●矢野燿大新監督(49)がファンサービスを率先した。文化の日の 3日、多くのファンが安芸に駆けつけた。ランチタイムには子ども限定でサイン会を開催。約 200人が列を作り、指揮官自らペンを走らせた。糸原のボードを持つ虎党に「ケントに言っておくわ」と話し掛けるなど、約25分間、交流。
●大山悠輔内野手(23)が 3日、午後の特打で、ファンを沸かせた。 125スイングで「28本の柵越え」。そのうち 3本は場外へ。打球が左翼の外野後方ネットを越えるたび、スタンドから拍手が起きた。濱中治打撃コーチ(40)からフルスイングを指示されている主砲候補は、目指す打撃について手応えを明かしていた。 4日、安芸キャンプのシート打撃でアーチを放った。逆風でもバックスクリーンに直撃させるパワーを見せつけた。竹安が真ん中に投じた球を見逃さない。矢野燿大監督は舌を巻いた。プロ 2年目の今季は苦しみながらも「11本塁打」。来季に向けてスタートを切った。この日は第 1クール最終日。指揮官は手応えを口にした。矢野燿大監督は逆風の中での一発を評価し、ゲキを飛ばした。甲子園の浜風にも負けそうにない放物線に矢野監督は評価。期待を寄せた。しかし、将が強調したのが「競争の中で」ということ。候補には糸井、福留を挙げ、そこにクリスチャン・ビヤヌエバ内野手(27=パドレス)やジェフリー・マルテ内野手(27=エンゼルス)らを獲得候補とする新外国人も加わる。中谷将大外野手(25)や高山俊外野手(25)の名前も挙げた上で、「4番」の資質をあげた指揮官。生え抜きの主砲は、虎の至上命題。背番号「3」が実力で奪い取ることが、未来を明るくする。
●江越大賀外野手(25)が秋季キャンプでも抜群の身体能力を発揮。特打では場外弾、実戦ではレーザービーム。走っても、前日 2日に打席から 2塁までの到達タイムで参加選手トップの 7秒00を記録した。そんな江越を、レジェンドが解説。プロ野球のスピードを変えたと言われる広瀬叔功氏(82=日刊スポーツ評論家)が指摘した。午前中のランニングメニューでも、美しいフォームで駆け抜けた。写真を見た元祖スピードスターの広瀬氏も「いいフォームだ」と第一印象。腿が上がり、視線は真っすぐ前を向く。筋肉の発達にも目を見張った。江越自身も自信を持つ。一方で広瀬氏は「野球用の走りではないかな」と提言した。野人能力解放へ、江越は動きだしている。頭をフル回転して臨む。大きな期待を受けながら力を発揮できない現状。未完の大器とはもう言わせない。江越野人化の秋は続く。
●藤浪晋太郎投手(24)が“ダーツ投法”で基本に立ち返る。ブルペン投球を行い、直球とカットボールを交えて47球。キャッチボールでも右肘を意識しながら動作を繰り返すなどして、感覚を確かめた。“ダーツ投法”を染み込ませて原点回帰だ。藤浪がブルペンに入り、丁寧に感覚を確かめながら47球。肘を出してからボールを離すイメージを、ダーツの動作と重ね合わせて反復した。肘からしっかり出して、ボールを放す。投球の基本を体にたたき込んで、思い通りのボールを投げ込めるように汗を流した。福原忍投手コーチ(41)はうなずいた。腕先だけで投げるダーツと、全身を使う野球とは投げ方は大きくことなるが、共通することもある。肘から出して、腕を真っすぐ下ろす。手先からいったり、左右にぶれるとコントロールも悪くなる。野球でも腕が横振りになっては、制球が定まりにくいのと同じだ。かつて虎のエースとして君臨していた井川慶投手(39)も、練習に取り入れた一人だ。当時の野村克也監督(83)から制球難を克服するために“ダーツトレ”を勧められ、打ち込んだ時期もあった。藤浪自身、家にダーツボードを設置しているほどのダーツ好き。そのダーツを投球につなげて基本に返り、課題の制球の安定や精度の向上につとめる。まずは“ダーツ投法”を取り入れて、理想のフォームに近づけていく。
●小野泰己投手(24)が 4日、高知・安芸での秋季キャンプでシート打撃に登板した。今季は開幕から先発ローテーションを守り抜き、「7勝7敗、防御率4.77」。終盤に「4連敗」を喫するなど失速した。今季は23試合で 126回 1/3で規定投球回( 143)には届かず。成長を誓った。
●上本博紀内野手(32)は依然、今季初取得する見込みの国内フリーエージェント(FA)権を行使する可能性を残している。球団は 2~ 3年の複数年契約を用意し、シーズン中から残留交渉を複数回続けている。10月16日には矢野新監督から直々に残留要請も受けた。ただ、上本には入団から10年間育ててもらった球団への感謝の思いが強い一方で、他球団の評価を聞いてみたいという気持ちもあるもよう。権利を行使するか否か、まだ結論は出ていない。上本は今季 5月の試合中に左膝を負傷し、「左膝前十字靱帯(じんたい)の再建術」を受けた。 6月以降は地道にリハビリを続け、すでに鳴尾浜で 2塁ノックや打撃練習を再開している。FA申請期間ギリギリまで交渉が長期化する可能性が高くなった。宣言残留を視野に入れてのFA宣言となりそうだ。
●阪神は、今年 5月に国内FA権を取得したオリックス西勇輝投手(27)が権利を行使した場合に備え、右腕の動向に注目している。シーズン中から熱心に獲得調査を続け、すでにFA選手の獲得候補を西に一本化。出来高を含めれば 4年総額20億円級となる超大型契約の準備に入っている。仮にFA宣言すればソフトバンクら複数球団での争奪戦が確実な情勢だけに、万全の準備を整える。
記事をまとめてみました。
矢野新監督がファンサービスを率先した。
文化の日の 3日、多くのファンが安芸に駆けつけた。ランチタイムには子ども限定でサイン会を開催。約 200人が列を作り、指揮官自らペンを走らせた。糸原のボードを持つ虎党に「ケントに言っておくわ」と話し掛けるなど、約25分間、交流。矢野監督も「キャンプ見に来てよかったなって思ってもらえたら、俺もうれしい」と振り返った。
サイン会で子どもたちに笑顔を見せる矢野燿大監督=安芸市営球場(安芸タイガース球場)
--シート打撃は全体でどの辺りをチェック?
矢野監督「投手がいいところに投げて抑えたという感じではなかった。そこら辺が課題かと思う。投手のベストピッチってそんな簡単には打たれへんし。打てるボールの打ち損じをなくして、(率を)上げていくというのは今後も課題になっていくと思う」
--9月にあれだけ大山が打った。今季をどう見たか
「みんな成長の過程やと思うのよ。練習だけ飛んで、試合では打たせてくれへん球を投げてくるのをどう打つか。やっぱり、レフトばかりに気持ちが行って、ゲームもそっちに向いていってとなったら打率は下がる。やっぱり強く打ちたいとか練習でガンッと打ったら自己満足が出る。そっちがガッと強くなっているように(大山)悠輔も見えた。結果、ホームランになるという振り切ることはしてほしいんだよ。当てにいくようなヒットは打ってほしくないんだけど。でも、それが第一じゃない形で打っていかないと率も残らないから」
--甲子園でも打てる
「全然打てるでしょう。浜風が吹いたら左はノーチャンスやけど。右はホームランのチャンスがあるし、ファンも喜んでくれるし」
--第1クールを総括して
「しんどいのをしっかり振り切ってやるというのは大事やし、みんながいい顔でやっているのはあるかな、と。楽しむと聞けばみんな軽く思うんだけど、楽しむってレベルが高くなればすごく難しいことだと思うのよ。昔の指導者からみれば何か甘いんちゃうかと思われそうなというのも俺もわかるけど、俺はこうやってやっていく」
阪神大山が 3日、午後の特打で、ファンを沸かせた。
125スイングで「28本の柵越え」。そのうち 3本は場外へ。打球が左翼の外野後方ネットを越えるたび、スタンドから拍手が起きた。濱中打撃コーチからフルスイングを指示されている主砲候補は、目指す打撃について「少しずつ出来てきています。でもまだ完璧ではないので、 1つずつしっかりやっていきたい」と手応えを明かしていた。
打撃練習の最後でも柵越え弾を放ち打球を見つめる大山悠輔内野手と後方の矢野燿大監督=安芸市営球場(安芸タイガース球場)
大山悠輔内野手が 4日、安芸キャンプのシート打撃でアーチを放った。
逆風でもバックスクリーンに直撃させるパワーを見せつけた。竹安が真ん中に投じた球を見逃さない。矢野燿大監督は「ホームラン打てるのはユウスケの魅力。しかもセンター方向というのはね、いい方向に打球としてもいい。今日はアゲンスト(の風)やったと思うけど、それでも入ったのは価値がある」と舌を巻いた。
プロ 2年目の今季は苦しみながらも「11本塁打」。来季に向けてスタートを切った。この日は第 1クール最終日。指揮官は「みんながいい顔でやってるのはある。だから楽しむってすごい難しい。『楽しむ』っていう言葉だけ聞いたらみんなすごく軽く思うんだけど『楽しむ』ってレベルが高くなればすごく難しいこと。試合でも楽しむとか練習でもそれくらい声を出すとか、なんか表現するとか。勝手に出てくるのが一番いい。そういうのはあったかなと思う」と手応えを口にした。
シート打撃練習で中越えソロ本塁打を放った大山悠輔内野手=安芸市営球場(安芸タイガース球場)
これが来季「4番」への放物線や! 大山悠輔内野手が第 1クール最終日の 4日、初のシート打撃でバックスクリーンへ豪快な本塁打を放った。矢野燿大監督は逆風の中での一発を評価し、「みんなが争った中で、悠輔が『4番』に座るというのが理想」とゲキを飛ばした。
力強い打球が逆風を切り裂き、バックスリーンへ伸びた。ズドン! 轟音が安芸の空に響く。大山は充実した表情を浮かべながら、ダイヤモンドを一周。来季「4番」候補へと名乗りを上げる“号砲”を打ち鳴らした。
「帰ってしっかり(自分の)映像を見て、自分のやりたいスイングをできているか確認したい」 約3800人の虎党を“一発”で沸かした。第 1クール最終日でキャンプ初となるシート打撃。 1打席目は小野相手に遊ゴロに終わり、迎えた 2打席目、対峙したのは同じ94年生まれの竹安だった。 1球目を見逃すと、 2球目は外角の変化球に空振り。 3球目で低めの 138キロをすくい上げるようにしてとらえると、低い弾道で中堅へたたきこんだ。
甲子園の浜風にも負けそうにない放物線に矢野監督は「やっぱりホームランを打てるのは悠輔の魅力。しかもセンター方向に。打球としてもいいし。(風が)アゲンストやったけど、それでも入ったのは価値がある」と評価。「来年、悠輔が『4番』になってくれたら俺たちもうれしいこと」と期待を寄せた。
バックスリーン直撃の一撃を放った大山悠輔内野手。矢野燿大監督の期待に応え、自らの打撃で「4番」の座をつかみ取る=安芸市営球場(安芸タイガース球場)
しかし、将が強調したのが「競争の中で」ということ。候補には糸井、福留を挙げ、そこにクリスチャン・ビヤヌエバ内野手(パドレス)やジェフリー・マルテ内野手(エンゼルス)らを獲得候補とする新外国人も加わる。中谷や高山の名前も挙げた上で、「みんなが争った中で、悠輔がボンってそこに座るというのが、俺の中での理想」とした。
真の「4番」となれ-。そんな思いに応えるべく、大山は今キャンプは「力強い打球をセンター方向に打つ」をテーマに徹底練習。昨季は打撃の幅を広げるため、右方向への打球を重点的に取り組んだ。しかし、それを意識しすぎるあまり打撃が小さくなり、打撃不振に。 6月には 2軍降格も味わった。 9月にはポイントを前で打つことで、 1試合 3発を含む「9本塁打」と量産。何よりも本来の豪快な打撃を取り戻すのが狙いだ。
だからこそ、濱中打撃コーチが門田博光氏から教わった「全部、全力で振れ」というアドバイス通り、常に強くバットを振り込む。その中で、自分にあったスイングを日々模索しており、この日も全体練習後、カメラマンが撮影した連続写真でフォームを入念にチェック。その後も室内で振り込みやウエートトレーニングも行い、球場を後にしたのも誰よりも遅かった。硬くなった手に残る確かな感触にも、決して満足していない。
練習を見守る阪神・矢野燿大監督=安芸市営球場(安芸タイガース球場)
「コイツに任せて大丈夫というかね。チームとしての信頼とか、姿勢とか、いろんなことが問われてくる打順と思う」と、「4番」の資質をあげた指揮官。生え抜きの主砲は、虎の至上命題。背番号「3」が実力で奪い取ることが、未来を明るくする。
■大山悠輔内野手について阪神・濱中打撃コーチ
「センター方向に打てたのはよかった。手応えのある一発になったんじゃないか。大山自身もなぜ(自分のスイングが)できたのか分析してほしい。(センター方向への強い打球を)続けていってもらえたら、率も上がると思うので」
◇データBOX◇
◎…阪神の「初代4番」は、1936年 4月29日の金鯱戦(甲子園)に「4番・1塁」で出場した松木謙治郎。大山はルーキーイヤーの2017年に「4番」を務めており、歴代 101人目。今季「開幕4番」のロサリオが 102人目で、陽川尚将が歴代 103人目となる。
◎…生え抜きの「開幕4番」は2003年の濱中治(現打撃コーチ)が最後。来季、大山が「開幕4番」を務めれば、16年ぶり。入団 3年目での「開幕4番」となれば1958年の大津淳以来、61年ぶりとなる。
野獣の能力を解放せよ! 江越大賀外野手が秋季キャンプでも抜群の身体能力を発揮。特打では場外弾、実戦ではレーザービーム。走っても、前日 2日に打席から 2塁までの到達タイムで参加選手トップの 7秒00を記録した。そんな江越を、レジェンドが解説。プロ野球のスピードを変えたと言われる広瀬叔功氏(82=日刊スポーツ評論家)が指摘した。
午前中のランニングメニューでも、美しいフォームで駆け抜けた。写真を見た元祖スピードスターの広瀬氏も「いいフォームだ」と第一印象。腿が上がり、視線は真っすぐ前を向く。筋肉の発達にも目を見張った。江越自身も「守備と走塁は出来て当然というか。普通にならないといけない」と自信を持つ。一方で広瀬氏は「野球用の走りではないかな」と提言した。
ダッシュを繰り返す江越大賀外野手=安芸市営球場(安芸タイガース球場)
広瀬氏は「野球にはきれいなフォームはいらない。10メートル、20メートルをいかに速く走るか。小股でタタタっと行く方が速い」と続けた。ただの身体能力ではなく「頭を使って野球専用の“野人”にならないと」と言う。「極端な話だが、変な体勢で投げたり走ったりとか。打撃でもそういう部分はあるよ。型にはまらない練習を取り入れるのもいい。それが眠っている部分を解き放ってやることも、つながるはず」とうなずいた。
野人能力解放へ、江越は動きだしている。頭をフル回転して臨む。広瀬氏も江越も「足を生かすためには塁に出ないと」という思いは同じ。課題の打撃は「右方向に強い打球を打つこと」を主眼に「力を入れて振れば飛ぶ。今は力を入れずにスイングして、飛距離を落とさないように」と取り組んでいる。大きな期待を受けながら力を発揮できない現状。周囲の声も耳に入り「それは…。もちろん悔しいです」と隠さない。未完の大器とはもう言わせない。江越野人化の秋は続く。
藤浪晋太郎投手が“ダーツ投法”で基本に立ち返る。ブルペン投球を行い、直球とカットボールを交えて47球。キャッチボールでも右肘を意識しながら動作を繰り返すなどして、感覚を確かめた。
“ダーツ投法”を染み込ませて原点回帰だ。藤浪がブルペンに入り、丁寧に感覚を確かめながら47球。肘を出してからボールを離すイメージを、ダーツの動作と重ね合わせて反復した。
「肘からしっかり出さないときれいなリリースができないので。(それを意識することは)特別なことではなく、基本的なことだと思いますし」
前日 3日の個別練習では、ブルペンで捕手を相手に21球。「ダーツみたいな感じで」とイメージを口にするなど、繰り返しフォームを確認した。肘からしっかり出して、ボールを放す。投球の基本を体にたたき込んで、思い通りのボールを投げ込めるように汗を流した。
福原投手コーチは「本人がそれでいい感覚が出るなら、そういう感覚で投げられればいいと思う。ブルペンでもいろいろ確認しながらやっていますし」とうなずいた。
腕先だけで投げるダーツと、全身を使う野球とは投げ方は大きくことなるが、共通することもある。肘から出して、腕を真っすぐ下ろす。手先からいったり、左右にぶれるとコントロールも悪くなる。野球でも腕が横振りになっては、制球が定まりにくいのと同じだ。
かつて虎のエースとして君臨していた井川も、練習に取り入れた一人だ。当時の野村監督から制球難を克服するために“ダーツトレ”を勧められ、打ち込んだ時期もあった。藤浪自身、家にダーツボードを設置しているほどのダーツ好き。そのダーツを投球につなげて基本に返り、課題の制球の安定や精度の向上につとめる。
ブルペンで投球する藤浪晋太郎投手。ダーツをイメージし、肘を前に出して真っすぐ腕を振った=安芸市営球場(安芸タイガース球場)
「自主練習をする時間も取れますし、自分の課題もできています。充実した1クール目だったと思います」 今クールはブルペンでも投げ込みというより、1球1球、じっくりと感覚を確かめながら投げる姿が目立った。「せっかくなのでいろいろ試しながらやっていきたい」と話していた秋季キャンプ。まずは“ダーツ投法”を取り入れて、理想のフォームに近づけていく。
★ダーツの投げ方
日本ダーツ協会のサイトによると、一般的な投げ方は脇を軽く締め、肘を空間に固定して、テイクバックからフォロースルーまで頭や体を動かさず、肘を支点にして投げる。リリースは引いてきた腕の力を利用し、その反動に自然のままで肘を固定したまま、腕を前に突き出す感じ。フォロースルーでは、投げた後の手が、ボードに向かってまっすぐ伸びている事が重要。手が左右にブレると、ダーツも左右にブレる。そのときに指先が狙った個所の真下にくるようにするという。
★ダーツトレあらかると
◆井川 慶(阪神など):新人時代、制球難に苦しんでいたことで当時の野村克也監督から「ダーツの的に投げるイメージで」と指導された。自らダーツボードを購入したり、自主トレ期間には大会に出場するなど、意欲的に取り組み、その後の「20勝」につなげた。
◆摂津 正(ソフトバンク):小さなテークバックから抜群の制球力を誇る沢村賞右腕のルーツはダーツ。24投しての合計点を競うカウントアップの自己記録「886」は驚異的。
◆吉田えり(関西独立リーグ「神戸9クルーズ」など):2009年。ナックル姫は集中力を高めるため、ダーツトレを導入。下手から投げていたもよう。
小野泰己投手が 4日、高知・安芸での秋季キャンプでシート打撃に登板した。
「 8割程度の力で、力まずにしなやかさを意識した」と脱力投法を披露。糸原、高山ら打者6人に対し 1安打 1四球 1奪三振だった。
今季は開幕から先発ローテーションを守り抜き、「7勝7敗、防御率4.77」。終盤に「4連敗」を喫するなど失速した。「スピードよりも質を大事にしている。常に全力だと体力的にしんどい。長いイニングを投げられるように」。来季の規定投球回到達へ意欲を見せた。
シートバッティングに登板した小野泰己投手=安芸市営球場(安芸タイガース球場)
小野がシート打撃登板で“脱力投法”のきっかけをつかんだ。 6人の打者に 1四球を出したが、安打性の打球はゼロと結果を出した。「 8割程度の球を投げて打者がどう反応するかみたかった。全力で投げたときと変わらなかった」とうなずいた。今季は23試合で 126回 1/3で規定投球回( 143)には届かず。「(脱力で)イニングを長く投げられる。そこ(規定投球回)を目指してやっていきたい」と成長を誓った。
上本博紀内野手は依然、今季初取得する見込みの国内フリーエージェント(FA)権を行使する可能性を残している。球団は 2~ 3年の複数年契約を用意し、シーズン中から残留交渉を複数回続けている。10月16日には矢野新監督から直々に残留要請も受けた。ただ、上本には入団から10年間育ててもらった球団への感謝の思いが強い一方で、他球団の評価を聞いてみたいという気持ちもあるもよう。権利を行使するか否か、まだ結論は出ていない。
上本は今季 5月の試合中に左膝を負傷し、「左膝前十字靱帯(じんたい)の再建術」を受けた。 6月以降は地道にリハビリを続け、すでに鳴尾浜で 2塁ノックや打撃練習を再開している。本人は「焦らずゆっくり考えたい」という姿勢を貫いており、FA申請期間ギリギリまで交渉が長期化する可能性が高くなった。
2018年10月20日 軽いノックを受ける上本博紀内野手=阪神鳴尾浜球場
今季、国内FA権を取得した上本博紀内野手は熟考の構えをみせているが、権利行使が濃厚。複数の球団関係者によると、FA権を行使する気持ちをほぼ固めている中で球団サイドと話し合いを重ねてきているという。
矢野監督も就任会見翌日の10月16日に鳴尾浜を訪れ「どうするかは上本次第だけど。俺の思いを伝えないと」と“残留交渉”。球団幹部によれば 3年を基本線とする条件提示で誠意を示しているが、ある関係者は「他球団の評価を聞いてみたいという気持ちが強いようです」。宣言残留を視野に入れてのFA宣言となりそうだ。
阪神は、今年 5月に国内FA権を取得したオリックス西勇輝投手が権利を行使した場合に備え、右腕の動向に注目している。
シーズン中から熱心に獲得調査を続け、すでにFA選手の獲得候補を西に一本化。出来高を含めれば 4年総額20億円級となる超大型契約の準備に入っている。
仮にFA宣言すればソフトバンクら複数球団での争奪戦が確実な情勢だけに、万全の準備を整える。
オリックス西勇輝投手 (2018年 3月 9日撮影)
日本シリーズが 3日に終了し、フリーエージェント(FA)権行使の意思を示すFA宣言が、 5日に解禁となる。国内FA権を行使する見込みのオリックス・西勇輝投手は早ければ同日中にも、FA申請書をコミッショナー事務局に提出。興味を示している阪神は、貴重な先発補強へ即座に動き出す見通しだ。
阪神は今季、大黒柱のメッセンジャー、秋山を故障で欠いて以降は打つ手もなくなり黒星を重ねた。頼みのメッセも来季38歳。新たな柱が必要になる。今オフ、FA市場に出ると見られる野手の補強は静観する構えだが、西に関しては別だ。
西は前日 3日にはテレビ番組に生出演し、FA権の行使について「よく考えたいなと思います」とコメント。他球団の評価は気になるかという問いには「少しはあります」と答え、阪神が興味を示しているとの報道には「ありがたいですね」と笑みを浮かべていた。
オリックスはすでに残留交渉を行い、 4年程度の複数年契約を提示し、来季も必要な戦力であることを伝えている。西にはソフトバンク、中日なども興味を示しており、正式にFA宣言すれば、争奪戦が予想される。
ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
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