●今季限りで阪神を退団する鳥谷敬内野手(38)が16年間プレーしたタイガースでの最終戦を終えた。 8月に球団から「引退勧告」を受けたが、「現役続行」を決断。試合後は虎党への感謝と「新しい野球人生」への決意を語った。鳥谷敬内野手に対して、複数球団が獲得調査を進める可能性がある。長年自主トレを共にした井口資仁監督(44)との縁も注目されるロッテは鈴木大地内野手(30)が「国内FA権」を取得しており、内野全ポジションを守れるチームリーダーの動向次第では鳥谷獲得に向かう可能性が十分ある。 2遊間を守れる選手では北海道日本ハム中島卓也内野手(28)も今季「国内FA権」を取得し、権利行使の有無を熟考中。ヤクルトから「戦力外通告」を受けた大引啓次内野手(35)も「現役続行」を視野に入れている。これらの選手の動向も、鳥谷の移籍先に影響を与えそうだ。東京生まれ、東京育ち。関西の文化に戸惑った入団直後が懐かしい。愛され、時にはたたかれ、ラストは涙され、ついに16年間の縦じま生活に別れを告げる。また、難解なチャレンジが始まる。それなのにどこかワクワクしてしまうところが、最後まで鳥谷らしい。
●ピアース・ジョンソン投手(28)はCSで登板することなくシーズンを終えた。夫人の出産に立ち会って11日に再来日し、12日はブルペンで調整しながらベンチ外。都内で取材に応じ、初めて日本で過ごしたシーズンに笑顔で振り返った。レギュラーシーズンで58試合に登板し「防御率1.38」。「リーグ2位」の「42ホールドポイント」を挙げた。夫人の出産で一時帰国していたこともあり、CSでの登板機会はなかったが、チームの勝利に大きく貢献した。来日 1年目ながら成績を残せた理由に、メジャーの時と比べしっかりストライクを投げられたと話し分析した。またもう 1つの理由にバックで守った野手陣、バッテリーを組んだ梅野隆太郎捕手(28)の名前を挙げた。投手をリズムよく投げさせる技術、何度も盗塁を阻止した「梅ちゃんバズーカ」を絶賛した。今季「123補殺」で「シーズン日本記録」を樹立し、「セ・リーグ2位」の「盗塁阻止率0.370(1位は巨人・小林の0.419)」を誇る虎の正妻の働きに感謝した。何度も感謝の言葉を述べた。来季も「虎のジョンソン」であってほしい。
●阪神が秋季キャンプの臨時コーチとして招へいする元中日で「通算219勝」の山本昌氏(54=野球評論家)が14日、東海テレビの情報番組「ニュースOne」に生出演後、受諾することを明言。技術面だけではなく、“夜間講義”でメンタル面の強化にひと肌脱ぐことを約束した。どんな苦境にも動じない。そんな心臓があれば、虎が誇る投手陣はさらに強くなる。東海地区のローカル情報番組に生出演した山本昌氏が、激アツの所信表明をした。スーツに身を包み、秋季キャンプの臨時コーチを受諾することを明言した。旧知の仲である矢野燿大監督(50)からのオファーに快諾。多忙なスケジュールを縫い、高知・安芸に飛ぶことを決めた。大きな体を引き締めながら、自らのミッションについて明かした。中日で「通算219勝を」あげた山本昌氏だが、決して平らな道のりではなかった。プロ入り当初は制球難が目立ち、当時の星野仙一監督(70歳没)から告げられたのは留学。米フロリダ州ベロビーチにキャンプ地があるドジャースに派遣された。そこで代名詞であるスクリューボールを覚え、50歳まで現役へ-。何がどうきっかけになるか、わからない。心が折れたら、その時点で負け。だからプロ入り 7年目で初の未勝利に終わった藤浪晋太郎投手(25)についても全面サポートを約束した。過去にテレビ番組で「阪神愛」を語ったこともある。今季の「チーム防御率3.46」は12球団トップ。山本昌氏がさらなる投手王国を作り上げる。
●藤浪晋太郎投手が巨人戦(サンマリン)の 6回から「2番手」で登板し、 1回無安打無失点。今季課題としていた右打者への制球も乱れることなく、最速 158キロの直球で押し込んだ。 2軍戦ではあるが、前日13日に「クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ」で虎が敗れた巨人を相手に激変。うなりをあげていた。バシッという乾いたミットの音が響くと、スタンドがざわめいた。中継ぎとして宮崎で 3度目の登板。 1回をパーフェクトに抑えた藤浪に、軽やかな足取りが戻っていた。充実した表情がすべてを物語っていた。 1軍メンバーはこの日からしばらく羽を休め、今月下旬から再び動き出す。戦力になれなかった悔しさからの「G倒」。節目となるに違いない。
記事をまとめてみました。
今季限りで退団する鳥谷敬内野手に対して、複数球団が獲得調査を進める可能性がある。
長年自主トレを共にした井口監督との縁も注目されるロッテは鈴木が「国内FA権」を取得しており、内野全ポジションを守れるチームリーダーの動向次第では鳥谷獲得に向かう可能性が十分ある。 2遊間を守れる選手では日本ハム中島も今季「国内FA権」を取得し、権利行使の有無を熟考中。
ヤクルトから「戦力外通告」を受けた大引も「現役続行」を視野に入れている。これらの選手の動向も、鳥谷の移籍先に影響を与えそうだ。
巨人に敗れ球場を引き揚げる鳥谷敬内野手=東京ドーム
今季限りで阪神を退団する鳥谷敬内野手が16年間プレーしたタイガースでの最終戦を終えた。
「クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ」第4戦。巨人に 3点リードされた 9回ニ死、代打でニゴロに倒れて19年シーズン最後の打者となった。 8月に球団から「引退勧告」を受けたが、「現役続行」を決断。試合後は虎党への感謝と「新しい野球人生」への決意を語った。
◇ ◇ ◇
オレンジ色の紙テープが一斉に投げ込まれる。少数派の悲鳴が歓喜の雄たけびにかき消されていく。終わった。本当に終わった。
「16年間、あっという間でした」
鳥谷は現実を受け止めるかのように表情を固め、 3塁ベンチに走って消えた。
虎最終打席の舞台は宿敵の本拠地、東京ドーム。 3点を追う 9回ニ死から代打登場すると、敵味方関係なく大歓声で迎えられた。
「最後もそうですけど、どんな時も声援をくれた。感謝しています」
虎党への思いをバットに込め、デラロサの 159キロを押し返した。 2ゴロ。終戦。「いろんな人の支えがあって今日まで来られました」。最後は穏やかな表情で言葉を並べた。
8月29日の朝、球団から「引退勧告」を受けた。甲子園の中日戦が雨で流れた夜、自宅に戻ると子供 5人をリビングに集めた。
9回表阪神二死、代打で出場し 2ゴロに倒れた鳥谷敬内野手=東京ドーム
「パパ、クビになった」
いつもは強気な次男でさえ言葉を失った。
「えっ…辞めるの?」
今にも泣きだしそうな子供たちに約束した。
「大丈夫。また野球できるように頑張るから」
顔面死球で鼻骨を折った時も、レギュラーの座を奪われた時も、いつだってはい上がる姿勢で生き様を伝えてきた。
「子供は誰だって、親がプレーしている姿を見ていたいものだから」
子が願うのであれば、父親はどんな困難にも立ち向かっていける。
5年契約最終年の今季は不調も響き、一気に出番が激減した。心身ともに追い詰められていく中、ふと思い出した言葉がある。
「サラリーマンだったら、そんなことしょっちゅうだぞ」
チーム状況など環境の激変もあって大きく立場が変わっていった数年前、何げない雑談の中で父からかけられた言葉だ。周りのせいにはしない。日々、ベストを尽くし続けた。
もちろん、プロは結果がすべて。開幕後、「進退」の 2文字が頭から離れることはなかった。 2軍に落としてください-。何度願い出ようとしたことだろう。
「なんか引退って、すべてが終わった感じがして悲しい言葉だよな。でも引退を転職って考えたら、すごく前を向ける気もする」
17年 5月、フェイスガードをつけて代打出場した鳥谷敬内野手=明治神宮野球場
そう寂しそうに笑ったこともある。
38歳。髪の根元には白色も現れた。身を引くべきか。あがくべきか。周囲の声は嫌でも耳に入ってきた。「タイガースで終わってほしい」。感謝した。「もう限界だろう」。負けん気が騒いだ。
想像を絶する苦悩の中、愛妻たち家族から送られた言葉は今も忘れない。「まだ動けるなら、やればいいじゃない」。救われた。「子供にいつも逃げるなって言ってきたから」。最後は父の覚悟が、現役続行といういばらの道を選ばせた。
「この先どうなるか分からないけど、自分がやってきたことを信じて、新しい野球人生を頑張ります」
東京生まれ、東京育ち。関西の文化に戸惑った入団直後が懐かしい。愛され、時にはたたかれ、ラストは涙され、ついに16年間の縦じま生活に別れを告げる。
「『阪神タイガースの鳥谷』じゃなく、ただの『鳥谷』になった時にどうなるか」
また、難解なチャレンジが始まる。それなのにどこかワクワクしてしまうところが、最後まで鳥谷らしい。
球場を引き揚げるピアース・ジョンソン投手=東京ドーム
ピアース・ジョンソン投手はCSで登板することなくシーズンを終えた。
夫人の出産に立ち会って11日に再来日し、12日はブルペンで調整しながらベンチ外。右腕は「 2週間くらい空いたというのもありますし、時差とかも踏まえて体調的に万全ではなかったので」と説明した。試合前練習では肘の内側を伸ばしながらトレーナーやコーチらと話し込む場面もあった。レギュラーシーズン58試合で「防御率1.38」、「リーグ2位」の「42ホールドポイント」を挙げた来日 1年目を「監督、コーチ、首脳陣の方々、チームメートに出会えて、想像もしていなかった素晴らしいシーズンを過ごせた」と振り返った。
帰国前、都内のホテルで会見するピアース・ジョンソン投手=都内のホテル
ピアース・ジョンソン投手が14日、米国へ帰国した。都内で取材に応じ、初めて日本で過ごしたシーズンに「本当に今年の 1年は、自分の今までの野球人生の中で、一番楽しかった 1年と言えると思う」と笑顔で振り返った。
レギュラーシーズンで58試合に登板し「防御率1.38」。「リーグ2位」の「42ホールドポイント」を挙げた。夫人の出産で一時帰国していたこともあり、CSでの登板機会はなかったが、チームの勝利に大きく貢献した。来日 1年目ながら成績を残せた理由に、メジャーの時と比べしっかりストライクを投げられたと話し「自分自身、全く言葉も通じない新しい環境に飛び込んだことで、より自分自身を見直して、練習だったり取り組みをしっかりと見直したところが大きいのかなと思う」と分析した。
帰国前、都内のホテルで会見を終えピアース・ジョンソン投手は報道陣に手を振る=都内のホテル
またもう 1つの理由にバックで守った野手陣、バッテリーを組んだ梅野の名前を挙げた。「特に梅野君は本当に、皆さんが思ってる以上に評価されるべきというか、本当に彼が成しえたことは、本当に素晴らしいことだと思う」と、投手をリズムよく投げさせる技術、何度も盗塁を阻止した「梅ちゃんバズーカ」を絶賛した。
来季の去就については「まだ来年のことは具体的に何も決まってないので、何も言えないです」としたが、「本当にチームメートといる時間が楽しくて、それが一番思い出に残っている」と充実した時間を過ごした様子。グラウンド外では大阪城や姫路城、松山城といった城や寺院などにも足を運び、と日本の文化にも積極的に触れたという。
そして、大きな声援を送り続けた阪神ファンには「最高でしたね。あんな応援の中で野球出来るって本当に幸せ」と感謝。来季も阪神のユニホームを着た助っ人が見たい。
爽やかな笑顔で帰国の途についたピアース・ジョンソン投手=都内のホテル
ピアース・ジョンソン投手が14日、成田空港から米国に帰国した。今季からの単年契約。球団サイドは更新に向けて尽力しているが、自らの去就を問われると「何も決まっていない」と明言を避けた。今季58試合に登板した絶対的セットアッパーよ、虎に残ってくれ~!
来日 1年目で大車輪の活躍を見せたジョンソンが、米国に帰国した。東京都内で取材に応じた右腕は爽やかな笑顔をみせながらも、自らの去就については最後まで明言しなかった。
「まだ来年のことは具体的に何も決まっていないので、何も言えないですけど…。ことし 1年間の自分への対応というか、チームに感謝したいと思っています」
来年もタテジマに袖を通すのか、メジャー復帰か、まさかの他球団への流出か。今季からの単年契約。もちろん球団サイドは更新する方針を固めているが、そのボールはジョンソンの懐にある。
今季セットアッパーとして58試合に登板し「2勝3敗、防御率1.38」。開幕から好スタートを切り、 5月 8日のヤクルト戦(神宮)で初失点するまで「16試合連続無失点」。力のこもった直球と、代名詞の独特の軌道を描くカーブとのコンビネーションで打者を翻弄した。
巨人との「CSファイナルステージ」には夫人の出産に立ち会うため出番はなしも、阪神退団となれば一大事。今季「セ・リーグ1位」の「チーム防御率3.46」を支えた投手陣の根幹が崩れることになる。
今季年俸9000万円からのアップは確実。それに加え、ジョンソンは虎党をちょっぴり安心させるコメントも残した。
女房役の梅野隆太郎捕手(左)を絶賛した=阪神甲子園球場
「特に梅野くん。梅野くんの“キャノン”ですね。あの右肩で助けられた部分が大きい。捕手として投手をいいリズムで投げさせることができる。皆さんが思っている以上にもっと評価されるべきというか。彼がなしえたことは本当に素晴らしいことだと思うので」
今季「123補殺」で「シーズン日本記録」を樹立し、「セ・リーグ2位」の「盗塁阻止率0.370(1位は巨人・小林の0.419)」を誇る虎の正妻の働きに感謝した。「今までの野球人生の中で一番楽しかった」。投手は捕手で変わる。自慢のパワーカーブも安心して投げられる。
「信じられないほどの良い成績が残せたかな」
何度も感謝の言葉を述べた。来季も「虎のジョンソン」であってほしい。願いよ、届け-。
★今季のジョンソン
3月29日のヤクルトとの開幕戦(京セラ)で初登板。この試合から「16試合連続」で無失点に抑え、球団の外国人投手による「開幕からの連続試合無失点記録」を更新した。 6月 7日にコンディション不良で選手登録を抹消。同月30日に復帰すると、前半戦の活躍によりオールスターゲームでセ・リーグ中継ぎ部門の「ファン投票1位」で選出。後半戦も安定した投球でCS進出に貢献した。
◇ピアース ジョンソン(Pierce Johnson)
1991年 5月10日生まれ、28歳。米コロラド州出身。ミズーリ州立大から2012年「D1巡目」でカブスに入団。17年 5月19日のブルワーズ戦でメジャーデビュー。昨季はジャイアンツで37試合に登板し「3勝2敗、防御率5.56」。今季は阪神で58試合に登板し「2勝3敗40H、防御率1.38」。 188センチ、91キロ。右投げ右打ち。年俸9000万円。背番号「52」。
“鉄心”教室だ! 阪神が秋季キャンプの臨時コーチとして招へいする元中日で「通算219勝」の山本昌氏(野球評論家)が14日、東海テレビの情報番組「ニュースOne」に生出演後、受諾することを明言。技術面だけではなく、“夜間講義”でメンタル面の強化にひと肌脱ぐことを約束した。
どんな苦境にも動じない。そんな心臓があれば、虎が誇る投手陣はさらに強くなる。東海地区のローカル情報番組に生出演した山本昌氏が、激アツの所信表明をした。
「引退して、 4年が終わるわけですけども、自分がどのような勉強ができたかとか、そういうのを試すにも、伝えるにもいい機会かな、というのもありました」
スーツに身を包み、秋季キャンプの臨時コーチを受諾することを明言した。
「矢野監督から直接(電話で)頼まれたことでもありますし、これは(中日と阪神との)垣根を越えてやるっていう」
旧知の仲である矢野監督からのオファーに快諾。多忙なスケジュールを縫い、高知・安芸に飛ぶことを決めた。秋季キャンプには「(すでに)入っている日程だったり、フルでやれるわけではないんですけども。おそらく10日以上はいける」という。「なるべくね、選手たちにはいろんなことを伝えたいな」。大きな体を引き締めながら、自らのミッションについて明かした。
テレビ番組出演後、取材に応じた山本昌氏。臨時コーチとして、熱い思いを語った=東海テレビ
「ひとつ、阪神側から頼まれたのが、ミーティングで講義をしてくれ、と。『その日を一日、設けてくれ』といわれている」
朝から選手と一緒に汗をかき、日が暮れると今度は脳を鍛え上げる。「考え方であったり、メンタル面は講義で」。“鉄心”のススメを用意しているというわけだ。
中日で「通算219勝を」あげた山本昌氏だが、決して平らな道のりではなかった。
プロ入り当初は制球難が目立ち、当時の星野監督から告げられたのは留学。米フロリダ州ベロビーチにキャンプ地があるドジャースに派遣された。そこで代名詞であるスクリューボールを覚え、50歳まで現役へ-。
何がどうきっかけになるか、わからない。心が折れたら、その時点で負け。だからプロ入り 7年目で初の未勝利に終わった藤浪についても「迷いっていうところはすごく感じるところ。僕の考えなんかもね、伝えて、試すといってくれたら一緒に試したり…」と、全面サポートを約束した。
「自分が前に立って若い選手に伝えたい」
過去にテレビ番組で「阪神愛」を語ったこともある。今季の「チーム防御率3.46」は12球団トップ。山本昌氏がさらなる投手王国を作り上げる。
今春の宜野座キャンプ。山本昌氏は才木浩人投手(背番35)に熱血指導(右は福原忍投手コーチ)=かりゆしホテルズボールパーク宜野座(宜野座村営野球場)
★山本昌氏の今春キャンプ“臨時コーチ”VTR
2月 5日、テレビ番組収録のために阪神の宜野座キャンプを訪問。矢野監督や福原投手コーチら首脳陣と旧知の仲ということもあり、“臨時コーチ”として小野、才木らの質問攻めにも快く応じた。同じ左腕の飯田には自らの代名詞だったスクリューボールについて手ほどきした。「阪神のブルペンはレベルが高いなと思いました」と高評価していた。
◇山本 昌(やまもと・まさ)
本名は山本昌広(やまもと・まさひろ)。1965(昭和40)年 8月11日生まれ、54歳。神奈川県出身。日大藤沢高から84年「D5位」で中日入団。「最多勝」 3度、「ベストナイン」 2度、「最優秀防御率」と「最多奪三振」を 1度ずつ受賞。94年「沢村賞」。2006年には史上最年長で「ノーヒットノーラン」、08年には「通算200勝」。15年にはNPB史上初の「50歳出場」、登板を果たし現役引退。通算成績は 581試合に登板し、「219勝165敗5S、防御率3.45」。 186センチ、87キロ。左投げ左打ち。
フェニックスリーグ<阪神6-0巨人>◇14日◇KIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎
ズバッ! ズバッ! 藤浪晋太郎投手が巨人戦(サンマリン)の 6回から「2番手」で登板し、 1回無安打無失点。今季課題としていた右打者への制球も乱れることなく、最速 158キロの直球で押し込んだ。 2軍戦ではあるが、前日13日に「クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ」で虎が敗れた巨人を相手に激変。来季こそ、頼むで!
うなりをあげていた。バシッという乾いたミットの音が響くと、スタンドがざわめいた。中継ぎとして宮崎で 3度目の登板。 1回をパーフェクトに抑えた藤浪に、軽やかな足取りが戻っていた。
「いい感じで投げられています」
藤浪晋太郎投手が巨人を相手に 1回を完全投球。ようやく光が差し込んだ=KIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎
2軍の“伝統の一戦”。 2- 0の 6回に先発・呂からバトンを受けた。先頭の村上を直球で 2ストライクと追い込むと、鋭い変化球で空振り三振。続く湯浅も直球で 2ゴロにしとめ、立岡には 2球続けてこの日最速の 158キロを計測。最後も威力のある直球で 2ゴロに抑えて、完勝した。
今季は右打者への抜け球が多く、プロ 7年目で初となる「1軍未勝利」の原因にもなった。だが、この日は 2人の右打者(村上、湯浅)に対して大きく制球を乱した場面もなく、テンポよく 3つのアウトを奪った。まるで生まれ変わったかような投球…。観客席からは「なんで 1軍で投げていないの!?」「(球が)速いし、コントロールもいい」と感嘆の声があがった。
しかも相手は「CSファイナルステージ」で負かされた巨人。 1、 2軍の違いはあれども宿敵に勝つためには藤浪の力が必要であることを証明した。
藤浪晋太郎投手の力なくして、「虎のV奪回なし」=KIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎
平田 2軍監督もうれしそうだった。前回登板した12日の西武戦(サンマリン)では追い込んでから直球で勝負しない藤浪の姿勢に首をかしげていたが、今回は「ずっといいよ。(制球も)まとまっていた」とベタ褒め。14日の日本ハム戦(清武第二)では今秋初めて連投させる予定で「最終的にイニングを伸ばしていき、最終的には先発」と改めて語った。
藤浪は「連投だからといって特に(意識することは)ないです」と冷静に話したが、充実した表情がすべてを物語っていた。 1軍メンバーはこの日からしばらく羽を休め、今月下旬から再び動き出す。戦力になれなかった悔しさからの「G倒」。節目となるに違いない。
■藤浪晋太郎投手について香田勲男 2軍投手コーチ
「よかったと思います。(フォームの)バランスもよかったですし」
2018年の悔しい結果を 打ち破 るため、選手・監督・コーチ・スタッフ・フロント、そしてファンの皆さんも全員が、どんな状 況でも「オレ がやってやる」「オレが決めてやる」という強い闘志をもって 1年間戦っていこう。という思 いをスローガンと して表現しています。
※このスローガン・デザ インは 2019年のシーズンロゴとしても展開してまいります。
2019年 公式戦 順位表
2019年 公式戦 日程と 結果 (09月)
2019年 CS日程と 結果 (10月)
クライマックスシリーズ セリーグ日程
日本シリーズ2019 日程
◇公式戦全試合実況速報 公式戦全試合をテキスト速報!タイガース迂遠実 況で 応援気分を盛り上げます。ほかにも対戦中の選手の成績が」一目で分かる「観戦モード」も必見!
◇現場からお届け!トラ番LIVEニュース 主催試合時は、現場から直接ニュ ース を配信! タイガース情報をどこよりもはやく、そうして細やかに。「生」の情報もお届けします!!