番外！清原容疑者の喪失と転落　引退とうまく向き合えず…森元西武監督｢指導者になって欲しかった｣…

　球史に残るスーパースターの転落…清原和博容疑者(48)は、華やかだった現役時代を終えた後、心身とも安定しない時期もあって、新たな目標を見いだせなかった。 2人の愛息との野球を楽しみにしていたが、2014年の離婚でその機会も激減した。引退後の喪失感が、大きく足を踏み外す一因になった可能性もある。最近の清原容疑者は、何よりも愛息の少年野球を楽しみにしていた。週末はグラウンドに出向き、時に指導することもあったという。野球を通じた親子のコミュニケーションは、清原容疑者が引退後に初めて見つけたと言っていい、充実の時間だった。精神面のコントロールが難しくなり、診察を受けた時期もあった。心身とも不安定で、直前に仕事をキャンセルすることもあって周囲から不評を買っていた。現役時代に痛めた両膝は生活にも支障があり、最近までゴルフもできなかった。糖尿病でアルコールや食事も制限が必要だった。痛飲した際に血糖値が急上昇し、病院へ救急搬送されたこともあった。不自由が多い生活の中、やりがいを見つけられぬままに引退後の数年を過ごしていた。いつから、どのような理由で薬物を使用したのか、現時点では明らかになっていない。引退後の喪失感や寂しさ、ストレスがきっかけになってしまったのだろうか。もちろん、どんな理由があろうとも違法薬物の使用は決して許されない。再び野球と、息子たちと向き合うためにも、すべてをつぐなって出直すしかない。
　警視庁によると、同容疑者は容疑を認めている。自宅から覚醒剤と注射器計 3本やストローとパイプ 1本ずつ、携帯電話 4台などを押収。警視庁は、常習していた可能性もあるとみて、携帯電話の通信記録を解析して覚醒剤の入手経路を調べるとともに、尿を鑑定して使用容疑でも捜査する。警察関係者は｢西武時代の1996年に清原容疑者が暴力団関係者とゴルフをともにしていたことが発覚。その際の写真で(巨人在籍時の)1999年 3月、(暴力団に)金銭を要求されたため、警視庁に相談し球団から厳重処分を受けた。この後、関西の暴力団と接触。彼らとつながりを持つことで、他の暴力団からの圧力を排除できると考えたようだ｣と暴力団との関係を構築したきっかけを指摘した。キャンプイン直後に、球界だけではなく日本中を揺るがせたスキャンダル。まだ波紋は広がりそうだ。
　ただただ、残念－。巨人高橋由伸監督(40)と松井秀喜臨時コーチ(41)が 3日、かつての僚友だった清原和博容疑者(48)の逮捕に沈痛な表情を見せた。 3人はクリーンアップとして一時代をともに戦った。春季キャンプ中に飛び込んできた衝撃的な一報に、指導者として肩を並べる 2人は言葉少なだった。 3人はＭＫＴ砲として1998～2002年の 5年間で共闘した。クリーンアップは計 227試合結成。互いの関係はほどよい緊張感で保たれていた。｢清原軍団｣と呼ばれ、自らを慕う後輩を束ねた先輩に対し、松井コーチは孤高を貫き、高橋監督は小久保現侍ジャパン監督を尊敬。好敵手として認め合い、つるむことはなかった。野球とプライベートで一線を画した 3人はグラウンド上で勝利という 1つの目的を追求し続けた。高橋監督と松井コーチは肩書こそ違うが、巨人の再建へ指導者として同じ土俵に立ち、歩み出した。2015年以上の歳月が過ぎ、お立ち台の中央から転落した清原容疑者とはあまりに対照的な光景となった。
　自ら野球界との関係を断つような行動に対し、西武時代に監督だった森祗晶氏(79＝日刊スポーツ評論家)は忠告する手紙を書いたことがあったという。最初に入れ墨を彫った際に｢球界に戻るためにも絶対消してもらう｣と強い意思を見せていたという夫人とも、2014年に離婚した。周囲が願ったように、あくまで野球人としての道を歩み続けていれば、こんな事態に至らなかったのではないか。逮捕の報を耳にし、そう感じている関係者は多いだろう。記事をまとめてみました。

　球史に残るスーパースターの転落…清原和博容疑者は、華やかだった現役時代を終えた後、心身とも安定しない時期もあって、新たな目標を見いだせなかった。 2人の愛息との野球を楽しみにしていたが、2014年の離婚でその機会も激減した。引退後の喪失感が、大きく足を踏み外す一因になった可能性もある。
　最近の清原容疑者は、何よりも愛息の少年野球を楽しみにしていた。週末はグラウンドに出向き、時に指導することもあったという。2014年 9月の離婚後は元夫人が親権を持ったこともあり、対面の機会も限られていた。時にはグラウンドを借り切って親子 3人で練習をすることもあった。ブログでは、その親子練習にダルビッシュが参加したことを報告していた。
　野球を通じた親子のコミュニケーションは、清原容疑者が引退後に初めて見つけたと言っていい、充実の時間だった。
　｢オレは引退とうまく向き合えなかった。最近になってようやく…｣。清原容疑者がそう話したのは、一昨年…2014年の秋頃だった。2008年限りの引退から５年の月日が経過していた。現役時代は誰よりも華やかだった。不調や故障などの苦悩も大きかったが、刺激と充実感に満ちた日々だった。それに比べ、引退後の穏やかな生活になじめなかった。｢何をやっても満足感がなかった｣。精神面のコントロールが難しくなり、診察を受けた時期もあった。心身とも不安定で、直前に仕事をキャンセルすることもあって周囲から不評を買っていた。


　2014年 2月、巨人の那覇キャンプを視察する清原容疑者

　現役時代に痛めた両膝は生活にも支障があり、最近までゴルフもできなかった。糖尿病でアルコールや食事も制限が必要だった。痛飲した際に血糖値が急上昇し、病院へ救急搬送されたこともあった。不自由が多い生活の中、やりがいを見つけられぬままに引退後の数年を過ごしていた。
　 2人の息子が野球を始めるようになり、清原容疑者の様子が変わった。｢長男はオレよりすごい素材だ｣などと目を細め、時に厳しく指導していた。将来的にプロ野球の指導者に就く目標もあったが｢今は息子たちと向き合う時間の方が大切だ｣と話したこともあった。
　そんな清原容疑者にとって、離婚のダメージは大きかった。ある日、自宅に帰ると誰もいなくなる形で家族と別れた。家族と住んだマンションを引き払い、独り暮らしになった。コンビニエンスストアのおにぎりなどで食事を済ませることも多かった。薬物使用が報道されてからは仕事も激減した。最近になって、ようやくテレビ出演などが増えたところだった。
　いつから、どのような理由で薬物を使用したのか、現時点では明らかになっていない。引退後の喪失感や寂しさ、ストレスがきっかけになってしまったのだろうか。もちろん、どんな理由があろうとも違法薬物の使用は決して許されない。再び野球と、息子たちと向き合うためにも、すべてをつぐなって出直すしかない。


　東京・中野区の病院から警視庁に移送された清原容疑者。顔からは大量の汗が噴き出していた

　東京・港区の自宅マンションで覚醒剤を所持していたとして、 2日に警視庁組織犯罪対策 5課が覚せい剤取締法違反容疑で逮捕した元プロ野球選手の清原和博容疑者の自宅から、注射器 3本やストローとパイプ 1本ずつを押収していたことが 3日、警視庁への取材で分かった。同容疑者は覚醒剤の使用も認めており、尿鑑定の結果を待って使用容疑でも立件する方針。警察関係者は、同容疑者が1999年 3月の金銭トラブルをきっかけに暴力団とつながりをもち、約 3年前から常習していた可能性を指摘した。
　｢それは何？｣。 2日夜、東京・港区東麻布 1丁目のマンションに踏み込んだ警視庁捜査員は清原容疑者を問い詰めた。同容疑者は左手に注射器と吸引用のストローを持ったまま。｢そこに置きなさい｣という捜査員の言葉に従い、素直にテーブルに置いたという。
　逮捕容疑は 2日午後 8時48分ごろ、自宅で覚醒剤約 0.1グラムを所持していた疑い。ベッドルームの床からガラスパイプ、リビングの机とキッチンの戸棚から注射器が見つかった。ダイニングでは覚醒剤入りの袋が発見されるなど、室内には覚醒剤や器具が散らばっていた。
　警視庁によると、同容疑者は｢覚醒剤は私のものに間違いありません｣と容疑を認めている。自宅から覚醒剤と注射器計 3本やストローとパイプ 1本ずつ、携帯電話 4台などを押収。｢自宅にあった注射器やガラスパイプは、覚醒剤をやるときに使っていたものです。腕に注射したり、ガラスパイプであぶって吸ったりしていた｣と供述。警視庁は、常習していた可能性もあるとみて、携帯電話の通信記録を解析して覚醒剤の入手経路を調べるとともに、尿を鑑定して使用容疑でも捜査する。


　逮捕された清原容疑者のマンション。短期滞在型で都心の一等地に位置する

　警察関係者は｢西武時代の1996年に清原容疑者が暴力団関係者とゴルフをともにしていたことが発覚。その際の写真で(巨人在籍時の)1999年 3月、(暴力団に)金銭を要求されたため、警視庁に相談し球団から厳重処分を受けた。この後、関西の暴力団と接触。彼らとつながりを持つことで、他の暴力団からの圧力を排除できると考えたようだ｣と暴力団との関係を構築したきっかけを指摘した。
　さらに、同容疑者の部屋から見つかった器具について警察関係者は｢覚醒剤を火にあぶって吸う『あぶり』の際に使用。常習者の多くは『あぶり』では物足りなくなり、静脈に打つために注射器を使う｣と説明。｢少なくとも 3年前ぐらいから常習していたとみている｣とも明かした。
　キャンプイン直後に、球界だけではなく日本中を揺るがせたスキャンダル。まだ波紋は広がりそうだ。
★自宅は
　清原容疑者の自宅は東京都港区の短期滞在型マンションで、東京タワーにも近い都心の一等地にある。家具などを完備しているほか、朝食やタオル交換などのサービスがある。清原容疑者の自宅と同タイプの部屋の賃料は不動産紹介サイトによると月額６６万円。住民の外国人男性(29)は｢ 2回ほど会ったことがあり、最初は若い女性と一緒だった｣と話した。
　マンションの責任者を名乗る女性は清原容疑者について｢何もお話しできることはない｣と淡々と語り、｢事前に警察から協力依頼はあったが、薬物などの話はなかった｣と振り返った。

　ただただ、残念－。巨人高橋由伸監督と松井秀喜臨時コーチが 3日、かつての僚友だった清原和博容疑者(48)の逮捕に沈痛な表情を見せた。 3人はクリーンアップとして一時代をともに戦った。春季キャンプ中に飛び込んできた衝撃的な一報に、指導者として肩を並べる 2人は言葉少なだった。
　一緒に戦った先輩であり、戦友が、薬に侵されていた。重苦しい事実に対する思いを一夜明けて、高橋監督は慎重に言葉を選びながら語った。
　高橋監督：詳しい話が分かっていないので、あまり言うことがない。でも選手として一緒にやっていたのでビックリしましたし、寂しいというか残念というか。今はそれぐらいしかお話できない。
　松井臨時コーチも同じ心境だった。清原容疑者の質問を受け｢う～ん｣と 8秒ほど、次の言葉を接着できなかった。｢ただ驚いたとしか言いようがない。それしかないです｣。最後に会ったのは2010年のエンゼルス時代のアリゾナ春季キャンプに激励に訪れた時。なぜ－。感想が続くはずもなかった。


　巨人松井臨時コーチは清原容疑者の質問に視線を落とす

　 3人はＭＫＴ砲として1998～2002年の 5年間で共闘した。クリーンアップは計 227試合結成。互いの関係はほどよい緊張感で保たれていた。｢清原軍団｣と呼ばれ、自らを慕う後輩を束ねた先輩に対し、松井コーチは孤高を貫き、高橋監督は小久保現侍ジャパン監督を尊敬。好敵手として認め合い、つるむことはなかった。野球とプライベートで一線を画した 3人はグラウンド上で勝利という 1つの目的を追求し続けた。
　 3人で初めて東京ドームのお立ち台に並び立ったのは1999年 6月10日の中日戦。 1発のそろい踏みでファンの大歓声が降り注いだ。インタビュー後、カメラマンが 3人の並ぶ写真を撮ろうとすると、松井コーチが中央の位置を清原容疑者に譲った。中心的存在感を放つ先輩へのリスペクトを 2人は持ち続けた。
　高橋監督と松井コーチは肩書こそ違うが、巨人の再建へ指導者として同じ土俵に立ち、歩み出した。2015年以上の歳月が過ぎ、お立ち台の中央から転落した清原容疑者とはあまりに対照的な光景となった。

　覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで 2日夜に現行犯逮捕された元プロ野球選手清原和博容疑者が、覚せい剤の使用についても認めていることが 3日、警視庁への取材で分かった。
　指導者として球界に戻る希望を持っていた清原容疑者だが、球界との溝は年々深まるばかりだった。ともに西武の黄金期を築いたメンバーが続々と監督に就任しており、同容疑者には自分もという思いを抱いていた。一昨年までは元同僚が指揮を執るチームを中心に春季キャンプを回るなど、強い意識を持っていた。
　ただ、シーズン中はほとんど球場に足を運ばず、野球と関係ない仕事が中心になった。足や上半身に彫った入れ墨も、球界復帰の道を閉ざす大きな要因となった。2014年 2月のキャンプ取材では場違いな白いスーツで登場して批判を浴びた。その直後に週刊文春に薬物疑惑が掲載され、ますます球界と疎遠になっていった。昨年はキャンプ取材の計画を立てたが、各球団からの拒否反応が強かったため中止した経緯もあった。


　1992年 2月、西武春野キャンプで森監督(右)から指導を受ける清原容疑者

　自ら野球界との関係を断つような行動に対し、西武時代に監督だった森祗晶氏は忠告する手紙を書いたことがあったという。
　｢ 5年ほど前だろうか。君は野球人なのだから野球を中心に行動し、しっかり野球を勉強しなさいと手紙を書いた。石毛、伊東、渡辺、秋山…、工藤や田辺も後に続いた。西武でともに戦った仲間が素晴らしい指導者になっている。清原もそうなってほしいと願っていた｣。ただ、森氏の親心は届かず、その後は会うこともなくなっていた。森氏は現在住むハワイで逮捕のニュースを聞き｢驚いて言葉が出ない。なぜ？　どうして？　という思いだ｣と落胆していた。
　最初に入れ墨を彫った際に｢球界に戻るためにも絶対消してもらう｣と強い意思を見せていたという夫人とも、2014年に離婚した。周囲が願ったように、あくまで野球人としての道を歩み続けていれば、こんな事態に至らなかったのではないか。逮捕の報を耳にし、そう感じている関係者は多いだろう。

＜引退後の清原容疑者＞
▼2009年 1月：自伝｢男道｣(幻冬舎)を出版
▼ 同 年 9月：銀座ホステスとの不倫旅行が週刊文春に報じられる
▼2011年：営業イベントや講演会などのキャンセルを繰り返し、補償問題に発展
▼2014年 3月：週刊文春が薬物疑惑を報道。以降、メディア露出が激減
▼ 同 年 9月：2000年に結婚した亜希夫人と離婚
▼2015年 3月：母親の病気回復を願って四国お遍路参り
▼ 同 年 4月：ＴＢＳ系｢中居正広の金曜日のスマたちへ｣に出演、｢自殺を考えた｣ことまで明かして話題となり、再びメディアから出演や取材依頼が増えた
▼ 同 年 8月：フジテレビ系｢ダウンタウンなう｣に出演、司会のダウンタウン浜田から｢クスリやってるの？｣と聞かれる場面も。｢風邪薬はやりましたけど…恨みつらみを買っているんですよ｣と否定
▼ 同 年11月：オフィシャルブログを開設
▼2016年 1月：福岡ヤフオクドームで開催された名球会イベントに登場

◆清原　和博(きよはら・かずひろ)：1967(昭和42)年 8月18日生まれ、48歳。大阪府出身。ＰＬ学園高校では 1年夏から甲子園に 5季連続で出場し、 2度優勝( 1、 3年夏)した。1985年秋のドラフトでは当時最多タイとなる 6球団から 1位指名を受け、西武に入団。 1年目に高卒新人として歴代最多の31本塁打を放ち、新人王を獲得。1996年オフにＦＡで巨人に移籍。2005年オフに戦力外となり、オリックスへ。2008年に現役を引退した。通算成績は2338試合に出場、2122安打、打率 0.272、 525本塁打、1530打点。右投げ右打ち。

　容疑を認めているとは言うものの、現役時代(オリックス時代からとも巨人時代からとも言われている)から使っていたという話も有る。いったい、いつから使っていたのかもこの回にはっきりするかも知れませんね。

　
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