15日ナゴヤドームで中日－阪神 4回戦が行われ、中日は初回、ナニータと谷の連続右前適時打で先制。 2回はビシエドの 5号 3ランなどで 4点追加。阪神能見は 2回ＫＯ。 7回無失点のジョーダンが来日初勝利。中日は連敗を｢３｣で止めた。阪神は能見が誤算で打線も元気なく、 3連勝ならなかった。先発で初対戦のジョーダンに 7回無失点と抑えこまれた。完敗で首位から陥落。金本知憲監督(48)は警告を発した。今季18試合目でワーストといえる内容だった。今季 2度目の零封負け。連勝は｢２｣で止まり 2位タイに後退した。怒りの要素にはこと欠かない(？)内容。それでも金本監督は“仏”だった。確かにどんな強いチームでも年間50試合以上は負ける。完封もされる。常々話す｢負けてもファンが納得する負け方｣とまではいかなかったかもしれないが、中盤以降はガラッと若手に切り替え、陽川もプロ初安打。この 1敗に、とやかく声を荒らげるつもりはない。 6日の巨人戦(東京Ｄ)で菅野に完封負けを喫した際は打者の工夫のなさを厳しく指摘。翌 7日は10－ 1で快勝した。延長10回をわずか 2安打で敗れた 9日の広島戦(甲子園)後は就任後、最大級の怒りを発した。翌10日はゴメス、ヘイグの両助っ人を故障などで欠く中、指揮官直々の円陣での檄も飛び出して、若手選手が奮起。敗れはしたものの 9回に 3得点して猛追する執念を見せた。最後まで穏やかに話して、席を立った。さあ、第 2戦。やり返せ－。将の“無言の檄”に、ナインがどう応えるか。
ルーキー高山俊外野手(22＝明治大學)は10試合連続安打で止まった。14日ＤｅＮＡ戦で、阪神のドラフト入団新人では 3人目の10試合連続安打に乗せていたが、この日でストップした。
阪神 3年目の陽川(ようかわ)尚将内野手(24)がプロ入り初出場初打席で初安打を放った。 6点ビハインドの 5回の守備で、ヘイグに代わり 3塁守備に就くと、 7回一死 1塁でバッターボックスへ。中日先発ジョーダンの内角低めの変化球を左前へ運んだ。陽川は金本知憲監督が将来の大砲候補として名前を挙げるなど、期待されている。ウエスタン・リーグでは 5本塁打、18打点の 2冠と結果を残し、13日に出場選手登録されていた。敗戦の中で記念すべき一打が生まれた。大卒 3年目の陽川尚将内野手が 5回の守備からプロ初出場を果たし、 7回の初打席で左前打を放った。今季、阪神でプロ初安打を放った若手は 4人目。超変革打線に新たな顔が加わった。大敗ムードに沈んでいた左翼席の虎党が、一気に沸いた。 3年目の陽川が放ったプロ初安打に歓声が起こり、チャンステーマが鳴り響いた。完敗の中で灯した希望の光。気迫の一打で反撃ムードを作り出した。 3月25日の開幕戦(対中日、京セラＤ)でのＤ 1位・高山俊外野手に続き、プロ初打席初安打をマーク。結果は 0－ 6の完敗も、猛虎にとって、あすにつながる“中身”のある 1敗になった。大阪で生まれ育ち、大阪市内の実家には今も赤星憲広氏(40)のパネルが飾ってあるほど、根っからの虎党。今岡誠・現 2軍打撃兼野手総合コーチに憧れていた少年は、遠回りしてプロでの一歩目を踏み出した。関西金光学園金光大阪高校 3年時の2009年ドラフトで巨人から育成枠で指名を受けたが、拒否した。 1、 2年目は 2軍生活に終わったが、新任の金本監督の目に留まり、 1軍キャンプに抜擢され直々の打撃指導も受けてきた。 2軍で 5本塁打18打点と結果を出して13日に初めて 1軍昇格を果たし、 5回の守備からプロ初出場。 6回の 3塁守備では 3塁線を破られる 2塁打。｢アレは無理でした｣と悔しがったが、持ち前の打力を示した。若虎のヤル気が完敗にそがれることはない。期待の大砲候補の必死さが、チームに新たな勢いを生む。陽川の父・校童(こうどう)さん(52)は大阪市内の自宅でテレビ観戦。エールを送っていた。
阪神先発能見篤史投手(36)が悪夢を味わった。 1回、ナニータと谷に連続適時打を浴びて先制の 2点を失うと、 2回に打ちのめされた。難なく二死を奪った後だ。 3連打されて 1点を追加され、なおも 1、 2塁。 4番ビシエドに内角一辺倒の攻めに終始し、最後はインハイ直球を狙い打たれた。大飛球は瞬く間に左翼席へ。痛恨の 3ランを許して、この回でタオルを投げ込まれた。
16日に先発する岩貞祐太投手(24)は熊本市出身。実家は同市東区にあり、今回の熊本地震で被害に見舞われた。東区は震度 7を観測した益城町の隣。親族が多く住んでおり、現在も避難生活を続けているという。故郷のためにも、勝利を目指す。また、この日の中日戦では半旗が掲げられ、両チームの選手はユニホームの袖に喪章をつけてプレーした。記事をまとめてみました。
＜中日 6－ 0阪神、 4回戦＞◇15日◇ナゴヤドーム
中日は初回、ナニータと谷の連続右前適時打で先制。 2回はビシエドの 5号 3ランなどで 4点追加。阪神能見は 2回ＫＯ。
大量援護をもらった中日の先発ジョーダンは、力のある直球を軸に安定感のある投球。 6回を終え 2安打無失点の好投を続けた。
7回無失点のジョーダンが来日初勝利。中日は連敗を｢３｣で止めた。阪神は能見が誤算で打線も元気なく、 3連勝ならなかった。
序盤に大量リードを奪われ、苦い表情の金本知憲監督＝ナゴヤドーム
次こそやり返してや！ 阪神は投打に精彩を欠いて今季 2度目の零封負け。ビシエドに開幕から 4試合連続本塁打を浴びると、先発で初対戦のジョーダンに 7回無失点と抑えこまれた。完敗で首位から陥落。金本知憲監督は｢あしたが大事。同じような流れになると『何やっとんだ』となる｣と警告を発した。
今季18試合目でワーストといえる内容だった。ビシエドに対戦 4戦連発され、能見が 2回 6失点ＫＯ。打線も散発 4安打で今季 2度目の零封負け。連勝は｢２｣で止まり 2位タイに後退した。怒りの要素にはこと欠かない(？)内容。それでも金本監督は“仏”だった。
｢完封負けなんて、年に何回かはあるんだから。それをいちいち言うつもりもないし｣
3回、戦況を見守る金本知憲監督＝ナゴヤドーム
顔色ひとつ変えず答えた。確かにどんな強いチームでも年間50試合以上は負ける。完封もされる。常々話す｢負けてもファンが納得する負け方｣とまではいかなかったかもしれないが、中盤以降はガラッと若手に切り替え、陽川もプロ初安打。この 1敗に、とやかく声を荒らげるつもりはない。
ただ…大事なのは、その後に続けた言葉だ。
｢あした、どうするかやね。対策というか、次の日どうするか。次の対戦でどうするかだから。次にジョーダンと対戦したときに何を見せてくれるか。あした、どうするか。その方が大事だから。また同じような流れになると、これはもう『何やっとんだ』となる｣
もし16日も、こんな試合だったら…。淡々とした口調が、逆にすごみを感じさせた。ビシエドには開幕戦から 4試合すべてで本塁打を浴び、17打数11安打 9打点とカモにされている。将は｢詰めが甘い。攻め方を工夫していかないと｣とクギを刺した。
1回、中日・ナニータに適時打を打たれ天を仰ぐ先発の能見篤史投手＝ナゴヤドーム
6日の巨人戦(東京Ｄ)で菅野に完封負けを喫した際は打者の工夫のなさを厳しく指摘。翌 7日は10－ 1で快勝した。延長10回をわずか 2安打で敗れた 9日の広島戦(甲子園)後は｢なんとなくやっているのか｣と就任後、最大級の怒りを発した。翌10日はゴメス、ヘイグの両助っ人を故障などで欠く中、指揮官直々の円陣での檄も飛び出して、若手選手が奮起。敗れはしたものの 9回に 3得点して猛追する執念を見せた。
過去 2度、金本監督が｢あしたは｣と“予告”した試合では必ず、何か答えを見せてきた。しかも今回はこれまでと違って、怒りをにじませることも、あらわにすることもなかった。それだけに逆に怖い！？ 予告というより、警告といえる。
｢こういう試合もあるしね。特にどうこうはないですよ｣
最後まで穏やかに話して、席を立った。さあ、第 2戦。やり返せ－。将の“無言の檄”に、ナインがどう応えるか。
4回表阪神無死、バットを折られ 1ゴロに倒れた高山俊外野手＝ナゴヤドーム
ルーキー高山俊外野手は10試合連続安打で止まった。
1回、 3直に倒れたのがもっともいい当たり。その後はジョーダンの内角攻めに圧倒されて、この日は 3打数無安打に終わった。
｢単純に、力は向こうが上だったということ｣。14日ＤｅＮＡ戦で、阪神のドラフト入団新人では 3人目の10試合連続安打に乗せていたが、この日でストップした。
7回、陽川尚将内野手が記念すべきプロ初打席初安打。しぶとく左前に運んだ＝ナゴヤドーム
阪神 3年目の陽川尚将内野手がプロ入り初出場初打席で初安打を放った。
6点ビハインドの 5回の守備で、ヘイグに代わり 3塁守備に就くと、 7回一死 1塁でバッターボックスへ。中日先発ジョーダンの内角低めの変化球を左前へ運んだ。
陽川は金本知憲監督が将来の大砲候補として名前を挙げるなど、期待されている。ウエスタン・リーグでは 5本塁打、18打点の 2冠と結果を残し、13日に出場選手登録されていた。
7回表阪神一死 1塁、陽川尚将内野手は左前安打を放った＝ナゴヤドーム
敗戦の中で記念すべき一打が生まれた。大卒 3年目の陽川尚将内野手が 5回の守備からプロ初出場を果たし、 7回の初打席で左前打を放った。今季、阪神でプロ初安打を放った若手は 4人目。超変革打線に新たな顔が加わった。
大敗ムードに沈んでいた左翼席の虎党が、一気に沸いた。 3年目の陽川が放ったプロ初安打に歓声が起こり、チャンステーマが鳴り響いた。完敗の中で灯した希望の光。気迫の一打で反撃ムードを作り出した。
｢必死に食らいついていっただけです｣
7回だ。目の前でゴメスが四球を選んで一死 1塁。カウント 1－ 2からの 4球目。低めの変化球をとらえた。うまく左前へ運び、｢Ｈ｣ランプを灯した。 3月25日の開幕戦(対中日、京セラＤ)でのＤ 1位・高山俊外野手に続き、プロ初打席初安打をマーク。結果は 0－ 6の完敗も、猛虎にとって、あすにつながる“中身”のある 1敗になった。
金本知憲監督(右)にねぎらわれた陽川尚将内野手＝ナゴヤドーム
北條と陽川を途中出場させ、 5回の攻撃終了時にヘイグと西岡を下げた。野手 8人中 6人が20代になり、平均年齢は24.8歳。若虎に出番を与えた中で、指揮官が春キャンプから目をかけてきた 2人が快音を響かせた。
｢きょうは北條が速い真っすぐを打って、陽川が苦手な変化球を打って。その 2つに関してはよかったところ。救われた…救われたと言ったらおかしいけど、俺の気持ちがね｣と、金本監督は胸の内を明かした。
大阪で生まれ育ち、大阪市内の実家には今も赤星憲広氏のパネルが飾ってあるほど、根っからの虎党。今岡誠・現 2軍打撃兼野手総合コーチに憧れていた少年は、遠回りしてプロでの一歩目を踏み出した。
6回、中日・ビシエドの打球に飛びつくも、捕球できなかった陽川尚将内野手＝ナゴヤドーム
関西金光学園金光大阪高校 3年時の2009年ドラフトで巨人から育成枠で指名を受けたが、拒否した。周囲に相談した上で、最後は自分で東農大進学を決めた。｢(決断が)よかったと思えるようにしたい｣という思いを胸にバットを振ってきた。 1、 2年目は 2軍生活に終わったが、新任の金本監督の目に留まり、 1軍キャンプに抜擢され直々の打撃指導も受けてきた。
2軍で 5本塁打18打点と結果を出して13日に初めて 1軍昇格を果たし、 5回の守備からプロ初出場。 6回の 3塁守備では 3塁線を破られる 2塁打。｢アレは無理でした｣と悔しがったが、持ち前の打力を示した。
｢あしたも必死に結果を求めていくだけです｣
若虎のヤル気が完敗にそがれることはない。期待の大砲候補の必死さが、チームに新たな勢いを生む。
陽川の父・校童さんは大阪市内の自宅でテレビ観戦。初打席に立った息子を見て｢ちょっと緊張していた。空振りするかと思いました｣と不安がよぎったが…。｢技術のことはわからないですけど、よかったです。口べたですけど、本当によくがんばる子なんです。今度、仕事が休みのときには応援に行こうと思います｣とエールを送っていた。
能見篤史投手(左)はビシエドに決定的な 3ランを被弾した
阪神先発能見篤史投手が悪夢を味わった。 1回、ナニータと谷に連続適時打を浴びて先制の 2点を失うと、 2回に打ちのめされた。難なく二死を奪った後だ。 3連打されて 1点を追加され、なおも 1、 2塁。 4番ビシエドに内角一辺倒の攻めに終始し、最後はインハイ直球を狙い打たれた。大飛球は瞬く間に左翼席へ。痛恨の 3ランを許して、この回でタオルを投げ込まれた。
今季最短の 2回 6失点で降板。前日14日ＤｅＮＡ戦に快勝し、首位タイで名古屋に乗り込んだが、いきなり出ばなをくじかれた。
2回裏中日二死 1、 2塁、能見篤史投手はビシエドに左越え 3点本塁打を浴びた＝ナゴヤドーム
先発・能見が 2回 9安打 6失点と炎上した。 1回にナニータ、谷に連続適時打を許し、 2回にはビシエドに 3ランを献上。｢感触はよくなかった。ファウルにもならなかったですし…｣。 2回以下で先発ＫＯされるのは2008年 6月 7日のソフトバンク戦(甲子園、 2回 6安打 2失点)以来。香田投手コーチは｢きょうは球が高かった｣と分析した。
16日に先発する岩貞祐太投手は熊本市出身。実家は同市東区にあり、今回の熊本地震で被害に見舞われた。
｢最初は連絡がつかなかった。家の中はグチャグチャになってしまって大変だったようです。(家族は)パニックになっていました。僕は何もすることができなかったんですが、今後、何もないことを祈るだけです。心配です｣
東区は震度 7を観測した益城町の隣。親族が多く住んでおり、現在も避難生活を続けているという。｢アウトはアウト。ゴロであってもフライであっても。そこは意識しない｣と、故郷のためにも、勝利を目指す。
また、この日の中日戦では半旗が掲げられ、両チームの選手はユニホームの袖に喪章をつけてプレーした。
震災のせいではないだろうが、虎も半旗を掲げてしまった…。2016年シーズンこそ全員野球でファン皆が待ち望む｢二文字｣に向かって前進だ！ ガンバレ！阪神！我らのタイガース！勝利を掴め！
2016年 公式戦 日程と結果(04月)
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