●阪神と埼玉西武のオープン戦は、 7回表終了で「降雨コールド」となった。序盤から雨が振り続け、 7回の埼玉西武の攻撃が終了した後に阪神園芸がグラウンドにシートを敷いた。数分間の中断後、主審が試合終了の合図を告げた。
●ジェフリー・マルテ内野手(29)が豪快なアーチをかっ飛ばした。「3番DH」でスタメン出場し、 1回の第 1打席だ。二死走者なしで西武高橋光成投手(24)の真ん中直球を強振。左翼ポール際に運ぶ「2号ソロ」で、来日 3年目助っ人として貫禄を見せた。オープン戦は出場した全 5試合で「3番」に座り、「打率2割5分、2本塁打、4打点」。「コロナ禍」の影響で来日が遅れ、実戦デビューは 2下旬だったが好調を維持している。矢野燿大監督(52)は打線の中軸として評価。昨年韓国球界で本塁打と打点の「2冠」に輝いた新加入のメル・ロハス・ジュニア外野手(30=韓国・KT)はいまだ来日できていない。それでも虎打線の中心には頼れるM砲がいる。 5戦続けて「3番」でスタメン起用し、期待は大きい。「1番・近本光司外野手(26)」、「2番・糸原健斗内野手(28)」という上位が固まってきているだけに、指揮官は「3番」には右打者を据えたいと考えている。マルテがこんなにも豪快な打球を放ち、存在感を放つのならば、外国人枠の問題もあるものの、十分に「3番」を託せられる。マルテ自身に助っ人争いへの気負いはない。黙々とあと 2週間に挑むつもりだ。いかにして相手にとって最も嫌な打線を組むか-。それを考える際の重要人物が、マルテだ。
●阪神「ドラフト1位」の佐藤輝明内野手(21=近畿大學)が、 2戦連発となる「オープン戦3号ソロ」を放った。甲子園での西武戦に「6番左翼」で先発。 2回先頭の第 1打席で「開幕投手」を務める高橋から左翼席に運んだ。 3本塁打は球団新人では「ドラフト制」後最多タイで、ここまで日本ハム野村、オリックス頓宮らと並んでキング。13日で22歳になるルーキーがまだまだ記録を伸ばしそうだ。阪神「ドラフト1位」の佐藤輝明内野手が、 2回に「オープン戦3号ソロ」をかっ飛ばし、この時点で「12球団トップ」に並んだ。 1ー 3の 2回に先頭打者で入り、西武の「開幕投手」、高橋の初球 146キロ直球を左翼方向へ流した。10日広島戦から 2戦連発で、これは「ドラフト入団」した阪神の新人では初めて。 3本塁打は「同最多タイ」と記録ずくめ。ベンチ前で分厚い胸を両手でたたく「ゴリラポーズ」も板についてきた。 3本塁打は全て逆方向。そのうち2発は甲子園と風は無関係に放り込む。矢野監督もその弾道に驚き、「ドラ1」の実力をたたえた。阪神のレジェンド助っ人も逆方向の鬼だった。同じ左打ちで通算「202本塁打」のランディ・バース(66)は、甲子園での「91本塁打」のうち、約37%にあたる「34発」が左方向。佐藤輝もそれをほうふつとさせる武器にこだわり、アーチをかけた。
●プロ 9年目で初の「開幕投手」に決まった藤浪晋太郎投手(26)が先発し、初回の 3失点から立て直して「5回3安打3失点」にまとめた。雨でマウンドがぬかるむ中、イメージしていたイニング、球数を無事に消化。 1回は先頭の金子侑司外野手(30)から 154キロ直球で空振り三振を奪った後、鈴木将平外野手(22)に四球。一死 1塁となり、大阪桐蔭時代にバッテリーを組んだ 1学年下の森友哉捕手(25)と対決した。カウント 1- 1から 152キロ直球を捉えられ、左翼への「適時2塁打」で先制点を献上。その後、連打と犠飛で 3失点を与えた。 2月からこの試合前まで実戦 4試合に登板し、12イニングで 1失点。「1勝」止まりの昨季から、「開幕ローテーション」を決めるだけでなく「開幕投手」に決定。 7日に矢野監督から大役を告げられてから、この日は初のマウンドだった。開幕前最後の登板は19日オリックス戦。 3.26ヤクルト戦へ、丁寧に階段を上りきる。
●阪神新外国人のチェン・ウェイン投手(35=千葉ロッテ)が、 6回から「2番手」として移籍後、甲子園初登板した。先頭の森に四球を与えたが、「4番」山川穂高内野手(29)をチェンジアップで 3ゴロ併殺に仕留めた。続く栗山巧外野手(37)も中飛に抑えた。 1イニングを11球で無失点。元メジャー左腕は貫禄の投球。先発が予想される開幕 2カード目の第 2戦、31日広島戦(マツダスタジアム)に向けて順調に調整を続ける。
●阪神守護神ロベルト・スアレスが甲子園でも安定の投球を見せた。 7回に「3番手」で、 7日の敵地ソフトバンク戦以来となる登板。先頭の外崎修汰内野手(28)に右前打を浴びるも、後続 3人をぴしゃり。今季実戦 2戦目はマウンドが雨でぬかるんでいたが頼もしかった。
記事をまとめてみました。
オープン戦<阪神 3- 3埼玉西武>◇ 1回戦◇阪神 0勝 0敗 1分◇12日◇阪神甲子園球場
阪神と西武のオープン戦は、 7回表終了で「降雨コールド」となった。
序盤から雨が振り続け、 7回の西武の攻撃が終了した後に阪神園芸がグラウンドにシートを敷いた。数分間の中断後、主審が試合終了の合図を告げた。
阪神は「開幕投手」に決まっている藤浪が先発で 5回 3失点と粘りの投球。「ドラフト1位」の佐藤輝に「オープン戦3号アーチ」が飛び出し、マルテも「2号ソロ」を放った。
試合は 3ー 3で引き分けで、13日にも同カードが組まれている。
降雨コールドゲームとなった阪神甲子園球場
藤浪晋太郎投手が先発し、初回の 3失点から立て直して「5回3安打3失点」にまとめた。
◇ ◇ ◇
◆阪神矢野燿大監督の一問一答
-藤浪は序盤の連打も浴びたが持ち直した
矢野監督 まあ、すごくいいってわけじゃないけどね。誰しもその調子の幅はある。プラスで言えば 3点を取られた後、ゼロで行けたっていうのは 1つプラス。あいつ自身もっと高いところを目指していると思う。そういうところでは課題というかね、一生懸命行き過ぎた。まあ力むし、開幕も告げたから。本人も力んで当然やと思う。逆に 3点取られたことで力も抜けたと思う。良いところも課題もあった。
試合前の練習でツチノコバットを手にする矢野燿大監督=阪神甲子園球場
-マルテが好調
矢野監督 内容もその他も選球眼ももともといいし、つなぐ、かえすところでマルテがいるのは相手も嫌な存在になる。 3点先制された、 2アウトなってから。そういうところでも価値ある。相手に嫌なバッターかなっていうのは俺がキャッチャーでも思う。マルテらしさは出してくれてると思う。
-今日の佐藤輝には、監督もびっくりしたか
矢野監督 ほんま右バッターみたいやな、打球やったし、打った瞬間にいったっていう。
-内容は
矢野監督 初球を一発でファウルにせんと仕留めるのはいいバッターの条件になってくる。レベルが上がってくれば、甘い球なんて何球も続かない。手応えはつかんでいると思うし、ああいうところにテルがいるというのは面白い打線になるんじゃないかなと思う。
2回裏阪神無死、ベンチの矢野燿大監督は「左越え本塁打」を放った佐藤輝明内野手を出迎える=阪神甲子園球場
-「3番」に置くと左打者が続いてしまう
矢野監督 すぐはないんじゃない? シーズン中はあるかもしれんけど。
-「3番打者」は
矢野監督 まあ、マルテかサンズかどうかなと思うけど、佐藤が「3(番)」というのは現状あまり考えてない。やっぱり「2番」も健斗(糸原)が入って機能する感じがするんで。超理想を言えば、ショートの(木浪)聖也とかショートに入るくらいの選手が、「2番」くらいに入るくらい技量が上がってくると、(糸原)健斗がかえすところでいるってなれば、より分厚くなるなという理想はあるけど。
「開幕3番」はオレ弾! ジェフリー・マルテ内野手が豪快なアーチをかっ飛ばした。
「3番DH」でスタメン出場し、 1回の第 1打席だ。二死走者なしで西武高橋の真ん中直球を強振。「ツーボールだったから甘いボールを狙って、そのボールを一発で仕留めることができて良かったよ」。左翼ポール際に運ぶ「2号ソロ」で、来日 3年目助っ人として貫禄を見せた。
1回、本塁打を放ったマルテ内野手=阪神甲子園球場
オープン戦は出場した全 5試合で「3番」に座り、「打率2割5分、2本塁打、4打点」。「コロナ禍」の影響で来日が遅れ、実戦デビューは 2下旬だったが好調を維持している。矢野監督は「選球眼も元々いい。つなぐ、(走者を)かえす、そういうところでマルテがいるっていうのは相手も嫌な存在になる」と打線の中軸として評価。「3番打者」の選定について聞かれると、「ドラフト1位」の佐藤輝に関しては「すぐはない」とし「マルテかサンズかどうか…」と頭を悩ませた。
1回裏阪神二死、マルテ内野手は左越え本塁打を放った=阪神甲子園球場
そんな悩みを解消してくれそうな 1発を放ったマルテは試合後、至って冷静だった。「打順に関係なく、自分の仕事をしっかりするだけ。ランナーがいてもいなくても自分の持ち味を出して頑張っていきたいね」。昨年韓国球界で本塁打と打点の「2冠」に輝いた新加入のメル・ロハス・ジュニア外野手はいまだ来日できていない。それでも虎打線の中心には頼れるM砲がいる。
1回裏阪神二死、矢野燿大監督(中央)は「左越え本塁打」を放ったマルテ内野手(左)を出迎える、右は北川博敏打撃コーチ=阪神甲子園球場
何モノにも代えがたい存在感がある。金ピカのネックレスをじゃらじゃらと揺らし、阪神・マルテはのっしのっしとダイヤモンドを回った。西武の「開幕投手」、高橋を打ち砕く「オープン戦2号ソロ」をブッ飛ばした。
「 2ボールだったから甘いボールを狙って、一発で仕留めることができてよかったよ」
本塁打を放ちポーズを決めるマルテ内野手と冷静に見つめる藤浪晋太郎投手=阪神甲子園球場
0- 3とリードされ相手はエース…。シーズンであればがっくり来そうな 1回だったが、そんなムードもM砲が振り払った。二死走者なしでカウント 2- 0となると、続く 3球目を一閃。反り返るように振り抜いて、打球はあっという間に左翼ポール際のスタンドの谷間へと消えた。 7日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)に続き、「オープン戦2号」。今春の実戦 6試合で「打率0.333(15打数5安打)、7打点」と大暴れだ。
矢野監督も「内容も、選球眼も元々いい。つなぐ、かえす、そういうところでマルテがいるっていうのは相手も嫌な存在になる。嫌なバッターかなというのは俺がキャッチャーでも思う」と好調ぶりに目を見張る。
1回裏阪神二死、「左越えにソロ本塁打」を放ちポーズを決めるマルテ内野手=阪神甲子園球場
5戦続けて「3番」でスタメン起用し、期待は大きい。「1番・近本」、「2番・糸原」という上位が固まってきているだけに、指揮官は「3番」には右打者を据えたいと考えている。この日も改めて、「3番」の構想を問われ「マルテかサンズかどうかなと思うけど。佐藤輝が『3(番)』というのは現状あまり考えていないけど」と明かした。マルテがこんなにも豪快な打球を放ち、存在感を放つのならば、外国人枠の問題もあるものの、十分に「3番」を託せられる。
マルテ自身に助っ人争いへの気負いはない。「あまりそこは気にせず、自分の仕事をすれば結果はついてくる。自分のやるべき仕事に集中していきたい」と黙々とあと 2週間に挑むつもりだ。 いかにして相手にとって最も嫌な打線を組むか-。それを考える際の重要人物が、マルテだ。
阪神「ドラフト1位」の佐藤輝明内野手が、 2回に「オープン戦3号ソロ」をかっ飛ばし、この時点で「12球団トップ」に並んだ。 1ー 3の 2回に先頭打者で入り、西武の「開幕投手」、高橋の初球 146キロ直球を左翼方向へ流した。
◇ ◇ ◇
▼ルーキー佐藤輝が 2回に 2戦連発の「オープン戦3号」。オープン戦で 3本塁打した新人は昨年の福田光(千葉ロッテ)がいるが、球団では72年望月以来49年ぶり。新人の「2試合連続本塁打」は14年井上(千葉ロッテ)以来で、阪神では「ドラフト制」後初めてとなった。また、佐藤輝は 3本塁打のうち 2本を甲子園で記録。甲子園で 2発打ったのも阪神の新人では「ドラフト制」後初で、新人以外でも05年桜井以来16年ぶり。
2回裏阪神無死、佐藤輝明内野手は左越え本塁打を放った=阪神甲子園球場
阪神「ドラフト1位」の佐藤輝明内野手が、 2戦連発となる「オープン戦3号ソロ」を放った。甲子園での西武戦に「6番左翼」で先発。 2回先頭の第 1打席で「開幕投手」を務める高橋から左翼席に運んだ。 3本塁打は球団新人では「ドラフト制」後最多タイで、ここまで日本ハム野村、オリックス頓宮らと並んでキング。13日で22歳になるルーキーがまだまだ記録を伸ばしそうだ。
◇ ◇ ◇
甲子園の雨雲を切り裂くような快音に虎党がどよめいた。視線の先にいたのは、もちろん佐藤輝だ。 2回の先頭打者。その初球。「開幕投手」に内定している高橋の真ん中から外寄りに逃げる 146キロを振り切った。小雨が降り、風はいつもの浜風と逆、左から右へ吹いていたが、ものともせず左翼席へ運び去った。
2回、本塁打を放った佐藤輝明内野手=阪神甲子園球場
「しっかり初球から振りにいくといつも意識していますし、いい形で打てました。甘いところに来たのを捉えることができたので良かった」
10日広島戦から 2戦連発で、これは「ドラフト入団」した阪神の新人では初めて。 3本塁打は「同最多タイ」と記録ずくめ。ベンチ前で分厚い胸を両手でたたく「ゴリラポーズ」も板についてきた。
2回裏阪神無死、佐藤輝明内野手は左越え本塁打を放った、左は高橋光成投手=阪神甲子園球場
3本塁打は全て逆方向。そのうち2発は甲子園と風は無関係に放り込む。矢野監督も「右バッターみたいな打球」とその弾道に驚き、「初球を一発でファウルにせんと仕留めるのはいいバッターの条件になってくると思うし、ホームランにできるのはテルの長所」と「ドラ1」の実力をたたえた。
阪神のレジェンド助っ人も逆方向の鬼だった。同じ左打ちで通算「202本塁打」のバースは、甲子園での「91本塁打」のうち、約37%にあたる「34発」が左方向。「バットを内から出して逆方向に飛ぶ打球はいい打球なので、それが試合でできて良かった」。佐藤輝もそれをほうふつとさせる武器にこだわり、アーチをかけた。
2回、本塁打を放ちゴリラポーズをする佐藤輝明内野手=阪神甲子園球場
試合前、刺激を受ける出来事があった。フリー打撃後、陽川に仲介してもらい、西武山川に歩み寄ってあいさつ。バットの形状についてなど野球談議を交わし、打撃練習も見た。「『ホームランバッター』の打球だなと。ホームランというのが一番、野球では面白いと思うので、そこは譲れないです」。18、19年と 2年連続で「本塁打王」となった主砲との時間を肥やしに、自己紹介代わりの 1発を放った。
くしくも13日は22歳の誕生日。バースと同じ日という不思議な巡り合わせの“バースデー”になる。佐藤輝は「野球人生の中でも大きな変化があった。22歳も素晴らしい年になるように頑張っていきたい」と決意を新たにした。
本塁打を放ちスタンドに挨拶する佐藤輝明内野手=阪神甲子園球場
キングコング弾や!! 阪神の「ドラフト1位・佐藤輝明内野手」が12日、西武戦(甲子園)に「6番・左翼」で出場。 2回に今季「開幕投手」を務める高橋から 2戦連発となる「3号ソロ」を放った。「オープン戦3発」は球団新人では49年ぶりの快挙。本塁打数で「トップタイ」に躍り出た「黄金ルーキー」の勢いは止まらない。
■ベンチに戻るや笑顔でウッホ
雨の甲子園に乾いた打球音と歓声が響く。打った瞬間、佐藤輝は本塁打を確信し、ゆっくりと走り出した。左翼席中段に飛び込む「2試合連続アーチ」。ベンチに戻ってくると笑顔で「ゴリラポーズ」だ。
「きょうも逆方向にしっかり、甘いところにきたのを捉えることができてよかった。初球から振りにいくといつも意識していますし、それがきょうはいい形で打てました」
1- 3で迎えた 2回先頭。高橋の初球、 146キロを捉えた。完璧な一発に「バットを内から出して、逆方向に飛ぶ打球はいい打球なので、試合でできてよかった」と手応え十分。「開幕投手」を務める西武のエース右腕を一振りで仕留めた。
3回表、「左越え本塁打」の佐藤輝明内野手は守備位置に就くと帽子を取ってファンの拍手に応える=阪神甲子園球場
■初球、一発。いいバッターの条件
矢野監督も「初球を一発で仕留めるっていうのはいいバッターの条件になってくる。しかもホームランにできるというのはテル(佐藤輝)の長所」と絶賛。10日の広島戦(甲子園)で逆方向に本塁打を放った際には「別にびっくりもしないし」と話していたが、今度は「右バッターみたいやな」と驚いた様子だった。
これで北海道日本ハム・野村らに並ぶ「トップタイの3号」。阪神の新人選手がオープン戦で 3本塁打を放つのは、1972年の望月充以来49年ぶり 2人目の快挙だ。 6試合目で早くも「球団の歴史」に名を刻み、「ホームランというのが一番、野球では面白いと思うので、そこは譲れないです」と“キング宣言”も飛び出した。
試合前には本物の“キング”との交流があった。18、19年に「2年連続」で「本塁打王」に輝いた西武・山川とバットの形状などについて会話。わずかではあったが、昨年のドラフト会議直後から本塁打王を目標の一つに掲げている黄金ルーキーにとって、“先輩”との貴重な時間になった。
埼玉西武・山川穂高内野手の目の前でフリー打撃をする佐藤輝明内野手=阪神甲子園球場
■西武・山川穂高内野手とホームラン談義
その山川らも見ている中、フリー打撃では37スイングで 3連発を含む「6本の柵越え」を披露。その後、山川の打撃練習を熱心に見つめ、「とにかくホームランバッター。ホームランバッターの打球だなという感じです」と目を見張った。これこそ自身が目指すべき姿。しっかりと目に焼き付けたキング経験者の打撃を刺激にして試合に臨んでいた。 「甘いところをしっかり仕留めることができればいい結果は出ると思うので、そこはずっと続けてやっていきたい」
「2リーグ制」以降、新人選手がレギュラーシーズンで「本塁打王」になったのは58年の長嶋茂雄(巨人)、59年の桑田武(大洋)の 2人のみ。まだオープン戦の段階だが、今の佐藤輝は可能性を感じさせてくれる。まずは「オープン戦キング」へ、止まることなくアーチを量産する。
プロ 9年目で初の「開幕投手」に決まった藤浪晋太郎投手が先発し、初回の 3失点から立て直して「5回3安打3失点」にまとめた。
雨でマウンドがぬかるむ中、イメージしていたイニング、球数を無事に消化。「前回のソフトバンク戦は力任せというか、エイヤーという感じだった。今日に関しては、いい力感で投げられた。初回を除けば、先発らしい投球ができたかなと思います」と振り返った。
1回は先頭の金子から 154キロ直球で空振り三振を奪った後、鈴木に四球。一死 1塁となり、大阪桐蔭時代にバッテリーを組んだ 1学年下の森と対決した。カウント 1- 1から 152キロ直球を捉えられ、左翼への「適時2塁打」で先制点を献上。その後、連打と犠飛で 3失点を与えた。
阪神先発の藤浪晋太郎投手=阪神甲子園球場
「初回はちょっと一生懸命に行き過ぎたというか…。しっかり抑えようという気持ちが力みに変わっていた。 2回以降はリラックスして投げられた」
2回はすべて直球で内野ゴロに打ち取り、「3者凡退」。 3回は一死から森に四球を与えるも、山川を投ゴロ、栗山を 2ゴロで無失点。 4回は先頭の外崎を 145キロのフォークで空振り三振。木村に四球も、続くブランドンを 149キロ直球で 2ゴロ併殺。 5回は「3者凡退」に抑え、 2回以降は危なげない投球で強力西武打線に追加点を許さなかった。
2月からこの試合前まで実戦 4試合に登板し、12イニングで 1失点。「1勝」止まりの昨季から、「開幕ローテーション」を決めるだけでなく「開幕投手」に決定。 7日に矢野監督から大役を告げられてから、この日は初のマウンドだった。
阪神先発の藤浪晋太郎投手=阪神甲子園球場
次回は 3月19日オリックス戦(京セラドーム大阪)で開幕前最後のマウンドに上がる予定。「自分の中で納得できる投球ができればなと思います。これなら開幕をいい感じで投げられるなと思って終われるようにしたい」と力を込めた。
<藤浪晋太郎投手の今春>
1月25日 鳴尾浜のブルペンで再挑戦中のワインドアップ投法を初披露。新フォーム導入の理由は「加速距離」を取るため。
2月 2日 「1軍沖縄キャンプ」のブルペンで足を上げた際に 1度 3塁側に視線を移す新スタイルを披露。
2月 7日 21年初実戦の「紅白戦」は 2回を「無四球3奪三振1安打無失点」。「ドラフト1位」佐藤輝から空振り三振を奪い、最速 156キロ。
阪神先発の藤浪晋太郎投手=阪神甲子園球場
2月21日 対外試合初戦の広島戦で「3回3奪三振2安打1四球無失点」。 147キロスプリットで驚かせた。
2月27日 中日戦で 3回を「3安打1四球1失点」。中日側のスピードガンで最速 158キロを計測。
3月 1日 矢野監督から「キャンプ投手MVP」に選ばれ「ちょっとビックリ」。
3月 5日 ソフトバンク戦で「4回2奪三振3安打2四球無失点」。最速 158キロでスプリットは 149キロ。
3月 7日 矢野監督から「開幕投手」を告げられる。
雨の中投球する藤浪晋太郎投手=阪神甲子園球場
プロ 9年目で初の「開幕投手」に決まった藤浪晋太郎投手が、大阪桐蔭時代に甲子園春夏連覇バッテリーを組んだ森をたたえた。
18年 6月の交流戦以来となった「3番」森との対決は 2打席あり、「左越え適時2塁打」、四球の結果に。「初回の初球、いきなり強いスイングでファウルだった。さすが森やなと思いました。打たれた球はまあまあコースは甘いんですけど、高さはそんなに甘くなかった。さすがというか、あらためていいバッターだなと思いました」と振り返った。
初回に「3番」森からの 3連打で 3失点したが、 2回以降はノーヒット投球で「5回3安打3失点」。開幕戦に向けて順調に階段を上った。
1回表西武一死 1塁、藤浪晋太郎投手は森友哉捕手に「左越え適時2塁打」を打たれ失点する=阪神甲子園球場
計算の立つ投手であってこそ、大役を任せられる。藤浪晋太郎投手は西武戦(甲子園)に先発し、初回 3失点から落ち着いて立ち直った。プロ 9年目で初の「開幕投手」が決まってから初マウンド。 5回を「3奪三振3安打3四球」で 3失点にまとめ、修正能力の向上も印象づけた。
登板後、右腕は反省していた。「初回はちょっと一生懸命に行き過ぎたというか…。しっかり抑えようという気持ちが力みに変わってしまった」。 1回は「3番」森、「4番」山川、「5番」栗山の 3連打から 3失点。それでも 2回以降は必要以上の気負いを排除し、残り 4イニングをノーヒット投球だ。
前回登板した 5日ソフトバンク戦は「4回無失点」ながら「力任せというか、エイヤーという感じだった」という。「今日に関しては、いい力感で投げられた。初回を除けば、先発らしい投球ができた」。降雨の中、立ち上がりに失点しても大崩れしない。さらに信頼度が上がる内容だった。
藤浪晋太郎投手(右)は初回に 3失点する=阪神甲子園球場
大阪桐蔭時代に「甲子園春夏連覇」を達成した際の女房役、森には 152キロを強振されて「左越え適時2塁打」を浴びた。「初球(外角低め 153キロを)いきなり強いスイングでファウル。さすが森やな、と。あらためていい打者だなと思いました」。 1学年下の後輩との対決を楽しむ余裕すらあった。初回には最速 157キロも計測。心身ともに頼もしい状態にある。
7日に矢野監督から「開幕投手」を通達された。「ローテを奪いに行く立場から、しっかり調整しなきゃいけない立場になった」。言葉からも覚悟がにじみ出る。開幕前最後の登板は19日オリックス戦。「納得いかない形でシーズンに入りたくない。これなら開幕でうまく投げられる、いい感じで投げられると思って終われるようにしたい」。 3.26ヤクルト戦へ、丁寧に階段を上りきる。
▽福原忍投手コーチ(藤浪晋太郎投手について)
「立ち上がりはどんな投手でも力む。ちょっと力み過ぎかなというのはあったけど、 2回以降は修正できた。自分で修正できるポイントが、ある程度できているのかなと思います。ナイスボールと言いました」
6回、阪神「2番手」で登板のチェン・ウェイン投手=阪神甲子園球場
阪神新外国人のチェン・ウェイン投手が、 6回から「2番手」として移籍後、甲子園初登板した。「オープン戦ではありましたが、甲子園で投げられるということはうれしいことですし、シーズン前に甲子園のマウンドで投げることができてよかったです」。
6回、阪神「2番手」で登板のチェン・ウェイン投手=阪神甲子園球場
先頭の森に四球を与えたが、「4番」山川をチェンジアップで 3ゴロ併殺に仕留めた。続く栗山も中飛に抑えた。 1イニングを11球で無失点。「天気の悪い中でしたが、自分の修正したい部分というのはしっかりできたかなと思います」。元メジャー左腕は貫禄の投球。先発が予想される開幕 2カード目の第 2戦、31日広島戦(マツダスタジアム)に向けて順調に調整を続ける。
7回、阪神「3番手」で登板のロベルト・スアレス投手=阪神甲子園球場
阪神守護神ロベルト・スアレスが甲子園でも安定の投球を見せた。 7回に「3番手」で、 7日の敵地ソフトバンク戦以来となる登板。
先頭の外崎に右前打を浴びるも、後続 3人をぴしゃり。「しっかりと 3個のアウトを取って、ゼロで帰ってくることだけに集中していたよ」。前回はドーム球場で「1回1安打無失点」。今季実戦 2戦目はマウンドが雨でぬかるんでいたが「ファンの皆さんに楽しんでもらえるような投球がしたかったし、自分としても甲子園に帰ってきて投げることができて良かったよ」頼もしかった。
7回 1イニングを無失点に抑えたロベルト・スアレス投手=阪神甲子園球場
ガンバレ!阪神!我らのタイガース!今季こそ勝利を掴め!
今の僕たちに一番必要なことは「挑戦すること」だと考えています。
試合結果により評価されがちですが、「エラーをしても前に出る」「打たれても バッターに向かっていく」
そのような姿勢が僕たちのチームの成長には一番必要なことだと考えているので、まずは挑戦する事「挑む」を最初に掲げました。 次に、「超える」ですがこれは「超越する」ことです。
最後に「頂へ」。
これは僕自身が監督に就任してからセ・リーグの順位が3位、2位ととなり、来季 はもちろん「頂」しかありません。
チーム全体として頂点に立つことを意識し、選手・スタッフ含めチーム全体で、 頂点に行ったときにどういう景色があるのか、どういう気持ちになれるのかを考える1年とし、「常にトップに立つ」とういう意識にしていきます。
やはりタイガースファンの大きな後押しも必要です。
このスローガンをもとに共に戦い、頂点に行った景色を一緒に見ましょう。
2021年 オープン戦 順位表
2020年 公式戦 順位表
2021年 公式戦日程と結果 (02月)
2021年 公式戦日程表と結果(03月)