やはり、恐ろしい。
6回、 2点本塁打を放った西武・森友哉捕手=マツダスタジアム
8年ぶりに球宴に登場した男・黒田に、広島が、日本が酔いしれた。全セの先発、黒田博樹投手が、 2回 3安打無失点と好投し、 2連勝の牽引(けんいん)役になった。全セは 8- 3で 2連勝を飾り、通算成績を77勝80敗10分けとした。広島勢は前田健太投手が歴代 3位タイの通算 4勝目を挙げ、最優秀選手(MVP、賞金 300万円)は先制本塁打を放った会沢翼捕手が獲得。まさに赤ヘル祭りとなった。リーグ戦は20日、再開する。
2回裏全セ無死、豪快な空振りで体勢を崩した島新井貴浩内野手=マツダスタジアム
全セの広島新井貴浩内野手が「千両役者」ぶりの激しいアクションで沸かせた。 この日は 5番 1塁で先発。吉川の初球直球を豪快にフルスイングしたが、思わず尻もちして倒れ込んだ。これには場内もどよめきが起こる。「自分は楽しもうと思っていない」と言い切るように、公式戦さながらの真剣なプレーを見せた。
球宴は 6度目の出場。過去 5年は無安打に終わった年がなく、通算打率 5割 2分 4厘、 2本塁打だった。今年も、 4回に中前へ安打をマーク。 5回には二死 2塁で西武十亀の外角直球をとらえ、右中間を破る適時 2塁打を放った。お祭り男の本領を発揮した。
2回表全パ一死 1、 2塁、北海道日本ハム中島卓也内野手は中前安打を放った=マツダスタジアム
監督推薦で初出場した北海道日本ハム中島卓也内野手が「黒田打ちで球宴初安打をマークした。 8番遊撃でスタメン出場。 2回の第 1打席で広島黒田と対戦。 2球で追い込まれたが、 3球目からはファウルで際どいコースをカットしながら粘り、 7球目の 134キロのスプリットを中前に運んだ。「(黒田とは) 1回、対戦してみたいと思っていた。追い込まれたので何とか粘って、と思った」と、らしさを発揮して記念の一打を放った。
5回の守備から途中交代したが、プロ 7年目で初の夢舞台を振り返り「ヒットを打ったのは、うれしかった」と笑顔。「(球宴には)活躍していないと出られない。来年も再来年も出られるよう、頑張ります」と、さらなる飛躍を誓っていた。
3回裏全セ1死、広島会沢翼捕手は左越え先制本塁打を放った=マツダスタジアム
全セの広島会沢翼捕手が初出場の球宴で豪快な先制アーチを放った。 3回一死走者なし。オリックス・ディクソンの外角直球をフルスイングすると、バックスクリーン左の最前列に吸い込まれる球宴初本塁打になった。 2塁を回る手前で思わず舌を出して満面の笑み。ファン投票で選出された際には「思い切ってやりたい。安打を狙っても打てないので、本塁打を狙っていきたい」と話しており、まさに有言実行のソロ弾だった。
5回裏全セ二死 1塁、DeNA筒香嘉智外野手は中越えに適時 2塁打を放った=マツダスタジアム
全セのDeNAコンビが広島勢に負けじと気を吐いた。 4番の筒香嘉智外野手が 2打席連続三振後の 5回に「 3打席連続三振はダメなので、打球が前に飛んでくれて良かったです」と、中越えの適時 2塁打。
6番に入った梶谷隆幸外野手も 4、 5回の適時打で 2打点を挙げ、「シーズンもこのバッティングを継続したいですね。オールスターは、とにかく楽しかった。毎日、ここにいるのが不思議ですし、選んでいただいたファンの皆さんに感謝したいです」と、笑顔をみせた。
ドンピシャ! 5回に 2塁打を放った筒香嘉智外野手。これぞ、 4番の働きだ=マツダスタジアム
真夏の祭典で、全セの底力を示す 2連勝。惨敗した今年の交流戦の借りを返した。
「オールスターと一緒ではない。しかし、勝つということ以外、セントラル・リーグに(雪辱の)道はなかったかもしれないね」
全セ・原監督(巨人)が選手をたたえた。セは交流戦で毎年のように圧倒され、今季も44勝61敗 3分け。一方、交流戦が始まった2005年からの11年間、球宴ではセが16勝 7敗 2分け。逆転現象が起きている。
生還した新井貴浩内野手をグータッチで出迎える原監督=マツダスタジアム
今年、存在感を示したのは 4番・筒香だ。 5回。十亀(西武)の初球を捉えて中越え適時 2塁打。「それまで 2三振していたので、初球から思いきり打とうと思っていました」。初出場ながら2戦連続で全セの 4番を務め、ともに安打と打点を記録した。
今季のセは 6球団全てに貯金がない大混戦。交流戦で弱かったから…。そんな声をはね返した 2日間を終え、20日からは後半戦。 4位・ヤクルトと 1.5ゲーム差で激突する首位・DeNAの主砲は「(球宴で)勝つにこしたことはない。またリーグ戦で頑張りたい」。全カードが優勝争い、Aクラス争い。こう思えば、真夏のセ界は、きっと面白い。
8回、中前打を放った全セ・鳥谷敬内野手。後半戦に向けて視界良好=マツダスタジアム
慣れない途中出場もへっちゃらだった。ベンチスタートだった全セ・鳥谷敬内野手は、 7回から遊撃の守備へ。好守と巧打で存在感を示した。
「(シーズン中に)後からいくことはないので、いい経験ができた」
まずは守備で魅せた。 8回無死 1塁、中田翔外野手の 3遊間のゴロにすばやく反応。右にステップして捕球すると、 2塁・山田哲人に送球し、そのまま併殺を完成させた。
その裏の攻撃では、二死から打順が回り、カウント 0- 1から高橋朋己投手の 142キロの直球をとらえた。打球は詰まりながらも中前に。「 2番・遊撃」で先発出場し、 2安打を放った前日17日の第 1戦(東京D)に続き「H」ランプを灯した。昨年から続く球宴連続安打を 4試合に伸ばし、阪神では1999、2000年に 5試合連続を記録した新庄以来のヒットパレードとなった。
背中に死球を受けた影響で、 6月28日のヤクルト戦から 7月11日の巨人戦まで 6、 7番に打順を下げたが、同12日の巨人戦から 1番に復帰。 3試合連続安打をマークし、球宴でも好調ぶりをアピール。和田監督は「 1打席しかなかったけど、守備でもいいプレーをしたし、気分も乗って後半戦に入れる」と話した。
「(球宴の) 2日間、しっかりと打席に立って、後半戦に入れるのでよかった」と鳥谷。 516試合連続フルイニング出場の鉄人は休みがなくても平気。勝負の後半戦に向け、さらに加速していく。
8回裏全セ一死 2塁、 3塁盗塁を狙うもアウトとなり笑顔で引き揚げる鈴木(中央)。 3塁コーチは阪神藤浪晋太郎投手=マツダスタジアム
阪神藤浪晋太郎投手が思わぬところで先輩の洗礼を受けた。前日17日の第 1戦は 3回パーフェクト投球でMVPを獲得。一夜明けて登板機会がなかったため、 3塁ベースコーチとして盛り上げた。
「そんなに難しくはなかった」と笑った球宴ならではの仕事だが、そこに待ったをかけたのが巨人鈴木尚広外野手。足のスペシャリストは 8回無死 1塁で代走起用され、 2盗を決めていた。一死 2塁となり、藤浪はジェスチャーで 2塁走者の鈴木に 3盗を促す。藤浪の要望に応えようと鈴木はスタートを切ったが、 3盗失敗に終わった。
鈴木は「藤浪くんが僕のハートに火を付けてくれました。目と目が合って『狙ってこい』っていうジェスチャーだった。自分の世界でやらなくて、促されてのものだったので失敗しました」と笑顔で失敗の原因を藤浪に“なすりつけ”。出場機会こそなかったが、藤浪の存在感は健在だった。
貫禄のピッチング。一回を投げ終えた黒田博樹投手(右)は、前田健太投手(右から 3人目)らナインに迎えられ、ちょっぴり笑顔=マツダスタジアム
広島興奮!全セの先発、広島黒田博樹投手が、 2回 3安打無失点と好投し、 2連勝の牽引(けんいん)役になった。本能だった。 2回一死 1、 2塁。中島卓也内野手の打球が、頭上に飛んできた。とっさに右手が伸びた。
「通り過ぎた後ですよね。小さいころから野球をやっていて、染みついたものです。日頃の癖で出てしまった」
打球を止めなければ。体が反応した。お祭りだと、直後に気付いた。「ボールが来たら避けないといけない」と、実は球宴前に気にかけていた。いざ本番。闘志を隠せなかった。
2回、北海道日本ハム中島卓也内野手のライナーに右手を出した黒田博樹投手。男気右腕は 8年ぶりの球宴で闘志を前面に出した=マツダスタジアム
ファン投票で23万1380票を集めた。投手では最年長となる、40歳でのファン投票選出で、 8年ぶり 5回目の夢舞台に立った。日本に戻ってきた自分を、球宴へと送り出してくれたファンのためにも「いつも通りの投球をするのが一番」。直球一本でもなく、白い歯を見せるでもなく、黒田らしく「勝つ投球」に徹した。
1回はパで打率トップを争う秋山翔吾外野手、柳田悠岐外野手、打点と本塁打で 2位の中田翔外野手を空振り三振。 2回に一死満塁のピンチを招くと、炭谷銀仁朗捕手を宝刀のツーシームで 2ゴロ併殺打に仕留めた。 2回無失点。結果にこだわった。
赤ヘル祭りとなったマツダスタジアム
決して順調ではなかった。中11日でのマウンド。右肩と右足首の軽い炎症のため、 8日に出場選手登録を抹消された。後半戦を万全の状態で迎えるため、そして球宴でファンの期待に応えるための休養。この日の 2イニングは、完全復調へのステップになった。
「年上年下関係なく、いい投手の感覚は聞いてみたい」。日米通算プロ19年目だが、常に学ぶ姿勢は変わらない。はるかに年下の菅野、高木勇人(ともに巨人)、山崎康(DeNA)らと積極的に言葉をかわした。年齢、キャリアに関係なく、さらなる投球術向上のヒントを探った。
試合後、笑顔で引き上げる広島・黒田博樹投手=マツダスタジアム
「あれだけの声援をもらって、すごくうれしかった。こみあげてくるものがあった」
真っ赤に染まったスタンドに感謝した。 8年ぶりに日本球界に復帰して以来、「男気フィーバー」が周囲で過熱した。勝つためなら、痛みもいとわない。この場で野球人生を終えてもいい-。黒田の本能は、祭りでも変わらなかった。
体を張って打球を止めようとした40歳右腕に導かれたかのように、広島勢は会沢翼捕手が、田中広輔内野手が、新井貴浩内野手が打ち、前田健太投手が球宴通算 4勝目を挙げた。20日の中日戦(マツダ)から後半戦が始まる。まだ 5位だが、首位DeNAとは、わずか 2ゲーム差。赤く染まった球宴で、浮上への道筋が、はっきり見えた。
3回からマウンドに上がった広島前田健太投手=マツダスタジアム
全セの広島前田健太投手)がオール直球勝負を演じた。同僚の先発黒田からバトンを託されて、 3回から登板。
140キロ台後半の速球をリズム良く、しかも、正確無比な制球で投げ込んでいく。見せ場は 4回一死後だ。西武中村を 2球で追い込むと外角ギリギリに 149キロを投げ込み、見逃し三振を奪う。二死後、 1、 2塁のピンチを背負っても直球勝負を貫き、北海道日本ハム中島を 2ゴロに片づけた。全38球の速球ショーは 2回無失点。「最初は決めていたんですけれど、途中から今日は真っすぐだけと。疲れますね…。真っすぐは投げるのに力がいるので」と振り返った。黒田との黄金リレーも実現。「今後(一緒に)投げることがないかもしれない。良かったです」と笑顔だった。
試合を締めくくった呉昇桓投手(中)。久々の 3人斬りだ=マツダスタジアム
全セ・呉昇桓投手が 5点リードの 9回、 3人斬り。 6試合ぶりの三者凡退で後半戦に弾みをつけた。前半戦最後は本来の投球が影を潜めていたが、球宴でリフレッシュ。和田豊監督も一安心だ。
栄えある全セの守護神を任された。当然、鋼のハートを持つ呉昇桓が初出場の重圧に押しつぶされるはずもない。最速 150キロを計時。全10球、オール真っすぐ勝負で 3人斬りだ。普段はしのぎを削る仲間たちとハイタッチを交わし、喜びを分かち合った。
「すごくよかった。勝っているゲームで投げさせていただいて、光栄です。森君とは交流戦でもやっている(結果は三振)ので、深い意識はなかった」
呉昇桓投手は九回先頭で乗っている森友哉捕手をまず左飛=マツダスタジアム
昨季のセーブ王に用意された出番は 5点リードの 9回。注目は先頭の森友哉捕手(西武)との対決だ。ルーキーは直前の打席で一発を放っていたが、右腕は冷静そのもの。フルカウントから、球質が重いと評される自慢の石直球で左飛にねじ伏せ、面目躍如だ。続く、清田育宏外野手(29)、今宮健太内野手(23)も力で左飛に押し込み、役目を全うした。
今季もリーグ最多の24セーブを重ねている。しかし、 4度の救援失敗を喫するなど、前半戦の成績に「納得いかない」苦虫をかみつぶす。そんな苦境からの巻き返しに向け、気分転換はバッチリだった。
清田育宏外野手も左飛=マツダスタジアム
33歳のバースデーを迎えた15日。広島戦(甲子園)で 1失点したものの、試合後は休日前夜とあり、母国から駆けつけた友達がパーティーを開いてくれた。韓国の誕生日祝い名物のビールや焼酎、アルコール度数40%を超えるブランデーを割ったカクテル「爆弾酒」を振る舞われ、楽しい一時を過ごした。心身ともにエネルギーを充電し、夢舞台に立っていた。
実に 6月27日のDeNA戦(甲子園)以来、登板 6試合ぶりの三者凡退。和田監督は「久しぶりやな。明日 1日休んで頑張ってくれたらいい。切り替えて後半戦に入ってくれるだろう」と一安心。背番号「22」もすぐさま気持ちを切り替えた。
「後半戦は勝ったチームによって、 1試合 1試合、順位が変わるので、しっかりやる。球宴をいいきっかけにしたい」
前日17日はシーズンを見据え、ノースローで回復に努めたストッパー。真夏の祭典で復調のきっかけをつかみ、後半戦に弾みをつけた。
今宮健太内野手も左飛に仕留めた=マツダスタジアム
オールスターも終わった。一緒に戦った仲間だった選手達がこれからは敵同士に分かれるが、阪神戦士よ全員野球でファン皆が待ち望む「二文字」に向かって前進だ!
ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
2015年 公式戦 日程と結果( 7月)
2015年 公式戦 日程と結果( 8月)
7月15日現在順位表
7月15日現在対戦表
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ニッポン放送では、夕方 5時30分からの「ショウアップスポーツ」の中で、野球の最新情報をたっぷりお伝えしてまいります。
夕方5時30分から(土は5時50分から)、完全実況中継!
まるでスタジアムにいるかのような興奮と感動をお届けします!!
江本孟紀、若松勉、大矢明彦、田尾安志、野村弘樹、宮本和知、里崎智也、山﨑武司、石井一久、関根潤三・・・一流解説陣が連日登場!
18時少し前と19時,20時の時報の後にクイズが有ります。
『プレゼントもクライマックス!毎試合 現金5万円が当たる クイズ・トリプルチャンス
スペシャル!』 1問目は現金 1万円、 2問目も現金 1万円、 3問目は現金 3万円、合計 5万円
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