●今季限りでの引退を表明していた福原忍投手が 1日、巨人戦(甲子園)の 8回で現役最終登板した。常にこだわった直球で左飛に打ち取った。後を受けて登場し、 4年連続50試合登板を達成した安藤優也投手は15年間、チームメートだった 1歳上の先輩へ、惜別のメッセージを贈った。地鳴りのような大歓声のなか、リリーフカーが走る。福原が向かった最後のマウンドには金本監督が待っていた。ボールを手渡され、背中をたたかれた。思いと力を込めて別れの直球を投じた。 3塁・鳥谷らがマウンドに集まり、握手を交わす。 3番手・安藤がコールされて到着するまで、名残惜しそうに聖地を見渡した。通算 595試合、83勝 104敗、29セーブ、 137ホールドポイント。これまでの1338回に「1/3」を足して、現役生活に幕を引いた。1998年のある日。群馬・太田市へ大学全日本チームの視察に向かっていた虎スカウト陣が“道中”の埼玉・川越市にあった東洋大學へ立ち寄り、福原を見つけた。同大・高橋昭雄監督(68)は「室内練習場でキャッチボールをしているところを見てもらえたからよかった。キャッチボールはすごかったから」と振り返る。虎入りが決まると、指カバー付きのグラブに替えた。別れの列では福留、能見、藤浪が涙をこらえきれず、福原が残したものの大きさを表していた。今後はコーチとして金本虎に入閣予定。自らの経験とスピリットを若虎に伝えていく。
●阪神は今季最終戦で巨人に 6- 0で快勝し、1964年以来52年ぶりとなる 7連勝フィニッシュで 4位に浮上して、全日程を終了した。金本知憲監督は試合後のスピーチで今季の低迷を謝罪し「来年は巻き返す年、見返す年にしたい」と宣言。Bクラスに終わったが、コーチ陣は全員残留の方向。課題を共有した首脳陣で浮上を目指す。 1年目の虎将がシーズン最終戦セレモニーであいさつに立つのは2002年の星野監督、2004年の岡田監督以来。帽子を取り、頭を下げた。コーチ陣も全員残留の方針。引退した福原、BCリーグから復帰する藤井彰人氏が新たに加わる見通しだが、Bクラスでテコ入れなしは異例。新人指揮官を支え、課題を共有しあう首脳陣だからこそ、来季に向けて大きなのびしろが見込める。試合後にはコーチらと会食。慰労と、来季への決意を新たにした模様だ。鳥谷、ゴメスの不調。西岡の離脱。投手陣では藤浪がスランプに陥り、福原、マテオら救援陣も苦しんだ。計算できる主軸を土台に、若手を起用するプランは大きく崩れた。しかし、だからこそ腹をくくれた。順風満帆なら「遊撃・北條」も「捕手・原口」も、高山の 136安打も、ルーキー青柳のローテ入りもなかっただろう。自分が辛さを味わったからこそ、どこまでやっていいのか迷いがあった。しかし、シーズン途中からは強化指定を明確にし、高山らを鍛えた。みんながついてきて、成長してくれた。真価の問われる 2年目。反骨の炎は燃えたぎっている。記事をまとめてみました。
<阪神 6- 0巨人、25回戦>◇ 1日◇阪神甲子園球場
フクさん、ありがとう-。今季限りでの引退を表明していた福原忍投手が 1日、巨人戦(甲子園)の 8回で現役最終登板した。常にこだわった直球で左飛に打ち取った。後を受けて登場し、 4年連続50試合登板を達成した安藤優也投手は15年間、チームメートだった 1歳上の先輩へ、惜別のメッセージを贈った。
地鳴りのような大歓声のなか、リリーフカーが走る。福原が向かった最後のマウンドには金本監督が待っていた。ボールを手渡され、背中をたたかれた。思いと力を込めて別れの直球を投じた。
リリーフカーに乗った福原忍投手は、地鳴りのような歓声に迎えられた=阪神甲子園球場
「本当にいつも以上の声援をもらって…感謝しています。(監督には)『思い切って投げろ』と言ってもらった。全部、ストレートだったんですけど、 1球目は引っかけてしまった。でも、よかったです。最後、ストレートで終われて」
5- 0の 8回。いつも通りの直球勝負だった。立岡に対して初球 143キロはボール。 2球目 141キロで見逃しのストライクを奪うと最後も直球。 142キロで左飛。予定通り 1人を投げ終えた。
試合前練習でキャッチボールを行う福原忍投手=阪神甲子園球場
3塁・鳥谷らがマウンドに集まり、握手を交わす。 3番手・安藤がコールされて到着するまで、名残惜しそうに聖地を見渡した。通算 595試合、83勝 104敗、29セーブ、 137ホールドポイント。これまでの1338回に「1/3」を足して、現役生活に幕を引いた。
あの雨がなければ、タテジマを着ていなかったかもしれない。1998年のある日。群馬・太田市へ大学全日本チームの視察に向かっていた虎スカウト陣が“道中”の埼玉・川越市にあった東洋大學へ立ち寄り、福原を見つけた。同大・高橋昭雄監督は「たまたま雨で、室内練習場でキャッチボールをしているところを見てもらえたからよかった。試合ではカンカン打たれたけど、キャッチボールはすごかったから」と振り返る。
試合前練習で笑顔の福原忍投手=阪神甲子園球場
虎入りが決まると、佐野スカウト(現統括スカウト)から「グラブから出している人さし指に癖が出ているよ」と指摘され、指カバー付きのグラブに替えた。 1年目からフル回転して10勝 7敗、 9セーブ。そこから始まった18年だった。
この日に備え、ベッドでもスピーチを練習。いつも通りに送り出してくれた家族からは、球場到着後に『笑顔で投げておいで』とメールが届いた。夫人と、この日始球式も行った 4人の愛息が見守った。
福原忍投手は 4人の息子たちから花束を受け取る=阪神甲子園球場
「本当にたくさんの方に支えてもらいました。C(キャプテン)マークを渡すとしたらですか? それは難しいですけど…。(藤浪)晋太郎とかにつけてほしい気持ちはあります」
別れの列では福留、能見、藤浪が涙をこらえきれず、福原が残したものの大きさを表していた。今後はコーチとして金本虎に入閣予定。自らの経験とスピリットを若虎に伝えていく。
福原忍投手はナインに胴上げされた。18年間、お疲れさまでした=阪神甲子園球場
ナインは福原の引退セレモニーをベンチ前で見つめた。中継ぎ、先発で奮闘した先輩の姿に能見が、福留が、藤浪が涙をこらえきれなかった。
「悲しいし、胸にくるし…。こういう年齢になると…」
普段はクールな能見が目頭を押さえた。登板時には「きょうは休めるやろ」とハッパをかけられ、その言葉に奮起して完投を目指した。敬愛する先輩との別れに「この時期は一緒にやっていた人がいなくなる。来年もこの時期が来るんでしょうけど」とつぶやいた。
8回、最後の登板となった福原忍投手=阪神甲子園球場
4年ぶりに同じタテジマに袖を通した藤川は、引退セレモニーで花束を贈呈。若手時代に「同部屋で、起きられないから起こしてもらっていた」と秘話を明かした。こちらは涙はなく、笑顔で抱き合った。
能見同様、「晋太郎の日は休み」と完投型投手への成長を後押しされていた藤浪は、人目をはばからずに号泣した。悩んだときに体重移動のコツなど、アドバイスをくれた福原の存在は大きかった。 1つ年下の福留も目を真っ赤にして、何度も涙をぬぐった。
藤浪晋太郎投手(中央)も涙をこらえきれなかった。福原忍投手がかなえられなかった日本一の夢を引き継ぐ=阪神甲子園球場
福原は引退会見で、ただひとつの未練に「日本一を成し遂げられなかったこと」を掲げた。誰よりも黙々と走り、チームの勝利のために準備を怠らなかった先輩のために、来季は残された者たちが日本一をつかみにいく。
★左アキレス腱断裂でリハビリ中ながら、セレモニーに駆けつけた阪神・西岡剛内野手
「投手と野手という違いはありますけど、すごく勉強させていただきました。心からお疲れさまといいたいです」
能見篤史投手(左)も涙をこらえきれなかった。福原忍投手がかなえられなかった日本一の夢を引き継ぐ=阪神甲子園球場
▽福原 忍(ふくはら・しのぶ)
投手。1976(昭和51)年12月28日生まれ、39歳。広島県出身。広陵高校から東洋大學を経て、1999年D 3位で阪神入団。 1年目から中継ぎとして活躍し、同年 4月 4日の巨人戦(東京D)でプロ初勝利。2004年に先発転向。2011年に再び中継ぎに戻ると2014、2015年と連続で最優秀中継ぎ投手。今季は 9試合で 0勝 0敗 4ホールドポイント、防御率5.06。通算 595試合で83勝 104敗29S、 137ホールドポイント、防御3.49。 1メートル80、96キロ。右投げ右打ち。今季年俸 1億5000万円。背番号「28」。
ファンにあいさつする金本知憲監督(左から 3人目)とコーチ陣=阪神甲子園球場
阪神は今季最終戦で巨人に 6- 0で快勝し、1964年以来52年ぶりとなる 7連勝フィニッシュで 4位に浮上して、全日程を終了した。金本知憲監督は試合後のスピーチで今季の低迷を謝罪し「来年は巻き返す年、見返す年にしたい」と宣言。Bクラスに終わったが、コーチ陣は全員残留の方向。課題を共有した首脳陣で浮上を目指す。
大きな拍手のなか、金本監督がマイクの前に歩み出た。感謝とともに、ざんげと決意を直接、ファンに伝えたかった。実に12年ぶり。最終戦まで“超変革”だった。
「わたくしの監督としての力が足りず、チームの低迷を招いてしまいました。本当に申し訳ありませんでした」
金本知憲監督はファンに低迷について謝罪し、来季の巻き返しを誓った=阪神甲子園球場
1年目の虎将がシーズン最終戦セレモニーであいさつに立つのは2002年の星野監督、2004年の岡田監督以来。「この秋から若手、中堅をさらに鍛え上げて、来年は巻き返す年、見返す年にしたいと思います」。帽子を取り、頭を下げた。
ゼロからの再建を目指した今季は 4年ぶりのBクラス、借金「12」で終了した。しかし最後の最後に1964年( 9連勝)以来となる 7連勝フィニッシュ。この日も岩貞が10勝目、若手野手が躍動し福原のラスト登板を飾った。高卒ルーキー望月、20歳の植田もデビューさせ、理想的な展開で巨人に 3連勝。来季へ、希望の光を確かにともした。
最終戦セレモニーでファンに謝罪する金本知憲監督=阪神甲子園球場
コーチ陣も全員残留の方針。引退した福原、BCリーグから復帰する藤井彰人氏が新たに加わる見通しだが、Bクラスでテコ入れなしは異例。新人指揮官を支え、課題を共有しあう首脳陣だからこそ、来季に向けて大きなのびしろが見込める。試合後にはコーチらと会食。慰労と、来季への決意を新たにした模様だ。
激動の就任 1年目だった。会見場では「結果は全部僕の責任ですから」と話すと「正直しんどかった」と吐息を漏らした。「思いもよらぬ出来事がいっぱいあった。予測不可能な…まさかまさかの連続だったよ」。
試合前の円陣で話をする金本知憲監督=阪神甲子園球場
鳥谷、ゴメスの不調。西岡の離脱。投手陣では藤浪がスランプに陥り、福原、マテオら救援陣も苦しんだ。計算できる主軸を土台に、若手を起用するプランは大きく崩れた。しかし、だからこそ腹をくくれた。順風満帆なら「遊撃・北條」も「捕手・原口」も、高山の 136安打も、ルーキー青柳のローテ入りもなかっただろう。
シーズン序盤、こうつぶやいた。「俺のような思いをさせたくないと、思ってしまうんや…」。自身はたたき上げでスターとなった。若手育成には最適な経験を持つ。だが、徹底的にしごかれた広島での若かりしころ、故障していても猛練習を課せられて「休ませてくれたら、もっとできるのに」と思ったことがあるという。ミスを厳しく叱責され、萎縮してしまったこともあった。
1回、ホームインした原口文仁捕手を迎える金本知憲監督=阪神甲子園球場
自分が辛さを味わったからこそ、どこまでやっていいのか迷いがあった。しかし、シーズン途中からは強化指定を明確にし、高山らを鍛えた。みんながついてきて、成長してくれた。
最後のロッカールーム。コーチ、選手らを集めて呼びかけた。「みんなもっとできる。来年は絶対にやり返そう!」。真価の問われる 2年目。反骨の炎は燃えたぎっている。
◆データBOX◆
◎…阪神の 7連勝フィニッシュは、優勝した藤本定義監督時代の1964年( 9連勝)以来。 7連勝は2014年 7月 1日のヤクルト戦(倉敷)~同11日の巨人戦(東京D)の 8連勝以来。球団連勝記録は1937、1946年の「14」。
◆近年の就任 1年目、阪神監督の甲子園最終戦でのスピーチ
★星野仙一(2002年10月14日) 中日戦の終了後、ファンの声援に感謝して「来シーズンに向けて、悔しさをうれしさに変えようと選手と誓い合っております」と話した。その言葉通り翌2003年にリーグ優勝。
★岡田彰布(2004年10月13日) 横浜戦の終了後、リーグ連覇の公約を破ったことをわび、帽子を取って頭を下げた。「あの感動をもう一度、分かち合いたい。本当に来年はそんなシーズンにしたい」と宣言。翌2005年にリーグ制覇した。
福(原)ちゃん、お疲れ様でした。残った全員で、来シーズンは全員野球でファン皆が待ち望む「二文字」に向かって進め! ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
2016年 公式戦 日程と結果(10月)
2016年 公式戦順位表
2016年 ファーム試合日程・結果(10月)
◇公式戦全試合実況速報 公式戦全試合をテキスト速報!タイガース迂遠実況で応援気分を盛り上げます。ほかにも対戦中の選手の成績が」一目で分かる「観戦モード」も必見!
◇現場からお届け!トラ番LIVEニュース 主催試合時は、現場から直接ニュースを配信! タイガース情報をどこよりもはやく、そうして細やかに。「生」の情報もお届けします!!
※阪神戦を見るなら「虎テレ TORATELE 」だ!交流戦全24試合放送します!
阪神タイガース主催試合をスマートフォンでご覧いただける公式動画配信サービスです。 プレイボール(※)からヒーローインタビューまで見ることができる「ライブ中継」や、見たいシーンを検索することができる「シーン検索」、ファンのみなさんの感情が反映される「熱狂メーター!!」など、様々なコンテンツを搭載した新感覚の動画配信サービスです。
※実際の試合から5分程度遅れての放送となります。
決済方法は、クレジットカードのほか、各キャリア決済にも対応。テレビ中継をなかなか見ることができない方、中継を何度も見直して勝利試合の余韻に浸りたい方、野球技術の勉強をしたい方、ヒイキの選手の笑顔をたくさん見たい方、タイガースファン必見です!!
球団公式動画配信サービス「虎テレ」に会員登録してください。
視聴価格:月額会員 630円、 1試合視聴 210円
虎テレは、Andoroid2.3.4以降、iOS5以降に対応しております。バージョンが上記未満の方はバージョンアップを実施してください。
※らくらくスマートフォンには対応しておりません。
※ニッポン放送「ショウアップナイター」はここだ!
メールアドレス:89@1242.com
番組ホームページはこちら、http://www.1242.com/baseball/
twitterハッシュタグは「#showup1242 」
twitterアカウントは「@showup1242 」
facebookページは「http://www.facebook.com/#!/am1242 」
ニッポン放送 では、夕方 5時30分からの「ショウアップスポーツ」の中で、野球の最新情報をたっぷりお伝えしてまいります。
夕方5時30分から(土は5時50分から)、完全実況中継!
まるでスタジアムにいるかのような興奮と感動をお届けします!!
江本孟紀、若松勉、大矢明彦、田尾安志、野村弘樹、宮本和知、里崎智也、山﨑武司、石井一久、関根潤三・・・一流解説陣が連日登場! 18時少し前と19時,20時の時報の後にクイズが有ります。 『プレゼントもクライマックス!毎試合 現金5万円が当たる クイズ・トリプルチャンス スペシャル!』 1問目は現金 1万円、 2問目も現金 1万円、 3問目は現金 3万円、合計 5万円 をプレゼントいたします!ぜひ、ご参加ください!
【ショウアップナイターファンクラブ】
ニッポン放送ショウアップナイター50周年を記念して、 「ショウアップナイターファンクラブ」 を結成!コンテンツ盛りだくさん!詳しくはHPをチェック!