●降雨のため開始を見合わせていたが、午後 3時すぎに試合が始まった。甲子園球場の公式ツイッターは試合前、阪神園芸のスタッフが、グラウンドを整備する動画をアップした。このツイートに対し、激励の書き込みが相次いでいた。阪神が勝てばファイナル進出が決まる一戦はCS史上に残る雨中でのロングゲームになった。午前中から雨が降ってグラウンド整備に時間を要したため、 1時間 3分遅れの午後 3時 3分にプレーボール。試合中は 1度もやまず、内野はまるで沼のように水浸しになった。ゴロは水たまりで失速し、外野に飛べば水しぶきを上げる。プレーに支障が出る状態での強行開催になった。セ・リーグの杵渕和秀統括は「できるだけCSなので、やろうというのが基本。両チーム、ファンにとって、大変なところでやっていただいた」と説明。試合終了まで 4時間35分を要した。16日も悪天候が予想されており、この日を含む 2試合が中止になれば、14日に先勝していた阪神が自動的にファイナル進出を決める状況だった。この日は整備に奔走。攻守交代のたびにマウンドや打席付近に速乾性の土を加え、内野の水たまりに砂がまかれた。
●阪神は 7回一死 2、 3塁とし、大山悠輔内野手(22)の「中越え2点2塁打」で 6-10とした。先制したのは阪神だった。二死満塁から「1番」・俊介外野手(30)が「右中間に2点打」を放った。DeNAは 3回一死 2、 3塁とし、ホセ・ロペス内野手(33)が中前に弾き返す「2点打」を放って同点に追いついた。阪神はその裏、「5番」・大山が「左越えソロ」を放ち、 1点を勝ち越した。DeNAは 1点を追う 5回。一死 1、 3塁とすると、阪神は「2番手」・岩崎優投手(26)から石崎剛投手(27)にスイッチ。ここでロペスが左犠飛を放ち、同点に追いついた。なおも二死 1、 3塁とすると宮崎敏郎内野手(26)が「中前適時打」を放った。 7回に一挙「6点」奪う猛攻。無死 1、 3塁で、「4番」・筒香嘉智外野手(25)が右前適時打。阪神の「5番手」・桑原謙太朗投手(31)の初球、 131キロスライダーをとらえ、この日 3安打目で 5- 4と再び勝ち越した。それだけでは終わらない。一死 1、 3塁で代打・乙坂智外野手(23)が左翼ポール際へライナー性の打球をたたき込む「1号3ラン」を放つと、倉本寿彦内野手(26)の右前適時打、桑原将志外野手(24)の右犠飛と立て続けに得点を奪った。この回は打者一巡の 7安打で10- 4と一気に突き放した。阪神は14日に行われた第 1戦を 2- 0で制し、18日から行われる広島とのファイナルステージ(マツダ)進出に王手をかけている。
●俊介外野手が、先制点をたたきだした。DeNA今永が投じた 4球目の 145キロ直球をはじき返すと、センター前へ。走者 2人が生還し、先制の 2点打となった。
●大山悠輔内野手が「CS1号」となる勝ち越しソロを放った。 2- 2と同点の 3回二死。DeNA今永の 2球目を振り抜くと、打球は雨を切り裂いて左翼席に飛び込んだ。ドラフト 1位ルーキーの 1発で、弾みをつけた。阪神は雨のなかで行われた第 2戦でDeNAに 6-13で敗れ、ファイナルステージ進出は16日の第 3戦に持ち越しとなった。両軍合わせてクライマックスシリーズ(CS)史上最多の31安打が乱れ飛ぶ打ち合いのなか、大山悠輔内野手が本塁打を含む 4安打。反発力を見せた若虎とともに、金本知憲監督(49)も改めてステージ突破を誓った。 7回、打球は雨を切り裂くと、中堅フェンスに当たってはねかえった。 2塁に到達した背中に、蹴散らしたグラウンドの泥が点々とついた。雨中の死闘で大山が奮起。金本監督の期待通りにCSの起爆剤となり、敗戦のなかで光を放った。試合後は厳しい表情。DeNAとのファーストステージはこれで「1勝1敗」。16日に引き分け以上で突破が決まる。もちろん勝って決める。CSでの 1試合 4安打は2015年の阿部(巨人)に続くプレーオフ最多記録タイ。こちらは新人では史上初の快挙となった。再び雨が気になるが、勝つしかない。日に日に頼もしさを増す若虎が、前を向かせてくれる。
●右膝靱帯(じんたい)損傷から復活した糸原健斗内野手(24=JX-ENEOS)が 3カ月ぶりの安打を放った。 8回先頭で代打出場。パットンの 146キロ真っすぐを左前に運んだ。 1軍でのヒットは 7月19日の広島戦(甲子園)以来。敗戦に唇をかみ、厳しい表情で引き揚げた。 9回の守備では 2塁を守り、また一歩前進した。
●先発した秋山拓巳投手(26)が、 3回でマウンドを降りた。この日は 3回 5安打 2失点の内容だった。 4回からの「2番手」には左腕の岩崎がマウンドにあがった。雨中での投球だったが肩を落とした。しかし、最後には気持ちを切り替えた。
●阪神が雨中の乱戦を落とし、DeNAに逆王手をかけられた。悪条件の中、試合途中の中止を想定しながら、 4回から継投に動いた。しかし鉄壁のリリーフ陣が乱調。同点で迎えた 7回に桑原がまさかの 6失点。 9回にはマテオも 3点を失い、相手打線を止められなかった。投手陣は合計13失点。シーズン中なら中止になるほどのグラウンド状態と雨だったが、試合は63分遅れで強行された。指揮官は泥だらけのナインを思いやった。
●桑原謙太朗投手がまさかの乱調で、敗戦投手になった。同点の 7回、先頭の梶谷をボテボテのゴロに打ち取るも、ぬかるんだグラウンドで打球が転がらずに内野安打。これをきっかけに被安打 7、 6失点と打ち込まれた。雨で投げづらい環境でだったが、言い訳にしなかった。 4回からリリーフ陣を投入も、 5回に岩崎がピンチを招いて降板し、後を受けた石崎が 2走者の生還を許した。 9回から「7番手」としてマウンドに上がったマテオは 3失点と、自慢の中継ぎ陣が機能しなかった。記事をまとめてみました。
<阪神 6-13DeNA>◇CSファーストステージ第 2戦◇阪神 1勝 1敗◇15日◇阪神甲子園球場
降雨のため開始を見合わせていたが、午後 3時すぎに試合が始まった。甲子園球場の公式ツイッターは試合前、「試合開始にむけて阪神園芸さん・球場職員、力を合わせてグラウンドの整備を行っております。なお、試合開始は15時予定となっております」と阪神園芸のスタッフが、グラウンドを整備する動画をアップした。
このツイートに対し、「阪神園芸さんいつもありがとう!」「試合出来るようご尽力くださりりがとうございます!!」「みなさんご苦労様です」と激励の書き込みが相次いでいた。
試合開始に向けて作業する阪神園芸スタッフら=阪神甲子園球場
阪神が勝てばファイナル進出が決まる一戦はCS史上に残る雨中でのロングゲームになった。
午前中から雨が降ってグラウンド整備に時間を要したため、 1時間 3分遅れの午後 3時 3分にプレーボール。試合中は 1度もやまず、内野はまるで沼のように水浸しになった。ゴロは水たまりで失速し、外野に飛べば水しぶきを上げる。プレーに支障が出る状態での強行開催になった。セ・リーグの杵渕和秀統括は「できるだけCSなので、やろうというのが基本。やったからには、 9回が基本。次のステージに進むか、かかっている。レギュラーシーズンの中止と意味合いが違ってくる。(午後) 5時くらいまで(雨は)小康状態。いけると判断しました。両チーム、ファンにとって、大変なところでやっていただいた」と説明。試合終了まで 4時間35分を要した。
泥だらけのグラウンドを足でならす鳥谷敬内野手=阪神甲子園球場
16日も悪天候が予想されており、この日を含む 2試合が中止になれば、14日に先勝していた阪神が自動的にファイナル進出を決める状況だった。16日の第 3戦で雌雄を決するが、またも荒天の予報。グラウンド整備を行う阪神園芸の金沢健児氏は「(16日は)天気次第。雨が上がらないことにはできない。雨が上がれば、それなりの状態にできる。予報は良くないし、何とも言えない」と渋い表情だった。この日は整備に奔走。攻守交代のたびにマウンドや打席付近に速乾性の土を加え、内野の水たまりに砂がまかれた。
降雨のため開始を見合わせていたが、午後 3時すぎに試合が始まった。雨は断続的に降り続けてグラウンドに水たまりになる中、壮絶な試合となった。阪神は 7回一死 2、 3塁とし、大山の「中越え2点2塁打」で 6-10とした。
先制したのは阪神だった。二死満塁から「1番」・俊介が「右中間に2点打」を放った。DeNAは 3回一死 2、 3塁とし、ロペスが中前に弾き返す「2点打」を放って同点に追いついた。
阪神はその裏、「5番」・大山が「左越えソロ」を放ち、 1点を勝ち越した。DeNAは 1点を追う 5回。一死 1、 3塁とすると、阪神は「2番手」・岩崎から石崎にスイッチ。ここでロペスが左犠飛を放ち、同点に追いついた。なおも二死 1、 3塁とすると宮崎が「中前適時打」を放った。
6回、スクイズを決めた梅野隆太郎捕手=阪神甲子園球場
阪神は 3- 4の 6回、一死 2、 3塁から梅野が三上の初球をスクイズし、同点に追いついた。
DeNAは同点で迎えた 7回に一挙「6点」奪う猛攻。無死 1、 3塁で、「4番」・筒香が右前適時打。阪神の「5番手」・桑原の初球、 131キロスライダーをとらえ、この日 3安打目で 5- 4と再び勝ち越した。それだけでは終わらない。一死 1、 3塁で代打・乙坂が左翼ポール際へライナー性の打球をたたき込む「1号3ラン」を放つと、倉本の右前適時打、桑原の右犠飛と立て続けに得点を奪った。この回は打者一巡の 7安打で10- 4と一気に突き放した。
阪神は14日に行われた第 1戦を 2- 0で制し、18日から行われる広島とのファイナルステージ(マツダ)進出に王手をかけている。
2回裏阪神二死満塁、右中間適時打を放った俊介外野手=阪神甲子園球場
俊介外野手が、先制点をたたきだした。
0- 0の 2回、二死満塁のチャンスで打席に向かった。
DeNA今永が投じた 4球目の 145キロ直球をはじき返すと、センター前へ。走者 2人が生還し、先制の 2点打となった。
大山悠輔内野手が「CS1号」となる勝ち越しソロを放った。
2- 2と同点の 3回二死。DeNA今永の 2球目を振り抜くと、打球は雨を切り裂いて左翼席に飛び込んだ。
「打ったのはスライダー。同点にされた後だったので、とにかく出塁してチャンスを作ることを考えていました。いつも通り思い切って積極的に打ちにいったことが、いい結果につながったと思います」
ドラフト 1位ルーキーの 1発で、弾みをつけた。
3回裏阪神2死、左越え本塁打を放った大山悠輔内野手=阪神甲子園球場
阪神は雨のなかで行われた第 2戦でDeNAに 6-13で敗れ、ファイナルステージ進出は16日の第 3戦に持ち越しとなった。両軍合わせてクライマックスシリーズ(CS)史上最多の31安打が乱れ飛ぶ打ち合いのなか、大山悠輔内野手が本塁打を含む 4安打。反発力を見せた若虎とともに、金本知憲監督も改めてステージ突破を誓った。
7回、打球は雨を切り裂くと、中堅フェンスに当たってはねかえった。 2塁に到達した背中に、蹴散らしたグラウンドの泥が点々とついた。雨中の死闘で大山が奮起。金本監督の期待通りにCSの起爆剤となり、敗戦のなかで光を放った。
「勝つことが一番なので、あす(16日)、頑張ります」
試合後は厳しい表情。DeNAとのファーストステージはこれで「1勝1敗」。16日に引き分け以上で突破が決まる。もちろん勝って決める。
大山悠輔内野手は 4安打の大暴れ。泥を蹴散らしてのスライディングで闘志をムキ出しにした=阪神甲子園球場
朝から甲子園は雨だった。予備日が17日の 1日しかなく、世界屈指の整備技術を誇る阪神園芸の奮闘もあって、試合は 1時間遅れで始まった。それでも降り続く雨で投手陣には厳しい状況。両チーム合わせてCS最多となる31安打が飛び交った乱打戦で、ルーキーが“どつきあい”に応じた。
2回には甲子園で今季「3戦全勝、防御率0.48」を誇る“虎キラー”今永から俊介の先制打につながる右前打。 3回には左翼席へ一時勝ち越しとなるソロをたたき込んだ。虎の新人としては史上初のCSでの一発だった。
「同点にされた後だったので、とにかく出塁して好機を作ることを考えていました。いつも通り思い切って積極的に打ちにいったことが、結果につながったと思います」
6回には三上から 1塁線へ 2塁打を放ち、梅野のセーフティースクイズで本塁突入。 4-10と一方的になった 7回には「2点2塁打」を放ち、チーム唯一人の複数安打で、ベイに食らいついた。CSでの 1試合 4安打は2015年の阿部(巨人)に続くプレーオフ最多記録タイ。こちらは新人では史上初の快挙となった。
大山悠輔内野手は 3回に一時勝ち越しとなるソロも。打ち合いに応じてみせた=阪神甲子園球場
雨で多くの選手が思わず足元を気遣うなか、ルーキーは全力疾走の姿勢を崩さなかった。 1塁へ向かうときはもちろん、ベンチに戻るときも…。「当たり前のことですから」と淡々と話すが、中村外野守備走塁コーチは「素晴らしいこと。 2、 3年経っても、ああいう姿でチームリーダーになっていてほしい」とそのひたむきさを評価する。
CS開幕前には好調ぶりが金本監督の目にとまった。「(打線の)並びによってはある」と「4番」起用さえ示唆させた、その高い期待に応えてみせた。指揮官は雨中で奮闘した選手らを「見ていてホント申し訳ないというか。ホント気の毒だったですね」と思いやった。
引き分け以上でファイナルステージ進出が決まる試合に、 4万6761人が詰めかけた。CS史上最長 4時間35分の死闘に、最後まで大声援を送った。しかし、まさかの敗戦。16日の第 3戦に向けて、将は「総力戦でやっていきたい」と力を込めた。再び雨が気になるが、勝つしかない。日に日に頼もしさを増す若虎が、前を向かせてくれる。
7回、投球する桑原謙太朗投手=阪神甲子園球場
★18時以降は60%
神戸地方気象台の発表によれば、16日の兵庫県の天気は「曇り時々雨」。正午から午後 6時までの降水確率は70%、試合が行われる午後 6時以降は60%でスッキリと晴れることは望みにくい。15日のように日中に雨が降り続くことも考えられ、試合が開催されても湿ったグラウンドとなる可能性がある。予備日は17日の 1日だけ。阪神は引き分け以上でファイナルステージ進出が決まる。
◇データBOX◇
◎…大山がプレーオフとCSで史上最多タイの 1試合 4安打。2015年10月15日のファイナルステージで阿部(巨人)がヤクルト戦(神宮)で記録して以来セ・パ両リーグ通じて14人目で、新人では史上初。
◎…CSの新人本塁打は2013年10月12日の西武戦(西武ドーム、ファーストステージ)の加藤翔平(ロッテ)以来 4人目( 5本目)。阪神では初。日本シリーズも含めたポストシーズンでは1985年第 3戦の嶋田宗彦以来32年ぶり「2人目」。
右膝靱帯(じんたい)損傷から復活した糸原健斗内野手が 3カ月ぶりの安打を放った。
8回先頭で代打出場。パットンの 146キロ真っすぐを左前に運んだ。 1軍でのヒットは 7月19日の広島戦(甲子園)以来。だがドラフト 5位ルーキーは敗戦に唇をかみ、「明日、頑張ります」と厳しい表情で引き揚げた。
8回裏阪神無死、糸原健斗内野手は左前打を放った=阪神甲子園球場
糸原が代打でCS初安打を放った。 8回先頭で代打で登場し、パットンから左前打。右膝の内側側副靱帯を損傷した 7月19日の広島戦(甲子園)以来、約 3カ月ぶりのヒットとなった。それでも敗戦に「あした、頑張ります」。前日14日の初戦で代打で出場し、 1軍復帰を果たしたばかり。 9回の守備では 2塁を守り、また一歩前進した。
力投する阪神先発の秋山拓巳投手=阪神甲子園球場
先発した秋山拓巳投手が、 3回でマウンドを降りた。
「天候が良くなかったので、相手に先制を許さないように集中力を持ってマウンドに上がりました。味方が先制点を取ってくれた後に、簡単に先頭を出して同点にされてしまい、試合の流れを作ることができずに悔しいです」
この日は 3回 5安打 2失点の内容だった。
4回からの「2番手」には左腕の岩崎がマウンドにあがった。
1回途中、マウンドを整備し直してもらう秋山拓巳投手=阪神甲子園球場
先発した秋山は 2- 0で迎えた 3回一死 2、 3塁からロペスに同点の 2点打を許し、 3回 5安打 2失点で降板。雨中での投球だったが「相手も同じ条件なので…。試合の流れをつくることができずに悔しい」と肩を落とした。しかし、最後には「(ファイナルステージに向けて)できることをしっかりやりたいと思います」と気持ちを切り替えた。
5回途中、選手交代を告げベンチへ引き揚げる金本知憲監督=阪神甲子園球場
阪神が雨中の乱戦を落とし、DeNAに逆王手をかけられた。悪条件の中、試合途中の中止を想定しながら、 4回から継投に動いた。
しかし鉄壁のリリーフ陣が乱調。同点で迎えた 7回に桑原がまさかの 6失点。 9回にはマテオも 3点を失い、相手打線を止められなかった。投手陣は合計13失点。金本知憲監督は「いつ試合が中止になるか分からん状態だったから。早めにいかなアカンと思いつつも、 9回までいったら、というのも両方考えないといけなかった。しんどい試合だった。考えることが多くて」と苦い表情で振り返った。
シーズン中なら中止になるほどのグラウンド状態と雨だったが、試合は63分遅れで強行された。指揮官は「選手は見ていて気の毒で、申し訳ないというかね。おれがやれと言ったわけじゃないが、気の毒だった」と泥だらけのナインを思いやった。
7回表DeNA一死 1、 3塁、乙坂智外野手に「左越え3点本塁打」を浴びた桑原謙太朗投手=阪神甲子園球場
桑原謙太朗投手がまさかの乱調で、敗戦投手になった。
同点の 7回、先頭の梶谷をボテボテのゴロに打ち取るも、ぬかるんだグラウンドで打球が転がらずに内野安打。これをきっかけに被安打 7、 6失点と打ち込まれた。雨で投げづらい環境でだったが、「それはないです。やられただけです」と言い訳にしなかった。
4回からリリーフ陣を投入も、 5回に岩崎がピンチを招いて降板し、後を受けた石崎が 2走者の生還を許した。 9回から「7番手」としてマウンドに上がったマテオは 3失点と、自慢の中継ぎ陣が機能しなかった。
7回、田んぼのようなグラウンドで登板した桑原謙太朗投手はDeNA打線につかまった=阪神甲子園球場
田んぼどころか、潮干狩りができそうななかでのプレーだった。だから金本監督は先発・秋山を 3回、わずか62球で降ろした。石橋をたたいて渡ったはずが、まさかの展開が待っていた。
「打たれたら何もないです。やられただけ」
桑原が悔しさをかみ殺した。
4- 4の 7回だった。「5番手」として高橋からバトンを受けたが、先頭・梶谷のボテボテの打球はぬかるんだグラウンドの 1塁線上で完全に止まり、捕手・梅野が 1塁送球も悪送球(記録は内野安打と失策)。そこからロペス、筒香と連打で勝ち越しを許し、一死 1、 3塁から代打・乙坂に左翼ポール際へ「3ラン」を献上した。わずか 1/3回を 7安打 6失点と大炎上。クリーンアップ斬りを任されたものの、とんでもない結果となった。
4回に登板した、岩崎優投手=阪神甲子園球場
ベンチの攻めの継投策も裏目だった。金本監督は「いつ試合が中止になるかわからんという状態やったから。早めにいかないかんと思いつつも、最後まで、 9回までいったらというのと両方考えないといけなかった。しんどい試合でしたね。考えることが多くてね」と唇をかんだ。 4回から岩崎、石崎と惜しみなく投入して、桑原の誤算を修正できる駒はもうベンチにはなかった。
心配なのは桑原だけではない。 9回を任されたマテオも 1回 4安打 3失点。35球も要して精彩を欠いた。「明日、やるしかない」と助っ人右腕。リードされていた展開や悪天候を考えても集中力を保つのが難しかったのかもしれないが…。自慢の継投陣が打ち崩されて21被安打はプレーオフ、CS史上最多。13失点もセCS史上最多の屈辱だ。大丈夫? と思うのは当然だろう。
今季、「2位」と躍進できたのは桑原ら強力リリーフ陣がいたおかげ。黒星の責任を誰よりも感じているのは、リリーバーたちだろう。次は必ずや鋭さを取り戻してくれる。
投球する藤川球児投手=阪神甲子園球場
☆「2番手」で登板し 1回 1/3を 1安打 2失点の岩崎優投手
「(登板に向けて)いい準備はしていました。(グラウンドの影響は)みんな一緒なので」
☆継投について阪神・香田勲男投手コーチ
「(先発・秋山の 3回での降板は)状態も見て。雨のこともあったから早め早めの判断になった。(リリーフは)グラウンドコンディションはよくなかったけど、もうひと粘りしてくれたらどっちに転んだかわからなかった」
◇データBOX◇
◎…阪神とDeNAの計31安打はプレーオフ、CSでは1975年阪急-近鉄第 1戦、2009年第 1ステージ中日-ヤクルト第 2戦の27安打を上回る 1試合最多。両軍19得点も1977年阪急-ロッテ第 1戦と並ぶ最多。DeNAのチーム21安打は2013年ファーストステージ第 2戦での西武の20安打を更新する最多。両チーム出場43人、投手14人も最多。
◎…桑原が 7回に 7安打を浴びた。これはプレーオフとCSでは1975年第 1戦の阪急・山田久志(近鉄戦)以来「2人目」でワーストタイ。
全員野球でファン皆が待ち望む「三文字」に向かって、全員で力を合わせて進め! ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
2017年 公式戦 順位表
2017年 公式戦 日程と結果(10月)
2017年クライマックスシリーズ 日程
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※らくらくスマートフォンには対応しておりません。
どんな相手にも立ち向かう。どんな局面でも己の限界にトライする。
その精神を全員が強く持ち、タイガースが変革し続ける一年にしたい。
そうした強い思いをスローガンとして表現しています。
※このスローガン・デザインは、2017年のシーズンロゴとしても展開して参ります。