●糸原健斗内野手(27)が23日、「出場選手登録を抹消」された。22日に兵庫県内の病院で検査を受け「右手有鉤(ゆうこう)骨の骨折」と診断されていた。今季は21日まで自身最長の「12試合連続安打」を放つなど「打率3割1分」。 7月に入って巻き返したチームの原動力となっていた。18年開幕戦から続いていた連続試合出場は「312」でストップすることになった。
●阪神が 1回、大山悠輔内野手(25)の「2ラン」で先制した。 357日ぶりの 1軍戦登板となった先発 藤浪晋太郎投手(26)は 3回を無失点の立ち上がり。広島は 2点を追う 6回、ホセ・ピレラ内野手(30)が「4号満塁弾」を放ち、逆転に成功した。先発森下暢仁投手(22)は 6回でプロ初の 2ケタ奪三振をマークする力投。広島は逃げ切って「最下位」を脱出した。森下は 6回 2失点で「2勝」目。阪神は「6カード連続勝ち越し」とはいかず、「勝率5割」に戻った。負け投手は阪神藤浪で「1敗」目。阪神が広島に敗れ、引き分けをはさみ続けていた連勝が「5」でストップ。広島 3連戦は「1勝1敗1分け」となり、「6連続カード勝ち越し」も逃した。藤浪晋太郎投手が今季初登板初先発。 1回に大山悠輔内野手が「6号2ラン」で先制点をプレゼント。藤浪も苦戦しながら 5回までは無失点に抑えていたが、 6回に二死満塁のピンチを迎え、ピレラに「逆転満塁本塁打」を浴びた。 7回途中 4失点で降板し、今季「初黒星」を喫した。 8回には、この日 1軍復帰した藤川球児投手(40)が「3番手」で登板。21日に40歳になってからの初登板を 1回無失点で終えた。 7回には右臀部(でんぶ)の張りでベンチ外が続いていたジャスティン・ボーア内野手(32)が、 4試合ぶりに復帰し代打で四球を選ぶなど、戦列を離れていた選手が戻ってきたのは敗戦の中の光明だった。矢野燿大監督(51)の勝負をかけた攻撃も勝利に届かなかった。連勝は「5」で止まったが、甲子園で続いた13試合で「9勝3敗1分け」ともり返した。24日からは敵地ナゴヤドームでの中日 3連戦。ビジターでも白星を積み上げていきたい。
● 663日ぶりの勝利を目指して先発した藤浪晋太郎投手は、 7回途中 4安打 4失点、 6四球で降板。 2点のリードを許し、「2番手」望月惇志投手(32)にマウンドを譲った。 5回まで無失点も 6回に落とし穴。「6番」ピレラに「逆転満塁本塁打」を浴び、復活星とはならなかった。セットポジションでの投球。初回、初球は 151キロ直球から入った。先頭西川龍馬外野手(25)は遊ゴロに打ち取るも、「2番」安部友裕内野手(31)から連打を浴びて一死 1、 3塁のピンチ。ここで「4番」鈴木誠也外野手(25)を 154キロ直球で詰まらせて遊ゴロ併殺に打ち取り、無失点で立ち上がった。その裏に「4番」大山の「先制2ラン」で援護点をもらった。 2回は 2四球で再び得点圏に走者を背負うも、後続を断った。 3回は「1番」からの好打順を 9球で 3者凡退。 4回も先頭鈴木誠を四球で出すが、「5番」松山竜平内野手(34)を遊ゴロ併殺。この回も結果的に打者 3人を 8球で打ち取った。 5回も「7番」會澤翼捕手(32)からを10球で 3者凡退に退け、勝ち投手の権利を得た。しかし 6回は先頭西川に中前打を許し、一死から 2者連続四球で満塁のピンチを招いた。「5番」松山は見逃し三振に斬るも、ピレラへの 2球目だった。この日89球目、外角への 154キロ直球を捉えられ、右翼ポール際に運ばれた。「逆転の4号グランドスラム」。ここまで粘ってきたが、一振りに泣いた。 1軍登板は先発した19年 8月 1日(甲子園)以来、 357日ぶり。18年 9月29日以来の「勝ち星」を目指したマウンドだった。昨年はプロ 7年目で自身初めて未勝利と、悔しいシーズンとなった。背水の覚悟で臨んだ今季は 3月下旬、「新型コロナウイルス」に感染。 5月下旬には遅刻が理由で 2軍降格となった。右胸の筋挫傷など試練を乗り越え、ようやくつかんだ 1軍登板。期待の右腕の投球に注目が集まったが、悔しいマウンドとなった。次回は30日の敵地ヤクルト戦となる見込み。今度こそ、復活を仲間と分かち合いたい。
●「4番」が復活をかける右腕を強力援護だ。大山悠輔内野手が、 1回二死 1塁の第 1打席で、広島森下から先制の「6号2ラン」を放った。変化球を捉えた打球はバックスクリーン左へ。この時点で「チーム単独トップ」となる 1発で、 357日ぶりに 1軍登板した先発藤浪を後押しした。力投する藤浪に贈るアーチだった。今季初登板だった右腕とは、同じ94年生まれ。藤浪は高卒、大山は大卒で同じ「1位指名」で阪神に入った。藤浪が逆転を許して決勝弾にはならなかったが、 357日ぶりに 1軍マウンドに立った盟友の背中を押す 1発だった。試合前までは、ホームランを打てば今季「5戦5勝」だったが不敗神話はストップ。それでも 6回に左前打を放ち、今季 7度目の複数安打で打率は「3割3分8厘」と好調を維持している。規定打席数にわずかに届いていないが、打点もチームトップの「15」で「4番」の仕事を果たし続けている。24日からの中日 3連戦は前回「3連敗」した敵地での戦い。大山がお返しの勝利を運ぶ。
●阪神キャプテン代行の北條史也内野手(25)が「2番・遊撃」で 2日の中日戦(ナゴヤドーム)以来、15試合ぶりにスタメン出場も 3打数無安打だった。試合前には矢野監督から離脱した糸原に代わり、代行キャプテンに任命されたが、この日は 3打数無安打。 7回二死 1、 3塁の好機で代打・ボーアを送られてベンチに下がった。 6回のピンチでは同期の藤浪にマウンドへ声をかけにいったが、バットで援護できなかった。守備でも 1失策があり、 7回に代打を送られた。
●右臀部(でんぶ)の張りで 3戦連続で欠場したジャスティン・ボーア内野手が、 4試合ぶりにベンチ入りして 7回に代打で出場した。二死 1、 3塁の場面でアニメ「ドラゴンボールZ」のテーマ曲に乗って登場すると、ファンから拍手で迎えられた。広島の左腕ヘロニモ・フランスア投手(26)から四球を選んでチャンスを拡大。離脱するまで「5本塁打13打点」と打線の中心として活躍していた助っ人に、矢野監督も戦列復帰を喜んだ。スタメン復帰も近そうだ。
●望月惇志投手がギリギリの場面で踏ん張った。 2点ビハインドの 7回無死 1、 2塁で藤浪を救援し、西川、安部を打ち取り二死 2、 3塁にこぎつけた。堂林翔太外野手(28)への 5球目はワンバウンドになり、 3塁走者田中広がホームへ。だが梅野隆太郎捕手(29)がミットで止めて前へこぼれた球を拾いタッチアウト。女房役に感謝した。。中 7日の出番も、今季初登板から 3試合無失点だ。
●藤川球児投手が 1軍昇格即日登板で 1回を無失点に抑えた。右肩のコンディション不良による 2軍調整を終えて 1軍選手登録された藤川球児投手が、 2点ビハインドの状況でマウンドへ上がった。 8回から「3番手」で登板。先頭のセ・リーグ首位打者を快走する堂林を 146キロ直球で右飛。続く「4番」鈴木誠には右前打を許し、「5番」松山には四球。一死 1、 2塁とピンチを招いたが、 6回に「逆転満塁弾」を放っているピレラを見逃し三振に斬った。その後暴投で二死 2、 3塁としたが、「7番」會澤を空振り三振に取って「0封」。昇格即の仕事でバトンをつないだ。藤川は今季 6試合目で初めて 8回のマウンドへ上った。ビハインドでの登板も今季初めてとなった。開幕から守護神を任されていた藤川は 5試合に登板して「0勝2敗2セーブ、防御率15.75」だった。制球に苦しんで 4試合で失点した。11日に 2度目のセーブ機に失敗し、翌12日に出場選手登録を外れていた。悔しい敗戦の中でも、守護神の復帰は今後に向けた明るい材料の 1つ。あと「5つ」としている「日米通算250セーブ」のカウントダウンも再び始まる。
●阪神は先発青柳晃洋投手が24日中日戦(ナゴヤドーム)で 2週連続の竜退治だ。前回17日は中日エース大野雄と甲子園で投げ合い、 7回 1失点で「チーム最多3勝目」。今回も大野雄大投手(31)との投げ合いで、甲子園で調整後に意欲を示した。前回対戦した17日(甲子園)は 7回 4安打 1失点で白星。今季は 4試合で「3勝1敗、防御率1.50」と好調を維持しているが気を引き締めた。
●阪神は23日、本拠地甲子園球場で 8月上旬に主催する 5試合で、「新型コロナウイルス感染対策」のため、観客上限を当初の 1万8000人から変更し、5000人を維持すると発表した。
記事をまとめてみました。
<阪神 2- 4広島>◇ 5回戦◇阪神 3勝 1敗 1分◇23日◇阪神甲子園球場
糸原健斗内野手が23日、「出場選手登録を抹消」された。22日に兵庫県内の病院で検査を受け「右手有鉤(ゆうこう)骨の骨折」と診断されていた。
糸原は22日広島 4回戦(甲子園)の試合中に負傷し、途中交代。球団によると、この日は静養に努めたという。
今季は21日まで自身最長の「12試合連続安打」を放つなど「打率3割1分」。 7月に入って巻き返したチームの原動力となっていた。18年開幕戦から続いていた連続試合出場は「312」でストップすることになった。
阪神糸原健斗内野手=沖縄県宜野座・かりゆしホテルズボールパーク宜野座 (2020年 2月 6日撮影)
阪神が 1回、大山の「2ラン」で先制した。 357日ぶりの 1軍戦登板となった先発藤浪は 3回を無失点の立ち上がり。
広島は 2点を追う 6回、ピレラが「4号満塁弾」を放ち、逆転に成功した。先発森下は 6回でプロ初の 2ケタ奪三振をマークする力投。
広島は逃げ切って「最下位」を脱出した。森下は 6回 2失点で「2勝」目。阪神は「6カード連続勝ち越し」とはいかず、「勝率5割」に戻った。負け投手は阪神藤浪で「1敗」目。
6回表広島二死満塁、ホセ・ピレラ内野手は右越え逆転満塁本塁打を放った=阪神甲子園球場
阪神が広島に敗れ、引き分けをはさみ続けていた連勝が「5」でストップ。広島 3連戦は「1勝1敗1分け」となり、「6連続カード勝ち越し」も逃した。
藤浪晋太郎投手が今季初登板初先発。 1回に大山悠輔内野手が「6号2ラン」で先制点をプレゼント。藤浪も苦戦しながら 5回までは無失点に抑えていたが、 6回に二死満塁のピンチを迎え、ピレラに「逆転満塁本塁打」を浴びた。 7回途中 4失点で降板し、今季「初黒星」を喫した。
8回には、この日 1軍復帰した藤川球児投手が「3番手」で登板。21日に40歳になってからの初登板を 1回無失点で終えた。 7回には右臀部(でんぶ)の張りでベンチ外が続いていたジャスティン・ボーア内野手が、 4試合ぶりに復帰し代打で四球を選ぶなど、戦列を離れていた選手が戻ってきたのは敗戦の中の光明だった。
交代を告げた矢野燿大監督=阪神甲子園球場
矢野燿大監督の勝負をかけた攻撃も勝利に届かなかった。
2点を追う 7回。先頭の陽川が中前打で出塁すると、次打者として木浪に代え、代打原口をコール。一死後には代打中谷。二死 1、 3塁ではこの日からベンチに入ったボーアを代打で送り出した。出塁した中谷とボーアには代走も送って勝負をかけた。ただ二死満塁からサンズが空振り三振に倒れ、得点には結びつかなかった。
連勝は「5」で止まったが、甲子園で続いた13試合で「9勝3敗1分け」ともり返した。24日からは敵地ナゴヤドームでの中日 3連戦。矢野監督は「またちょっと(甲子園を)離れますけど、今までの戦いを継続して、タイガースらしい野球をしていきます」。ビジターでも白星を積み上げていきたい。
7回途中 4失点で降板しベンチで交代した望月惇志投手に拍手を送る藤浪晋太郎投手=阪神甲子園球場
阪神の連勝が「5」で止まり、「6カード連続勝ち越し」はならなかった。初回に「4番」大山が先制の「6号2ラン」。 5回まで 2- 0でリードしていたが、 6回に先発藤浪が広島ピレラに「満塁本塁打」を浴びて逆転された。 7回には代打 3人、代走 2人を送り出す攻めをみせたが勝利には届かず。貯金がなくなり、「勝率5割」に戻った。試合後の矢野燿大監督の主なコメントは以下の通り。
-藤浪の投球は
矢野監督 立ち上がりから晋太郎らしく、腕を振って投げてくれた。勝負にいった結果なんでね、 6回は。勝ち投手の権利もあり、ピンチを背負って力みももちろんありましたけど、勝負にいった結果。それは仕方ないと思っています。
- 7回の続投は今後への期待も込めて
矢野監督 それもありますけど、チーム全体のことを考えて。
試合後、ファンにあいさつする矢野燿大監督(左)=阪神甲子園球場
-打線は追加点が欲しかった
矢野監督 いい投手なんでね、そんなに簡単に取れない状況でしたけど。(大山)悠輔もすばらしいホームランを打ったんで、どこかでもう1点、もしくは追加点というのを取りたかったというのはありますけど、みんな何とか崩そうと頑張ってくれた。
- 8回は藤川
矢野監督 まずスタートしてゼロでいけたというのは大きいと思います。球児自身もまた落ち着いてやれるんじゃないですかね。
-明日から敵地
矢野監督 またちょっと(甲子園を)離れますけど、今までの戦いを継続して、タイガースらしい野球をしていきます。
663日ぶりの勝利を目指して先発した藤浪晋太郎投手は、 7回途中 4安打 4失点、 6四球で降板。 2点のリードを許し、「2番手」望月にマウンドを譲った。 5回まで無失点も 6回に落とし穴。「6番」ピレラに「逆転満塁本塁打」を浴び、復活星とはならなかった。
セットポジションでの投球。初回、初球は 151キロ直球から入った。先頭西川は遊ゴロに打ち取るも、「2番」安部から連打を浴びて一死 1、 3塁のピンチ。ここで「4番」鈴木誠を 154キロ直球で詰まらせて遊ゴロ併殺に打ち取り、無失点で立ち上がった。
その裏に「4番」大山の「先制2ラン」で援護点をもらった。 2回は 2四球で再び得点圏に走者を背負うも、後続を断った。 3回は「1番」からの好打順を 9球で 3者凡退。 4回も先頭鈴木誠を四球で出すが、「5番」松山を遊ゴロ併殺。この回も結果的に打者 3人を 8球で打ち取った。 5回も「7番」會澤からを10球で 3者凡退に退け、勝ち投手の権利を得た。
しかし 6回は先頭西川に中前打を許し、一死から 2者連続四球で満塁のピンチを招いた。「5番」松山は見逃し三振に斬るも、ピレラへの 2球目だった。この日89球目、外角への 154キロ直球を捉えられ、右翼ポール際に運ばれた。「逆転の4号グランドスラム」。ここまで粘ってきたが、一振りに泣いた。
藤浪晋太郎投手は 5回 2安打無失点と好投を続ける=阪神甲子園球場
続投した 7回のマウンド。先頭の「8番」田中広を北條の失策で出塁を許し、代打野間には四球。無死 1、 2塁となったところで交代となった。 7回途中 4安打 4失点、 6四球。 2点のリードを許し、「2番手」望月にマウンドを託した。
「先制点をもらった状況だったので、何としても自分自身で勝ちを呼び込まないといけなかったのですが、今日一番のターニングポイントで粘りきることができず、もったいない投球となりました。まだ負けが決まったわけではないので、ここから逆転することを信じてしっかり応援します」
1軍登板は先発した19年 8月 1日(甲子園)以来、 357日ぶり。18年 9月29日以来の「勝ち星」を目指したマウンドだった。昨年はプロ 7年目で自身初めて未勝利と、悔しいシーズンとなった。背水の覚悟で臨んだ今季は 3月下旬、「新型コロナウイルス」に感染。 5月下旬には遅刻が理由で 2軍降格となった。右胸の筋挫傷など試練を乗り越え、ようやくつかんだ 1軍登板。期待の右腕の投球に注目が集まったが、悔しいマウンドとなった。
ベンチからスコアボードを見つめる藤浪晋太郎投手=阪神甲子園球場
甲子園が藤浪劇場と化した。藤浪晋太郎投手が広島戦で今季初登板初先発した。快投一変、 6回ピレラに逆転満塁弾を浴び、 7回途中 4失点、 6四球で敗戦投手。「新型コロナウイルス感染」での一時離脱、遅刻による 2軍降格など紆余(うよ)曲折を経て、19年 8月 1日以来の 1軍マウンドだった。チームの連勝は「5」で止まり勝率も「5割」に戻ったが、昨季 1試合登板に終わりプロ初の未勝利となった男の復活ストーリーが始まった。
◇ ◇ ◇
藤浪は息をのんだ。目を見開き、飛球の行方を追った。白球は無情にも右翼ポール際のフェンスを越えた。息をフーッと吐き出す。受け入れがたい現実に、そのまま思わず目を閉じた。
6回表広島二死満塁、ホセ・ピレラ内野手に右越えの「逆転満塁本塁打」を浴び悔しげな表情を浮かべる藤浪晋太郎投手=阪神甲子園球場
「何としても自分自身で勝ちを呼び込まないといけなかった。今日一番のターニングポイントで粘りきれず、もったいない投球になってしまいました」
激しく悔いたのは 2点リードの 6回、変わり身に割れんばかりの拍手が降り注いだ直後だった。
一死 1塁から「3番」堂林、「4番」鈴木誠に 2者連続四球を与えた。一死満塁。「5番」松山に 3ボールから 3球連続でストライクを投じ、外角低め 154キロで見逃し三振を奪った。メガホン音が響き渡る中、二死満塁。「6番」ピレラへの 2球目、外角 154キロを今度はハードパンチされた。逆転満塁被弾。悔しさのあまり右太ももを強くたたいた。
6回表広島二死満塁、ホセ・ピレラ内野手に「右越え逆転満塁本塁打」を浴び悔しそうな表情を見せる藤浪晋太郎投手=阪神甲子園球場
3月下旬に「新型コロナウイルス」に感染して出遅れた。 5月下旬には練習遅刻が理由で 2軍落ちした。 357日ぶりの 1軍マウンド。直近の 2軍戦ほど制球が安定しなかったのは致し方ない。甲子園独特の緊張感。「侍ジャパン4番」の鈴木誠に「リーグ首位打者」堂林らが待ち構える重圧。この 2つに 3月以降の経緯が加われば、力むなと言う方が酷だ。
1回は一死 1、 3塁から同学年の「4番」を 154キロで詰まらせ、遊ゴロ併殺に仕留めた。 2回からの 4イニングは無安打投球と安定させた。ついに 663日ぶりの白星か。機運がピークに達しつつあった 6回、勝負どころで力みを制御できなくなった。自身 4年ぶりの満塁被弾に泣いた。
どん底からの復調気配は間違いない。最速 156キロの直球は強さを取り戻しつつある。ただ、引き分けを挟んだチームの連勝を「5」で止め、 6年ぶりの「6カード連続勝ち越し」も幻にした事実が何より悔しい。
7回途中で降板した藤浪晋太郎投手=阪神甲子園球場
矢野監督は「晋太郎らしく腕を振って投げてくれた。( 6回は)勝負にいった結果なので仕方がない」と納得した上で、再チャンスについて「もちろん先発させる」と明言した。次回は30日の敵地ヤクルト戦となる見込み。今度こそ、復活を仲間と分かち合いたい。
▽阪神福原忍投手コーチ(先発藤浪晋太郎投手について)
「久しぶりの1軍の甲子園のマウンドで緊張感もあっただろうし、その中で結果的に負けはしたけど、あそこまで投げてくれたというのは次につながる投球だったと思います」
▼藤浪が満塁本塁打を打たれたのは 3度目。14年 4月 8日DeNA戦でのブランコ、16年 8月30日での中日杉山以来。
▼今季チームでは、能見が 6月30日中日戦で 7回アルモンテに喫して以来、 2本目。
試合を終えファンにあいさつする矢野耀大監督=阪神甲子園球場
663日ぶりの勝利を目指して先発した藤浪晋太郎投手は、 7回途中 4安打 4失点、 6四球で敗戦投手となった。
5回まで無失点も 6回、「6番」ピレラに「逆転満塁本塁打」を浴びた。矢野監督は「立ち上がりから晋太郎らしく、腕を振って投げてくれた」と評価した。被弾した場面にも「勝ち投手の権利もあり、ピンチを背負って力みももちろんありましたけど、勝負にいった結果なので、それは仕方ないと思っています」と責めなかった。さらに、次回登板については「もちろん先発させる」と、 2度目の登板を明言した。
1回裏阪神二死一塁、大山悠輔内野手は中越え先制2点本塁打を放った=阪神甲子園球場
「4番」が復活をかける右腕を強力援護だ。大山悠輔内野手が、 1回二死 1塁の第 1打席で、広島森下から先制の「6号2ラン」を放った。
変化球を捉えた打球はバックスクリーン左へ。この時点で「チーム単独トップ」となる 1発で、 357日ぶりに 1軍登板した先発藤浪を後押しした。
1回裏阪神二死一塁、大山悠輔内野手は先制の中越え2点本塁打を放った=阪神甲子園球場
「打ったのはチェンジアップ。今日は同級生の(藤浪)晋太郎が投げていますし、なんとか援護したいと思っていたので、先制点を取ることができて良かったです。昨日のミスも取り返したいと思っています」
大山は前日22日の試合で 1点リードの 9回に同点に追いつかれてしまう 1塁悪送球の失策があったが、その翌日にバットで貴重な先制点を生み出してみせた。
1回裏阪神二死一塁、中越えに「先制2点本塁打」を放ち藤浪晋太郎投手(右)の出迎えを受ける大山悠輔内野手=阪神甲子園球場
大山悠輔内野手が、同い年の先発藤浪を援護する豪快アーチをかっ飛ばした。
0- 0の1回二死一塁。広島「ドラフト1位右腕」、森下の 129キロチェンジアップをすくい上げた。詰まりながらも打球は夕空に舞い上がり、バックスクリーン左の客席へ着弾した。「チームトップ」の先制の「6号2ラン」だ。「先制点を取ることができて良かったです」。 1塁側ベンチ前で投球練習を行っていた藤浪も思わず笑顔。矢野監督も「素晴らしいホームラン」と大絶賛した一撃だった。
力投する藤浪に贈るアーチだった。今季初登板だった右腕とは、同じ94年生まれ。藤浪は高卒、大山は大卒で同じ「1位指名」で阪神に入った。入団年は違っても「同級生の晋太郎(藤浪)が投げていますし、なんとか援護したいと思っていた」。努力する姿を見てきたからこそ、特別な思いがあった。藤浪が逆転を許して決勝弾にはならなかったが、 357日ぶりに 1軍マウンドに立った盟友の背中を押す 1発だった。
1回裏阪神二死一塁、藤浪晋太郎投手(左)は先制の「中越え2点本塁打」を放った大山悠輔内野手(手前右)を出迎える=阪神甲子園球場
名誉挽回の 1発だった。前日の同戦。 1点リードの 9回一死 2塁の守備で、長野の平凡なゴロを 1塁へ悪送球。 2塁走者が生還し、さらに逆転を許す痛いミスとなった。なんとか近本の同点適時打で引き分けに持ち込んだが、「昨日のミスも取り返したいと思っていた」とリベンジの思いをバットに込めた。
試合前までは、ホームランを打てば今季「5戦5勝」だったが不敗神話はストップ。それでも 6回に左前打を放ち、今季 7度目の複数安打で打率は「3割3分8厘」と好調を維持している。規定打席数にわずかに届いていないが、打点もチームトップの「15」で「4番」の仕事を果たし続けている。24日からの中日 3連戦は前回「3連敗」した敵地での戦い。大山がお返しの勝利を運ぶ。
7回表広島無死、田中広輔内野手のゴロをエラーする北條史也内野手=阪神甲子園球場
北條が「2番・遊撃」で 2日の中日戦(ナゴヤドーム)以来、15試合ぶりにスタメン出場した。試合前には矢野監督から離脱した糸原に代わり、代行キャプテンに任命されたが、この日は 3打数無安打。 7回二死 1、 3塁の好機で代打・ボーアを送られてベンチに下がった。 6回のピンチでは同期の藤浪にマウンドへ声をかけにいったが、バットで援護できなかった。
7回表広島無死、田中広輔内野手のゴロをエラーした北條史也内野手=阪神甲子園球場
阪神キャプテン代行の北條史也内野手は「2番遊撃」で15試合ぶりの先発も 3打数無安打だった。
主将糸原が負傷で出場選手登録を外れ、試合前に矢野監督から任命された。今季 4度目のスタメンで初回は送りバントを決められず空振り三振。 5回は二死 1、 2塁で広島森下の前に 1邪飛に倒れた。守備でも 1失策があり、 7回に代打を送られた。
7回、四球で出塁するジャスティン・ボーア内野手=阪神甲子園球場
右臀部(でんぶ)の張りで 3戦連続で欠場したジャスティン・ボーア内野手が、 4試合ぶりにベンチ入りして 7回に代打で出場した。
二死 1、 3塁の場面でアニメ「ドラゴンボールZ」のテーマ曲に乗って登場すると、ファンから拍手で迎えられた。広島の左腕フランスアから四球を選んでチャンスを拡大。離脱するまで「5本塁打13打点」と打線の中心として活躍していた助っ人に、矢野監督も「先発で 4打席立ってもらうところでチームに貢献してもらう選手なんで」と戦列復帰を喜んだ。
7回裏阪神二死 1、 3塁、代打ジャスティン・ボーア内野手(左)は四球を選び代走となる熊谷敬宥内野手(右)とタッチ=阪神甲子園球場
右臀部の張りで欠場していたボーアが 4試合ぶりに復帰した。 7回二死 1、 3塁の代打で四球を選び、好調のサンズにつないだ。前日22日から試合前の練習に復帰し、この日からベンチ入り。矢野監督は「もちろん先発で 4打席立ってチームに貢献してもらう選手。でも、長引かせないようにするのは俺らの仕事。相談しながらチームにとって何がいいか、個人にとって何がいいのか考えながら」と我慢したが、スタメン復帰も近そうだ。
望月惇志投手がギリギリの場面で踏ん張った。
2点ビハインドの 7回無死 1、 2塁で藤浪を救援し、西川、安部を打ち取り二死 2、 3塁にこぎつけた。堂林への 5球目はワンバウンドになり、 3塁走者田中広がホームへ。だが梅野がミットで止めて前へこぼれた球を拾いタッチアウト。「ピンチの場面でしたが、絶対に抑えるという気持ちでマウンドに上がりました。最後の梅野さんのプレーにも感謝したいです」と女房役に感謝した。
7回表広島一死 2、 3塁、望月惇志投手は安部友裕内野手から三振を奪う=阪神甲子園球場
「2番手」の望月が好リリーフでピンチを脱出した。「絶対に抑えるという気持ちでマウンドに上がりました。ボール自体は良かったと思いますが、もう少し制球の精度を上げられるようにしていきたいです」。 7回無死 1、 2塁で救援して西川を 2ゴロ。なおも一死 2、 3塁で安部から 154キロで空振り三振を奪うと、田中広の走塁死で切り抜けた。中 7日の出番も、今季初登板から 3試合無失点だ。
阪神「3番手」で登板した藤川球児投手=阪神甲子園球場
右肩のコンディション不良による 2軍調整を終えて 1軍選手登録された藤川球児投手が、 2点ビハインドの状況でマウンドへ上がった。
8回から「3番手」で登板。先頭のセ・リーグ首位打者を快走する堂林を 146キロ直球で右飛。続く「4番」鈴木誠には右前打を許し、「5番」松山には四球。一死 1、 2塁とピンチを招いたが、 6回に「逆転満塁弾」を放っているピレラを見逃し三振に斬った。その後暴投で二死 2、 3塁としたが、「7番」會澤を空振り三振に取って「0封」。昇格即の仕事でバトンをつないだ。
藤川は今季 6試合目で初めて 8回のマウンドへ上った。ビハインドでの登板も今季初めてとなった。
8回表に登板し 0点に抑えた藤川球児投手=阪神甲子園球場
藤川球児投手が 1軍昇格即日登板で 1回を無失点に抑えた。
右肩のコンディショニング不良による 2軍調整を終えて12日ぶりに合流。今季 6試合目はいつもの 9回とは違う 8回、いつもと違う 2点ビハインドだった。おなじみのリンドバーグの登場曲にスタンドから大きな拍手が湧き起こった。
先頭の堂林は 146キロ直球で右直。一死から直球で鈴木誠を打ち取ったような当たりは右翼と 2塁の間に落ちた。その後、四球を出して一死 1、 2塁とするが、ベテランに焦りはなかった。満塁弾を放っているピレラには 3球勝負を選択。内角 146キロ直球で見逃し三振に封じた。暴投で二死 2、 3塁としても、會澤を 131キロフォークで空振り三振に仕留めた。21日に誕生日を迎え、40歳での初登板。11日DeNA戦以来の登板を無失点でまとめた。
8回表広島二死 2、 3塁、會澤翼捕手を空振り三振に切る藤川球児投手=阪神甲子園球場
矢野監督は戻ってきた右腕の投球を「球児自身も( 2軍調整を)有意義な時間にしてくれたと思う。スタートしてゼロでいけたというのは大きい。また、落ち着いてやれるんじゃないですかね」と評価。今後の起用に関しては「抑えで使いたい」と再び守護神を任せる方針を示した。
開幕から守護神を任されていた藤川は 5試合に登板して「0勝2敗2セーブ、防御率15.75」だった。制球に苦しんで 4試合で失点した。11日に 2度目のセーブ機に失敗し、翌12日に出場選手登録を外れていた。悔しい敗戦の中でも、守護神の復帰は今後に向けた明るい材料の 1つ。あと「5つ」としている「日米通算250セーブ」のカウントダウンも再び始まる。
キャッチボールを行う青柳晃洋投手=阪神甲子園球場
阪神は先発青柳晃洋投手が24日中日戦(ナゴヤドーム)で 2週連続の竜退治だ。前回17日は中日エース大野雄と甲子園で投げ合い、 7回 1失点で「チーム最多3勝目」。
今回も大野雄との投げ合いで、甲子園で調整後に「前回は前回。明日は明日で勝てるようにしっかり準備したい。チーム状況もいいですし、さらに勢いをつけられるように自分の投球をしたい」と意欲を示した。
試合前 キャッチボールする青柳晃洋投手(後ろは福原忍コーチ)=阪神甲子園球場
24日の中日戦(ナゴヤドーム)に先発する青柳は23日、甲子園でショートダッシュなどで調整した。「チーム状況もいいですし、さらに勢いをつけられるように自分のピッチングをしたい」。前回対戦した17日(甲子園)は 7回 4安打 1失点で白星。今季は 4試合で「3勝1敗、防御率1.50」と好調を維持しているが「前回は前回。勝てるようにしっかり準備したい」と気を引き締めた。
阪神甲子園球場の外観 (2020年 3月 4日)
阪神は23日、本拠地甲子園球場で 8月上旬に主催する 5試合で、「新型コロナウイルス感染対策」のため、観客上限を当初の 1万8000人から変更し、5000人を維持すると発表した。
政府がイベントの入場者数の制限緩和を見送ったことを受けた措置。 5試合は 1、 2日のDeNA戦と 4~ 6日の巨人戦で、発売を見合わせていたチケットはファンクラブを対象に25日から先行販売し、28日からは一般発売する。ただし、すでに約5000枚を販売した 1日DeNA戦は先行、一般とも発売しない。また、購入枚数の上限を当初の 1人 1試合あたり 6枚から 4枚に変更する。
JERA セ・リーグ 2020阪神タイガース主催試合のうち、8月1日(土)・2日(日)、8月4日(火)~8月6日(木)に阪神甲子園球場で開催される5試合につきまして、FC先行と一般発売を見合わせておりましたが、FC先行は7月25日(土)12時より、一般発売は7月28日(火)12時より発売を再開いたします。
今回、イベント開催制限の緩和見送りという政府方針を受け、対象5試合の入場者数を当初予定しておりました1試合当たり18,000人から5,000人へと変更いたします。それに伴いまして、すでに約5,000枚を販売済みの8月1日(土)DeNA戦におきましては、FC先行・一般発売ともに発売はございません。なお8月1日(土)の入場者プレゼント(甲子園開幕記念キャップ)につきましては予定通り実施いたしますが、後日、追加実施日を設ける予定でございます。
発売期間
■FC先行: 7月25日(土)12:00~7月26日(日)23:59
■一般発売: 7月28日(火)12:00~各試合開始予定時刻の2時間後まで
※ 7月24日の予告先発は、中日・大野雄大投手(31)ー阪神・青柳晃洋投手(26)です。どちらに軍配が上がるか、楽しみですね。
ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
多くの方と話をする中で、"楽しむからこそ実力が発揮できる"そして"笑うということには大きなパワーがある"ということを教えてもらいました。
これからの1年はグラウンドで苦しい時こそ笑って、楽しいときはもっと楽しく、でもしっかり勝つようなチームを作っていきます。
そして、僕たちが勝つことでファンの皆さんにも思いっきり笑ってもらい、思いっきり喜んでもらえるようなシーズンにすべく、「It's 勝笑 Time!オレがヤル」というスローガンにしました。
2020年 オープン戦 最終順位表
2020年 公式戦 順位表
2020年 公式戦日程と 結果 (07月)
2020年 公式戦日程と 結果 (08月)
◇公式戦全試合実況速報 公式戦全試合をテキスト速報!タイガース迂遠実 況で 応援気分を盛り上げます。ほかにも対戦中の選手の成績が」一目で分かる「観戦モード」も必見!
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