●阪神は 1回にウィリン・ロサリオ内野手(29)が「8号満塁本塁打」を放ち、先発内海哲也投手(36)から 4点を先制。巨人は 2回に長野久義外野手(33)の「10号ソロ」で 1点を返す。阪神は 5回に「3連続2塁打」で 2点を追加した。巨人は 4回に長野が適時打。 5回には大城卓三捕手(25)と陽岱鋼外野手(31)の「ソロ本塁打」で 2点差に迫った。阪神は 7回に 1点を追加。継投で逃げ切り、「3連勝」とした。巨人は先発内海の 5回途中 6失点が響き、連勝が「2」で止まった。阪神岩貞は「5勝」目、ドリスは「23セーブ」。阪神は打線が機能し、「長期ロード3連勝」だ。 1回、ウィリン・ロサリオ内野手が来日初の「満塁本塁打」を放った。片岡篤史ヘッド兼打撃コーチ(49)との「二人三脚」の練習法も功を奏した。 5回には福留孝介外野手(41)、糸井嘉男外野手(37)の「連続適時2塁打」で中押し。救援陣が踏ん張って巨人の反撃をかわした。
●ウィリン・ロサリオ内野手が先制の「8号満塁本塁打」を放った。 1回一死満塁で 1ストライクからの 2球目をスイング。巨人先発内海が投じた内角低めの 136キロを振り抜き、バックスクリーン左に着弾させた。 1塁を回ってスタンドインを確認すると、右腕を高く上げて大喜び。高代延博 3塁ベースコーチ(64)とも、大きなハイタッチをかわしてベースを回った。これでロサリオが本塁打を打った試合は「6連」勝。「ロサリオ神話」もできつつある。打撃不振で期待を裏切った助っ人が、巻き返しの夏を迎えた。これを待っとたんや~。ウィリン・ロサリオ内野手が初回、巨人内海からバックスクリーン左へ「8号満塁アーチ」を放り込んだ。強烈な先制パンチで主導権を握り、チームは「3連勝」。「4番」はヒーローインタビューでファンを喜ばせた。G倒グランドスラム!! ウィリン・ロサリオ内野手が 1回、来日初の「8号満塁弾」を放ち、チームは「3連勝」。巨人戦の連敗も「3」で止めた。「5番」に昇格させた金本知憲監督(50)の起用がズバリ当たって、夏のロードは「4勝3敗」と白星先行。大砲は進軍ラッパを鳴らした。一瞬の静寂のち、ドームの屋根が割れんばかりの大歓声が鳴り響いた。 1塁を回る。右拳を突き上げる。今度はベンチを指さし、雄たけびだ。どうだ! 見たかッ!! ロサリオが大事な伝統の一戦でいきなり大仕事をやってのけた。状態が下降気味の陽川尚将内野手(27)を救う役割を託された。また重圧に負けてしまうのか、それとも…。のるかそるかの勝負にR砲が勝った。
●岩貞祐太投手(26)が 5回 4失点と苦しみながらも「5勝」目を手にした。 1回に 4点の援護をもらったが、 6- 2の 5回に大城、陽岱鋼に「ソロ」を浴びるなど反撃を許し反省した。
● 8回をゼロに抑えたのは藤川球児投手(38)だった。二死からホルヘ・マルティネス(25)に四球を与えたが、最後は大城を空振り三振に仕留めた。淡々と振り返った試合後だったが、前日( 6日)の母校・高知市立高知商業高校の甲子園での壮絶打撃戦での勝利(14-12)の話になるとゴキゲンだった。
●絶好調の「2番・北條史也内野手(24)」が 3度ホームを踏んだ。特に大きかったのは 2点差に迫られた直後の 5回。一死から「左中間2塁打」を放ち、福留、糸井の「連続適時2塁打」を呼んだ。 7回にも四球で出塁し、内野ゴロの間に生還。今や攻守に存在感を示す不動の遊撃手だ。
●プロ同士の技の見せ合いと“だまし合い”に、この男が負けるはずがなかった。Gに「ほほ笑みかけた勝利の女神」を、ハッと振り向かせる貴重な「適時2塁打」と、経験に裏打ちされた好走塁。勝負どころで、キャプテンらしさが際立った。 1回ロサリオの満塁弾でリードを広げながら、 2点差まで追い上げられた直後の 5回だ。一死から北條が「左中間2塁打」。続いて打席に入り、カウント 1- 2と追い込まれながらも、低めの 119キロチェンジアップを巧みに拾い上げた。打球は右中間へ。 2走を悠々ホームへ迎え入れ、自身も 2塁に到達した。そしてこの後、もう 1つの勝負に勝った。続く糸井の当たりは、中堅頭上への強烈な当たり-。懸命に背走して打球を追った中堅・陽岱鋼が、パッと振り向き捕球体勢に入った…ように見せかけた。並の走者なら 2塁へ戻りかけてしまうところだが、福留は違う。打球がフェンスに直撃したときには 3塁付近まで到達。相手のフェイクプレーを見抜いていた。余裕で追加点のホームを踏み事も無げ。判断がさえ渡った。 7回にも追加点につなげる中前打で、 2安打 2四球の全打席出塁。例年より暑い夏もものともせず、後半戦突入後は「打率0.396、2本塁打、13打点」だ。昨オフにテレビ番組の企画で対戦し三振に斬られたスーパー中学生が、星稜高の背番号「18」、寺西成騎投手( 1年)となり、甲子園のマウンドに立っているのだ。自身もPL学園高校での大活躍から羽ばたいた。時が経ち41歳になったが、勝ちへの欲求は高まるばかりだ。この夏は虎のためにもうひと頑張り、ふた頑張りしてみせる。
●フルスイングで放った打球はぐんぐん伸びて、中堅フェンスに直撃した。黄色く染まった左翼席が大歓声に沸く。糸井が打って走って勝利をグッと引き寄せた。 5回、一死 2塁から福留の右中間への「適時2塁打」で、 5- 2とした直後だった。なおも一死 2塁で今度は糸井の番。内海の 135キロを強振すると、打球は鋭いライナーで中堅フェンスまで伸びていった。 6- 2。一時 4点差に突き放す 2塁打で虎に「3連勝」中だった内海をKOした。 4打席で 2安打 1四球 2打点の活躍。 1回一死 1、 2塁では右前打で満塁の好機を演出。ロサリオのグランドスラムをお膳立てすれば、 7回無死 1、 3塁でも強い気持ちをみせた。 1、 2塁間へ強いゴロを放つと、 2塁・マルティネスが打球をファンブル。右腓骨の骨折は完治していないが、全力疾走で併殺を免れ、ダメ押しの 1点をもぎとった。先発に復帰した 4日のヤクルト戦(京セラ)から 3試合連続打点。「3試合連続安打&打点」で、チームも「3連」勝。「4番」にどっしり構える超人が元気なら、虎もまだまだ上がっていける。
● 8日の巨人戦(東京ドーム)に予告先発された才木浩人投手(19)は 7日、ダッシュなどで調整。前回対戦の 7月18日(甲子園)では 5回 5安打 3失点も白星ならず。勝利に向けてはテーマを挙げた。
記事をまとめてみました。
<巨人 4- 7阪神>◇16回戦◇阪神 6勝10敗 0分◇ 7日◇東京ドーム
阪神は 1回にロサリオが「8号満塁本塁打」を放ち、先発内海から 4点を先制。巨人は 2回に長野の「10号ソロ」で 1点を返す。
阪神は 5回に「3連続2塁打」で 2点を追加した。巨人は 4回に長野が適時打。 5回には大城と陽の「ソロ本塁打」で 2点差に迫った。
阪神は 7回に 1点を追加。継投で逃げ切り、「3連勝」とした。巨人は先発内海の 5回途中 6失点が響き、連勝が「2」で止まった。阪神岩貞は「5勝」目、ドリスは「23セーブ」。巨人内海は「3敗目」。
8回裏巨人攻撃終了、岩貞祐太投手(右から 2人目)らは無失点に抑えた藤川球児投手(左)を称える=東京ドーム
阪神は打線が機能し、「長期ロード3連勝」だ。 1回、ウィリン・ロサリオ内野手が来日初の満塁本塁打を放ったほか、 5回には福留、糸井の「連続適時2塁打」で中押し。救援陣が踏ん張って巨人の反撃をかわした。
打順の組み替えも的中。 5日ヤクルト戦(京セラドーム大阪)で「6番」だったロサリオを「5番」に昇格させ、強烈な先制パンチにつながった。金本知憲監督は「 1つ(打順を)今日は上げようかと。最後の土壇場で片岡と話をしてね。結果的に良かったですね」と振り返った。
巨人に勝利した阪神金本知憲監督は、ロサリオ内野手と笑顔でハイタッチ。左は片岡篤史コーチ=東京ドーム
前半戦、日本球界の攻めに苦しんだロサリオも浮上の兆し。 3日、京セラドーム大阪での全体練習でノックを打つ修正法を採り入れ、その後も継続。この日も自らトスを上げて打ち込んでいた。指揮官は「ノックからじゃないかな。片岡がアレをやらせていて、あれで感触をつかんだんじゃないかな。あれからいいもんな。京セラからな」と目を細めた。片岡ヘッド兼打撃コーチとの「二人三脚」の練習法も功を奏した。
7回、交代を告げる金本知憲監督=東京ドーム
阪神が巨人に打ち勝ち、連勝を「3」に伸ばした。 1回に「5番」のウィリン・ロサリオ内野手が来日初となる満塁本塁打を放ち、その後も効果的に点を奪った。先発の岩貞は 5回 4安打 4失点で「5勝目(5敗)」。 6回以降は能見、桑原、藤川、ドリスが無失点リレーで逃げ切った。巨人は勝率「5割」復帰とならなかった。以下は金本監督の一問一答。
--ロサリオの「満塁本塁打」
「ロサリオが打つと勝つという、神話とまではいかないが、ナイスホームランでした」
--調子が上がってきた
「 2、 3日前から練習でノックをやってから良くなったのではないかなという感じですね」
--福留と糸井の活躍
「連続ツーベースだった。つながりというか、いいところで打ってくれましたね」
7回、巨人・岡本和真内野手が三振に倒れ喜ぶ金本知憲監督=東京ドーム
--北條の活躍
「足はそんなに速くないが、塁に出てそれが点につながっている。いい仕事をしてくれました」
--岩貞は5回を投げきった
「微妙だったが、あと1人というところでどうしようか迷った。ピリッとしなくて、リリーフのことを考えて投げてほしかった」
--リリーフ陣は万全
「ランナーは出してますがきっちり仕留めてくれてさすがですね」
--これで「3連勝」
「打線が上向きになってきた。あとは先発が、もう少し長い回を投げられるようになればね」
-- 8日の先発は才木
「若さを出して真っ向勝負というか、細かいこと考えず、自分の良さをどんどん出してほしい」
ウィリン・ロサリオ内野手が先制の「8号満塁本塁打」を放った。
1回一死満塁で 1ストライクからの 2球目をスイング。巨人先発内海が投じた内角低めの 136キロを振り抜き、バックスクリーン左に着弾させた。 1塁を回ってスタンドインを確認すると、右腕を高く上げて大喜び。高代 3塁ベースコーチとも、大きなハイタッチをかわしてベースを回った。
「打ったのはストレート。練習通り、自分の強いスイングをすることだけを心掛けていました。最高の結果になってくれて良かったよ」と振り返った。
連発が期待された3回一死 1、 2塁の好機では、低めの変化球を続けられ、空振り三振に倒れた。
1回、中堅左に先制の「満塁アーチ」を放り込んだロサリオ内野手=東京ドーム
ウィリン・ロサリオ内野手が先制の「8号満塁本塁打」を放った。
1回一死満塁。巨人先発内海が投じた内角低めの 136キロを振り抜き、バックスクリーン左に着弾させた。 1塁を回ってスタンドインを確認すると、右腕を高く上げて大喜び。高代 3塁ベースコーチとも、大きなハイタッチをかわしてベースを回った。「打ったのはストレート。練習通り、自分の強いスイングをすることだけを心掛けていました。最高の結果になってくれて良かったよ」と喜んだ。
「いつもチームのためにと思って、そこまでこだわって結果は考えていないんですけど、よかったですね、きょうグランドスラムも出て、チームも勝ったので、ほんとによかったと思います」
これでロサリオが本塁打を打った試合は「6連」勝。「ロサリオ神話」もできつつある。打撃不振で期待を裏切った助っ人が、巻き返しの夏を迎えた。
満塁本塁打を打ち、ベンチを指さす阪神のウィリン・ロサリオ内野手=東京ドーム
「コーチの方と練習していますし、いいアドバイスをいただいています。それを私も理解してやっているので、それが結果につながっている」
今季限りでの退団危機に立たされた中、 3日の全体練習から片岡ヘッド兼打撃コーチの提案でトップをしっかり作るため、ノックを打つ練習を導入し、好転した。坂井オーナーがネット裏から敵地観戦した伝統の一戦で、残留へ、最高のアピール。一発を放てば、これで「6連勝(6勝1敗)」。金本監督も「ロサリオが打つと勝つといいますか、神話とまではいきませんけれど、ナイスホームランでした」とうなった。
ロサリオは「まだまだ試合は残っていますし、優勝する道はまだあるので、今まで通り応援してもらって、なんとか優勝を目指して、皆さんと一緒に戦っていきたいと思います」とヒーローインタビューで宣言した。試合中もナインに声をかける姿が目立つ。この鼻息の荒さを待っていた。「3連勝」で「2位」巨人に1.5差。いよいよ、ロサリオの季節がやってきたぞ!!
これを待っとたんや~。ウィリン・ロサリオ内野手が初回、巨人内海からバックスクリーン左へ「8号満塁アーチ」を放り込んだ。強烈な先制パンチで主導権を握り、チームは「3連勝」。「4番」はヒーローインタビューでファンを喜ばせた。
3連勝を自らのバットで決め、笑顔でヒーローインタビューに向かうウィリン・ロサリオ内野手=東京ドーム
-いきなり初回に満塁のチャンス。燃えるものがあった
ロサリオ なんとかチームのためにと思って打席に入って、しっかりとストライクゾーンを打とうということを心掛けていた。しっかりと結果になってよかった。
-感触は
ロサリオ どこまで飛ぶかというのは気にしてなかったんですけど、しっかりコンタクトできたので、フェンスぐらいまではいくかと思ったんですけど、ホームランになってよかったです。
-来日して初の満塁弾
ロサリオ よかったですね、グランドスラムも出て、チームも勝ったので、ほんとによかった。
-調子も上がってきた
ロサリオ コーチから、いいアドバイスをいただいているので、私もしっかりと理解した中、やれてるので、それが結果につながってると思う。私が全力でやればチームのためにも、ファンのためにもなると思う。しっかりと続けていきたい。
-ファンに今後の目標を
ロサリオ まだまだ試合は残ってますし、優勝する道はまだあるので、今まで通り応援していただいて、ファンとともに頑張りたい。
1回表阪神一死満塁、左越えに「8号満塁本塁打」を放ったロサリオ内野手=東京ドーム
G倒グランドスラム!! 阪神のウィリン・ロサリオ内野手が 1回、来日初の「8号満塁弾」を放ち、チームは「3連勝」。巨人戦の連敗も「3」で止めた。「5番」に昇格させた金本知憲監督の起用がズバリ当たって、夏のロードは「4勝3敗」と白星先行。大砲は「優勝する道はある」と「大逆転V」へ進軍ラッパを鳴らした。
一瞬の静寂のち、ドームの屋根が割れんばかりの大歓声が鳴り響いた。 1塁を回る。右拳を突き上げる。今度はベンチを指さし、雄たけびだ。どうだ! 見たかッ!! ロサリオが大事な伝統の一戦でいきなり大仕事をやってのけた。
「いつもチームのために…と思っていて、そこまで結果を残すこと(自体)は考えてないんですが、よかったですね。グランドスラムが出て、チームが勝ててよかった。私が全力でやれば、チームのためにもファンのためにもなると思いますので、それをしっかりと続けていきたい」 1回一死満塁。福留の四球、糸井の右前打などで作られた絶好機だった。大きな弧を描きながらバックスクリーン左に着弾。来日して62試合 251打席目で初となる「8号満塁アーチ」に大はしゃぎ。体を弾ませながらダイヤモンドを一周した。
「どこまで(打球が)飛んだかは気にしていなかった。しっかりとコンタクトできたので、壁(フェンス)ぐらいまではいくか、と思っていたけど、ホームランになってよかったと思います」
長いノックバットを使ってトス打撃練習を行うウィリン・ロサリオ内野手=東京ドーム
キマジメな性格だ。「2割前半」だった打率も少し上がる度に「ほら、上がってきただろ?」と周囲に漏らしていたという。だから首脳陣も7月中旬に昇格させた後の打順に気をもんだ。この日は 7月27日のヤクルト戦(神宮)以来自身 6試合ぶりの「5番」昇格。指揮官は試合後、実はメンバー交換直前まで、これまで通りの「6番」を想定していたことを明かした。「 1つ、きょう上げようか、と。最後の土壇場でね。結果的によかった」。状態が下降気味の陽川を救う役割を託された。また重圧に負けてしまうのか、それとも…。のるかそるかの勝負にR砲が勝った。
★小百合弾 100万円表彰
ロサリオが東京ドーム放った本塁打は 5月 8日以来、 3本目だ。その一発は左中間席上方にある女優・吉永小百合がほほ笑む「JR東日本」の看板に直撃。賞品として贈られる「びゅう商品券 100万円分」が、 8日の試合前に贈呈される。開幕 3戦目の 4月 1日には「来日1号」も放ち、この日はグラウンドスラム。宿敵の本拠地で効果的な一発を放っている。
◇データBOX◇
◎…阪神は「3連勝」。巨人戦の連敗も「3」で止めた。今季東京ドームでは「3勝4敗」。
◎…ロサリオが来日初の「満塁アーチ」。 1軍再昇格後、 4本目の本塁打。阪神の満塁弾は 6月 2日の西武戦(メットライフ)での糸井以来、 2本目。
岩貞祐太投手とハイタッチする金本知憲監督=東京ドーム
阪神の岩貞が 5回 4失点と苦しみながらも「5勝」目を手にした。 1回に 4点の援護をもらったが、 6- 2の 5回に大城、陽岱鋼に「ソロ」を浴びるなど反撃を許し「中盤で高めに浮いた球を本塁打にされてしまった」と反省した。
チームは10試合連続で先発投手が 6回を投げられなかった。「本来はもっと長い回を投げなければいけない展開で、リリーフの方に負担をかけて申し訳ない」と表情はさえなかった。
8回をゼロに抑えたのは藤川だった。二死からマルティネスに四球を与えたが、最後は大城を空振り三振に仕留めた。「走者を出したことより、制球が乱れて、自分を苦しめてしまいました」。淡々と振り返った試合後だったが、前日( 6日)の母校・高知商高の甲子園での壮絶打撃戦での勝利(14-12)の話になると「うれしい気持ちにさせてくれますよね。年取った証拠かな」とゴキゲンだった。
絶好調の「2番・北條」が 3度ホームを踏んだ。特に大きかったのは 2点差に迫られた直後の 5回。一死から「左中間2塁打」を放ち、福留、糸井の「連続適時2塁打」を呼んだ。 7回にも四球で出塁し、内野ゴロの間に生還。「クリーンアップの前を打たせてもらっているので、塁に出ることだけを考えています」。ピンチではマウンドに駆け寄って投手を励ますシーンも目立つ。今や攻守に存在感を示す不動の遊撃手だ。
プロ同士の技の見せ合いと“だまし合い”に、この男が負けるはずがなかった。Gに「ほほ笑みかけた勝利の女神」を、ハッと振り向かせる貴重な「適時2塁打」と、経験に裏打ちされた好走塁。勝負どころで、キャプテンらしさが際立った。
「点を取られた後、ツーベースでチャンスを作ってくれたので、何とかという思いはあった。うまく打ててよかった」
1回ロサリオの満塁弾でリードを広げながら、 2点差まで追い上げられた直後の 5回だ。一死から北條が「左中間2塁打」。続いて打席に入り、カウント 1- 2と追い込まれながらも、低めの 119キロチェンジアップを巧みに拾い上げた。打球は右中間へ。 2走を悠々ホームへ迎え入れ、自身も 2塁に到達した。そしてこの後、もう 1つの勝負に勝った。
続く糸井の当たりは、中堅頭上への強烈な当たり-。懸命に背走して打球を追った中堅・陽岱鋼が、パッと振り向き捕球体勢に入った…ように見せかけた。並の走者なら 2塁へ戻りかけてしまうところだが、福留は違う。打球がフェンスに直撃したときには 3塁付近まで到達。相手のフェイクプレーを見抜いていた。余裕で追加点のホームを踏み「逆に言えば、僕もそういうことをやることもある。その判断というのはそんなに難しくない」と事も無げ。判断がさえ渡った。
5回、福留孝介外野手が右中間に「適時2塁打」。貴重な追加点となった=東京ドーム
7回にも追加点につなげる中前打で、 2安打 2四球の全打席出塁。例年より暑い夏もものともせず、後半戦突入後は「打率0.396、2本塁打、13打点」だ。そんなアツすぎる男のバットは、聖地で繰り広げられている夏の戦いに刺激され、いっそう燃えている。昨オフにテレビ番組の企画で対戦し三振に斬られたスーパー中学生が、星稜高の背番号「18」、寺西成騎投手( 1年)となり、甲子園のマウンドに立っているのだ。「そうらしいね。いいピッチャーだった。気になる? うん、頑張っていってほしい」。自身もPL学園高での大活躍から羽ばたいた。「思い出? (高3夏準々決勝、智弁学園高戦の)最後のゲッツー!」と苦笑いするが「(球児に)負けないように、恥ずかしくないようにやっていきたい」と背筋を伸ばす。
「ノッていけるというか、ノッていかないと。勝ったことは自信にして、反省するところは反省して」
時が経ち41歳になったが、勝ちへの欲求は高まるばかりだ。この夏は虎のためにもうひと頑張り、ふた頑張りしてみせる。
フルスイングで放った打球はぐんぐん伸びて、中堅フェンスに直撃した。黄色く染まった左翼席が大歓声に沸く。糸井が打って走って勝利をグッと引き寄せた。
「福留さんが勢いをつけてくれた。そういういい打者が前にいるから」
5回、一死 2塁から福留の右中間への「適時2塁打」で、 5- 2とした直後だった。なおも一死 2塁で今度は糸井の番。内海の 135キロを強振すると、打球は鋭いライナーで中堅フェンスまで伸びていった。 6- 2。一時 4点差に突き放す 2塁打で虎に「3連勝」中だった内海をKOした。
4打席で 2安打 1四球 2打点の活躍。 1回一死 1、 2塁では右前打で満塁の好機を演出。ロサリオのグランドスラムをお膳立てすれば、 7回無死 1、 3塁でも強い気持ちをみせた。 1、 2塁間へ強いゴロを放つと、 2塁・マルティネスが打球をファンブル。右腓骨の骨折は完治していないが、全力疾走で併殺を免れ、ダメ押しの 1点をもぎとった。
5回、中堅右のフェンス上部に直撃する「適時2塁打」を放った糸井嘉男外野手。 3試合連続打点だ=東京ドーム
先発に復帰した 4日のヤクルト戦(京セラ)から 3試合連続打点。しかし 5日の同戦ではヒヤリとした場面もあった。 7回に肘への死球の跳ね返りが股間付近に直撃するアクシデント。あまりの痛みに悶絶し、すぐさま代走が出されたほどだったが…。不運すら、超人流で乗り越えた。
「もう 1杯!」
いつも試合後に 1杯飲むプロテインを、その日はおかわり。タンパク質とアミノ酸を普段の倍摂ることで、“超回復”につなげてみせた。
「明日、明日」
「3試合連続安打&打点」で、チームも「3連」勝。「4番」にどっしり構える超人が元気なら、虎もまだまだ上がっていける。
練習に臨む才木浩人投手=東京ドーム
8日の巨人戦(東京ドーム)に予告先発された才木は 7日、ダッシュなどで調整。前回対戦の 7月18日(甲子園)では 5回 5安打 3失点も白星ならず。「(前回)負けたので、その分しっかりやり返したいという気持ちはあります。そういうのを結果で出せたら」。勝利に向けては「いらない四球を出さないこと。最近それが絡んでの失点が多いので、減らしていきたいです」とテーマを挙げた。
全員野球でファン皆が待ち望む「二文字」に向かって、全員で力を合わせて進め! ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
全身全霊を懸けて不屈の精神で立ち向かう。たとえ、どんなに苦しい局面になろうとも、最後の最後まで絶対に勝負を諦めない。
その精神を全員が強く持ち、タイガースが変革し続ける一年にしたい。そうした強い決意をスローガンとして表現しています。
※このスローガン・デザインは、2018年のシーズンロゴとしても展開して参ります。
2018年公式戦順位表
2018年交流戦順位表
2018年 公式戦 日程と結果(07月)
2018年 公式戦 日程と結果(08月)