●阪神・四藤慶一郎球団社長(56)が22日、兵庫県西宮市の球団事務所で取材に応じ、プロ入りを表明した早稲田大学系属早稲田実業学校高等部・清宮幸太郎( 3年=18)の「ドラフト1位指名」を明言した。すでに金本知憲監督(49)とも話し合い、金本監督も「即答で」清宮の指名を支持したという。阪神は2015年の明治大學・高山俊外野手(24)、2016年の白鴎大學・大山悠輔内野手(22)に続き、 3年連続で野手を「1位指名」することが確実になった。くじ引き役は金本監督に託す可能性が高い。高校屈指の強打者と高い評価を受ける清宮は、 1年夏の甲子園で 2本塁打を放って「4強」入りに貢献。今年は主将を務めて春の選抜大会には出場したが、夏は西東京大会で敗れた。今月カナダで行われた「U―18(18歳以下)ワールドカップ(W杯)」でも日本代表の主将を任され、「3位」になった。父はラグビー・トップリーグ、ヤマハ発動機の清宮克幸監督(50=早稲田大學卒)。希望球団については「自分を成長させてくれる球団でプレーしたい」と口にした。清宮の最終目標は大リーグでプレーすること。入団する球団が、将来的にメジャー挑戦を容認するかどうかの方針も大きく影響することになる。運命のドラフトまで約 1カ月。12球団の戦略が本格的に動きだすことになる。過去にはドラフト指名を受けた選手が、意中の球団でなかったために入団を拒否した例がある。プロ志望届を提出すると、プロ球団との面談が可能となり、方針を聞く機会も生まれる。ドラフト会議当日の決断も注目される。
●阪神は22日、ヤクルト戦(23日、神宮)に向けて広島から東京へ移動。糸井嘉男外野手(36)は残り10試合「全部出るよ」と意気込んだ。「2位」を確定させ、本拠地でのCSファーストステージ開催へ。 9月15試合で打率 0.348と好調な超人が導く。敵地・マツダスタジアムでリーグ覇者との激戦を制してから、数時間後。超人の姿はすでに広島駅にあった。自身のバットで、チームに 1つでも多く白星をもたらす。22日終了時で「5.5ゲーム」差の「3位」DeNAを対象チームとした場合、阪神は「2位」確定まで“マジック4.5”の状態。確定ラインを頭にたたき込み、決意を新たにした。シーズントータルの打率も「0.293」。 2年連続、そして金本監督の現役時代に並ぶ通算 8度目の「3割」も、視界にとらえている。豪快なスイングでライバルを蹴散らし、CSファーストステージの本拠地開催を一気に決める。そこから、日本一への下克上が始まる。
●“強肩発動”で日本一も、正捕手の座も射止める-。梅野隆太郎捕手(26)が22日、広島駅で「広島に勝てたのが大きい。走られにくい状況を作れた」と振り返った。広島に逆転勝ちした前日21日。 9回一死 1塁の守りで、ワンバウンド投球の間に 2塁を狙った 1走・サビエル・バティスタ外野手(25)をストライク送球で仕留めた。盗塁阻止率 0.381(22日時点)の強肩で王者の機動力を封じ、走らせない“布石”を打った。19日に坂本誠志郎捕手(23)が左脇腹を痛め、離脱。そこから 2試合連続で先発マスクをかぶっている。反骨心をむき出しに、正捕手を確実につかむ。そして「2位」確定、広島との“再戦”へと、チームを導く。
●桑原謙太朗投手(31)が22日、最優秀中継ぎ投手のタイトルの同時受賞を願った。仲間との一騎打ちに苦笑いしながら、意欲を見せた。現在「41ホールドポイント(HP)」。マテオが「42HP」で、すでに可能性は 2人だけに絞られている。最優秀中継ぎのタイトルを同一球団の投手が同時受賞したケースは2010年の攝津正投手(35)、ブライアン・ファルケンボーグ投手(39)(ソフトバンク、42HP)、2013年のスコット・マシソン投手(33)、山口鉄也投手(33)(巨人、42HP)のみ。阪神では史上初だ。マテオも歓迎。さらに、2007年にジェフ・ (45)がマークした球団外国人最多の「43HP」まで、あと「1」と迫っており、意気込んだ。
●クライマックスシリーズ(CS)がなかったら、両リーグの優勝から日本シリーズの開幕までプロ野球の話題が居酒屋で上ることはあまりないだろう。今季は、今月16日に59年ぶりのセ、パ同日優勝の可能性があったほど両リーグの優勝は早かった。ソフトバンクはパ史上最速で、広島もセでは「4番目」の速さだ。CSがなければ、セは各チーム 7~12試合の計30試合が、パは実に同13~19試合の計46試合が消化試合になっていた。2007年シーズンから導入されたCS(パはそれに先立ち2004年から 3季、プレーオフを実施)については今でも賛否両論あるが、CS争いを演じる 4チームの50試合ほどを消化試合から救った功績は大きい。おかげでパは「2位争い」が、セは「3位争い」が白熱している。どちらも逆転が可能なゲーム差だけにファンも応援に力が入っている。特に巨人とDeNAによる「3位争い」は熾烈(しれつ)を極める。優勝決定後もプロ野球で盛り上がれるのはCSのおかげ。最高のシナリオは、この争いが最終戦までもつれることか。
●阪神は22日、今季限りの現役引退を表明している狩野恵輔外野手(34)の引退セレモニーを、27日のウエスタン・リーグ広島戦(甲子園)で行うことを発表した。なお、27日の試合が悪天候などで中止となった場合は、28日に狩野の引退セレモニーが行われる。記事をまとめてみました。
早実高の清宮幸太郎選手(奥左から 2人目)がプロ志望を表明した記者会見=22日午後、国分寺市の早稲田大学系属早稲田実業学校高等部
阪神四藤球団社長が22日、兵庫県西宮市の球団事務所で取材に応じ、プロ入りを表明した早実・清宮の「ドラフト1位指名」を明言した。
「くじ引きになると思うが、『1位』で指名させてもらいます。ぜひとも。ずばぬけた存在なので。将来性、スケールの大きさ。大砲は大きな補強ポイントなので」。すでに金本監督とも話し合い、「1位指名」で意見は一致しているという。阪神は2015年の明大・高山、2016年の白鴎大・大山に続き、 3年連続で野手を「1位指名」することが確実になった。
記者会見でプロ志望を表明した早稲田実業高校の清宮幸太郎選手=22日午後、東京都国分寺市の早稲田大学系属早稲田実業学校高等部
阪神・四藤慶一郎球団社長が22日、西宮市内の球団事務所で、今秋のドラフト会議において早実高・清宮幸太郎内野手を、「1位」指名する方針を固めたことを明言した。
「もう既定の方針なんで。くじ引きになるかと思いますが、『1位』で指名させてもらおうかと思っています。ぜひとも」
金本監督も「即答で」清宮の指名を支持したという。
高山、大山に続く 3年連続での野手「1位指名」になる。「(清宮君は)ズバ抜けた存在。やっぱり「4番」、大砲というのはうちの大きな補強ポイント」。重複確実となるだけに「あとは運に任せるしか(笑)。くじ引きの練習でもしておきましょうか」とニヤリと笑った。くじ引き役は金本監督に託す可能性が高い。
プロ志望表明の会見をおこなった早稲田実業高校・清宮幸太郎選手=22日午後、国分寺市の早稲田大学系属早稲田実業学校高等部
高校野球で歴代最多とされる「通算111本塁打」を記録した早稲田実(東京)の清宮幸太郎が22日、東京都国分寺市の同校で記者会見を行い、プロ志望であることを表明した。清宮は12球団OKの意向を示し、「自分を厳しく指導して成長させてくれる球団に行きたい」と語った。
プロ入りするには日本高校野球連盟にプロ志望届の提出が必要。大学進学も選択肢に入れていたため、進路が注目されていた。10月26日のドラフト会議では複数球団からの「1位指名」が有力視される。
プロ志望届を提出する意志を表明した早稲田実業高校・清宮幸太郎選手=22日午後、東京都国分寺市の早稲田実業高校
高校屈指の強打者と高い評価を受ける清宮は、 1年夏の甲子園で 2本塁打を放って「4強」入りに貢献。今年は主将を務めて春の選抜大会には出場したが、夏は西東京大会で敗れた。今月カナダで行われた「U―18(18歳以下)ワールドカップ(W杯)」でも日本代表の主将を任され、「3位」になった。父はラグビー・トップリーグ、ヤマハ発動機の清宮克幸監督。
早実の清宮幸太郎内野手が22日、東京都内で会見し、プロ志望届を出すことを表明した。「高校通算111本塁打」を記録した天性の長打力と抜群の知名度を誇る怪物の運命は、10月26日に行われるドラフト会議で決まることになった。
清宮は会見で「プロ志望届を提出することを決めました」と語り、決断の理由について「昔からの憧れでしたし、より高いレベルでプレーしたいと思いました」と話した。希望球団については「自分を成長させてくれる球団でプレーしたい」と口にした。
会見でプロ志望を表明した早稲田実業高校の清宮幸太郎選手=22日午後、東京都国分寺市の早稲田大学系属早稲田実業学校高等部
プロ関係者から「清宮次第で戦略が大きく変わる」と言われてきた今秋のドラフト。スカウトからは「(1位指名の)12人がそろわない」との声も多かった。実力と人気を兼ね備えた清宮への「ラッシュ」が起こる可能性も十分に考えられ、過去最多だった1989年野茂英雄、1990年小池秀郎の「8球団競合」を超える可能性もある。
清宮の最終目標は大リーグでプレーすること。入団する球団が、将来的にメジャー挑戦を容認するかどうかの方針も大きく影響することになる。「U―18W杯」からの帰国会見では、プロ志望届提出後にプロ球団と面談する意思があるかどうかの質問に対し、進路を明言していなかったこともあって「考えていない」と話すにとどめていたが、ドラフト会議前までに各球団と面談を行う可能性もある。 運命のドラフトまで約 1カ月。12球団の戦略が本格的に動きだすことになる。
記者会見でプロ志望を表明した早稲田実業高校の清宮幸太郎内野手=22日午後、東京都国分寺市の早稲田大学系属早稲田実業学校高等部
高校野球で歴代最多とされる通算「111本塁打」を放った東京・早実高の清宮幸太郎が22日、東京都内で記者会見し、プロ志望を表明した。
プロ志望を表明した清宮は希望球団について「自分を厳しく指導していただき、成長させてくれる球団にいきたい」と話した。具体的なチーム名は明らかにしなかったが、指名を受けた球団ならどこでも構わないかとの質問には「これから話を聞くということなので、まだちょっと分からない」と明言を避けた。
過去にはドラフト指名を受けた選手が、意中の球団でなかったために入団を拒否した例がある。プロ志望届を提出すると、プロ球団との面談が可能となり、方針を聞く機会も生まれる。ドラフト会議当日の決断も注目される。
進路表明の会見をおこなった早稲田実業高校・清宮幸太郎選手=22日午後、東京都国分寺市の早稲田実業学校
早くから「清宮1位指名」の方針を固めていた阪神は22日、四藤慶一郎球団社長が西宮市内の球団事務所で取材に応じ、「1位指名」を表明した。午後 0時40分から始まった恋人のプロ表明会見の 1時間25分後の午後 2時 5分に名乗り。また、メジャー入りの夢をもつ清宮に対して、ポスティング制度の利用を容認することも判明した。
会見で将来的なメジャー移籍の夢を明かした清宮について、阪神の球団幹部は「できるだけ彼の希望は叶えたい。大リーグは彼の夢。ポスティングシステム(PS)を希望するなら検討することになるだろう」と語った。
プロ入りを表明する会見に臨んだ早稲田実業高校・清宮幸太郎選手=22日午後、東京都国分寺市の早稲田実業学校
球団は井川慶をPSで2007年にヤンキースに送り出して以降は、メジャー挑戦は海外フリーエージェント(FA)しか認めない球団方針に転じていた。清宮が希望した場合は、柔軟に対応する構え。 1年目から 1軍で出場した場合、海外FA権取得は27歳で迎える2026年オフまで待たなければいけないが、PSならばその前に移籍することができる。金本監督もこの日メジャー願望について「いいんじゃない? それは」と肯定的だった。
◇ポスティングシステム
プロ野球選手が海外フリーエージェント資格取得前に米球界に移籍できる制度。2013年からの現行制度は、日本球団が譲渡金を上限2000万ドル(約22億円)で設定でき、その額を支払う意思があるすべての大リーグ球団が選手と交渉できる。旧制度は最高入札額を示した球団が選手との独占交渉権を得る仕組みだったが、現行制度では選手の選択肢が広がる利点がある。交渉期間は30日間で、米球団は譲渡金を分割でも支払える。
プロ志望表明の会見をおこなった早稲田実業高校・清宮幸太郎選手=22日午後、東京都国分寺市の早稲田実業学校
阪神は22日、四藤慶一郎球団社長が西宮市内の球団事務所で会見し、今秋のドラフト会議で早実高・清宮幸太郎内野手の「1位指名」を明言した。
以下、四藤社長の一問一答。
--清宮がプロ表明
「野球界にとっていいことじゃないかと思います」 --阪神も1位候補 「それはもう既定の方針なんで。くじ引きになるかと思いますが、『1位』で指名させてもらおうかと思っています。ぜひとも」
--金本監督とも
「監督とも話をしましたけど、それでいきましょう、と。そういうのは前から話していますけど」
進路表明の会見をおこなった早稲田実業高校・清宮幸太郎選手=22日午後、東京都国分寺市の早稲田実業学校
--決めたのはいつか
「難しいねぇ、それ。改まって議論していないんで。監督とかと話をしたり、個別にそういうのは会話をしてきたんで」
--他の候補がいなかった
「(清宮は)ズバ抜けた存在なんで。清宮君についての話題は出ていたんで。将来性、素材としてのスケールの大きさ。やっぱり『4番』、大砲というのはうちの大きな補強ポイントなんで」
--今後、方針が変わる可能性は
「基本的には変わらないと思いますけど」
進路表明の会見をおこなった早稲田実業高校・清宮幸太郎選手=22日午後、東京都国分寺市の早稲田実業学校
-- 3年連続野手指名へ
「今の得点力は大きな課題でもあるし。ある程度、少しは時間かかるとは思いますけどね。今、うちも若い選手が出てきているので、みんなで競争して盛り上げていってほしいなと思いますけどね。ただ相当、指名が重複すると思うんで、あとは運に任せるしか(笑)。くじ引きの練習でもしておきましょうか」
--くじ引きは
「それは相談しますけどね」
--基本的には金本監督
「今までずっと監督にいってもらっているんでね。まだ相談しますけどね」
進路表明の会見をおこなった早稲田実業高校・清宮幸太郎選手=22日午後、東京都国分寺市の早稲田実業学校
--最大、何球団か
「それはふたをあけてみないとわからない」
--重複だが
「それを承知で決めていますんで。他の球団がどう考えるかわからないんで。とにかく複数指名になるのは間違いない」
--金本監督も清宮でいくと
「即答やったね。そりゃ、『111本』も打っているからね。注目される環境の中で打っている数字は。これはすごいことだと思いますけどね。タダもんじゃない」
進路表明の会見をおこなった早稲田実業高校・清宮幸太郎選手=22日午後、東京都国分寺市の早稲田実業学校
--即戦力としての期待も
「それはわからない。 1年目ぐらいから、という能力のある選手だと僕は思っていますけどね」
--阪神ファンらしい
「僕は直接聞いていないから(笑)」
--清宮を外した場合は
「それはいろんな作戦を考えていきますが。とりあえず、きょうは野球界にとってもよかったと思います」
状態も右肩上がりの糸井嘉男外野手。残り10戦、フルスロットルで駆け抜ける!=阪神甲子園球場室内練習場
最後まで戦い抜く! 阪神は22日、ヤクルト戦(23日、神宮)に向けて広島から東京へ移動。糸井嘉男外野手は残り10試合「全部出るよ」と意気込んだ。「2位」を確定させ、本拠地でのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ開催へ。 9月15試合で打率 0.348と好調な超人が導く。
まだ午前 6時前だった。敵地・マツダスタジアムでリーグ覇者との激戦を制してから、数時間後。超人の姿はすでに広島駅にあった。紺色のシャツにグレーのパンツ。ビシッと決めた糸井が、ビシッと宣言した。
残り10試合、最後まで全力で-。そう問われると、ニヤっと笑いながら即答した。
福原忍二軍育成コーチ(左)に指導を受ける藤浪晋太郎投手=阪神鳴尾浜球場
自身のバットで、チームに 1つでも多く白星をもたらす。22日終了時で「5.5ゲーム」差の「3位」DeNAを対象チームとした場合、阪神は「2位」確定まで“マジック4.5”の状態。超人も記者に「(2位確定まで)あと何勝? あと10試合で?」と逆取材。確定ラインを頭にたたき込み、決意を新たにした。
CSに向け、一気にスパートをかける。その思いは数字となってあらわれていた。 9月に入り、状態は右肩上がり。 2日の中日戦(甲子園)からは12試合連続で「H」ランプも灯した。今月は15戦で「打率0.348、2本塁打、5打点」と打ちまくっている。シーズントータルの打率も「0.293」。 2年連続、そして金本監督の現役時代に並ぶ通算 8度目の「3割」も、視界にとらえている。
練習に臨む藤浪晋太郎投手=阪神鳴尾浜球場
23日に神宮で相まみえるヤクルトとは今季18試合で「打率0.313、5本塁打、10打点」と好相性。さらに24日、25日は甲子園、27日からは横浜で 5試合の直接対決を控えるDeNAも、14戦で「打率0.364、2本塁打、11打点」と、これまた“お得意様”にしている。
豪快なスイングでライバルを蹴散らし、CSファーストステージの本拠地開催を一気に決める。そこから、日本一への下克上が始まる。
東京へ向かう梅野隆太郎捕手=JR広島駅
“強肩発動”で日本一も、正捕手の座も射止める-。梅野隆太郎捕手が22日、広島駅で「広島に勝てたのが大きい。悪いイメージを植え付けることができたんじゃないですかね。走られにくい状況を作れた」と振り返った。
広島に逆転勝ちした前日21日。 9回一死 1塁の守りで、ワンバウンド投球の間に 2塁を狙った 1走・バティスタをストライク送球で仕留めた。盗塁阻止率 0.381(22日時点)の強肩で王者の機動力を封じ、走らせない“布石”を打った。
開幕マスクを任された今季だが、 8月下旬から坂本の出番が増え、ベンチを温める日々に。ただ19日に坂本が左脇腹を痛め、離脱。そこから 2試合連続で先発マスクをかぶっている。
「実力で(スタメンを)勝ち取らないといけない。(坂本が)けがしたからの代わりでは、いけない。そこで頑張るしかない」
反骨心をむき出しに、正捕手を確実につかむ。そして「2位」確定、広島との“再戦”へと、チームを導く。
東京へ向かう桑原謙太朗投手=JR広島駅
桑原謙太朗投手が22日、最優秀中継ぎ投手のタイトルの同時受賞を願った。
「獲れたらいいですけど、相手がマテオなんでね。一緒に獲れたら、一番いい」
仲間との一騎打ちに苦笑いしながら、意欲を見せた。現在「41ホールドポイント(HP)」。マテオが「42HP」で、すでに可能性は 2人だけに絞られている。最優秀中継ぎのタイトルを同一球団の投手が同時受賞したケースは2010年の摂津、ファルケンボーグ(ソフトバンク、42HP)、2013年のマシソン、山口鉄(巨人、42HP)のみ。阪神では史上初だ。
マテオも「刺激しあえる。 2人でいい成績を残せるのはうれしい」と歓迎。さらに、2007年にウィリアムスがマークした球団外国人最多の「43HP」まで、あと「1」と迫っており、「そこに近づけていることはうれしいし、チャンスは生かしたいと思うけど、いままで通り記録は気にせずにやりたい」と意気込んだ。
勝利を収め喜ぶ阪神の(左から)俊介外野手、江越大賀外野手、糸井嘉男外野手=マツダスタジアム(2017年 9月21日撮影)
クライマックスシリーズ(CS)がなかったら、両リーグの優勝から日本シリーズの開幕までプロ野球の話題が居酒屋で上ることはあまりないだろう。
今季は、今月16日に59年ぶりのセ、パ同日優勝の可能性があったほど両リーグの優勝は早かった。ソフトバンクはパ史上最速で、広島もセでは「4番目」の速さだ。CSがなければ、セは各チーム 7~12試合の計30試合が、パは実に同13~19試合の計46試合が消化試合になっていた。
2007年シーズンから導入されたCS(パはそれに先立ち2004年から 3季、プレーオフを実施)については今でも賛否両論あるが、CS争いを演じる 4チームの50試合ほどを消化試合から救った功績は大きい。おかげでパは「2位争い」が、セは「3位争い」が白熱している。どちらも逆転が可能なゲーム差だけにファンも応援に力が入っている。
阪神・今季月別成績
特に巨人とDeNAによる「3位争い」は熾烈(しれつ)を極める。しかも、両チームによる直接対決は既に終わり、キャスチングボートを握っているのが「2位」の阪神という妙。「13勝7敗」と相性のいいDeNAとは 5試合、「8勝13敗2分け」と分が悪い巨人とは 2試合残している。阪神にとって厄介なのは、DeNAに勝てば巨人が浮上するというパラドックスが生じることだ。
ひいきの居酒屋でも「阪神としては合口の悪い巨人とCSで争いたくないだろうね」「でも、そのためにDeNAに負けるわけにはいかない」「そんなことを考えず、全部勝つことに集中すればいいんだよ」といった会話が常連客の間で交わされている。優勝決定後もプロ野球で盛り上がれるのはCSのおかげ。最高のシナリオは、この争いが最終戦までもつれることか。
掛布雅之 2軍監督(右)と談笑する狩野恵輔外野手=阪神鳴尾浜球場(2017年 9月17日撮影)
阪神は22日、今季限りの現役引退を表明している狩野恵輔外野手(34)の引退セレモニーを、27日 のウエスタン・リーグ広島戦(甲子園)で行うことを発表した。 また、 2軍の今季最終戦となる28日広島戦(甲子園)では、掛布 2軍監督やコーチ、選手らがグラ ウンドでファンにあいさつをする予定。 なお、27日の試合が悪天候などで中止となった場合は、28日に狩野の引退セレモニーが行われる。
全員野球でファン皆が待ち望む「二文字」に向かって、全員で力を合わせて進め! ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
2017年 公式戦 順位表
2017年 公式戦 日程と結果(09月)
2017年 公式戦 日程と結果(10月)
どんな相手にも立ち向かう。どんな局面でも己の限界にトライする。
その精神を全員が強く持ち、タイガースが変革し続ける一年にしたい。
そうした強い思いをスローガンとして表現しています。
※このスローガン・デザインは、2017年のシーズンロゴとしても展開して参ります。