●「フレッシュ内閣」で逆襲を期す。阪神が22日、来季の組閣を発表した。秋季練習がスタートする今日23日から新体制となる。新入団は清水ヘッドコーチ1人だけ。 6人が 2軍から 1軍へ、 5人が 1軍から 2軍へ“異動”となった。大きくメンバーを入れ替えることなく、密な連係をさらに強化して再スタートを切る。金本前監督の続投を前提に当初進めていた布陣をベースに、 1軍首脳陣の平均年齢は前内閣の50.3歳から45歳まで若返った。谷本修球団副社長兼球団本部長は力を込めた。結果的に金本前監督は解任に近い形での電撃辞任を余儀なくされたが、チーム全体としての方向性はブレさせない。若さと経験を巧みにミックスさせ、17年ぶり「最下位」から巻き返しを図る。
●矢野燿大新監督(49)が23日、甲子園で行われた秋季練習の始動で初めて指揮を執った。矢野監督は背番号「88」のユニホーム姿でコーチ陣と話をしながら練習を見守った。午前中は、鳥谷敬内野手(37)らベテランも一堂に会した前でミーティング。その後、若手が中心の練習を見守った。野手はキャッチボールやゴロ捕球を行ったあと、フリー打撃で汗を流した。ナインは今季最終戦の13日中日戦(ナゴヤドーム)を終えると、 9日間のオフに入っていた。その間に矢野新監督が誕生。激動の新体制が船出した。今季、17年ぶりに「最下位」に終わり、金本知憲前監督(50)が引責辞任。今季 2軍監督として12年ぶりの「ファーム日本選手権優勝」に導いた育成手腕を評価され、矢野監督が再建を担うことになった。18日の就任記者会見で、矢野監督は意気込みを示していた。
●阪神秋季練習(23日、甲子園)新たに阪神に加わった清水雅治ヘッドコーチ(54=前楽天外野守備走塁コーチ)が、初日から覇気のない若虎へ喝!! パ・リーグ 4球団、侍ジャパンでコーチを歴任してきた経験をもとにゲキを飛ばした。「最下位」からの逆襲へ、こんなテンションでいいの!?甲子園を覆った曇天のように、表情が曇った。若虎たちに、清水ヘッドが初日から喝を入れた。何としても「最下位」からはい上がる。矢野新監督を男にする。そんなギラギラした闘争心を、前面に出してほしかった。各選手とも声は出ていた。リーグ終了後からの休み明けだったが、動きも軽やかだった。それぞれに、間違いなく2019年に向けて期する思いはあったはずだが…。 3カ所で行われた内野ノックやフリー打撃を見守り、物足りなさに首をひねった。誰よりもギラついてアピールしないと、あの人には振り向いてもらえなかった。通算14年の現役生活、その後のパ・リーグ 4球団、侍ジャパンでコーチを歴任してきたキャリアの原点は今は亡き闘将星野仙一氏から薫陶を受けた日々だ。その“熱”を知っている矢野新監督と逆襲への思いを共有し、チームとともに第一歩を力強く踏み出したかった。なのに、肩すかしを食らった。こんなテンションでいいのか、と。このままでは終わらせない。対話を重ねて、タテジマ戦士の尻を叩いていく。
●鳥谷敬内野手が23日、正遊撃手返り咲きに挑戦する考えを表明した。秋季練習が始まったこの日、矢野新監督と面談して希望を伝えた。遊撃で 4度輝いた「ゴールデングラブ賞」を昨年は 3塁で獲得したが、今年は大山悠輔内野手(23)を抜てきするために 2塁へコンバート。しかしプロ15年で最低の「打率2割3分2厘」で、「歴代2位」の連続試合出場が「1939」で途切れた。矢野監督は期待した。
●中谷将大外野手(25)が、初日から豪快アーチを連発した。「バックスクリーン2連発」などを含む45スイング10サク越え。 2軍打撃コーチから配置転換となった浜中治打撃コーチ(40)も仰天だ。矢野燿大新監督も見つめる中、悩める大砲が開眼をアピールだ。悔しさをぶつけるように振った。首脳陣からチームに、そして球場全体に新鮮な空気が漂った一日。この25歳の体からは、悲壮な覚悟がにじんでいた。中谷らしい豪快アーチを、ここから一気に取り戻す。矢野新監督がケージ脇からジッと見つめる中、大きな大きな弧を何本も描き、甲子園の秋空を貫いた。今季 2軍で苦しんだ期間も寄り添い、新たに 1軍へ配置転換となった浜中打撃コーチも目を丸くした。昨季、20本塁打とブレークを果たしながら、今季は「打率0.230、5本塁打、26打点」と期待を大きく裏切った。中谷がノビノビと振って、優雅にアーチを架ければ、虎は必ずまた勝てる。
●阪神は23日、11月 1日から18日まで高知・安芸市内で秋季キャンプを行うと発表した。休日は 5、 9、14日。
記事をまとめてみました。
「フレッシュ内閣」で逆襲を期す。阪神が22日、来季の組閣を発表した。秋季練習がスタートする今日23日から新体制となる。新入団は清水ヘッドコーチ1人だけ。 6人が 2軍から 1軍へ、 5人が 1軍から 2軍へ“異動”となった。大きくメンバーを入れ替えることなく、密な連係をさらに強化して再スタートを切る。
谷本球団副社長兼球団本部長は「もともと 1軍、ファームの監督コーチのシャッフルは考えていた。その路線に沿って今回の組閣を行いました」と説明した。金本前監督の続投を前提に当初進めていた布陣をベースに、 1軍首脳陣の平均年齢は前内閣の50.3歳から45歳まで若返った。
阪神の来季スタッフ
谷本副社長は「今季と比べても、1軍とファームのコミュニケーションを良くしていこうという狙いがあった。そういうことを含めての入れ替えです」と力を込めた。結果的に金本前監督は解任に近い形での電撃辞任を余儀なくされたが、チーム全体としての方向性はブレさせない。
谷本副社長 若い選手が多いので、選手と一緒に悩んでやってくれたら。ファームに下りていただくコーチにしても、今年 1軍で苦しんだ部分を共有した仲間。 1軍はどんな情報がほしいとか、ファームでこういう選手を作らないといけないとかを共有してくれている。コミュニケーションを今年以上に密にしてやっていきたい。
若さと経験を巧みにミックスさせ、17年ぶり「最下位」から巻き返しを図る。
球場に姿を見せた矢野燿大監督=阪神甲子園球場
矢野燿大新監督が23日、甲子園で行われた秋季練習の始動で初めて指揮を執った。
午前中は、鳥谷らベテランも一堂に会した前でミーティング。その後、若手が中心の練習を見守った。野手はキャッチボールやゴロ捕球を行ったあと、フリー打撃で汗を流した。
矢野監督は「新鮮な気持ちと緊張感と期待と。いろんな気持ちが混ざっていましたね。甲子園でやれるのは、やっぱり気持ちよかったです。大きな違いという感じはないけど、何かソワソワするというか。落ち着かないような感じはありました」と振り返った。
ナインは今季最終戦の13日中日戦(ナゴヤドーム)を終えると、 9日間のオフに入っていた。その間に矢野新監督が誕生。激動の新体制が船出した。
ユニホームを着て甲子園球場に入る矢野燿大監督=阪神甲子園球場
矢野燿大監督が新たに就任したプロ野球阪神が23日、兵庫県西宮市の甲子園球場で秋季練習を行い、新体制の下で来季に向けて始動した。秋季教育リーグ「みやざきフェニックス・リーグ」に遠征しているメンバーやベテランらを除く約20選手が参加。矢野監督は背番号「88」のユニホーム姿でコーチ陣と話をしながら練習を見守った。
阪神は今季、17年ぶりに「最下位」に終わり、金本知憲前監督が引責辞任。今季 2軍監督として12年ぶりの「ファーム日本選手権優勝」に導いた育成手腕を評価され、矢野監督が再建を担うことになった。ヘッドコーチには現役時代に中日で矢野監督とともにプレーした清水雅治氏が就任した。
18日の就任記者会見で、矢野監督は「一番やりたいことはタイガースファンを喜ばせること。来年、もちろん優勝を狙う」との意気込みを示していた。
初練習を終え意気込みを語る矢野燿大監督=阪神甲子園球場
阪神秋季練習(23日、甲子園)練習初日の矢野新監督は精力的に選手に声をかける姿が目立った。
練習開始前にはベテラン陣も含めてクラブハウスに集合をかけ“所信表明”。球団関係者によると「前を向こう。過去は変えられないが、これから先のことは変えられる。過去に引きずられず、前を向いてやっていこう」と訴えたという。
フリー打撃開始前には野手陣に対し、バントやバスターをやるにせよ、 1球目から真剣にやることを指導。大山との会話については「いい時期が(今季)最後あったんで『どういうこと意識してたんか』とか。教えるってより聞いてるような感じです」と話した。
また、今後、若手から相談を受けることにも「超ウエルカム。逆に来てほしいぐらい」と門戸開放。選手とともに戦う覚悟をにじませた。
円陣の中で選手に話をする清水雅治ヘッドコーチ(左)。選手のアピール不足に喝を入れた=阪神甲子園球場
阪神秋季練習(23日、甲子園)新たに阪神に加わった清水雅治ヘッドコーチ(前楽天外野守備走塁コーチ)が、初日から覇気のない若虎へ喝!! パ・リーグ 4球団、侍ジャパンでコーチを歴任してきた経験をもとに「新しいスタートなのに、アピールが少ない」とゲキを飛ばした。「最下位」からの逆襲へ、こんなテンションでいいの!?
甲子園を覆った曇天のように、表情が曇った。若虎たちに、清水ヘッドが初日から喝を入れた。何としても「最下位」からはい上がる。矢野新監督を男にする。そんなギラギラした闘争心を、前面に出してほしかった。
「せっかく新しい監督になって、新しいスタート。もうちょっとアピールするかなという意識がありましたけど。絶対、来年やったろうというのがみえたらうれしかったんですけど、少ないかな。何か思うことがあるやつは変わってくる」
清水雅治ヘッドコーチ、福原忍投手コーチと話す矢野燿大監督=阪神甲子園球場
各選手とも声は出ていた。リーグ終了後からの休み明けだったが、動きも軽やかだった。それぞれに、間違いなく2019年に向けて期する思いはあったはずだが…。 3カ所で行われた内野ノックやフリー打撃を見守り、物足りなさに首をひねった。
誰よりもギラついてアピールしないと、あの人には振り向いてもらえなかった。通算14年の現役生活、その後のパ・リーグ 4球団、侍ジャパンでコーチを歴任してきたキャリアの原点は今は亡き闘将星野仙一氏から薫陶を受けた日々だ。
「星野さんの下で、僕は(中日に) 1年目から入りましたから。やっぱりあの熱さとか、厳しさというのは本当に自分の土台にはなっていると思う」と振り返る。
その“熱”を知っている矢野新監督と逆襲への思いを共有し、チームとともに第一歩を力強く踏み出したかった。なのに、肩すかしを食らった。こんなテンションでいいのか、と。
「なんでそうなっているかわからないので、コミュニケーションをとっていきたいと思います。どうですか? 反対に(報道陣に)質問ですけど、目立つ選手はいましたか? 僕は変えたいと思っています」
このままでは終わらせない。対話を重ねて、タテジマ戦士の尻を叩いていく。
権田康徳トレーナーと話す清水雅治ヘッドコーチ、矢野燿大監督=阪神甲子園球場
◇清水雅治(しみず・まさじ)
1964(昭和39)年 7月 7日生まれ、54歳。島根県出身。島根県立浜田高校から三菱自動車川崎を経て、1989年「D6位」で中日入団。1995年オフにトレードで西武へ。2002年に現役引退。 1軍通算 951試合、「打率0.244、13本塁打、111打点、124盗塁」。その後、西武、北海道日本ハム、ロッテ、楽天でコーチを歴任。 1メートル73、73キロ。右投げ右打ち。背番号「81」。
阪神の鳥谷敬内野手が23日、正遊撃手返り咲きに挑戦する考えを表明した。兵庫県西宮市の甲子園球場で「自分としては、できるかできないかは別にして、もう一回ショートで練習させてもらって、そこで(首脳陣に)判断してもらって」と語った。秋季練習が始まったこの日、矢野新監督と面談して希望を伝えた。
遊撃で 4度輝いた「ゴールデングラブ賞」を昨年は 3塁で獲得したが、今年は大山を抜てきするために 2塁へコンバート。しかしプロ15年で最低の「打率2割3分2厘」で、「歴代2位」の連続試合出場が「1939」で途切れた。
37歳の生え抜きは「自分が一番動きやすいというのもあるので、練習するところからスタートさせてもらうようにお願いした」と話した。矢野監督は「トリ自身がどうしたいかが大事。トライするためのことはやってくると思う」と期待した。
練習を見つめる矢野燿大監督=阪神甲子園球場
阪神秋季練習(23日、甲子園)ベテラン再生へ、熱血始動や! 阪神の秋季練習が23日、甲子園で始まった。矢野燿大新監督は練習前、クラブハウス内で鳥谷敬内野手と面談。対話の重要性を訴える新指揮官の熱意に、不遇の3年間を味わったベテランが遊撃再挑戦を直訴した。
背番号「88」が現れると、甲子園の空気が一気に張り詰めた。屈辱にまみれた虎が激動の監督交代の末に、ついに再出発。重責と期待を胸に船出した矢野新監督だが、グラウンドの土を踏む前に“初仕事”を終えていた。
「トリ(鳥谷)としたら『ショートをやりたい』と。『ショートの動きから三塁はいきやすい』という話は。トリ自身も、思うようにいかなかったシーズンやと思うし、トリ自身が一番何をどうしたいか、っていうのが俺は大事やと思う」
秋季練習開始の午前10時半に合わせ、福留、藤川らベテラン陣にもクラブハウスにくるよう伝えた。前を向く大切さ。そして、自分の歴史は自分で作れること。17年ぶりの最下位という屈辱から出発する来季に向け、ナインに訴えた。中でも誰よりも目に見えない“壁”を取っ払おうとしたのが鳥谷だった。
練習前のクラブハウスで、 2人で膝をつき合わせた。ともに2005年のリーグ優勝を味わった「Vメンバー」。打順も、守備位置も、すべて失った 3年間を鳥谷はどう受け止めていたのか。このまま路頭に迷わせたままではいけない。だから呼んだ。新将の思いに、鳥谷は「ショートの練習をもう 1回させてもらいます」と、胸に秘めてきた思いを訴えた。
鳥谷敬内野手
「できるできないは別としてショートで練習させてもらって(その上で)判断してもらって。(今季遊撃として)試合に何回も出たわけではないし、何年もやっていないので、何ともいえないですけれど、自分が一番動きやすいというか」
直訴を終えた鳥谷が悲壮感をにじませる。北條、糸原ら若手の台頭もあり、 2塁や 3塁に回った。今年 9月28日の中日戦(ナゴヤドーム)では北條の左肩亜脱臼の影響で 756日ぶりに遊撃に入った。手応えは自分でも分からない。「チーム事情でポジションが変わることには何とも思っていない」。残りの野球人生。後悔だけはしたくなかった。
ベテランの再起への思いを矢野監督も受け止めた。だからこそ、世代交代を図らなければいけない事情を伝え、厳しい言葉も投げかけた。
「若手の成長もある中で、そこをトリのために与えるという現状ではない。ショートでやるとなれば足ももっと作ってこなあかん」
それは鳥谷自身が分かっているからこそ。生き残るためには北條、植田、熊谷ら若手と泥まみれになり、 1つの椅子を勝ち取るのみ。その競争こそがチーム力になると信じている。
「トリ自身もそういう風に練習を人一倍やってくるし、そこに挑戦というかトライするためのことはやってくると思う。それが大事」
矢野燿大監督グラウンド入り=阪神甲子園球場
目線を下げ、捕手出身ならではの掌握術で再建を図る。早くもチーム内に火花が散ってきた。しかも、あのクールな鳥谷が、だ。目の色を変えるベテランの反骨心が、虎の逆襲の象徴にみえる。
北條は今季終盤に左肩亜脱臼で離脱したものの62試合で「打率0.322、1本塁打、20打点」の打力を証明したことで、レギュラー最右翼。対抗格の鳥谷は今季「打率0.232、1本塁打、22打点」に終わった打撃向上が必須となる。他では植田や熊谷、板山らが候補となり、今季途中から二塁にまわった糸原が戻る可能性もある。
★矢野阪神初日ドキュメント
◆午前10時44分:クラブハウス内でのミーティングを終えた投手陣、コーチ陣がグラウンドへ姿を現す
◆ 46分:野手陣も続々とグラウンドへ。投手陣は外野で円陣を組む
◆ 同48分:清水新ヘッドコーチがタテジマに袖を通し、甲子園のグラウンドに初登場
◆ 50分:矢野監督が一塁側アルプススタンドの手前通路からグラウンド入りし、帽子を取って一礼。待ち構える大勢の報道陣に対し「おはようございます。そんな大げさなもんじゃないよ」と苦笑い。野手陣の円陣に近づいていく
◆ 53分:全体アップ開始
久慈照嘉コーチの前でノックを受ける糸原健斗内野手=阪神甲子園球場
◆午前11時08分:アップ終了。それぞれスパイクに履き替える
◆ 10分:投手陣がキャッチボールを始める
◆ 16分:野手陣がキャッチボールを開始
◆ 25分:二塁ベース付近に投手、野手全員で集まり、久慈コーチが身ぶり手ぶりで指示
◆ 28分:内野グラウンドで3カ所に分かれてゴロ捕球(8分間×2セット)
◆ 45分:3カ所ノックが終了。打撃ケージの設営などが行われる
◆ 50分:打撃投手らが準備を行う打撃ケージ裏で、矢野監督が野手陣を集め、約2分ほど熱弁をふるう。投手陣は外野でランニングメニューに移る
◆ 55分:フリー打撃開始
◆午後 0時05分:ランニングメニューを終えた投手陣がクラブハウスへと引き揚げ始める
◆ 32分:フリー打撃終了
◆ 37分:矢野監督のインタビューが一塁側ベンチ前で行われる。野手陣は外野ポール間で強化ランニング
◆ 45分:屋外でのすべての練習メニューが終了
阪神秋季練習(23日、甲子園)中谷将大外野手が、初日から豪快アーチを連発した。「バックスクリーン2連発」などを含む45スイング10サク越え。 2軍打撃コーチから配置転換となった浜中治打撃コーチも「すごくいい形で打っていてビックリした」と仰天だ。矢野燿大新監督も見つめる中、悩める大砲が開眼をアピールだ。
悔しさをぶつけるように振った。首脳陣からチームに、そして球場全体に新鮮な空気が漂った一日。この25歳の体からは、悲壮な覚悟がにじんでいた。中谷らしい豪快アーチを、ここから一気に取り戻す。矢野新監督がケージ脇からジッと見つめる中、大きな大きな弧を何本も描き、甲子園の秋空を貫いた。
甲子園でサク越えを連発した中谷将大外野手。矢野新監督の前でいきなり猛アピールだ=阪神甲子園球場
「自分の形を見つけていくだけです。キャンプで作っていきたい」 フリー打撃の10スイング目までは逆らわずに中堅から右方向へ快音を連発したが、それ以降は一気に力を込めた。12スイング目の左越えアーチを皮切りに、白球が次々とスタンドに飛び込んだ。20スイング目と21スイング目では、 2連続でバックスクリーン弾。計45スイングで安打性の打球は26。サク越えは10本に及んだ。
今季 2軍で苦しんだ期間も寄り添い、新たに 1軍へ配置転換となった浜中打撃コーチも「中谷がよくなっていたのでビックリした。スイングも、バットの出もよくなっている。今の形でいってくれたら。『寝て忘れないようにします』と言っていた(笑)。かなりいい形だった」と目を丸くした。昨季、20本塁打とブレークを果たしながら、今季は「打率0.230、5本塁打、26打点」と期待を大きく裏切った。
矢野燿大監督と話す中谷将大外野手(右)。来季へ向けて打率も求めていく=阪神甲子園球場
「もがく若手」から卒業し、矢野虎を支える中堅となってもらうためにも、同コーチが強調するのは、さらなる進化だ。
「本人も、確実性を上げたいと言っていた。20本打ったときも、打率は『2割4分(0.241)』なので。率を上げて、そこから本塁打を増やしていかないと」
中谷がノビノビと振って、優雅にアーチを架ければ、虎は必ずまた勝てる。
ナインに声を掛ける矢野燿大監督(中央)=阪神甲子園球場
阪神は23日、11月 1日から18日まで高知・安芸市内で秋季キャンプを行うと発表した。休日は 5、 9、14日。
11月1日(木)より、高知県の安芸タイガース球場にて秋季キャンプを実施いたします。
詳細は以下の通りです。
※参加メンバーは現在未定です。決定次第当サイトにて発表させていただきます。
※矢野太アイガースが始動した!来年は、「二文字」とは言わないが、Aクラス入りだけはして欲しいですね!
ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
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