●金本知憲監督(49)が秋季キャンプ地・安芸タイガース球場で、前日 6日に就任会見を行ったばかりの揚塩(あげしお)健治次期球団社長(57)の訪問を受けた。「フロントと現場で力を合わせてやっていきたい」とチーム一丸を宣言。新社長も最強タッグ結成を約束した。感想はポツリとひと言だけ。でも、それで十分だった。巻き返しを誓う安芸の地で、金本監督が新体制との一致団結を約束した。早出練習を終えた後のサブグラウンド。指揮官以下、キャンプ参加のコーチ、選手が集結。そこに姿を見せたのが、前日発表されたフロント大改革によって誕生した揚塩次期社長、谷本修球団常務(12月 1日から副社長)、そして退任する四藤慶一郎社長、高野栄一球団本部長の 4人だった。朝イチの便で甲子園からやってきたのだ。初対面ではない。ただし、次期社長は、監督が自分のことを覚えているか、不安だったという。メイン球場のバックネット裏に場所を移し、膝をつき合わせての初会談。「覚えてますよ」。将の言葉が場を和ませた。常務取締役営業部長としてタイガースに在籍していた頃、球場グルメの選手メニュー開発に携わった。当時、現役だった金本選手のメニューは「金本兄貴のスタミナハラミ丼」。本人を呼んでいよいよ試食…。鉄人に食らったダメ出しは今も忘れていない。監督も、その事実をはっきりと覚えていたのだ。話は弾んだ。新コンビがどんなニュータイガースを形成していくのか。目が離せない。
●高知・安芸での秋季キャンプに参加する中谷将大外野手(24)は 7日、フリー打撃で逆方向へ柵越えを連発し、存在感を示した。 171球に及んだフリー打撃で「柵越え21発」。ラスト 2球は右翼へ続けて放り込み「よっしゃ」とほえ、表情を引き締めた。フリー打撃中に声をかけた金本監督は期待を寄せた。
●金本知憲監督が北條史也内野手(23)へ異例の 2時間付きっきり指導を行った。手応えも。午後 1時過ぎからメイングラウンドで始まった打撃練習。北條がロングティーを終え、ティー打撃を開始すると、指揮官が歩み寄ってきた。身ぶり手ぶりで腰の回転、左足の踏ん張り、右足の使い方を助言。打撃ケージに入っても、ずっと背番号「2」の後ろで 1時間近くも見守り続けた。安芸ドームに向かうと、“直接レッスン第2幕”がスタート。ひたすらマシンの球を打ち返す。打撃回りと合わせ、計 346スイング。トータル約 2時間も鉄人の目が光った。反骨心を胸に、安芸の地から逆襲を誓う。
●国内FA権を保持している俊介外野手(30)は 7日、権利を行使せずに残留することを表明した。球団には 6日に残留の意思を伝えており、「『日本一』になりたい気持ちがあるので」と話した。 8年目の今季は74試合に出場して「打率3割9厘」をマーク。シーズン終盤は「1番打者」に定着した。球団に残留を伝えたのは前日 6日。「球団からいい話をもらった」といい、現在、複数年をベースに契約の条件を話し合っている段階だ。これで来季に向けて、集中して野球に取り組むことが出来る。今季は「74試合で打率0.309、4本塁打、23打点」と活躍。貴重な戦力として、来年もタイガースの勝利に貢献していく。
●阪神 2軍秋季練習( 7日、鳴尾浜)阪神の残留組による秋季練習が 7日、鳴尾浜で行われた。矢野燿大 2軍監督(48)は、左の代打として今季定着した伊藤隼太外野手(28)に対し、課題の守備を克服した上でのレギュラー奪取を求めた。懸命に取り組む姿勢には、矢野 2軍監督も一目置いている。まだまだレギュラーを目指すべき男だと、信じている。
● 8日に行われる紅白戦に藤浪晋太郎投手(23)が先発する。金本監督にも見守られ、ブルペンで43球。変化球を交え、今キャンプ初の実戦登板に備えた。10月25日のみやざきフェニックス・リーグのヤクルト戦(西都)では 5回12奪三振と快投した。 1軍の首脳陣の前でも、完全復活をみせつける。対するチームの先発は岩貞祐太投手(26)。ブルペンには入らず、キャッチボールなどで調整した。今キャンプではプレートの位置を 3塁側から 1塁側に変えるなどの工夫をしており力を込めた。今季、藤浪は「3勝」、岩貞は「5勝」と不振に苦しんだ 2人。来季に向け最高のスタートを切るためにも、好投でアピールする。
●阪神に入団が決まった台湾代表の呂彦青(ル・イェンチン)投手(21=国立台湾体育運動大)が 7日、西宮市内で入団会見を行った。呂は最速 148キロの速球とスライダー、チェンジアップ、カーブを操る将来性豊かな左腕。台湾代表の常連で、日本プロ野球の複数球団が調査を進めていたが阪神が獲得に成功した。呂は意気込みを語った。「台湾U21」代表で指導を受けた阪神OBの郭李建夫氏(48)からはマナーについて助言を受けたという。また、ロッカールームで偶然能見と出会い激励も受けた。WBCで投げる能見を見て以前から知っており目を輝かせた。対戦してみたい選手は台湾の先輩の陽岱鋼外野手(30=巨人)という。背番号は未定。 8日から鳴尾浜の 2軍練習に合流する。金本監督の印象を問われるとジョークで笑わせた。まだ21歳。年俸は 800万円で複数年契約が結ばれたことが明らかになった。現在、 1軍の外国人投手枠はランディ・メッセンジャー投手(36)、ラファエル・ドリス投手(29)、マルコス・マテオ投手(33)で埋まっているが来季、メッセが国内フリーエージェント(FA)権を獲得し、再来年から日本人扱いになる。もちろん 1軍の外国人にけが人が出た場合は、チャンスが巡ってくる。MAX 155キロ右腕の「ドラフト1位」、仙台大學・馬場皐輔投手(22)に加え、もう 1枚「台湾のドラフト1位」を獲得した形だ。阪神が新たな外国人投手の補強に動いていることが 7日、分かった。ターゲットは最速 153キロ右腕、今季はインディアンスなどでプレーしたディエゴ・モレノ投手(30)でリリーフのさらなる強化が狙い。新外国人左腕の呂彦青投手の入団会見が行われた日に、球団史上初となる開幕からの「外国人投手5人態勢構想」が判明した。ターゲットに浮上しているのは、最速 153キロ右腕、モレノだ。今季はレイズ、インディアンスに所属した。 5試合で「0勝1敗、防御率4.76(メジャー通算9試合、1勝1敗、防御率5.06)」。「3A」では通算 104試合、「12勝4敗、防御率3.50」の成績を残している。10月上旬に来季のマイナー契約を自ら拒否し、フリーエージェントになることを選択。活躍の場を求めて新天地を探している。前日 6日に四藤球団社長、高野球団本部長ら球団幹部の退任(12月 1日付)が発表された。ストーブリーグのまっただ中に異例の幹部大幅交代となったが、補強のスピードは止まらない。最強の投手王国を作り上げ、13年ぶりのリーグVをつかむ。記事をまとめてみました。
金本知憲監督(左)は揚塩健治新社長とがっちり握手=高知県安芸市の安芸タイガース球場
金本知憲監督が秋季キャンプ地・安芸タイガース球場で、前日 6日に就任会見を行ったばかりの揚塩健治次期球団社長の訪問を受けた。「フロントと現場で力を合わせてやっていきたい」とチーム一丸を宣言。新社長も「も一緒に戦う所存」と最強タッグ結成を約束した。
感想はポツリとひと言だけ。でも、それで十分だった。巻き返しを誓う安芸の地で、金本監督が新体制との一致団結を約束した。
「一緒にね、フロントと現場で力を合わせてやっていきたいですね」
早出練習を終えた後のサブグラウンド。指揮官以下、キャンプ参加のコーチ、選手が集結。そこに姿を見せたのが、前日発表されたフロント大改革によって誕生した揚塩次期社長、谷本修球団常務(12月 1日から副社長)、そして退任する四藤慶一郎社長、高野栄一球団本部長の 4人だった。朝イチの便で甲子園からやってきたのだ。
揚塩健治次期球団社長(中)が安芸キャンプを訪問し、選手、スタッフにあいさつした=高知県安芸市の安芸タイガース球場
あいさつに立った揚塩次期社長は熱い思いをタテジマ戦士にぶつけた。
「明るく厳しく、遅くまで振り込んでおられるようですね。最後のセ・リーグ優勝から13年最後の『日本一』から33年。ファンは待っています。私もみなさんと一緒に戦う所存です」
その声を、真剣な眼差しで聞き入る背番号「6」。新たなパートナーとのスタートの日だった。
初対面ではない。ただし、次期社長は、監督が自分のことを覚えているか、不安だったという。メイン球場のバックネット裏に場所を移し、膝をつき合わせての初会談。「覚えてますよ」。将の言葉が場を和ませた。
常務取締役営業部長としてタイガースに在籍していた頃、球場グルメの選手メニュー開発に携わった。当時、現役だった金本選手のメニューは「金本兄貴のスタミナハラミ丼」。本人を呼んでいよいよ試食…。
球団営業部長時代の揚塩新社長が当時現役の金本監督と相談して発売した「金本兄貴のスタミナハラミ丼」
「もっと辛くして」
鉄人に食らったダメ出しは今も忘れていない。監督も、その事実をはっきりと覚えていたのだ。話は弾んだ。
指揮官は言葉少なだったが、次期社長は言葉を選びながらも明確に答えた。
新外国人補強に関しては「編成、フロントがしっかりやってくれていると思うが、私も早く、フロントマンとして戦力になりたい」と全面協力を約束し、改革プランに関しても「連携を取りながらチャレンジしていきたい」とキッパリ。新コンビがどんなニュータイガースを形成していくのか。目が離せない。
ロングティーの中谷将大外野手=高知県安芸市の安芸タイガース球場
高知・安芸での秋季キャンプに参加する中谷将大外野手は 7日、フリー打撃で逆方向へ柵越えを連発し、存在感を示した。
171球に及んだフリー打撃で「柵越え21発」。ラスト 2球は右翼へ続けて放り込み「よっしゃ」とほえた。「(手応えは)まだ分からないです。これからもずっと続けていくしかないです」と表情を引き締めた。
フリー打撃中に声をかけた金本監督は「もともと片岡コーチがやらせて、すごくいいモノが出てきたから、それをちょっとキャンプでも続けようかと。相談の上でね。何かつかんでくれればいいし」と期待を寄せた。
金本知憲監督が北條へ異例の 2時間付きっきり指導を行った。
「去年のいい時の形がまったくなくなっていたから。簡単なことなんだけど。下半身が緩む。ユルユルで…」と指揮官は嘆く一方で「でも本人も思い出したんじゃないかな。打球もだいぶ変わってきたし」と手応えも。
「今の状態では 1軍にはまずいられない」としたが「もう 1度去年のいい時の状態とか感覚が戻れば、またチャンスはある」と期待を込めた。
室内練習場で北條史也内野手(右)に指導する金本知憲監督=高知県安芸市の安芸タイガース球場
北條史也内野手が金本知憲監督から今キャンプ最長となる約 2時間の密着指導を受けた。
「今年は全然ダメだったので。(期待を)裏切ってしまった。来年はそんなにチャンスは与えてくれない。自分でやるしかない」
午後 1時過ぎからメイングラウンドで始まった打撃練習。北條がロングティーを終え、ティー打撃を開始すると、指揮官が歩み寄ってきた。身ぶり手ぶりで腰の回転、左足の踏ん張り、右足の使い方を助言。打撃ケージに入っても、ずっと背番号「2」の後ろで 1時間近くも見守り続けた。
金本知憲監督(右)は北條史也内野手(左)の足の運び方などを徹底指導=高知県安芸市の安芸タイガース球場
その後、特守に加わったが、コーチ陣から「北條! 監督が呼んでいるぞ。室内で打撃練習だ」との声が飛んだ。急いで安芸ドームに向かうと、“直接レッスン第2幕”がスタート。ひたすらマシンの球を打ち返す。打撃回りと合わせ、計 346スイング。トータル約 2時間も鉄人の目が光った。
金本監督は「今の打撃、今の守備力なら、ことしの状態でいっぱいいっぱい。 1軍には居られないでしょう」と厳しい言葉をかけた。
当然、北條も今の立場を理解している。「だんだんできていかないとまた教えてもらえない。基本の軸とかを作らないと。キツイことをやらないといい成績も残せないので」と表情を引き締めた。今季は「83試合で打率0.210、3本塁打、20打点」。反骨心を胸に、安芸の地から逆襲を誓う。
阪神俊介外野手=阪神甲子園球場
国内FA権を保持している俊介外野手は 7日、権利を行使せずに残留することを表明した。
球団には 6日に残留の意思を伝えており、「タイガースでやりたいし、『日本一』になりたい気持ちがあるので」と話した。
8年目の今季は74試合に出場して「打率3割9厘」をマーク。シーズン終盤は「1番打者」に定着した。
ロングティーをする阪神・俊介外野手=高知県安芸市の安芸タイガース球場
俊介外野手が7日、高知・安芸キャンプで今季取得した国内フリーエージェント(FA)権を行使せず、残留することを明言した。
「もう球団の方に残留することを伝えました。権利は行使せずにです。タイガースでやりたいという気持ち、日本一になりたい気持ちもある」
球団に残留を伝えたのは前日 6日。「球団からいい話をもらった」といい、現在、複数年をベースに契約の条件を話し合っている段階だ。「ずっと考えていた部分。スッキリしたという感じはある」と笑顔。これで来季に向けて、集中して野球に取り組むことが出来る。
今季は「74試合で打率0.309、4本塁打、23打点」と活躍。貴重な戦力として、来年もタイガースの勝利に貢献していく。
フリー打撃する伊藤隼太外野手=鳴尾浜球場
阪神 2軍秋季練習( 7日、鳴尾浜)阪神の残留組による秋季練習が 7日、鳴尾浜で行われた。矢野燿大 2軍監督は、左の代打として今季定着した伊藤隼太外野手に対し、課題の守備を克服した上でのレギュラー奪取を求めた。
「それ(代打専任)は後からでもできるからね。守備力を上げたいと隼太自身も思っている。そこを上げていければ(先発出場の)チャンスは十分増えると思う」
フリー打撃する伊藤隼太外野手=鳴尾浜球場
2012年の「ドラフト1位」は、 6年目の今季を「出場73試合、打率0.261、2本塁打、9打点」で終えた。代打として輝きつつも先発出場は 1試合にとどまった。長年の課題でもある守備の克服がテーマになることは明白だ。この日も鳴尾浜で必死で守備練習を行い「まだまだこれからです。やれることをやっていきます」と前を向いた。
懸命に取り組む姿勢には、矢野 2軍監督も「任せてもしっかりやる。アイツは心配していない」と一目置いている。まだまだレギュラーを目指すべき男だと、信じている。
8日に行われる紅白戦に藤浪晋太郎投手が先発する。金本監督にも見守られ、ブルペンで43球。変化球を交え、今キャンプ初の実戦登板に備えた。「いい感覚、バランスで投げたいと思います」。10月25日のみやざきフェニックス・リーグのヤクルト戦(西都)では 5回12奪三振と快投した。 1軍の首脳陣の前でも、完全復活をみせつける。
対するチームの先発は岩貞祐太投手。ブルペンには入らず、キャッチボールなどで調整した。今キャンプではプレートの位置を 3塁側から 1塁側に変えるなどの工夫をしており「バッターの反応をみたい。でもアピールもしていかないと、結果も求めたい」と力を込めた。
今季、藤浪は「3勝」、岩貞は「5勝」と不振に苦しんだ 2人。来季に向け最高のスタートを切るためにも、好投でアピールする。
阪神に入団が決まった台湾代表の呂彦青投手(国立台湾体育運動大)が 7日、西宮市内で入団会見を行った。
呂は最速 148キロの速球とスライダー、チェンジアップ、カーブを操る将来性豊かな左腕。台湾代表の常連で、日本プロ野球の複数球団が調査を進めていたが阪神が獲得に成功した。呂は「日本野球はアジアの中で一番。そこでやれるのはうれしい。先発ローテーションを守れるような投手になりたい」と意気込みを語った。
「台湾U21」代表で指導を受けた阪神OBの郭李建夫氏からは「礼儀正しくしなさい」とマナーについて助言を受けたという。また、ロッカールームで偶然能見と出会い「頑張れよ」と激励も受けた。WBCで投げる能見を見て以前から知っており「能見さんのような投手なりたい」と目を輝かせた。対戦してみたい選手は台湾の先輩の陽岱鋼(巨人)という。
背番号は未定。 8日から鳴尾浜の 2軍練習に合流する。
阪神入団会見でポーズをとる呂彦青投手=西宮市内の阪神球団事務所
阪神の新外国人、呂彦青投手の入団会見が 7日、西宮市内の球団事務所で行われた。最速 148キロの直球とスライダーが武器の台湾アマ球界No.1左腕はクラブハウスで憧れの能見篤史投手と対面。虎の新たな左腕エースになるべく、故郷のヒーロー、巨人・陽岱鋼外野手斬りを早くも宣言した。
台湾からきた金の卵、呂彦青の目が輝く。海を渡るという夢が叶っただけではない。その直前にあったサプライズに小躍りしていた。
「阪神に入団することがうれしい。さっき、能見さんに会った。これから能見さんのような投手になりたい」
憧れの投手は能見サン。2013年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のときに胸を焦がし、日本のプロ野球をテレビで観戦するたびに応援していた。
入団会見でポーズをつくる呂彦青投手。台湾NO・1左腕の目標は能見だった=西宮市内の阪神球団事務所
午後 2時からの入団会見前、球団関係者に付き添われて甲子園クラブハウス内を見学。ロッカールームを紹介されるとき、偶然に自主トレに訪れていた能見がいた。
「頑張れ!」
もらったエールは一言のみ。それで十分だった。最速は 148キロ。セールスポイントは「スライダー」でカーブ、チェンジアップの変化球も操る。投球スタイルも、能見と似ているところがある。
金本監督の印象を問われると「すごく怖そうだな、と思っている」とジョークで笑わせた。まだ21歳。年俸は 800万円で複数年契約が結ばれたことが明らかになった。現在、 1軍の外国人投手枠はメッセンジャー、ドリス、マテオで埋まっているが来季、メッセが国内フリーエージェント(FA)権を獲得し、再来年から日本人扱いになる。もちろん 1軍の外国人にけが人が出た場合は、チャンスが巡ってくる。MAX 155キロ右腕の「ドラフト1位」、仙台大・馬場皐輔投手に加え、もう 1枚「台湾のドラフト1位」を獲得した形だ。
入団会見を行う阪神・呂彦青投手=西宮市内の阪神球団事務所
対戦したい打者は「台湾のスターである陽岱鋼選手」と、宿敵・巨人の外野手を選択した。「(台湾の先輩で左腕の)ロッテのチェン選手より、内角は投げます」とニヤリとしながら宣戦布告した。
「ルーと呼んでください。僕のすべての球をみてほしい。これから、いいプレー、いい球を投げたい」。背番号は決まり次第発表される。 8日から 2軍の秋季練習に参加する。大化けの予感プンプンだ。
◇呂 彦青(Lu Yen Ching ル・イェンチン)
投手。1996年 3月10日生まれ、21歳。台湾高雄市出身。2015年「光州ユニバーシアード」台湾代表。同年「プレミア12」台湾代表。2016年「U-23W杯」台湾代表、2017年「台北ユニーバーシアード」代表。同年10月に行われた「BFAアジア選手権」では台湾代表として選出され、決勝の日本戦に先発。 4回 2/3を投げ、「4安打4失点(自責3)」で降板した。国立台湾体育運動大所属。 1メートル78、72キロ。左投げ左打ち。
入団会見を行った阪神・呂彦青投手=西宮市内の阪神球団事務所
阪神が新たな外国人投手の補強に動いていることが 7日、分かった。ターゲットは最速 153キロ右腕、今季はインディアンスなどでプレーしたディエゴ・モレノ投手(30)でリリーフのさらなる強化が狙い。新外国人左腕の呂彦青投手の入団会見が行われた日に、球団史上初となる開幕からの「外国人投手5人態勢構想」が判明した。
もう、次なる一手を打っていた。この日、西宮市内の球団事務所で入団会見を行った台湾のアマNO.1左腕、呂彦青だけじゃない。阪神が新たな助っ投獲りを目指していることが明らかになった。球団関係者は「外国人投手をもう 1人探しているのは確かです」と認めた。
ターゲットに浮上しているのは、最速 153キロ右腕、モレノだ。今季はレイズ、インディアンスに所属した。 5試合で「0勝1敗、防御率4.76(メジャー通算9試合、1勝1敗、防御率5.06)」。「3A」では通算 104試合、「12勝4敗、防御率3.50」の成績を残している。10月上旬に来季のマイナー契約を自ら拒否し、フリーエージェントになることを選択。活躍の場を求めて新天地を探している。
ベネズエラ出身の右腕は 150キロ超の直球に加え、チェンジアップ、カーブ、縦のスライダーを操る。回転のいい直球はメジャーでも屈指といわれている。決め球としているチェンジアップは相手がスイングすると「40%以上」の確率で空振りがとれる宝刀だ。
1軍の外国人投手枠はすでに埋まっている。メッセンジャー、ドリス、マテオで当確。育成を視野に入れながら、呂彦青が加入し、この日入団会見をした。もう 1人の獲得に成功すれば、球団史上初となる「外国人投手5人態勢(開幕時)」となる。まさに盤石だ。
金本政権 2年目の今季、前年の「4位(借金12)」から「2位(貯金17)」に大躍進した。最大の原動力となったのはセ・リーグトップの「チーム防御率3.29」を残した投手陣。特筆すべきはブルペン陣だ。ドリス、マテオ、岩崎、桑原、高橋が日本球界初の 1チーム 5投手の「60試合以上登板」を達成。 1点差試合も「26勝16敗」とモノにした。金本監督もシーズン終了後の坂井オーナーへの報告会で「(優勝した広島より)リリーフで勝った。後半いい勝負はできた」と手応えを感じていた。
来季優勝を狙うためにはトラの方程式は絶対に欠かせない。セーブ王(37S)のドリス、最優秀中継ぎ投手(43HP)のマテオは残留で、122球団でNO.1を誇る鉄壁のリリーフ陣は来季も健在だが、今季の蓄積疲労による反動も想定しないといけないのは確か。有事に備え、助っ人投手の競争意識も高める効果も期待できる。
球団首脳は「補強ポイントは投手陣と、主軸を任せられる打者」と強調している。「4番・1塁」を任せられる長距離砲獲得作業と並行して、リリーフ投手の獲得も進めていく。
前日 6日に四藤球団社長、高野球団本部長ら球団幹部の退任(12月 1日付)が発表された。ストーブリーグのまっただ中に異例の幹部大幅交代となったが、補強のスピードは止まらない。最強の投手王国を作り上げ、13年ぶりのリーグVをつかむ。
★2018年の虎の助っ人事情
投手は来季 2年契約の 2年目となるメッセンジャー、マテオ、ドリスの残留が確実。メンデスや、今季途中に北海道日本ハムから加入したメンドーサの残留は微妙な状況だ。野手ではロジャース、キャンベルの退団が決定的。野手はこの 2年芳しくない成績に終わっていることもあり、打力優先がキーワード。「4番・1塁」を任せることができる長距離砲をリストアップし、絞り込んでいる段階だ。
◇ディエゴ・モレノ(Diego Moreno)
投手。1987年 7月21日生まれ、30歳。ベネズエラ出身。2006年にパイレーツ入団。2012年にトレードでヤンキースに移籍。2015年 6月22日のフィリーズ戦でメジャーデビュー。同年は 4試合に登板、「1勝0敗、防御率5.23」。2016年にレイズに移り、2017年途中でインディアンスに移籍。今季はメジャー 5試合に登板、「0勝1敗、防御率4.76」。 1メートル85、80キロ。右投げ右打ち。
既に2018年度の準備は始まっている!2017年度の成績を糧にして、2018年に向かって、全員野球でファン皆が待ち望む「二文字」に向かって、全員で力を合わせて進め! ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
2017年 公式戦 順位表
2017年 公式戦 日程と結果(10月)
2017年日本シリーズ 日程
どんな相手にも立ち向かう。どんな局面でも己の限界にトライする。
その精神を全員が強く持ち、タイガースが変革し続ける一年にしたい。
そうした強い思いをスローガンとして表現しています。
※このスローガン・デザインは、2017年のシーズンロゴとしても展開して参ります。