●陽川尚将内野手(29)がキャリアハイを目指して試行錯誤中だ。年明けは例年通り和歌山県内で「自主トレ」。ノックバットでロングティーを行う練習を取り入れたという。昨季はプロ最多の「8本塁打」。今年は長距離砲として「完全開花」を目指す。
●青柳晃洋投手(27)が14日、鳴尾浜で「自主トレ」後、代表取材に応じ、変則投手の魅力を伝え続けることを誓った。横手投げで活躍する数少ない右腕は、同じ投球フォームを目指す少年たちの教科書になる。昨季まで 2年連続で規定投球回に到達したが、 3年続けてこそ一人前。今季も存在感を示す。ソフトバンク高橋礼投手(25)が“アンダースロー投手を絶滅させたくない”と発言していることを受け、虎の変則右腕もうなずいた。高橋礼とは19年の球宴での試合前練習で意見交換した間柄。思いは同じだった。青柳の横手投げ転向は小学 6年生だった。この日は鳴尾浜で自主トレを行い、今年初めてブルペン入りし、直球を30球投じた。今季も先発の柱として活躍し、自分のフォームをマネてくれる少年たちを増やしたい。目標にされる「一人前」と認められるために、今季は大事なシーズンだ。一流への階段を一気にかけ上がる。“変則文化”を守るために、生きる教材の活躍は条件だ。
●昨秋からサイドスローに挑戦している 4年目の石井将希投手(25)は、青柳先輩からエキスを吸収中だ。クオータースローの青柳からトレーニング方法などを学んだ。年末年始は母校・上武大學などで「自主トレ」。手応えは上々だ。
●阪神は14日、ロッテから移籍したチェン・ウェイン投手(35=前ロッテ)が入国来日したと発表した。球団によると出発前と到着後に検査を受け、「新型コロナウイルス陰性」を確認した。15日から 2週間の「自宅待機」となる。甲子園など球団施設は使えず、自宅でトレーニングを行う。 2月 1日のキャンプインは間に合いそうだ。チェンは台湾出身で、2004年に大卒で中日に入団すると、先発として10、11年の「リーグ連覇」に貢献。12年からは米大リーグに挑戦し、オリオールズ、マーリンズなどで「59勝」を挙げるなど、これまで「日米通算95勝」を積み上げてきた。昨年 9月にロッテで日本球界に復帰し、今季からは満を持して阪神に飛び込む。
●西純矢投手(19)が14日、ツインズ前田健太投手(32)をモデルにした新投法完成に自信を見せた。鳴尾浜で今年 3度目の「ブルペン投球」を行い、「軸は決まっている」と制球力アップに手応え十分。平田勝男 2軍監督(61)も急成長を絶賛した。「春季キャンプ」は「1軍発進」が内定しているが、ローテも争えるぐらいと高評価。昨年 1年間見守った教え子の急成長に、目を細めた。高卒 2年目の「ドラフト1位」右腕が、 1軍キャンプで開幕ローテ奪取を猛アピールする。西純が、マエケンフォームを完成させた。「自主トレ」に励む寒空の鳴尾浜。捕手を立たせ、直球中心にカーブ 2球を含む53球。納得の出来栄えで、投げ込むブルペンに、熱がこもった。追い求めてきたのは、故郷の広島でカープのエースとして活躍し、幼いころから憧れた大先輩をモデルにした新フォーム。一冬越して、完成の手応えを得た。西純は「肉体改造」にも成功した。昨年 1月に96キロあった体重は、現在90キロ。体脂肪率が減少し、筋肉量が増加しているという。遠い親戚にあたる西勇輝投手(30)からはトレーニング法を教わり、アドバイスで「自主練習」も毎日 3時間以上をこなしている。キャンプで猛アピールし、層の厚い先発陣に食い込む。臨戦態勢はバッチリだ。
●阪神「ドラフト2位」の伊藤将司投手(24=JR東日本)が指揮官との「バッテリー結成」を熱望した。矢野燿大監督(52)は 2年前の 1軍キャンプで馬場皐輔投手(25)のブルペン投球を受けたこともあり、力を込めた。練習後にオンライン取材に応じ、春季キャンプのブルペンで矢野燿大監督に受けてもらうことを熱望した。「開幕1軍、先発ローテ入り」に向け、直接アピールする。 2月 1日から始まる「春季キャンプ」では「ドラフト1位・佐藤輝明内野手」(21=近畿大学)らとともに 1軍の宜野座行きを内定させている。今年は第 1クールから実戦形式のシート打撃などが予定されているが、そこへの切符を得るためには、まずはブルペンでの投球練習で、首脳陣にアピールすることになる。今季の先発ローテ争いは激しい。左腕に限ってもロッテから「日米通算95勝」のチェンが加入し、昨季「5勝」の高橋遥人投手(25=亜細亜大學OB)もシーズンを通した活躍を狙う。新人からすればスタートが肝心。この日の合同自主トレではキャッチボールやポール間走などで汗を流し、伊藤将は充実の表情を見せた。独特な投法のよさは捕手、打者が一番わかる。だから、矢野監督を招く。ハートをつかむ。「開幕1軍、ローテ入り」に向けて、確かな道を作る。
●阪神「ドラフト4位」の榮枝(さかえだ)裕貴捕手(22=立命大)は対話の鬼になる。14日の「新人合同自主トレ」後にオンライン取材に応じ、投手陣とのコミュニケーションに意欲満々だ。
●小幡竜平内野手(20)と川原陸投手(20)が14日、兵庫・西宮市内の球団事務所を訪れ、藤原オーナー兼球団社長(68)から「成人式記念品」を授与された。藤原オーナーは訓示。小幡と川原はともに黒地に黄色のストライプ模様が入ったネクタイを身につけ、りりしい姿で節目の日を迎えた。期待の遊撃手はきっぱり。飛躍の 1年にすることを誓った。小幡は木浪聖也内野手(26=亜細亜大學OB)、近本光司外野手(26)と18年ドラフトの“同期入団”。近い将来、年上のキナチカコンビを追い越し「1番ショート小幡」とアナウンスされる日を目指す。故郷大分県の成人式は動画の配信形式で行われ、世代代表のスペシャルゲストとして出演した。「一緒に頑張りましょう!」と呼びかけたという。故郷の大きな期待も受け、決意新たに 3年目に挑む。川原陸投手は、20歳の誓いに 1軍デビューを掲げた。現在はスムーズな投球フォームを目指し、ソフトバンク和田毅投手(39)や巨人杉内俊哉投手コーチ(40)ら左腕の動画を見て研究中。体重を 3キロ増の90キロにすることも今年の目標だ。同期の小幡は昨季 1軍で経験を積んでおり力を込め た。
記事をまとめてみました。
ノックを受け送球する陽川尚将内野手=阪神鳴尾浜球場(西宮市タイガーデン)
陽川尚将内野手がキャリアハイを目指して試行錯誤中だ。
年明けは例年通り和歌山県内で「自主トレ」。ノックバットでロングティーを行う練習を取り入れたという。
「長い分、ヘッドを走らせるのが難しいので」。2年連続本塁打王に輝いたことのある西武山川も行っていた練習法だ。「今年があかんかったら終わりというのは常に持っている。昨年以上に成績を残せるように、まずは自分ができることをやる」。昨季はプロ最多の「8本塁打」。今年は長距離砲として「完全開花」を目指す。
青柳晃洋投手が全国の横手投げ少年たちの手本になる。ソフトバンク高橋礼が“アンダースロー投手を絶滅させたくない”と発言していることを受け、虎の変則右腕もうなずいた。「僕自身もお手本にする選手は少なかった。小、中、高校生のお手本になりたい。マネして出てくるような選手がいっぱい増えたらうれしい。高橋礼と同じ気持ちです」。高橋礼とは19年の球宴での試合前練習で意見交換した間柄。思いは同じだった。
青柳の横手投げ転向は小学 6年生だった。「少年野球とかだったら、横手、下手投げはよくないと言われる人が多かったんで、そうじゃないんだよというのはしっかり教えたい」。この日は鳴尾浜で自主トレを行い、今年初めてブルペン入りし、直球を30球投じた。今季も先発の柱として活躍し、自分のフォームをマネてくれる少年たちを増やしたい。
キャッチボールをする青柳晃洋投手=阪神鳴尾浜球場
変則文化、守る! 阪神・青柳晃洋投手が14日、鳴尾浜で「自主トレ」後、代表取材に応じ、変則投手の魅力を伝え続けることを誓った。横手投げで活躍する数少ない右腕は、同じ投球フォームを目指す少年たちの教科書になる。昨季まで 2年連続で規定投球回に到達したが、 3年続けてこそ一人前。今季も存在感を示す。
剛速球や鋭い変化球だけでなく、オリジナリティーあふれる投球もプロの技だ。少し寒さの緩んだ鳴尾浜で“初投げ”を終えた青柳が自身の特徴へのプライドと責任感を口にした。
「小・中学生、高校生のお手本になりたいですし。まねして出てくるような選手がいっぱい増えたらうれしいなと思ってやっているので」
今年初のブルペン投球で約30球を投じ、命綱の投球フォームの感触も確かめた。横手投げで活躍する数少ない投手で、横手よりもやや下から投げる「クオータースロー」は特に珍しい。「僕自身も、お手本にする選手は少なかった」。過去を振り返りながら、プロ生活の大きな野望を語った。
「少年野球とかでは、横手投げや下手投げはよくないといわれる人が多かった。『そうじゃないんだよ』というのは、しっかり教えてあげたいなと思います」
下手投げのソフトバンク・高橋礼も「絶滅させたくない」と訴えている変則投法。「同じような気持ち」と同意した。夢をつかむため、生き残るためにたどり着いた結論が同じ道を探る後輩のヒントになれば-。目標にされる「一人前」と認められるために、今季は大事なシーズンだ。
今や、プロ野球界で数少ない変則投法。青柳晃洋投手がその文化を守ることを誓った=阪神鳴尾浜球場
「ずっと能見さん(オリックスに移籍)とかにも言われていた。 3年やって、やっと一人前というか、やっとローテ投手。とりあえず今年 3年目というので、頑張りたいと思います」
オフは制球力向上のために「フォームの再現性」を磨いている。昨オフまで体の強化を重視したが、現在は「自分の体を使えるように」とバランスなどを意識。ブルペンで感じた成果は「一発目にしてはよく投げられた。順調かな」と上々で、新戦力も加わる競争に向けて気合十分だ。
「外国人だったり、ローテを争う選手が多い。 2年やったからって、安泰じゃない。もちろんスタートは 2月 1日から。全力で争いに入っていけるように」
一流への階段を一気にかけ上がる。“変則文化”を守るために、生きる教材の活躍は条件だ。
◆虎の変則投手あらかると
★上田二朗:通算「92勝」の「元祖・虎のサブマリン」。下手投げで 1年目の1970年から先発に定着して、73年には「22勝」を挙げるなど村山実、江夏豊とともに投手陣を支えた。現本紙専属評論家。
★小林 繁:横手投げでシュートを武器に通算「139勝」。巨人の主戦として活躍しながら、江川卓との世紀のトレードで79年に「電撃移籍」。古巣に闘志を燃やし、同年に球団タイ記録の巨人戦「8連勝」を記録。「22勝」で最多勝に輝いた。
★葛西 稔:下手に近い横手投げで92年には開幕投手を務めた。リリーフ転向後、野村監督時代に左腕の遠山奨志とともに 1塁も守りながら「遠山-葛西-遠山-葛西」と交互に登板する野村スペシャルの一翼を担った。
阪神石井将希投手=広島東洋カープ由宇練習場 (2020年 7月 2日撮影)
昨秋からサイドスローに挑戦している 4年目の阪神石井将希投手は、青柳先輩からエキスを吸収中だ。
クオータースローの青柳からトレーニング方法などを学んだようで「それも参考にずっとやっていました」。年末年始は母校・上武大などで「自主トレ」。「体は元々縦回転というかオーバースローの使い方だったのが、完全にサイドスローの横の使い方になってきている。後はボールの精度を出していければ」と手応えは上々だ。
千葉ロッテ時代のチェン・ウェイン投手=ZOZOマリンスタジアム (2020年11月 4日撮影)
阪神は14日、ロッテから移籍したチェン・ウェイン投手が来日したと発表した。
チェンは「あらためて、歴史のある阪神タイガースに入団することができ光栄に思います。タイガースファンの方々の応援はとても熱く、心強く感じます。シーズンに向けて、しっかり準備していきます」とコメントした。球団によると出発前と到着後に検査を受け、「新型コロナウイルス陰性」を確認した。15日から 2週間の「自宅待機」となる。甲子園など球団施設は使えず、自宅でトレーニングを行う。 2月 1日のキャンプインは間に合いそうだ。
チェン・ウェイン投手=ZOZOマリンスタジアム
阪神は14日、新加入するチェン・ウェイン投手が入国したと発表した。「新型コロナウイルス感染症」の影響により待機期間が必要となることなどを考慮し、キャンプインの 2週間以上前という異例のタイミングでの来日となった。
球団によると出発前・到着後に検査を受検し、「新型コロナウイルス感染症」が「陰性」であることも確認されたという。来日翌日から14日間は「自宅待機」となるというが、チェンは球団を通じ「改めて、歴史のある阪神タイガースに入団することができ光栄に思います。シーズンに向けてしっかりと準備していきます」などと意気込みを語った。
チェンは台湾出身で、2004年に大卒で中日に入団すると、先発として10、11年の「リーグ連覇」に貢献。12年からは米大リーグに挑戦し、オリオールズ、マーリンズなどで「59勝」を挙げるなど、これまで「日米通算95勝」を積み上げてきた。
昨年 9月にロッテで日本球界に復帰し、今季からは満を持して阪神に飛び込む。
マエケンフォームでローテ殴り込みだ! 阪神西純矢投手が14日、ツインズ前田健太投手をモデルにした新投法完成に自信を見せた。鳴尾浜で今年 3度目の「ブルペン投球」を行い、「軸は決まっている」と制球力アップに手応え十分。平田勝男 2軍監督も「 1軍ローテに割って入る競争ができる」と急成長を絶賛した。高卒 2年目の「ドラフト1位」右腕が、 1軍キャンプで開幕ローテ奪取を猛アピールする。
◇ ◇ ◇
西純が、マエケンフォームを完成させた。「自主トレ」に励む寒空の鳴尾浜。捕手を立たせ、直球中心にカーブ 2球を含む53球。納得の出来栄えで、投げ込むブルペンに、熱がこもった。
西純 自分の中で、これというフォームは決まってきた。あとは投げ込んでいって、ちょっと違うなと思ったら少し変えてみたりするのもいいと思う。でももう軸は決まっているので、それを継続していこうかなと思っています。
追い求めてきたのは、故郷の広島でカープのエースとして活躍し、幼いころから憧れた大先輩をモデルにした新フォーム。一冬越して、完成の手応えを得た。
キャッチボールする西純矢投手=阪神鳴尾浜球場
昨年11月、宮崎での「フェニックスリーグ」が転機となった。開幕前に当時の安藤ファーム投手育成コーチから助言を受け、ツインズ前田のフォームを取り入れた。投球動作で上げた左足に、体の前で構えたグラブを「ポンッ」と当てて間をつくる。昨夏苦しんだトップの作り方が改善され、右腕の運びがスムーズになって課題だった制球の安定感が増した。このワンクッションで打者もタイミングが取りづらくなり、投球動作では割れができて下半身の力をうまく上半身に伝えることもできる。この日視察した平田 2軍監督も絶賛だ。
平田2軍監督 素晴らしいね。 1軍の球を受けている鈴衛(ブルペン捕手)が『いい球投げますよ』って絶賛するくらいだから十分、 1軍ローテに割って入る競争ができるくらいになりつつある。(これまでと)全くレベルが違う。 2ランクくらい上がっている。
「春季キャンプ」は「1軍発進」が内定しているが、ローテも争えるぐらいと高評価。昨年 1年間見守った教え子の急成長に、目を細めた。
「フェニックスリーグ」で前田健太投手を意識したフォームを試す西純矢投手=アイビースタジアム (2020年11月15日撮影)
西純は「肉体改造」にも成功した。昨年 1月に96キロあった体重は、現在90キロ。体脂肪率が減少し、筋肉量が増加しているという。遠い親戚にあたる西勇からはトレーニング法を教わり、「自分の練習の時間をもっと大切に」とのアドバイスで「自主練習」も毎日 3時間以上をこなしている。「自分の思っている以上に仕上がっています」。キャンプで猛アピールし、層の厚い先発陣に食い込む。臨戦態勢はバッチリだ。
▼阪神鈴衛ブルペン捕手(西純矢投手の投球を受け)
「僕の中では(これまでで)一番、体感速度が速く感じました。今日は立ち投げでしたが、いい球がきていた。この時期としては、素晴らしい球でした」
◆阪神の先発事情
昨季開幕投手で「11勝」を挙げた西勇が軸。同じく「11勝」の秋山、 2年連続で規定投球回に到達した青柳は、今季も柱として期待される。左腕の高橋、先発復帰する藤浪に加え、「ドラフト2位」で即戦力の評価が高い伊藤将、西純らの若手がキャンプでアピールする。外国人では昨季韓国プロ野球で「20勝」を挙げ「最多勝」を獲得した右腕アルカンタラ、ロッテから移籍の「日米95勝」左腕チェン、昨季先発と中継ぎを経験したガンケルが先発候補になる。
西純矢投手=アイビースタジアム (2020年11月15日撮影)
<阪神今季の先発候補>※△は左腕
西勇輝投手(30)
秋山拓巳投手(29)
青柳晃洋投手(27)
高橋遥人投手(25=亜細亜大學OB)△
藤浪晋太郎投手(26)
伊藤将司投手(24=JR東日本)△
西純矢投手(19)
ラウル・アルカンタラ投手(28=前韓国・斗山)
チェン・ウェイン(陳偉殷)投手(35=千葉ロッテ)△
ジョー・ガンケル投手(29)
阪神「ドラフト2位」の伊藤将司投手が指揮官との「バッテリー結成」を熱望した。
矢野監督は 2年前の 1軍キャンプで馬場のブルペン投球を受けたこともあり、「自分の球も捕ってほしい。見えにくいフォームを実感してもらえたらいいなと思っています。直してほしいところだったりアドバイスをもらえたら、そこを改善していきたい」と力を込めた。
ボールを持って笑顔を見せる伊藤将司投手=阪神鳴尾浜球場
矢野監督を招く! 僕の投法を見てください! 阪神の「ドラフト2位・伊藤将司投手」が14日、鳴尾浜での「新人合同自主トレ」に参加。練習後にオンライン取材に応じ、春季キャンプのブルペンで矢野燿大監督に受けてもらうことを熱望した。「開幕1軍、先発ローテ入り」に向け、直接アピールする。
青空が広がる宜野座のブルペンに立ち、 18.44メートル先でミットを構える矢野監督の姿をイメージした。自分の球、特徴的なフォーム、そして、思いを受け取ってほしい。伊藤将は鳴尾浜から指揮官にラブコールを送った。
「矢野監督もキャッチャーをされていたので、(ブルペンで)自分の球も捕ってほしいなと思います。自分の(出どころの)見えにくいフォームを実感してもらえたらいいな、と思う」
2月 1日から始まる「春季キャンプ」では「ドラフト1位・佐藤輝」らとともに 1軍の宜野座行きを内定させている。今年は第 1クールから実戦形式のシート打撃などが予定されているが、そこへの切符を得るためには、まずはブルペンでの投球練習で、首脳陣にアピールすることになる。
独特のフォームでキャッチボールをする伊藤将司投手。出どころの見にくさではチーム屈指だ=阪神鳴尾浜球場
自分の特長を知ってもらうためには、肌で感じてもらうことが一番。矢野監督は就任 1年目の2019年の「春季キャンプ」で 2年目だった馬場の球を受けたことがある。当時、「(ブルペン捕手が)おれへんかったから。受けたくないんだけど。目が慣れないし、老眼で見えないし」とジョーク交じりに話していたようにミットを構えることは珍しい。名捕手として03、05年の「リーグ優勝」に貢献したといえども、今は監督という立場にある。重い扉を開けることができるかどうかは、早い段階で目に留まるような投球を見せ、虎将に受けてみたいと思わせることが第一の条件となる。
もちろん、球を受けてもらうことが最大の目的ではない。そこからが本当の勝負になる。矢野監督をうならせることができればアピールに成功。できなければ、いきなり壁に当たることになる。
昨年の「ドラフト会議」直後に「来年からすぐに使えると思って指名している」と言ってくれた指揮官の期待に応えたい。積極的に売り込む。それが異例の「矢野捕手」を求める声となったわけだ。
矢野燿大監督が受けるか、受けないかは伊藤将司投手のアピールにかかっている
今季の先発ローテ争いは激しい。左腕に限ってもロッテから「日米通算95勝」のチェンが加入し、昨季「5勝」の高橋もシーズンを通した活躍を狙う。新人からすればスタートが肝心。この日の合同自主トレではキャッチボールやポール間走などで汗を流し、伊藤将は「ここまで問題なくきている」と充実の表情を見せた。
「(首脳陣から)期待してもらっているので、自分もアピールしていきたい。阪神にはいい投手が多いので、そのなかで(競争に)勝ち抜いてローテーション入りすることが今の目標です」
独特な投法のよさは捕手、打者が一番わかる。だから、矢野監督を招く。ハートをつかむ。「開幕1軍、ローテ入り」に向けて、確かな道を作る。
★2019年の「矢野捕手」VTR
2月 6日の「沖縄・宜野座キャンプ」。ブルペンに足を運んだ矢野監督は就任後、初めてミットをつけ、 2年目の馬場の捕手役を務めた。「ナイスボール!」と声を掛けながらの26球。馬場は「集中して投げられた」と感謝。 1年後の昨季は自己最多の32試合に登板し、「防御率2.08」と飛躍を遂げた。
キャッチボールを行う榮枝裕貴捕手=阪神鳴尾浜球場
阪神「ドラフト4位」の榮枝裕貴捕手は対話の鬼になる。
14日の「新人合同自主トレ」後にオンライン取材に応じ、投手陣とのコミュニケーションに意欲満々だ。
「特に投手陣とは心を通じ合わせたい。最初から堅く野球の話をするのではなく、違うことも交えてコミュニケーション取れば相手のことも分かる。聞きたいことがあれば自分から積極的に質問していきたい」と目を輝かせた。
小幡竜平内野手と川原陸投手が14日、兵庫・西宮市内の球団事務所を訪れ、藤原オーナー兼球団社長から「成人式記念品」を授与された。
藤原オーナーは「成人というのは 1つの節目だと思いますけど、二十歳を迎えて、これからどういう自分になっていきたいのかを一生懸命考えてほしいと思います」と訓示。小幡と川原はともに黒地に黄色のストライプ模様が入ったネクタイを身につけ、りりしい姿で節目の日を迎えた。
阪神藤原崇起オーナー兼球団社長(中央)から「成人式記念品」を授与された小幡竜平内野手(左)と川原陸投手(右)=阪神球団事務所
近未来の1番遊撃へ、ハタチの誓い! 小幡竜平内野手が14日、川原陸投手と兵庫・西宮市内の球団事務所を訪れ、藤原オーナー兼球団社長から「成人式記念品」を授与された。期待の遊撃手は「レギュラーを取りたい気持ちが一番ある」ときっぱり。飛躍の 1年にすることを誓った。
目標は明確だ。「将来的に『1番・ショート』はすごく意識して取り組んでいきたい」。昨季は 8月下旬に 1軍デビューし、54試合に出場。37試合で先発出場も果たしたが、遊撃の定位置を奪い取れない悔しさもあった。「もちろんまだまだですが、木浪さんを脅かすじゃないけど、少しでも頭に入ってくれたら、レギュラー争いに食い込んでいけると思う。アピールしたいです」。この日も鳴尾浜で右足の着き方を意識しながらノックを受け、地道に技術向上に励んでいる。
阪神藤原オーナー兼球団社長(左)から「成人式記念品」を授与された小幡内野手=阪神球団事務所
1軍で過ごすなかで「1番」の先輩、近本から吸収するものも多かった。「やっぱり『1番打者』は『1番打者』なりの考え方があって、聞いていて参考になりました。より『1番打者』へのこだわりは強くなりました」。小幡は木浪、近本と18年ドラフトの“同期入団”。近い将来、年上のキナチカコンビを追い越し「1番ショート小幡」とアナウンスされる日を目指す。
故郷大分県の成人式は動画の配信形式で行われ、世代代表のスペシャルゲストとして出演した。「一緒に頑張りましょう!」と呼びかけたという。故郷の大きな期待も受け、決意新たに 3年目に挑む。
阪神藤原崇起オーナー兼球団社長(左)から「成人式記念品」を授与された小幡竜平内野手(右奥)と川原陸投手(右手前)=阪神球団事務所
川原陸投手は14日、小幡と兵庫・西宮市内の球団事務所を訪れ、藤原オーナー兼球団社長から「成人式記念品」を授与された。
20歳の誓いに 1軍デビューを掲げ「ファームでしっかり結果を出して、 1軍で呼ばれるシーズンにしたい」。現在はスムーズな投球フォームを目指し、ソフトバンク和田や巨人杉内投手コーチら左腕の動画を見て研究中。体重を 3キロ増の90キロにすることも今年の目標だ。同期の小幡は昨季 1軍で経験を積んでおり「すごいなと思いつつも、負けられないという気持ちもあるので、負けないようにやっていきたい」と力を込めた。
ガンバレ!阪神!我らのタイガース!今季こそ勝利を掴め!
今の僕たちに一番必要なことは「挑戦すること」だと考えています。
試合結果により評価されがちですが、「エラーをしても前に出る」「打たれても バッターに向かっていく」
そのような姿勢が僕たちのチームの成長には一番必要なことだと考えているので、まずは挑戦する事「挑む」を最初に掲げました。 次に、「超える」ですがこれは「超越する」ことです。
「自分の壁を超える」「ライバルに勝つ」いろいろなことがありますが、普段から選手には「比べるのは昨日の自分」という話をしています。
ライバルが活躍すればモチベーションが下がったり、落ち込んだりすることもあ ると思いますが、自分自身を常に超えることを意識し、そういう自分であり続け たいと思い続けていきたいので「超える」を2つ目に掲げています。
最後に「頂へ」。
これは僕自身が監督に就任してからセ・リーグの順位が3位、2位ととなり、来季 はもちろん「頂」しかありません。
チーム全体として頂点に立つことを意識し、選手・スタッフ含めチーム全体で、 頂点に行ったときにどういう景色があるのか、どういう気持ちになれるのかを考える1年とし、「常にトップに立つ」とういう意識にしていきます。
来季はこのスローガンで戦っていきます。
またやはりタイガースファンの大きな後押しも必要です。
このスローガンをもとに共に戦い、頂点に行った景色を一緒に見ましょう。
2020年 オープン戦 最終順位表
2020年 公式戦 順位表
2020年 公式戦日程と結果 (11月)
2021年 公式戦日程表と結果(03月)
◇公式戦全試合実況速報 公式戦全試合をテキスト速報!タイガース迂遠実 況で 応援気分を盛り上げます。ほかにも対戦中の選手の成績が」一目で分かる「観戦モード」も必見!
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