30日阪神甲子園球場で阪神－ヤクルト22回戦が行われ、阪神｢球団８０周年｣の｢レジェンズデー｣のイベントで、ＯＢ江夏豊氏(67)と田淵幸一氏(68)の黄金バッテリーが復活した。 2人が一時代を築いた1970年代のユニホームをまとい、30日のヤクルト22回戦(甲子園)の始球式に登場。江夏氏のワンバウンド投球を田淵氏が体を張って止めに行くシーンに球場が沸いた。
ヤクルトは 8回、比屋根の適時打などで 3点を加え 2連勝。先発館山は今季 4勝目。阪神は 8、 9回に 7点入れたが及ばなかった。阪神がヤクルトの猛攻に遭い、痛恨の連敗だ。和田豊監督(52)は険しい表情。首位に立っているが、 2位ヤクルト、 3位巨人が 1ゲーム差に迫ってきた。
鳥谷敬内野手(34)が 1安打を記録し、和田豊監督の持つ球団歴代安打数 3位の1739本にあと 2本と迫った。
マット・マートン外野手(33)が猛打賞の活躍で、1000安打に王手をかけた。 6回の第 3打席に左前へ 2試合ぶりのヒットを放つと、10点リードされた 8回無死 1、 2塁では左翼線へ適時 2塁打。 9回一死 1、 3塁でも中前適時打を放ち 3安打 2打点の活躍をみせた。
岩崎優投手(24)が 6安打 7失点で 4回途中にＫＯされた。 1－ 0で迎えた 4回に強力ヤクルト打線に捕まった。味方の失策もあり、二死満塁のピンチを招いた。 7番大引に高めに浮いた直球をとらえられ、走者一掃の 3点適時 3塁打。二死 1、 3塁とし、 9番館山に左翼への 1号 3ランを許した。さらに 2番川端にも左中間への適時打を浴び、交代が告げられた。記事をまとめてみました。
＜阪神 8－11ヤクルト＞22回戦◇30日◇阪神甲子園球場
阪神｢球団８０周年｣の｢レジェンズデー｣のイベントで、ＯＢ江夏豊氏と田淵幸一氏の黄金バッテリーが復活した。 2人が一時代を築いた1970年代のユニホームをまとい、30日のヤクルト22回戦(甲子園)の始球式に登場。江夏氏のワンバウンド投球を田淵氏が体を張って止めに行くシーンに球場が沸いた。
1973年(昭48) 8月30日の中日戦(甲子園)では江夏氏が延長11回にサヨナラ本塁打を放ち、ノーヒットノーランを決めた日でもあった。江夏氏は｢すごいことやったらしいね。 1人でも覚えていてくれればありがたいこと｣と照れ笑い。｢生まれ育った場所で、この男(田淵氏)と思い出づくりをさせてもらって本当にありがたい｣と感謝していた。
阪神－ヤクルト戦で始球式を行った江夏豊氏(手前)と田淵幸一氏の黄金バッテリー＝阪神甲子園球場
阪神は30日のヤクルト戦(甲子園)を｢球団創設８０周年｣を記念する｢レジェンズデー｣として開催。ＯＢの江夏豊氏と田淵幸一氏が始球式を行った。江夏氏が現役時代の背番号｢２８｣、田淵氏が同｢２２｣のユニホーム姿で登場。復活した往年の名バッテリーが、優勝争いをするチームにゲキを届けた。
球史に名を刻んだ男たちが、10年ぶりの優勝を願っている。首位攻防戦に敗れた和田阪神に、これ以上のゲキはない。虎が誇るレジェンドから心のこもったエールだ。江夏氏が、田淵氏が、力強く後輩の背中を押した。
江夏豊氏は和田豊監督(左)とがっちり握手し、エールを送った＝阪神甲子園球場
｢苦しいこともあると思うけど、苦い思い出ではなく、いい思い出になれば。悔いのないように頑張ってもらいたい。いちＯＢの心からの願いだね｣
まずは江夏氏が過酷な戦いに身を置く選手をねぎらった。レジェンズデーの始球式で、名バッテリーが復活した。背番号｢２８｣のユニホームでマウンドに上がった大エースの投球はワンバウンド。それでも、満員のファンの前でタテジマへの愛が詰まっていた。｢２２｣を背負って受けた田淵氏も同じ気持ちだ。
｢昨年は巨人が 9月に貯金『８』で、阪神は落っこちた。やっぱり 9月に頑張ってほしい｣
江夏豊氏が投げて田淵幸一氏が受ける。レジェンドの始球式に往年のファンも沸いた＝阪神甲子園球場
巨人の 4連覇を阻止するのは後輩たちしかない。この日は和田監督に｢首位にいるし、慌てず騒がず、どっしりと構えてやってくれよ｣と、伝えたという。同時に指揮官に期待。｢(競馬に例えて)いまは第 4コーナーを回って直線に入ったところぐらい。和田騎手がうまくむち打って、とくに外国人を乗っけてほしい｣と、願った。
両氏は思い出の場所を懐かしむより、そろってナインへの激励が先に立った。 8月30日は、江夏氏が1973年に延長戦で無安打無得点＆サヨナラ本塁打の偉業を達成した日だ。歴史的な日に敗れたチームだが、これくらいの試練は序の口。江夏氏はハッパをかけた。
｢まだまだ、これからが苦しみの連続だよ。必ずもう 1回、山は来る。残り10、15試合の間に大きな山が来る。それを乗り越えて、喜びがある｣
｢球団創設８０周年｣に新たな伝説が生まれる瞬間を、タテジマに袖を通した全員が待っているはずだ。
始球式を務めた江夏豊氏 左は先発の岩崎優投手＝甲子園球場
阪神は 1回一死 2塁から 3番福留の左前適時打で先制した。ヤクルトは阪神先発岩崎の前に 3回まで 1安打無得点。
ヤクルトが 4回、大引の逆転 3点適時 3塁打、館山の 1号 3ラン、川端の適時 2塁打で 7得点。 5回はミレッジの適時打で 8点目。
ヤクルトは 8回、比屋根の適時打などで 3点を加え 2連勝。先発館山は今季 4勝目。阪神は 8、 9回に 7点入れたが及ばなかった。
9回裏阪神二死 2、 3塁、和田豊監督は代打大和を告げる＝阪神甲子園球場
阪神がヤクルトの猛攻に遭い、痛恨の連敗だ。
1点リードの 4回は岩崎が投手の館山に 3ランを浴びるなど、一気に 7点を失い、ワンサイドゲームになってしまった。終盤に 7点を奪っても、焼け石に水。和田豊監督は｢ちょっと 7点は重すぎた…。(大引に適時打を許した) 3対 1で踏ん張っておかないとな。(投手に被弾し)誤算どころか大誤算｣と険しい表情。首位に立っているが、 2位ヤクルト、 3位巨人が 1ゲーム差に迫ってきた。
連敗を喫し、ツバメに 1ゲーム差に迫られた。和田豊監督の表情も固まった＝阪神甲子園球場
すでに勝ち越しを決めていた 8月。最後は連敗で終わった。しかし、本当の勝負はここから。大混戦で迎える 9月の戦いに向け、和田監督は気持ちを切り替えた。
｢ 8月は尻すぼみになってしまったけど、仕切り直して、勝負の 9月に入っていきたいね｣
8、 9回に驚異の追い上げを見せたが、投手陣が踏ん張れなかった。 4回だけで 7失点。先発岩崎が館山にまさかの 3ランを浴び、｢誤算どころか、大誤算だ！！｣と苦言。ビッグイニングを作られ、流れに乗れなかった。 1ゲーム差に 3チームがひしめく展開となったが、まだ首位にいる。
｢ 4、 5月から苦しい戦いでここまできて、簡単に楽になれるとは思っていないしね。最後までこういう混戦が続く中で、最後抜け出せるように、 9月をしっかり戦っていきます｣
混戦は想定内。粘り強く戦い、必死に勝ちをもぎ取っていく。
5回裏阪神一死、鳥谷敬内野手は左前安打を放った＝阪神甲子園球場
鳥谷敬内野手が 1安打を記録し、和田豊監督の持つ球団歴代安打数 3位の1739本にあと 2本と迫った。
5回。先頭で打席に立つと館山の 141キロ直球を左前へ鮮やかに運んだ。これで通算1737安打。 3四球も選びチャンスを演出したが、チームが敗戦したこともあり試合後は｢がんばります｣と言葉少なだった。
9回裏阪神一死 1、 3塁、マット・マートン外野手は中前適時打を放った＝阪神甲子園球場
マット・マートン外野手が猛打賞の活躍で、1000安打に王手をかけた。 6回の第 3打席に左前へ 2試合ぶりのヒットを放つと、10点リードされた 8回無死 1、 2塁では左翼線へ適時 2塁打。 9回一死 1、 3塁でも中前適時打を放ち 3安打 2打点の活躍をみせた。｢最後まで負けないという気持ちでやった。明後日( 9月 1日広島戦)もがんばります｣とプロ野球史上最速となる 6年目での1000安打到達に目を向けた。
マット・マートン外野手は 3本のヒットを放ち、通算 999安打とした＝阪神甲子園球場
重い 1敗には変わりない。それでも、 3点差に詰め寄った終盤の猛追劇は今後の糧にできる。その打線の中心で気を吐き、復調ムードを漂わせたのはマートン。ゲームセットの瞬間までファイティングポーズを崩さなかった。
｢最後まで負けないという気持ちでやっていた。どの打席も大事だけど、最後の方は自分の中でも、いい感覚で打てていた｣
7点を追う 9回。虎戦士が、意地をみせた。先頭の鳥谷が持ち前の選球眼で四球を選び、流れを生み出すと、ゴメスの中越え適時打で反撃開始。Ｍ砲も盟友の一打に奮い立った。一死 1、 3塁の好機で 6番手・久古の 2球目、外角シュートをジャストミート。中前にはじき返すタイムリーを放った。 1イニング 4点を奪う猛攻の一翼を担った。
和田監督も｢ゴメスも含めて、ここ何試合か苦しんでいた選手にいい形のヒットが出ているので、これを上昇するきっかけにしてほしいし、していかないとな｣と前を向いた。
守備では浅い飛球でもあっさり犠飛を許してしまったが…＝阪神甲子園球場
マートンは初回一死 1、 2塁のチャンスに見逃し三振に倒れたものの、大量10点ビハインドだった 8回無死 1、 2塁から、左翼線への適時 2塁打。 6回の 3打席目には左前打を記録し、13日の中日戦(京セラＤ)以来の猛打賞をマークした。
8回一死 1、 3塁での守備では、定位置よりも浅い飛球で犠飛を許してしまった。だが、それを補うだけの打棒でチームを支えてきた男だ。前日29日は 4タコに倒れるなど、ゲーム前の直近 5試合で打率 0.167(18打数 3安打)と落ち込んでいた。得意の固め打ちを再浮上のきっかけにしたいところだ。
球団助っ人初の大台にも王手をかけた。2010年からタテジマに袖を通し、積み重ねてきた安打はついに 999本。ＮＰＢ 6年目での到達となれば、史上最速年数となる。勲章を手にする日が目の前に迫った。
｢明後日( 9月 1日)から、また頑張りたい」 再び、混セの様相を呈してきたペナントレース。抜け出すカギは希代のヒットメーカーが握っている。
4回表ヤクルト二死 1、 3塁、岩崎優投手は館山に左越え３点本塁打を浴びた＝阪神甲子園球場
岩崎優投手が 6安打 7失点で 4回途中にＫＯされた。 1－ 0で迎えた 4回に強力ヤクルト打線に捕まった。味方の失策もあり、二死満塁のピンチを招いた。 7番大引に高めに浮いた直球をとらえられ、走者一掃の 3点適時 3塁打。二死 1、 3塁とし、 9番館山に左翼への 1号 3ランを許した。さらに 2番川端にも左中間への適時打を浴び、交代が告げられた。
岩崎は｢もっと工夫して打者を抑えられるように、ピンチで粘れるピッチャーにならないといけないです｣とうなだれた。 3回までは 1安打無失点と上々の立ち上がりだった。
4回途中でＫＯとなった岩崎優投手。投手に 3ランを浴びては…＝阪神甲子園球場
左翼席に消える放物線をぼう然と見送るしかなかった。投手相手にまさか…。岩崎が館山に 3ランを浴びた。
｢もっと工夫して打者を抑えられるように、ピンチで粘れるピッチャーにならないといけないです｣
1回に 1点を先制してもらったが、 4回にヤクルト打線につかまった。無死満塁から二死までこぎつけるも、大引の中越え 3点 3塁打で 1－ 3。続く中村を敬遠し、館山を確実に打ち取らないといけない場面だったが…。 134キロの初球の直球をうまくすくい上げられた。甲子園がどよめき、虎ファンからは大きなタメ息が漏れた。中西投手コーチも｢あれは論外｣と言い放った。
岩崎は自己ワーストの 7失点で 4回途中ＫＯ。｢ 7点は痛すぎたな。 1－ 3で踏ん張っておかないとな｣と和田監督。自身 4連勝を狙った左腕だが、大炎上で今季 6敗目を喫した。先発 4本柱に続く 5番手として期待されるなか、この教訓を次に生かすしかない。
ＯＢの前で飛んでも無い試合をしたものだ…。いくら燕返しを食らったと言っても、この様な大敗では誰も赦してはくれまい。今一度立て直して、全員野球でファン皆が待ち望む｢二文字｣に向かって前進だ！
ガンバレ！阪神！我らのタイガース！勝利を掴め！
2015年 公式戦 日程と結果( 8月)
2015年 公式戦 日程と結果( 9月)
2015年 公式戦 日程と結果(10月)
8月30日現在順位表
8月30日現在対戦表
※優勝がかかっていますが、 9月 1日のまとめ記事の内容が今までよりも薄くなります。悪しからずご了承ください。
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