●ジミー大西(54)がファーストピッチセレモニーに登場した。投球前にロジンバッグを髪の毛にはたくボケをかますと、マウンド上で後ろにひっくり返った。大きなフォームから投げたボールはやや外角に外れたがノーバウンド。大阪の強豪・大商大堺の野球部に所属していたことは知られている。ただ、ベンチからのサインが複雑で「覚えられなかった」と当時をなつかしんだ。ジミー大西は明石家さんま(63)がプロデュースした動画配信サービス「ネットフリックス」のドラマ「Jimmy」で、主人公のモデルになった。すでに配信中で自らのギャグを交えてPRした。
●広島は 1回、松山竜平外野手(32)の適時打で先制。阪神は 3回、広島先発九里亜蓮投手(26=亜細亜大学2013年度卒)から北條史也内野手(23)、伊藤隼人外野手(29)、エフレン・ナバーロ内野手(32)が適時打を放ち、 4点を奪い逆転した。阪神は 4回、北條の 2塁打で 1点追加した。広島は 5回に鈴木誠也外野手(23)が適時打、 6回にサビエル・バティスタ内野手(26)が「15号ソロ」。阪神は 6回に 1点追加。阪神が継投で逃げ切り、甲子園では 6試合ぶりの勝利。先発才木浩人投手(19)が強力広島打線を相手に先発の役割を果たし「3勝」目を挙げた。初回に 2四球を与えた後、広島松山に中前タイムリーを打たれて先制点を与えた。しかし味方打線の援護をもらった後は踏ん張った。 5回に 1失点、 6回には先頭バティスタに「ソロ本塁打」を浴びて降板となったが、 5回 0/3を 3失点。「3勝」目の権利を持ってリリーフ陣に後を託した。ラファエル・ドリス投手(30)が「21セーブ」目。金本知憲監督(50)は広島戦での連敗を「6」、甲子園での連敗を「5」で止め、ホッと胸をなで下ろした。甲子園では打線が沈黙するケースが目立っていたが、この日は「11安打6得点」。
●北條史也内野手が 3安打 2打点の活躍で、チームの甲子園連敗を「5」で止めた。 0- 1の 3回一死 1、 2塁で同点の左前打。 4回には左翼越えに 5点目を挙げる 2塁打を放った。開幕は 2軍で迎えたが、打力を生かして「2番遊撃」に定着している。ヒーローインタビューでは明るい表情で語った。遊撃守備でも見せた。 5回。 1点を返されてなお二死 1、 2塁。松山の痛烈な 2塁ベース寄りの打球を倒れ込みながら好捕し、つかんだ試合の流れを渡さなかった。このプレーは金本監督も称賛した。北條史也内野手が同点打を放った。 1点を追う 3回一死 1、 2塁。広島九里のスライダーをとらえ、左前へ。 2塁走者梅野隆太郎捕手(27)が同点のホームを踏んだ。これで「6試合連続安打」。この一打で打線がつながった。「3番」に抜てきされた続く伊藤隼の 2塁内野安打で勝ち越し。さらに二死満塁からナバーロが右前に 2点タイムリー。 3本のタイムリーでこの回一気に 4点を挙げ、逆転に成功した。初回の左前打も合わせ、 3打席目で早くも「3安打猛打賞」をマークした。 7月は「打率0.386(44打数17安打)」と絶好調。初の「月間MVP」候補にも挙げられており、金本監督も目を細めた。表情に緩みはない。反攻の 7月にするために。北條の執念が欠かせない。
●原口文仁捕手(26)がまた代打で結果を出した。 5- 3と広島に追い上げられて迎えた 6回一死 2塁で代打起用。 2点差に詰め寄られた直後の 6回。先頭の陽川尚将内野手(27)が右前打し、梅野が捕前犠打。一死 2塁。金本監督が球審に名を告げる。「代打・原口」。 1ストライクからの 2球目、 143キロを一閃。「3遊間」を破り、 2走が悠々生還。本当に変えた。期待通り、ひと振りで-。広島アドゥワ誠投手(19)から左前に貴重なタイムリーを放った。今季代打では「29打数15安打」で、打率は驚異の「5割1分7厘」だ。 2点差に詰め寄られた 6回に、代打・原口文仁捕手が貴重なダメ押し打。今季は球団最高をうかがう“代打の神様”っぷり。北條、伊藤隼、ナバーロの適時打で奪った 3回の逆転の 4点も、 4回の北條の「適時2塁打」も効いた。だが、12球団トップの逆転勝ち24度を誇る広島をあきらめさせたのは間違いなく、切り札の 1スイングだった。夢から仕事になってしまっていた野球を、今は全身で楽しむ。 3点差を守り、広島戦の連敗を「6」でストップ。そして「交流戦後1勝9敗」だった甲子園での連敗も「5」で止めた。 4日の中日戦以来の21日ぶりの本拠地勝利に金本監督は胸をなで下ろした。敗れていれば26日にも「自力V」の可能性が消滅していたが、それも阻止。反攻へ、最強のカードとなりつつある背番号「94」は気持ちを引き締める。楽しみ、準備し、ひと振りで解き放つ。全員の思いを背負って、原口はもっと虎を勝たせる。
●いつも通り思いきり腕を振り、変わらぬ表情でマウンドを降りた。能見篤史投手(39)は 6回、バティスタに被弾して降板した才木に代わって登板。打者 3人を完璧に抑え、流れを渡さなかった。鯉の反撃も、赤く染まった左翼席の押せ押せムードも、完全にシャットアウトした。バティスタに左翼へ痛烈な「ソロ」で 5- 3と 2点差に迫られた。嫌な流れ-。黙って目の前の仕事をやり遂げるのが、ベテラン左腕の真骨頂だ。 1人目、西川を外角 139キロ直球で詰まらせて左飛。続く会沢はフルカウントから内角低め 143キロ直球で遊飛に仕留めた。最後は安部を 130キロフォークで空振り三振に斬って任務完了。15球で広島の反撃を食い止め、リードを守った。能見の後を受けた藤川球児投手(38)も 7回をわずか 9球で 3人斬り。田中広輔内野手(29)、菊池涼介内野手(28)、丸佳浩外野手(29)を直球でグイグイと押し込んだ。夏バテ知らずの39歳と38歳のベテランリリーフのリレーに、金本監督も絶賛した。まだまだ戦いは続く。猛暑の夏場もものともしない盤石の中継ぎ陣が、虎のブルペンを支える。
●セ・リーグは25日、雨天などで中止になった16試合の日程追加を発表した。阪神は 9月26日から10月 5日までの10連戦が最長となった。 9月25日は、同23、24日の巨人戦(甲子園)に対する予備日となっており、23日が中止になった場合でも「最長12連戦」となる。現時点での最終戦は10月 7日のヤクルト-阪神(神宮)となっている。「レギュラーシーズン4位以下」の球団間で未消化の試合がある場合は、CS開催中に行われる可能性もある。また、「レギュラーシーズン1位球団と4位以下」の球団で未消化がある場合も、CSファーストステージ期間中に行われる可能性もある。
記事をまとめてみました。
<阪神6-3広島>◇13回戦◇阪神 4勝 9敗 0分◇25日◇阪神甲子園球場
ジミー大西(がファーストピッチセレモニーに登場した。
投球前にロジンバッグを髪の毛にはたくボケをかますと、マウンド上で後ろにひっくり返った。大きなフォームから投げたボールはやや外角に外れたがノーバウンド。「ナイスピッチ。一生に 1度あるかないかの夢のような舞台。めちゃ感動しました」と興奮しながら振り返った。
NETFLIXオリジナル作品「Jimmy~アホみたいなホンマの話~.」のPRでファーストピッチを行ったジミー大西=阪神甲子園球場
大阪の強豪・大商大堺の野球部に所属していたことは知られている。ただ、ベンチからのサインが複雑で「覚えられなかった。足し算、引き算だったんですけど『マイナス3』になってしまった。バットで地面に書いてしまって、監督から怒られ、マネジャーになれと言われました」と当時をなつかしんだ。
ジミー大西は明石家さんまがプロデュースした動画配信サービス「ネットフリックス」のドラマ「Jimmy」で、主人公のモデルになった。すでに配信中で「やってる、やってる~。泣けるし笑えます」と自らのギャグを交えてPRした。
広島戦に先発した才木浩人投手=阪神甲子園球場
広島は 1回、松山の適時打で先制。阪神は 3回、広島先発九里から北條、伊藤隼、ナバーロが適時打を放ち、 4点を奪い逆転した。
阪神は 4回、北條の 2塁打で 1点追加した。広島は 5回に鈴木が適時打、 6回にバティスタが「15号ソロ」。阪神は 6回に 1点追加。
阪神が継投で逃げ切り、甲子園では 6試合ぶりの勝利。先発才木は 5回 0/3 3失点で「3勝」目。ドリスが「21セーブ」目。広島は連勝が「4」で止まった。九里「3敗」目。
5回のピンチを切り抜けグラブをたたく才木浩人投手=阪神甲子園球場
才木浩人投手が強力広島打線を相手に先発の役割を果たし「3勝」目を挙げた。
初回に 2四球を与えた後、広島松山に中前タイムリーを打たれて先制点を与えた。しかし味方打線の援護をもらった後は踏ん張った。 5回に 1失点、 6回には先頭バティスタに「ソロ本塁打」を浴びて降板となったが、 5回 0/3を 3失点。「3勝」目の権利を持ってリリーフ陣に後を託した。
「立ち上がり四球を続けて先制されてしまい、前回の登板の反省を生かせず、同じ失敗を繰り返してしまいました。 6回も任せてもらったにも関わらず、初球の失投を打たれ降板してしまい、リリーフの方々に負担をかけてしまいました。野手の方々に点を取っていただいて、守備でも本当に助けていただきました」と周囲のバックアップに感謝した。
勝利投手の才木浩人投手(左)とタッチする金本知憲監督=阪神甲子園球場
金本知憲監督は広島戦での連敗を「6」、甲子園での連敗を「5」で止め、ホッと胸をなで下ろした。
甲子園では打線が沈黙するケースが目立っていたが、この日は「11安打6得点」。21日ぶりの甲子園星に、「本当に長かったですね。本当に申し訳ない気持ちでいっぱいなんですけどね。いいところでタイムリーが出ましたし、ちょっと詰まっていたようなものがスッキリした試合ではあったと思います」と振り返った。
北條史也内野手が 3安打 2打点の活躍で、チームの甲子園連敗を「5」で止めた。
0- 1の 3回一死 1、 2塁で同点の左前打。 4回には左翼越えに 5点目を挙げる 2塁打を放った。
開幕は 2軍で迎えたが、打力を生かして「2番遊撃」に定着している。ヒーローインタビューでは「開幕から 1軍を目標にしていたが、なかなかうまくいかず2軍で過ごしていた。その 2軍での生活で、しっかり自分の打撃を見つめ直してやってきた結果が、今打てている要因かなと思います」と明るい表情で語った。
遊撃守備でも見せた。 5回。 1点を返されてなお二死 1、 2塁。松山の痛烈な 2塁ベース寄りの打球を倒れ込みながら好捕し、つかんだ試合の流れを渡さなかった。このプレーは金本監督も「少々、守備に目をつむっても(先発起用する)という思いだけど、今日は守備もよかった」と称賛した。
次長課長の河本準一(左)とタッチを交わす北條史也内野手=阪神甲子園球場
北條史也内野手が同点打を放った。 1点を追う 3回一死 1、 2塁。広島九里のスライダーをとらえ、左前へ。
2塁走者梅野が同点のホームを踏んだ。これで「6試合連続安打」と好調キープの北條は「とにかく次につなぐ意識で、コンパクトにスイングすることを心掛けていました。才木も頑張っているので、早い回に追いつくことができて良かったです」。
その言葉通り、この一打で打線がつながった。「3番」に抜てきされた続く伊藤隼の 2塁内野安打で勝ち越し。伊藤隼は「打ったのはスライダー。初回のチャンスで結果を出せていなかったので、なにがなんでもランナーをかえすという気持ちで打席に入りました。きれいな当たりではなかったですが、いいところに飛んでくれました」と振り返った。
3回裏阪神一死 1、 2塁、同点となる左前適時打を放った北條史也内野手=阪神甲子園球場
さらに二死満塁からナバーロが右前に 2点タイムリー。「打ったのはシュート。チャンスで積極的にいこうと思っていた。低めに変化させるのが上手な投手なので『ゾーンを上げて!』と自分に言い聞かせて打つことができたね」と胸を張った。
3本のタイムリーでこの回一気に 4点を挙げ、逆転に成功した。北條は 4回にも左越えに「タイムリー2塁打」。「追い込まれていましたが、内角のシュートにうまく反応することができました。打席の中で、とにかく目の前の 1球に集中できたことがいい結果につながったと思います」。初回の左前打も合わせ、 3打席目で早くも「3安打猛打賞」をマークした。
3回、左前に同点打を放った北條史也内野手。 3安打 2打点の大暴れだ=阪神甲子園球場
波に乗る虎の“7月男”が、「11安打6得点」の口火を切った。思いを込めた打球が、力強く左前で弾む。仲間の分まで-。北條が「3安打2打点」の活躍で、猛虎祭の開幕太鼓をたたいた。
「ミーティングでいわれたことが、ちゃんとできた。目付けをして、そこに(ボールが)きて、打つことができました」
まずは 0- 1の 3回一死 1、 2塁。先発・九里の甘く入ったスライダーを痛烈に左前へ。同点打を放つと、チームはこの回、一挙 4得点。「結果的にそうなってよかった」。本拠地・甲子園で貧打に苦しんでいた打線だが、背番号「2」の快音で一気に活気づいた。
続く 4回二死 1塁では左中間を深々と破る「適時2塁打」。 1回無死 1塁でも左前打で、今季 4度目の「猛打賞」だ。 7月は「打率0.386(44打数17安打)」と絶好調。初の「月間MVP」候補にも挙げられており、金本監督も「今、本当に調子がいい」と目を細めた。
5回の守りでは松山竜平外野手の中前に抜けそうな打球をスライディングキャッチの好プレー=阪神甲子園球場
守備でも盛り立てた。 5回に 2安打などで 3点差と迫られた。なお二死 1、 2塁のピンチで、松山の痛烈な中前に抜けそうな打球をスライディングキャッチ。すかさず 1塁へ転送し、追撃ムードを断った。遊撃起用を続ける指揮官は「少々、守備には目をつぶっても…という思いですけど、きょうは守りもよかったですね」と、チルドレンの躍動に笑みを浮かべた。
今季は 3年ぶりに開幕 2軍。激しい「2遊間」争いを抜け出せなかった。悔しさにまみれても前を向けたのは同じ1994年組の存在があったから。福岡・筑後や山口・由宇などの遠征先で幾度となく食事へ。尾仲や長坂、福永らと杯を交わし、 1軍を目指した。
「同期“会”ってほどのものじゃないよ。一緒にご飯を食べているってだけやし…」
恥ずかしそうに笑った。その場にいた 4人は今季 1軍を経験したが、今も残っているのは北條のみ。同じ悔しさを知る仲間のためにも、晴れ舞台の中心に立ち続ける。
「『2番』を打たせてもらっているので。粘り強く、なんとかやっていこうという気持ちです」
表情に緩みはない。反攻の 7月にするために。北條の執念が欠かせない。
6回裏阪神一死 2塁、左前適時打を放った原口文仁捕手=阪神甲子園球場
原口文仁捕手がまた代打で結果を出した。
5- 3と広島に追い上げられて迎えた 6回一死 2塁で代打起用。広島アドゥワから左前に貴重なタイムリーを放った。
「打ったのはストレート。しっかりタイミングを取って自分のスイングで打つことができました。追い上げられてきている追加点の欲しい場面でランナーをかえすことができて良かったです」。
今季代打では「29打数15安打」で、打率は驚異の「5割1分7厘」だ。
原口文仁捕手は 6回に代打でダメ押しのタイムリー。エエとこで打ってくれた!=阪神甲子園球場
天神祭や、猛虎祭や! 阪神は広島に 6- 3で勝ち、甲子園での連敗を「5」で止めて、 4日の中日戦以来211日ぶりに本拠地勝ち星。広島戦の連敗も「6」で止めた。 2点差に詰め寄られた 6回に、代打・原口文仁捕手が貴重なダメ押し打。今季は球団最高をうかがう“代打の神様”っぷり。ヨッ、頼もしいネ!!
フッと息を吐くと、すべての準備は整う。 1日 1度の打席に入り、体の中心に掲げたバットは頼もしさを通り越し神々しく輝き出した。また「代打・原口」が打った。吸い込まれるように真ん中へ来た球に、バットを伸ばす。黒土を蹴った白球が、「3遊間」を抜ける。ほしいところでほしいままに。値千金タイムリー祭りだ! ようやく、やっと、甲子園で勝った。
「もうほんと、毎回毎回、必死のパッチで打ちました!」
北條、伊藤隼、ナバーロの適時打で奪った 3回の逆転の 4点も、 4回の北條の「適時2塁打」も効いた。だが、12球団トップの逆転勝ち24度を誇る広島をあきらめさせたのは間違いなく、切り札の 1スイングだった。
この日、大阪市内では天神祭の花火が。猛虎の花火も負けてへんでぇ~
2点差に詰め寄られた直後の 6回。先頭の陽川が右前打し、梅野が捕前犠打。一死 2塁。金本監督が球審に名を告げる。「代打・原口」。 1ストライクからの 2球目、 143キロを一閃。「3遊間」を破り、 2走が悠々生還。「嫌な空気は感じつつ、 1点取ればまた流れが変わると思ったので」。本当に変えた。期待通り、ひと振りで-。
これで今季代打で「15」安打目となり、桧山進次郎の球団記録「23」にあと「8」と迫った。代打成績は驚異の「打率0.517(29打数15安打)、12打点」。得点圏での代打打率は「0.750(12打数9安打)」だ。「代打の神様」に近づいても、本職は捕手。今もマスクを欲し続けているが、焦り、一喜一憂しすぎていた自分とは決別した。だから、一瞬にすべて懸けられる。
6月 1、 2日の、故郷・埼玉での西武戦(メットライフ)。スタメン出場しながら 2戦で 6打数無安打に終わった。 3日の 3戦目には家族も観戦に訪れたが、出番なし。「もう、決めたんです。楽しんでやろうって。最後に『あ~楽しい人生だった!』って笑えるように、してみせます」。吹っ切れた。夢から仕事になってしまっていた野球を、今は全身で楽しむ。
ヒーローインタビューを受ける北條史也内野手、ナバーロ内野手、原口文仁捕手(左から)=阪神甲子園球場
3点差を守り、広島戦の連敗を「6」でストップ。そして「交流戦後1勝9敗」だった甲子園での連敗も「5」で止めた。 4日の中日戦以来の21日ぶりの本拠地勝利に金本監督は「本当、長かった。申し訳ない気持ちでいっぱい」とわび「いいところでタイムリーが出ましたし、ちょっと詰まっていたようなものがね、スッキリしたような試合だった」と胸をなで下ろした。
敗れていれば26日にも「自力V」の可能性が消滅していたが、それも阻止。反攻へ、最強のカードとなりつつある背番号「94」は「先輩たちがいる中で早い回から準備をさせてもらっている。いい準備ができていることが大きい」と気持ちを引き締める。楽しみ、準備し、ひと振りで解き放つ。全員の思いを背負って、原口はもっと虎を勝たせる。
◇データBOX◇
◎…シーズン代打打率の球団記録は1997年の八木裕で「0.405(42打数17安打)」。セ・リーグ記録は1974年の長崎慶一(大洋)で「0.469(32打数15安打)」。
※シーズン試合数の 4分の 1以上での起用が必要。今季なら36度、原口は25日で33度目。
◎…シーズン代打打点の球団記録は1994年の真弓明信で「30」(セ・リーグ記録)。
6回、投球する能見篤史投手=阪神甲子園球場
いつも通り思いきり腕を振り、変わらぬ表情でマウンドを降りた。能見は 6回、バティスタに被弾して降板した才木に代わって登板。打者 3人を完璧に抑え、流れを渡さなかった。
「よかったです」
鯉の反撃も、赤く染まった左翼席の押せ押せムードも、完全にシャットアウトした。バティスタに左翼へ痛烈な「ソロ」で 5- 3と 2点差に迫られた。嫌な流れ-。そんな場面での登板にも「特にないですよ」とサラリ。黙って目の前の仕事をやり遂げるのが、ベテラン左腕の真骨頂だ。
真っ赤な夕焼けに染まった甲子園の上空。虎の反撃の炎が燃えさかる=阪神甲子園球場
1人目、西川を外角 139キロ直球で詰まらせて左飛。続く会沢はフルカウントから内角低め 143キロ直球で遊飛に仕留めた。最後は安部を 130キロフォークで空振り三振に斬って任務完了。15球で広島の反撃を食い止め、リードを守った。
うれしい出来事が重なった一日だった。前日24日には都市対抗野球で大阪ガスが初優勝。 6年間在籍した古巣の快挙に「準優勝しかしたことなかったしね。よかった、よかった」と笑顔。この日は母校の鳥取城北高の 3年ぶり 5度目の甲子園出場も決定。懐かしいチームの活躍に自身の好投による虎の勝利も加わって、喜びはひとしおだ。
能見篤史投手は 6回、三者凡退で嫌な流れを断ち切った。さすが!=阪神甲子園球場
その能見の後を受けた藤川も 7回をわずか 9球で 3人斬り。田中、菊池、丸を直球でグイグイと押し込んだ。それでも「 3点差あったから。またあしたですね」と淡々。夏バテ知らずの39歳と38歳のベテランリリーフのリレーに、金本監督も「本当にきょうは能見の三者凡退がね、球児も三者凡退かな。流れがこっちに来た気がしますね」と絶賛した。
まだまだ戦いは続く。猛暑の夏場もものともしない盤石の中継ぎ陣が、虎のブルペンを支える。
セ・リーグは25日、雨天などで中止になった16試合の日程追加を発表した。
阪神は 9月26日から10月 5日までの10連戦が最長となった。 9月25日は、同23、24日の巨人戦(甲子園)に対する予備日となっており、23日が中止になった場合でも「最長12連戦」となる。
現時点での最終戦は10月 7日のヤクルト-阪神(神宮)となっている。
クライマックス・シリーズ(CS)は、10月13日からファーストステージが開幕する予定。セ・リーグのアグリーメントでは、開幕 2日前の10月11日までには出場球団を決定する。
「レギュラーシーズン4位以下」の球団間で未消化の試合がある場合は、CS開催中に行われる可能性もある。また、「レギュラーシーズン1位球団と4位以下」の球団で未消化がある場合も、CSファーストステージ期間中に行われる可能性もある。
全員野球でファン皆が待ち望む「二文字」に向かって、全員で力を合わせて進め! ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
全身全霊を懸けて不屈の精神で立ち向かう。たとえ、どんなに苦しい局面になろうとも、最後の最後まで絶対に勝負を諦めない。
その精神を全員が強く持ち、タイガースが変革し続ける一年にしたい。そうした強い決意をスローガンとして表現しています。
※このスローガン・デザインは、2018年のシーズンロゴとしても展開して参ります。
2018年公式戦順位表
2018年交流戦順位表
2018年 公式戦 日程と結果(07月)
2018年 公式戦 日程と結果(08月)