●先発は西武多和田真三郎投手(25)、阪神小野泰己投手(23)の富士大學出身対決。阪神は 1回、糸井嘉男外野手(36)の適時打で 1点先取。西武は 3回、山川穂高内野手(26)の「15号2ラン」で逆転。西武は 4回一死満塁、秋山翔吾外野手(30)の 2塁打で 2点追加。阪神は 6回、糸原健斗内野手(25)の適時打で 1点返し、糸井が逆転の「9号満塁本塁打」を放った。阪神は 7回、糸井の犠飛で 1点を追加し連敗を「4」で止めた。「2番手」の新人谷川昌希投手(25=九州三菱自動車)が「プロ初勝利」。
●糸井嘉男外野手が、 6回に「9号逆転満塁アーチ」を放ち、 5試合ぶりの勝利へ導いた。 1点を追う 6回二死満塁。西武「2番手」野田昇吾投手(24)の初球、真ん中高め 130キロスライダーを完璧にとらえた。打球は右翼スタンド一直線。黄色に染めたスタンドを跳び上がらせた。 5月25日巨人戦(甲子園)で菅野智之投手(28)から放って以来の 6試合ぶりアーチで、虎を勢いづけた。「パ・リーグ首位」の西武に10- 5と勝利し、連敗を「4」でストップ。「4番」の糸井嘉男外野手が 6回に自身初の「満塁本塁打」を放つなど、初の 1試合 6打点をマークした。連敗の責任を背負ってきた男の大暴れで交流戦初勝利を挙げ、借金「1」で「3位」浮上。さあ、ここから再加速だ!!糸井がグッと右腕を突き上げる。金本監督も手を叩いて叫んだ。劇的なプロ初の「満塁弾」。交流戦開幕「4連敗」の責任を受け止め、超人が燃えた。 2- 4の 6回だ。糸原の適時打で 1点を返すと、なお二死満塁で 2試合ぶりに「4番」に入った糸井が決めた。左腕・野田の初球、高めスライダーをバットに乗せた。高く舞い上がり落ちてこない。虎党が待つ右翼席へ「9号満塁弾」だ。今季 3度目の 1イニング 5得点で大逆転。糸井は 7回にも左犠飛を放って「プロ初の6打点」だ。超人によって虎は猛獣となり、今季最多15安打、49試合目で初の 2桁得点。「山賊打線」といわれる獅子に打ち勝った。「V」の使者としてFA加入し、 2年目。もどかしかった。だが、そんなときこそ強いのが糸井だ。オリックス時代の2016年。 4、 5月にチームの負けが込み始めたとき「超人の意地」が発露した。猛然と盗塁し始めたのだ。満塁弾でも、 6打点でも、まだ見せたりない「意地」がある。交流戦初勝利で「3位」浮上。糸井が元気ならば、虎はもう一度、上がっていける。
●鳥谷敬内野手(36)が不死鳥のごとく、復調気配を漂わせている。打線が貧打に苦しみ中、10試合ぶりのスタメン出場。 5月 6日中日戦以来の先発安打を放ち、同じく 6日中日戦以来となる今季 3度目のマルチ安打も記録した。「7番DH」で先発。 4回に右腕多和田から 1、 2塁間を抜くと、 9回二死 2、 3塁では左腕武隈祥太投手(28)から右前適時打。凡打も 2直など悪くない内容で充実感たっぷりだ。30日ソフトバンク戦戦から計 4試合で「8打数4安打」と上昇気配だ。
●阪神の新助っ人ウィリン・ロサリオ内野手(29)が今季49試合目にしてスタメン落ちした。出番はなく、今季初めて欠場した。今季はここまで「打率2割3分、4本塁打、22打点」と思うような結果を出すことはできていなかった。開幕から「4番」を任されていたが、 5月12日広島戦(マツダスタジアム)で「5番」に降格。ここ 5試合は「7番」を打っていた。 1日西武戦(メットライフドーム)は「7番1塁」で先発出場するも 2打席連続で空振り三振に倒れ、 7回には代打を出されていた。ウィリン・ロサリオ内野手が、 3日に出場選手登録を抹消されることが 2日、分かった。不振で同日の西武戦(メットライフ)で初めてスタメンを外れた年俸 3億4000万円の新助っ人。まさかの 2軍調整から、再起を図ることになった。いっこうに上昇の兆しの見えない大砲に、ついに大ナタがふるわれる。球団史上最高の年俸 3億4000万円で加入したロサリオが、 2軍に降格することがわかった。この日は49試合目で、初めてスタメン落ち。代打でも出番のなかった試合後、金本知憲監督(50)は説明したが…。 3日に先発する藤浪晋太郎投手(24)を昇格させるため、コーチ会議で決断した模様だ。「打率0.230、4本塁打、22打点」。日本特有の変化球を交えた配球にまったく適応できず、ボールとバットがかけ離れた三振を繰り返していた。皮肉にもロサリオを外した打線は「15安打10得点」とつながったが、大砲不在では先々、苦しいのは確か。鳴尾浜から這い上がれるか、金本阪神「V」の命運も握っている。
●谷川昌希投手がプロ初勝利を手にした。「2番手」で 5回から登板。先頭の山川に中前打を浴び、栗山には四球。外崎に送られるなどで二死満塁を背負ったが、最後は金子侑司を 2ゴロに打ち取った。 6回に打線が逆転し、プロ初勝利が転がり込んできた。谷川は 5月10日の巨人戦(東京ドーム)でプロ初登板、初先発。 4回 3失点で黒星を喫し、翌日に 2軍に降格していた。 2軍でも先発調整をしてきたが、前日 6月 1日に中継ぎ要員として 1軍に昇格。中継ぎ初登板で、いきなり白星を手にした。プロ 2試合目、初の中継ぎ登板で粘った。 1安打 2四球で二死満塁から金子侑を 2ゴロ。辻発彦監督(59)がリクエストする微妙なプレーも、アウト判定は変わらず。直後の 6回に味方が逆転にした。たどり着いたプロの舞台。中継ぎとして、25歳のルーキーが大きな一歩を踏み出した。
記事をまとめてみました。
<日本生命セ・パ交流戦:西武 5-10阪神>◇ 2回戦◇阪神 1勝 1敗 0分◇ 2日◇メットライフドーム
先発は西武多和田、阪神小野の富士大出身対決。阪神は 1回、糸井の適時打で 1点先取。西武は 3回、山川の「15号2ラン」で逆転。
西武は 4回一死満塁、秋山の 2塁打で 2点追加。阪神は 6回、糸原の適時打で 1点返し、糸井が逆転の「9号満塁本塁打」を放った。
阪神は 7回、糸井の犠飛で 1点を追加し連敗を「4」で止めた。「2番手」の新人谷川が「プロ初勝利」。西武の連勝は「2」でストップ。「2番手」野田が「初黒星」を喫した。
6回表阪神二死満塁、右越え逆転本塁打を放った糸井嘉男外野手は梅野隆太郎捕手(中央)と糸原健斗内野手(左)とジャンピングハイタッチ=メットライフドーム
糸井嘉男外野手が、 6回に「9号逆転満塁アーチ」を放ち、 5試合ぶりの勝利へ導いた。
1点を追う 6回二死満塁。西武「2番手」野田の初球、真ん中高め 130キロスライダーを完璧にとらえた。打球は右翼スタンド一直線。黄色に染めたスタンドを跳び上がらせた。
「なんとしても試合をひっくり返すという強い気持ちで打ちました」
5月25日巨人戦(甲子園)で菅野から放って以来の 6試合ぶりアーチで、虎を勢いづけた。
これぞ魂のひと振り! 糸井嘉男外野手が 6回、千金の逆転満塁ホームランだ=メットライフドーム
超人の意地にシビれた! 大逆転のグランドスラムにふるえた!! 阪神は「パ・リーグ首位」の西武に10- 5と勝利し、連敗を「4」でストップ。「4番」の糸井嘉男外野手が 6回に自身初の「満塁本塁打」を放つなど、初の 1試合 6打点をマークした。連敗の責任を背負ってきた男の大暴れで交流戦初勝利を挙げ、借金「1」で「3位」浮上。さあ、ここから再加速だ!!
3万2850人が、 3人の走者が、右翼上空の一点を見上げる。時が止まり、連敗が止まった。糸井がグッと右腕を突き上げる。金本監督も手を叩いて叫んだ。劇的なプロ初の「満塁弾」。交流戦開幕「4連敗」の責任を受け止め、超人が燃えた。
6回表阪神二死満塁、糸井嘉男外野手は右越え逆転満塁本塁打を放った=メットライフドーム
「連敗をしていたんで、なんとか止めるぞ、と。強い気持ちをもっていきました、はい。もう初球から甘い球がきたらいくぞと。自分の中の意地が出たと思います!」
1回に先制打。逆転を許したが、 2- 4の 6回だ。糸原の適時打で 1点を返すと、なお二死満塁で 2試合ぶりに「4番」に入った糸井が決めた。左腕・野田の初球、高めスライダーをバットに乗せた。高く舞い上がり落ちてこない。虎党が待つ右翼席へ「9号満塁弾」だ。
今季 3度目の 1イニング 5得点で大逆転。糸井は 7回にも左犠飛を放って「プロ初の6打点」だ。超人によって虎は猛獣となり、今季最多15安打、49試合目で初の 2桁得点。「山賊打線」といわれる獅子に打ち勝った。
阪神・糸井嘉男外野手=メットライフドーム
15年目で通算「151本塁打」目。意外にもグランドスラムは初。ヒーローインタビューで「(プロ入り前も)ないですね」と目を見開くと「手応え? やった! と思いました、はい」とおどけ、場内はドッと沸いた。
前日 1日に「打てなさすぎる。投手がかわいそう」と嘆いた金本監督も「打線がよく(投手陣を)助けてくれました。得点圏で、主力がみんな返してくれて」と、ようやくほおを緩めた。
自己最多「19本塁打」を上回るシーズン「26発」ペースで、「打率0.301」の糸井だが、数字以上に苦しんできた。試合前時点で得点圏打率は「0.196」。この日、スタメンを外れたロサリオ(同0.230)よりも低かった。貧打の中、打開を託された「4番」でも、ここまで「15打数3安打2打点」。 5月31日のソフトバンク戦(甲子園)では好機で打てず、守備のミスも失点につながって「僕のせいで負けました」とうつむいた。
7回、犠飛を放った糸井嘉男外野手=メットライフドーム
「V」の使者としてFA加入し、 2年目。もどかしかった。だが、そんなときこそ強いのが糸井だ。オリックス時代の2016年。 4、 5月にチームの負けが込み始めたとき「超人の意地」が発露した。猛然と盗塁し始めたのだ。「どこかで勝たなアカンやん」-。なんとかチームを鼓舞したい。その思いが体を突き動かし、史上最年長35歳で「盗塁王」を獲った。苦しいときこそ、動く。もがいて活路を開いてきた。
「なにより、きょうは勝ったことが一番、よかったと思います。あしたも勝てるように。意地を見せたいと思います」
満塁弾でも、 6打点でも、まだ見せたりない「意地」がある。交流戦初勝利で「3位」浮上。糸井が元気ならば、虎はもう一度、上がっていける。
ヒーローインタビューを終え、声援に応える糸井嘉男外野手=メットライフドーム
阪神が 2- 4の 6回に 5点を奪い、逆転勝ちした。糸井嘉男外野手が自己初の満塁本塁打を放つなど、 2安打 6打点と大暴れして勝利に貢献した。試合後のヒーローインタビューは以下の通り。
- 2安打 6打点、当たりに当たりましたが、バッティングを振り返っていかがですか
糸井 連敗してたんで、なんとか止めるぞという強い気持ちで行きました。
- 6回、 1点差に詰め寄ってなおも満塁という場面。打席での意識は
糸井 初球から甘い球が来たら行こうと。自分の中の意地が出たと思います。
-満塁本塁打になりました、手応え、入った瞬間は
糸井 いやもう、やったと思いました。
-満塁本塁打の記憶は
糸井 ないです、はい。
-プロ入りの前も?
糸井 ないです。
ヒーローインタビューを受けた糸井嘉男外野手=メットライフドーム
-人生初の「満塁本塁打」、連敗を止める大きな「1発」になりましたね
糸井 まあ、なにより今日勝てたことが一番よかったと思います。
-ファンもここからと期待していると思います。ファンにメッセージを
糸井 明日も勝てるように、意地見せたいと思います。
◇データBOX◇
◎…糸井の本塁打は 5月25日の巨人戦(甲子園)以来。得点圏での本塁打は今季初。 1回の得点圏でのタイムリーも、 5月 1日のDeNA戦(甲子園)以来。
◎…糸井の満塁ホームランはプロ初。「4番」でのホームランはオリックス時代の2014年 8月 1日のロッテ戦(京セラ)以来、「7本」目。また「1試合6打点」もプロ初。これまでは「4」が最多。
◎…阪神選手の満塁ホームランは、2016年 8月25日のDeNA戦(横浜)での高山以来。「逆転満塁弾」となると、2014年 7月13日の巨人戦(東京ドーム)での関本以来。 1- 3の 7回に代打で沢村から放った。
9回表阪神二死 2、 3塁、鳥谷敬内野手は右前適時打を放った=メットライフドーム
鳥谷敬が不死鳥のごとく、復調気配を漂わせている。打線が貧打に苦しみ中、10試合ぶりのスタメン出場。 5月 6日中日戦以来の先発安打を放ち、同じく 6日中日戦以来となる今季 3度目のマルチ安打も記録した。
「7番DH」で先発。 4回に右腕多和田から 1、 2塁間を抜くと、 9回二死 2、 3塁では左腕武隈から右前適時打。凡打も 2直など悪くない内容で「感覚的にはボールも見えている。あとは相手のポジショニングとかもあるので」と充実感たっぷりだ。
不振に苦しんで出場機会を減らし、1939試合まで続いていた連続試合出場が 5月29日ソフトバンク戦でストップ。翌30日同戦から計 4試合で「8打数4安打」と上昇気配だ。
金本知憲監督(左端)とベンチから見つめるウィリン・ロサリオ内野手(右手前)ら=メットライフドーム
阪神の新助っ人ウィリン・ロサリオ内野手が今季49試合目にしてスタメン落ちした。出番はなく、今季初めて欠場した。
金本知憲監督は「リフレッシュもありますし、今日の投手は無理だなというのがあったので」と説明した。
今季はここまで「打率2割3分、4本塁打、22打点」と思うような結果を出すことはできていなかった。開幕から「4番」を任されていたが、 5月12日広島戦(マツダスタジアム)で「5番」に降格。ここ 5試合は「7番」を打っていた。
1日西武戦(メットライフドーム)は「7番1塁」で先発出場するも 2打席連続で空振り三振に倒れ、 7回には代打を出されていた。
ウィリン・ロサリオ内野手
ウィリン・ロサリオ内野手が出場選手登録を抹消されることが 2日、分かった。
開幕から配球に苦心し、「打率2割3分、4本塁打」にとどまっていた。打順を当初の「4番」から「5、7番」に下げて復調をうながしたが、上がり目が見えず。
前日 1日の同カードも 2打席連続空振り三振し、この日の西武戦は今季49試合目で初めてベンチスタートとなっていた。
スタメン落ちでベンチのウィリン・ロサリオ内野手=メットライフドーム
阪神のウィリン・ロサリオ内野手が、 3日に出場選手登録を抹消されることが 2日、分かった。不振で同日の西武戦(メットライフ)で初めてスタメンを外れた年俸 3億4000万円の新助っ人。まさかの 2軍調整から、再起を図ることになった。
いっこうに上昇の兆しの見えない大砲に、ついに大ナタがふるわれる。球団史上最高の年俸 3億4000万円で加入したロサリオが、 2軍に降格することがわかった。
この日は49試合目で、初めてスタメン落ち。代打でも出番のなかった試合後、金本監督は「リフレッシュもありますし、きょうの投手(多和田)は無理だなというのもありますしね」と説明したが…。 3日に先発する藤浪晋太郎投手を昇格させるため、コーチ会議で決断した模様だ。
6回、満塁本塁打を放った糸井嘉男外野手を出迎えるウィリン・ロサリオ内野手=メットライフドーム
「打率0.230、4本塁打、22打点」。日本特有の変化球を交えた配球にまったく適応できず、ボールとバットがかけ離れた三振を繰り返していた。「7番」降格のカンフル剤も効かず、直近11打席で 7三振。前日 1日は 2三振後に代打を送られ、指揮官も「彼は今もう全部、見失っているから」と語っていた。
米大リーグ通算「71発」、韓国ハンファでも2016、2017年と 2年連続で「打率3割、30本塁打、100打点」以上を残していたR砲。待望の「4番」として大きな期待を受けてきたが、まさかの夏前での“離脱”となった。
皮肉にもロサリオを外した打線は「15安打10得点」とつながったが、大砲不在では先々、苦しいのは確か。鳴尾浜から這い上がれるか、金本阪神「V」の命運も握っている。
「プロ初勝利」を挙げた谷川昌希投手。中継ぎでの再スタートで、いきなり結果を出した=メットライフドーム
谷川昌希投手がプロ初勝利を手にした。「2番手」で 5回から登板。先頭の山川に中前打を浴び、栗山には四球。外崎に送られるなどで二死満塁を背負ったが、最後は金子侑司を 2ゴロに打ち取った。 6回に打線が逆転し、プロ初勝利が転がり込んできた。「うれしいです。こんなに早くくるとは。中継ぎだったので。しっかり自分の仕事をすることを考えました」と笑顔。
谷川は 5月10日の巨人戦(東京ドーム)でプロ初登板、初先発。 4回 3失点で黒星を喫し、翌日に 2軍に降格していた。 2軍でも先発調整をしてきたが、前日 6月 1日に中継ぎ要員として 1軍に昇格。中継ぎ初登板で、いきなり白星を手にした。
谷川昌希投手は「プロ入り初勝利」を挙げ笑顔で勝利球を手にする=メットライフドーム
笑顔でウイニングボールを見つめた。逆転劇を呼ぶ、価値ある 1回無失点。 2- 4の 5回に「2番手」のマウンドに上がった「D5位・谷川昌希投手」が「プロ初勝利」を手にした。
「うれしかったです。こんなに早く(初勝利の日が)来るとは…。自分の投球をすることで精一杯でした」
プロ 2試合目、初の中継ぎ登板で粘った。 1安打 2四球で二死満塁から金子侑を 2ゴロ。辻監督がリクエストする微妙なプレーも、アウト判定は変わらず。直後の 6回に味方が逆転にした。
5月10日の巨人戦(東京ドーム)でプロ初登板先発し、 4回 3失点で「初黒星」。翌日に降格し、前日 6月 1日に昇格したばかりだったが、チャンスをしっかりつかんだ。
試合に勝利し、金本知憲監督とハイタッチする谷川昌希投手=メットライフドーム
“あの日”の悔しさが原動力だ。社会人 2年目だった2016年秋のドラフト。プロ志望届を提出も指名漏れし、同僚の右腕、有吉(ロッテ)は「5位」で指名された。
「めちゃくちゃ悔しかったです。もっといい評価でプロに行ってやろうと。最後の 1年はその持ちを持ち続けました」
決意の 3年目。目の色が変わった。社業優先のため練習は午前中の 4時間のみで、夜 9時まで営業業務に就く日々。「営業中に眠くなるといけないので」と合間を見つけて車で仮眠する過酷なスケジュールも、野球に対する本気度は増していった。「時間がない」という言い訳は、やめた。
5回、投球する谷川昌希投手=メットライフドーム
野球と仕事の二足のわらじを履く以上、体にはどんな投資も惜しくなかった。「給料はほぼ、ケアとトレーニングに使っていました」。福岡から佐賀にあるケア施設へ、頻繁に通った。決して安くはない診療費。それでも、大会前は通う頻度を増やして状態を保った。度重なる連投も完投も乗り越え、そのタフさがプロの目に留まった。
「あの 1年があったから、今ここで投げられている。あの1年でやってきたことは絶対間違いではないし、今にも生きていると思います」
たどり着いたプロの舞台。中継ぎとして、25歳のルーキーが大きな一歩を踏み出した。
山崎憲晴内野手(右)からウイニングボールを受け取る谷川昌希投手=メットライフドーム
◇谷川 昌希(たにがわ・まさき)
投手。1992(平成 4)年10月 6日生まれ、25歳。福岡県八女市出身。北山小学校 1年から北山カージナルスで軟式野球を始め、北山中学校 1年で硬式に転向。筑陽学園高校、東京農業大學、九州三菱自動車を経て、2018年「ドラフト5位」で阪神入団。今季 1軍で 2試合に登板、「1勝1敗、防御率5.40」。右投げ右打ち。家族は両親と兄。年俸 840万円。背番号「34」。 1メートル75、79キロ。
全員野球でファン皆が待ち望む「二文字」に向かって、全員で力を合わせて進め! ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
全身全霊を懸けて不屈の精神で立ち向かう。たとえ、どんなに苦しい局面になろうとも、最後の最後まで絶対に勝負を諦めない。
その精神を全員が強く持ち、タイガースが変革し続ける一年にしたい。そうした強い決意をスローガンとして表現しています。
※このスローガン・デザインは、2018年のシーズンロゴとしても展開して参ります。
2018年公式戦・交流戦順位表
2018年 公式戦 日程と結果(06月)
2018年 公式戦 日程と結果(07月)