●東京都は20日、「新型コロナウイルスの感染者」が新たに 556人報告されたと明らかにした。12月は月ごとの合計で初めて 1万人を超え、 1万 507人となった。直近 7日間で平均した 1日当たりの感染者数も 603人で初の 600人台。累計は 5万1446人となった。元厚生労働大臣で前東京都知事の舛添要一氏(72)はこの日、自身のツイッターで指摘。「先ほど、所用で原宿、渋谷を車で通過したが、人出は思ったほど減っていない」という。危機感を募らせた。
●観光支援事業「Go To トラベル」で、東京都などを目的地とする旅行の割引が停止され、19日、初の週末を迎えた。28日からの「全国での一時停止」に先立ち、東京都や名古屋市を目的地とする旅行が対象から除外された。都や名古屋の繁華街では荷物を抱えた旅行客の姿はまばらな一方、クリスマス前の週末で買い物を楽しむ人は多かった。NTTドコモがまとめた19日の午後 3時時点の全国主要駅や繁華街の人出は、計95地点のうち 6割弱に当たる54地点で前週12日から増加した。東京・銀座は感染拡大前( 1月18日~ 2月14日)の休日平均と比べ15.9%増で、前週12日(13.5%増)を 2.4ポイント上回った。渋谷センター街は17.5%減から16.4%減に 1.1ポイント上向いた。小池百合子知事(68)は「年末年始コロナ特別警報」として強く警戒を促している。
●菅義偉首相(72)は19日、東京都内で開催中の「2020年報道写真展」(東京写真記者協会主催)を観賞した。「新型コロナウイルスの感染拡大」の影響で無観客となった大相撲などの写真を見て回り記者団に感想を述べた。衆院本会議で首相に指名された場面や、就任後初の外国訪問となったベトナムに向けて羽田空港を出発した際の写真に金色のペンでサインした。
●世界保健機関(WHO)で緊急事態対応を統括するライアン氏は18日の記者会見で、「新型コロナウイルスの起源解明」を目指すWHOの国際調査団が、来年 1月第 1週に中国に向けて出発すると述べた。最初に大規模な流行が発生した湖北省武漢にも入ると明言した。ロイター通信が16日に報じた内容を確認した形。国際調査団は日本の前田健・国立感染症研究所獣医科学部長を含む各国の専門家で構成され、これまでに10人が公表されている。
●米食品医薬品局(FDA)は18日、電話記者会見を開き、米国で14日に接種が始まった米製薬大手ファイザーなどが開発した「新型コロナウイルス感染症ワクチン」を接種後、アレルギー反応を示したとの報告が複数の州から5件ほどあり、調査中だと明らかにした。原因の成分は「ポリエチレングリコール」の可能性があるとみて注目しているとした。ファイザー製と、FDAが18日に緊急使用を許可した米モデルナ製のワクチンの両方に含まれている。
●スイス政府は18日、「新型コロナウイルス感染症」の拡大が沈静化しない状況を受け、22日から 1カ月間、全土で飲食店の営業を原則禁じると決定した。博物館などの文化・レジャー施設も閉鎖される。フランスやイタリアなどは相次いで「クリスマス休暇期間」のスキー場の営業を禁じたが、スイスは一律禁止は見送った。スキー場の感染対策などを各州が検証し、営業の是非を判断する。感染状況が国内平均より下回る州では、飲食店の営業が認められる例もあるとしている。
●ジョンソン英首相は19日、「新型コロナウイルス」の感染再拡大が深刻化しているとして、20日から首都ロンドンや英南東部に外出制限を導入すると発表した。11月初旬から約 1カ月間、ロンドンを含む南部イングランド全域で実施した制限と同様の内容。市民に原則外出しないよう求め、生活必需品を扱う店以外は閉店する。ジョンソン氏は、感染状況に応じた地域ごとの3段階の規制に、さらに厳しい 4段階目を新設し、ロンドンと英南東部を対象にするとした。
●「三丁目の夕日」や「ちびまる子ちゃん」でも描かれた昭和を代表する消毒薬「赤チン」の製造が終了する。国内唯一のメーカー三栄製薬(東京・世田谷)が24日製造、25日包装分をもって終了することを明かした。71年に無色でスプレーの「マキロン」が登場。一方、「赤チン」は原料のマーキュロクロムを製造する際、水銀が発生することから国内での原料製造が73年に終わり、徐々に時代に取り残され始めた。三栄製薬の藤森博昭社長(59)によると、海外から原料を調達して製造を続けるメーカーは2000年代に入ると 3社になっていたという。15年に 1社が倒産。18年末にもう 1社は製造を終了し、三栄製薬だけになった。「水俣条約」(水銀を使用した製品の製造、輸出入を規制する国際条約)で12月31日以降、「赤チン」も蛍光灯などともに規制対象となることから、三栄製薬も幕を下ろす。
記事をまとめてみました。
東京都は20日、「新型コロナウイルスの感染者」が新たに 556人報告されたと明らかにした。12月は月ごとの合計で初めて 1万人を超え、 1万 507人となった。直近 7日間で平均した 1日当たりの感染者数も 603人で初の 600人台。累計は 5万1446人となった。
舛添要一氏
元厚生労働大臣で前東京都知事の舛添要一氏はこの日、自身のツイッターで「本日の東京都のコロナ感染者 556人、日曜日では最多。収束の兆しが見えない」と指摘。「先ほど、所用で原宿、渋谷を車で通過したが、人出は思ったほど減っていない」という。「店によっては、長蛇の列だ。クリスマス・ギフトの買い物だろう。どこまで感染が拡大するか?」と危機感を募らせた。
観光支援事業「Go To トラベル」で、東京都などを目的地とする旅行の割引が停止され、19日、初の週末を迎えた。28日からの「全国での一時停止」に先立ち、東京都や名古屋市を目的地とする旅行が対象から除外された。都や名古屋の繁華街では荷物を抱えた旅行客の姿はまばらな一方、クリスマス前の週末で買い物を楽しむ人は多かった。
NTTドコモがまとめた19日の午後 3時時点の全国主要駅や繁華街の人出は、計95地点のうち 6割弱に当たる54地点で前週12日から増加した。東京・銀座は感染拡大前( 1月18日~ 2月14日)の休日平均と比べ15.9%増で、前週12日(13.5%増)を 2.4ポイント上回った。渋谷センター街は17.5%減から16.4%減に 1.1ポイント上向いた。
銀座の歩行者天国に設置された手洗いスタンド「WOSH」 (ロイター)
東京・渋谷駅前のスクランブル交差点も行き交う人の波は途切れなかった。散歩が日課の無職原正紘さん(74)は「明らかに観光客は減ったが、クリスマスで人が多い。感染者数は減らないのでは」と疑問視。東京都墨田区の東京スカイツリーを訪れた、さいたま市の女性会社員(46)は「事前予約のチケットがもったいないので来た。感染対策もされていて安心」。ただ、年末年始の群馬県への旅行はキャンセルしたといい、「政府の判断が遅く、手続きが大変だった。振り回され」」とため息をついた。一方、名古屋市中心部のシンボル「名古屋テレビ塔」は団体客の予約キャンセルが相次ぐ。担当者は「感染拡大の影響は非常に大きい」と表情を曇らせた。
東京都は19日、「新型コロナウイルス新規感染者」が 736人報告されたと発表した。過去最多の17日の 822人に次ぎ 2番目。都は17日、医療提供体制に関する警戒度の指標を 4段階で最も深刻な「逼迫(ひっぱく)している」に引き上げた。小池百合子知事は「年末年始コロナ特別警報」として強く警戒を促している。
「2020年報道写真展」で、自身の写真にサインする菅義偉首相
菅義偉首相は19日、東京都内で開催中の「2020年報道写真展」(東京写真記者協会主催)を観賞した。「新型コロナウイルスの感染拡大」の影響で無観客となった大相撲などの写真を見て回り「『コロナ禍』の前の写真のように、自由に活動できる社会を一日も早く取り戻すのが私の使命だと再認識した」と記者団に感想を述べた。
衆院本会議で首相に指名された場面や、就任後初の外国訪問となったベトナムに向けて羽田空港を出発した際の写真に金色のペンでサインした。
世界保健機関(WHO)で緊急事態対応を統括するライアン氏は18日の記者会見で、「新型コロナウイルスの起源解明」を目指すWHOの国際調査団が、来年 1月第 1週に中国に向けて出発すると述べた。最初に大規模な流行が発生した湖北省武漢にも入ると明言した。ロイター通信が16日に報じた内容を確認した形。
国際調査団は日本の前田健・国立感染症研究所獣医科学部長を含む各国の専門家で構成され、これまでに10人が公表されている。中国入り後、隔離期間を経て調査を実施する予定。ライアン氏は[最初に人への感染が確認された場所へ出向くのが調査団の目的だ]と述べ、武漢で多くの感染者が出た市場への立ち入りに意欲を見せた。
米食品医薬品局(FDA)は18日、電話記者会見を開き、米国で14日に接種が始まった米製薬大手ファイザーなどが開発した「新型コロナウイルス感染症ワクチン」を接種後、アレルギー反応を示したとの報告が複数の州から5件ほどあり、調査中だと明らかにした。
担当者は、急激なアレルギー反応が全身に出る「アナフィラキシー症状」で入院したと報じられたアラスカ州の医療従事者が含まれるとしたが、その他の人の症状など詳細は説明しなかった。
また原因の成分は「ポリエチレングリコール」の可能性があるとみて注目しているとした。ファイザー製と、FDAが18日に緊急使用を許可した米モデルナ製のワクチンの両方に含まれている。
スイス政府は18日、「新型コロナウイルス感染症」の拡大が沈静化しない状況を受け、22日から 1カ月間、全土で飲食店の営業を原則禁じると決定した。博物館などの文化・レジャー施設も閉鎖される。
スイスではこれまで、感染状況がより深刻だった西部のフランス語圏で11月から相次いで「飲食店閉鎖」が実施されたが、東部のドイツ語圏では営業が続くなど、地域ごとに対応が分かれていた。東部でも感染が拡大し、医療機関から規制強化を求める声が上がっていた。
フランスやイタリアなどは相次いで「クリスマス休暇期間」のスキー場の営業を禁じたが、スイスは一律禁止は見送った。スキー場の感染対策などを各州が検証し、営業の是非を判断する。
感染状況が国内平均より下回る州では、飲食店の営業が認められる例もあるとしている。
ジョンソン英首相は19日、「新型コロナウイルス」の感染再拡大が深刻化しているとして、20日から首都ロンドンや英南東部に外出制限を導入すると発表した。11月初旬から約 1カ月間、ロンドンを含む南部イングランド全域で実施した制限と同様の内容。市民に原則外出しないよう求め、生活必需品を扱う店以外は閉店する。
西部ウェールズの行政府も28日から予定していた外出制限を前倒しして20日から始めると表明。北部スコットランドの行政府は、[クリスマス休暇中]の域外との出入りを原則禁止し、26日から 3週間にわたり外出制限を実施すると発表した。
英政府はクリスマス前後の規制も厳格化した。当初は23~27日の 5日間に最大 3世帯まで集まることを認めていたが、対象をクリスマス当日のみに限定。ロンドンと南東部では、当日も同一世帯以外は集まらないよう求めた。年末の書き入れ時の経済活動に打撃となることは必至。直前の方針変更で混乱が生じる恐れもある。
ジョンソン氏は、感染状況に応じた地域ごとの3段階の規制に、さらに厳しい 4段階目を新設し、ロンドンと英南東部を対象にするとした。
昭和を代表する「消毒薬赤チン」。左の25ミリ入りや中央の黄色いパッケージは懐かしい昭和時代のもの
「三丁目の夕日」や「ちびまる子ちゃん」でも描かれた昭和を代表する消毒薬「赤チン」の製造が終了する。国内唯一のメーカー三栄製薬(東京・世田谷)が24日製造、25日包装分をもって終了することを明かした。
1939年(昭14)、日本薬局方(国が定めた医薬品の規格基準書)に収載された「赤チン」は、最盛期の60年代、全国約100社が製造。三栄製薬でも月10万本を出荷した。ヨードチンキ(ヨーチン)に比べ染みず、痛くないことから、保健室や家庭に欠かせず、擦り傷や切り傷ができた子どもたちの膝や肘は赤く染まっているのが定番だった。
71年に無色でスプレーの「マキロン」が登場。一方、「赤チン」は原料のマーキュロクロムを製造する際、水銀が発生することから国内での原料製造が73年に終わり、徐々に時代に取り残され始めた。三栄製薬の藤森博昭社長(59)によると、海外から原料を調達して製造を続けるメーカーは2000年代に入ると 3社になっていたという。
「赤チン」を手に思い出を語る藤森博昭三栄製薬社長
15年に 1社が倒産。18年末にもう 1社は製造を終了し、三栄製薬だけになった。「水俣条約」(水銀を使用した製品の製造、輸出入を規制する国際条約)で12月31日以降、「赤チン」も蛍光灯などともに規制対象となることから、三栄製薬も幕を下ろす。「知っているのは昭和の人たちだけになりましたが、全国に根強いファンがいて『母親に塗ってもらった記憶がよみがえります』『大事に使っていきます』と手紙を送って下さいます。先代が最初に作った製品で70年近く作ってきたので作れなくなるのは寂しいし、残念です。長い間、お使いいただいてありがとうございました」と藤森社長は話している。
◆赤チン
マーキュロクロム水溶液。「赤いヨードチンキ」の意味だが、ヨード(ヨウ素)もチンキ(エタノール)も入っていない。ライバルとなった「マキロン」は発売当初、子どもたちの間で「白チン」と呼ばれた。