●32校が出場して開幕。プロ注目のスラッガーの春が幕を開けた。早稲田実業高校(東京)の主将、清宮幸太郎内野手( 3年)は開会式で、チームの先頭に立って入場行進した。 1年夏以来となる甲子園。 4万4000人の歓声を受けながら、星野源の｢恋｣に合わせて堂々と歩を進めた。開会式後は、大会第 5日の明徳義塾高校(高知)と初戦に備えて、大阪市の南港中央野球場で練習。今度は自身が感動を届ける。
●日本大学第三高(東京)の｢ドクターＫ｣桜井周斗投手( 3年)は、13三振を奪いながら敗れた。宝刀スライダーがさえ、履正社高の 3番安田から 3三振、 4番若林は 4打席連続の空振り三振に仕留めた。しかし、主軸を抑えた一方で、 9番西山に連続 2塁打を打たれ、 5回には 1番石田に 3ランを浴びた。 8回 0/3、 6失点でマウンドを岡部に譲った。勝ち越しを許した後、安田の場面でもう 1度中堅からマウンドへ戻ったが、 3連打を浴びた。それでも、右打者の若林からは、解禁したチェンジアップで空振りを奪うなど収穫もあった。昨秋の東京大会決勝では早稲田実業高校・清宮から 5打席連続三振を奪い毎回の14三振を奪ったが、逆転負け。苦い経験を経て臨んだ初の甲子園。日本大学第三高の左腕、桜井周斗投手は13三振を奪いながらも初戦で姿を消した。再登板含め、 8安打 9失点にも光を見た。西日本を代表する左打者の 3番・安田をスライダーで 3打席連続三振。右の 4番・若林は直球、スライダー、チェンジアップで 4打席連続三振に仕留めるなど、クリーンアップから計 8三振を奪い、プロのスカウトをうならせた。エースをバックアップする打線の強化が夏への課題だ。
●履正社高が日大三高の｢ドクターＫ｣桜井周斗投手打ちで豪快に発進した。通算49本塁打の安田尚憲内野手( 3年)が 3三振を喫しながら、 9回に勝利をグッと呼び込む左越え適時 2塁打を放った。 5回には石田龍史外野手( 3年)が大会第 1号となる 3ラン。12得点で注目の強豪対決を制した。こらえて粘って、最後にやっと｢桜井撃ち｣だ。安田は 9回の最終打席で、日大三高のエース桜井を捉えた。勝ち越しに成功したチームをさらに勢いづける一打。それまでなかった笑顔がはじけた。13三振と苦しんだ打線も、 9回に打者一巡の猛攻。最後に桜井を攻略した。 9回は溝辺の左前打で勝ち越すと、中堅に回っていた桜井が安田の打席で再びマウンドへ。ベンチでは松平一彦部長から声をかけられた。覚悟は決まった。スライダーを捨て、外のストレートに狙いを定めて初球打ち。｢夏は横浜、春は日大三と、全国的に有名な高校と当たるのはいい｣と岡田龍生監督(55)。ナインは試合中に話をしたり、打席で立つ位置を前にするなど努力を続けた。安田は頂点を目指してまだまだ努力を続ける。記事をまとめてみました。
｢第８９回選抜高等学校野球大会｣第 1日(19日、阪神甲子園球場)
32校が出場して開幕。プロ注目のスラッガーの春が幕を開けた。早稲田実業(東京)の主将、清宮幸太郎内野手( 3年)は開会式で、チームの先頭に立って入場行進した。
｢楽しかった。たくさんのお客さんが声を掛けてくれて、期待されているなと思った。この環境で野球できるのは幸せなこと｣
1年夏以来となる甲子園。 4万4000人の歓声を受けながら、星野源の｢恋｣に合わせて堂々と歩を進めた。
早稲田実業高校の主将、清宮幸太郎内野手は緊張した表情で入場行進した＝阪神甲子園球場
開会式後は、大会第 5日の明徳義塾(高知)と初戦に備えて、大阪市の南港中央野球場で練習。シート打撃では中堅方向を中心に鋭い打球を放ち｢チーム打撃を意識しました。いい時はそっち(中堅)の方が打球が伸びる｣とうなずいた。
自身初出場となるセンバツには、忘れられない試合がある。2013年に早稲田実業－龍谷大平安をスタンドで観戦。 6回まで無安打に抑えられていた早稲田実業が逆転勝ちを収め、胸を熱くした。
｢甲子園のアナウンス、実況の人の声を聞くと、この時期が来たなと思う｣。今度は自身が感動を届ける。
★ライバルと再会
思わぬ再会があった。開会式の前後にトイレで同じ左打者として注目される履正社・安田とバッタリ。自身より 4センチ身長が高いため｢でかいな｣と声を掛けたという。この日の第 2試合では、昨秋の東京都大会で 5三振を喫した日大三(東京)・桜井が、13三振を奪いながらも敗退。｢桜井は奪三振率をおれで稼いでいる｣と苦笑いした。良きライバルの分も頂点を目指す。
＜センバツ高校野球：履正社高校2－ 5日本大学第三高校＞◇19日◇ 1回戦
日大三高(東京)の｢ドクターＫ｣桜井周斗投手( 3年)は、13三振を奪いながら敗れた。宝刀スライダーがさえ、履正社高の 3番安田から 3三振、 4番若林は 4打席連続の空振り三振に仕留めた。しかし、主軸を抑えた一方で、 9番西山に連続 2塁打を打たれ、 5回には 1番石田に 3ランを浴びた。｢体力の問題。スライダーを切って投げる感じからねじって投げる感じになった。交代の前はもうあっぷあっぷでした｣。 8回 0/3、 6失点でマウンドを岡部に譲った。勝ち越しを許した後、安田の場面でもう 1度中堅からマウンドへ戻ったが、 3連打を浴びた。
それでも、右打者の若林からは、解禁したチェンジアップで空振りを奪うなど収穫もあった。昨秋の東京大会決勝では早実高・清宮から 5打席連続三振を奪い毎回の14三振を奪ったが、逆転負け。苦い経験を経て臨んだ初の甲子園。｢三振をいくら取っても勝たないと意味がないです。悔しさを持って夏に臨みたい｣と切り替えた。
5回表履正社一死 2、 3塁、石田龍史内野手に逆転 3点本塁打を浴びた桜井周斗投手 ＝阪神甲子園球場
日大三高の左腕、桜井周斗投手は13三振を奪いながらも初戦で姿を消した。
｢飛ばし過ぎて球が浮いた。でも、（昨秋の東京都大会で）早実高、今度は履正社に通用して自信になった。秋とは違う冬(強化合宿)の収穫があった｣
再登板含め、 8安打 9失点にも光を見た。西日本を代表する左打者の 3番・安田をスライダーで 3打席連続三振。右の 4番・若林は直球、スライダー、チェンジアップで 4打席連続三振に仕留めるなど、クリーンアップから計 8三振を奪い、プロのスカウトをうならせた。
日大三高・桜井周斗投手は力投も、強力打線に屈した＝阪神甲子園球場
｢右打者からチェンジアップで三振を取れ、全ての球種で腕が振れる｣と北海道日本ハム・大渕スカウト部長。ＤｅＮＡ・吉田編成スカウト部長も｢腕が振れて、将来はセットアッパーとして期待される｣と高評価だ。
小倉監督は｢桜井の出来はよかったが、球が浮いたので代えた。(再登板させた)監督が(試合を)壊してしまった。夏はもっと打てる打線にしたい｣。エースをバックアップする打線の強化が夏への課題だ。
◇内野ゴロの間の 1打点と安打 1本で敗れた日大三高・金成麗生内野手
｢ 8回まで相手の 2倍ヒットを打っていたのに、チャンスでの一本が打てなかった。全国のレベルをあらためて知りました｣
履正社高が日大三高の｢ドクターＫ｣桜井周斗投手打ちで豪快に発進した。通算49本塁打の安田尚憲内野手( 3年)が 3三振を喫しながら、 9回に勝利をグッと呼び込む左越え適時 2塁打を放った。 5回には石田龍史外野手( 3年)が大会第 1号となる 3ラン。12得点で注目の強豪対決を制した。
こらえて粘って、最後にやっと｢桜井撃ち｣だ。安田は 9回の最終打席で、日大三高のエース桜井を捉えた。勝ち越しに成功したチームをさらに勢いづける一打。｢最後まで集中が切れなくて、 1点ほしいところで出て良かったです｣。それまでなかった笑顔がはじけた。13三振と苦しんだ打線も、 9回に打者一巡の猛攻。最後に桜井を攻略した。
9回表履正社二死 2塁、左越えに適時 2塁打を放った安田尚憲内野手＝阪神甲子園球場
桜井のスライダーに、想像以上に苦しんだ。安田は｢今までで一番いいスライダーでした。清宮君が 5三振する気持ちが分かった。打てるやろと思ったら打てなくて｣。直球の軌道だと思って振ると、手前で曲がる。 3打席連続三振。バットが空を切ったが、それでも気持ちは切らさなかった。
9回は溝辺の左前打で勝ち越すと、中堅に回っていた桜井が安田の打席で再びマウンドへ。｢桜井は戻ってくる。よし、やったろう｣と願っていた場面がやってきた。ベンチでは松平一彦部長から声をかけられた。｢最後の最後まで自分のスイングしてこい。三振でもいいから気楽にいけ｣。覚悟は決まった。スライダーを捨て、外のストレートに狙いを定めて初球打ち。｢ホームランが入ってくれたらベストだったんですけど、打てて良かったです｣と振り返った。
｢夏は横浜、春は日大三と、全国的に有名な高校と当たるのはいい｣と岡田龍生監督(55)。ナインは試合中に話をしたり、打席で立つ位置を前にするなど努力を続けた。安田は｢もう 1回ビデオ見て、うまくなるチャンスだと思うので｣と、頂点を目指してまだまだ努力を続ける。
東東京代表・日本大学第三高校が敗退したが、西東京代表・早稲田実業高よ、全員野球でファン皆が待ち望む｢二文字｣に向かって力を合わせて進め！ ガンバレ！西東京！我らの早実！勝利を掴め！
第89回センバツ高校野球大会 試合日程
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