●阪神は 3回一死 2塁、近本光司外野手(25)の中前適時打で先制。先発高橋遥人投手(24=亜細亜大學OB)は巨人打線から 4連続三振を奪うなど、 3回まで「無安打7奪三振」の好投。阪神は 4回、植田海内野手(24)と陽川尚将内野手(29)の適時打で 3点を追加。打ち込まれた巨人C.C.メルセデス投手(26)は、 4回途中 4安打 4失点で降板となった。阪神高橋が自己最多の「11三振」を奪う好投で、今季「初登板初勝利」を挙げた。巨人は散発 3安打に抑え込まれ、完封負けを喫した。巨人メルセデスは「4敗」目。阪神は試合前、連敗ストップへ緊急青空ミーティングが行われた。全体練習が始まる直前、首脳陣と野手陣がグラウンドの芝生上に集まった。清水雅治ヘッドコーチ(56)、井上一樹打撃コーチ(49)が身ぶり手ぶりを交えて約10分、選手たちに何かを伝えた。
●高橋遥人投手が今季初登板初先発で 7回「111奪三振3安打無失点」と快投し、19年 8月23日ヤクルト戦(神宮)以来 349日ぶりとなる「白星」の権利を手にして降板した。 1回に「1番」北村拓己内野手(24)、「3番」丸佳浩外野手(30)から空振り三振を奪うと、 2回も「4番」岡本和真内野手(23)、「6番」大城卓三捕手(27)から空振り三振を奪取。 3回は「7番」中島宏之内野手(38)、「8番」若林晃弘内野手(26)、「9番」メルセデスを「3者連続三振」に仕留めた。 4回も先頭の「1番」北村を三振に仕留めて「5者連続奪三振」。「3番」丸からも三振を奪った。 5回一死から「6番」大城の 2塁内野安打で無安打投球は途切れたが、一死 1、 3塁で「8番」若林から空振り三振を奪い、19年 7月20日ヤクルト戦(甲子園)で記録した「自己最多1試合10奪三振」に並んだ。さらに二死 1、 3塁から代打陽岱鋼を空振り三振に抑え込み、「11奪三振」で「自己最多記録」を更新した。今季は先発ローテの軸の 1人として期待されながら、開幕前から左肩のコンディション不良で出遅れ、 2軍調整を続けていた。この日に出場選手登録され、いきなり奪三振ショーを展開。「111球の熱投」だった。この日の試合中、交代した高橋がテレビ中継内で「フラッシュインタビュー」を受けた。オープン戦などでは実施されるが、球団によると、公式戦で阪神が実施したのは初という。 5月の監督・コーチ・選手らのオンラインミーティングの中で意見が出て、シーズン前にNPBにも了承を得て実施したという。
●高橋遥人投手が今季初登板初先発で大仕事をやってのけた。巨人打線を相手に自己最多の「11三振」を奪う快投。 7回 3安打無失点で 349日ぶりの「白星」を手にした。開幕ローテーション入りが期待されながらも、左肩コンディション不良で 2軍スタート。遅れてきた左腕が今季 2度目の「巨人戦同一カード3連敗」を阻止した。たった 1度だけ訪れたピンチで、左腕は冷静だった。高橋はひと呼吸置くと、思い切り腕を振った。 5回二死 1、 3塁。 149キロの高め直球に、陽岱鋼外野手(33)のバットは空を切った。「っしゃー!」。ガッツポーズする梅野隆太郎捕手(29)と一緒に感情があふれ出た。プロ 3年目で自己最多となる「11個目の奪三振」。それを今季初先発、しかも巨人戦でやってのけた。ボールはさえ渡った。 2回大城から 4回北村まで「5者連続三振」。 7回「3安打無失点」と巨人打線を圧倒した。昨年 8月23日ヤクルト戦以来の白星は、「同一カード3連敗」を阻止する大きな勝利となった。開幕ローテーションの軸として期待されながら、左肩のコンディション不良で 2軍スタート。前を向けたのは、投げられない苦しみを知っているからだ。プロ 2年目の昨季は、プラス思考の先輩たちから教わった。喜びをマウンドで体現した。高橋の復帰を待ちに待った矢野燿大監督(51)も絶賛。明るい流れを呼び込むナイスピッチングだった。
●阪神は陽川&近本の「1、2番コンビ」が機能した。 0- 0の 3回一死。今季 4度目の「1番」起用となった陽川が、先発左腕メルセデスから中堅右への 2塁打。続く近本が外角低めカーブを中前に運び、チームに「5試合ぶりの先制点」をもたらした。 4回は陽川が追加点をもたらした。二死 2塁から沼田の直球を中前にはじき返して、今季初適時打。糸井嘉男外野手(39)に代わって今季初めて右翼でスタメン出場し、 4打数 2安打 1打点としっかりアピール。平常心で打席に立っている。「攻撃型の1、2番」が連敗ストップに貢献した。
●木浪聖也内野手(25=亜細亜大學OB)は効果的な働きで大勝をお膳立てした。 1点リードの4回は1死一塁から投手強襲安打で出塁。 2塁走者梅野とダブルスチールを決め、「8番」植田の 2点 2塁打でホームインした。 1イニング 7得点の 8回にも左前適時打。打って走って貢献した。
●植田海内野手が「値千金の2点適時2塁打」で今季「初打点」を記録した。 1点リードの 4回一死 2、 3塁。 2塁走者梅野、 1塁走者木浪のダブルスチールが決まった直後、左腕メルセデスがフルカウントから投じた 146キロ直球を右中間に運んだ。さらに二死 2塁からは「1番」陽川尚将内野手が「2番手」沼田翔平投手(20)から中前適時打。リードを 4点に広げた。正 2塁手の糸原健斗内野手(27)が「右手有鉤骨骨折」で先月に戦列を離脱。代走や守備固めでの出場も多かった植田に出番が到来し、この日で 9試合続けて先発している。チームトップクラスの俊足を誇り、昨年まで 2年連続で「2桁盗塁」をマーク。「打撃が課題」と自覚し、オフから意欲的に振り込んできた。先発定着へ貪欲だった。
●いまひとつ調子が上がらないジャスティン・ボーア内野手(32=エンゼルス)にも 8試合ぶりの打点がついた。 4点リードの 8回無死 1、 2塁で 2ボール 2ストライクと追い込まれながら、堀岡隼人投手(21)のチェンジアップに合わせて右翼線に「適時2塁打」を運んだ。気持ちよく次戦に向かう。
●中谷将大外野手(27)がプロ10年目で「初の満塁本塁打」を決めた。 7点リードで迎えた 8回一死満塁で代打登場。 1ボールから右腕堀岡の甘く入った 144キロ直球を完璧にとらえ、「今季1号」を左翼席に運んだ。豪快な 1発で大勝に花を添えた。17年に「20本塁打」を放ち、待望の「右の大砲」として毎年期待をかけられ続けている。18年は「5本塁打」、19年は「6本塁打」。今季も開幕 2軍スタートで 7月17日にようやく 1軍昇格し、代打出場がメインとなっている。激しい外野レギュラー争いの中でなんとか食らいつき、満塁弾で一気に存在感を示した。 7月17日に昇格してから出場11試合目で存在感を見せつける一発。矢野監督もご満悦だった。これが自身「6本目」の代打アーチだが、満塁では初。球団で「代打グランドスラム」は昨年 5月29日の巨人戦(甲子園)の高山以来で、「セ・リーグ96本目」となった。指揮官は前を向いた。「9連戦」最初のカードは負け越したが、明るい材料が次から次に飛び出した。今年も甲子園を高校球児に明け渡し、 7日からはロードに突入。伏兵たちが覚醒し、矢野虎も再進撃する。
●ジョー・ガンケル投手(28=ウェストチェスター大学)はセットアッパーの立ち位置を確立しつつある。 4点リードの 8回に登板。「8番」若林からの打順で難なく 1イニングを完全投球した。中継ぎで 1軍再昇格後は「5試合連続無失点」。岩崎優投手(29)やジョン・エドワーズ投手(32)らが 2軍調整を続ける中、存在感が増している。
記事をまとめてみました。
<阪神11- 0巨人>◇ 7回戦◇阪神 2勝 5敗 0分◇ 6日◇阪神甲子園球場
阪神は 3回一死 2塁、近本の中前適時打で先制。先発高橋は巨人打線から 4連続三振を奪うなど、 3回まで「無安打7奪三振」の好投。
阪神は 4回、植田と陽川の適時打で 3点を追加。打ち込まれた巨人メルセデスは、 4回途中 4安打 4失点で降板となった。
阪神高橋が自己最多の「11三振」を奪う好投で、今季「初登板初勝利」を挙げた。巨人は散発 3安打に抑え込まれ、完封負けを喫した。巨人メルセデスは「4敗」目。
巨人打線を相手に力投する高橋遥人投手=阪神甲子園球場
阪神は試合前、連敗ストップへ緊急青空ミーティングが行われた。
全体練習が始まる直前、首脳陣と野手陣がグラウンドの芝生上に集まった。清水ヘッドコーチ、井上打撃コーチが身ぶり手ぶりを交えて約10分、選手たちに何かを伝えた。試合後、清水ヘッドは作戦面などから詳細は明かさず「何かあるから集めたわけで、そこも内緒で。また頑張ります」と、話すにとどめた。
高橋遥人投手が今季初登板初先発で 7回「111奪三振3安打無失点」と快投し、19年 8月23日ヤクルト戦(神宮)以来 349日ぶりとなる「白星」の権利を手にして降板した。
1回に「1番」北村、「3番」丸から空振り三振を奪うと、 2回も「4番」岡本、「6番」大城から空振り三振を奪取。 3回は「7番」中島、「8番」若林、「9番」メルセデスを「3者連続三振」に仕留めた。
4回も先頭の「1番」北村を三振に仕留めて「5者連続奪三振」。「3番」丸からも三振を奪った。 5回一死から「6番」大城の 2塁内野安打で無安打投球は途切れたが、一死 1、 3塁で「8番」若林から空振り三振を奪い、19年 7月20日ヤクルト戦(甲子園)で記録した「自己最多1試合10奪三振」に並んだ。さらに二死 1、 3塁から代打陽岱鋼を空振り三振に抑え込み、「11奪三振」で「自己最多記録」を更新した。
今季は先発ローテの軸の 1人として期待されながら、開幕前から左肩のコンディション不良で出遅れ、 2軍調整を続けていた。この日に出場選手登録され、いきなり奪三振ショーを展開。「111球の熱投」だった。
力投する阪神先発の高橋遥人投手=阪神甲子園球場
高橋遥人投手が今季初登板初先発で 1試合奪三振の「自己最多記録」を更新した。
1回に「1番」北村、「3番」丸から空振り三振を奪うと、 2回も「4番」岡本、「6番」大城から空振り三振を奪取。 3回は「7番」中島、「8番」若林、「9番」メルセデスを「3者連続三振」に仕留めた。 3回終了時点で 1人も走者を許さず、「4者連続」を含む「7奪三振」と圧巻の立ち上がりとなった。
2回表巨人一死、ゼラス・ウィーラー外野手を投ゴロに仕留めた高橋遥人投手=阪神甲子園球場
4回にも「1番」北村、「3番」丸から奪三振。 5回一死から「6番」大城の 2塁内野安打で無安打投球は途切れたが、一死 1、 3塁で「8番」若林から空振り三振を奪い、19年 7月20日ヤクルト戦(甲子園)で記録した「自己最多10奪三振」に並んだ。さらに二死 1、 3塁から代打陽岱鋼を空振り三振に抑え、「自己最多記録」を更新する「11奪三振」をマークした。
今季は先発ローテの軸の 1人として期待されながら、開幕前から左肩のコンディション不良で出遅れ、 2軍調整を続けていた。この日に出場選手登録され、いきなり「奪三振ショー」を展開している。
5回表巨人二死 1、 3塁、代打陽岱鋼外野手を空振り三振に仕留め、雄たけびを上げる高橋遥人投手=阪神甲子園球場
高橋遥人投手が今季初登板初先発で「7回11奪三振3安打無失点」と快投し、19年 8月23日ヤクルト戦(神宮)以来 349日ぶりとなる白星をゲットした。「久しぶりに甲子園で投げさせてもらって、思い切ったピッチングができたかなと思います」と振り返った。
立ち上がりから奪三振ショーを展開した。 1回に「1番」北村、「3番」丸から空振り三振を奪うと、 2回も「4番」岡本、「6番」大城から空振り三振を奪取。 3回は「7番」中島、「8」番若林、「9番」メルセデスを 3者連続三振に仕留めた。 4回も先頭の「1番」北村を三振に仕留めて「5者連続奪三振」。「3番」丸からも空振り三振を奪った。
5回表巨人二死 1、 3塁、陽岱鋼外野手を空振り三振に仕留め、気合いの入った表情で引き揚げる高橋遥人投手=阪神甲子園球場
5回一死から「6番」大城の 2塁内野安打で無安打投球は途切れたが、一死 1、 3塁で「8番」若林から空振り三振を奪い、19年 7月20日ヤクルト戦(甲子園)で記録した「自己最多1試合10奪三振」に並んだ。さらに二死 1、 3塁から代打陽岱鋼を空振り三振に抑え込み、「11奪三振」で「自己最多記録」を更新した。
6回は「1番」からの好打順を 3者凡退に仕留め、 7回も一死 1塁から難なく後続を斬った。
今季は先発ローテの軸の 1人として期待されながら、開幕前から左肩のコンディション不良で出遅れ、 2軍調整を続けていた。
「去年からずっと打たれても使い続けてもらって、今年も期待してもらった中でケガをしてしまった。こうやって早く上げてもらったので、なんとしてもチームに貢献したいなと思って投げました」
この日に出場選手登録され、いきなり「111球の熱投」。「チームは『優勝』に向かってどんどん走っていくと思うので、少しでも貢献できるように試合を作り続けていきたいなと思います」と力を込めた。
巨人に勝利し、望月惇志投手(右から 2人目)から勝利球を受け取る高橋遥人投手=阪神甲子園球場
高橋遥人投手が今季初登板初先発で「7回11奪三33安打無失点」と快投し、19年 8月23日ヤクルト戦(神宮)以来 349日ぶりとなる「白星」をゲットした。
この日の試合中、交代した高橋がテレビ中継内で「フラッシュインタビュー」を受けた。オープン戦などでは実施されるが、球団によると、公式戦で阪神が実施したのは初という。 5月の監督・コーチ・選手らのオンラインミーティングの中で「無観客や来場者数制限がある中で、球場に来れずにテレビで応援してくれるファンのために、試合中に生の声を届けることはできないか」との意見が出て、シーズン前にNPBにも了承を得て実施したという。
笑顔でヒーローインタビューを受ける高橋遥人投手(右)と植田海内野手=阪神甲子園球場
高橋遥人投手が今季初登板初先発で「7回11奪三振3安打無失点」と快投し、19年 8月23日ヤクルト戦(神宮)以来 349日ぶりとなる「白星」を手にした。
◆植田海内野手、高橋遥人投手のお立ち台
【植田】
-完勝した
「ジャイアンツ戦、やられてばかりだったので、なんとか今日はやり返そうと思っていきました」
- 4回は適時打。ダブルスチール直後の一打
「盗塁してもらったので、なんとか帰そうと思って必死で食らいつきました」
-感触は
「打った感触は良かったです」」 - 2塁守備でもダイビングキャッチなどがあった 「初回から三振ばかりで全然飛んでこないなと思っていたんですけど、なんとかいいプレーできて良かったです」
- 9戦連続スタメン
「今、チャンスだと思うので、なんとか最後まで試合に出られるように頑張りたいと思います」
【高橋】
- 1年 1カ月ぶりの甲子園お立ち台。ファンの皆様に
「え~と、やっぱり甲子園は…(植田に何を言うつもりだったかを確認して観客から笑い)。あっ、気持ちよく投げることができました」
-初登板。緊張したか
「すごく緊張したんですけど、いろんな人に声をかけてもらって、あとはファンの人の声援を背に思い切って投げることができました」
- 7回無失点。「自己最多11奪三振」
「結構苦しいところもあったんですけど、好守備にも助けられて。あとは梅野さんが攻める配球をしてくれた。本当にそこは感謝です」
-チームの練習中断期間中には日記を始めていた。今日は何を書く
「自分でナイスピッチって書いて終わります」
-チームは今季初完封勝利
「いやでも、ゼロで終わったのはみんなのおかげなので、次もしっかり試合を作って勝利に貢献できるように頑張ります」
◆「ファンの皆さまから募集した質問に答えるヒーローインタビュー」
【高橋】
-打席登場曲を鈴木雅之さんの「違う、そうじゃない」にした理由は
「この曲は知っていたんですけど、登場曲を書く欄に知らない間に岩崎さんが勝手に書いて、発表した時に自分は知りました。以上です(笑い)」
-ビックリしたか
「本当にテンション高まりました、打席で」
【植田】
-今日、試合後は何を食べますか
「甲子園で食べるんで、ソバですかね」
-おいしいですか
「はい、おいしいです」
【高橋】 -何を食べる
「ソバです!」
待ってたで! 高橋遥人投手が今季初登板初先発で大仕事をやってのけた。巨人打線を相手に自己最多の「11三振」を奪う快投。 7回 3安打無失点で 349日ぶりの「白星」を手にした。開幕ローテーション入りが期待されながらも、左肩コンディション不良で 2軍スタート。遅れてきた左腕が今季 2度目の「巨人戦同一カード3連敗」を阻止した。
◇ ◇ ◇
たった 1度だけ訪れたピンチで、左腕は冷静だった。高橋はひと呼吸置くと、思い切り腕を振った。 5回二死 1、 3塁。 149キロの高め直球に、陽岱鋼のバットは空を切った。「っしゃー!」。ガッツポーズする梅野と一緒に感情があふれ出た。プロ 3年目で自己最多となる「11個目の奪三振」。それを今季初先発、しかも巨人戦でやってのけた。
「絶対抑えるぞと思って行ったんですけど、めっちゃ緊張しました。鳴尾浜でいろんな人、トレーナーさんにもすごくお世話になったので、そういった人のために今日は思い切って行きました」。ボールはさえ渡った。 2回大城から 4回北村まで「5者連続三振」。 7回「3安打無失点」と巨人打線を圧倒した。「本当に出来すぎってくらい、ストレートもツーシームとかも一番良かったんじゃないかなと」。昨年 8月23日ヤクルト戦以来の白星は、「同一カード3連敗」を阻止する大きな勝利となった。
開幕ローテーションの軸として期待されながら、左肩のコンディション不良で 2軍スタート。「 1年目のほうが(ブランクは)長かったので」と前を向けたのは、投げられない苦しみを知っているからだ。
2回表巨人無死、岡本和真内野手(手前)を空振り三振に仕留めた高橋遥人投手=阪神甲子園球場
プロ 1年目は 4月に「初登板初勝利」と華々しいデビューだったが、その後は左肩やひじの不調で長いリハビリ生活を送った。「もう投げますよ!投げろって言われたら、投げられますよ!」。痛みと思うように投げられない悔しさ。つい投げやり気味にトレーナーに言ったことがあった。「やっぱり投げられないのが一番、もどかしいというか、何してるんだろうっていう気持ちになります」。支えてくれる周囲への感謝、そして、また力いっぱい投げたいという強い気持ち。その思いが原動力だった。
プロ 2年目の昨季は、プラス思考の先輩たちから教わった。青柳は切り替えが早く、いつも前向きで周囲に気を使わせない。西勇には「投げられるだけで、幸せだろ」と言われた。「確かにそう思ったほうがいい。投げられない時のことを考えたら、すごく思い切って腕を振れる。すごく楽しく出来ます」。喜びをマウンドで体現した。
活動停止期間から始めた日記。久しぶりの甲子園のお立ち台で、この日は何を書くかと聞かれた。「自分でナイスピッチ、って書いて終わります」。高橋の復帰を待ちに待った矢野監督も「本当にその期待通り、素晴らしいピッチングでした」と絶賛。明るい流れを呼び込むナイスピッチングだった。
○…「ファンともっと!」プロジェクトの一環で、この日のヒーローインタビューではファンから募集した質問にも答えた。「打席登場曲を鈴木雅之さんの『違う、そうじゃない』にした理由は?」という質問に高橋は「この曲は知っていたんですけど、登場曲を書く欄に知らない間に岩崎さんが勝手に書いて、発表した時に自分は知りました。以上です(笑い)」とまさかの裏話。観客からも笑いが起こった。
■巨人原監督(阪神先発高橋に7回無得点。手のつけられない投球をされたかと問われ)
「そうですね。もう、その言葉でいいんじゃないの」
巨人に勝利し、スタンドにあいさつする高橋遥人投手=阪神甲子園球場
高橋遥人投手が今季「初登板初先発」で 7回「11奪三振3安打無失点」と快投し、19年 8月23日ヤクルト戦(神宮)以来 349日ぶりとなる「白星」をゲットした。
矢野燿大監督の一問一答
-高橋について
ちょっと出遅れたんですけど、いいピッチングは期待してましたけど、本当にその期待通り、素晴らしいピッチングでした。
-一番良かった点は
去年の秋から緩いボールも使えるようになったので、今日はすべてのボールが良かったと思いますし。それが三振という形にもしっかり出てるんじゃないかと思います。
8回裏阪神一死満塁、代打中谷将大外野手は「左越え満塁本塁打」を放ち矢野燿大監督(左)とエアタッチする=阪神甲子園球場
-打線も先制、追加点と援護
そうですね、下位というか後ろのバッターがつないで打ってくれましたし、守備の部分でも 2遊間でよく守ってくれた。そのあたりも良かったと思います。
- 4回は重盗も
リュウ(梅野)の 3盗はゲームの流れでも大きかったです。
- 8回には満塁弾も。一気に攻めた
なかなか悔しい思いをしてましたけど、チャンスの少ない中で素晴らしいバッティングをしてくれました。いい形で勝てましたし、明日につなげるだけです。
-明日から広島に移動して戦い
遥人(高橋)も帰ってきましたし、晋太郎(藤浪)も昨日勝てそうなピッチングをしてますし。チームとして整ってきているところあるので、あとは中心バッターがしっかり打ってくれたらもっともっと上にいけると思うので、頑張っていきます。
巨人に勝利し勝利球を手にナインとエアタッチする高橋遥人投手(中央)ら=阪神甲子園球場
-高橋は 5回のピンチを抑えたのが大きかった
( 4回に点を)取った後だし、流れの中で 1点でも取られるとまた流れが動くところでしっかり粘ってくれた。本当に頼もしく(見えた)。初登板で力みが出るかなと思ったけど、それもたぶん、いい感じで抑えながらね。遥人らしい、去年の秋から成長したところが出たんじゃないかな。
-終盤でも球速が落ちなかった
投げた後の方が俺としては気になるところで。球数(この日は 111球)自体はまだ投げられるというのは思っていたし。そういう心配はあんまりしてなかった。
-緩急もついていた
途中から緩いボールを使いだしたり。三振もいろんな球種で取れていると思うんで。そこらへんはバッターとしては攻めにくい。遥人の成長と思う。安心して見られた。
阪神は陽川&近本の「1、2番コンビ」が機能した。
0- 0の 3回一死。今季 4度目の「1番」起用となった陽川が、先発左腕メルセデスから中堅右への 2塁打。続く近本が外角低めカーブを中前に運び、チームに「5試合ぶりの先制点」をもたらした。
「(先発の)遥人がしっかり抑えてくれてたので、何としても先制点と思って。あの場面で打てて良かったです」
3回裏阪神一死 2塁、近本光司外野手の適時打で生還しナインに迎えられる陽川尚将内野手=阪神甲子園球場
8月に入って「5試合連続安打」と調子は上向き。「ファーストストライクをしっかり打ちにいけている」と、要因を自己分析した。直後にはリーグトップを独走する「13個目の盗塁」も決めた。
4回は陽川が追加点をもたらした。二死 2塁から沼田の直球を中前にはじき返して、今季初適時打。
「なんとか塁に出て、チャンスを作りたいと思って打席に立った。それがああいう形になったので、良かったと思います」。
3回裏阪神二死 1塁、一走近本光司外野手は 2塁盗塁を決める、野手は北村拓己内野手=阪神甲子園球場
糸井に代わって今季初めて右翼でスタメン出場し、 4打数 2安打 1打点としっかりアピール。「1番」について「『1番』でもどの打順でも、やることは変わらない」と、平常心で打席に立っている。さらなるアピールに向けて「明日以降もチャンスがくれば、しっかり結果が出せるように準備をしていきたい」。「攻撃型の1、2番」が連敗ストップに貢献した。
4回裏阪神一死 1塁、投手強襲の内野安打を放った木浪聖也内野手=阪神甲子園球場
木浪聖也内野手は効果的な働きで大勝をお膳立てした。
1点リードの 4回は一死 1塁から投手強襲安打で出塁。 2塁走者梅野とダブルスチールを決め、「8番」植田の 2点 2塁打でホームインした。 1イニング 7得点の 8回にも左前適時打。打って走って貢献した。
植田海内野手が「値千金の2点適時2塁打」で今季「初打点」を記録した。
1点リードの 4回一死 2、 3塁。 2塁走者梅野、 1塁走者木浪のダブルスチールが決まった直後、左腕メルセデスがフルカウントから投じた 146キロ直球を右中間に運んだ。
さらに二死 2塁からは「1番」陽川尚将内野手が「2番手」沼田から中前適時打。リードを 4点に広げた。
4回裏阪神一死 2、 3塁、植田海内野手は「右越え適時2塁打」を放った=阪神甲子園球場
阪神が天敵のメルセデスを 4回途中降板に追いやった。 1- 0のこの回、重盗を決めて一死 2、 3塁と好機を広げ、「8番」植田が今季初打点となる 2点 2塁打を右中間に運んだ。昨季までのプロ 5年で「通算3打点」の伏兵は「追い込まれていたので、何とか食らい付いた」と無心を強調した。
正 2塁手の糸原が「右手有鉤骨骨折」で先月に戦列を離脱。代走や守備固めでの出場も多かった植田に出番が到来し、この日で 9試合続けて先発している。チームトップクラスの俊足を誇り、昨年まで 2年連続で「2桁盗塁」をマーク。「打撃が課題」と自覚し、オフから意欲的に振り込んできた。先発定着へ「今がチャンス。一試合一試合、必死にやっている」と貪欲だった。
8回裏阪神無死 1、 2塁、ボーア内野手は右線に「適時2塁打」を放った=阪神甲子園球場
いまひとつ調子が上がらないボーアにも 8試合ぶりの打点がついた。 4点リードの 8回無死 1、 2塁で 2ボール 2ストライクと追い込まれながら、堀岡のチェンジアップに合わせて右翼線に「適時2塁打」を運んだ。
「追加点も欲しかったし、ツーベースも打ててチームにさらに勢いをつけることができて良かったよ」。気持ちよく次戦に向かう。
8回、「適時2塁打」を放ったボーア内野手=阪神甲子園球場
ボーアは 4- 0の 8回無死 1、 2塁で痛烈に右翼線を破り、 8月初打点となる適時 2塁打。「チームにさらに勢いをつけることができてよかったよ」と上機嫌で振り返った。20点を奪い大勝した 7月28日のヤクルト戦(神宮)で満塁弾を含む 5打点と暴れて以来、 7試合打点がなかった。前日までの 8月の 4試合で「打率0.133(15打数 2安打)」と元気がなかっただけに、ここから再び状態を上げたい。
8回裏阪神一死満塁、代打中谷将大外野手は「左越え満塁本塁打」を放った=阪神甲子園球場
中谷将大外野手がプロ10年目で「初の満塁本塁打」を決めた。 7点リードで迎えた 8回一死満塁で代打登場。
1ボールから右腕堀岡の甘く入った 144キロ直球を完璧にとらえ、「今季1号」を左翼席に運んだ。「チャンスの場面だったので、ランナーをかえすことだけを考えていました。(満塁弾は)初めてだったので素直にうれしいです」。豪快な 1発で大勝に花を添えた。
17年に「20本塁打」を放ち、待望の「右の大砲」として毎年期待をかけられ続けている。18年は「5本塁打」、19年は「6本塁打」。今季も開幕 2軍スタートで 7月17日にようやく 1軍昇格し、代打出場がメインとなっている。激しい外野レギュラー争いの中でなんとか食らいつき、満塁弾で一気に存在感を示した。
中谷将大外野手の「代打満塁本塁打」で巨人にとどめを刺した=阪神甲子園球場
中谷将大外野手がプロ10年目で初の満塁本塁打を放った。
7点リードで迎えた 8回1死満塁で代打登場。 1ボールから右腕堀岡の甘く入った 144キロ直球を完璧に捉え、「今季1号」を左翼席に運んだ。「チャンスの場面だったので、ランナーをかえすことだけを考えていました。(満塁弾は)初めてだったので素直にうれしいです」。豪快な1発で大勝に花を添えた。
▼今季の満塁本塁打は「4本」目。シーズン「4本」以上は、13年の「4本」以来 7年ぶり。なお 2リーグ分立後の球団最多は77年の「8本」。
▼代打満塁本塁打は「球団16本目」。球団初は藤村富美男が56年 6月24日広島戦で放った。
8回、「代打満塁本塁打」を放った中谷将大外野手(右から 2人目)を迎える阪神ベンチ=阪神甲子園球場
これ以上ないとどめで痛快G倒を完成させた。 7- 0の 8回、代打で登場した中谷が満塁弾。連敗の苦い思いを吹き飛ばした。
「チャンスの場面だったので、ランナーを返すことだけを考えていました。(満塁弾は)初めてだったので素直にうれしいです」
一死満塁でガンケルに代わって指名されると、 1ボールからの 2球目、高め 144キロの直球をフルスイング。打った瞬間にそれとわかる打球は、虎党の歓声に包まれて左翼席中段に着弾した。メロメロになっていた堀岡を完全にKO。巨人は内野手の増田大をマウンドにあげる奇策に打って出ることになった。
8回裏阪神一死満塁、「満塁本塁打」を放ち、ナインに迎えられる中谷将大外野手=阪神甲子園球場
7月17日に昇格してから出場11試合目で存在感を見せつける一発。矢野監督も「チャンスの少ない中で素晴らしいバッティングしてくれました」とご満悦だった。これが自身「6本目」の代打アーチだが、満塁では初。球団で「代打グランドスラム」は昨年 5月29日の巨人戦(甲子園)の高山以来で、「セ・リーグ96本目」となった。
「いい形で勝てましたし、明日につなげるだけです」
指揮官は前を向いた。「9連戦」最初のカードは負け越したが、明るい材料が次から次に飛び出した。今年も甲子園を高校球児に明け渡し、 7日からはロードに突入。伏兵たちが覚醒し、矢野虎も再進撃する。
8回表、阪神「2番手」で登板したガンケル投手=阪神甲子園球場
ジョー・ガンケル投手はセットアッパーの立ち位置を確立しつつある。 4点リードの 8回に登板。
「8番」若林からの打順で難なく 1イニングを完全投球した。中継ぎで 1軍再昇格後は「5試合連続無失点」。岩崎やエドワーズらが 2軍調整を続ける中、存在感が増している。
※ 8月 7日の予告先発は、広島・森下暢仁投手(22=明治大學)ー阪神・青柳晃洋投手(26)です。どちらに軍配が上がるか、楽しみですね。
ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
多くの方と話をする中で、"楽しむからこそ実力が発揮できる"そして"笑うということには大きなパワーがある"ということを教えてもらいました。
これからの1年はグラウンドで苦しい時こそ笑って、楽しいときはもっと楽しく、でもしっかり勝つようなチームを作っていきます。
そして、僕たちが勝つことでファンの皆さんにも思いっきり笑ってもらい、思いっきり喜んでもらえるようなシーズンにすべく、「It's 勝笑 Time!オレがヤル」というスローガンにしました。
2020年 オープン戦 最終順位表
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2020年 公式戦日程と 結果 (07月)
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