●高山俊外野手(23)が今キャンプ最後の紅白戦で“今季１号アーチ”を、左翼芝生席に放った。右翼から左翼へと吹く強い風にアシストされての一打に、金本知憲監督(48)は甲子園をだぶらせた。 2年目は、浜風打法を習得して本塁打量産を目指す。高山の実戦 8試合28打席目での“今季初アーチ”は、右翼から左翼へ吹く風のアシストにも助けられた。 0－ 0の 4回だ。ドリスの 151キロを直球をはじき返すと打球は左翼へ舞い上がり、その勢いが衰えることなくフェンスを越えた。左打者が甲子園で本塁打を量産するためにはどうすべきか－のお手本のような打撃だった。金本監督もうなずいた。指揮官は現役時代、右翼への会心の一打を、浜風に押し戻されて、何度も悔しい思いをした。昨季は新人王を獲得したが、高山本人は満足しなかった。 8本塁打という数字だ。待望の一発は、右翼ではなく左翼へ。進化した自分をアピールした一打だった。金本監督も苦しんだ甲子園の浜風を味方につけて、さらなる飛躍を誓った。
●ルーキーのバットから、ようやく快音が響きだした。Ｄ 1位・大山悠輔内野手(22＝白鴎大學)が 3戦連続安打で、 2度目のマルチ安打をマークした。明るく振り返ることができる紅白戦だった。 7回の第 3打席は一転、球を見極め、ファウルで粘って四球を選ぶ。追い込まれるまでは積極的に。でも、追い込まれたら全く違うスポーツに変わるんだ、という教えを叩き込まれたキャンプの 1カ月間だったという。今後の 1軍帯同を明言。開幕 1軍へ、大山が｢オープン戦｣という次なる試練に挑む。
●ドラフト 2位・小野泰己投手(22＝富士大學)が、今キャンプ最後の実戦となる紅白戦に登板。 2回を無安打無失点に抑え、自己最速 153キロで高山俊外野手を空振り三振に仕留めてみせた。圧巻の投球に、金本知憲監督も満面の笑み。開幕ローテーション入りへ、また一歩前進した。テレビ中継のスピードガンでは自己最速を 1キロ更新する 153キロをマークした。モノが違う。これが小野泰己－。Ｄ 2位右腕が、“タイキ”の片りんを存分に見せつけた。 6回に白組の 4番手でマウンドに上がると、低めに伸びる直球で 150キロを連発。しなやかなフォームで、 2度目の実戦も圧巻の投球を披露。笑みを浮かべた。バキッ！ 続く 7回にはＤ 1位・大山悠輔内野手のバットもへし折ってみせた。 2者連続四球で歩かせたが、後続をシャットアウト。初実戦の22日の紅白戦と合わせ、計 3回を無安打無失点。金本監督も大絶賛した。入団時に75キロだった体重は約 2カ月で 5キロも増加。富士大學の豊田圭史監督(33)が｢大きくなりましたね｣と目を見張るほどパワーアップし、最速更新につながった。28日、キャンプは打ち上げ。宜野座の土と太陽で、ドラ 2右腕のつぼみが大きく膨らんだ。各球団とも即戦力投手がドラフト上位に並ぶ中で、一番の大輪が虎に咲く－。そんな期待と予感が早くも漂う。
● 3塁争いで明暗…。阪神の新外国人、エリック・キャンベル内野手(29＝前メッツ)は27日、紅白戦で打撃の際、左手首を痛めて、試合中に病院に直行した。一方、ドラフト 1位・大山悠輔内野手は 2打数 2安打。実戦 3試合連続で｢Ｈ｣ランプを灯し、今後の１軍帯同を決めた。キャンベル…じゃない。 2－ 2の 6回一死走者なし。紅組 3番手・山本と対峙したのは、次打者・江越だった。単なるＣ砲のお役ご免かと思いきや、実はそうじゃなかった。金本監督が心配そうに説明した。キャンベルが痛めたのは左手首。チーム関係者によると、 4回二死 1塁の第 2打席。 1ストライクからの 2球目、横山のカーブに空振りをしたとき、だという。その後、スイングをすることなく四球を選んだが、ベンチに戻ってから症状を訴え、患部をアイシング。ひっそりと球場を離れ、トレーナーとともに病院に向かった。 2月中旬にもウイルス性胃腸炎で一時離脱したことがあった。 3月31日の開幕広島戦(マツダ)から始まるシーズンで金本監督はひとまずスタメン起用することを明言しているが、頓挫の連続。計算できない日が続いている。記事をまとめてみました。
ドリスの 151キロを左翼へ運んだ高山俊外野手。 2年目へ進化の一撃だ＝沖縄・宜野座村野球場
阪神春季キャンプ(27日、沖縄・宜野座)高山俊外野手が今キャンプ最後の紅白戦で“今季１号アーチ”を、左翼芝生席に放った。右翼から左翼へと吹く強い風にアシストされての一打に、金本知憲監督は甲子園をだぶらせた。｢(浜風を)利用しないとね｣と進言。 2年目は、浜風打法を習得して本塁打量産を目指す。
宜野座のスタンドからも｢えっ、ホームラン？｣と、どよめきが起こった。高山の実戦 8試合28打席目での“今季初アーチ”は、右翼から左翼へ吹く風のアシストにも助けられた。
中村豊一軍守備走塁コーチ(左)とハイタッチする高山俊外野手。本塁打量産に期待が高まる＝沖縄・宜野座村野球場
｢真っすぐを打ちにいって少し差されたが…。しっかり打ててよかった｣
0－ 0の 4回だ。ドリスの 151キロを直球をはじき返すと打球は左翼へ舞い上がり、その勢いが衰えることなくフェンスを越えた。左打者が甲子園で本塁打を量産するためにはどうすべきか－のお手本のような打撃だった。金本監督もうなずいた。
｢最近、センターを中心に、あまり引っ張らずに(打て)といっている。あっち(左翼)に打てるからね。浜風。しっかり、(右翼から左翼へ)いい風が、甲子園は吹くんだから、しっかり利用しないとね｣
紅白戦で左越えに本塁打を放った高山俊外野手＝沖縄・宜野座村野球場
指揮官は現役時代、右翼への会心の一打を、浜風に押し戻されて、何度も悔しい思いをした。｢俺がレフトへ打つことを意識したら、生涯本塁打数はもっと増えていただろう｣。だから高山には口を酸っぱくしていい続けた。｢レフトスタンドを狙ってフルスイングしろ！｣。
昨季は新人王を獲得したが、高山本人は満足しなかった。 8本塁打という数字だ。｢相手投手から大きいのもある、と思わせたい｣。今オフは、パワーアップのために筋力強化とともに｢打率 3割、本塁打20本｣を目標に掲げ、キャンプ中も強くバットを振ることを意識した。待望の一発は、右翼ではなく左翼へ。進化した自分をアピールした一打だった。
｢向こう(左翼)に打てると本塁打は増えると思うので｣
金本監督も苦しんだ甲子園の浜風を味方につけて、さらなる飛躍を誓った。
3回に左前打を放ったＤ 1位・大山悠輔内野手＝沖縄・宜野座村野球場
ルーキーのバットから、ようやく快音が響きだした。大山が 3戦連続安打で、 2度目のマルチ安打をマークした。
｢積極的に振っていくという持ち味は出せたと思います。自分に言い聞かせています。結果が出るのはいいことです｣
明るく振り返ることができる紅白戦だった。
3回の第 1打席ではカウント 1－ 0から、岩田の外角球をとらえて 3遊間をゴロで抜いた。 5回の第 2打席は岩貞の変化球を空振り。続く 3球目を中前にはじき返した。ストライクはすべて振りにいっての 2安打。25日の北海道日本ハム戦の中前打から実戦 3打席連続安打だ。さらには実戦 3試合連続安打－。
7回の第 3打席は一転、球を見極め、ファウルで粘って四球を選ぶ。
｢チームの方針が『２ストライクからはスポーツを変えろ』ですから｣
5回にも中前打と快音連発だ＝沖縄・宜野座村野球場
追い込まれるまでは積極的に。でも、追い込まれたら全く違うスポーツに変わるんだ、という教えを叩き込まれたキャンプの 1カ月間だったという。
阪神ドラフト 1位の宿命と戦った 1カ月でもある。視線を浴び続ける中で結果が残せず、内容も伴わず。 2軍落ちの噂が流れた。が、最後の最後の実戦で 2打数 2安打 1四球、出塁率10割。はっきりと結果を出した。
｢だんだん慣れてきたら、もっといいものが出てくると思う｣
表情を和ませた金本監督は“ご褒美”を用意していた。
｢(オープン戦に)立たせたいよね。ことしはみんな成長して振る力をつけているから、そこらへんと比べると、まだひ弱なスイングだけど。いいポイントで打つから、ポーンといい打球が飛ぶよね｣
今後の 1軍帯同を明言。開幕 1軍へ、大山が｢オープン戦｣という次なる試練に挑む。
紅白戦で 2回無失点に抑えた小野泰己投手。開幕ローテ入りへ大アピールや！＝沖縄・宜野座村野球場
ドラフト 2位・小野泰己投手が、今キャンプ最後の実戦となる紅白戦に登板。 2回を無安打無失点に抑え、自己最速 153キロで高山俊外野手を空振り三振に仕留めてみせた。圧巻の投球に、金本知憲監督も｢すごい球を投げとったな｣と満面の笑み。開幕ローテーション入りへ、また一歩前進した。
昨季の新人王が天を仰いだ。外角にズバ！！ と決まった剛球に、漆黒のバットはかすりもしない。テレビ中継のスピードガンでは自己最速を 1キロ更新する 153キロをマークした。モノが違う。これが小野泰己－。Ｄ 2位右腕が、“タイキ”の片りんを存分に見せつけた。
紅白戦 6回、高山俊外野手が三振 投手は小野泰己投手＝沖縄・宜野座村野球場
｢この時期にそういう( 153キロ)球が出るとは思わなかったので、自己最速を更新したことはうれしいです｣
6回に白組の 4番手でマウンドに上がると、低めに伸びる直球で 150キロを連発。しなやかなフォームで、 2度目の実戦も圧巻の投球を披露。｢高山さんが打席に入ったときは意識しました。絶対に抑えようと思いました｣と笑みを浮かべた。
バキッ！ 続く 7回にはＤ 1位・大山悠輔内野手のバットもへし折ってみせた。 2者連続四球で歩かせたが、後続をシャットアウト。初実戦の22日の紅白戦と合わせ、計 3回を無安打無失点。金本監督も｢すごい球を投げとったな｣と大絶賛した。
紅白戦 7回、バットを折られた大山悠輔内野手 投手は小野泰己投手＝沖縄・宜野座村野球場
降板後のベンチで指揮官自ら｢リリーフのつもりで 2回を全力でいったのか、先発のつもりで 6回、 7回の 2つと思って投げたのか？｣と“直接取材”したといい、｢『先発の中の 2イニングだと思って投げました』と言っていたから、それであれだけの球を投げていたらたいしたもの｣とたたえた。
将は｢俺は早く(先発)させたい｣とはやる気持ちを抑えられず、早ければ 3月 7日のヤクルトとのオープン戦(甲子園)にも先発テストする可能性が浮上した。右腕も｢投げていて指もかかっているし、いい感じ｣と調整は順調だ。
紅白戦 7回、ボールを指差す白組の小野泰己投手＝沖縄・宜野座村野球場
プロで戦う肉体も、着々とできてきている。キャンプ中、昼食会場で川藤ＯＢ会長から｢メシの食い方が悪い！｣と指摘されるなど、細身の体形で誤解されがちだが実は大食い。鍋料理ではシメの麺を平らげた後、さらにご飯ものを頼むほど。入団時に75キロだった体重は｢いまは80キロぐらい｣と約 2カ月で 5キロも増加。富士大學の豊田圭史監督が｢大きくなりましたね｣と目を見張るほどパワーアップし、最速更新につながった。
｢走者が出たときの投球は今後の課題。順調にきて、キャンプ最後の実戦で自分の課題を見直すことができてよかった｣
28日、キャンプは打ち上げ。宜野座の土と太陽で、ドラ 2右腕のつぼみが大きく膨らんだ。各球団とも即戦力投手がドラフト上位に並ぶ中で、一番の大輪が虎に咲く－。そんな期待と予感が早くも漂う。
3塁争いで明暗…。阪神の新外国人、エリック・キャンベル内野手は27日、紅白戦で打撃の際、左手首を痛めて、試合中に病院に直行した。一方、ドラフト 1位・大山悠輔内野手は 2打数 2安打。実戦 3試合連続で｢Ｈ｣ランプを灯し、今後の１軍帯同を決めた。
キャンベル…じゃない。 2－ 2の 6回一死走者なし。紅組 3番手・山本と対峙したのは、次打者・江越だった。単なるＣ砲のお役ご免かと思いきや、実はそうじゃなかった。
｢痛めたみたいやね。病院にいっているみたいやけど｣
紅白戦の 4回、空振りするエリック・キャンベル内野手。この際に左手首を痛めたという＝沖縄・宜野座村野球場
金本監督が心配そうに説明した。キャンベルが痛めたのは左手首。チーム関係者によると、 4回二死 1塁の第 2打席。 1ストライクからの 2球目、横山のカーブに空振りをしたとき、だという。その後、スイングをすることなく四球を選んだが、ベンチに戻ってから症状を訴え、患部をアイシング。ひっそりと球場を離れ、トレーナーとともに病院に向かった。
実戦 4試合目。22日の紅白戦、25日の北海道日本ハム戦(名護)と 2試合連続でヒットをかっ飛ばしていたキャンベルは、この日もハッスルしていた。白組の｢５番・１塁｣で先発出場も、 4回守備から 3塁へ－。先頭・俊介の痛烈なゴロを逆シングルで軽快にさばき、二死後は今成の 3塁線を破りそうな打球にダイブ。すぐに起き上がって、 1塁送球アウト！ 万雷の拍手を浴びた直後だった。好事魔多し…。
4回終了後、ベンチを後にするエリック・キャンベル内野手(奥)＝沖縄・宜野座村野球場
診断結果について、この日は発表されなかった。球団関係者の反応もそれぞれで｢大事をとった程度｣という説明もあれば｢骨に異常がなければいいが｣という声も…。当然、病院直行となれば、心配せざるを得ない。真面目な性格で日本の野球に慣れるためオープン戦全試合の出場を志願していたが、当面は様子をみてからになることは間違いなく、まさかのアクシデントといえる。
2月中旬にもウイルス性胃腸炎で一時離脱したことがあった。 3月31日の開幕広島戦(マツダ)から始まるシーズンで金本監督はひとまずスタメン起用することを明言しているが、頓挫の連続。計算できない日が続いている。
☆キャンベルの今キャンプ あらかると
★変身13発( 2月 7日）：当初は長打力不足が指摘されたが、 7日のフリー打撃で爆発。79スイングで13本のサク越えをみせた。
★ 2塁で守備も(11日)：初めて 2塁でシートノックに参戦。これまで 1、 3塁の守備が中心だったが、｢ 2塁を守ることは好きなんだけど、もう少し練習しないとね｣と真面目ぶりをみせた。
★攻守で好発進(25日)：北海道日本ハム戦(名護)で、実戦では初めて本職の 3塁に。守備も無難こなし、打っても 5回無死 1、 2塁の場面で、右前打でチャンスメーク。 2打数 1安打 1四球と、攻守でアピールした。
今シーズンは、全員野球でファン皆が待ち望む｢二文字｣に向かって、全員で力を合わせて進め！ ガンバレ！阪神！我らのタイガース！勝利を掴め！
2017年春季キャンプ日程
2017年 公式戦 日程と結果(02月)
2017年 公式戦 日程と結果(03月)
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