● 3回二死 2塁から阪神の 4番・福留に中前適時打。 1点を先取された。阪神は 4回に梅野がソロ。 5回には中谷のソロと福留の 2ランなどで突き放した。ヤクルトは藤浪から 6回までで 1得点のみ。阪神藤浪は自身「3連勝」。貯金は金本監督就任以来最多の「5」。 6度目の挑戦で「貯金5の壁」を破った。
●福留孝介外野手(40)が先制打を放った。 3回表二死 3塁。 3ボール 1ストライクからヤクルト石川の低めのシュートを中前に運び、 3塁走者の中谷を生還させた。前日は 4安打 1打点。この日もしっかり「4番」の仕事をした。福留孝介外野手が 3号 2ランを含む 3安打 3打点の大暴れ。ヤクルトに連勝し、 6度目の挑戦で金本知憲監督(49)としては初となる貯金「5」の壁を突破した。 5日からは甲子園に戻り、 2ゲーム差で追う首位広島との 3連戦。鯉のぼりの季節を虎の祝賀イベントに変えてみせる。不惑の主砲が大型連休で確変モードに入った。先制打に中押し弾。打つわ打つわ、「六甲おろし」も止まらない。 3- 0の 5回一死 1塁。石川が投じた内角高めのスライダーを強振した。高々と舞い上がった打球は右翼席最前列へ。 4月21日の巨人戦(東京ドーム)以来の 3号に「風」を繰り返したが、それを利用してコースをしぼったのもさすがだ。前日から 2試合またいでの 5打席連続安打となった。ゴールデンウイーク、まっただ中。神宮は 3万 629人の観衆が詰めかけ、パンパンにふくれあがった。福留がアーチを描けば昨季から 5連勝。 3回二死 3塁では中前に先制打を放った。金本監督も感謝しきり。打線がつながって 2試合連続の 2桁安打。 2カード連続の勝ち越しに納得顔だった。福留は 1回二死 1塁でも中前に運び、今季初の 2試合連続猛打賞。打率も 0.323まで急上昇させた。 5日からは甲子園に戻り、 2ゲーム差で追う広島との首位攻防戦だ。昨季から 6度目の挑戦で就任以来初の貯金「5」に到達した金本監督はチームを引き締めた。あくまでも冷静な分析に徹する「4番」が怖い。 3連戦すべてチケット完売の本拠地でちびっ子たちを喜ばせるイメージはできている。
●中谷将大外野手(24)は、 5回無死に 2号ソロを放つなど猛打賞で 3試合ぶりの 1番起用の期待に応えた。 5回の先頭打者として迎えた 3打席目。カウント 3- 1でヤクルト先発の石川の甘く入った直球を見逃さなかった。大きなフォロースイングから放たれた打球は、鋭さを失わないまま左翼席に一直線に突き刺さった。前日は代打で 2点適時打を放ち、この日は 3安打 1打点。連日に渡ってバットで大暴れした。美しい弧を描いた打球が、虎党で黄色く染まった左翼席に突き刺さる。 5回。先頭打者・中谷が 2号ソロを放ち、笑顔でベンチに凱旋。前のイニングで 1号弾を放っていた梅野と、福岡工業大学附属城東高校の先輩後輩のアベックアーチ完成だった。 3安打は今季初。昨年 7月 6日の巨人戦( 4安打)以来 3度目の固め打ち。 3塁打が出れば、サイクル安打…と期待してしまうほどの暴れっぷりだった。開幕以降、「1番」は 2年目・高山の定位置だった。だが、今は相手先発の左右によって、使い分けが定着しつつある。 3試合ぶりの「1番」での出場。「 1番」打率は 0.318。役目はキッチリ果たしている。
●梅野隆太郎捕手(25)が 1号ソロを放った。 4回二死でヤクルト石川の真っすぐを思いっきり振り抜いた。高々と舞った打球はそのまま左翼席に吸い込まれていった。本塁打は2015年 8月25日に広島大瀬良から放って以来 2年ぶり。開幕スタメンを勝ち取った今季だが、打率が 1割台と低迷。前日はスタメン落ちをしていた。先発復帰試合でさっそく結果を残した。梅野隆太郎捕手の攻守に渡る活躍がワンサイドゲームを呼び込んだ。 1点リードの 4回二死後、石川の速球をとらえて、左翼席の最前列に2015年以来、 2年ぶりの今季 1号ソロ本塁打を放った。その裏は守備でも魅せる。一死後に出塁した雄平の 2盗を阻む、強肩を披露した。 5回には技ありの右前適時打を放ち、今季 2度目の猛打賞をマークした。打率はまだ 2割に満たないが、今後も攻守の両立を目指す。前日( 3日)、今季初めてスタメン落ちした扇の要のバットが、 2年ぶりのアーチを含む 3安打 2打点とついに弾けた。昨年12月、福岡工大城東高校の 1学年後輩・中谷とともに恩師の杉山繁俊監督(60=現・東海大學付属福岡高校監督)を訪ね、食事をした。この日も打だけでなく 4回に雄平の 2盗を阻止。盗塁阻止率は変わらずセ界トップの 0.391だ。制球に苦しむ藤浪も懸命にリードした。チームと投手を勝たせる、信頼できる捕手は、日に日に頼もしく、たくましくなっている。
●梅野と中谷、教え子 2人がそろって一発を含む猛打賞と大暴れ。福岡工業大学附属城東高校時代の恩師・杉山繁俊氏はよろんだ。まだ高校生だった梅野は、打たれたときに「逆球だったので」と説明してきたことがあったという。今も「投手に信頼される捕手になれ」と言い続けている。高校時代は捕手だった中谷については「当時から 3塁や外野を守らせたりもしました」と、懐かしそうに振り返っていた。
●藤浪晋太郎投手(23)は 7回 1/3を被安打 4の 1失点で今季 3勝目を飾った。前回ヤクルトと戦った 4月 4日は 9四死球と乱れ、畠山への死球で大乱闘を引き起こしていた。この日はボールが抜けると罵声を浴びせられるシーンもあった。今回も 7四球と苦しんだが、粘り腰の投球で自身「3連勝」。
●剛腕・藤浪の後を託されても、もう誰も不思議に思わない。岩崎優投手(25)が 8回一死 1、 2塁からマウンドへ。雄平には 1塁への内野安打を許したが、続く代打・藤井は外角低めの 146キロで見逃し三振。中村も遊ゴロでヤクルトの反撃を許さなかった。 4月中旬から 5試合連続無失点を続けていたが、前回登板の 2日のヤクルト戦は打撃妨害などの味方のミスも重なって 2点を失った(自責はゼロ)。同じ相手に、しっかりリベンジを果たした。
● 5日の広島戦(甲子園)には阪神のランディ・メッセンジャー投手(35)が先発する。 4日は神宮で調整後、帰阪。首位を走る昨季リーグ覇者との一戦を前に「自分の仕事に集中したい」と冷静に話した。今季 4勝のうち、 2つは開幕戦を含む広島戦であげたもの。対戦 2試合で防御率2.25の相性をいかし鯉打線を三度抑えこむつもりだ。 2戦目は37歳のベテラン能見が続き、 3戦目はドラフト 6位・福永春吾投手(22=四国IL・徳島インディゴソックス)がプロ初登板初先発する。もともとは 4月23日の巨人戦(東京ドーム)で今季初勝利を挙げた横山の先発が予定されていたが、腰を痛めて、別メニュー調整に。そこで今季ウエスタンで 6試合に登板し、 3勝 2敗、防御率2.32の数字を残している新人右腕に白羽の矢が立った。前回登板の 4月30日の巨人とのファーム交流戦(ジャイアンツ球場)でも 7回 5安打無失点と好投していた。記事をまとめてみました。
<ヤクルト 1- 7阪神>◇ 4日◇明治神宮球場
ヤクルト先発の石川は、今季初の中 5日で登板した。 3回二死 2塁から阪神の 4番・福留に中前適時打。 1点を先取された。
阪神は 4回に梅野がソロ。 5回には中谷のソロと福留の 2ランなどで突き放した。ヤクルトは藤浪から 6回までで 1得点のみ。
阪神藤浪は自身「3連勝」。チームは「2連勝」で、貯金は金本監督就任以来最多の「5」。 6度目の挑戦で「貯金5の壁」を破った。ヤクルト石川は「3敗目」。
先発で登板し力投した藤浪晋太郎投手=明治神宮球場
福留孝介外野手が先制打を放った。
3回表二死 3塁。 3ボール 1ストライクからヤクルト石川の低めのシュートを中前に運び、 3塁走者の中谷を生還させた。
「チャンスで回ってきた打席だったので、まずは先制点を取るんだと思って打席に入りました。先頭の中谷が塁に出てくれて、ウエポン(上本選手)も右打ちして作ってくれたチャンスでしたし、無駄にせずにランナーをかえすバッティングができてよかったです」と振り返った。
前日は 4安打 1打点。この日もしっかり「4番」の仕事をした。
3回表阪神二死 3塁、中前適時打を放った福留孝介外野手=明治神宮球場
さあ、大一番の 3連戦や!! 福留孝介外野手が 3号 2ランを含む 3安打 3打点の大暴れ。ヤクルトに連勝し、 6度目の挑戦で金本知憲監督としては初となる貯金「5」の壁を突破した。 5日からは甲子園に戻り、 2ゲーム差で追う首位広島との 3連戦。鯉のぼりの季節を虎の祝賀イベントに変えてみせる。
福留ウイークにようこそ! 不惑の主砲が大型連休で確変モードに入った。先制打に中押し弾。打つわ打つわ、「六甲おろし」も止まらない。
「風、風。風に助けられました。風のおかげです。あの打席は低めを捨てたのがよかったです」
先発・藤浪が 8回途中で 1失点も 7四球。肝を冷やしっぱなしの虎党が勝利の美酒を味わえたのは、福留の中押し弾があったからだ。
5回、本塁打を放った福留孝介外野手=明治神宮球場
3- 0の 5回一死 1塁。石川が投じた内角高めのスライダーを強振した。高々と舞い上がった打球は右翼席最前列へ。 4月21日の巨人戦(東京ドーム)以来の 3号に「風」を繰り返したが、それを利用してコースをしぼったのもさすがだ。前日から 2試合またいでの 5打席連続安打となった。
ゴールデンウイーク、まっただ中。神宮は 3万 629人の観衆が詰めかけ、パンパンにふくれあがった。練習中。グラウンドとベンチを行き来する際、阪神グッズに身を包んだ男の子から声をかけられた。
「福留選手、ホームラン打ってください」
サングラス越しにピクッと体が反応した。そして返した答えは…。
5回、右越えに本塁打を放った福留孝介外野手=明治神宮球場
「たぶん、無理!」
つぶやくわけでもなく、相手に届くように声を出すのがベテランのエライところ。まさかの返答に少年は苦笑い。ところが、フタを開けてみると、子供の日の前祝いとばかりに、少年に届ける千金の 2ラン。こんな“裏切り”ならば、ちびっ子も大歓迎だ。
福留がアーチを描けば昨季から 5連勝。 3回二死 3塁では中前に先制打を放った。
「先頭の中谷が塁に出てくれて、ウエポン(上本)も右打ちして作ってくれたチャンスだったし、走者をかえす打撃ができてよかった」
5回、右越えに 3号 2ランを放った福留孝介外野手。 5日からの広島との首位攻防戦も任せろ!!=明治神宮球場
初球に手を出した直前の糸井の 1ゴロを帳消しにした。金本監督も「あれで糸井も救われるわけよ」と感謝しきり。打線がつながって 2試合連続の 2桁安打。 2カード連続の勝ち越しに納得顔だった。
福留は 1回二死 1塁でも中前に運び、今季初の 2試合連続猛打賞。打率も 0.323まで急上昇させた。 5日からは甲子園に戻り、 2ゲーム差で追う広島との首位攻防戦だ。昨季から 6度目の挑戦で就任以来初の貯金「5」に到達した金本監督はチームを引き締めた。
「違う気持ちをもって挑まないと。上のチームには気合を倍に入れてほしい」と闘魂注入。今季、鯉戦で打率 0.471、 1本塁打、 3打点と猛爆している福留にかかる期待は大きい。
「毎日こうなればいいけど、そうもいかない」
5回、本塁打を放ち生還した福留孝介外野手
あくまでも冷静な分析に徹する「4番」が怖い。おそらく、闘志メラメラ。 3連戦すべてチケット完売の本拠地でちびっ子たちを喜ばせるイメージはできている。
★食事は本能のまま
福留は自ら「和食党」だというが、基本的には好き嫌いなく、なんでも食べる。大事にしていることは「自分が食べたいものを食べるということ。それって、体が最も欲しているものが入っているということでしょ」という。シーズン中は控えているが、生モノでも平気。サプリメントに頼りすぎることなく、本能むき出しに摂取している栄養分が、いつまでも若い体を支えている。
福留孝介外野手(右)と勝利のハイタッチを交わす金本知憲監督=明治神宮球場
◇データBOX◇
◎…阪神・金本監督が就任 2年目で初の貯金「5」に到達。貯金「5」は2015年 9月15日以来。
◎… 2試合連続の 2桁安打となる15安打。 2桁安打は 9度目で、今季最多は開幕戦の 3月31日の広島戦(マツダ)の16安打。
◎…梅野、中谷、福留がアーチを放ち、 1試合 3本塁打。 1試合 3本塁打は北條「2」、上本「1」の 4月 9日の巨人戦(甲子園)以来、 2度目。
中谷将大外野手は、 5回無死に 2号ソロを放つなど猛打賞で 3試合ぶりの 1番起用の期待に応えた。
5回の先頭打者として迎えた 3打席目。カウント 3- 1でヤクルト先発の石川の甘く入った直球を見逃さなかった。大きなフォロースイングから放たれた打球は、鋭さを失わないまま左翼席に一直線に突き刺さった。「カウント 3- 1とバッター有利のカウントだったので、思い切っていきました」。中谷の 1発を皮切りに打者一巡し、この回だけで 7安打 5得点を呼び込んだ。
前日は代打で 2点適時打を放ち、この日は 3安打 1打点。連日に渡ってバットで大暴れした。
5回表阪神無死、中谷将大外野手は左越えソロ本塁打を放った=明治神宮球場
美しい弧を描いた打球が、虎党で黄色く染まった左翼席に突き刺さる。 5回。先頭打者・中谷が 2号ソロを放ち、笑顔でベンチに凱旋。前のイニングで 1号弾を放っていた梅野と、福岡工業大学附属城東高校の先輩後輩のアベックアーチ完成だった。
「打ったのはシュート。打者有利のカウント( 3- 1)だったので、思い切っていきました」
持ち味の思い切りの良さは、第 1打席からフル稼働。 1回の先頭打者安打(中前打)は得点に結びつかなかったが、 3回無死からのフェンス直撃の右翼線 2塁打では、内野ゴロで進塁し、福留の適時打で先制のホームを踏んだ。そして一発…。 3安打は今季初。昨年 7月 6日の巨人戦( 4安打)以来 3度目の固め打ち。 3塁打が出れば、サイクル安打…と期待してしまうほどの暴れっぷりだった。
5回、左翼席に今季 2号ソロを放った中谷将大外野手。 1番に座り、 3安打の大爆発=明治神宮球場
開幕以降、「1番」は 2年目・高山の定位置だった。だが、今は相手先発の左右によって、使い分けが定着しつつある。 3試合ぶりの「1番」での出場。「 1番」打率は 0.318。役目はキッチリ果たしている。
「( 1番は)特に何も考えていません。しっかりと結果が出ているので、おごらず、やっていきたいです」
一度だけ「5番」に座った 4月25日のDeNA戦(甲子園)は、まさかの 4打席 4三振。屈辱を味わった若虎は謙虚だった。
◇データBOX◇
◎…中谷が昨年 7月 6日の巨人戦(東京ドーム)以来( 4安打)となる今季初の猛打賞を記録。中谷の猛打賞は通算 3度目。昨年は出場 6試合目で猛打賞を記録したが、今季は出場21試合目。
梅野隆太郎捕手が 1号ソロを放った。
4回二死でヤクルト石川の真っすぐを思いっきり振り抜いた。高々と舞った打球はそのまま左翼席に吸い込まれていった。
「上がりすぎたかなと思ったのですが、風に乗って入ってくれました。晋太郎を助ける意味でも追加点が取れてよかったです」とコメントした。
本塁打は2015年 8月25日に広島大瀬良から放って以来 2年ぶり。開幕スタメンを勝ち取った今季だが、打率が 1割台と低迷。前日はスタメン落ちをしていた。先発復帰試合でさっそく結果を残した。
ヒーローインタビューを終え声援に応える梅野隆太郎捕手=明治神宮球場
梅野隆太郎捕手の攻守に渡る活躍がワンサイドゲームを呼び込んだ。
1点リードの 4回二死後、石川の速球をとらえて、左翼席の最前列に2015年以来、 2年ぶりの今季 1号ソロ本塁打を放った。その裏は守備でも魅せる。一死後に出塁した雄平の 2盗を阻む、強肩を披露した。 5回には技ありの右前適時打を放ち、今季 2度目の猛打賞をマークした。
4回表阪神二死、左越え本塁打を放ち、ベンチ前でナインとハイタッチする梅野隆太郎捕手=明治神宮球場
「 1、 2塁間が広いなと思っていて、その方向を意識して打ちにいった結果、抜けてくれる打球になってよかった」。打率はまだ 2割に満たないが、今後も攻守の両立を目指す。「メリハリです。切り替えてやるようにしている。今日も(盗塁を)刺した後に、打線が点を取れました」と手応えを口にした。神宮球場のお立ち台でも沸かせる。先発藤浪の好リードに触れ「まずはストライクが入るように、なんとかストライクが入る球を選びながら。皆さんの『あ~』という声も聞こえてくるけど、結果はよかったので晋太郎を褒めてあげてほしいですね」と振り返った。
4回、左翼席に今季 1号ソロを放った梅野隆太郎捕手。打った瞬間は打球を見ずに全力疾走したが、スタンドイン=明治神宮球場
うつむき、全力疾走した。だれより梅野自身が左飛かと思った打球は、ジリジリとフェンスに迫り、そのまま越えた。前日( 3日)、今季初めてスタメン落ちした扇の要のバットが、 2年ぶりのアーチを含む 3安打 2打点とついに弾けた。
「芯には当たったんですが、こすったんで、風が押してくれました。最初入ったかどうか分からなかったんですが、久々で気持ちよかったです」
神風に乗った? 梅野隆太郎捕手の 2年ぶりアーチが飛び込んだ左翼席の虎党はお祭り騒ぎ=明治神宮球場
1- 0の 4回二死。石川の甘く入った 136キロを左翼席へ運び去った。もちろん今季「1号」。2015年 8月26日の広島戦(マツダ)で左越え 2ランを放って以来 2年、何と 227打席ぶりのサク越え。長打自体が同年 9月24日の中日戦(ナゴヤドーム)で右越え 2塁打を放って以来だった。続く 5回も 6点目の右前適時打を放って、開幕 2戦目以来、25試合ぶりとなる今季 2度目の猛打賞。“打てる捕手”がいれば、打線はこんなにもつながる。金本監督は「(本塁打は)まぁ、風、風」と笑いながらも「( 2回の)センター前もいい当たりがあったし」とたたえた。
5回、適時打を放った梅野隆太郎捕手=明治神宮球場
昨季は原口、坂本の台頭を許しプロ 3年目で最低の出場37試合、打率 0.135、 0本塁打、 4打点にとどまった。 2軍暮らしが続いたが、下は向かず。時間を見つけてはサインを書いた。ファンへの対応はいつもチームトップクラス。「矢野さん(作戦兼バッテリーコーチ)から言われたんです。『輝けるのは今のうちだぞ』って」。自分を見失うことはなかった。
4回、梅野隆太郎捕手は素早い 2塁送球=明治神宮球場
昨年12月、福岡工大城東高校の 1学年後輩・中谷とともに恩師の杉山繁俊監督を訪ね、食事をした。中谷が「なんとか打ってアピールするしかないな」とハッパをかけられた一方で、梅野は「捕手として生きるなら、打つことよりも『勝てる捕手』になれ」と諭された。この日も打だけでなく 4回に雄平の 2盗を阻止。盗塁阻止率は変わらずセ界トップの 0.391だ。制球に苦しむ藤浪も懸命にリードした。
試合に勝利し、梅野隆太郎捕手を迎える金本知憲監督=明治神宮球場
ヒーローインタビューでは「(四球を出すと)みなさんのアーッという声も聞こえてくるんですが、なんとか結果はよかったんで、晋太郎をほめてあげてほしいですね」と、虎党へのお願いも。 チームと投手を勝たせる、信頼できる捕手は、日に日に頼もしく、たくましくなっている。
◇データBOX◇
◎…梅野の猛打賞は 4月 1日の広島戦(マツダ)以来、今季 2度目で通算 3度目。
◎…梅野の長打は2015年 9月24日の中日戦(ナゴヤドーム)で 2塁打を放って以来、 2年ぶり。
◎…梅野の本塁打は2015年の 8月26日の広島戦(マツダ)以来、 2年ぶりで、通算12本目の本塁打。
ヒーローインタビューを終え、声援に応える梅野隆太郎捕手=明治神宮球場
梅野と中谷、教え子 2人がそろって一発を含む猛打賞と大暴れ。福岡工業大学附属城東高校時代の恩師・杉山繁俊氏は「試合でゲームは見られていなかった。本当ですか! よかった」とよろんだ。
まだ高校生だった梅野は、打たれたときに「逆球だったので」と説明してきたことがあったという。「そういうことがある投手だということも分かってリードをするんだ」と説き、今も「投手に信頼される捕手になれ」と言い続けている。
高校時代は捕手だった中谷については「上(プロ)では捕手より野手だと思っていた。当時から 3塁や外野を守らせたりもしました」と、懐かしそうに振り返っていた。
ヤクルト打線に力投し、「3勝」目を挙げた藤浪晋太郎投手=明治神宮球場
藤浪晋太郎投手は 7回 1/3を被安打 4の 1失点で今季 3勝目を飾った。
前回ヤクルトと戦った 4月 4日は 9四死球と乱れ、畠山への死球で大乱闘を引き起こしていた。この日はボールが抜けると罵声を浴びせられるシーンもあった。今回も 7四球と苦しんだが、粘り腰の投球で自身「3連勝」。
「ヤジとかはありましたけど、そこを気にしていたら勝負できないので。それなりに強い覚悟を持って投げたつもりです」。 5回には今季初安打を中前適時打で記録した。
ピリッとしない藤浪の後を受け、 8回途中から登板した岩崎優投手。目の覚めるような外角低めの直球で三振を奪った=明治神宮球場
剛腕・藤浪の後を託されても、もう誰も不思議に思わない。岩崎が 8回一死 1、 2塁からマウンドへ。雄平には 1塁への内野安打を許したが、続く代打・藤井は外角低めの 146キロで見逃し三振。中村も遊ゴロでヤクルトの反撃を許さなかった。
「(藤浪)晋太郎の出した走者がいたので、抑えられたらいいなと思って投げました」
中村への 3球目は 149キロを計測。快速球が冴えたが、本人は「ずっといい感覚はないですが、体は動いています」と振り返った。
8回 投球する岩崎優投手=明治神宮球場
4月中旬から 5試合連続無失点を続けていたが、前回登板の 2日のヤクルト戦は打撃妨害などの味方のミスも重なって 2点を失った(自責はゼロ)。同じ相手に、しっかりリベンジを果たした。
「(登板直後の)最初の打者を出塁させることが多いので、次はしっかり抑えたい」
流れを断ち切った左腕は、次を見据えた。
前半戦最初の天王山だ!! 5日の広島戦(甲子園)には阪神のランディ・メッセンジャー投手が先発する。 4日は神宮で調整後、帰阪。首位を走る昨季リーグ覇者との一戦を前に「広島と対戦するということは(重要性を)重々わかっているが、自分の仕事に集中したい」と冷静に話した。
今季 4勝のうち、 2つは開幕戦を含む広島戦であげたもの。対戦 2試合で防御率2.25の相性をいかし鯉打線を三度抑えこむつもりだ。
7日の広島戦でプロ初登板初先発することが決まったD 6位福永春吾投手
2戦目は37歳のベテラン能見が続き、 3戦目はドラフト 6位・福永春吾投手がプロ初登板初先発する。もともとは 4月23日の巨人戦(東京ドーム)で今季初勝利を挙げた横山の先発が予定されていたが、腰を痛めて、別メニュー調整に。そこで今季ウエスタンで 6試合に登板し、 3勝 2敗、防御率2.32の数字を残している新人右腕に白羽の矢が立った。
鳴尾浜で練習した福永は「楽しみですね。準備はしていたので、 1軍でも変わらずやっていきます」と話した。前回登板の 4月30日の巨人とのファーム交流戦(ジャイアンツ球場)でも 7回 5安打無失点と好投していた。
全員野球でファン皆が待ち望む「二文字」に向かって、全員で力を合わせて進め! ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
2017年 公式戦 順位表
2017年 公式戦 日程と結果(05月)
2017年 公式戦 日程と結果(05月)