●DeNAは初回、チャンスを作るも無得点。阪神は 3回、福留孝介外野手(41)の「適時2塁打」、陽川尚将内野手(27)の犠飛、俊介外野手(31)の「適時3塁打」で一挙5点を奪った。DeNAは 6回、ネフタリ・ソト内野手(29)が「28号3ラン」で追い上げた。阪神はその裏、陽川の「適時3塁打」などで 4点を奪い、リードを広げた。阪神は終盤も着実に加点し、 8月 4日以来の「2桁得点」で大勝した。青柳晃洋投手(24)が今季初勝利。金本知憲監督(50)は「2連勝」で 5カードぶりのカード勝ち越しを決めた直後、投手交代のタイミングを反省した。今季初登板初先発の青柳が 5回終了時点で無失点。 6点リードの6回も続投させたが、一死 1、 2塁から「5番」ソトに「3ラン」を浴びたところで降板させた。結果的に青柳は今季初勝利を手にしたが、苦笑いで反省。甲子園では今季初の「2ケタ得点」にも再び苦笑いだった。猛攻は止まらない。阪神は 7回、糸井が右犠飛を放ち、 1点を追加。 8回は坂本誠志郎捕手が中犠飛を放ち、突き放した。
●青柳晃洋投手が今季初登板初先発。 6回途中を6安打3失点に抑えて、今季初白星をゲットした。四球は 1個。 5回 3分の 1を82球でまとめた。喜びと悔しさが半分半分だった。青柳が今季初先発初勝利。 2軍で好投し続けてやっとつかみとった 1年ぶりの 1軍マウンドで、昨年 8月19日の中日戦(ナゴヤドーム)以来となる 379日ぶりの勝利を手にした。成長した姿には金本監督も期待したほどだった。矢野燿大 2軍監督(49)も目を細めていた。先発ローテが壊滅危機の中での“一発快投”に、金本監督も次回登板について即答。 9日の巨人戦(甲子園)が濃厚。遅れてきた 3年目右腕が、虎投の救世主になる。青柳の母、利香さん(54)は甲子園の内野席で観戦。 1年ぶりの 1軍登板に安心した様子だった。
●福留孝介外野手が、連日となる先制適時打を放ち、猛虎打線に火をつけた。両チーム無得点で迎えた 3回、一死 1、 2塁で迎えた打席、今永の内角への変化球をたたき、右越えの 2塁打とした。主将の一振りでチームに流れを呼び込んだ。続く糸井嘉男外野手(37)がカウント 2- 0から申告敬遠で出塁。一死満塁から「5番」陽川が中堅への犠飛で 1点を追加した。大山悠輔内野手(23)の四球を挟み、二死満塁から俊介が右前に運ぶ走者一掃の 3塁打でリードを 5点に広げた。今季初登板初先発の青柳を序盤で打線が援護した。もう、福留サマと呼ぶしかない。まだ劇場に続きがあったとは恐れ入る。今度は先制打に中押し打。体中から闘争心を湧かせる主将の姿に全員が引っ張られた。お立ち台を後輩に譲り、うれしそうに笑った。おぜん立てをしてくれたら返してみせる。相手のミスにつけ込む。 3回がまさにそうだった。四球と二失で一死 1、 2塁。今永昇太投手(25)のスライダーを引っ張った。打球は右翼フェンス手前で弾み、糸原健斗内野手(25)が生還。 2試合連続の先制に成功し、福留は 2塁に到達した。これが「日米通算487 2塁打」。「歴代4位タイ」で、ついに立浪和義元内野手(49=中日)と肩を並べた。鹿児島で生まれ、大崎小 3年でソフトボールから始めた野球人生。中日がかつてキャンプを張っていた宮崎・串間に連日足を運び、スタンドから立浪のホームランボールを追いかけた。立浪さんみたいになりたい。強い高校に行きたい。そして、親孝行したい。ミスターツーベースに憧れ、福留自身も中日時代に 3度の「最多2塁打」。この塁上で輝く姿を目指した。 6回無死 2塁で藤岡好明投手(33)から右前適時打を放ち、お役ご免。代走・江越大賀外野手(25)が近づくと41歳はおどけながら、おちゃめにスイッチ。この明るさが何より。絶好調で広島に乗り込む。
●俊介外野手が、今季「初猛打賞&プロ初の5打点」で連勝に貢献した。 3回、 2点を先制した後の二死満塁で迎えた第 2打席。今永が投じた外角低めの変化球を流し打った。シングルヒットかと思いきや、右翼ソトの手前でバウンドした打球はイレギュラー。グラブを弾いたボールは右翼線に転がり、走者一掃の 3塁打となった。 5回にも一死 1、 2塁から右前へはじき返し、 4打点目。 6回には一死 3塁から放った遊ゴロの間に 3塁走者が生還。 5打点目をマークした。金本監督は大絶賛した。DeNA相手に「15安打&12得点」と大勝。俊介外野手がプロ 9年目で初の 5打点をマークする大活躍だ。 9月連勝発進で、 5カードぶりの勝ち越し。“鬼門”と化していた聖地では今季初の「2桁得点」で、強い虎がついに息を吹き返したで~!懸命にバットを伸ばした分、猛烈なスピンがかかった。白球は不規則に跳ね、野手から逃げるように緑の芝生を転がる。 3塁へ滑り込みながら、俊介はバシッ! と激しく手をたたいた。値千金の 3点 3塁打を皮切りに、「プロ初5打点」だ。チームも今季の甲子園47試合目で初の「2桁得点」。待ちに待った大爆発は、間違いなく俊介が呼んだ。この夜の俊介はまだまだ終わらなかった。追加点が欲しかった 5回一死 1、 2塁でも右前適時打。 9- 3の 6回一死 3塁では遊ゴロでキッチリと打点。オマケに 8回にも中前打を放って今季「初猛打賞」としてみせた。同点とした直後の 3回の守備で、中堅前へ飛んできたライナーにダイブし後逸…。トレード加入後初登板だった飯田優也投手(27)の、足を引っ張る形になりベンチで謝った。飯田の負けも消えた。いいことも悪いことも、起きるのが野球。チームのため歯を食いしばる強さが、この中堅にはある。甲子園では 3カ月ぶりの連勝で、 5カードぶり勝ち越し。あすからは敵地で広島戦だ。甲子園で、ベテランも若手も、俊介も打ちまくった。今の虎なら、何かを起こせる。
記事をまとめてみました。
<阪神12- 3DeNA>◇19回戦◇阪神14勝 5敗 0分◇ 2日◇阪神甲子園球場
DeNAは初回、チャンスを作るも無得点。阪神は 3回、福留の「適時2塁打」、陽川の犠飛、俊介の「適時3塁打」で一挙5点を奪った。
DeNAは 6回、ソトが「28号3ラン」で追い上げた。阪神はその裏、陽川の「適時3塁打」などで 4点を奪い、リードを広げた。
阪神は終盤も着実に加点し、 8月 4日以来の「2桁得点」で大勝した。青柳が今季初勝利。DeNA今永は誤算で「9敗」目を喫した。
DeNAA戦に先発した青柳晃洋投手=阪神甲子園球場
金本知憲監督は「2連勝」で 5カードぶりのカード勝ち越しを決めた直後、投手交代のタイミングを反省した。
今季初登板初先発の青柳が 5回終了時点で無失点。 6点リードの6回も続投させたが、一死 1、 2塁から「5番」ソトに「3ラン」を浴びたところで降板させた。結果的に青柳は今季初勝利を手にしたが、「あのイニング、実は香田コーチが『代えませんか』ということだった。オレが『まだ行けるんちゃいますか』と。ちょっと申し訳なかったですね」と苦笑いで反省。甲子園では今季初の「2ケタ得点」にも「本当に申し訳ないですね」と再び苦笑いだった。
6回表、青柳晃洋投手から桑原謙太朗投手に交代を告げる金本知憲監督=阪神甲子園球場
阪神が効果的に点を重ね、「2連勝」。北條、福留、俊介がそれぞれ「3安打猛打賞」。今季初登板先発の青柳は 5回 1/3を 6安打 3失点で初勝利を挙げた。
DeNAは今永が先発。先制したのは阪神だった。 3回一死 1、 2塁で福留が「右越え適時2塁打」を放った。なおも一死満塁で陽川が中犠飛を放ち、 2点目。この後、二死満塁となり、俊介が右翼へ走者一掃の 3塁打を放った。
3回、「適時2塁打」を放った福留孝介外野手=阪神甲子園球場
阪神は 5回、一死 1、 2塁とし、俊介が右前適時打。 1点を加えた。DeNAは 6回、先頭の宮崎が四球。一死後に筒香が右前打で 1、 2塁からソトが中越えへ「28号3ラン」を放った。阪神はその裏、一挙 4点を奪った。
猛攻は止まらない。阪神は 7回、糸井が右犠飛を放ち、 1点を追加。 8回は坂本が中犠飛を放ち、突き放した。
◆プロ初の 5打点を挙げた俊介外野手の話
「本当にうれしいのひと言です。まだまだ勝っていかなければいけないと思うので、連勝をのばしていきたいなと思います」
1回、阪神先発の青柳晃洋投手=阪神甲子園球場
青柳晃洋投手が今季初登板初先発。 6回途中を6安打3失点に抑えて、今季初白星をゲットした。
「 1軍に呼んでもらえたのが有り難かった。(シーズンは)終盤なので与えられた1試合で結果を残さないと。昨年までとは違って四死球で荒れることがなかったのが収穫です」
その言葉通り、四球は 1個。 5回 3分の 1を82球でまとめた。
金本監督は「(青柳は)コントロールの不安だけなんでね。球威がちょっと戻ってきた」と評価。 6回の継投については「あのイニング、実は香田コーチが『代えませんか』と。オレが『まだいけるんちゃいますか』と。ちょっと申し訳なかったですね」と明かした。
お立ち台では「今日は6回途中で降りたんで、 7、 8、 9回といけるように、頑張っていきたいと思います!」と誓った。
1年ぶりの 1軍で今季初勝利を挙げた青柳晃洋投手。苦しい先発陣に“救世主”が現れた=阪神甲子園球場
喜びと悔しさが半分半分だった。青柳が今季初先発初勝利。 2軍で好投し続けてやっとつかみとった 1年ぶりの 1軍マウンドで、昨年 8月19日の中日戦(ナゴヤドーム)以来となる 379日ぶりの勝利を手にした。
「去年までと違って四死球で荒れるのではなくてしっかりゲームをつくれるピッチャーのような投球ができた。そこが一番良かったと思います」
1回一死 2、 3塁で筒香を空振り三振に仕留めて後続を断ち、無失点で切り抜けた。「あれが一番大きかった」。これで勢いに乗ると、 5回までを無失点。変則フォームから繰り出す直球に、外角に鋭く決まるスライダーが冴えた。 6回、先頭にこの日唯一の四球を出すなどして一死 1、 2塁。ここでソトに「3ラン」を浴びて降板となったが、大きな拍手が送られた。
成長した姿には金本監督も「香田コーチは『( 5回で)代えませんか』ということだったんよ。ちょっと俺が『まだいけるんちゃいますか?』と」と期待したほどだった。
昨季は12試合に先発して「4勝」したがファームで課題を見つめ直した。直球の質を上げ、スライダーでカウントを取れること-。「力まず、リラックスしてしっかり腕を振る。伸びるボールを投げる」。練習では球速関係なく、納得いく真っすぐを投げることにこだわった。黙々と目の前の課題と向き合う姿に、矢野 2軍監督も「チャンスがなくて苦しかったと思う。それでも、どんな練習もめげずに一生懸命やっていた」と目を細めていた。
1回一死 2、 3塁のピンチに、筒香を三振に仕留めた青柳晃洋投手(背番50)=阪神甲子園球場
結果を出してもなかなか 1軍に呼ばれない。そんな苦しい時期を支えてくれたのは“おふくろの味”。「あれってどうやって作るの?」。幼い頃、よく食べたもんじゃ焼き。ソースではなく、塩とごま油でいただくのが青柳家の味付け。そんななつかしのレシピを母・利香さんにたずね、寮での自炊で再現。思い出のもんじゃが、戦う体にしみわたった。
「次がよかったら、また次もと、どんどん向上して繰り返していけたらいいなと思います」
先発ローテが壊滅危機の中での“一発快投”に、金本監督も次回登板について「もちろんある」と即答。 9日の巨人戦(甲子園)が濃厚。遅れてきた 3年目右腕が、虎投の救世主になる。
★虎の先発ローテ事情
藤浪も 2軍調整中で、先発ローテの 6人目が確定できない状況。日曜日は「D1位・馬場」、ソフトバンクから移籍した飯田、岩田らが週替わりで先発している。青柳が勝ち星を挙げるまで、ここ 9試合は先発に白星がつかず、昨季チーム最多「12勝」の秋山も 1日に 3度目の登録抹消となった。
声援に応える青柳晃洋投手=阪神甲子園球場
喜びと悔しさが半分半分だった。青柳が今季初先発初勝利。 2軍で好投し続けてやっとつかみとった 1年ぶりの 1軍マウンドで、昨年 8月19日の中日戦(ナゴヤドーム)以来となる 379日ぶりの勝利を手にした。
青柳の母、利香さんは甲子園の内野席で観戦。 1年ぶりの 1軍登板に「なかなかチャンスがなかったですが、出てきたときを楽しみにしていました。(試合は) 5回まで四球がなくてびっくり。 6回、先頭に四球を出して打たれてしまって、それが悔やまれますね。でも私としてはホッとしました」と安心した様子だった。ルーキーイヤーから 3年連続の白星に「この半年でしっかり練習させていただいたことがよかったのかもしれませんね。(援護してくれた打線の)みなさんのおかげですね」と感謝を口にしていた。
3回に先制二塁打を放つなど、連夜の活躍の福留孝介外野手。日米通算487二塁打で立浪にも並んだ=阪神甲子園球場
福留孝介が、連日となる先制適時打を放ち、猛虎打線に火をつけた。
両チーム無得点で迎えた 3回、一死 1、 2塁で迎えた打席、今永の内角への変化球をたたき、右越えの 2塁打とした。「相手のミスがきっかけで回ってきたチャンスだったので、流れを作る意味でも良いタイムリーになってくれました」。主将の一振りでチームに流れを呼び込んだ。
続く糸井がカウント 2- 0から申告敬遠で出塁。一死満塁から「5番」陽川が中堅への犠飛で 1点を追加した。大山の四球を挟み、二死満塁から俊介が右前に運ぶ走者一掃の 3塁打でリードを 5点に広げた。今季初登板初先発の青柳を序盤で打線が援護した。
7回裏阪神一死 1、 2塁、福留孝介外野手はこの日 3安打目の左前打を放った=阪神甲子園球場
福留孝介外野手が先制適時打を含む 3安打 2打点と活躍。3回一死 1、 2塁から右前適時打を放つと、 3点差に迫られた 6回無死 2塁から右前適時打。
7回にも左前打を放った。「若い選手が前で出塁してくれているから、それに応える仕事が出来てよかった。まあでも今日は俊介だったり陽川だったりがね。若い選手が頑張ってくれました」と笑って振り返った。
3回裏阪神一死 1、 2塁、福留孝介外野手は先制の「右越え適時2塁打」を放った=阪神甲子園球場
また、福留だ。いや、福留サン。もう、福留サマと呼ぶしかない。まだ劇場に続きがあったとは恐れ入る。今度は先制打に中押し打。体中から闘争心を湧かせる主将の姿に全員が引っ張られた。
「若い選手が前で出てくれる。それに応えられてよかった。きょう(の殊勲)は俊介とか陽川とか若い選手でしょう!」 お立ち台を後輩に譲り、うれしそうに笑った。おぜん立てをしてくれたら返してみせる。相手のミスにつけ込む。 3回がまさにそうだった。
四球と二失で一死 1、 2塁。今永のスライダーを引っ張った。打球は右翼フェンス手前で弾み、糸原が生還。 2試合連続の先制に成功し、福留は 2塁に到達した。これが「日米通算487 2塁打」。「歴代4位タイ」で、ついに立浪和義(中日)と肩を並べた。
鹿児島で生まれ、大崎小 3年でソフトボールから始めた野球人生。中日がかつてキャンプを張っていた宮崎・串間に連日足を運び、スタンドから立浪のホームランボールを追いかけた。立浪さんみたいになりたい。強い高校に行きたい。そして、親孝行したい。ミスターツーベースに憧れ、福留自身も中日時代に 3度の「最多2塁打」。この塁上で輝く姿を目指した。
6回、適時打を放った福留孝介外野手=阪神甲子園球場
「こうやって勝てたことが大きい。いい形できている。気分的にも、いい気分でいられるよね」
6回無死 2塁で藤岡から右前適時打を放ち、お役ご免。代走・江越が近づくと41歳はおどけながら、おちゃめにスイッチ。この明るさが何より。絶好調で広島に乗り込む。
◇データBOX◇
◎…福留が「日米通算487 2塁打」。メジャー(2008-2012)で「111 2塁打」を放っており、NPB(中日、阪神)では「376 2塁打」。
◎…「日米通算2塁打」で最多はイチロー(マリナーズ)の「573本」。NPBのみでは立浪和義(中日)の「487本」が最多。
5回、適時打を放った俊介外野手=阪神甲子園球場
俊介外野手が、今季「初猛打賞&プロ初の5打点」で連勝に貢献した。 3回、 2点を先制した後の二死満塁で迎えた第 2打席。今永が投じた外角低めの変化球を流し打った。シングルヒットかと思いきや、右翼ソトの手前でバウンドした打球はイレギュラー。グラブを弾いたボールは右翼線に転がり、走者一掃の 3塁打となった。俊介は「次につなごうと思って、得点圏でしたし、ああいう形になって良かったですね」と振り返った。
5回にも一死 1、 2塁から右前へはじき返し、 4打点目。 6回には一死 3塁から放った遊ゴロの間に 3塁走者が生還。 5打点目をマークした。金本監督は「( 3点適時三塁打は)大きいと言いますか、あれで完全に主導権を握れましたので。本当に、いい働きをしてくれました」と大絶賛した。
3回、俊介外野手の適時打に笑顔で拍手する金本知憲監督=阪神甲子園球場
連夜の猛爆や!! 阪神は、DeNA相手に「15安打&12得点」と大勝。俊介外野手がプロ 9年目で初の 5打点をマークする大活躍だ。 9月連勝発進で、 5カードぶりの勝ち越し。“鬼門”と化していた聖地では今季初の「2桁得点」で、強い虎がついに息を吹き返したで~!
懸命にバットを伸ばした分、猛烈なスピンがかかった。白球は不規則に跳ね、野手から逃げるように緑の芝生を転がる。 3塁へ滑り込みながら、俊介はバシッ! と激しく手をたたいた。値千金の 3点 3塁打を皮切りに、「プロ初5打点」だ。チームも今季の甲子園47試合目で初の「2桁得点」。待ちに待った大爆発は、間違いなく俊介が呼んだ。
「次につなごうと思って。得点圏でしたし、それがああいう形になってよかったです」
福留の「適時2塁打」と、陽川の犠飛で 2- 0とした 3回。なおも二死満塁から、低めのスライダーに食らいついた。まさに「執念」だった。打球はライナーで右前へ。右翼手・ソトの目の前で弾んで方向が変わり、ソトの足に当たってファウルグラウンド方向へ転がる-。右翼への「3点3塁打」。一気に 5- 0だ。金本監督も「あれで主導権握れましたんで、本当にいい働きをしてくれました」と激賞。そして、この夜の俊介はまだまだ終わらなかった。
5回にも適時打を放った俊介外野手。甲子園でプロ初の5打点の大活躍だ=阪神甲子園球場
追加点が欲しかった 5回一死 1、 2塁でも右前適時打。 9- 3の 6回一死 3塁では遊ゴロでキッチリと打点。オマケに 8回にも中前打を放って今季「初猛打賞」としてみせた。チームは12得点したが、今季、甲子園では「初2桁得点」。指揮官も「今年? ほんと、申し訳ないですね」と苦笑するしかなかった。俊介は当初、 2試合ぶりのスタメン起用をするか迷ったという。だが将も「片岡コーチの強引なご推薦がありましてね。感謝というかね、よくぞ本当に推してくれて」と笑う。小技を期待したつもりが、 3安打 5打点の“大技”で応えてくれた。
中堅スタメンはほぼ毎日、日替わり。そんな中で懸命な中堅が、また輝き出した。 8月26日の巨人戦(東京ドーム)では 8回「5点ビハインド逆転」につながる、貴重な 2点打。だが、舞台裏にはこんなことがあった。
同点とした直後の 3回の守備で、中堅前へ飛んできたライナーにダイブし後逸…。トレード加入後初登板だった飯田の、足を引っ張る形になり「ごめん」とベンチで謝った。飯田が「何言ってるんスか!? 気にしないでください! 絶対にこの後イイ場面で回ってきますから、そこで打ってください!」とハッパをかけてくれた。「わかった! いってくる!」と誓い、本当に打った。飯田の負けも消えた。いいことも悪いことも、起きるのが野球。チームのため歯を食いしばる強さが、この中堅にはある。
8回裏阪神無死 1塁、俊介外野手は中前打を放った=阪神甲子園球場
「満足するんじゃなくて、あしたからも結果を出せるように。やっていきたいです」 甲子園では 3カ月ぶりの連勝で、 5カードぶり勝ち越し。あすからは敵地で広島戦だ。甲子園で、ベテランも若手も、俊介も打ちまくった。今の虎なら、何かを起こせる。
◇データBOX◇
◎…阪神は今季、甲子園では47試合、「18勝28敗1分け」で借金「10」。交流戦後では17試合で「4勝13敗」と大きく負け越している。
◎…甲子園での連勝は 6月 7日のオリックス戦、 9日のロッテ戦で「2連勝」して以来。
◎…甲子園での「2桁得点」は今季初で、昨年 7月27日のDeNA戦(○10- 3)以来。12得点となれば、昨年 5月 6日の広島戦(○12- 9)以来。
◎…俊介の 5打点は自身初で、昨年 5月30日ロッテ戦(ZOZOマリン)での 4打点がこれまでの最多。「猛打賞」も今季初だった。
「やればできる!」真面目に、キチンとやれば勝てるじゃ無いか!問題は、やる気だ!全員野球でファン皆が待ち望む「三文字」に向かって、全員で力を合わせて進め! ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
全身全霊を懸けて不屈の精神で立ち向かう。たとえ、どんなに苦しい局面になろうとも、最後の最後まで絶対に勝負を諦めない。
その精神を全員が強く持ち、タイガースが変革し続ける一年にしたい。そうした強い決意をスローガンとして表現しています。
※このスローガン・デザインは、2018年のシーズンロゴとしても展開して参ります。
2018年公式戦順位表
2018年交流戦順位表
2018年 公式戦 日程と結果(08月)
2018年 公式戦 日程と結果(09月)