●阪神は 3回に近本光司外野手(25)が右中間に「8号2ラン」を放ち、先制。先発高橋遥人投手投手(24=亜細亜大學OB)は 1回無死満塁をしのぎ、序盤 3イニングを無失点に抑えた。DeNAは 5回にタイラー・オースティン内野手(28=ミルウォーキー・ブルワーズ)が左翼に「8号3ラン」を放ち逆転。阪神は 6回に糸井嘉男外野手(39)の左前適時打で同点に追いついた。阪神は 8回に糸井の「2点適時2塁打」、大山悠輔内野手(25)の適時打で 3点を勝ち越し。接戦を制して「2連勝」とした。DeNAは「3連敗」で借金「1」。阪神岩崎優投手(29)「4勝」目、ロベルト・スアレス投手(29=福岡ソフトバンク)は「17セーブ」目。DeNA石田健大投手(26)が「2敗」目。甲子園で「5連勝」だ。矢野燿大監督(51)が采配ズバリで流れを呼び込んだ。 8回に代打の先頭陽川がしぶとく左前打で出塁すると、代走江越大賀内野手(27)をコール。近本が送りバントを試み、投手石田の 2塁送球がセーフ(記録は犠打野選)。続く糸原は1球で送りバントを成功させ、一死 2、 3塁の好機をつくって糸井につなげた。指揮官は満足そうだった。眼下の敵だった「3位」チームとの対戦で圧倒して、「2位」を死守。貯金は再び今季最多タイの「4個」となった。
●高橋遥人投手が投げて打って奮闘し、 6回 8安打3失点でマウンドを降りた。6回を 3者凡退に抑えたその裏に、代打原口文仁捕手(28)を送られた。代打を送られた 6回裏に味方が同点に追いついたため、「黒星」はなくなった。
●近本光司外野手が「先制2ラン」を放った。 3回二死までDeNA先発坂本に無安打と抑えられていたが、「9番投手」高橋が右前へ運ぶチーム初安打。続く近本がスライダーを捉え、右翼席へ「8号2ラン」を運んだ。チームは甲子園で 4日巨人戦から「8試合連続本塁打」。同記録は02年 9月 1日ヤクルト戦~同24日巨人戦以来、18年ぶり。なお、最長は89年に記録した13試合。好調の背番号「5」が 1万人を超える観衆を沸かせた。
●糸井嘉男外野手が同点適時打を放った。 1点を追う 6回一死 1、 2塁で「2番手」山崎康晃投手(27=亜細亜大學OB)の外角 151キロ直球を流し打ち、 3遊間を破った。 2試合連続スタメン出場で、「2戦連続適時打」と存在感を示した。糸井嘉男外野手が同点、決勝の「2打席連続タイムリー」で「2連勝」と今季最多タイの貯金「4」を導いた。右膝痛を抱えるベテランは10年ぶりの「7番」やスタメン落ちも味わいながら大奮闘。支えは、今季限りでの現役引退を発表した藤川球児投手(40)への熱い思いだ。首位巨人はこの日も勝ち、シーズン 3分の 2を終えて、残り40試合で「10.5」差は厳しい。だが憧れの鉄腕をミラクルVで送るために、超人も諦めない。独壇場だった。 1点を追う 6回一死 1、 2塁では、山崎から 3遊間を破って同点適時打。 4回の右前打と合わせ、38日ぶり今季 3度目の「猛打賞」を左右に打ち分けた。 2試合連続の「3番」スタメン起用に応え、「2戦連続適時打」。勝負強さ全開で超人復活をアピールした。右膝痛を抱えながらプレーを続ける。思うような成績が残せず、出場機会も減少。北海道日本ハム時代以来10年ぶりに「7番」に下がった試合もあった。強い気持ちでグラウンドに立ち続けている。復活の超人が奇跡の扉をこじ開ける。
●阪神「5番」大山悠輔内野手が貴重な追加点を挙げた。糸井の勝ち越し打が飛び出した 8回、ジェリー・サンズ外野手(32=キウム・ヒーローズ)の申告敬遠で一死 1、 2塁となると、左腕石田の初球チェンジアップを中前に運んだ。「本塁打王」を争う大砲が意地を見せた。
●木浪聖也内野手(26=亜細亜大學OB)が 9回一死 1塁の守りで好プレーを決めた。タイラー・オースティン投手(29)の打球は 2遊間への強い当たり。飛び込んでつかむと、そのまま 2塁にグラブトス。 6- 4- 3の併殺でゲームセットとした。
●阪神「3番手」の岩貞祐太投手(28)は敵に流れを渡さなかった。同点に追いついた直後の 7回無死 1塁で登板。球威を生かし、佐野恵太外野手(25)、宮崎敏郎内野手(30)、ホセ・ロペス内野手(35)を 3者連続フライアウトに仕留めた。直前の馬場皐輔投手(25)は 1人に投げただけ。今季救援した18試合で「防御率1.80」と安定感抜群で勝ち試合に欠かせない。
●岩崎優投手が「勝ち運」を呼び込み、連日の救援白星だ。前日と同じく同点の 8回に登板。先頭の代打蝦名達夫外野手(22=青森大學OB)を 145キロの内角速球で空振り三振に仕留めると、柴田竜拓内野手(26)も遊飛に封じ、倉本寿彦内野手(29)はカットボールで空を切らせた。リズム良く 3者凡退でベンチに戻ると、ナインと予言をささやき合っていた。 3日のヤクルト戦で「プロ初セーブ」を挙げるなど、連続試合無失点を「9」に伸ばした。防御率も今季初めて 1点台( 1.95)まで下げ、守護神スアレスにつなぐ「8回の男」として仁王立ちだ。お立ち台でもマウンドのような鉄仮面。それでいて、お茶目な顔も合わせ持つ。勝利を呼ぶ男も奇跡を信じて腕を振る。
●阪神の最終回はロベルト・スアレス投手が締めた。先頭梶谷隆幸外野手(31)に内野安打を許したが、続くネフタリ・ソト外野手(31)を 2ゴロ。一死 1塁からはオースティンを遊ゴロ併殺に仕留めた。オースティンの打球をさばいた木浪への感謝も言葉にした右腕は、リーグトップのセーブ数を「17」とした。これで「11試合連続無失点」の安定感だ。
記事をまとめてみました。
<阪神 6- 3横浜DeNA>◇17回戦◇阪神 9勝 6敗 2分◇22日◇阪神甲子園球場
阪神は 3回に近本が右中間に「8号2ラン」を放ち、先制。先発高橋は 1回無死満塁をしのぎ、序盤 3イニングを無失点に抑えた。
DeNAは 5回にオースティンが左翼に「8号3ラン」を放ち逆転。阪神は 6回に糸井の左前適時打で同点に追いついた。
阪神は 8回に糸井の「2点適時2塁打」、大山の適時打で 3点を勝ち越し。接戦を制して「2連勝」とした。DeNAは「3連敗」で借金「1」。阪神岩崎「4勝」目、スアレスは「17セーブ」目。DeNA石田が「2敗」目。
8回裏阪神一死 2、 3塁、右中間に「勝ち越し2点適時安打」を放ち笑顔を見せる糸井嘉男外野手=阪神甲子園球場
阪神が接戦を制して連勝した。同点の 8回一死 2、 3塁で糸井が右中間を破る適時 2塁打で 2点を勝ち越した。
さらに大山も中前適時打で加点。DeNAを突き放して、甲子園で「5連勝」だ。眼下の敵だった「3位」チームとの対戦で圧倒して、「2位」を死守。貯金は再び今季最多タイの「4個」となった。
8回裏阪神一死 2、 3塁、糸井嘉男外野手が勝ち越しの「2点適時2塁打」を放ち、矢野燿大監督(左)は拍手する=阪神甲子園球場
矢野燿大監督が采配ズバリで流れを呼び込んだ。 8回に代打の先頭陽川がしぶとく左前打で出塁すると、代走江越をコール。近本が送りバントを試み、投手石田の 2塁送球がセーフ(記録は犠打野選)。続く糸原は1球で送りバントを成功させ、一死 2、 3塁の好機をつくって糸井につなげた。
指揮官は「全部絡んだよね。陽川が出てくれたから大賀を代走に出したし、大賀やからセーフになってくれた。健斗もしっかり(決めた)」と満足そうだった。
8回裏阪神一死 2、 3塁、糸井嘉男外野手が右中間へ勝ち越しの2点適時二塁打を放ち、生還した(右から)近本光司外野手、江越大賀外野手を迎える矢野燿大監督=阪神甲子園球場
阪神が接戦を制して連勝した。同点の 8回一死 2、 3塁で糸井が右中間を破る適時 2塁打で 2点を勝ち越した。さらに大山も中前適時打で加点。DeNAを突き放して、甲子園で「5連勝」だ。眼下の敵だった「3位」チームとの対戦で圧倒して、「2位」を死守。貯金は再び今季最多タイの「4個」となった。
矢野燿大監督の一問一答は以下の通り。
-前日21日に続き、 6回に追いついて 8回に勝ち越し
矢野監督 本当に全員が、投手も野手も全員が一丸となって、うちらしい野球ができました。
-近本は最近、本塁打が目立つ
矢野監督 そうですね。効果的なところでね。全然打てないところからハルト(高橋)が出て、ホームランというね。効果的なホームランでしたし。近本は体は大きくないですけど、ホームランも打てるんで、どんどん打ってほしいです。
-糸井が大活躍
矢野監督 嘉男のいい顔を久しぶりに見られて僕もうれしかったですし、嘉男自身も、出られないときにもしっかり準備してやってくれてたので。嘉男にとっても、チームにとってもいい日になったかなと思います。
-先発高橋は
矢野監督 ちょっと立ち上がりからピンチをたくさん作ってしまったのでね。どうしても疲れとか、バッターが慣れてくるというところで。もちろん粘ってほしかったけど、いい部分ともう一つのところと、両方あったかなと思います。
8回裏阪神一死 2、 3塁、が勝ち越しの「2点適時2塁打」を放ち、ベンチでガッツポーズする矢野燿大監督=阪神甲子園球場
-馬場は打者 1人で岩貞にスイッチ
矢野監督 そうですね。打ち取っても代えるつもりだったので。岩貞も中継ぎでずっといい形で、ラッキーボーイですし、チームの流れを変えてくれていますし。本当にみんなが素晴らしい投球をしてくれました。
-岩崎も「2戦連続勝利」
矢野監督 ボール自体は後半にきて良くなっている感じがするので。これからも優に頼るところはあるかなと思います。
- 3カードぶりの勝ち越し。明日へ向けて
矢野監督 僕たちはもう目の前の試合を勝つ、ジャイアンツへの挑戦権をつかむというところが今やることなので。今日みたいな試合で全員でつないで、まず 2つ取れたんで明日しっかり取りたいと思います。
-糸井のチーム打撃
矢野監督 チームのためにっていうのは結果そうだけど、みんなそう思ってやっているしさ。かえしたい一心じゃないの? チームのためというより、自分のためっていうのもあるしさ。ずっと試合に出ている選手が出られへんっていうのは悔しい思いというか、モヤモヤした時間を過ごしているんでね。全部の気持ちを持って打席に立って、打ったということじゃないかなと思う。
トラッキーと談笑する?糸井嘉男外野手=阪神甲子園球場
- 8回は代打陽川から。代走江越の足もあった
矢野監督 全部絡んだよね。陽川が出てくれたから大賀(江越)を代走に出したし、大賀やからセーフになってくれた。健斗(糸原)もしっかり。前にバントを失敗あったんで、あそこもすごく嫌な、打っている方が気持ち的に楽な場面なんだけど、しっかりバントを決めてくれて。で、嘉男(糸井)が決めてって。流れが本当にあったし。ピッチャーもそういう流れをしっかり作れたんで。聖也(木浪)も捕らないとダメなエラーがあったけど、最後にいいプレーで取り返してくれたんで。そういうところでは全員で戦えたという手応えがある試合かな。
-救援陣が安定していることで終盤に流れをもってきやすい
矢野監督 もちろん、先発が長く投げてくれればいいけど、いまの投手陣は(誰を)出しても自分たちで割り切れるというか任せるしかないのでね。自分のなかでは何の迷いもなく、送り出せるんで。そういうところでは頼もしく思っています。
-甲子園でやる強み
矢野監督 お客さんに入ってもらってね、きょうでも盛り上がるしさ、チカ(近本)の本塁打でもすごくより声援というか、静かに応援してくださいというところなんだけど、メガホンたたいたり、みんなの思いは届いている。たくさん入ってもらってその中でやるのはいい。それが甲子園というのは最高の場所なんで。
高橋遥人投手が投げて打って奮闘し、 6回 8安打3失点でマウンドを降りた。「毎回のようにランナーを背負ってしまい、いいリズムで投げることができませんでした。守備の時間が長くなってしまい、攻撃にいい流れを持ってくることができず申し訳ないです」。代打を送られた 6回裏に味方が同点に追いついたため、「黒星」はなくなった。
阪神先発の高橋遥人投手=阪神甲子園球場
初回、先頭の梶谷に左前打を許し、連打と四球でいきなり無死満塁のピンチを招いたが、慌てなかった。「4番」佐野、「5番」宮崎をツーシームで連続空振り三振に仕留め、最後はロペスの 2塁後方への飛球を糸原が背走しながらキャッチ。27球を要したが、味方の好捕にも助けられ無失点でしのいだ。
3回の攻撃では二死から打席に立ち、DeNA坂本の外低めのスライダーに食らいつき今季初安打となる右前打で出塁。その後の近本の「先制2ラン」を呼び込んだ。
3回裏阪神二死、右前安打を放った高橋遥人投手=阪神甲子園球場
4回一死 1塁から木浪の失策で一死 1、 3塁とされたが、後続を打ち取り味方のミスも救った。しかし5 回無死 1、 2塁から、オースティンに内角のカットボールをとらえられ、左翼へ特大の「3ラン」を浴びた。 6回を 3者凡退に抑えたその裏に、代打原口を送られた。
3回、 2点本塁打を放った近本光司外野手=阪神甲子園球場
近本光司外野手が「先制2ラン」を放った。 3回二死までDeNA先発坂本に無安打と抑えられていたが、「9番投手」高橋が右前へ運ぶチーム初安打。
続く近本がスライダーを捉え、右翼席へ「8号2ラン」を運んだ。
「(高橋)遥人が打って塁に出てくれたので、自分も続きたいと思っていました。コンパクトにスイングすることができましたし、先制することができて良かったです」
チームは甲子園で 4日巨人戦から「8試合連続本塁打」。同記録は02年 9月 1日ヤクルト戦~同24日巨人戦以来、18年ぶり。なお、最長は89年に記録した13試合。
3回裏阪神二死 1塁、右中間へ「先制2点本塁打」を放った近本光司外野手=阪神甲子園球場
阪神は 3回、近本光司外野手が、右翼席へ「8号2ラン」を放ち先制した。
「(高橋)遥人が打って塁に出てくれたので、自分も続きたいと思っていました。コンパクトにスイングすることができましたし、先制することができてよかったです」
二死から、投手の高橋が右前に運びチーム初ヒット。投打で奮闘する左腕に、虎の韋駄天がバットで応えた。
カウント 1- 0から坂本の 133キロスライダーを振り切ると、白球は右翼フェンスをギリギリ越えた。近本はこれで「8試合連続安打」。好調の背番号「5」が 1万人を超える観衆を沸かせた。
6回裏阪神一死 1、 2塁、糸井嘉男外野手は左前へ同点適時打を放った=阪神甲子園球場
糸井嘉男外野手が同点適時打を放った。 1点を追う 6回一死 1、 2塁で「2番手」山崎康の外角 151キロ直球を流し打ち、 3遊間を破った。 2試合連続スタメン出場で、「2戦連続適時打」と存在感を示した。
6回裏阪神一死 1、 2塁、左前に同点適時打を放ちベンチを指さす糸井嘉男外野手=阪神甲子園球場
球児魂で超人復活だ! 糸井嘉男外野手が同点、決勝の「2打席連続タイムリー」で「2連勝」と今季最多タイの貯金「4」を導いた。右膝痛を抱えるベテランは10年ぶりの「7番」やスタメン落ちも味わいながら大奮闘。支えは、今季限りでの現役引退を発表した藤川球児投手への熱い思いだ。首位巨人はこの日も勝ち、シーズン 3分の 2を終えて、残り40試合で「10.5」差は厳しい。だが憧れの鉄腕をミラクルVで送るために、超人も諦めない。
◇ ◇ ◇
頼もしい糸井が戻ってきた。「ここしかないという場面で打ててよかったです」。同点の 8回一死 2、 3塁。狙っていたという石田の直球を振り切った。右中間で弾んだ打球は、前進守備の外野手間を破る決勝 2点適時打。 1万1307人の観衆の前で文句なしのお立ち台に上がり、「最高です!」と笑顔がはじけた。
8回裏阪神一死 2、 3塁、右中間へ勝ち越しの「2点適時2塁打」を放った糸井嘉男外野手=阪神甲子園球場
独壇場だった。 1点を追う 6回一死 1、 2塁では、山崎から 3遊間を破って同点適時打。 4回の右前打と合わせ、38日ぶり今季 3度目の「猛打賞」を左右に打ち分けた。 2試合連続の「3番」スタメン起用に応え、「2戦連続適時打」。勝負強さ全開で超人復活をアピールした。
右膝痛を抱えながらプレーを続ける。思うような成績が残せず、出場機会も減少。日本ハム時代以来10年ぶりに「7番」に下がった試合もあった。「やっぱり悔しいし、自分自身を責める日もある。原因は分かっているんですけど、それを言い訳にしたくない。ちょっと諦めたりする自分もいますけど、そこは朝、また『よし!』と言ってやっています」。強い気持ちでグラウンドに立ち続けている。
ヒーローインタビューで声援の応える糸井嘉男外野手=阪神甲子園球場
励みは今季限りでの引退を発表した藤川の存在だ。パ・リーグ時代から熱い視線を送り「レジェンドクラスの選手、ボール」と憧れた。糸井も投手出身だけに「ああいうピッチャーに、どうやったらなるんやろなとかいろいろ考えて、練習してたこともあった」という。移籍後はそのバックを守る。「こうやって 3年ないし 4年、球児さんの後ろを守らせてもらって。そういうピッチャーの後ろを守れたっていうのは、すごい僕の中では財産です」。初めて明かした鉄腕への熱い思いが、体を突き動かす原動力になっている。
糸井の葛藤を思う矢野監督も、その執念をたたえた。「全部の気持ちを持って打席に立って、打ったということじゃないかな。嘉男にとっても、チームにとってもいい日になった」。チームは連勝で 3カードぶりの勝ち越しを決め、貯金を今季最多タイの「4」に増やした。巨人はこの日も勝った。残り40試合で「10.5」差は正直、厳しい数字だ。だが逆転優勝こそ、藤川も引退会見で願った花道。糸井も諦めることなどできない。「明日も勝ちます!」。復活の超人が奇跡の扉をこじ開ける。
8回裏阪神一死 1、 2塁、中前適時打を放った大山悠輔内野手=阪神甲子園球場
阪神「5番」大山悠輔内野手が貴重な追加点を挙げた。
糸井の勝ち越し打が飛び出した 8回、サンズの申告敬遠で一死 1、 2塁となると、左腕石田の初球チェンジアップを中前に運んだ。「追加点がほしい場面だったので打つことが出来て良かった。明日も勝ちに貢献できるように頑張ります」。「本塁打王」を争う大砲が意地を見せた。
8回裏阪神一死 1、 2塁、中前に適時打を放った大山悠輔内野手=阪神甲子園球場
大山が勝ち越した 8回、なおも一死 1、 2塁でダメ押しの中前適時打。「追加点のほしい場面だったので、打つことができてよかったです。明日も勝ちに貢献できるように頑張ります」。 4試合ぶりに打点を挙げて「リーグ単独2位」に浮上したが、岡本(巨人)はこの日、「22号2ラン」で本塁打、打点のトップを堅持。タイトル争いでも負けられないところだ。
9回表DeNA一死 1塁、オースティン内野手の打球に飛びつき併殺にしとめる木浪聖也内野手(左)と小幡竜平内野手=阪神甲子園球場
木浪聖也内野手が 9回一死 1塁の守りで好プレーを決めた。オースティンの打球は 2遊間への強い当たり。飛び込んでつかむと、そのまま 2塁にグラブトス。 6- 4- 3の併殺でゲームセットとした。
4回の守りでは失策を記録。矢野監督も「聖也(木浪)も捕らないとダメなエラーがあったけれど、最後にいいプレーで取り返してくれた」と評した。
阪神「3番手」の岩貞祐太投手=阪神甲子園球場
阪神「3番手」の岩貞祐太投手は敵に流れを渡さなかった。同点に追いついた直後の 7回無死 1塁で登板。球威を生かし、佐野、宮崎、ロペスを 3者連続フライアウトに仕留めた。
直前の馬場は 1人に投げただけ。矢野監督は「(馬場が)打ち取っても代えるつもりだった。岩貞も中継ぎでずっといい形でラッキーボーイですし、チームの流れを変えてくれている」と信頼。同学年で同期生の岩崎も「一緒に結果が出たらうれしい」と笑う。今季救援した18試合で「防御率1.80」と安定感抜群で勝ち試合に欠かせない。
7回を無失点に抑え馬場皐輔投手(左)の出迎えを受ける岩貞祐太投手=阪神甲子園球場
岩崎優投手が「勝ち運」を呼び込み、連日の救援白星だ。前日と同じく同点の 8回に登板。先頭の代打蝦名を 145キロの内角速球で空振り三振に仕留めると、柴田も遊飛に封じ、倉本はカットボールで空を切らせた。リズム良く 3者凡退でベンチに戻ると、ナインと予言をささやき合っていた。
岩崎 今年 1回、サダがやっている。投げ終わって( 2日連続の救援勝利が)『あるんじゃない?』って。ホントにありました。ビックリしています。
「4番手」で登板し「4勝」目を挙げた岩崎優投手=阪神甲子園球場
「0封直後」に糸井が決勝の 2点打。前日も「0封直後」にボーアの勝ち越し打が出たた。それは 8月29、30日広島戦(マツダスタジアム)で、 2戦連続の「救援勝利」が舞い込んだ岩貞とそっくりのパターン。勝負どころで出ても安定感を誇る“岩岩コンビ”だからこそ、予言が現実になった。
だが、今季「4勝」目は偶然ではない。前日は先頭ソトに四球を与えたが無失点。試合後「明日以降は先頭を切って0点で抑えられるように」と反省した。有言実行の完璧投球。リリーフの鉄則である「先頭封じ」を決め、役割を果たした。
お立ち台でポーズを決める糸井嘉男外野手(右)と岩崎優投手=阪神甲子園球場
3日のヤクルト戦で「プロ初セーブ」を挙げるなど、連続試合無失点を「9」に伸ばした。防御率も今季初めて 1点台( 1.95)まで下げ、守護神スアレスにつなぐ「8回の男」として仁王立ちだ。矢野監督も「球自体、後半にきて良くなっている。何の迷いもなく、送り出せる」と信頼は厚い。
お立ち台でもマウンドのような鉄仮面。それでいて、お茶目な顔も合わせ持つ。外国人選手のように片言の日本語で抑揚までつけ、「タイガースファン、イツモアリガトウ」と笑わせた。勝利を呼ぶ男も奇跡を信じて腕を振る。
阪神の最終回はロベルト・スアレス投手が締めた。
先頭梶谷に内野安打を許したが、続くソトを 2ゴロ。一死 1塁からはオースティンを遊ゴロ併殺に仕留めた。「チームも逆転してくれたし、いつも通り準備はしっかりできていたよ。最後は木浪のビッグプレーにも助けられたし、チームとしてもいい勝ち方ができたから、明日からも自分の仕事に集中して、勝てるように頑張るよ」。
オースティンの打球をさばいた木浪への感謝も言葉にした右腕は、リーグトップのセーブ数を「17」とした。
9回表DeNA一死 1塁、オースティンを併殺に打ちとりガッツポーズするロベルト・スアレス投手=阪神甲子園球場
スアレスがリーグトップを快走する「17セーブ」目を挙げた。「逆転してくれたし、いつも通り準備はしっかりできていたよ」。 9回先頭の梶谷に遊撃内野安打も、ソトを 2ゴロに打ち取った。最後はオースティンの 2遊間のゴロを、木浪が横っ飛びで併殺。「木浪のビッグプレーにも助けられたし、チームとしてもいい勝ち方ができた」と感謝した。これで「11試合連続無失点」の安定感だ。
※ 9月23日の予告先発は、阪神・青柳晃洋投手(26)ー横浜DeNA・上茶谷大河投手(23)です。どちらに軍配が上がるか、楽しみですね。
ガンバレ!阪神!我らのタイガース!勝利を掴め!
多くの方と話をする中で、"楽しむからこそ実力が発揮できる"そして"笑うということには大きなパワーがある"ということを教えてもらいました。
これからの1年はグラウンドで苦しい時こそ笑って、楽しいときはもっと楽しく、でもしっかり勝つようなチームを作っていきます。
そして、僕たちが勝つことでファンの皆さんにも思いっきり笑ってもらい、思いっきり喜んでもらえるようなシーズンにすべく、「It's 勝笑 Time!オレがヤル」というスローガンにしました。
2020年 オープン戦 最終順位表
2020年 公式戦 順位表
2020年 公式戦日程と 結果 (09月)
2020年 公式戦日程と 結果 (10月)
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