●「3連敗」中の中日は、前回プロ初完封勝利の柳が阪神を 3回まで 2安打無失点に抑えた。打線は初回、亀澤恭平内野手(29)の内野安打で 1点を先制。 阪神は 6回無死 2、 3塁から福留孝介外野手(40)の 1塁野選と敵失などで 4点を奪い、逆転した。中日柳裕也投手(23)は 5回 2/3で降板した。中日は 9回に藤井淳志外野手(36)の犠飛で 1点を返したが反撃もそこまで。中日は今季 2度目の「4連敗」で巨人と並ぶ「最下位タイ」。阪神は「2連勝」。阪神ランディ・メッセンジャー投手(36)「3勝」目、ラファエル・ドリス投手(30)は「6セーブ」目。中日柳は「2敗」目。前回12日の広島戦(甲子園)では球審のボール判定に激高し、 1回 2/3、 3失点で自身初の暴言退場を食らったメッセンジャー。この日は敵地で“みそぎのマウンド”となった。 7回から「2番手・岩崎優投手(26)」にマウンドを託し、 8回は桑原謙太朗投手(32)、 9回に抑えのドリスが 1点を失ったが、 4- 3で逃げ切った。
●阪神が 6回に相手失策で逆転に成功した。 1点を追う 6回無死 2、 3塁。「5番」福留が放った 1塁へのゴロを、中日ダヤン・ビシエド内野手(29)が本塁送球するも、捕手の頭上を越える悪送球になった。直前に中越え 2塁打を放ってチャンスメークしていたウィリン・ロサリオ内野手(29)も 2塁から激走を見せて本塁生還。一気に逆転に成功した。ウィリン・ロサリオ内野手が 6回の「中越え2塁打」を含む 3安打を放ち、来日初の猛打賞。中日を下し、連勝で「3位」に浮上、貯金を「1」とした。悩める大砲にようやく春の訪れ。日本に順応し始めたロサリオ桜はこれからが満開だ。ドッシリ、振り抜く。大きなフォロースルーでフッ飛ばされた白球は、一直線に中堅上空を突き抜けた。久々に外野を越える当たり。ここぞの「豪快2塁打」で“低空飛行”に終止符だ。ロサリオが、ロサリオの打球が、ついに上がってきた。来日初の「猛打賞」で、痛快逆転劇の主役を張った。カウント 0- 2と追い込まれたが、迷わず振り切った。砕けそうな轟音を立て、打球は中堅へ-。名手・大島が快足を飛ばし背走したが、ミサイルのような弾道で上を破った。滑り込んで 2塁へ到達し、激しく手をたたく。 3進した糸井と 2、 3塁間でポーズを取り、喜び合った。19日はついに、米大リーグ通算「56勝」を誇る中日・松坂と、同通算「71発」の「虎の闘牛」との激突だ。 6日ぶりの貯金「1」で、再出発。この男に引っ張られたチームは、どこまでも上へ行ける。
●ランディ・メッセンジャー投手が 6回に追加点となる右前適時打を放ち、中日先発柳をKOした。 2点リードの 6回二死 2塁で打席へ。 4球目の外角低め 123キロスライダーを打ち返すと、右翼手の前で弾んだ。 2塁走者の糸原が生還し、貴重な追加点を奪った。ランディ・メッセンジャー投手が 6回 4安打 2失点と、勝ち投手の権利を持って降板した。立ち上がりは連打を浴び、初回に 1点を失うも、その後は安定した投球を披露。バットでは 6回に追加点となる右前適時打を放ち、中日先発柳をKOした。前回登板した12日広島戦は球審の判定に気持ちが高ぶり、 1回 2/3を 3失点で来日初となる暴言退場。この日は終始落ち着いた投球だった。打ってよし、投げてよし-。やはり、虎投にはメッセが必要不可欠。改めて、その事実を証明した夜になった。
記事をまとめてみました。
<中日 3- 4阪神>◇ 4回戦◇阪神 2勝 2敗 0分◇18日◇ナゴヤドーム
「3連敗」中の中日は、前回プロ初完封勝利の柳が阪神を 3回まで 2安打無失点に抑えた。打線は初回、亀沢の内野安打で 1点を先制。
阪神は 6回無死 2、 3塁から福留の 1塁野選と敵失などで 4点を奪い、逆転した。中日柳は 5回 2/3で降板した。
中日は 9回に藤井の犠飛で 1点を返したが反撃もそこまで。中日は今季 2度目の「4連敗」で巨人と並ぶ「最下位タイ」。阪神は「2連勝」。
阪神メッセンジャー「3勝」目、ドリスは「6セーブ」目。中日柳は「2敗」目。
6回表阪神一死 1、 3塁、スクイズを決めた梅野隆太郎捕手(左)を迎える糸井嘉男外野手(中央) らナイン=ナゴヤドーム
阪神は 4- 3で競り勝った。 1回に 1点を先制されたが、 6回に一挙 4点を奪い、「2連勝」。先発のランディ・メッセンジャー投手が 6回を投げ「4安打2失点(自責1)2四球」と試合を作り、「3勝目(1敗)」を挙げた。 6回には自ら右前適時打を放ち、投打で勝利に貢献。阪神は「8勝7敗」で貯金「1」となった。
前回12日の広島戦(甲子園)では球審のボール判定に激高し、 1回 2/3、 3失点で自身初の暴言退場を食らったメッセンジャー。この日は敵地で“みそぎのマウンド”となった。
阪神先発のランディ・メッセンジャー投手=ナゴヤドーム
1回、二死満塁のピンチを招くと、中日の「6番・亀沢」に 3塁内野安打を浴びて 1点を先制されたが、その後は踏ん張った。虎打線も力投するメッセンジャーを援護。 6回、先頭の糸井が右前打、ロサリオが中越え 2塁打を放って無死 2、 3塁とし、続く福留は 1ゴロ。これを 1塁手・ビシエドが本塁に悪送球(記録は野選と失策)。 2者が生還し、阪神が勝ち越した。なおも一死 1、 3塁とし、梅野がスクイズを決めて 1点。二死 2塁からメッセンジャー自らも右前適時打を放ち、この回 4点をもぎ取った。
メッセンジャーはその裏、二死 1、 3塁から、亀沢にこの日 2本目となる適時打を浴びて 1点を返されたが、後続を断った。 7回から「2番手・岩崎」にマウンドを託し、 8回は桑原、 9回に抑えのドリスが 1点を失ったが、 4- 3で逃げ切った。
6回表阪神無死 2、 3塁、福留孝介外野手の 1塁野選と本塁悪送球で生還したウィリン・ロサリオ内野手。左は糸井嘉男外野手=ナゴヤドーム
阪神が 6回に相手失策で逆転に成功した。 1点を追う 6回無死 2、 3塁。「5番」福留が放った 1塁へのゴロを、中日ビシエドが本塁送球するも、捕手の頭上を越える悪送球になった。
直前に中越え 2塁打を放ってチャンスメークしていたロサリオも 2塁から激走を見せて本塁生還。一気に逆転に成功した。
6回無死 1塁で、中越えに 2塁打を放ったロサリオ内野手。ついにお目覚め、初の猛打賞だ=ナゴヤドーム
ついに目覚めた!! 阪神のウィリン・ロサリオ内野手が 6回の「中越え2塁打」を含む 3安打を放ち、来日初の猛打賞。中日を下し、連勝で「3位」に浮上、貯金を「1」とした。悩める大砲にようやく春の訪れ。日本に順応し始めたロサリオ桜はこれからが満開だ。
ドッシリ、振り抜く。大きなフォロースルーでフッ飛ばされた白球は、一直線に中堅上空を突き抜けた。久々に外野を越える当たり。ここぞの「豪快2塁打」で“低空飛行”に終止符だ。ロサリオが、ロサリオの打球が、ついに上がってきた。来日初の「猛打賞」で、痛快逆転劇の主役を張った。
「自分のタイミングでしっかりと打つことができたよ」
柳に 5回まで毎回の 5三振を奪われ、 3安打に封じられていた。 0- 1で迎えた 6回無死 1塁。カウント 0- 2と追い込まれたが、迷わず振り切った。砕けそうな轟音を立て、打球は中堅へ-。名手・大島が快足を飛ばし背走したが、ミサイルのような弾道で上を破った。滑り込んで 2塁へ到達し、激しく手をたたく。 3進した糸井と 2、 3塁間でポーズを取り、喜び合った。
6回、メッセンジャー投手のタイムリーで生還した糸原健斗内野手を迎える阪神ベンチ。ロサリオ内野手(中)も大盛り上がり=ナゴヤドーム
そこから幸運が転がり込む。無死 2、 3塁で福留の 1ゴロをつかんだビシエドが、本塁悪送球。野選&適時失策となり、ロサリオも一気に本塁生還して 2- 1と逆転だ。またも糸井とはしゃぎ合った。梅野のスクイズ、メッセの適時打も飛び出し、この回一挙 4点。豪打と感情爆発で「完全復活」を見せつけた「4番」が、虎を叩き起こした。
1回の右前打、 6回の「中越え2塁打」に加えて、 4- 2の 7回一死 1塁でも左腕のガルシアから左前打。来日15試合目で初の「猛打賞」だ。外野の頭を打球が越えたのは、10日の広島戦(甲子園)で薮田から右越え打を放って以来、実に25打席ぶりだった。
金本監督も「センターオーバーの 2塁打なんか、ロサリオらしい当たり。いいですね」とまたひと安心だ。「俺はいつか打つと思っている。いずれ、 1年終われば間違いなく打ってくれているだろうという計算があるから」と言うほど、将も腹を決めている。この「4番」にホレ抜き、心中するつもりでいる。
1回、安打を放ったウィリン・ロサリオ内野手=ナゴヤドーム
周囲の期待より、時間はかかっているかもしれない。だが、ロサリオの日本への順応は、一歩ずつ、確かに進んでいる。「日本の人と、韓国の人の雰囲気の違いも、もう分かる気がするよ。中国の人も、たぶん分かる」と自信ありげに話す。
韓国での生活を経験しているから、日本の街にはもう親しみを感じている。大阪・道頓堀もすでに散策済み。一度、教えてもらえば、次からは何の不安もなく 1人で出かけられるという。本業の野球でも各チームとの対戦 2巡目に入り、信頼通りに即爆発。日本球界が自分の街となる日も、遠くない。
「まだまだやることがいっぱいある。まだ始まったばかりなので、打てるように頑張るよ」
19日はついに、米大リーグ通算「56勝」を誇る中日・松坂と、同通算「71発」の「虎の闘牛」との激突だ。 6日ぶりの貯金「1」で、再出発。この男に引っ張られたチームは、どこまでも上へ行ける。
6回、ベンチの金本知憲監督=ナゴヤドーム
★戦友がライバル
ロサリオは必ずといっていいほど、中日戦になれば、アルモンテのところに足を運ぶ。この日も練習開始前に 5分ほどケージ裏で野球談義に花を咲かせていた。数年前までオフに母国ドミニカ共和国で開催されるウインターリーグでアギラスの一員としてともにプレー。「3番・アルモンテ、4番・ロサリオ」だったそうだ。アルモンテは「よく知っている」とニッコリ。互いに今年から日本でプレー。情報を交換し、ともに活躍することを願っている。
★打撃練習おかわり
この日の試合前練習では打撃練習を“おかわり”していた。自身の打撃練習が終わっても、黙々とティー打撃。ビジターゲームとあって練習時間の確保が難しく、必死だった。橘通訳が「もう上本さんの順番だよ」と声をかけると、ハッと気付き、上本に歩み寄って“謝罪”。ほんの少しだけジャマしてしまったが、愛くるしい表情でハグをし許してもらった。
ランディ・メッセンジャー投手が 6回に追加点となる右前適時打を放ち、中日先発柳をKOした。
2点リードの 6回二死 2塁で打席へ。 4球目の外角低め 123キロスライダーを打ち返すと、右翼手の前で弾んだ。 2塁走者の糸原が生還し、貴重な追加点を奪った。
1回裏中日一死満塁、平田良介外野手の打球を素手で捕り本塁へ送球するメッセンジャー投手=ナゴヤドーム
ランディ・メッセンジャー投手が 6回 4安打 2失点と、勝ち投手の権利を持って降板した。
立ち上がりは連打を浴び、初回に 1点を失うも、その後は安定した投球を披露。バットでは 6回に追加点となる右前適時打を放ち、中日先発柳をKOした。
「初回と 6回以外は自分のリズムで投げることができました。ビハインドの状況から我慢強くプレーして、逆転してくれたチームメートたちに感謝します」
前回登板した12日広島戦は球審の判定に気持ちが高ぶり、 1回 2/3を 3失点で来日初となる暴言退場。この日は終始落ち着いた投球だった。
6回、メッセンジャー投手は貴重な右前タイムリーを放った=ナゴヤドーム
1塁ベースを駆け抜け、ドヤ顔だ。 6回に打線が 3点を奪って逆転し、なお二死 2塁の好機。メッセンジャーは配球を読んだ。柳に追い込まれたが、外角スライダーに食らいつき、値千金の右前適時打を放った。
「どの打席も配球が同じでチャンスがあると思っていた。いい準備ができたね」
試合終了時のスコアは 4- 3。この一打がなければ、ハーラートップタイの「3勝目(1敗)」はなかった。 3回には今季初めて「H」ランプを点灯させ、 2年ぶりの複数安打も記録。スパークス高時代の途中から投手に転向するまでは内野手を務め、「4番」の強打者で鳴らした。「シーズンで『10本塁打』は打っていたよ」。堂々たる体格に似つかわしくない小ぶりなグラブは名残だ。 9人目の野手として、存在感を示した。
6回 2失点のメッセンジャー投手。ハーラートップタイの「3勝」目だ=ナゴヤドーム
マウンドでは闘志があふれた。際立ったのは 1回一死満塁のピンチ。平田の詰まった正面のゴロを素手でつかみ、本塁を封殺した。「乗っていけたね」。 6回「4安打2失点(自責1)」。前回12日の広島戦(甲子園)は 2回に際どいコースのボール判定を受け、球審に暴言を吐いて退場処分を受けていた。ヒーローインタビューに呼ばれて、日本語で謝罪。「ラストゲーム(この前の試合)、スイマセンネ」。周囲の笑いを誘った。
16日に国内フリーエージェント(FA)権を取得した。来季から外国人枠を外れ、日本人扱いとなる。球団首脳からの残留要請はもとより、選手、スタッフらの気持ちがうれしかった。当日に次々に握手を求められ「おめでとう」、「コングラチュレーション」と言葉をかけられた。
3回、安打を放ったランディ・メッセンジャー投手=ナゴヤドーム
「本当に感謝しているよ」。2010年に虎入りした際は期待されたリリーフで結果が伴わず、行き場を失いかけた。苦手な坂本勇(巨人)、青木(ヤクルト)ら打者の映像を一人自宅で何度も確認して、適応しようと必死に研究した。陰の努力の末、先発で才能が開花し、いまがある。
「“日本人登録”になって『1勝』目。気分はいいですね」
打ってよし、投げてよし-。やはり、虎投にはメッセが必要不可欠。改めて、その事実を証明した夜になった。
★先発メッセンジャー投手について阪神・香田勲男投手コーチ
「粘ってくれた。真っすぐはもうひとつだったけど、低めに丁寧に投げていた」
ファンの声援に応えるメッセンジャー投手=ナゴヤドーム
ランディ・メッセンジャー投手が 6回 4安打 2失点で「3勝」目をマークした。バットでも、 6回に追加点となる右前適時打を含む 3打数 2安打。中日の先発柳を降板に追いやった。チームの「2連勝」に大貢献。ナゴヤドームでのヒーローインタビューでは、晴れやかなな笑顔でファンの声援に応えた。
-ナイスピッチング、ナイスバッティング
(日本語で)ハイ、ソウデスネ。キョウ、ナイスバッティングネ。
-先制されたが、試合は作った
初回、あんな形で自分自身ピンチを作ってしまって、それでも最少失点で切り抜けましたし、僕自身もそうですけども、野手のみんながほんと我慢強くプレーしてくれて、逆転できた。ほんといつも言ってますけど、チームメートに感謝したいと思います。
-前回は悔しいマウンド。気持ちが入っていたのでは
今回は前の試合と比べて全然よかったと思います。(暴言退場した)前の試合はスミマセンでした。
- 2安打、タイムリーもあった
気持ちよかったですし、バットを持って打席に入る以上は攻撃しているわけですから。あんな形で打者としてもチームに貢献できてうれしかったです。
-早くも「3勝」。月間MVPも狙える
投げるたびに、いつも勝つことが一番大事だと思っています。うちのラインアップ見てもらえれば、必ず点を取ってもらえるラインアップだと思いますし、そうなればいいなというふうに思います。
-プロのキャリアはタイガースで終わりたいという話もあった。ファンにメッセージを
タイガースファン、ダイスキネ。ほんとに他のチームでプレーすることは全く、考えられないんで、タイガースで一生を終わりたいと思います。
全員野球でファン皆が待ち望む「二文字」に向かって、全員で力を合わせて進め! ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
全身全霊を懸けて不屈の精神で立ち向かう。たとえ、どんなに苦しい局面になろうとも、最後の最後まで絶対に勝負を諦めない。
その精神を全員が強く持ち、タイガースが変革し続ける一年にしたい。そうした強い決意をスローガンとして表現しています。
※このスローガン・デザインは、2018年のシーズンロゴとしても展開して参ります。
2018年公式戦順位表
2018年 公式戦 日程と結果(05月)