●DeNAは 3回にネフタリ・ソト内野手(30)の「43号22ラン」で先制した。先発櫻井周斗投手(20)は 2回無失点。巨人はスコット・マシソン投手(35)、澤村拓一投手(31)、鍬原拓也投手(23)と 1回ずつ継投した。巨人は 4回に坂本勇人内野手(30)、阿部慎之助捕手(40)のソロで同点に追い付いた。 5回は炭谷銀仁朗捕手(32)の「満塁本塁打」で勝ち越し。 5回から新人戸郷投手(19=聖心ウルスラ学園高等学校)が登板した。DeNAは 9回にホセ・ロペス内野手(35)のソロで 1点を返した。巨人は 5回から登板した新人戸郷が 4回 2安打 7奪三振で無失点と好投した。巨人はレギュラーシーズンの本拠地最終戦を勝利で飾り、試合後セレモニーを行った。今季限りでの現役引退を表明した阿部慎之助の功績をたたえ、DeNA戦で「ありがとう慎之助」を実施。巨人はレギュラーシーズンの本拠地最終戦を勝利で飾り、試合後セレモニーを行った。試合後、巨人原辰徳監督(61)がペナント、優勝トロフィーを受け取り、ファンの前で高々と掲げた。 5年ぶりの優勝に[個人的にも一番うれしい優勝でした」と喜んだ。今季の戦いについては、「日本一」を目指すことを約束した。
記事をまとめてみました。
<巨人 6- 4DeNA>◇第25回戦◇巨人14勝11敗 0分◇27日◇東京ドーム
DeNAは 3回にソトの「43号22ラン」で先制した。先発櫻井は 2回無失点。巨人はマシソン、澤村、鍬原と 1回ずつ継投した。
巨人は 4回に坂本勇、阿部のソロで同点に追い付いた。 5回は炭谷の「満塁本塁打」で勝ち越し。 5回から新人戸郷が登板した。
DeNAは 9回にロペスのソロで 1点を返した。巨人は 5回から登板した新人戸郷が 4回 2安打 7奪三振で無失点と好投した。
4回裏巨人一死、同点となるソロ本塁打を放った阿部慎之助捕手=東京ドーム
巨人が今季限りでの現役引退を表明した阿部慎之助の功績をたたえ、DeNA戦で「ありがとう慎之助」を実施。
巨人は 0- 2の 4回に坂本勇の「40号ソロ」と阿部の「7号ソロ」で追い付き、 5回に炭谷の満塁本塁打で勝ち越した。ルーキー戸郷が 5回から 4回 2安打無失点と好投し「プロ初勝利」。DeNAは打線が「15三振」を喫し、追い上げも及ばなかった。
原辰徳監督(左)と笑顔を見せる巨人阿部慎之助捕手=東京ドーム
巨人はレギュラーシーズンの本拠地最終戦を勝利で飾り、試合後セレモニーを行った。
はじめに原監督がマイクの前に立った。
「輝かしい令和の時代が幕を開けました。そして令和元年。読売ジャイアンツはペナントレースにおいて優勝することができました。
ひとえにファンのみなさまの声援が我々の力になりました。本当にありがとうございました。と、同時にファンのみなさまおめでとうございます。
8回表、交代を告げられ坂本勇人内野手(右)と握手する巨人阿部慎之助捕手=東京ドーム
個人的に私も一番うれしい優勝でした。選手諸君も坂本キャプテン、菅野選手会長中心に懸命に戦いました。やや頼りないところもあります。このチームはまだまだ途上のチームです。しかし、ひとつだけ自慢ができることがあります。結束力、団結力。そのことに関しては今までのジャイアンツ史上でも負けないぐらい最高のチームだと思います。
ひと山は越えました。しかし、喜びはつかの間。あとひと山、そしてあとふた山。我々の目標は『日本一』です。どうか達成するよう、みなさんとともに我々も全力で戦います。本当に 1年間ありがとうございました。
そして今日はありがとう阿部慎之助。ジャイアンツ85年の歴史、史上最強のキャッチャーです。素晴らしい技術、そして多くのファンに愛された阿部慎之助。あいさつがあります。よろしくお願いします」
原辰徳監督(左)と並んでファンに勝利を報告する巨人阿部慎之助捕手=東京ドーム
原監督からマイクをつながれ、今季限りで現役を引退する阿部がスピーチを行った。
「まずはじめに、このような試合を企画していただいた巨人軍のみなさま、本当にありがとうございます。そしてこのような試合に付き合っていただきましたラミちゃん、横浜ベイスターズファン。本当にありがとうございます。
もちろん、今日もたくさん慎之助コールをしていただき本当に感謝しています。
今年で現役は終わりますが、これから本当に大事な勝負が残っています。それに向けてまたチーム一丸になって必ず日本一になります。
そのためにまた、みなさんの声援を力にして、したい!そのために今まで以上にご声援ありがとうございます。今日は本当にありがとうございました!」
試合後、優勝トロフィーをファンに向けて掲げる巨人原辰徳監督=東京ドーム
試合後、巨人原辰徳監督がペナント、優勝トロフィーを受け取り、ファンの前で高々と掲げた。
5年ぶりの優勝に[個人的にも一番うれしい優勝でした」と喜んだ。今季の戦いについては「このチームはまだまだ途上。やや頼りないところもあります」と評し「しかし 1つだけ自慢できる。結束力、団結力はジャイアンツ史上でも負けないぐらい最高のチーム」と、「日本一」を目指すことを約束した。
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今季限りで現役を引退する巨人阿部慎之助捕手が、強烈な存在感を見せつけた。「ありがとう慎之助」と銘打たれて行われた今季本拠地最終戦で、「通算406号」となる「7号ソロ」を右翼スタンドへ。15年 5月31日(楽天戦)以来1580日ぶりに先発出場した捕手では、中大の後輩、澤村との名場面も“再現”してみせた。東京ドームが感謝と祝福の拍手に包まれた。
◇ ◇ ◇
打った瞬間-。なんて男だ。引退を表明した打者の打球ではない。安定した下半身。バットをきれいに投げ捨て、確信を持ってダイヤモンドを周回した。中川虎の 146キロ内角球を当然とばかりに捉えた。 233人目から「プロ通算406号」。スタンドもベンチも総立ちで 1発に酔いしれた。「感謝しかないです。ありがとう。最高です」と全方向に深々と頭を下げた。
2回表DeNA無死、サインミスをした澤村拓一投手の頭をたたこうと近寄る阿部慎之助捕手だが、笑顔で握手=東京ドーム
「4番 キャッチャー 阿部」。最高の場内アナウンスでムードが高まった。
自ら指名した先発マシソンと熟練のバッテリーを形成。 1回無死 1塁、ソトの 2球目。 153キロ直球のファウルチップが顔面付近に直撃した。一瞬、頭をぐらつかせた。あのときの…。悪夢がよぎるも、笑って、問題なしをアピールした。
2回は鬼の形相でマウンドへ向かった。打者ロペス。サインを出した2番手澤村が固まる。いったん、プレートを外させて、再びサインを出す。タイム。あのときの…。スタンドがざわつく。中大の後輩右腕に、右手を振り上げる。ポカリを覚悟する澤村を…たたくことなく「ありがとう」と右手でがっちり握手。“ 中大バッテリー”で名場面を再現した。
8回表DeNA無死、阿部慎之助捕手はファンの大声援を受けながら交代する=東京ドーム
泣かない引退会見。この日の「ありがとう 慎之助」と銘打たれた一戦でも、ミットで、バットで、キャラクターで、突き抜けた存在感を示した。「プロって、ファンがこうなったらいいな、ああなったらいいなという願いをかなえること。それがプロだと思っている」と19年間、いばらの道を百戦錬磨で駆け抜けてきた。試合後の優勝セレモニーで「これから本当に大事な勝負が残っています。そのためにまた、みなさんの声援を力にして、したい!」と約束。阿部からファンへ-。ありったけの「ありがとう」を最高の「日本一」で伝える。
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まさに千両役者。阿部慎之助捕手は 4回にプロで「406度目のアーチ」をかけた=東京ドーム
今季限りでの現役引退を表明した阿部慎之助捕手が27日、今季の本拠地最終戦となったDeNA最終戦(東京ドーム)に「4番・捕手」として先発。「ありがとう慎之助」と銘打たれた試合で 4年ぶりのスタメンマスクをかぶり、 1イニングを無失点にリードした。打っては 4回に右翼席中段へ「7号ソロ」を放つなど見せ場を作り、最後の「キャッチャー阿部」に自ら花を添えた。
全盛期と変わらない、火を噴くようなライナーを右翼席に突き刺した。 4回だ。阿部が中川虎の 146キロの直球を一閃。慣れ親しんだ本拠地での惜別の一発に、G党は涙、涙で歓声を送った。
「気持ちいいホームランを打たせてもらって、感無量です。全球、真っすぐを投げてきてくれた。申し訳ない、ありがとう、と思っていた」
スタンドの慎之助コールに再度グラウンドに姿をあらわしてファンの声援に応える巨人の阿部慎之助捕手=東京ドーム
これで本塁打を放った投手は 233人となり、「史上2位81位は西武・中村の240人)」。19歳の右腕に感謝した。
4年ぶりに捕手として先発。 1回、自ら先発を望んだマシソンを無失点に好リードした。ファウルチップをマスクに受けるシーンも。 4年前に衝撃で首を痛めて 1塁転向の契機となったのと同様の光景(当時もマウンドにはマシソン)でヒヤリとさせたが、大事には至らず。中大の後輩・神里が 2盗を狙うと、セーフにはなったものの満身の 2塁送球で沸かせた。
2回、DeNA・ホセ・ロペス内野手と抱擁を交わす巨人・阿部慎之助捕手=東京ドーム
2回は澤村が両者の母校、中大の校歌を登場曲に登板。初球のサインが合わずマウンドに歩み寄り、後輩の頭上に右手を振り上げた。2012年の日本シリーズで頭をはたいたシーンを再現するかと思わせたが、笑顔でガッチリ握手し、「ありがとう」。場内を温かい笑いで包むと、 1塁・大城と入れ替わった。
「今はパワハラが問題視されているのでたたかずに終わりました」と笑った。
試合球は「ありがとう慎之助10」と刻印され、ユニホームの右袖には記念のワッペンがつけられた。 8八回の守備についたところで交代のアナウンス。ベンチ前に整列したナインと握手を交わし、イチローの引退試合を思わせる演出で退いた。
8回表の攻撃前に交代でベンチに下がるさいにナインに労われ岡本和真内野手と握手する阿部慎之助捕手=東京ドーム
試合後のリーグ優勝記念セレモニーであいさつはしたが、胴上げなどは辞退。この先にまだ戦いが待っているからだ。
「本当に大事な勝負が残っている。チーム一丸になって、必ず『日本一』になります」 マイクでファンに誓った。最後まで戦力としてチームに貢献する。涙は「日本一」までとっておく。
■ 2番手で登板した巨人・澤村拓一投手
「甲子園でキャッチボールをしたときに『またひっぱたきやるか?』という話だった。ひっぱたかれる予定だったんですけど、握手で『ありがとう』といわれたときは試合中だったけど、涙腺がちょっと危なかったですね」
■ 3番手で登板した中大出身の巨人・鍬原拓也投手
「こういう試合で投げることはうれしかった」
DeNAに勝利し、声援に応える巨人・阿部慎之助捕手と原辰徳監督=東京ドーム
■ 4番手で登板した中大出身の巨人・鍵谷陽平投手
「自分の野球人生の中でもいい経験になってよかった。なかなかこういうことはできない。中大でつなげたのはうれしかった」
■来日初先発で阿部とバッテリーを組んだ巨人・スコット・マシソン投手
「緊張はあったけど、楽しかった。野球人生の中で最高のキャッチャーに投げられたことが光栄です」
■ 4回に本塁打を打たれたDeNA・中川虎大投手
「憧れの選手。本塁打を打たれて悔しい気持ちもあったが、対戦できて楽しいという気持ちの方が強かった」
■中大の後輩で 1回に阿部慎之助捕手から 2盗に成功したDeNA・神里和毅外野手
「“完璧なスタート切ってんじゃねーよ! でもお前はまだ先があるから許す”と言われました。偉大な先輩でした」
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巨人阿部慎之助捕手の母校、中大出身の後輩リレーが実現した。
2回から10学年下の澤村が中大校歌をバックに登場。 3者連続の空振り三振を奪い、圧倒した。 3回は17学年下の鍬原、 4回は12学年下の鍵谷が登板。
鍬原はDeNAソトに「先制2ラン」を浴びたが、鍵谷は 7球で 3者凡退に抑え、大先輩の花道を飾った。
▽巨人澤村拓一投手( 2回から登板し 1回を無失点)
「今でも辞められることが信じられません。大学からお世話になった先輩だし、プロに入ってからも憧れの存在でした。(あのシーンについて)甲子園でキャッチボールをしたときに『もう 1度再現したいね』と打ち合わせをしていました。たたかれると思ったら、握手され『ありがとう』と言われ泣きそうになりました。必ず『日本一』になり恩返ししたい」
2回、巨人「2番手」で登板し力投した澤村拓一投手=東京ドーム
▽巨人鍬原拓也投手( 3回から登板。DeNAソトに「2ラン」を浴び 1回 2失点)
「こういう試合で投げることはうれしかった。ただ、そこで抑えられなかったことは実力不足です。(阿部さんとの思い出は)入団時の新聞の対談企画で阿部さんが色紙に『一緒にお立ち台!』という目標を書いてくれたんですがその目標はまだ達成できていない。それが心残りですね」
▽巨人鍵谷陽平投手( 4回から登板し 1回無失点)
「阿部さんと一緒にプレーできたこと、また今日のような特別な試合に登板できたことは、僕の人生の宝物です。 1日でも、 1試合でも多く阿部さんとプレーできるよう、明日からまた頑張ります」
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巨人澤村拓一投手が母校中大の大先輩へ感謝の快投を見せた。
2回、中大校歌をバックに登場。12年日本シリーズと同じシーンを再現し、サインが合わず阿部慎之助捕手から頭をたたかれる寸前で握手を求められ「『ありがとう』と言われ、試合中でしたが泣きそうになった。僕にとって神様みたいな存在なので」。 3者連続空振り三振を奪い、鍬原拓也投手、鍵谷陽平投手と「中大リレー」へとつなげた。
2回表DeNA無死、阿部慎之助捕手は澤村拓一投手の頭をたたこうと近寄るが(左)、笑顔で握手=東京ドーム
今季限りで現役を引退する巨人阿部慎之助捕手が、強烈な存在感を見せつけた。「ありがとう慎之助」と銘打たれて行われた今季本拠地最終戦で、「通算406号」となる「7号ソロ」を右翼スタンドへ。15年 5月31日(楽天戦)以来1580日ぶりに先発出場した捕手では、中大の後輩、澤村との名場面も“再現”してみせた。東京ドームが感謝と祝福の拍手に包まれた。
打った瞬間-。なんて男だ。引退を表明した打者の打球ではない。安定した下半身。バットをきれいに投げ捨て、確信を持ってダイヤモンドを周回した。中川虎の 146キロ内角球を当然とばかりに捉えた。 233人目から「プロ通算406号」。スタンドもベンチも総立ちで 1発に酔いしれた。「感謝しかないです。ありがとう。最高です」と全方向に深々と頭を下げた。
「4番 キャッチャー 阿部」。最高の場内アナウンスでムードが高まった。 自ら指名した先発マシソンと熟練のバッテリーを形成。 1回無死 1塁、ソトの 2球目。 153キロ直球のファウルチップが顔面付近に直撃した。一瞬、頭をぐらつかせた。あのときの…。悪夢がよぎるも、笑って、問題なしをアピールした。
2回は鬼の形相でマウンドへ向かった。打者ロペス。サインを出した「2番手」沢村が固まる。いったん、プレートを外させて、再びサインを出す。タイム。あのときの…。スタンドがざわつく。中大の後輩右腕に、右手を振り上げる。ポカリを覚悟する沢村を…たたくことなく「ありがとう」と右手でがっちり握手。“中大バッテリー”で名場面を再現した。
4回裏巨人一死、右越えに「7号ソロ本塁打」を放った阿部慎之助捕手=東京ドーム
泣かない引退会見。この日の「ありがとう慎之助」と銘打たれた一戦でも、ミットで、バットで、キャラクターで、突き抜けた存在感を示した。「プロって、ファンがこうなったらいいな、ああなったらいいなという願いをかなえること。それがプロだと思っている」と19年間、いばらの道を百戦錬磨で駆け抜けてきた。試合後の「優勝セレモニー」で「これから本当に大事な勝負が残っています。そのためにまた、みなさんの声援を力にして、したい!」と約束。阿部からファンへ-。ありったけの「ありがとう」を最高の「日本一」で伝える。
◆巨人阿部慎之助捕手の「澤村ポカリ」VTR
12年10月28日、北海道日本ハムとの日本シリーズ第 2戦。捕手阿部慎之助が、緊張からか 1回にけん制のサインを見落とした先発澤村拓一投手の頭をマウンド上ではたいた。澤村は渇を入れられた効果? もあり 8回無失点と好投した。
◆巨人阿部慎之助捕手ファウルチップVTR
15年 6月 6日ソフトバンク戦の 9回、投手マシソンの直球をソフトバンク川島が打ったファウルがマスクに直撃。阿部は苦悶(くもん)の表情を浮かべひっくり返った。首痛で翌 7日に出場選手登録を抹消。以降、捕手での出場はなかった。
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試合前、観客に手を振る巨人長嶋終身名誉監督=東京ドーム
巨人長嶋茂雄終身名誉監督が、レギュラーシーズンの本拠地最終戦を生観戦した。今季東京ドームを訪れるのは本拠地開幕戦だった 4月 2日の阪神戦以来。
試合開始前にネット裏のバルコニー席に現れると、大歓声がわき起こった。次女三奈さんに付き添われ、左手を振って声援に応えた。
巨人の監督を務めていた01年、ルーキーだった阿部を開幕スタメンに抜てきした。阿部の引退会見が行われた25日にはコメントを発表。
グランド入りする巨人阿部慎之助捕手=東京ドーム
「19年間、これだけの足跡を残し、期待に応えてくれたことに対し、まずは敬意を表したい。よく頑張った。ただ阿部くんには、ぜひとも伝えたいことがある。それは、まだ、これから大きな、大きな仕事が待ち受けているということだ。後進を指導し、再びジャイアンツのために貢献するという責務が彼にはある。そのためにはしっかりと勉強し、これまで学べなかったことや、あまり関心がなかったことにも目を向けて欲しい。好奇心と向上心は必ずや指導に役立つからだ」とねぎらった。
リーグ優勝の祝福とともに、愛弟子の節目を自ら球場に足を運んで見守った。
ファンの声援に応える長嶋茂雄巨人終身名誉監督=東京ドーム
レギュラーシーズンの本拠地最終戦を生観戦した巨人長嶋茂雄終身名誉監督が、コメントを発表した。 今季限りで引退する阿部慎之介捕手に「7号ソロ」が飛び出し、坂本勇人内野手の「40号ソロ」、炭谷銀仁朗捕手の「満塁本塁打」と見どころ満載の展開で、試合中盤にリードを奪った。
写真に納まる左から原辰徳監督、長嶋終身名誉監督、阿部慎之助捕手=東京ドーム
「久しぶりのドームだったけれど、やっぱり現場はいいね。ワクワクしたよ。試合前だというのに、入り口には原監督と阿部くんまで迎えに来てくれて、本当に驚いた。まさにサプライズだよ。感動したよ。思わず 2人をぎゅっと引き寄せて、抱きしめてしまった。スタンドの雰囲気もいつもと違うのはすぐに分かった。ただそんな試合でホームランを打ってしまう阿部くんは、やっぱり大したものだよ。(強運を)持ってるな」
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1回表DeNA一死 1塁、神里和毅外野手の盗塁で 2塁に送球する巨人阿部慎之助捕手、左は佐野=東京ドーム
巨人阿部慎之助捕手が盗塁を許したDeNA神里にも愛情たっぷりの“ムチ”を入れた。
相手チームで中大の後輩が、 1回一死 1塁から 2盗を決められ「大学の後輩の神里が抜群のスタートを切った。こういう子たちが、ゆとり世代か」と笑いを誘った。同じく中大後輩の澤村にはマウンドで“ポカリ未遂”でとどめ「どこの社会も全体的にパワハラが問題視されている。世間がこうなったらできない。最後はたたかずに終わった」と、ここでも笑いを誘った。
2回表DeNA無死、マウンドで澤村拓一投手と握手を交わし交代する阿部慎之助捕手は右翼席のファンの声援に応える=東京ドーム
むろん、阿部本人も体を張ってファンを楽しませた。捕手でスタメン出場し、先発マシソンの 153キロをファウルチップしたソトの打球を顔面付近で食らい「運命かなと思った。しっかりとファウルチップを食らって。でも、大事には至らなくて良かった」と最後も笑い飛ばした。
▽DeNA神里和毅外野手(スタメンマスクをかぶった中大の先輩・阿部慎之助捕手から 2盗)
「阿部さんが 1塁の守備に変わられた時に『完璧なスタートを切ってんじゃねーよ』と言われて(笑い)。本当に偉大な先輩です」
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4回裏巨人無死、「ソロ本塁打」を放った坂本勇人内野手は笑顔でナインの出迎えを受ける=東京ドーム
巨人坂本勇人内野手が阿部との“共演”で大台に到達した。
2点を追う 4回、DeNA中川虎の初球の直球を捉え左翼席へ「40号ソロ」。球団生え抜きの右打者では68年長嶋茂雄(現終身名誉監督)の「39本」を51年ぶりに更新した。
▼坂本勇人内野手が初の「40号」。巨人で「シーズン40本」以上は王「13度」、松井「3度」、ラミレス「2度」、ローズ、小久保、李承燁(イ・スンヨプ)、阿部に次いで 8人目(「23度」目)。右打者の本塁打は10年ラミレスの「49本」が最多だが、球団生え抜きでは68年長嶋の「39本」を上回る新記録となった。また、遊撃手の「シーズン40本」以上は85年宇野(中日=41本)以来、史上 2人目。28日の最終戦で遊撃手のシーズン最多本塁打を狙う。