●14日阪神甲子園球場で阪神-広島24回戦が行われ、ららぽーとナイターと題して、ららぽーと 甲子園の大嶋正憲所長(56)が始球式を務めた。高校まで継続した野球の経験を生かして、ストラ イク投球を披露。試合前から場内を沸かせた。大嶋所長と同じ年の阪神の平田勝男チーフコーチ (57)は明治大學の同窓生。試合前には談笑するひと幕も。同校OB高山俊外野手(23=明治大學) にエールを送った。
●広島は 1回に鈴木の 3ゴロの間と、野間の適時打で 2点を先制。阪神は 1回にゴメスの 3ゴロ の間に 1点を返した。阪神は 5回に 3塁まで走者を進めたが、得点につなげられなかった。広島 は 8回に安部が 2点適時 2塁打で逆転。そのまま逃げ切り勝ちをした。阪神は 7回に一時は勝ち 越すも継投策が実らなかった。金本阪神が逆転負けを喫し、クライマックスシリーズ(CS)を主 催できる 2位以上が消滅した。 2点を追う 7回にゴメスの適時打などで 3点を挙げて逆転したが、 直後の 8回に 3番手のコーディ・サターホワイト投手(29)が安部に再逆転を許す 2点 2塁打を献 上。金本知憲監督(48)は厳しい表情だった。
●阪神が来季への補強として、海外フリーエージェント(FA)権を保有する楽天・嶋基宏捕手 (31)の獲得調査を進めていることが14日、分かった。この日の広島戦は逆転負けで、 2位が消滅。 16日にもクライマックスシリーズ(CS)進出の可能性もなくなる。巻き返しの来季へ、センター ラインの強化は必至だ!16日にもBクラスが確定する阪神が、今オフのFA補強として、嶋の調 査を進めていることが分かった。阪神は嶋が現在、FA権行使を選択肢に入れているという情報 を水面下でキャッチしている。今季年俸は 1億1000万円。所属球団の上位 4位から10位のBラン クに所属しているとみられ、金銭補償に加えて人的補償をともなうが、多少のリスクは覚悟して いる。原口はクリーンアップを任せられる打力を誇りながらもスローイングに課題があり、首脳 陣の間では来季以降の 3塁転向プランも浮上している。新人の坂本も高素質を示しているが、ま だまだ経験が必要だ。嶋の獲得調査は今に始まったわけではない。実は今季中、阪神と楽天との 間で嶋をめぐるトレードが画策されていたことも明らかになった。交換要員の関係から両球団が 折り合うことはなかったが、阪神球団内では継続調査という形でまとまったという。広島に18敗 目を喫し、 2位も消滅。金本監督は意に介さなかった。もう来季に向けて動き出している。世代 交代という波は絶やさず、抑えるべきところは抑える。金本政権 2年目へ、あらゆる可能性を探 っていく。
●高山が 1回一死 1塁で広島・薮田和樹投手(24)の内角高めの直球をフルスイングすると打球は 詰まりながらも中前へ運んだ。1981年の巨人・原辰徳氏(58=前巨人監督)に並ぶ新人のシーズン 通算 126安打目(歴代 9位タイ)だった。笑顔はない。もう 1本出ていれば…。個人記録よりも 3 度のチャンスで凡退し、チームを勝利に導けなかったことを悔いた。だが、振り返ってもしよう がない。反省して、また明日に生かせばいい。残り10試合。1998年に坪井智哉氏(42=現DeNA 一軍打撃コーチ)がマークした球団新人最多の 135安打まで、あと 9本。射程圏だ。チームのため、 そして自分のために、打って打って打ちまくる。
●マウロ・ゴメス内野手(32)が一時勝ち越しとなる中前適時打を放った。 7回二死 1、 2塁。広 島九里亜蓮(25=亜細亜大学)の 6球目の変化球に食らいつき、中前へ運んだ。 2塁走者の荒木郁也 内野手(28)が生還した。ひたむきな姿勢をみせた。 3- 3の同点に追いついた直後の 7回二死 1、 2 塁。ゴメスが一時勝ち越しのタイムリーを放って、残留に向けて力強くアピールだ。来季に向け て、球団は大物外国人の獲得に本腰を入れる方針で、同じドミニカ共和国出身でバリバリのメジ ャーリーガー、カルロス・ゴメス外野手(30=レンジャーズ)の獲得も議論されているほど。ここ 3 年チームの中心メンバーだった男の去就に影響する可能性も出てくる。わずかに残るクライマッ クスシリーズ出場の可能性を信じて奮闘するG砲。残り10試合。勝利を目指して突っ走っていく 先にタテジマ残留が見えてくる。
●梅野隆太郎捕手(25)が出場選手登録即先発で、藤浪と今季10試合目のバッテリーを組んだ。 6 勝11敗と自身の借金「5」を抱える藤浪の再生も担う再出発も、初回にいきなり 3四球を出して 2 失点。「やっぱり四死球ですね」と悔やんだ。
●先発の藤浪晋太郎投手(22)が自己最速の 160キロを記録した。これまでの最速は 158キロだっ たが、初回一死満塁で鈴木を迎え、カウント 2ストライクからの 3球目、外角低めボール球で大 台を記録した。前打者松山の 3球目には 159キロをマークし、自己記録を更新していた。 藤浪晋太郎投手は自身今季ワーストの 6四球を与え、 7回途中でマウンドを降りた。初回に広島 鈴木に対して 160キロを計測。剛速球むなしく、 2点の先制を許した。 6回には鈴木に右前適時 打を浴びて 3点目を与えた。 7回に二死 2塁で丸を迎えたところで降板した。序盤の不安定さは 相変わらずで、 1回から 2点を失った。だがその大ピンチの中で、進化の道しるべとなる数字を 手にした。この日23球目の外角低めへ外れたボール球が、 160キロに達した。プロ野球史上 6人 目。日本人選手では由規(ヤクルト)、大谷(北海道日本ハム)に次いで 3人目の、大台突破だった。 2~ 6回は完全に立ち直った。 7回途中 4安打 3失点(自責 2)。先頭打者への 3四球など、今季 最多 6四球が痛かった。かすかに右腕に残った手応えを頼りに、今季最終登板となる見込みの次 回登板へ臨む。記事をまとめてみました。
<阪神 4- 6広島、24回戦>◇14日◇阪神甲子園球場
ららぽーとナイターと題して、ららぽーと甲子園の大嶋正憲所長が始球式を務めた。高校まで 継続した野球の経験を生かして、ストライク投球を披露。試合前から場内を沸かせた。
大嶋所長と同じ年の阪神の平田チーフコーチは明治大學の同窓生。試合前には談笑するひと幕 も。新人王争いをする同校OB高山に「母校の卒業生が頑張ってくれるのはうれしい。ぜひとも新 人王を取ってください」とエールを送った。
8回表広島一死 1、 3塁、安部友裕内野手に右越えに逆転 2点適時 2塁打を打たれた サターホワイト投手=阪神甲子園球場
広島は 1回に鈴木の 3ゴロの間と、野間の適時打で 2点を先制。阪神は 1回にゴメスの 3ゴロ の間に 1点を返した。
広島は 6回に鈴木の右前適時打で 1点を追加した。阪神は 5回に 3塁まで走者を進めたが、得 点につなげられなかった。
広島は 8回に安部が 2点適時 2塁打で逆転。そのまま逃げ切り勝ちをした。阪神は 7回に一時 は勝ち越すも継投策が実らなかった。
9回表広島二死 1、 2塁、金本知憲監督(中央)は代打狩野恵輔捕手が右飛に倒れるのを見届け 引き揚げる=阪神甲子園球場
金本阪神が逆転負けを喫し、クライマックスシリーズ(CS)を主催できる 2位以上が消滅した。
2点を追う 7回にゴメスの適時打などで 3点を挙げて逆転したが、直後の 8回に 3番手の サターホワイトが安部に再逆転を許す 2点 2塁打を献上。金本知憲監督(48)は「(今季は) 7、 8、 9 回で逆転されるケースが何回もあった。あそこで投げる投手がいなかったということ。今年 1年 の課題です」と厳しい表情だった。
試合前、練習に臨む金本知憲監督と福留孝介外野手=阪神甲子園球場
阪神が来季への補強として、海外フリーエージェント(FA)権を保有する楽天・嶋基宏捕手 の獲得調査を進めていることが14日、分かった。この日の広島戦は逆転負けで、 2位が消滅。 16日にもクライマックスシリーズ(CS)進出の可能性もなくなる。巻き返しの来季へ、センター ラインの強化は必至だ!
球場の左サイドが真っ赤に染まる。リーグ優勝した広島の迫力に屈するかのように逆転負けを 喫した。とにかく、守り勝てない。16日にもBクラスが確定する阪神が、今オフのFA補強とし て、嶋の調査を進めていることが分かった。
嶋は昨年 9月に海外FA権を取得。2014年から年俸変動制の 4年契約を結んでいるが、行使可 能な内容となっている。阪神は嶋が現在、FA権行使を選択肢に入れているという情報を水面下 でキャッチしている。
ソフトバンク戦に出場した楽天・嶋基宏捕手。阪神はFA補強へ向けて調査を進めていく =コボスタ宮城
今季年俸は 1億1000万円。所属球団の上位 4位から10位のBランクに所属しているとみられ、 金銭補償に加えて人的補償をともなうが、多少のリスクは覚悟している。球団幹部は「可能性のあ る選手は調査しています」と具体名を明かすことはなかったものの、FA補強に踏み切る考えを強 調した。
リーグ 5位に沈む阪神は金本監督が掲げるスローガン「超変革」の下で若手が台頭したが、捕手 事情に悩まされた。開幕から岡崎と梅野の日替わりが続き、 4月末には原口を育成から昇格。 原口はクリーンアップを任せられる打力を誇りながらもスローイングに課題があり、首脳陣の間 では来季以降の 3塁転向プランも浮上している。新人の坂本も高素質を示しているが、まだまだ 経験が必要だ。
雨の甲子園で2位も完全消滅した金本知憲監督。CSも崖っぷちだ=阪神甲子園球場
球場の左サイドが真っ赤に染まる。リーグ優勝した広島の迫力に屈するかのように逆転負けを 喫した。とにかく、守り勝てない。16日にもBクラスが確定する阪神が、今オフのFA補強とし て、嶋の調査を進めていることが分かった。
嶋は昨年 9月に海外FA権を取得。2014年から年俸変動制の 4年契約を結んでいるが、行使可 能な内容となっている。阪神は嶋が現在、FA権行使を選択肢に入れているという情報を水面下 でキャッチしている。
今季年俸は 1億1000万円。所属球団の上位 4位から10位のBランクに所属しているとみられ、 金銭補償に加えて人的補償をともなうが、多少のリスクは覚悟している。球団幹部は「可能性のあ る選手は調査しています」と具体名を明かすことはなかったものの、FA補強に踏み切る考えを強 調した。
7回、選手交代を告げる金本知憲監督=阪神甲子園球場
リーグ 5位に沈む阪神は金本監督が掲げるスローガン「超変革」の下で若手が台頭したが、捕手 事情に悩まされた。開幕から岡崎と梅野の日替わりが続き、 4月末には原口を育成から昇格。原口 はクリーンアップを任せられる打力を誇りながらもスローイングに課題があり、首脳陣の間では 来季以降の 3塁転向プランも浮上している。新人の坂本も高素質を示しているが、まだまだ経験 が必要だ。
「センターラインの強化は明白」と球団幹部。もちろん若手のさらなる成長が理想であることは いうまでもないが、今季70試合出場、労組日本プロ野球選手会の会長も務め、リーダーシップの ある嶋は補強ポイントに合致しているだろう。
ベンチの金本知憲監督=阪神甲子園球場
嶋の獲得調査は今に始まったわけではない。実は今季中、阪神と楽天との間で嶋をめぐるトレ ードが画策されていたことも明らかになった。交換要員の関係から両球団が折り合うことはなか ったが、阪神球団内では継続調査という形でまとまったという。
阪神フロント陣は今後の補強方針について金本監督の意向を最大限尊重する考えを示しており、 遠征先などでも四藤球団社長、高野球団本部長らが指揮官と来季構想のすり合わせを行っている。 今夏の長期ロード明けに坂井オーナーと金本監督が今季 2度目の会食をしていたことも判明。嶋 の獲得調査も現場の要望がさらに強まれば一気に進むことは間違いない。
広島に18敗目を喫し、 2位も消滅。金本監督は「何をいまさら…」と意に介さなかった。もう来 季に向けて動き出している。世代交代という波は絶やさず、抑えるべきところは抑える。金本政 権 2年目へ、あらゆる可能性を探っていく。
▽FA(フリーエージェント)権
出場選手登録( 1軍登録) 145日を 1年とし、合計 8年(2007年以降のドラフト会議で入団した大 学生・社会人選手は 7年)で国内FA権、 9年で海外FA権を取得できる。FA有資格者は、日本 シリーズが終了した日の翌日から、土、日、祭日を除く 7日間以内に、FA権の行使の有無を表 明。上記期間を経た翌日に、FA宣言選手として公示される。公示の翌日から旧球団を含めすべ ての球団と交渉を行うことができる。
▽嶋 基宏(しま・もとひろ)
捕手。1984(昭和59)年12月13日生まれの31歳。岐阜県出身。中京大學附属中京高校から国学院 大學を経て、2007年大・社D 3巡目で楽天に入団。ベストナイン、ゴールデングラブ賞 2度受賞。 今季は70試合に出場し、打率 0.279、 1本塁打、14打点。通算成績は1110試合に出場、打率 0.251、 19本塁打、 244打点。 1メートル79、82キロ。右投げ右打ち。今季年俸 1億1000万円。背番号「37」
◆データBOX◆ ◎…阪神が敗れ、 2位が完全消滅。阪神が残り全勝、 2位巨人が残り全敗すると勝率 0.471で並 ぶが、今季の当該対戦成績(巨人の15勝 6敗 1分け)では巨人が上回るため、阪神の 3位以下が確 定した。 ◎…阪神は16日にもCS出場の可能性が消滅。条件は15、16日の 3位DeNA戦に連敗。この時 点で阪神が残り8試合に全勝しても、64勝76敗 3分け、勝率 0.457。DeNAが残り 7試合全敗 すると65勝75敗 3分け、勝率 0.464となり、勝率でDeNAを上回れないため、阪神の 4位以下 が確定する。
1回に快音を響かせた高山俊外野手。新人記録へまた1歩進んだ=阪神甲子園球場
また 1人、偉大な球界の先輩に肩を並べた。高山が 1回一死 1塁で広島・薮田の内角高めの直 球をフルスイングすると打球は詰まりながらも中前へ運んだ。1981年の巨人・原辰徳氏に並ぶ新 人のシーズン通算 126安打目(歴代 9位タイ)だった。
2ランホームランを放ちバンザイの巨人・原辰徳内野手=1981(昭和56)年10月25日、後楽園球場
「でも、(あとの 4打席で)もう少しできることがあった思うので…。それよりも最後とかですね」 笑顔はない。もう 1本出ていれば…。個人記録よりも 3度のチャンスで凡退し、チームを勝利 に導けなかったことを悔いた。まずは 1点を追う 5回一死 3塁で空振り三振に。 7回一死満塁か らはどん詰まりの 1ゴロ。松山の本塁悪送球を誘って 3走・上本は生還したが、主軸として喜べ なかった。そして、 2点を追う 9回一死 2塁。中崎の直球にバットは空をきった。
1回、安打を放った高山俊外野手=阪神甲子園球場
だが、振り返ってもしようがない。反省して、また明日に生かせばいい。残り10試合。1998年 に坪井智哉氏がマークした球団新人最多の 135安打まで、あと 9本。射程圏だ。チームのため、 そして自分のために、打って打って打ちまくる。
7回裏阪神二死 1、 2塁、中前適時打を放ったマウロ・ゴメス内野手=阪神甲子園球場
マウロ・ゴメス内野手が一時勝ち越しとなる中前適時打を放った。
7回二死 1、 2塁。広島九里の 6球目の変化球に食らいつき、中前へ運んだ。 2塁走者の荒木 が生還した。
「打ったのはスライダー。カウント 3- 2だったから、ストライクゾーンに来た球をヒットゾー ンに打ち返すことだけをイメージしていたよ」と振り返った。
7回に勝ち越しのタイムリーを放ったマウロ・ゴメス内野手。残留へ必死のアピールだ =阪神甲子園球場
ひたむきな姿勢をみせた。 3- 3の同点に追いついた直後の 7回二死 1、 2塁。ゴメスが一時 勝ち越しのタイムリーを放って、残留に向けて力強くアピールだ。
「いつもいい球が来たらきたら打とうと心掛けている。結果が出て良かった」
2番手・九里の外角低めのカットボールに食らい付いて、打球は中前で跳ねた。 2走・荒木が 快足を飛ばして本塁生還。G砲は 2日のDeNA戦(甲子園)で放ったソロ以来、 8試合ぶりの一 打に充実の表情をにじませた。
3回、安打を放ったマウロ・ゴメス内野手=阪神甲子園球場
今季は 129試合に出場して、打率 0.260も打点75、21本塁打はチームトップ。しかし、リーグ ワーストの 124三振。 1塁を守れる原口の台頭などもあって、ベンチを温める機会も増えている。
来季に向けて、球団は大物外国人の獲得に本腰を入れる方針で、同じドミニカ共和国出身でバ リバリのメジャーリーガー、カルロス・ゴメス外野手の獲得も議論されているほど。ここ 3年チ ームの中心メンバーだった男の去就に影響する可能性も出てくる。
1回、サードゴロに倒れたマウロ・ゴメス内野手=阪神甲子園球場
2点を追う 1回一死満塁では 3ゴロを放った後に 1塁へ全力疾走して 3塁併殺を阻止。打点を 挙げた。 3回には先発薮田から中前打を放つなど、停滞気味の虎打線の中で目立っていた。
わずかに残るクライマックスシリーズ出場の可能性を信じて奮闘するG砲。残り10試合。勝利 を目指して突っ走っていく先にタテジマ残留が見えてくる。
7回、タイムリーを放ったマウロ・ゴメス内野手、後方は手を叩く金本知憲監督=阪神甲子園球場
★メッセは残留へ
来日 1年目で“ポスト・マートン”として期待されたヘイグが米国に帰国。球団は痛めていた 右肩の検査、治療のためと発表したが、再来日の予定はなし。退団となる見通しだ。ゴメスは現時点で白紙。球団サイドは 8月中旬に高野球団本部長が渡米するなど、新外国人の調査を進めて いる。また 2年ぶりに 2桁勝利をあげたメッセンジャーは残留が決定的となっている。
6回表阪神無死 1塁、丸佳浩外野手の 2盗に悪送球する梅野隆太郎捕手=阪神甲子園球場
梅野隆太郎捕手が出場選手登録即先発で、藤浪と今季10試合目のバッテリーを組んだ。
6勝11敗と自身の借金「5」を抱える藤浪の再生も担う再出発も、初回にいきなり 3四球を出し て 2失点。「やっぱり四死球ですね」と悔やんだ。ただ 6回まで追加点を許さなかった投球には「あ いつの置かれている状況の中では、粘って粘っていい投球をしていたと思う。コースより気持ち で勝負しろ! と言いました。たとえ真ん中でも強い球を投げようと。だから 7回まで投げられ たんじゃないかな」と認めた。
阪神先発の藤浪晋太郎投手=阪神甲子園球場
阪神先発の藤浪晋太郎投手が自己最速の 160キロを記録した。
これまでの最速は 158キロだったが、初回一死満塁で鈴木を迎え、カウント 2ストライクから の 3球目、外角低めボール球で大台を記録した。前打者松山の 3球目には 159キロをマークし、 自己記録を更新していた。
6回表広島マウンドで汗をぬぐう藤浪晋太郎投手=阪神甲子園球場
阪神先発の藤浪晋太郎投手は自身今季ワーストの 6四球を与え、 7回途中でマウンドを降りた。 初回に広島鈴木に対して 160キロを計測。剛速球むなしく、 2点の先制を許した。 6回には 鈴木に右前適時打を浴びて 3点目を与えた。 7回に二死 2塁で丸を迎えたところで降板した。
「初回も 6回も、先頭打者に四球を出したところから余計な失点をしてしまいました。それが今 日のすべてだったと思います」と四球を悔やんだ。
自己最速の 160キロをマークした藤浪晋太郎投手。「引っかけ球」だったという=阪神甲子園球場
もがき、苦しみ、大台に乗った。藤浪が 1球で聖地を揺らした。ついに自己最速の 160キロだ。 どよめきがやまない。序盤の不安定さは相変わらずで、 1回から 2点を失った。だがその大ピン チの中で、進化の道しるべとなる数字を手にした。
「引っかけ球ですしね…。別に(スピード)ガンが出たからといって、抑えられるわけではないの で。球速より球質だと思います」
四球を与えた藤浪晋太郎投手は、マウンド上で険しい表情を浮かべた=阪神甲子園球場
1回、 2四球が絡んで一死満塁。今季のこれまで23登板中10登板で 1回に失点していた。もう 同じ過ちは繰り返せない。打席には同い年の“神ってる”鈴木。気持ちも力も入るのは当然だっ た。初球で自己最速を 1キロ更新する 159キロ。そしてカウント 0- 2からの 3球目。この日23 球目の外角低めへ外れたボール球が、 160キロに達した。プロ野球史上 6人目。日本人選手では 由規(ヤクルト)、大谷(北海道日本ハム)に次いで 3人目の、大台突破だった。
抑えなくては数字になど意味がないことは、藤浪自身が最も分かっている。結局、鈴木の 3ゴ ロ間と、野間の適時打で 2点を失い、また 1回から流れを失った。 2~ 6回は完全に立ち直っ た。 7回途中 4安打 3失点(自責 2)。先頭打者への 3四球など、今季最多 6四球が痛かった。
1回、広島・田中広輔内野手に四球を与えた藤浪晋太郎投手=阪神甲子園球場
160キロにも金本監督は「あそこは出るから。アウトロー。うちの球場は」とサバサバ。香田投 手コーチは[打者を追い込むとかカウントを作るとか、もっと大事なことがある」と手厳しかった。 負けは消え 6勝11敗のままだ。かすかに右腕に残った手応えを頼りに、今季最終登板となる見 込みの次回登板へ臨む。
「できるだけリリースを前にして、しっかり打者との距離を詰めるということを意識して投げま した。 160うんぬんを別にして、押し込めているかなという感覚はあった。その感覚は大事にし たいです」 屈辱にまみれたシーズンの最後。スピードガンも、藤浪に訴えかけている。こんなところでつ まずいている男ではないだろうと-。
先発の藤浪晋太郎投手=阪神甲子園球場
◆データBOX◆ ◎…藤浪が自身最速となる 160キロをマーク。これまでは昨年 5月 8日の広島戦(甲子園)の 158 キロが最速だった。他球団を含めると甲子園ではクルーン(横浜)が2005年 7月19日の阪神戦で 161 キロ、大谷(北海道日本ハム)が2014年 7月19日のオールスター第 2戦で 162キロを記録。日本最 速は大谷が今年 9月13日のオリックス戦(札幌D)で記録した 164キロ。
ここまで来てまで、まだまだCSへのチャレンジを忘れていない虎軍。虎(孤)軍奮闘と言わないが、全員野球でファン皆が待ち望む「二文字」に向かっての前進も完全に無くなった! ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
2016年 公式戦 日程と結果(09月)
2016年 公式戦順位表
2016年 ファーム試合日程・結果(09月)
2016年 ファーム試合日程・結果(10月)
◇公式戦全試合実況速報 公式戦全試合をテキスト速報!タイガース迂遠実況で応援気分を盛り上げます。ほかにも対戦中の選手の成績が」一目で分かる「観戦モード」も必見!
◇現場からお届け!トラ番LIVEニュース 主催試合時は、現場から直接ニュースを配信! タイガース情報をどこよりもはやく、そうして細やかに。「生」の情報もお届けします!!