●阪神は 1回二死 2塁で福留が先制適時 2塁打。 2回にDeNAが戸柱の勝ち越しタイムリーなどで 3点を入れて逆転した。阪神は 4回、打者一巡の猛攻で 6得点を入れて逆転。さらに 5回には、原口の 2号ソロで追加点を挙げた。今永は 5回 8失点KO。阪神は継投で逃げ切り「2連勝」をマーク。阪神秋山が今季初勝利、ドリスが 3セーブ目。DeNA今永は初黒星。リードはわずか 2点まで減って迎えた 9回二死 2、 3塁。ドリスが筒香に一発を許せば、たちまち逆転…。まるで肝試し。空振り三振に終わって、貯金生活に入っても、金本知憲監督(49)は明らかにいらだっていた。勝利監督インタビューという雰囲気ではなかった。怒りの矛先を向けたのが 1- 1の 2回二死 3塁、打席に 8番・戸柱を迎えた場面。秋山と梅野のバッテリーは 2球で追い込んだが、左前適時打を献上した。さらに投手の今永に 2塁への内野安打とされ、上本の悪送球で 2、 3塁。 1番・桑原に対しても 2ストライクから左前適時打を献上した。指揮官が指摘するように追い込んでからヒットを許したのが「7」。絶対的有利の 2ストライク後からが「4」。秋山が今季初勝利を挙げたとはいえ、有利な状況を生かし切れないバッテリーに堪忍袋の緒が切れた。若いバッテリーだからOKじゃない。勝ったからこそ、ミスを反省しなきゃ…。雨上がりの横浜にカミナリが落ちた。
●阪神先発秋山拓巳投手(25)が 7回途中10安打 5失点(自責点 4)で今季初勝利を挙げた。今季 2度目の登板となった秋山は、 1点リードをもらった 2回に 5安打を集中され 3失点、逆転を許した。それでも 3回以降は立ち直り、 6回までゼロ行進。 7回に再び捕まり降板となったが、味方の大量援護にも助けられ、初白星を手にした。好投していた秋山だが、 7回 3連打を浴び、無念の降板。 6回 0/3を投げ、10安打 5失点(自責 4)で今季 2試合目の登板で初勝利。打線の援護に恵まれたが、前回( 5日ヤクルト戦)と同じ 6回 0/3でマウンドを降りた。 6点をあげた 4回には二死 1、 2塁では右前打を放つなどバットでも貢献していたが、詰めの甘さを反省。野手陣に感謝した。
●福留孝介外野手(39)が先制打を決めた。 1回表二死 2塁で99キロのカーブにこらえ、右中間最深部へ適時 2塁打を飛ばした。快音とともに、横浜を彩った夕暮れの空に打球が伸びていった。右中間を真っ二つ。福留は 2塁ベース上で 2度、手を叩き、小さくガッツポーズした。これぞ、 4番の仕事。有言実行の先制 2塁打を放ってみせた。試合後はクールに振り返りながらも、手応えを感じていた。 1回だ。一死から上本が左前打で出塁。開幕戦から 1回の攻撃が三者凡退で終わらない、という“1回神話”が 9試合に伸びると、糸井の 2ゴロで二死 2塁と得点圏で打席が回ってきた。そして、 2ボール 1ストライクから今永が投じた 4球目。99キロの緩いカーブを思い切り引っ張った。 7打席ぶりの「H」ランプを灯し、チームに貴重な先制点をもたらした。この日の試合前までで打率 0.259、 1本塁打、 4打点。もどかしい日々が続き、得点圏打率でも 0.125( 8打数 1安打、 2打点)と、好機で 1本が出なかった。ずっと責任を感じていた。 1番・高山、上本、糸井に、後ろを打つ原口、鳥谷が快音を響かせるなかで 1人、取り残されていた。だが、もう心配はいらない。
●阪神が 2点を追う 4回、一挙 6得点の猛攻で逆転に成功した。 1安打 2四球で二死満塁の好機をつくり、まずは 8番梅野が左腕今永の内角低め直球を 3遊間へ。 2点打で試合を振り出しに戻す。さらに 9番秋山が右前打でつなぎ、再び二死満塁から 1番高山の押し出し四球で勝ち越し。続いて 2番上本が中前適時打、 3番糸井が左前 2点打を決め、一気に 4点リードを奪った。超人は燃える男だった!!糸井嘉男外野手(35)が逆転した 4回に左前にトドメの 2点タイムリー。悪送球の上本が意地のタイムリーを放った直後燃え盛るハートで今季初の 1イニング 6点を演出。DeNAの反撃をしのぎ、連勝で貯金「1」。 4回二死満塁。この回 2度目の打席だ。今永の外寄りのスライダーにうまく合わせた。左前に運ぶ。 1塁ベース上で何度も手をたたき、ベンチに向かって、右拳を突き上げた。バント失敗を決勝ソロで取り返した 9日の巨人戦(甲子園)に続く、上本の反発力に遭遇し、体中にアドレナリンが分泌された。今季、得点圏では驚異の 6打数 5安打(打率 0.833)。日本一の勝負強い男の本領が発揮された。昨季 4度の対戦で防御率1.80と抑えこまれていた昨季 8勝左腕から計 8点の猛爆。 6回、 8回も四球を選んで 3四球でリーグ 2位タイの10四球、12打点もリーグ 2位だ。自ら出ることもでき、走者も簡単にホームにかえしてしまう。打者一巡の猛攻は、糸井効果、そのものだった。 1月下旬に関節炎を発症した右膝にはテーピングを常に施しているものの、守護神を出すまでもなく、打ち勝ったという事実がうれしい。雨天中止の11日には北海道日本ハム時代の恩師、DeNA・高田繁GM(71)に「あんまり打たないでくれ」、オリックス時代の巡回アドバイザー、アレックス・ラミレス監督(42)に「来週カラ打ってクダサイ」とお願いされていたが、バットで丁重にお断りした形だ。連勝で貯金は「1」。背番号「7」はどこまでもどん欲。バットでチームをけん引していく。もうこの男抜きの虎は考えられない。
●原口文仁捕手(25)が今季 2号を放った。 4点リードの 5回、先頭で今永のチェンジアップを左翼ポール際に運んだ。納得の 1発となった。 5回無死。カウント 1- 1から甘く真ん中に入った今永の 123キロスライダー。見逃すはずがない。高く舞い上がった打球は左翼ポール際へ。原口らしい軌跡の 2号ソロだった。全国の阪神ファンが狂喜乱舞した今月 6日のサヨナラ本塁打(ヤクルト戦)以降、実はちょっと調子を落とした。先週末の巨人戦 2試合は 8打数 1安打。10日が移動日、11日が雨天中止。 2日間のリフレッシュが、若きスラッガーの小さなスランプを、被害最小限にとどめた。一発の前の打席( 4回)も好機を拡大する右前打。打率 0.353は打率ベストテンの堂々 9位。そして、この夜の一発が昨季 0発だったDeNAからの初アーチで、横浜スタジアム 1号。これでセ・リーグとその本拠地はすべて制覇した。フォア・ザ・チームに徹するスラッガーが、糸井、福留の後に控え、最強クリーンアップを支える。ひと味違う猛虎の看板だ。
●鳥谷敬内野手(35)は 4打数 1安打。 7回の先頭で左前打を放ち、開幕から続く連続試合安打を「9」に伸ばした。連続試合出場は「1761」となり、歴代 2位の金本監督まであと「5」になった( 1位は衣笠祥雄氏の「2215」試合)。
●前日11日の初戦が雨天中止となり、登板日が変更となった藤浪晋太郎投手(23)は、13日のDeNA戦(横浜)に先発する。登板日がズレたことでブルペン投球の回数が 3度となった。この日は23歳の誕生日。「誕生日だからって特には」と苦笑いするが、修正した新フォームで、今季初で23歳初星を狙う。記事をまとめてみました。
<DeNA 6- 8阪神>◇12日◇横浜スタジアム
阪神は 1回二死 2塁で福留が先制適時 2塁打。 2回にDeNAが戸柱の勝ち越しタイムリーなどで 3点を入れて逆転した。
阪神は 4回、打者一巡の猛攻で 6得点を入れて逆転。さらに 5回には、原口の 2号ソロで追加点を挙げた。今永は 5回 8失点KO。
DeNAは 7回、戸柱の適時 2塁打などで 2点、 9回にも 1点を返すが、反撃もここまで。阪神は継投で逃げ切り「2連勝」をマーク。
阪神秋山が今季初勝利、ドリスが 3セーブ目。DeNA今永は初黒星。
4回表阪神二死 1、 2塁、秋山拓巳投手は右前打を放った=横浜スタジアム
リードはわずか 2点まで減って迎えた 9回二死 2、 3塁。ドリスが筒香に一発を許せば、たちまち逆転…。まるで肝試し。空振り三振に終わって、貯金生活に入っても、金本監督は明らかにいらだっていた。
「 2ストライク後から何本打たれた? 何本打たれた? 2ストライクから? しかもツーゼロ( 2ストライク)から何本? そこらへん、やっぱり、ちょっと考えないと。きょう一番の反省点じゃないかなと思う」
乱戦を制した金本知憲監督だが、ニコリともせず…。追い込んでから簡単に打たれた秋山-梅野の バッテリーに苦言を呈した=横浜スタジアム
勝利監督インタビューという雰囲気ではなかった。怒りの矛先を向けたのが 1- 1の 2回二死 3塁、打席に 8番・戸柱を迎えた場面。秋山と梅野のバッテリーは 2球で追い込んだが、左前適時打を献上した。「考えんでもわかることやと思う」。戸柱は試合前まで打率 0.148。敬遠という選択肢を消してまで勝負させたが、ボール球を有効に使うことなくあっさり打たれた。さらに投手の今永に 2塁への内野安打とされ、上本の悪送球で 2、 3塁。 1番・桑原に対しても 2ストライクから左前適時打を献上した。
7回、投手交代を告げた金本知憲監督=横浜スタジアム
これだけじゃない。 8- 3と一方的な展開だった 7回先頭・田中浩の中前打、続く戸柱の左中間適時 2塁打もそうだった。指揮官が指摘するように追い込んでからヒットを許したのが「7」。絶対的有利の 2ストライク後からが「4」。秋山が今季初勝利を挙げたとはいえ、有利な状況を生かし切れないバッテリーに堪忍袋の緒が切れた。
「捕手もボール要求やろうけど、そこにちゃんとバッテリーが意思疎通して、ボール球を投げ込むという意識というか。 2ストライク後の打たれ方が悪すぎるわ。反省の多い試合でした」
若いバッテリーだからOKじゃない。勝ったからこそ、ミスを反省しなきゃ…。雨上がりの横浜にカミナリが落ちた。
6回裏DeNA二死、倉本を空振り三振に仕留め雄たけびを上げる秋山拓巳投手=横浜スタジアム
阪神先発秋山拓巳投手が 7回途中10安打 5失点(自責点 4)で今季初勝利を挙げた。
今季 2度目の登板となった秋山は、 1点リードをもらった 2回に 5安打を集中され 3失点、逆転を許した。それでも 3回以降は立ち直り、 6回までゼロ行進。 7回に再び捕まり降板となったが、味方の大量援護にも助けられ、初白星を手にした。
秋山はお立ち台で「最後は僕がしっかり長いイニング投げないといけない展開だったんで、野手の方にも、中継ぎの方にも、助けてもらいました」と反省した表情。次戦に向けて「ほんと 1戦 1戦必死にやってる結果なんで、次回以降もしっかり練習して、必死にやっていきたいと思います」と気を引き締めていた。
阪神先発の秋山拓巳投手=横浜スタジアム
好投していた秋山だが、 7回 3連打を浴び、無念の降板。 6回 0/3を投げ、10安打 5失点(自責 4)で今季 2試合目の登板で初勝利。打線の援護に恵まれたが、前回( 5日ヤクルト戦)と同じ 6回 0/3でマウンドを降りた。「ストライクをそろえすぎる悪いところが出ました。 5失点でも野手が打ってくれたので、次はしっかり投げたいです」。 6点をあげた 4回には二死 1、 2塁では右前打を放つなどバットでも貢献していたが、詰めの甘さを反省。野手陣に感謝した。
★先発した秋山について香田勲男投手コーチ
「全体的に枠のなかで勝負しすぎた。有利なカウントでもいいスイングをされた。(ストライク)ゾーンで勝負しすぎた。もったいない。それ( 2回)以外はよくがんばってくれた。 7回を投げきれるように成長して欲しい」
1回、適時 2塁打を放った福留孝介外野手=横浜スタジアム
福留孝介外野手が先制打を決めた。 1回表二死 2塁で99キロのカーブにこらえ、右中間最深部へ適時 2塁打を飛ばした。
「打ち方をどうこう考えずに、とにかく後ろへつないでいこうという意識でした。それだけです」と振り返った。
1回表阪神二死 2塁、福留孝介外野手は今永昇太投手(手前)から先制の適時 2塁打を放った=横浜スタジアム
快音とともに、横浜を彩った夕暮れの空に打球が伸びていった。右中間を真っ二つ。福留は 2塁ベース上で 2度、手を叩き、小さくガッツポーズした。これぞ、 4番の仕事。有言実行の先制 2塁打を放ってみせた。
「ゲームに入ってしまえば、なんとかしたいという思いでやっていました。どんな形であれ、先制点を取れて良かった」
1回、適時 2塁打を放った福留孝介外野手=横浜スタジアム
試合後はクールに振り返りながらも、手応えを感じていた。 1回だ。一死から上本が左前打で出塁。開幕戦から 1回の攻撃が三者凡退で終わらない、という“1回神話”が 9試合に伸びると、糸井の 2ゴロで二死 2塁と得点圏で打席が回ってきた。
そして、 2ボール 1ストライクから今永が投じた 4球目。99キロの緩いカーブを思い切り引っ張った。 7打席ぶりの「H」ランプを灯し、チームに貴重な先制点をもたらした。その後は快音は響かなかったが「四球の選び方もしっかり見極められたし、その後の打席も悪くなかった」と光が見えてきた。
1回、右中間に先制 2塁打を放った福留孝介外野手。雨天中止となった前日に明かした思いを第 1打席から結果につなげた=横浜スタジアム
ずっと責任を感じていた。雨天中止となった前日11日。「今こうやって周りが打ってくれるなかで、やっぱり俺がもう少し打てば点がとれるし、打線として線になる。やっぱりまだ俺で止めちゃってる感がある。何とかつなげられるようにしたい」と思いを口にした。この日の試合前までで打率 0.259、 1本塁打、 4打点。もどかしい日々が続き、得点圏打率でも 0.125( 8打数 1安打、 2打点)と、好機で 1本が出なかった。
雨天中止になった11日、福留が「あとは俺!!」と自分自身にカツを入れたことを報じる12日付のサンスポ 1面
1番・高山、上本、糸井に、後ろを打つ原口、鳥谷が快音を響かせるなかで 1人、取り残されていた。だが、もう心配はいらない。
「続けていけるように」
真っすぐ前を見据えてそう話した主将の背中は、頼もしかった。
2点リードの 4回二死満塁で、左前に 2点タイムリーを放った糸井嘉男外野手。本当に勝負強い=横浜スタジアム
阪神が 2点を追う 4回、一挙 6得点の猛攻で逆転に成功した。
1安打 2四球で二死満塁の好機をつくり、まずは 8番梅野が左腕今永の内角低め直球を 3遊間へ。 2点打で試合を振り出しに戻す。さらに 9番秋山が右前打でつなぎ、再び二死満塁から 1番高山の押し出し四球で勝ち越し。続いて 2番上本が中前適時打、 3番糸井が左前 2点打を決め、一気に 4点リードを奪った。
上本は「みんながつないで、いい流れで回してくれたので、そのおかげで打てました」と謙虚なコメント。一方、糸井は「打ったのはスライダー。ウエポン(上本選手)のヒット見たら、火着いてまうやろ!」と熱い言葉を残した。
4回、 2点タイムリーの糸井嘉男外野手は 1塁を回ったところで手をたたく=横浜スタジアム
超人は燃える男だった!! 糸井嘉男外野手が逆転した 4回に左前にトドメの 2点タイムリー。悪送球の上本が意地のタイムリーを放った直後「火着いてまうやろ!」と燃え盛るハートで今季初の 1イニング 6点を演出。DeNAの反撃をしのぎ、連勝で貯金「1」。虎党のハートも火着いてまうやろ!!
超人の心は燃えていた。人知を超える集中力が沸き上がる。 4回二死満塁。この回 2度目の打席だ。今永の外寄りのスライダーにうまく合わせた。左前に運ぶ。 1塁ベース上で何度も手をたたき、ベンチに向かって、右拳を突き上げた。
「打ったのはスライダー。ウエポン(上本)のヒットみたら、火着いてまうやろ!」
4回表阪神二死満塁、左前 2点適時打を放ちガッツポーズする糸井嘉男外野手=横浜スタジアム
高山の押し出し四球で勝ち越した直後、前を打つ上本が、中前タイムリーを放った。 1回に福留のタイムリーで先行したが、 2回、上本の 1塁悪送球などもあり、 3点を奪われた。バント失敗を決勝ソロで取り返した 9日の巨人戦(甲子園)に続く、上本の反発力に遭遇し、体中にアドレナリンが分泌された。今季、得点圏では驚異の 6打数 5安打(打率 0.833)。日本一の勝負強い男の本領が発揮された。
今季初の 1イニング 6点は糸井が出発点だった。 1- 3で迎えた 4回に先頭で今永から四球を選ぶと、一気に打線がつながった。昨季 4度の対戦で防御率1.80と抑えこまれていた昨季 8勝左腕から計 8点の猛爆。 6回、 8回も四球を選んで 3四球でリーグ 2位タイの10四球、12打点もリーグ 2位だ。自ら出ることもでき、走者も簡単にホームにかえしてしまう。打者一巡の猛攻は、糸井効果、そのものだった。
阪神・糸井嘉男外野手=横浜スタジアム
9日の巨人戦前。前日の降雨により練習は室内で行われた。♪ちゃらららら~、ちゃらららららら-。クラブハウスから糸井が姿をみせると、突然歌い出した。そして…。「やっすあき! やっすあき!」。DeNAの守護神、山崎康の横浜スタジアムの登場曲。Zombie Nationの「Kernkraft400」だ。ファンが総立ちになり、タオルを振り回し、「やすあきコール」。虎入り後、公式戦初の横浜を早くもイメージしていた?
1月下旬に関節炎を発症した右膝にはテーピングを常に施しているものの、守護神を出すまでもなく、打ち勝ったという事実がうれしい。雨天中止の11日には北海道日本ハム時代の恩師、DeNA・高田GMに「あんまり打たないでくれ」、オリックス時代の巡回アドバイザー、ラミレス監督に「来週カラ打ってクダサイ」とお願いされていたが、バットで丁重にお断りした形だ。
3番手で登板した高橋聡文投手=横浜スタジアム
金本監督は「つながりというのはきょうに関してはあった。ホームラン 1本で 8点か。やっぱりチャンスで上本や糸井が打ってくれて、梅野にしてもそうやけど。得点圏の打撃というのを続けてほしい」と目を細めた。
連勝で貯金は「1」。背番号「7」は「どこでも打ちたいです」とどこまでもどん欲。バットでチームをけん引していく。もうこの男抜きの虎は考えられない。
◇データBOX◇
◎…阪神の 1イニング 6得点以上は昨年 7月27日のヤクルト戦(甲子園)の 4回 9得点以来、 259日ぶり。この日は先頭打者から10連続打数安打( 1犠打 2四球を挟む)の打者14人攻撃。原口は先制 3ランと 2点打で 1イニング 5打点を挙げた。
5回、左翼に今季 2号ソロを放った原口文仁捕手。DeNA戦初アーチは貴重なダメ押し点となった=横浜スタジアム
原口文仁捕手が今季 2号を放った。 4点リードの 5回、先頭で今永のチェンジアップを左翼ポール際に運んだ。
「抜けたチェンジアップをうまくとらえられました。センター返しをイメージしながら、甘いボールをいいポイントで打てました。大量点を取った直後で、次の 1点が大事だと思っていたので、追加点が取れてよかったです」。納得の 1発となった。
原口文仁捕手=横浜スタジアム
あの一発がなかったら…。終わってみて、虎党は噛みしめる。ハマの勝利を楽しめるのは、原口のフルスイングのおかげだ、と。
5回無死。カウント 1- 1から甘く真ん中に入った今永の 123キロスライダー。見逃すはずがない。高く舞い上がった打球は左翼ポール際へ。原口らしい軌跡の 2号ソロだった。
「( 4回に)大量点を取った直後で、次の 1点が大事だと思っていたので、追加点が取れてよかったですね」
全国の阪神ファンが狂喜乱舞した今月 6日のサヨナラ本塁打(ヤクルト戦)以降、実はちょっと調子を落とした。先週末の巨人戦 2試合は 8打数 1安打。「崩れていたので、頭を整理して微調整したのが良かったですね」。10日が移動日、11日が雨天中止。 2日間のリフレッシュが、若きスラッガーの小さなスランプを、被害最小限にとどめた。一発の前の打席( 4回)も好機を拡大する右前打。打率 0.353は打率ベストテンの堂々 9位。そして、この夜の一発が昨季 0発だったDeNAからの初アーチで、横浜スタジアム 1号。これでセ・リーグとその本拠地はすべて制覇した。
5回表阪神無死、原口文仁捕手は左越え本塁打を放った=横浜スタジアム
今、阪神グッズの中で大好評なのが選手の名前が漢字で書かれたタオル。「原口文仁」の 4文字が染め抜かれた品も、飛ぶように売れている。その文字を書いているのが書道家・南野晃鳳氏。原辰徳前巨人監督、ソフトバンク・松坂大輔投手ら、球界内にも“晃鳳文字”のファンは多い。
「あなたの名前をこんな漢字で書きましたよ、と見せる。その時に興味を示す選手って、必ず大成するんですよ。野球と書道の感性は似てるみたいで。原口選手は、なんと 2軍時代に感動してくれたんですよ」
だから偉大な書道家ははるか以前から大成を確信していたそうだ。つい先日の 8日のこと。原口が「何でこんなうまく字が書けるんですか?」と問うてきたという。「何で君が本塁打を打てるのか、と同じ質問だね」。達人の答えを聞いた原口が笑った。「じゃあ、また、打ちますね」-。有言実行だ。
「打席では、チームにプラスになるにはどうすればいいか、を考えています」
フォア・ザ・チームに徹するスラッガーが、糸井、福留の後に控え、最強クリーンアップを支える。ひと味違う猛虎の看板だ。
7回、「ラッキー7」=横浜スタジアム
鳥谷は 4打数 1安打。 7回の先頭で左前打を放ち、開幕から続く連続試合安打を「9」に伸ばした。ただ、 3塁守備では 3回の先頭のロペスのゴロをグラブ弾く場面も(結果はアウト)。「いいところも悪いところもある。続けていきたい」と振り返った。連続試合出場は「1761」となり、歴代 2位の金本監督まであと「5」になった( 1位は衣笠祥雄氏の「2215」試合)。
前日11日の初戦が雨天中止となり、登板日が変更となった藤浪は、13日のDeNA戦(横浜)に先発する。登板日がズレたことでブルペン投球の回数が 3度となった。「(登板日) 2日前に(ブルペン)投球できたので、中 6日の調整と変わらない。しっかりやってきたことを試合でどう出すかだけ」と12日、気合を入れた。
この日は23歳の誕生日。「誕生日だからって特には」と苦笑いするが、修正した新フォームで、今季初で23歳初星を狙う。
今シーズンは、全員野球でファン皆が待ち望む「二文字」に向かって、全員で力を合わせて進め! ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
オープン戦順位表
2017年 公式戦 順位表
2017年 公式戦 日程と結果(04月)
2017年 公式戦 日程と結果(05月)
◇公式戦全試合実況速報 公式戦全試合をテキスト速報!タイガース迂遠実況で応援気分を盛り上げます。ほかにも対戦中の選手の成績が」一目で分かる「観戦モード」も必見!
◇現場からお届け!トラ番LIVEニュース 主催試合時は、現場から直接ニュースを配信! タイガース情報をどこよりもはやく、そうして細やかに。「生」の情報もお届けします!!
どんな相手にも立ち向かう。どんな局面でも己の限界にトライする。
その精神を全員が強く持ち、タイガースが変革し続ける一年にしたい。
そうした強い思いをスローガンとして表現しています。
※このスローガン・デザインは、2017年のシーズンロゴとしても展開して参ります。