●阪神は 1回に糸井嘉男外野手(36)の「適時2塁打」で先制。先発の高橋遥人投手(22=亜細亜大學)は 3回まで 1安打無失点の好投。広島先発の中村恭平投手(29)は 3回まで 2安打 1失点。阪神は 5回に大山悠輔内野手(23)の押し出し四球と糸原健斗内野手(25)の「2点適時2塁打」で 3点を追加した。広島は阪神高橋遥の前に 6回まで 2安打無得点。阪神先発高橋遥は 7回 2安打無失点で初登板初先発初勝利。阪神が単独首位に浮上した。広島は 8回に 1点をかえすも「4連敗」。中村恭が今季「初黒星」。阪神の「ドラフト2位」・高橋遥人投手がデビュー戦で猛虎の球団史に残る快投をやってのけた。プロ初登板初先発で、強打の広島打線を圧倒した。直球は最速 147キロで球威があった。スライダー、フォークなどの変化球はキレ味抜群。制球も良く、内外角を正確に突いた。 7回までたった 2安打に抑え、 2塁ベースさえも踏ませなかった。味方の援護も受け、 7回 2安打無失点でリリーフ陣にバトンタッチし、初白星を手にした。阪神の新人投手が甲子園でプロ初登板初先発初勝利を飾ったのは、1959年の村山実以来。左腕となれば、球団史上初の快挙だ。高橋遥は緊張した表情で、お立ち台に立った。初々しくあいさつし、スタンドを沸かせた。試合終了後には、守護神ラファエル・ドリス投手(30)からウイニングボールをもらい、金本知憲監督(50)と笑顔で記念撮影に臨んだ。記念のボールは12日から甲子園記念館に展示されることが決まった。金本監督は昨年も「ドラフト2位」の小野泰己のストレートにほれ込み、勝てなくても使い続けた。今季は開幕ローテーション入りし、飛躍が期待されている。高橋遥も期待通りの活躍を見せれば、先発投手陣に厚みが増す。試合後、指揮官は「ナイスピッチング!」と新人左腕に声をかけた。孝行息子のプロ初登板初勝利がチームを単独首位へと押し上げた。
●衝撃デビュー星や! 阪神の「ドラフト2位」・高橋遥人投手が、 7回 2安打無失点の快投でプロ初勝利だ。球団で初登板初先発勝利を甲子園で記録した新人は1959年の村山実以来、59年ぶり。広島相手に「2連勝」。歴史的な白星で、今季初の首位に浮上や!これぞ男! 孝行息子が現れた! プロ初の甲子園のマウンドにも、堂々のピッチング。昨季王者の広島打線に物怖じしない。これが新人なのか-。高橋遥が歴史の扉をこじ開け、虎のレジェンドに並んだ。まさに満点のピッチングだった。金本監督がほれ込む速球で真っ向勝負を挑んだ。この日の最速は 147キロ。出所が見にくく、球威とキレのある真っすぐはベース上で失速しない。だから、相手が真っすぐを待っていても詰まってしまう。心がぽっきりと折れた。自分はプロに行けるようなレベルではない-。そんな時、当時の恩師・黒澤学監督(41=現・常葉菊川高野球部部長)から声を掛けられた。大学野球の名門・亜細亜大學への進学を決断。振り返るだけでしんどくなるような猛練習の日々を過ごした。春季キャンプでは試合の日も含めて毎日ブルペン入り。週に1200球を超えるほど投げまくった。筋力増量へ一度に多くの食事をとれなかったが、お腹が空いてはご飯やカップラーメンをかきこみ、高校 2年時68キロだった体重は78キロまで増量。心身ともに成長して、 4年間かけてプロ入りへの道をこじ開けた。それだけに、ウイニングボールを受け取っても気持ちは落ち着かないままだった。球団では村山以来の快挙も、左腕では初。チームも昨年 5月27日以来の単独首位に浮上した。頼もしいルーキーが、13年ぶりの「V」への使者となる。
●ウイニングボールを手にした孝行息子が、かわいくて仕方がなかった。肩をポンポンとたたいて、ねぎらう。金本監督の顔は、とろけていた。テレビ会見を終えると、鼻高々に、報道陣を見渡し、豪快に笑った。 7回84球。ホンネでは高橋遥にもう 1回、いってほしかった。だが、肩の筋力へのダメージを考慮した香田勲男投手コーチから降板を提言され、受け入れた。高橋遥が秘密兵器であることを発見したのは 1月24日。甲子園で行われていた新人合同自主トレでブルペンを視察したときだった。力強い直球。そして大賛辞を繰り返した。もちろん、周囲は懐疑的。亜細亜大學時代は最速 151キロを誇るも、制球面や精神面でのモロさが指摘されていた。なにより大学最終登板となった昨年11月 4日の東洋大學戦で 3点ビハインドの 4回二死 2、 3塁から登板も 5連続ボールでKOされた。でも、虎将の評価だけは、終始一貫していた。優しい風貌からは想像できないほどの強さ。いつしかつけたニックネームが虎の藤井聡太六段。やはり、眼力はさすがだ。開幕10戦目で、こんな新星を送り出し、抜け出すとは恐れ入る。就任 3年目。金本マジックが、また炸裂した。
記事をまとめてみました。
(時間は、公式ホームページの終了時間に合わせておりますので、実際の終了時間とは誤差が出ております)
<阪神 4- 1広島>◇ 2回戦◇阪神 2勝 0敗 0分◇11日◇阪神甲子園球場
阪神は 1回に糸井の「適時2塁打」で先制。先発の高橋遥は 3回まで 1安打無失点の好投。広島先発の中村恭は 3回まで 2安打 1失点。
阪神は 5回に大山の押し出し四球と糸原の「2点適時2塁打」で 3点を追加した。広島は阪神高橋遥の前に 6回まで 2安打無得点。
阪神先発高橋遥は 7回 2安打無失点で初登板初先発初勝利。阪神が単独首位に浮上した。広島は 8回に 1点をかえすも「4連敗」。中村恭が今季「初黒星」。
7回表広島一死、高橋遥人投手は丸佳浩外野手を空振り三振に仕留める=兵庫県西宮市の甲子園球場
阪神の「ドラフト2位」・高橋遥人投手がデビュー戦で猛虎の球団史に残る快投をやってのけた。プロ初登板初先発で、強打の広島打線を圧倒した。直球は最速 147キロで球威があった。スライダー、フォークなどの変化球はキレ味抜群。制球も良く、内外角を正確に突いた。 7回までたった 2安打に抑え、 2塁ベースさえも踏ませなかった。味方の援護も受け、 7回 2安打無失点でリリーフ陣にバトンタッチし、初白星を手にした。
阪神の新人投手が甲子園でプロ初登板初先発初勝利を飾ったのは、1959年の村山実以来。左腕となれば、球団史上初の快挙だ。高橋遥は緊張した表情で、お立ち台に立った。「新人の亜細亜大学出身の高橋遥人です。よろしくお願いします」。初々しくあいさつし、スタンドを沸かせた。「すごく楽しかったです。 100点あげてもいいんじゃないか、って思います」と84球のマウンドを振り返った。試合終了後には、守護神ドリスからウイニングボールをもらい、金本監督と笑顔で記念撮影に臨んだ。記念のボールは12日から甲子園記念館に展示されることが決まった。
プロ初登板で初勝利を挙げた高橋遥人投手はウイニングボールを手に金本知憲監督と握手する=兵庫県西宮市の甲子園球場
大学最後の登板を失意で終えた左腕が、その 5カ月後に驚きの快投を見せた。
高橋遥人投手は昨年10月26日のドラフト会議で阪神から「ドラフト2位指名」された。「ストライクの入らない投手を取って、大丈夫か?」と制球難を懸念する球界関係者もいた。11月 4日の東都大学リーグ、東洋大戦で不安は高まる。 3点を追う 4回二死 2、 3塁で登板し、ストレートの四球を与え、次打者への初球もボール。ここで降板の指示が下った。これが大学最後のマウンドは、 5球連続ボールだった。「全部レベルアップしないと通用しないと思いますし、練習するしかないです」。試合後には、そう話し、悔しさをあらわにした。
そんな高橋遥を先入観なく迎え入れたのが、金本監督だった。 1月の新人合同自主トレでブルペンを視察。回転のいい球筋に、一目ぼれ。「スゴイわ。アレ、打てないと思うよ」と絶賛した。春季キャンプは 2軍でじっくりと調整させたが、 3月にソフトバンクとのオープン戦で起用。「 1イニング、 3四球までは大丈夫やな。伸び伸びやればいい」と重圧をかけないように、配慮のコメントを出した。昨年の『日本一』チームを相手に 2回無安打無失点で好投し、指揮官の予言が現実のものになった。
金本監督は昨年も「ドラフト2位」の小野泰己のストレートにほれ込み、勝てなくても使い続けた。今季は開幕ローテーション入りし、飛躍が期待されている。高橋遥も期待通りの活躍を見せれば、先発投手陣に厚みが増す。試合後、指揮官は「ナイスピッチング!」と新人左腕に声をかけた。孝行息子のプロ初登板初勝利がチームを単独首位へと押し上げた。
高橋遥人投手は 7回 2安打無失点の力投! エラい新人が出てきたデ!!=兵庫県西宮市の甲子園球場
衝撃デビュー星や! 阪神の「ドラフト2位」・高橋遥人投手が、 7回 2安打無失点の快投でプロ初勝利だ。球団で初登板初先発勝利を甲子園で記録した新人は1959年の村山実以来、59年ぶり。広島相手に「2連勝」。歴史的な白星で、今季初の首位に浮上や!
これぞ男! 孝行息子が現れた! プロ初の甲子園のマウンドにも、堂々のピッチング。昨季王者の広島打線に物怖じしない。これが新人なのか-。高橋遥が歴史の扉をこじ開け、虎のレジェンドに並んだ。
「(自己採点は) 100点あげてもいいんじゃないかなと思います!」
まさに満点のピッチングだった。金本監督がほれ込む速球で真っ向勝負を挑んだ。この日の最速は 147キロ。出所が見にくく、球威とキレのある真っすぐはベース上で失速しない。だから、相手が真っすぐを待っていても詰まってしまう。
まくぎれ、リリーフカーに乗ってファンに向かって挨拶する高橋遥人投手=兵庫県西宮市の甲子園球場
1回二死から、セの首位打者の丸に内野安打を許した後は満足に捉えさせない。 7回一死、その丸を直球で詰まらせ、最後は外角低めツーシームで空振り三振に料理。走者を出したのはわずか 2度。 2塁すら踏ませることなく、無四球の84球で片付けた。
「わくわくと、いい緊張感で、ファンの皆さんの歓声を背に思いっきり腕を振って楽しんで投げられました」
甲子園でつかんだ新人の初登板初先発での勝利は、虎では1959年村山実以来、59年ぶり。「うれしいです。勝ててよかったです」と初々しい笑みを浮かべた。
やっとつかんだ念願の舞台だった。静岡・常葉橘高 3年時にもプロ志望届を提出。 2年時には夏の甲子園で福井工大福井高戦に「2番手」で登板し好投を見せるなど、かねてよりスカウトからの注目度は高かった。しかし 3年夏に結果を残せなかった影響もあり、指名漏れ。普段はほとんど弱みを見せなかったというが、このときばかりは弱音が漏れた。
「結果が追いついていなかった。ただ、ふがいなかった。そんな自分がプロに行くなんて無理だったんですよね…」
阪神・村山実投手(1967年)
心がぽっきりと折れた。自分はプロに行けるようなレベルではない-。そんな時、当時の恩師・黒澤学監督から声を掛けられた。
「一番厳しい世界で、もう一回頑張ってみよう。ただ、やるって決めたら絶対、途中で辞めるんじゃねーぞ」
「頑張ります!」
大学野球の名門・亜大への進学を決断。振り返るだけでしんどくなるような猛練習の日々を過ごした。春季キャンプでは試合の日も含めて毎日ブルペン入り。週に1200球を超えるほど投げまくった。
筋力増量へ一度に多くの食事をとれなかったが、お腹が空いてはご飯やカップラーメンをかきこみ、高校 2年時68キロだった体重は78キロまで増量。心身ともに成長して、 4年間かけてプロ入りへの道をこじ開けた。それだけに、ウイニングボールを受け取っても気持ちは落ち着かないままだった。
「すごいうれしいのと、まだあまり実感がわかないです。信じられないです」
勝利してお立ち台に上がる高橋遥人投手と糸原健斗内野手=兵庫県西宮市の甲子園球場
球団では村山以来の快挙も、左腕では初。チームも昨年 5月27日以来の単独首位に浮上した。頼もしいルーキーが、13年ぶりの「V」への使者となる。
★村山実という男
兵庫・住友工高から関大を経て、1959年に巨人を蹴って阪神に入団。「ザトペック投法」で打倒巨人に燃え、「最多勝を2度、最優秀防御率、沢村賞を各3度獲得」。1970年から選手兼任監督を務め、1972年に引退。通算成績は「222勝147敗、防御率2.09、2271奪三振」。1988、1998年にも阪神で指揮を執った。1993年に野球殿堂入り。1998年に61歳で死去。
★たかはし・はると あらかると
◆生まれ、サイズなど:投手。1995年(平成 7)年11月 7日生まれ、22歳。静岡県出身。 1メートル80、78キロ。左投げ左打ち。背番号「29」。年俸1200万円。
◆球歴:常葉橘中時代には軟式野球部に所属し、全国中学校軟式野球大会優勝。常葉橘高時代は 2年夏に甲子園出場。卒業後は亜細亜大學に進学。
リリーフカーに乗ってファンに向かって挨拶する高橋遥人投手=兵庫県西宮市の甲子園球場
◆球種: ストレート、カーブ、スライダー、ツーシーム(ソフトバンク東浜、DeNA山崎康らと同じ亜細亜大學伝統の握り)。
◆好きなタイプ:長澤まさみ
◆趣味:映画鑑賞。特にジブリが好きで、一番は『千と千尋の神隠し』。「一番面白い。何回でも観られます。携帯に映画の音楽も何曲か入れています」。
◇データBOX◇
◎…高橋遥が甲子園でプロ初登板初先発し初勝利。今季新人の初登板初勝利は、 3月31日のソフトバンク戦でのオリックス・田嶋大樹に次いで 2人目。
◎…阪神の新人では2016年 6月 1日の楽天戦(当時コボスタ宮城)での青柳晃洋以来。甲子園でデビューした新人の初登板初勝利は、1995年 4月28日のヤクルト戦での川尻哲郎(救援勝利)以来23年ぶりだが、先発に限ると1959年 4月14日の国鉄(現ヤクルト)戦での村山実(完封)以来59年ぶり。
◎…阪神が今季初の首位に浮上。昨年 5月27日以来。広島 3連戦の勝ち越しは昨年 5月 5- 7日(甲子園)の「3連勝」以来。
ウイニングボールを手にした孝行息子が、かわいくて仕方がなかった。肩をポンポンとたたいて、ねぎらう。金本監督の顔は、とろけていた。
「すごいでしょ? いつもいってるじゃん。普通に投げたら普通に打たれないよ、と」
テレビ会見を終えると、鼻高々に、報道陣を見渡し、豪快に笑った。
7回84球。ホンネでは高橋遥にもう 1回、いってほしかった。だが、肩の筋力へのダメージを考慮した香田投手コーチから降板を提言され、受け入れた。「説得されました」。その後、高橋遥に「あと 1イニングいけたか?」「今の状態どうや?」と聞いてみた。「多少、腕に疲れがあったみたいで結果的に代えてよかった」と目を細めた。
高橋遥が秘密兵器であることを発見したのは 1月24日。甲子園で行われていた新人合同自主トレでブルペンを視察したときだった。力強い直球。そして「失速せずに早く曲がる」スライダーに惚れ、「ど真ん中にドーンと。あれ、打てないよ」と大賛辞を繰り返した。
スタンドのファンも歴史的瞬間にボードを掲げて大喜び=兵庫県西宮市の甲子園球場
もちろん、周囲は懐疑的。亜大時代は最速 151キロを誇るも、制球面や精神面でのモロさが指摘されていた。なにより大学最終登板となった昨年11月 4日の東洋大戦で 3点ビハインドの 4回二死 2、 3塁から登板も 5連続ボールでKOされた。
でも、虎将の評価だけは、終始一貫していた。
「真っすぐを待っているところに真っすぐを投げて、それで押し込める投手。逆に緊張感を力に変える投手なのかな、と思います」
優しい風貌からは想像できないほどの強さ。いつしかつけたニックネームが虎の藤井聡太六段。「似とるやろー?」。やはり、眼力はさすがだ。
昨年 5月27日以来の単独首位にも「まったく関係ない。 1回りも終わってないのに」とゲラゲラ笑う。開幕10戦目で、こんな新星を送り出し、抜け出すとは恐れ入る。就任 3年目。金本マジックが、また炸裂した。
全員野球でファン皆が待ち望む「二文字」に向かって、全員で力を合わせて進め! ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
全身全霊を懸けて不屈の精神で立ち向かう。たとえ、どんなに苦しい局面になろうとも、最後の最後まで絶対に勝負を諦めない。
その精神を全員が強く持ち、タイガースが変革し続ける一年にしたい。そうした強い決意をスローガンとして表現しています。
※このスローガン・デザインは、2018年のシーズンロゴとしても展開して参ります。
2018年公式戦順位表
2018年 オープン戦・公式戦 日程と結果(04月)
2018年 公式戦 日程と結果(05月)