●阪神が 2回に小幡竜平内野手(20)の 2塁打で 2点先制。その裏、広島に長野久義外野手(35)と堂林翔太外野手(29)の連打で追いつかれるも、 3回に梅野隆太郎捕手(29)の適時打で勝ち越した。広島は 5回に會澤翼捕手(32)の 2点 二塁打で逆転。阪神岩田稔投手(36)をＫＯした。さらに堂林の適時打で 1点追加。先発遠藤淳志投手(21)は 5回 3失点で降板した。終盤に阪神を突き放した広島が引き分けを挟んで今季初の｢４連勝｣。遠藤が 2カ月ぶり｢３勝｣目。阪神岩田は今季｢初黒星｣となった。阪神は終盤の失点が響いて広島に敗れ、｢３位｣中日と｢１．５ゲーム｣差になった。 7回に｢４番手｣で登板した齋藤友貴哉投手(25)が、先頭松山竜平内野手(34)の「フェンス直撃３塁打｣から 4安打 3失点。広島打線を止められなかった。梅野が 2安打 1打点、小幡が 2安打 2打点と下位打線が奮起。ジェリー・サンズ外野手(32＝キウム・ヒーローズ)に30打席ぶりの安打が出るも、｢４番｣大山悠輔内野手(25)が 5打数無安打、ジャスティン・ボーア内野手(32＝エンゼルス )も 3打数無安打と主軸に当たりが出なかった。
●岩田稔投手が、勝ち投手の権利まで｢あと１人｣のところで逆転打を浴びて降板した。 1点リードの 5回一死 1、 2塁で｢４番｣松山を中飛に打ち取るも、続く會澤に低めツーシームを捉えられ、右翼へ逆転の｢２点適時２塁打｣を浴びた。ここでマウンドを降り、代わった谷川昌希投手(27)も長野の内野安打から連打でさらに 1失点。岩田は 5回途中 6安打 5失点で、 454日ぶりの勝利を挙げた前回 1日中日戦(甲子園)から連勝とはならなかった。この日は毎回走者を出しながらも、キレのある変化球を生かして粘りの投球を続けていただけに、 5回の 1球を悔やんだ。岩田のマツダスタジアムでの白星は13年 8月 7日が最後。その後この日まで 9試合に登板して、これで｢０勝６敗｣となった。
● 2日連続で阪神の中継ぎが打ち込まれた。｢コロナ禍の影響｣で岩貞祐太投手(29)、岩崎優投手(29)らが離脱するなどブルペンの台所事情は苦しい。矢野燿大監督(51)は奮起を促した。齋藤友貴哉投手が自己ワーストの 3失点を喫した。 7回に｢４番手｣で登板。先頭松山にフェンス直撃の 3塁打を浴び、一死 3塁から長野に甘く入った直球を右前にはじき返され 1失点。その後も広島打線を止められず、 1回 4安打 3失点を喫した。 1試合に先発後、中継ぎで 4試合に登板し、防御率は一気に｢７．７１｣まで悪化した。
●プロ3年目の石井将希投手(25)はホロ苦い1軍デビューになった。広島戦の 8回に登板。 5点ビハインドの展開での勝負だった。二死 1、 2塁で堂林に緩いカーブを用いて追い込んだが、最後は内角速球を左前にはじき返された。｢プロ初失点｣の適時打を許して、洗礼を浴びた格好だ。さらに 2四球が絡んで満塁のピンチを背負う。だが大盛穂外野手(24)のバットを折る 3邪飛でしのぎ、初陣は 1回 1失点だった。17年｢育成ドラフト１位｣で入団した。貴重なサウスポーだ。昨季も支配下選手登録を検討されたが、見送られた経緯がある。今年は違う。 2軍で好投を重ね、最終期限の 9月30日に駆け込みで支配下選手登録。ウエスタン・リーグ今季20試合で、｢防御率１．８６｣の安定感が評価された。千載一遇のチャンスを生かし、手薄なポストを狙う。
●梅野隆太郎捕手が悪球打ちで勝ち越し打を放った。 2－ 2の 3回一死 1、 2塁。カウント 0－ 2から広島遠藤の低めに落ちていくチェンジアップをすくい上げ、左前に落とした。先発の岩田が同点に追いつかれた直後に、女房役が左腕を援護。 2回の第 1打席でも左翼線へ 2塁打を放っており、｢マルチ安打｣とした。梅野は右腹斜筋の筋挫傷から 9月30日に 1軍復帰。10月 1日の中日戦(甲子園)では復帰後初アーチを放っており、この日は復帰後初の複数安打になった。 9月18日に右腹斜筋の筋挫傷で戦線離脱したが、同30日に復帰。10月 3日巨人戦以来、 4試合ぶりの先発マスクで存在感が光った。
●阪神 2年目の小幡竜平内野手がレジェンドに並んだ。売り出し中の小幡竜平内野手が 2点先制の適時 2塁打を放った。 2回無死 2、 3塁。 1－ 1から広島遠藤の 139キロ直球を左中間方向へ流した。打球は右翼から左翼へ吹く風にも乗り、中堅手宇草孔基外野手(27)も追いついたがグラブに収まらず。 2人の走者が生還した。小幡の打点は 9月27日のヤクルト戦(神宮)以来、出場 9試合ぶり。前日 6日はプロ初の｢１番｣に座り、｢マルチ安打｣を放っていた。｢新型コロナウイルスの集団感染｣でベストメンバーを組めない。正遊撃手の木浪聖也内野手(26＝亜細亜大學ＯＢ)は球団独自の濃厚接触者扱いで離脱。千載一遇のチャンスで若武者が奮闘する。｢１２試合連続先発｣中。この日は｢８番｣だったが、 3回には投手強襲の内野安打でプロ初の｢２戦連続マルチ安打｣だ。スキを見せた者は淘汰(とうた)される厳しい世界で、堂々と定位置を奪いに行く。高卒 2年目以内の選手がシーズン20安打は75年掛布雅之元内野手(65＝｢HANSHIN LEGEND TELLER｣(ハンシン・レジェンド・テラー(略称：HLT))｣以来というレアな記録。物語は代役から始まった。 7月末に主将の糸原健斗内野手(27)が右手有鉤(ゆうこう)骨を骨折。 2塁が固定されないチーム状況から 8月下旬に 1軍初昇格した。その後わずか 1週間で｢プロ初安打、プロ初打点｣…。限られた出場機会で結果を残し、糸原が復帰するまで 2塁を任された。 1軍にいる時間は無駄にしない。 6日広島戦の試合前練習では井上一樹打撃コーチ(49)、矢野監督とともに打撃フォームの見直しを行った。打席に立つ際、前傾姿勢になる癖を修正。フリー打撃でも 2人から熱視線を注がれた。首位巨人を猛追どころか、振り向けば｢３位｣中日と｢１．５｣差、｢４位｣ＤｅＮＡにも｢２｣差に迫られ、Ｂクラスの影がちらつく。それでも 1軍最年少のフレッシュな力が、猛虎を再生させる。
●不振のサンズ外野手がトンネルを脱した。 1回は二死 1、 2塁で中飛だった。 3回は遠藤のチェンジアップに詰まりながらも左前に落とした。 9月27日ヤクルト戦(神宮)以来、実に30打席ぶりの安打だった。 4日巨人戦では左手に死球を受けるアクシデントもあったが、この日はフル出場した。
●代打で途中出場した長坂拳弥捕手(26)が気を吐いた。 8回二死で打席に立ち、塹江の初球、 151キロ直球を振り抜き中前打を放った。厚い捕手層の中で出番は限られるが、ここまで｢４打数２安打、１本塁打｣と少ないチャンスを生かしている。
●西勇輝投手(29)が 8日広島戦(マツダスタジアム)に中 5日で先発し、お得意さまから今季｢９勝｣目を狙う。広島戦は今季 5試合に先発して「３勝０敗、防御率２．１９｣。チーム勝ち頭が今回も安定感ある投球を見せる。
記事をまとめてみました。
＜広島 9－ 3阪神＞◇19回戦◇阪神10勝 6敗 3分◇ 6日◇Mazda Zoom-Zoom スタジアム広島(通称：｢マツダスタジアム｣)
阪神が 2回に小幡の 2塁打で 2点先制。その裏、広島に長野と堂林の連打で追いつかれるも、 3回に梅野の適時打で勝ち越した。
広島は 5回に會澤の 2点 二塁打で逆転。阪神岩田をＫＯした。さらに堂林の適時打で 1点追加。先発遠藤は 5回 3失点で降板した。
終盤に阪神を突き放した広島が引き分けを挟んで今季初の｢４連勝｣。遠藤が 2カ月ぶり｢３勝｣目。阪神岩田は今季｢初黒星｣となった。
2回表阪神無死 1塁、梅野隆太郎捕手は 2塁打を放った＝マツダスタジアム
阪神は終盤の失点が響いて広島に敗れ、｢３位｣中日と｢１．５ゲーム｣差になった。
先発の岩田は 5回途中 6安打 5失点で降板。 6回まで広島に 2点差も、 7回に｢４番手｣で登板した齋藤が、先頭松山の「フェンス直撃３塁打｣から 4安打 3失点。広島打線を止められなかった。
梅野が 2安打 1打点、小幡が 2安打 2打点と下位打線が奮起。サンズに30打席ぶりの安打が出るも、｢４番｣大山が 5打数無安打、ボーアも 3打数無安打と主軸に当たりが出なかった。
7回裏広島二死満塁、代打の坂倉将吾捕手に2点適時打を打たれた齋藤友貴哉投手＝マツダスタジアム
阪神は終盤の失点が響いて広島に敗れ、｢３位｣中日と｢１．５ゲーム｣差になった。先発の岩田は 5回途中 6安打 5失点で降板。 6回まで広島に 2点差も、 7回に［４番手｣で登板した齋藤が、先頭松山のフェンス直撃 3塁打から 4安打 3失点。広島打線を止められなかった。 矢野燿大監督の談話は以下の通り。
◇ ◇ ◇
－先発岩田は四球絡みで苦しんだ
四球もあるけど、ちょっとコントロールが悪すぎたわな。全然、修正できていない中である意味、粘っていたというのもあると思うけど、そんなに甘くはないというか。途中で修正してくれたらいいなと思っていたけど、思うところにいっているボールが少なすぎた。
8回裏広島、交代を告げる矢野燿大監督＝マツダスタジアム
－序盤は岩田は粘って、打線も得点を取った
もう 1点取れるようなところで点取るとか。岩田もあと 1人のところまで来たからね。粘れなかったというのと、点取れなかったというのがこういうゲームになったかな。
－中継ぎもやりくりが大変
いや本当にちょっとしんどい。でも出ていくメンバーにとってはチャンスなんで、そこをつかみ取ってほしいなと思うけど、今日の谷川以降、能見はしっかり投げてくれたけど、あそこで 1点でも少なくというところで。本人もその思いでいっているんだけど、プロである以上、結果を出していかなあかんと思うし、そこは苦しい状況ではあるけどね。
9回表阪神一死 2塁、大山悠輔内野手は 2飛を打ち上げベンチへ戻る、左は矢野燿大監督＝マツダスタジアム
－サンズ、ボーアの両助っ人は状態を上げてほしい
いやだって別に…。マルテだって（いるから）どうか分からんしさ。
－小幡は？
経験することが全部あいつのプラスになると思うんで。試合に出て、全てをこれからの糧というか、してもらえればいいんで。
－ 1軍初登板の石井は
四球、四球で崩れたわけじゃないってところは良かったかなと思うけど。自分のボールはどうだったかとか、1軍のレベルはどうだったかとか、そういうのは分かったと思うし。腕振ってしっかり投げたかなとは思うけど。
阪神先発の岩田稔投手＝マツダスタジアム
岩田稔投手が、勝ち投手の権利まで｢あと１人｣のところで逆転打を浴びて降板した。｢粘り切ることが出来ずとにかく悔しいです。チームが逆転してくれることを信じてしっかり応援します｣と味方の反撃を願ってコメントした。
1点リードの 5回一死 1、 2塁で｢４番｣松山を中飛に打ち取るも、続く會澤に低めツーシームを捉えられ、右翼へ逆転の｢２点適時２塁打｣を浴びた。ここでマウンドを降り、代わった谷川も長野の内野安打から連打でさらに 1失点。岩田は 5回途中 6安打 5失点で、 454日ぶりの勝利を挙げた前回 1日中日戦(甲子園)から連勝とはならなかった。
5回裏広島二死 1、 2塁、會澤翼捕手に勝ち越しの適時 2塁打を打たれ、降板する岩田稔投手＝マツダスタジアム
この日は 3ボールが 8度(四球含む)あり、毎回走者を出しながらも粘りの投球。スライダーやフォークなど変化球もキレがあり、要所で三振を奪った。打線が 2点先制した直後の 2回裏に連続四死球と連打で追いつかれたが、なおも無死 1、 2塁から菊池涼を遊ゴロ併殺、遠藤を空振り三振に仕留め大崩れしなかった。それだけに、 5回の1球が悔しいものになった。
5回裏広島二死 1、 2塁、會澤翼捕手に勝ち越しの適時 2塁打を打たれ、降板した岩田稔投手＝マツダスタジアム
岩田稔投手が、勝ち投手の権利まで｢と１人｣のところで逆転打を浴びた。
1点リードの 5回一死 1、 2塁で｢４番｣松山を中飛に打ち取るも、続く會澤に低めツーシームを捉えられ、右翼へ｢逆転の２点適時２塁打｣。この後、代わった谷川も連打でさらに 1失点。 5回途中 6安打 5失点で今季｢初黒星｣を喫した岩田は｢粘り切ることができず、とにかく悔しいです｣と唇をかんだ。
前回 1日中日戦(甲子園)は、チーム内の｢新型コロナウイルス感染｣を受け、出場選手登録抹消から10日経過していなかったが｢特例2020｣で昇格し先発。 454日ぶりの勝利を挙げチームの危機を救った。この日は毎回走者を出しながらも、キレのある変化球を生かして粘りの投球を続けていただけに、 5回の 1球を悔やんだ。
岩田のマツダスタジアムでの白星は13年 8月 7日が最後。その後この日まで 9試合に登板して、これで｢０勝６敗｣となった。
5回裏広島二死 2塁、投手交代を告げる矢野燿大監督＝マツダスタジアム
2日連続で阪神の中継ぎが打ち込まれた。
1点を勝ち越された 5回二死 2塁。岩田に代わってマウンドに上がった谷川が、長野に内野安打を許して 1、 3塁とすると、続く堂林に適時打を浴びて突き放された。その後も｢４番手｣齋藤が 3失点など流れを断てず。前日 6日も 7回に登板した｢２番手｣桑原が大盛にソロを浴びるなど 2失点。｢コロナ禍の影響｣で岩貞、岩崎らが離脱するなどブルペンの台所事情は苦しい。
矢野監督は｢いや、本当にちょっとしんどい。でも出ていくメンバーにとってはチャンスなんで、そこをつかみ取って欲しいなと思う。プロである以上、結果を出していかなあかんと思う｣と奮起を促した。
7回裏広島二死満塁、代打の坂倉将吾捕手に 2点適時打を打たれた齋藤友貴哉投手＝マツダスタジアム
齋藤友貴哉投手が自己ワーストの 3失点を喫した。
7回に｢４番手｣で登板。先頭松山にフェンス直撃の 3塁打を浴び、一死 3塁から長野に甘く入った直球を右前にはじき返され 1失点。その後も広島打線を止められず、 1回 4安打 3失点を喫した。 1試合に先発後、中継ぎで 4試合に登板し、防御率は一気に｢７．７１｣まで悪化した。
プロ3年目の石井将希投手はホロ苦い1軍デビューになった。
広島戦の 8回に登板。 5点ビハインドの展開での勝負だった。二死 1、 2塁で堂林に緩いカーブを用いて追い込んだが、最後は内角速球を左前にはじき返された。｢プロ初失点｣の適時打を許して、洗礼を浴びた格好だ。
さらに 2四球が絡んで満塁のピンチを背負う。だが大盛のバットを折る 3邪飛でしのぎ、初陣は 1回 1失点だった。矢野監督は｢四球、四球で崩れたわけじゃないところは良かった。自分の球はどうだったか、1軍のレベルはどうだったか。そういうのは分かったと思う。腕振って、しっかり投げたかな｣と振り返った。
8回裏広島、阪神｢５番手｣の石井将希投手＝マツダスタジアム
17年｢育成ドラフト１位｣で入団した。貴重なサウスポーだ。昨季も支配下選手登録を検討されたが、見送られた経緯がある。今年は違う。 2軍で好投を重ね、最終期限の 9月30日に駆け込みで支配下選手登録。ウエスタン・リーグ今季20試合で、｢防御率１．８６｣の安定感が評価された。同日には｢同期で僕だけが唯一、育成で入った。もう今年が最後だと思って。失うものがない気持ちでやってきた｣と明かしていた。
8回裏広島二死 1、 2塁、石井将希投手は堂林翔太外野手に左前適時打を打たれ失点する＝マツダスタジアム
チームは救援左腕として期待する。必勝パターンの岩貞が｢新型コロナウイルス｣に感染し、岩崎も濃厚接触者判定で戦線離脱中。ベテランの能見が奮闘するが、救援陣は火の車だ。｢打者にどんどん向かっていく姿勢と投げっぷりが僕の持ち味｣と気合を込める。千載一遇のチャンスを生かし、手薄なポストを狙う。
◆石井将希(いしい・まさき)
1995年(平 7) 7月12日生まれ、群馬県出身。桐生第一－上武大を経て17年｢育成ドラフト１位｣で阪神入り。昨季はウエスタン・リーグでチーム最多の48試合登板。今季ウエスタン20試合で｢防御率１．８６｣の好成績。 180センチ、88キロ。左投げ左打ち。
2回表阪神無死 1塁、梅野隆太郎捕手は左線に 2塁打を放った＝マツダスタジアム
梅野隆太郎捕手が悪球打ちで勝ち越し打を放った。
2－ 2の 3回一死 1、 2塁。カウント 0－ 2から広島遠藤の低めに落ちていくチェンジアップをすくい上げ、左前に落とした。先発の岩田が同点に追いつかれた直後に、女房役が左腕を援護。 2回の第 1打席でも左翼線へ 2塁打を放っており、｢マルチ安打｣とした。
梅野は右腹斜筋の筋挫傷から 9月30日に 1軍復帰。10月 1日の中日戦(甲子園)では復帰後初アーチを放っており、この日は復帰後初の複数安打になった。
3回表阪神一死 1、 2塁、梅野隆太郎捕手は勝ち越しの左適時打を放った＝マツダスタジアム
梅野隆太郎捕手が正捕手らしく攻守で気を吐いた。 2回に遠藤の低めスライダーをすくって左翼線 2塁打。小幡の 2点打を呼ぶ好機拡大だ。 3回は一死 1、 2塁で低く沈む変化球をとらえ、再び左翼線へ。一時勝ち越しのタイムリーを放った。守りでも、先発岩田のワンバウンドの球を何度も止めた。
9月18日に右腹斜筋の筋挫傷で戦線離脱したが、同30日に復帰。10月 3日巨人戦以来、 4試合ぶりの先発マスクで存在感が光った。
売り出し中の小幡竜平内野手が 2点先制の適時 2塁打を放った。
2回無死 2、 3塁。 1－ 1から広島遠藤の 139キロ直球を左中間方向へ流した。｢前に飛ばせば何とかなると思いながら積極的に打ちに行きました｣。打球は右翼から左翼へ吹く風にも乗り、中堅手宇草も追いついたがグラブに収まらず。 2人の走者が生還した。
小幡の打点は 9月27日のヤクルト戦(神宮)以来、出場 9試合ぶり。前日 6日はプロ初の｢１番｣に座り、｢マルチ安打｣を放っていた。
2回表阪神無死 2、 3塁、小幡竜平内野手は｢左越え適時２塁打｣を放った＝マツダスタジアム
高卒 2年目の小幡竜平内野手がマツダスタジアムで連夜の躍動だ。｢８番遊撃｣で先発。鮮やかな一撃を放ったのは 2回だ。無死 2、 3塁の絶好機で広島先発遠藤の外角速球を迷わず振り切った。打球は左中間へ。中堅宇草がグラブに当てながら捕れず、先制の｢２点適時２塁打｣をマークした。
｢前に飛ばせば何とかなると思いながら積極的に打ちに行きました。先制することができて良かった｣
今季が 1軍デビューだが物おじしない。前日 6日はプロ初の｢１番｣で先発。 2安打を放ち、得点に絡んでいた。｢入った時から『１番ショート』をずっと目標にやってきた。すごくワクワクした。とにかく必死。思い切りの良さはもっともっと消さずにやっていきたい｣と気合十分だった。矢野監督も｢俺の中では挑戦。よくやった｣と高評価した。
｢新型コロナウイルスの集団感染｣でベストメンバーを組めない。正遊撃手の木浪は球団独自の濃厚接触者扱いで離脱。千載一遇のチャンスで若武者が奮闘する。｢１２試合連続先発｣中。この日は｢８番｣だったが、 3回には投手強襲の内野安打でプロ初の｢２戦連続マルチ安打｣だ。｢遠慮せずにこのままレギュラーをつかめるよう｣と気合。スキを見せた者は淘汰(とうた)される厳しい世界で、堂々と定位置を奪いに行く。
2回表阪神無死 2、 3塁、小幡竜平内野手は｢左越え適時２塁打｣を放った＝マツダスタジアム
阪神 2年目の小幡竜平内野手がレジェンドに並んだ。
広島戦で 2点先制の適時 2塁打と内野安打で、｢２試合連続マルチ安打｣をマーク。｢新型コロナウイルス感染｣による選手の大幅入れ替え後、12試合連続で遊撃で先発して今季20安打とした。高卒 2年目以内の選手がシーズン20安打は75年掛布以来というレアな記録。将来の正遊撃手候補の成長ぶりは大敗ゲームで希望の光だった。
◇ ◇ ◇
高卒 2年目の若虎が｢ミスタータイガース｣に並んだ。 3回一死 1、 2塁。小幡は外角低めに沈むスライダーに食らいついた。強いゴロは広島先発の遠藤の膝元を強襲して内野安打となった。 8月22日のプロ初出場から35試合目、80打席目。売り出し中の男が、節目の｢２０安打｣に到達した。
2回表阪神無死 2、 3塁、小幡竜平内野手は｢先制適時２塁打｣を放った＝マツダスタジアム
運も重なっていた。 0－ 0の 2回無死 2、 3塁の第 1打席。絶好機で遠藤の速球を振り切った。飛球は試合序盤だけ右翼から左翼に吹いていた風に乗り、左中間へ。伸びる白球を、中堅手宇草はグラブに当てながら捕れなかった。19安打目はプロ初 2塁打で、 2点先制を呼んだ。｢前に飛ばせば何とかなると思いながら積極的に打ちにいきました｣。高卒 2年目以内の選手がシーズン20安打は75年掛布雅之以来。チームで唯一連夜の｢マルチ安打｣で、小幡が歴史を動かした。
物語は代役から始まった。 7月末に主将の糸原が右手有鉤(ゆうこう)骨を骨折。 2塁が固定されないチーム状況から 8月下旬に 1軍初昇格した。その後わずか 1週間で｢プロ初安打、プロ初打点｣…。限られた出場機会で結果を残し、糸原が復帰するまで 2塁を任された。 9月25日に正遊撃手の木浪がチームの｢コロナ禍｣で離脱した後は本職の遊撃へ回った。ユーティリティーを買われ、グラウンドを駆け回っている。
2回表阪神無死 2、 3塁、小幡竜平内野手は左中間に適時二塁打を放ち一塁を回る＝マツダスタジアム
1軍にいる時間は無駄にしない。 6日広島戦の試合前練習では井上打撃コーチ、矢野監督とともに打撃フォームの見直しを行った。打席に立つ際、前傾姿勢になる癖を修正。フリー打撃でも 2人から熱視線を注がれた。主力に囲まれた 1軍環境で日々研さんを重ね、ここ10試合での打率は｢３割６厘｣と好調。指揮官は｢経験することが全部あいつのプラスになると思う。試合に出て、すべてをこれからの糧にしてもらえればいい｣と期待の言葉を送った。
チームは前夜の引き分けから投打がかみ合わず、広島に惨敗。首位巨人を猛追どころか、振り向けば｢３位｣中日と｢１．５｣差、｢４位｣ＤｅＮＡにも｢２｣差に迫られ、Ｂクラスの影がちらつく。それでも 1軍最年少のフレッシュな力が、猛虎を再生させる。
3回表阪神一死、サンズ外野手は左前打を放った＝マツダスタジアム
不振のサンズ外野手がトンネルを脱した。
1回は二死 1、 2塁で中飛だった。 3回は遠藤のチェンジアップに詰まりながらも左前に落とした。 9月27日ヤクルト戦(神宮)以来、実に30打席ぶりの安打だった。この日は 4打数 1安打。まずは悪循環を断った。 7回の左飛など、 2本のフライアウトのように外野に角度のある飛球をはじき返せるようになった。 4日巨人戦では左手に死球を受けるアクシデントもあったが、この日はフル出場した。
8回表阪神二死、代打長坂拳弥捕手は中前打を放った＝マツダスタジアム
代打で途中出場した長坂拳弥捕手が気を吐いた。 8回二死で打席に立ち、塹江の初球、 151キロ直球を振り抜き中前打を放った。
得点にはつながらなかったが、直後の守備ではプロ初登板の石井を懸命にリード。厚い捕手層の中で出番は限られるが、ここまで｢４打数２安打、１本塁打｣と少ないチャンスを生かしている。
練習でキャッチボールする西勇輝投手＝マツダスタジアム
西勇輝投手が 8日広島戦(マツダスタジアム)に中 5日で先発し、お得意さまから今季｢９勝｣目を狙う。広島戦は今季 5試合に先発して「３勝０敗、防御率２．１９｣。
おまけにマツダスタジムではオリックス時代を通じて 8試合で｢５勝０敗｣と相性もいい。
前回 2日巨人戦(甲子園)は 8回 1失点で｢８勝｣目、 9月以降の 5試合で｢４勝｣と｢白星｣を量産している。チーム勝ち頭が今回も安定感ある投球を見せる。
身体を動かしてウオーミングアップする西勇輝投手＝マツダスタジアム
※10月 8日の予告先発は、広島・野村祐輔投手(31)ー阪神・西勇輝投手(29)です。どちらに軍配が上がるか、楽しみですね。
ガンバレ！阪神！我らのタイガース！勝利を掴め！
多くの方と話をする中で、"楽しむからこそ実力が発揮できる"そして"笑うということには大きなパワーがある"ということを教えてもらいました。
これからの1年はグラウンドで苦しい時こそ笑って、楽しいときはもっと楽しく、でもしっかり勝つようなチームを作っていきます。
そして、僕たちが勝つことでファンの皆さんにも思いっきり笑ってもらい、思いっきり喜んでもらえるようなシーズンにすべく、「It's 勝笑 Time！オレがヤル」というスローガンにしました。
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