●阪神はソフトバンクに「逆転負け」。オープン戦の連勝は「2」で止まった。チェンは 3回を投げ、「8安打4失点」。毎回安打を許す苦しい投球となった。「2番手」以降はジョー・ガンケル投手(29)が 3回「3安打無失点」。ジョン・エドワーズ投手(32)は 1回をピシャリと抑え、 8回は今季「実戦初登板」となったロベルト・スアレス投手(29)がマウンドへ。四球と安打で 2人の走者を背負うも、 1回を無失点に抑え、「助っ人リレー」の最後を締めた。打線は 1回、ジェフリー・マルテ内野手(29)が左中間スタンドへ今季「実戦第1号」のソロを放ち、先制。 1- 4で迎えた 6回は一死 1塁から陽川尚将内野手(29)が「2ラン」を放ち、 1点差に迫るも、あと一本が出ず。連日の「2桁安打」で作った好機を生かせなかった。オープン戦「初スタメン」のソフトバンク真砂勇介外野手(26)が「猛打賞」の活躍で初の「開幕1軍入り」へ猛アピールだ。 2回に先発の左腕チェンから右 2塁打、 3回には左前打を放つと、 5回にはガンケルから左前に運んだ。オープン戦ではチームトップの「2本塁打」を放っているが、激しい「外野手争い」を勝ち抜くためにはさらにどん欲に結果を求めるつもり。気持ちを高めた。
●阪神「ドラフト1位」の佐藤輝明内野手(21=近畿大學)は 2戦連続「2番左翼」でスタメン出場し、「3打数無安打2三振」で途中交代した。「日米143勝」のソフトバンクのベテラン左腕、和田毅投手(40)の前に凡退。 2三振はいずれも空振り三振だった。福岡での 3連戦は「11打数3安打1打点1本塁打」だった。ベテラン左腕に「3打数無安打2三振」に倒れたが、「3球三振」、12球粘っての三振、捉えての 2直と打撃内容が進化。和田に舌を巻かせた。矢野燿大監督(52)が、「ドラフト1位」佐藤輝明内野手の外野守備について合格点を与えた。「4戦連続左翼」でスタメン出場。 5回二死 1、 2塁の守りでは、真砂勇介外野手(26)の左前安打に素早いチャージから軽快に処理し、中継の 3塁手大山悠輔内野手(26)に低いライナー返球。大山から捕手原口文仁(28)と中継プレーが決まり、 2塁走者砂川リチャード内野手(21)をタッチアウトにした。佐藤輝は、外野手としてのプロ初補殺を充実の表情で振り返った。近大時代の外野は 2年春までで、約 2年ぶりの再開。ブランクを埋めるべく、「沖縄・宜野座キャンプ」では左翼と右翼でノックを受けてきた。実戦14試合中、外野守備に就いたのは10試合。オープン戦序盤で佐藤輝に外野を任せられると判断できたことは、チーム編成にもプラスとなる。今後のオープン戦では本拠地甲子園をはじめ、開幕舞台の神宮や、京セラドーム大阪も経験できる。打って守って自信を持って、開幕を迎える準備を進める。
●「3番・1塁」で先発出場した阪神のジェフリー・マルテ内野手(29)が、 1回の第 1打席に左翼席へ先制のソロを放った。二死から打席に向かうと、「不惑の40歳」を迎えたソフトバンク・和田の 139キロの直球を一閃。白球はあっという間に左翼スタンドへ弾んだ。実戦 3試合目、 7打席目での今季初アーチ。ベンチに戻ると満面の笑みを浮かべた。ソフトバンクとのオープン戦 3連戦は 5日にD1位・佐藤輝、 6日は大山が左翼へホームランを放っており、これで「3試合連続の先制」。王者相手に、虎打線が「一発攻勢」で先手を奪っている。 1塁のポジションを争うサンズが 2試合連続でアーチを描く中、M砲も負けじと猛アピールだ。ジェフリー・マルテ内野手は豪快な 1発で存在感をアピールした。 1回二死 2ボール、左腕和田の甘く入った 139キロ直球を左翼席まで運んだ。ノーアーチのまま博多を去る訳にはいかなかった。「開幕1塁」を争うサンズは 5、 6日のソフトバンク戦で「2試合連続本塁打」を記録。強烈に好調をアピールして帰阪していた。一方のジェフリー・マルテ内野手(29)は前日 6日に「3打数ノーヒット」。井上一樹ヘッドコーチ(49)は胸中を気遣った。「開幕1塁」争いへ、冷静に準備を進めていく。
●陽川尚将内野手(29)が「オープン戦1号」を放つなど「マルチ安打」で開幕スタメンへ猛アピールだ。「5番・右翼」で先発出場した陽川尚将内野手が、 6回の第 3打席で左翼席へ「2ラン」を放った。 1- 4で迎えた 6回一死 1塁。カウント 1- 2から 5球目、ソフトバンクの「2番手・二保旭投手(30)」の 144キロ直球を完璧にとらえた。 2月20日の中日戦(北谷)以来となる“ゴリラパンチ”で阪神は 1点差に迫った。キャンプ中から好調を維持し、実戦でもアピールを続ける。29歳で「プロ8年目」を迎え、「1軍定着」へしっかりと結果を残していかないといけない立場。「一試合一試合が大事」と危機感を口にした。手応え十分の 1発が、右翼は高山俊外野手(27)が最有力だった「開幕スタメン争い」に待ったをかけた。「宜野座キャンプ」から好調で、実戦は「33打数12安打」の「打率3割6分4厘、2本塁打、5打点」。必死のアピールが結実している。昨季はキャリアハイの「8本塁打」を放ったが、「定位置獲得」には届かなかった。 8年目で初の「開幕スタメン」へ。大阪出身の「和製大砲候補」が、逆転へのアピールを続ける。
●原口文仁捕手が 9戦ぶりのスタメンマスクで 2安打を放ち、存在感を出した。ベテラン左腕和田から 2回に 3塁へ内野安打、 4回には中前安打を運んだ。いずれも初球打ちの積極打法だった。
●阪神に新加入したチェン・ウェイン投手(35=千葉ロッテ)は 3回 8安打 4失点で降板した。 1点リードの 2回。先頭栗原陵矢外野手(24)の打球がチェンの右太もも付近を直撃し内野安打になった。続く真砂に右翼線 2塁打、佐藤直樹外野手(22)は打ち取ったボテボテの当たりを内野安打とされて無死満塁。迎えた「9番」甲斐拓也捕手(28)に左翼の「ホームランテラス席」に運ばれる「逆転満塁本塁打」を浴びた。 2月28日のヤクルト戦(浦添)以来、今季 2度目の実戦登板は、毎回安打を許す、苦しい投球となった。 1点リードの 2回。先頭栗原の打球が右太もも付近を直撃し内野安打。ソフトバンク戦の「3連勝」を導けなかったチェンは修正課題を口にした。患部については大事には至らない様子。矢野燿大監督も真っすぐの精度について信頼は揺るがない。公式戦デビューが見込まれる開幕 2カード目の広島戦(マツダスタジアム)に向けて、状態を上げていく。
●ジョー・ガンケル投手(29)が「開幕ローテ入り」へアピールした。「2番手」で 4回から登板し、 3回を「3安打無失点」。周東佑京内野手(25)、中村晃内野手(31)、長谷川勇也外野手(36)ら左打者には効果的なツーシームを外角に配すなど、凡打に打ち取った。矢野監督も高評価だった。
●阪神「セットアッパー」候補の「3番手」ジョン・エドワーズ投手(32)は、 7回の 1イニングを危なげなく「3者凡退」に抑えた。実戦は 2戦連続 1回を無失点。「外国人枠」争いについては結果を重ねていく。
●21年初登板の阪神「守護神」ロベルト・スアレス投手(29)が 1回を無失点に抑え、健在を示した。一死から栗原に四球、柳町達外野手(23)に右前打を許したが、続く釜元豪外野手(27)を 154キロで空振り三振。最後は上林誠知外野手(25)をスプリットで遊飛に仕留めた。最速 158キロを計測した昨季の「セーブ王」は満足げ。矢野監督も目尻を下げた。
記事をまとめてみました。
オープン戦<福岡ソフトバンク 4- 3阪神>◇ 3回戦◇阪神 2勝 1敗 0分◇ 7 日◇福岡PayPayドーム(略称:ペイペイドーム)
阪神はソフトバンクに「逆転負け」。オープン戦の連勝は「2」で止まった。
1- 0で迎えた 2回、先発のチェンが栗原に投手強襲の内野安打を許すと、連打で無死満塁のピンチ。甲斐に対して、初球。チェンジアップを痛打され、逆転のグランドスラムを浴びた。チェンは 3回を投げ、「8安打4失点」。毎回安打を許す苦しい投球となった。
2回、バットを折られながらも安打を放った陽川尚将内野手=ペイペイドーム
「2番手」以降はガンケルが 3回「3安打無失点」。エドワーズは 1回をピシャリと抑え、 8回は今季「実戦初登板」となったスアレスがマウンドへ。四球と安打で 2人の走者を背負うも、 1回を無失点に抑え、「助っ人リレー」の最後を締めた。
打線は 1回、マルテが左中間スタンドへ今季「実戦第1号」のソロを放ち、先制。 1- 4で迎えた 6回は一死 1塁から陽川が「2ラン」を放ち、 1点差に迫るも、あと一本が出ず。連日の「2桁安打」で作った好機を生かせなかった。
2回、バットを折られながらも安打を放った陽川尚将内野手=ペイペイドーム
オープン戦「初スタメン」のソフトバンク真砂勇介外野手が「猛打賞」の活躍で初の「開幕1軍入り」へ猛アピールだ。
2回に先発の左腕チェンから右 2塁打、 3回には左前打を放つと、 5回にはガンケルから左前に運んだ。「左投手で先発出場だったので、アピールしなければと思った」。オープン戦ではチームトップの「2本塁打」を放っているが、激しい「外野手争い」を勝ち抜くためにはさらにどん欲に結果を求めるつもり。「『開幕1軍』はまだ果たせていないので、頑張りたい」と気持ちを高めた。
3回裏ソフトバンク二死 1塁、真砂勇介外野手は左前安打を放った=ペイペイドーム
阪神はソフトバンクに「逆転負け」。オープン戦の連勝は「2」で止まった。
1- 0で迎えた 2回、先発のチェンが栗原に投手強襲の内野安打を許すと、連打で無死満塁のピンチ。甲斐に対して、初球。チェンジアップを痛打され、「逆転のグランドスラム」を浴びた。チェンは 3回を投げ、「8安打4失点」。毎回安打を許す苦しい投球となった。
佐藤輝明内野手は和田毅投手相手に粘りに粘って12球。空振り三振に終わったが、舌を巻かせた=ペイペイドーム
「2番手」以降はガンケルが 3回「3安打無失点」。エドワーズは 1回をピシャリと抑え、 8回は今季「実戦初登板」となったスアレスがマウンドへ。四球と安打で 2人の走者を背負うも、 1回を無失点に抑え、「助っ人リレー」の最後を締めた。
打線は 1回、マルテが左中間スタンドへ今季「実戦第1号」のソロを放ち、先制。 1- 4で迎えた 6回は一死 1塁から陽川が「2ラン」を放ち、 1点差に迫るも、あと一本が出ず。連日の「2桁安打」で作った好機を生かせなかった。
3回表阪神二死、佐藤輝明内野手は11球目のインハイへの直球を見送る=ペイペイドーム
阪神「ドラフト1位」の佐藤輝明内野手は 2戦連続「2番左翼」でスタメン出場し、「3打数無安打2三振」で途中交代した。
ソフトバンクのベテラン左腕、和田毅投手の前に凡退。 2三振はいずれも空振り三振だった。福岡での 3連戦は「11打数3安打1打点1本塁打」だった。
第 1打席 (投手和田) 1回一死走者なし。 2ストライクからの 3球目、真ん中高め 142キロ直球に空振り三振。
第 2打席 (投手和田) 3回二死走者なし。 7球連続ファウルなどで粘るも、最後は12球目変化球に空振り三振。
第 3打席 (投手和田) 5回二死 1塁。 2ストライクから外角低め 138キロ直球をとらえたが 2直。
3回表阪神二死、佐藤輝明内野手は12球目の外角低めの変化球で空振り三振=ペイペイドーム
阪神「ドラフト1位」の佐藤輝明内野手が、「日米143勝」のソフトバンク和田毅投手(40)をうならせた。
オープン戦に「2番左翼」で出場。ベテラン左腕に「3打数無安打2三振」に倒れたが、「3球三振」、12球粘っての三振、捉えての 2直と打撃内容が進化。和田に「ルーキーとは思えない対応力。次の対戦は怖い」と舌を巻かせた。
◆和田毅投手の1打者12球
阪神佐藤輝が 3回の第 2打席で、ソフトバンク和田に12球を投げさせた。和田の公式戦での 1打者12球は、16年の日本球界復帰後最多で 2度ある。17年 9月26日千葉ロッテ戦 2回角中=遊ゴロと、20年 8月26日オリックス戦 1回大城= 1ゴロ。計1429人の打者に対し投球数5774で、1打者あたり「4.04球」。 1打席10球以上は20度ある(16年 9度、17年 2度、19年 2度、20年 7度)。
3回表阪神二死 1塁、空振り三振に倒れる佐藤輝明内野手=ペイペイドーム
矢野燿大監督が、「ドラフト1位」佐藤輝明内野手の外野守備について「メドがついた」と合格点を与えた。
「4戦連続左翼」でスタメン出場。 5回二死 1、 2塁の守りでは、真砂の左前安打に素早いチャージから軽快に処理し、中継の 3塁手大山に低いライナー返球。大山から捕手原口と中継プレーが決まり、 2塁走者リチャードをタッチアウトにした。佐藤輝は「低い送球を心がけて」と、外野手としてのプロ初補殺を充実の表情で振り返った。
5回裏ソフトバンク二死 1、栗原陵矢外野手の左前打を捕球後、グラウンドに足を引っかけ転ぶ左翼手佐藤輝明内野手=ペイペイドーム
ペイペイドームでの 3連戦はすべて左翼に就き、この日は飛球がなかったが、 1、 2戦では計 6つの飛球も無難にさばいた。 187センチ、94キロの大型ボディーながら、50メートル 6秒 0の快足で広い守備範囲を持ち、本職が内野だけにスローイングも正確だ。矢野監督は「ある程度、守備もメドというか、ついてきているので。あとは経験を積んでいく段階かな」と開幕左翼を任せられる存在と高評価した。
近大時代の外野は 2年春までで、約 2年ぶりの再開。ブランクを埋めるべく、「沖縄・宜野座キャンプ」では左翼と右翼でノックを受けてきた。実戦14試合中、外野守備に就いたのは10試合。オープン戦序盤で佐藤輝に外野を任せられると判断できたことは、チーム編成にもプラスとなる。
5回裏ソフトバンク二死 1、 2塁、真砂勇介外野手の左前打を返球する佐藤輝明内野手=ペイペイドーム
この日の試合前練習では、 3塁でノックを受けるなど、本職の練習も継続。外国人や他の野手の調子などによっても、起用の幅が広がる。今後のオープン戦では本拠地甲子園をはじめ、開幕舞台の神宮や、京セラドーム大阪も経験できる。打って守って自信を持って、開幕を迎える準備を進める。
◆阪神外野の定位置争い
矢野監督はすでにセンター近本の「1番」起用を明言。リードオフマンのポジションが揺らぐことはなさそうだ。激しい争いが続くのはライト、レフトの両翼。指揮官からキャンプMVPに選ばれた高山は、「実戦打率3割9分」の好成績で 1歩リード。「黄金ルーキー」佐藤輝もキャンプから存在感を示す。悲壮な決意でシーズンに臨むベテラン糸井や打撃好調の陽川らにも可能性はある。
「3番・1塁」で先発出場した阪神のジェフリー・マルテ内野手が、 1回の第 1打席に左翼席へ先制のソロを放った。
二死から打席に向かうと、「不惑の40歳」を迎えたソフトバンク・和田の 139キロの直球を一閃。白球はあっという間に左翼スタンドへ弾んだ。実戦 3試合目、 7打席目での今季初アーチ。ベンチに戻ると満面の笑みを浮かべた。
1回、本塁打を放ったジェフリー・マルテ内野手=ペイペイドーム
ソフトバンクとのオープン戦 3連戦は 5日にD1位・佐藤輝(近大)、 6日は大山が左翼へホームランを放っており、これで「3試合連続の先制」。王者相手に、虎打線が「一発攻勢」で先手を奪っている。 1塁のポジションを争うサンズが 2試合連続でアーチを描く中、M砲も負けじと猛アピールだ。
1回表阪神二死、ジェフリー・マルテ内野手は左越え先制本塁打を放った=ペイペイドーム
「1塁争い」はアーチ合戦! ジェフリー・マルテ内野手は豪快な1発で存在感をアピールした。ソフトバンク戦に「3番1塁」で先発。
1回二死 2ボール、左腕和田の甘く入った 139キロ直球を左翼席まで運んだ。「しっかり集中して、いい形で打つことができた」と納得顔だ。
1回表阪神二死、先制の「左越え本塁打」を放ったマルテ内野手はナインに迎えられ笑顔を見せる=ペイペイドーム
ノーアーチのまま博多を去る訳にはいかなかった。「開幕1塁」を争うサンズは 5、 6日のソフトバンク戦で「2試合連続本塁打」を記録。強烈に好調をアピールして帰阪していた。一方のマルテは前日 6日に「3打数ノーヒット」。井上ヘッドコーチは「ジェリー(サンズ)に触発されてというか、マルテも今日の 1本はホッとしているんじゃない? ジェリーにちょっと先に行かれている感があっただろうから」と胸中を気遣った。
1回表阪神二死、ジェフリー・マルテ内野手は「左越え先制本塁打」を放ちポーズを決める=ペイペイドーム
今春は最短距離でバットをボールにぶつける狙いで、右肩にバットを乗せて構える新フォームを採用。21年初実戦となった 2月27日中日戦で「2打席連続タイムリー」を放つなど、状態は悪くない。「まずは自分の仕事をしっかりすることが大事」。「開幕1塁」争いへ、冷静に準備を進めていく。
6回表阪神一死 1塁、陽川尚将は左越えに2点本塁打を放った=ペイペイドーム
「5番・右翼」で先発出場した陽川尚将内野手が、 6回の第 3打席で左翼席へ「2ラン」を放った。
「追い込まれていたので食らいついて打ちにいきました。うまく打つことができてよかったです」
1- 4で迎えた 6回一死 1塁。カウント 1- 2から 5球目、ソフトバンクの「2番手・二保」の 144キロ直球を完璧にとらえた。 2月20日の中日戦(北谷)以来となる“ゴリラパンチ”で阪神は 1点差に迫った。
阪神の陽川が 6回に二保の内寄りの 144キロを完璧に捉え、左翼席中段に「特大2ラン」を運んだ。パワーを見せつけた打棒とは裏腹に「追い込まれていたので、次につなごうとコンパクトに振ろうと思っていた」と談話は控えめだった。
キャンプ中から好調を維持し、実戦でもアピールを続ける。29歳で「プロ8年目」を迎え、「1軍定着」へしっかりと結果を残していかないといけない立場。「一試合一試合が大事」と危機感を口にした。
6回表阪神一死 1塁、「2点本塁打」を放った陽川尚将内野手(左)をゴリラポーズで迎える近本光司外野手=ペイペイドーム
「開幕右翼」は高山で決まりじゃないぞ! 陽川尚将内野手が「オープン戦1号」を放つなど「マルチ安打」で開幕スタメンへ猛アピールだ。
第 1打席はソフトバンク先発の左腕和田にバットを折られながらも左前へ。さらに、第 3打席では右腕二保の 144キロ直球をを振り抜き、「実戦2発目」のアーチを広いペイペイドームの左翼席に突き刺した。
陽川 追い込まれていたので何とか次につなぐというか、コンパクトに振ろうと思っていた。それがああいう結果につながったのでよかったかなと思います。
手応え十分の 1発が、右翼は高山が最有力だった「開幕スタメン争い」に待ったをかけた。「宜野座キャンプ」から好調で、実戦は「33打数12安打」の「打率3割6分4厘、2本塁打、5打点」。必死のアピールが結実している。
6回表阪神一死 1塁、「2点本塁打」を放ち、ゴリラポーズで迎えられる陽川尚将内野手=ペイペイドーム
陽川 しっかり結果を残していかないといけない立場なので。 1試合 1試合が大事なので、そういう気持ちを持ってやっている。それがよい風につながっているのかなと思います。
「右翼争い」は筆頭候補の高山のほか、ベテラン糸井も好調をキープ。 1塁を争うマルテやサンズも 1発を放つなど結果を出している。熾烈(しれつ)を極める「開幕スタメンバトル」。だが、内外野両方できる陽川の活躍は、指揮官の目にもしっかり留まっていた。
矢野監督 去年から段階がワンランク、ツーランク上がったかなというところを見せてくれているし、外野もファーストもできるんでね。左ピッチャーであったり、いろんなところで、スタメンで使いたくなるようなポテンシャル能力はある。中身のしっかりした打席が多かった。頼もしく見ています。
6回、「2点本塁打」を放った陽川尚将内野手(左)をゴリラポーズで迎える佐藤輝(右から 3人目)=ペイペイドーム
昨季はキャリアハイの「8本塁打」を放ったが、「定位置獲得」には届かなかった。「気を緩めずに、チャンスがあればしっかり結果を求めてやっていきたいと思います」。 8年目で初の「開幕スタメン」へ。大阪出身の「和製大砲候補」が、逆転へのアピールを続ける。
◆阪神外野の定位置争い
矢野監督はすでにセンター近本の1番起用を明言。リードオフマンのポジションが揺らぐことはなさそうだ。激しい争いが続くのはライト、レフトの両翼。指揮官から「キャンプMVP」に選ばれた高山は、「実戦打率3割9分」の好成績で 1歩リード。「黄金ルーキー」佐藤輝もキャンプから存在感を示す。悲壮な決意でシーズンに臨むベテラン糸井や打撃好調の陽川らにも可能性はある。
2回表阪神無死 1塁、内野安打を放った原口文仁捕手=ペイペイドーム
原口文仁捕手が 9戦ぶりのスタメンマスクで 2安打を放ち、存在感を出した。ベテラン左腕和田から 2回に 3塁へ内野安打、 4回には中前安打を運んだ。いずれも初球打ちの積極打法だった。
5回裏ソフトバンク二死 1、 2塁、 2塁から生還を狙った砂川リチャード内野手をアウトにする原口文仁捕手=ペイペイドーム
今回のソフトバンク 3連戦では坂本誠志郎捕手、梅野隆太郎捕手と 1試合ずつスタメンが変わった。矢野燿大監督は「捕手のことは藤井コーチに任せている」と話したが、捕手争いも激しさを増している。
1回裏ソフトバンク二死、中村晃外野手の打球にグラブを出すも捕球できないチェン・ウェイン投手=ペイペイドーム
阪神に新加入したチェン・ウェイン投手は 3回 8安打 4失点で降板した。
1点リードの 2回。先頭栗原の打球がチェンの右太もも付近を直撃し内野安打になった。続く真砂に右翼線 2塁打、佐藤直は打ち取ったボテボテの当たりを内野安打とされて無死満塁。迎えた「9番」甲斐に左翼の「ホームランテラス席」に運ばれる「逆転満塁本塁打」を浴びた。
2回裏ソフトバンク無死満塁、甲斐拓也捕手に「満塁本塁打」を浴び打球を見上げるチェン投手=ペイペイドーム
先発した阪神のチェン・ウェイン投手は 3回を投げ、「8安打4失点」。甲斐に「グランドスラム」を浴びた。
2回、先頭の栗原に投手強襲の内野安打を許すと、連打で無死満塁のピンチを背負う。甲斐に対して、初球…。チェンジアップを痛打され、打球は「左翼ホームランテラス席」へ。 2月28日のヤクルト戦(浦添)以来、今季 2度目の実戦登板は、毎回安打を許す、苦しい投球となった。
ソフトバンク栗原陵矢外野手の打球を足に受け痛がるチェン投手=ペイペイドーム
タテジマ 2戦目の実戦登板となったチェン・ウェイン投手は、 3回 8安打 4失点でホロ苦いマウンドになった。 1点リードの 2回。先頭栗原の打球が右太もも付近を直撃し内野安打。続く真砂、佐藤直に連打されて無死満塁とされると、甲斐に左翼の「ホームランテラス席」に運ばれる「逆転満塁弾」を浴びた。 3回も二死 1、 2塁と走者を背負ったが、最後は佐藤直を直球で空振り三振。大崩れはしなかった。
ソフトバンク戦の「3連勝」を導けなかったチェンは「真っすぐがもう少し上がってくると、変化球も生きてくると思う。そこに集中して取り組んでいきます」と修正課題を口にした。患部については「今のところは問題はないです」と大事には至らない様子。矢野燿大監督も真っすぐの精度について「もちろん上がると思うよ」と信頼は揺るがない。公式戦デビューが見込まれる開幕 2カード目の広島戦(マツダスタジアム)に向けて、状態を上げていく。
4回裏から登板し 3イニングを無失点に抑えたジョー・ガンケル投手=ペイペイドーム
ジョー・ガンケル投手が「開幕ローテ入り」へアピールした。「2番手」で 4回から登板し、 3回を「3安打無失点」。周東、中村晃、長谷川ら左打者には効果的なツーシームを外角に配すなど、凡打に打ち取った。
「今日は左の内側に投げづらかったので、左を抑えるために必要な球はないかと。いい感触をつかめた」と手応えの笑顔。矢野監督も「もともと勉強家だから。先発でも中継ぎでもいける。あいつが状態がいいのは、いろんな選択肢が広がる」と高評価だった。
7回裏、阪神「3番手」で登板したジョン・エドワーズ投手=ペイペイドーム
阪神「セットアッパー」候補の「3番手」ジョン・エドワーズ投手は、 7回の 1イニングを危なげなく「3者凡退」に抑えた。
「 160キロ投げる気持ちで 145キロくらい(この日最速は 147キロ)しか出なかったけど、抑えて空振りも取れて自分の中ではよかったよ」。実戦は 2戦連続 1回を無失点。「外国人枠」争いについては「そこは自分ではコントロールできない。自分のやるべきことをやるだけ」と結果を重ねていく。
8回裏を抑えたロベルト・スアレス投手=ペイペイドーム
21年初登板の阪神「守護神」ロベルト・スアレス投手(29)が 1回を無失点に抑え、健在を示した。
一死から栗原に四球、柳町に右前打を許したが、続く釜元を 154キロで空振り三振。最後は上林をスプリットで遊飛に仕留めた。最速 158キロを計測した昨季の「セーブ王」は「 1試合目にしては良かったと思う。まっすぐの制球をしっかり心がけてやった。四球も出したし、ヒットも打たれたけど、試合で一番大事なことは点を取られないこと。それは意識してできたかなと思います」と満足げ。矢野監督も「スアちゃんも 1回目の登板ででき上がっている感じ。順調にきている」と目尻を下げた。
ガンバレ!阪神!我らのタイガース!今季こそ勝利を掴め!
今の僕たちに一番必要なことは「挑戦すること」だと考えています。
試合結果により評価されがちですが、「エラーをしても前に出る」「打たれても バッターに向かっていく」
そのような姿勢が僕たちのチームの成長には一番必要なことだと考えているので、まずは挑戦する事「挑む」を最初に掲げました。 次に、「超える」ですがこれは「超越する」ことです。
最後に「頂へ」。
これは僕自身が監督に就任してからセ・リーグの順位が3位、2位ととなり、来季 はもちろん「頂」しかありません。
チーム全体として頂点に立つことを意識し、選手・スタッフ含めチーム全体で、 頂点に行ったときにどういう景色があるのか、どういう気持ちになれるのかを考える1年とし、「常にトップに立つ」とういう意識にしていきます。
やはりタイガースファンの大きな後押しも必要です。
このスローガンをもとに共に戦い、頂点に行った景色を一緒に見ましょう。
2021年 オープン戦 順位表
2020年 公式戦 順位表
2021年 公式戦日程と結果 (02月)
2021年 公式戦日程表と結果(03月)