●阪神がチーム一丸で接戦を制し、 2年ぶりの「開幕戦白星」をつかんだ。16年ぶりの「リーグ優勝」へ向けて上々の出だしとなった。先発はプロ 9年目で初めて「開幕投手」を務めた藤浪晋太郎投手(26)。初回は「3者凡退」と上々の立ち上がり。 2回以降は毎回 3塁まで走者を背負う苦しい展開が続いたが、 5回「5安打2失点」。球数は 103球、 5四球を出しながらも最後まで粘った。打線は 2回に大山悠輔内野手(26)、ジェリー・サンズ外野手(33=キウム・ヒーローズ)の安打でつなぎ、無死 1、 3塁から「ドラフト1位」佐藤輝明内野手(22=近畿大學)の左翼への犠飛で先制。 1- 1と同点の 4回にはサンズがバックスクリーン右へ「ソロ本塁打」。 2- 2の 6回には、二死 2塁から大山の「適時2塁打」で勝ち越し。 3- 3の 8回には、サンズの左翼中段へ「2号ソロ」で再び勝ち越し、中軸が存在感を見せた。 7回途中から「4番手」で登板した加治屋蓮投手(29=福岡ソフトバンクホークス)が「初白星」。「5番手」岩崎優投手(29)がホールド、守護神ロベルト・スアレス投手(29)はセーブを記録した。ヤクルトは清水昇投手(24)が「1敗」。矢野燿大監督(52)は自身も 2年ぶりとなる「開幕戦白星」を喜んだ。
●阪神の「4番」大山悠輔内野手が今季「初タイムリー」を放った。同点で迎えた 6回二死 2塁。先発小川泰弘投手(30)の直球 145キロを引っ張り、 3塁線を破る勝ち越しの 2塁打。同点に追いつかれた直後で嫌な流れを振り払う今季初打点となった。 2回には中前打を放っており、開幕戦から「マルチ安打」を記録した。今季から主将に就任。試合前の円陣では声出しを担当し、ナインを鼓舞。チームの大黒柱が、初戦から躍動した。
●阪神「ドラフト1位」の佐藤輝明内野手が「プロ初打席」で「初打点」をたたき出した。 2回無死 1、 3塁。ヤクルト先発右腕、小川の 6球目を逆らわずに左翼へ打ち返し、先制の犠飛となった。ルーキーが21年の「阪神初得点」を生んだ。
●ジェリー・サンズ内野手が開幕戦で「2発目」を放った。阪神の選手が開幕戦で「2本塁打」を放ったのは90年の岡田彰布氏(63)以来。「値千金の一発」が飛び出した。同点に追いつかれた直後の 8回。二死走者なしで清水の甘く入った 127キロスライダーを捉え、左翼スタンドへ放り込んだ。「3打数3安打1四球」で全打席出塁。 4回の 2打席目にも「ソロ本塁打」が出ており開幕戦で「2発目」となった。この試合 2度目の「ハッピーハンズ」にベンチ前では大盛り上がりだった。
●プロ 9年目で初の「開幕投手」となった藤浪晋太郎投手が、「勝利投手の権利」を持ち、 5回 5安打 2失点でマウンドを降りた。球数は 103球、 5四球を出すなど再三ピンチもあったが、最後まで粘りの投球を続けた。初回、先頭の坂口智隆内野手(36)には初球、 152キロ直球で 2ゴロ。続く青木宣親外野手(39)も 152キロ直球で遊ゴロに仕留めた。最後は山田哲人内野手(28)も高めの 151キロ直球で中飛に打ち取った。 1点を先制した直後の 2回、先頭の村上宗隆内野手(21)は空振り三振。しかし内川聖一内野手(38)の左前打から一死満塁のピンチを招き、中村悠平捕手(30)の 2ゴロの間に 3塁走者の内川の生還を許した。なおもピンチは続き、小川にも四球を与え二死満塁としたが、坂口から 152キロ直球で空振り三振を奪い、最少失点にとどめた。 2- 2の 6回に大山の勝ち越しの適時打が飛び出し、「勝利投手の権利」を得るとベンチでガッツポーズ。 6回からマウンドを岩貞祐太投手(29)に譲り、その後も勝利を信じて、戦況を見守ったが…。 7回に「3番手」の「D8位・石井大智投手」23=四国IL高知)が同点打を浴び、「開幕白星」はならなかったが、この悔しさを次にぶつける。
●阪神「ドラフト8位」の石井大智投手が 7回に登板するも、同点に追いつかれ、 1回もたず 1安打 1失点で降板となった。 3- 2の 7回に「3番手」でマウンドへ。先頭の山田へは全球直球勝負を挑み、 7球目の外への 144キロ直球で空振り三振を奪った。続く村上には四球。内川には粘られながらも、10球目の直球で投ゴロに打ち取った。しかし二死 2塁から、塩見に 149キロ直球を捉えられ、右中間へ痛恨の「同点適時3塁打」を浴びた。ここで「4番手」の加治屋へマウンドを渡して降板。
●ソフトバンクから移籍した加治屋蓮投手が「開幕戦白星」を手にした。石井大智投手が同点打を浴びた直後の 7回二死 3塁でマウンドへ。西浦を変化球で追い込み、最後は 147キロ直球で遊ゴロ。いやな流れを打者1人で断ち切った。 8回は先頭の中村に右前打を許すも、代打古賀優大捕手(22)にバントをさせず空振り三振。打者 3人ながら、大きな仕事を果たした。13年「ドラフト1位」右腕が再び輝きだした。
記事をまとめてみました。
<東京ヤクルトスワローズ 3- 4阪神>◇ 1回戦◇阪神 1勝 0敗 0分◇26日◇明治神宮野球場
阪神がチーム一丸で接戦を制し、 2年ぶりの「開幕戦白星」をつかんだ。16年ぶりの「リーグ優勝」へ向けて上々の出だしとなった。
藤浪晋太郎投手は坂口智隆内野手を中飛に仕留めガッツポーズを見せる=明治神宮野球場
先発はプロ 9年目で初めて「開幕投手」を務めた藤浪晋太郎投手。初回は「3者凡退」と上々の立ち上がり。 2回以降は毎回 3塁まで走者を背負う苦しい展開が続いたが、 5回「5安打2失点」。球数は 103球、 5四球を出しながらも最後まで粘った。
8回表阪神二死、「左越え2号ソロ本塁打」を放ったジェリー・サンズ外野手=明治神宮野球場
打線は 2回に大山、サンズの安打でつなぎ、無死 1、 3塁から「ドラフト1位」佐藤輝の左翼への犠飛で先制。 1- 1と同点の 4回にはサンズがバックスクリーン右へ「ソロ本塁打」。 2- 2の 6回には、二死 2塁から大山の「適時2塁打」で勝ち越し。 3- 3の 8回には、サンズの左翼中段へ「2号ソロ」で再び勝ち越し、中軸が存在感を見せた。
8回表阪神二死、「左越え本塁打」を放ち矢野燿大監督(奥左から 3人目)らに迎えられるサンズ外野手=明治神宮野球場
7回途中から「4番手」で登板した加治屋が「初白星」。昨季ソフトバンクを戦力外となり、加入した新戦力が開幕戦で勝利に手にした。「5番手」岩崎がホールド、守護神スアレスはセーブを記録した。
ヤクルトは 7回、塩見の「適時3塁打」で同点。阪神は 8回、サンズが「2本目」のソロで突き放した。加治屋が「移籍後初勝利」。スアレスが今季「初セーブ」、ヤクルトは清水が「1敗」。
8回表阪神二死、ジェリー・サンズ外野手は「左越え本塁打」を放ちベンチで「ハッピーハンズ」を決める=明治神宮野球場
阪神はヤクルトとの開幕戦に 4- 3で競り勝った。チームにとって 2年ぶりの「白星発進」となった。
3度のリードを追いつかれる展開だったが、ジェリー・サンズ外野手が 3- 3の 8回二死走者なしでこの日「2本目」となるソロを放って勝ち越しに成功。その後は岩崎、守護神スアレスが無失点に抑えて逃げ切った。
2回、左犠飛で「プロ発打点」をあげた佐藤輝明内野手=明治神宮野球場
注目の「ドラフト1位・佐藤輝明内野手」(22=近大)は「6番・右翼」でスタメン出場し、 2回無死 1、 3塁に先制の左犠飛を放ったが、それ以降は 2ゴロ、左飛、空振り三振で「プロ初ヒット」はお預けとなった。
プロ 9年目で初めて「開幕投手」を務めた藤浪晋太郎投手は、 1- 0の 2回一死満塁で中村の 2ゴロの間に 3塁走者の生還を許して追いつかれ、その後 1点リードの 5回一死満塁では暴投で同点とされるなど要所で粘り切れず。 5回 103球を投げて「5安打2失点」だった。
ヤクルトに勝利しスタンドへガッツポーズを見せる矢野燿大監督=明治神宮野球場
矢野燿大監督は自身も 2年ぶりとなる「開幕戦白星」を喜んだ。
試合後、「めちゃくちゃうれしいです」と素直に喜んだ。ドキドキの開幕戦だったことを明かした指揮官は「 1年目より 2年目、 2年目より 3年目の方が緊張してる。 1年目の方が当たって砕けろじゃないけど、ちょっと開き直れる。( 3年目は)勝ちたいという煩悩が出るからかな。その中でもうちの野球をみんなやってくれたし、前のめりでもみんなやってくれた。それがまたうれしい。俺はこういうゲームが強くなる試合だと思う」と笑顔になった。
6回表阪神二死 2塁、大山悠輔内野手は「左線適時2塁打」を放った=明治神宮野球場
阪神の「4番」大山悠輔内野手が今季「初タイムリー」を放った。
同点で迎えた 6回二死 2塁。先発小川の直球 145キロを引っ張り、 3塁線を破る勝ち越しの 2塁打。同点に追いつかれた直後で嫌な流れを振り払う今季初打点となった。 2回には中前打を放っており、開幕戦から「マルチ安打」を記録した。
6回表阪神二死 2塁、大山悠輔内野手は「左線適時2塁打」を放った=明治神宮野球場
「打ったのはシュート。(藤浪)晋太郎が、チームが粘っている状況だったので、どんな形でもランナーをかえすという思いだけでした。自分のするべき仕事をすることができて良かったです」と「適時2塁打」の場面を振り返った。
今季から主将に就任。試合前の円陣では声出しを担当し、「開幕戦、攻めて、攻めて、勝ちましょう。さあ、いこう!」とナインを鼓舞。チームの大黒柱が、初戦から躍動した。
阪神「ドラフト1位」の佐藤輝明内野手が「プロ初打席」で「初打点」をたたき出した。 2回無死 1、 3塁。ヤクルト先発右腕、小川の 6球目を逆らわずに左翼へ打ち返し、先制の犠飛となった。ルーキーが21年の「阪神初得点」を生んだ。
佐藤輝は球団広報を通じ「打ったのはストレート。初打席でしたが普段通りの気持ちで打席に立つことができました。ランナーのいる場面でしっかりと仕事をすることができてよかったです」とコメントした。
2打席目は「5番」サンズが本塁打を放った直後の 4回二死。小川の 141キロを打ち返すも 2ゴロ。遊撃手が 2塁ベース後方、 2塁手が 1、 2塁間寄りに守る「輝シフト」に阻まれた。
3打席目は 3- 2と勝ち越した 6回二死 1、 2塁。直前に替わった「2番手」左腕長谷川は全球ストレートを投げ込んできた。 3球目の 149キロを打ち返すも左飛。好機で追加点とはならなかった。
第 1打席 (投手小川)無死 1、 3塁。 3- 2から 6球目 143キロストレートをとらえ、左犠飛
第 2打席 (投手小川)二死走者なし。初球 141キロカットボールを打ち返すも 2ゴロ
第 3打席 (投手長谷川)二死 1、 2塁。 3球目 149キロストレートを打ち返すも左飛
2回表阪神無死 1、 3塁、佐藤輝明内野手は左飛を放ち犠飛となる=明治神宮野球場
「輝伝説」が開幕戦勝利とともに幕を開けた。阪神「ドラフト1位」の佐藤輝明内野手がヤクルト戦に「6番右翼」で先発出場。 2回に「ドラフト新人」では「球団初」となる「プロ初打席初打点」を記録し、チームを勢いづけた。ヤクルト守備陣にいきなり「輝シフト」を敷かれるなど新人とは思えない異例の公式戦デビューとなった。さあ、次は「プロ初アーチ」だ!
◇ ◇ ◇
伝説の幕開けだった。 2回無死 1、 3塁で佐藤輝が「プロ初打席」に立った。するとヤクルト守備陣が動いた。遊撃手が 2塁右後方へ、 2塁手は 1塁よりに位置した。「公式戦デビュー」の新人にいきなり「輝シフト」が敷かれた。敵の警戒は大物助っ人レベル。フルカウントからの 6球目、先発小川の外角 143キロ直球を逆らわずに、左翼に打った。
「初打席でしたが、普段通りの気持ちで打席に立てました。何とかあそこで 1点先制点を取れた。しっかりと仕事をすることができてよかった」
2回表阪神無死 1、 3塁、佐藤輝明内野手は左犠飛を放ち、ナインとエアタッチ=明治神宮野球場
開幕戦に先発出場し、「プロ初打席」に打点を挙げた虎のルーキーは、「ドラフト制」後初めて。先制の犠飛で猛虎打線を勢いづけた。
「チームが勝てれば、それが一番です」。ドラフトの目玉だった昨秋の「関西学生リーグ」で、佐藤輝が毎試合後必ずといっていいほど、口にした言葉だった。オープン戦では「ドラフト制後新人最多」の「6本塁打」で「本塁打王」となっても「オープン戦なので」と、浮かれることはなかった。色気を出さず「勝利」を最優先にする佐藤輝のプレースタイルが初打席に凝縮されていた。
4回の第 2打席では、本来なら 1、 2塁間を破る「輝シフト」で阻まれ、 2塁手ほぼ正面の 2ゴロに倒れた。それでも「シフトだからそこに打つとかいうことはなく、いつも通りと今のところは考えています」と、動じることはなかった。
6回表阪神二死 1、 2塁、佐藤輝明内野手は左飛を放った=明治神宮野球場
7回の守りでは塩見の右中間の打球を追い、フェンス手前で足をすべらせ転倒する場面もあった。 8回の打席で空振り三振するとその裏からベンチへ下がった。「3打数無安打1打点」。「結果は出なかったんですけど、 1試合 1試合切り替えて、明日(27日)はいい日になるようにしっかり準備したいと思います」。球団史上初の「開幕戦初打席初本塁打」は逃したが、前を向いた。
矢野監督も「あいつのいいところは、あまり緊張している感じがない。プロでは大事な強さだと思う」と、相手のマークが厳しくなっても平常心で立ち向かう姿勢を評価した。犠飛で渋く 2年ぶりの「開幕白星」に貢献。さあ、次は「プロ初アーチ」だ。
▼佐藤輝が「6番・右翼」で開幕戦スタメン出場。阪神のドラフト新人では、19年の木浪、近本以来10人目。
▼佐藤輝は 2回に左犠飛でデビュー。阪神の開幕戦に先発出場した「ドラフト新人」が打点を挙げたのは、近本が19年ヤクルト戦 6回の第 3打席に「右中間3塁打」で 1打点を記録して以来、 2年ぶり 2人目。先発した開幕戦で「プロ初打席」での打点は、佐藤輝が「ドラフト新人初」となった。
8回、「ソロホームラン」を放ったサンズ内野手=明治神宮野球場
阪神のジェリー・サンズ内野手が開幕戦で「2発目」を放った。阪神の選手が開幕戦で「2本塁打」を放ったのは90年の岡田彰布氏以来。「値千金の一発」が飛び出した。
同点に追いつかれた直後の 8回。二死走者なしで清水の甘く入った 127キロスライダーを捉え、左翼スタンドへ放り込んだ。「3打数3安打1四球」で全打席出塁。 4回の 2打席目にも「ソロ本塁打」が出ており開幕戦で「2発目」となった。「清水投手とは昨年も対戦経験があったし、良い投手ということはわかっていたから打つことができて幸運だったよ。チームにとっても非常に効果的な一打になってよかったね」とコメント。この試合 2度目の「ハッピーハンズ」にベンチ前では大盛り上がりだった。
8回表阪神二死、ジェリー・サンズ内野手は「左越え本塁打」を放った=明治神宮野球場
阪神のジェリー・サンズ外野手が 8回に「2本目」となるソロを放ち、勝ち越しに成功。そのまま逃げ切り、開幕白星を手にした。
「清水投手とは昨年も対戦経験があったし、良い投手ということはわかっていたから打つことができて幸運だったよ。チームにとっても非常に効果的な一打になってよかったね」
3- 3の同点に追いつかれた直後の 8回二死。フルカウントから清水のスライダーを完璧に捉えた。左翼席に着弾する、 4回に続く勝ち越しのソロ。ベンチに戻ると、ハッピーハンズで喜びを爆発させた。
プロ 9年目で初めて「開幕投手」を務めた藤浪は 5回 103球を投げて「5安打2失点」だった。
プロ 9年目で初の「開幕投手」となった藤浪晋太郎投手が、「勝利投手の権利」を持ち、 5回 5安打 2失点でマウンドを降りた。
「初めての開幕投手でしたが、ボール自体も良く、精神状態もいい状態で臨むことができました。ただ、 5回は悔しいイニングとなり先発としてもう少し長いイニングを投げたかったです。次回はそこを課題として取り組んでいきたいと思います」とコメント。球数は 103球、 5四球を出すなど再三ピンチもあったが、最後まで粘りの投球を続けた。
初回、先頭の坂口には初球、 152キロ直球で 2ゴロ。続く青木も 152キロ直球で遊ゴロに仕留めた。最後は山田も高めの 151キロ直球で中飛に打ち取った。
1点を先制した直後の 2回、先頭の村上は空振り三振。しかし内川の左前打から一死満塁のピンチを招き、中村の 2ゴロの間に 3塁走者の内川の生還を許した。なおもピンチは続き、小川にも四球を与え二死満塁としたが、坂口から 152キロ直球で空振り三振を奪い、最少失点にとどめた。
ヤクルト戦に先発した藤浪晋太郎投手=明治神宮野球場
3回は先頭の青木に中前打を浴びると、大山の失策もからみ一死 1、 3塁。ピンチを招くも落ち着いて、内川を 133キロカットボールで遊ゴロ併殺に打ち取った。
2- 1と勝ち越した直後の 4回は、先頭の塩見が木浪の失策で出塁。藤浪にも暴投が出るなど一死 1、 2塁とされたが、後続 3人をフライに打ち取り得点は許さなかった。
5回は 2本の安打と四球で一死満塁から、塩見への 5球目が外低めに大きくはずれ、暴投で 3塁走者の生還を許した。この回は制球が乱れる場面が続き、続く西浦にも四球を与えて再び二死満塁となったが、中村を遊ゴロに打ち取り同点でしのいだ。
6回に大山の適時 2塁打で勝ち越し、藤浪は「勝利投手の権利」を手にして降板した。
オープン戦最終登板となった19日オリックス戦では、右手親指を裂傷。傷の深さもあり状態が心配されたが、24日のブルペンで約80球を投球。開幕前日の25日も神宮のマウンドで約30球を投げ「いい感じでは来られている」と話していた。「阪神生え抜き選手」の「開幕投手デビュー」戦は02年井川、08年安藤、11年能見と「3人連続勝利中」。 3人ともシーズンで「2ケタ勝利」を挙げている。
2回、ヤクルト・村上宗隆内野手に投球する藤浪晋太郎投手=明治神宮野球場
どんな苦しい状況でも表情は崩さず、虎投の顔として堂々とマウンドに立ち続けた。プロ 9年目で初の開幕のマウンドに上がった阪神・藤浪晋太郎投手は、味方の 2失策などに苦しみながらも、粘りの投球で 5回を 2失点にまとめて試合を作った。
「初めての開幕投手でしたが、ボール自体も良く、精神状態もいい状態で臨むことができました。ただ、 5回は悔しいイニングとなり先発としてもう少し長いイニングを投げたかったです。次回はそこを課題として取り組んでいきたいと思います」
1点の援護をもらった直後の 2回、一死から 2本の安打と四球で満塁のピンチを招くと、中村の内野ゴロの間に失点。 2- 1の 5回は先頭の青木に中前打、山田に四球。一死後に内川に内野安打を許して満塁に。続く塩見への 5球目、 149キロは左に大きくそれて痛恨の暴投となり 3走が生還して同点とされた。
阪神先発の藤浪晋太郎投手=明治神宮野球場
ちょうど 1年前のこの日には、「新型コロナウイルス」の感染が判明。その後、遅刻による 2軍降格やけがなどを経験し、 8月に神宮で 692日ぶりに「白星」…。激動の 1年を経て成長し、 9年目の今年、ついに「開幕投手」という大役をつかんだ。
開幕直前の本紙のインタビューでは「『開幕投手』を投げるということは各チームのエース級の投手と当たるということ。そういう人と渡りあえる投球ができないと、と思っている」と話していた。
満を持して登板した初陣のマウンドで 5回 103球を投げ、「5安打2失点。5四球」と制球に苦しみながらも踏ん張った。
2- 2の 6回に大山の勝ち越しの適時打が飛び出し、「勝利投手の権利」を得るとベンチでガッツポーズ。 6回からマウンドを岩貞に譲り、その後も勝利を信じて、戦況を見守ったが…。 7回に「3番手」の「D8位・石井大」(四国IL・高知)が同点打を浴び、「開幕白星」はならなかったが、この悔しさを次にぶつける。
7回裏、「プロ初登板」を果たした石井大智投手=明治神宮野球場
阪神「ドラフト8位」の石井大智投手が 7回に登板するも、同点に追いつかれ、 1回もたず 1安打 1失点で降板となった。
3- 2の 7回に「3番手」でマウンドへ。先頭の山田へは全球直球勝負を挑み、 7球目の外への 144キロ直球で空振り三振を奪った。続く村上には四球。内川には粘られながらも、10球目の直球で投ゴロに打ち取った。しかし二死 2塁から、塩見に 149キロ直球を捉えられ、右中間へ痛恨の「同点適時3塁打」を浴びた。
ここで「4番手」の加治屋へマウンドを渡して降板。春季キャンプ、オープン戦と好投を続けてきたが、プロ初登板はほろ苦いものになった。
7回裏ヤクルト二死 2塁、石井大智投手は塩見泰隆外野手に「右中間越え適時3塁打」を打たれ降板=明治神宮野球場
昨オフにソフトバンクを戦力外となり、今季から阪神に加わった加治屋が好救援で「移籍後初勝利」を挙げた。「任せてくれた監督、コーチに感謝している。みんなでつかんだ大事な 1勝」と感慨を込めた。
7回、 3- 3と追い付かれた直後の二死 3塁で登板し、西浦を遊ゴロに抑えた。 8回も続投し、一死後に降板。直球の球威は健在で、中継ぎとしての経験も豊富で矢野監督は信頼を寄せる。29歳の右投手は「今までで一番、大事な年。終盤を任せてもらえるように、結果を出し続けないといけない」と意欲を口にした。
開幕戦で「移籍後初勝利」を挙げた加治屋蓮投手=明治神宮野球場
ソフトバンクから移籍した阪神加治屋蓮投手が「開幕戦白星」を手にした。石井大が同点打を浴びた直後の 7回二死 3塁でマウンドへ。西浦を変化球で追い込み、最後は 147キロ直球で遊ゴロ。いやな流れを打者1人で断ち切った。
8回は先頭の中村に右前打を許すも、代打古賀にバントをさせず空振り三振。打者 3人ながら、大きな仕事を果たした。「自分としてはすごく貴重な経験というか、『移籍後初勝利』ってなかなか最速で達成することできないと思うんですけど、そこで任せていただいた監督、コーチに感謝してます」。
開幕戦で「移籍後初勝利」を挙げ、勝利球を手にする加治屋蓮投手=明治神宮野球場
ソフトバンク時代の18年には中継ぎとして72試合に登板するも、昨オフに戦力外。苦しんだ末に、19年 8月 8日以来の「白星」となった。「今シーズン、自分にとって今までで一番大事な年になると思って挑んできた年なので、 1試合 1試合をしっかりと大事にしながら、ずっとこの場所でやっていきたい」。13年「ドラフト1位」右腕が再び輝きだした。
▼昨オフにソフトバンクから加入した加治屋が「勝利投手」に。国内移籍投手による「開幕戦勝利」は、77、79年の江本孟紀(前南海)、19年の桑原謙太朗(前オリックス)以来、 3人目。移籍 1年目の投手による「開幕戦勝利」は、「球団初」となった。江本、桑原は交換トレードで阪神に移っており、戦力外を経ての開幕戦白星も加治屋がチーム初だ。
※ 3月27日の予告先発は、東京ヤクルトスワローズ・田口麗斗投手(25=巨人)ー阪神・青柳晃洋投手(27)です。どちらに軍配が上がるか、楽しみですね。
ガンバレ!阪神!我らのタイガース!今季こそ勝利を掴め!
今の僕たちに一番必要なことは「挑戦すること」だと考えています。
試合結果により評価されがちですが、「エラーをしても前に出る」「打たれても バッターに向かっていく」
そのような姿勢が僕たちのチームの成長には一番必要なことだと考えているので、まずは挑戦する事「挑む」を最初に掲げました。 次に、「超える」ですがこれは「超越する」ことです。
最後に「頂へ」。
これは僕自身が監督に就任してからセ・リーグの順位が3位、2位ととなり、来季 はもちろん「頂」しかありません。
チーム全体として頂点に立つことを意識し、選手・スタッフ含めチーム全体で、 頂点に行ったときにどういう景色があるのか、どういう気持ちになれるのかを考える1年とし、「常にトップに立つ」とういう意識にしていきます。
やはりタイガースファンの大きな後押しも必要です。
このスローガンをもとに共に戦い、頂点に行った景色を一緒に見ましょう。
2021年 オープン戦 最終順位表
2020年 公式戦 順位表
2021年 公式戦日程表と結果(03月)
2021年 公式戦日程表と結果(04月)