●阪神秋季キャンプ( 2日、安芸)鬼に金棒キャンプ!! 阪神の秋季キャンプが 2日、高知県安芸タイガース球場でスタート。金本知憲監督(49)はいきなり真っ暗になるまで約 8時間半の猛練習を課した。自身が現役時代に使用した長尺重量マスコットバットを導入したかと思えば、投手の強化ランニングにも“乱入”。来季優勝に向けて、実りの秋を目指す。最後は真っ暗闇だった。 3年目へのスタートを切った金本阪神の秋季キャンプ初日。午前10時に始まり、最後の選手、江越大賀外野手(24)が球場を出たのは午後 6時半。太陽は太平洋の水平線にとっくに沈んでいた。鬼、スパルタ、軍隊…うちはそんな練習をしてないよ、明るいよ、楽しいよ、と“過剰表現”の自粛を報道陣に求めてきた指揮官だが、これはどう考えても“過剰”じゃない!? 見たまんまを正しく伝えるなら“メッチャ厳しい”。言葉とは裏腹の壮絶メニューに「勝負の年」への覚悟が見えた。現役時代の鉄人が、練習で愛用した、長くて重いマスコットバット。一般的なプロ野球選手のバットは長くても34インチ(約86センチ)、重さは 900グラム前後だから、持つだけでずっしりくる。数々の大記録の礎となったバットは、まさに「鬼に金棒」。今度は選手たちに振りまくらせた。選手たちは四苦八苦。江越が「結構、きついッス」と話せば、陽川尚将内野手(26)も悪戦苦闘ぶりを明かした。室内練習場(安芸ドーム)での連続ティーにも付き合い、ウエートトレに励む選手の姿も確認し、結局、指揮官も最後まで練習を見守った。練習時間の長さを、そう表現したキャンプは、まだ始まったばかり。地獄が、壮絶が、普通になる頃、虎はたくましくなっている。そう信じたい。
●中谷が打撃練習で快音を連発した。フリー打撃では「5連発含む12発のサク越え」。金本監督から下半身の使い方について指導を受けた。さらに居残り特打では大山悠輔内野手(22)と競演し、長尺バットを振り回した。金本監督は目を細めた。和製大砲となるべく、安芸で徹底的に振り込む。高山俊外野手(24)は全体練習後に行った居残り特打では「236スイングで15本」のサク越え。さらにその後サブグラウンドで特守と、精力的に汗を流した。片岡篤史ヘッド兼打撃コーチ(48)は宣言していた通り、初日から目いっぱい鍛えられた。高山は「うまくなれるように頑張ります」と話し、タクシーへと乗り込んだ。
●藤浪晋太郎投手(23)が初日からブルペン入り。63球を投じ、全球種を解禁した。 2種類のフォークの握りを試した後は強化ランニング走を行った。2018年シーズンの完全復活に向けて、再出発。投げて走って自らを鍛え直していく。秋晴れに恵まれた秋季キャンプ初日。日光で土佐湾の水面が光り輝いた。2018年シーズンは、ここから始まる。完全復活を誓う来季に向け、藤浪が一歩踏み出した。すっかり日が落ちた午後 6時過ぎ。キャンプ初日を終え、より気を引き締めた。みやざきフェニックス・リーグでつかんだ感覚を、今キャンプで形にする。そのステップとしては、まず投げることだ。ブルペン投球では捕手の坂本相手に63球。初日からカットボール、カーブ、スライダー、ツーシーム、フォークと全球種を投げた。フォークに関してはこれまでのスプリット気味だった球種から、握りを深くし、落差のあるタイプにも挑戦。 2年続いた不振から脱出するための再生キャンプがスタート。真っすぐの制球があってこそ、変化球が光る。もちろん藤浪もそれは分かっている。19日の打ち上げまで、残り17日。安芸で投げて走って、本来の姿を取り戻す。
●阪神から「ドラフト3位指名」を受けた立教大學・熊谷敬宥(たかひろ)内野手(21)が 2日、埼玉・新座市内の立教大學新座キャンパス智徳寮で指名あいさつを受け笑顔を見せた。担当した平塚克洋スカウト(51)は期待を込めた。佐野仙好統括スカウト(66)らから指名あいさつを受けた。アピールポイントの守備、走塁に加え、打撃も磨き、伝統の一戦で立教大學の大先輩である巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(81)の前で成長した姿を見せることを誓った。即戦力という「3位評価」だけに、課題の打撃を伸ばせば、 1軍で出場機会をつかむ日はそう遠くない。そしていずれはミスターの前で活躍を-。59年ぶりの「日本一」を決めたことしの「全日本大学選手権決勝」では、観戦に訪れていた立教大學OBの長嶋茂雄氏の前で 1安打 1盗塁。主将として59年ぶりの優勝に貢献した。プロの世界でも成長した姿を見せたい。まずはキャンプ 1軍、そして開幕 1軍を目指し、このオフは走攻守にパワーアップを図る。記事をまとめてみました。
長尺バットで振り込む中谷将大外野手。金本知憲監督(左奥)が現役時代に使っていた秘密兵器だ=高知県安芸市の安芸タイガース球場
阪神秋季キャンプ( 2日、安芸)鬼に金棒キャンプ!! 阪神の秋季キャンプが 2日、高知県安芸タイガース球場でスタート。金本知憲監督はいきなり真っ暗になるまで約 8時間半の猛練習を課した。自身が現役時代に使用した長尺重量マスコットバットを導入したかと思えば、投手の強化ランニングにも“乱入”。来季優勝に向けて、実りの秋を目指す。
最後は真っ暗闇だった。 3年目へのスタートを切った金本阪神の秋季キャンプ初日。午前10時に始まり、最後の選手、江越が球場を出たのは午後 6時半。太陽は太平洋の水平線にとっくに沈んでいた。
鬼、スパルタ、軍隊…うちはそんな練習をしてないよ、明るいよ、楽しいよ、と“過剰表現”の自粛を報道陣に求めてきた指揮官だが、これはどう考えても“過剰”じゃない!? 見たまんまを正しく伝えるなら“メッチャ厳しい”。言葉とは裏腹の壮絶メニューに「勝負の年」への覚悟が見えた。
「そうかぁ? たまたま、これだけ時間がかかっただけで。時間をかければいいという考えは全くない」
笑顔の阪神・金本知憲監督=高知県安芸市の安芸タイガース球場
野手には“振らせる”キャンプ。単に量だけではない。工夫があった。選手全員が持たされた長~い棒、いや、バットだ。
「僕自身も使っていた。91センチで 1.1キロぐらいかな」
現役時代の鉄人が、練習で愛用した、長くて重いマスコットバット。一般的なプロ野球選手のバットは長くても34インチ(約86センチ)、重さは 900グラム前後だから、持つだけでずっしりくる。数々の大記録の礎となったバットは、まさに「鬼に金棒」。今度は選手たちに振りまくらせた。「虎に金棒」となるように。狙いはこうだった。
「長いバットはバランスが必要。体をうまく使わないとうまく振れない。重いバットは振る力をつけるため」
選手たちは四苦八苦。江越が「あそこまで長いのは初めて。結構、きついッス」と話せば、陽川も「今まで使ったことがない。振りにくさもあります」と悪戦苦闘ぶりを明かした。指揮官は「こちらが決めたメニューですが、積極的に、食らいつくように、自主的にやってるなという印象は受けた」とニンマリだ。
ランニングをする岩貞祐太投手を見つめる阪神・金本知憲監督=高知県安芸市の安芸タイガース球場
異例の動きも見せた。打撃練習中は基本的に張り付く金本監督が、サブグラウンドへ。強化ランニング中の投手の元へ「さあ、今から走らせよう!」と言いながら“乱入”。「岩貞は(目標タイムを)切ってないでしょう」と伊藤トレーニングコーチに声をかける。そして、岩貞は追加走。ヘトヘトで倒れ込む「17番」に将は「ポーズじゃないの?」と再びニンマリ。
室内練習場(安芸ドーム)での連続ティーにも付き合い、ウエートトレに励む選手の姿も確認し、結局、指揮官も最後まで練習を見守った。
「たまたま」
練習時間の長さを、そう表現したキャンプは、まだ始まったばかり。地獄が、壮絶が、普通になる頃、虎はたくましくなっている。そう信じたい。
★長尺バットについて阪神・北條史也
「みんな使っていますよ。バットを振る力をつけるためです」
◇バットとは
「公認野球規則3・02(バット)」によると、バットはなめらかな円い棒であり、太さはその最も太い部分の直径が2.61インチ(6.06センチ)以下、長さは42インチ( 106.7センチ)以下であると定められている。練習で使うバットについては、制約はない。日本では高校生までは金属バットで、大学、社会人、プロは木製バットを使用する。
阪神秋季キャンプ( 2日、安芸)阪神・中谷が打撃練習で快音を連発した。フリー打撃では「5連発含む12発のサク越え」。金本監督から下半身の使い方について指導を受けた。さらに居残り特打では大山と競演し、「234スイング中23発」と長尺バットを振り回した。金本監督は「良くなってきている。つかみつつあるんじゃないかな」と目を細めた。和製大砲となるべく、安芸で徹底的に振り込む。
特打を終え、引き揚げる江越大賀外野手、大山悠輔内野手、中谷将大外野手(左から)。あたりは真っ暗=高知県安芸市の安芸タイガース球場
阪神秋季キャンプ( 2日、安芸)高山は全体練習後に行った居残り特打では「236スイングで15本」のサク越え。さらにその後サブグラウンドで特守と、精力的に汗を流した。片岡ヘッド兼打撃コーチは「攻守でマックスにやらせる」と宣言していた通り、初日から目いっぱい鍛えられた。高山は「練習して、うまくなれるように頑張ります」と話し、タクシーへと乗り込んだ。
走れ! 走れ!! 藤浪晋太郎投手、小野泰己投手、岩貞祐太投手(右から)ら投手陣には厳しいランニングメニューが命じられた=高知県安芸市の安芸タイガース球場
阪神秋季キャンプ( 2日、安芸)藤浪晋太郎投手が初日からブルペン入り。63球を投じ、全球種を解禁した。 2種類のフォークの握りを試した後は強化ランニング走を行った。2018年シーズンの完全復活に向けて、再出発。投げて走って自らを鍛え直していく。
秋晴れに恵まれた秋季キャンプ初日。日光で土佐湾の水面が光り輝いた。2018年シーズンは、ここから始まる。完全復活を誓う来季に向け、藤浪が一歩踏み出した。
「しっかりやらないといけない。与えられたメニューをしっかりやって、自主練習の時間もあるので、有効に使ってしっかりやりたい」
すっかり日が落ちた午後 6時過ぎ。キャンプ初日を終え、より気を引き締めた。みやざきフェニックス・リーグでつかんだ感覚を、今キャンプで形にする。そのステップとしては、まず投げることだ。
ブルペンでフォークなど、全球種を投げた藤浪晋太郎投手。基本は真っすぐだ=高知県安芸市の安芸タイガース球場
ブルペン投球では捕手の坂本相手に63球。初日からカットボール、カーブ、スライダー、ツーシーム、フォークと全球種を投げた。フォークに関してはこれまでのスプリット気味だった球種から、握りを深くし、落差のあるタイプにも挑戦。「普段のブルペンでも思いついたら投げることもある」とこれまで通り、ブルペン投球から飛躍のヒントを探した。
投球練習後にはランニングメニューを実施。制限タイム30秒以内の 180メートル走の計16本を難なく走りきり、下半身も強化。シーズン中よりも厳しめに設定されたメニューでも「走ることも、与えられたメニューをしっかりやっていきたい」と涼しい顔でこなした。
2年続いた不振から脱出するための再生キャンプがスタート。香田投手コーチはテーマについて「基本は真っすぐ。そこは当然磨いて欲しい」と話した。真っすぐの制球があってこそ、変化球が光る。もちろん藤浪もそれは分かっている。19日の打ち上げまで、残り17日。安芸で投げて走って、本来の姿を取り戻す。
ブルペンで投球練習をする藤浪晋太郎投手=高知県安芸市の安芸タイガース球場
☆阪神・藤浪の過去の秋季キャンプVTR
★インステップ矯正(2013年):技術面では踏み出す左足が 3塁方向に向き過ぎるインステップの矯正と、守備練習に重点を置いた。
★不参加(2014年):侍ジャパン選出のため不参加。
★ランニングとウエート(2015年):右肩関節炎で「プレミア12」を辞退。キャンプでは投球練習をせずに、下半身強化に取り組んだ。
★クイック徹底(2016年):キャンプ初日(10月30日)はブルペン投球ではクイック、翌日には投内連係など守備面の向上に取り組んだ。11月 5日に侍ジャパンに参加するため安芸を離れた。
阪神から「ドラフト3位指名」を受けた立教大學・熊谷敬宥内野手が 2日、埼玉・新座市内の立教大學新座キャンパス智徳寮で指名あいさつを受け「守備を評価してもらった。自信のあったところを評価していただいてうれしかった」と笑顔を見せた。
担当した平塚克洋スカウトは「(守備の)柔らかさ、スローイングの良さは教えられないものを持っている」と期待を込めた。
阪神から「ドラフト3位指名」を受けた立教大學・熊谷内野手(中央)左は佐野仙好統括 スカウト、右は平塚克洋スカウト=埼玉県新座市内の立教大學新座キャンパス野球部寮「智徳寮」
阪神から「ドラフト3位」で指名された立教大學・熊谷敬宥内野手が 2日、埼玉県新座市内の野球部寮で、佐野仙好統括スカウトらから指名あいさつを受けた。アピールポイントの守備、走塁に加え、打撃も磨き、伝統の一戦で立教大學の大先輩である巨人・長嶋茂雄終身名誉監督の前で成長した姿を見せることを誓った。
指名あいさつを受け、部屋から出てきた熊谷は生き生きとした表情で成長を誓った。 「守備を評価していただきました。自分でも自信があったところなので、うれしいです。いいところを増やしていきたいです」
持ち味の守備は、担当の平塚スカウトも「柔らかさがある。天性のものか、努力で手に入れたものかはわからないけど、教えられない部分でよさをもっている」と太鼓判。50メートル 5秒 8の脚力も「スチール能力が高い」とお墨付きだ。
阪神のスカウトから指名挨拶を受けた後、トラッキーと「レベルアップ」と書いた色紙を手にする立教大學・熊谷敬宥内野手=埼玉県新座市内の立教大學新座キャンパス野球部寮「智徳寮」
即戦力という「3位評価」だけに、課題の打撃を伸ばせば、 1軍で出場機会をつかむ日はそう遠くない。そしていずれはミスターの前で活躍を-。59年ぶりの「日本一」を決めたことしの「全日本大学選手権決勝」では、観戦に訪れていた立教大學OBの長嶋茂雄氏の前で 1安打 1盗塁。主将として59年ぶりの優勝に貢献した。プロの世界でも成長した姿を見せたい。
「まずはそういうときに試合に出られるように。先輩の前で活躍できるように、早くそういう舞台に立てるように、そのレベルまでしっかり練習していきたいです」
そのためにも、どん欲な姿勢で自ら学びに行く。阪神の内野には鳥谷をはじめ、助言をもらいたい先輩がたくさんだ。
「大学とプロで一段階違うので。自分から積極的に聞きに行くことに意味があると思いますし、それをしっかり自分のものにしていきたいです」
さらに仙台育英高時代に 3度出場した甲子園のグラウンドは、好印象しかない。「人工芝のような感じで、やりやすいイメージ。そういうところでできるのはうれしいです」と笑顔を見せた。
まずはキャンプ 1軍、そして開幕 1軍を目指し、このオフは走攻守にパワーアップを図る。
立教大學が優勝した 6月の「全日本大学選手権決勝」を観戦した長嶋茂雄氏。立教大學の大先輩にプロでもいいところをみせたい=明治神宮球場
★景浦將外野手以来の入団
阪神には早稲田大學(鳥谷、上本、岡田元監督)、明治大學(高山、坂本、糸原、荒木、平田チーフ、中村、筒井コーチ)、法政大學(山本、高代コーチ、安藤育成コーチ、木戸球団本部部長)、慶応大學(伊藤隼)ら東京六大学のOBが多く所属している。熊谷の所属した立教大學から直接の入団は1936年に中退して大阪タイガースに入団した景浦将以来、82年ぶりとなる。
◇熊谷 敬宥(くまがい・たかひろ)
内野手。1995(平成 7)年11月10日生まれ、21歳。宮城県出身。仙台育英高校時代は 2年夏、 3年春夏に甲子園出場。立教大學に進学し、今春は主将として全日本大学選手権で59年ぶりの「日本一」に導いた。2017年日米大学野球、ユニバーシアード日本代表。 1メートル73、70キロ。右投げ右打ち。
既に2018年度の準備は始まっている!2017年度の成績を糧にして、2018年に向かって、全員野球でファン皆が待ち望む「二文字」に向かって、全員で力を合わせて進め! ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
2017年 公式戦 順位表
2017年 公式戦 日程と結果(10月)
2017年日本シリーズ 日程
どんな相手にも立ち向かう。どんな局面でも己の限界にトライする。
その精神を全員が強く持ち、タイガースが変革し続ける一年にしたい。
そうした強い思いをスローガンとして表現しています。
※このスローガン・デザインは、2017年のシーズンロゴとしても展開して参ります。