●阪神の先発投手陣が29日、鳴尾浜で練習を行った。開幕投手を務めた藤浪晋太郎投手(26)や開幕 3戦目で「先発初白星」をつかんだジョー・ガンケル投手(29)も参加した。30日の広島戦(マツダスタジアム)に先発する西勇輝投手(30)は、キャッチボールや短い距離のダッシュを行った。また、広島戦 2戦目の先発が有力な伊藤将司投手(24=JR東日本)と 3戦目先発が予想される秋山拓巳投手(29)もキャッチボールやブルペン投球を行い、汗を流した。最高気温21度。春の陽気の鳴尾浜で汗を流した西勇は、2021年の初陣に向け、力強い言葉で闘争心を表現した。チームはヤクルトとの開幕カード(神宮)で「3連勝」と最高のスタートを切った。週明けのカード初戦という重要な役どころを託された右腕は鯉斬り、そして2008年以来13年ぶりとなる「開幕4連勝」へ「気合MAX」だ。昨季、広島戦は 6試合に先発し、「4勝無敗、防御率2.00」。虎に移籍した2019年からの 2年間では「8勝1敗、同2.32」の“鯉キラー”だ。投げ合うのは昨季、阪神戦に 4試合登板して「3勝0敗、防御率2.25」と“虎キラー”だった森下暢仁投手(23)。矢野燿大監督(52)は期待した。今季初登板に向け、この日はショートダッシュなどで最終調整した。連勝街道突入へ、まずは背番号「16」が切り込む。マウンドで躍動し、首位に立つ虎をさらに加速させる。
●昨季、無傷の「4勝」を挙げた好相性の鯉打線を斬り、2008年以来となる「開幕4連勝」に導く。31日には「D2位・伊藤将司投手」が「プロ初登板」する予定だ。第 2戦の先発が有力な「D2位・伊藤将」は、鳴尾浜のブルペンで「プロ初登板」に備えて約40球を投げた。鈴木誠が打線を引っ張る広島が相手。打たせて取る投球で、チームの勝利と自身の「プロ初星」をゲットすることを誓った。
●スカイAの人気番組「虎ヲタ」に出演中の高野勲記者は、今季阪神に加わった加治屋蓮投手(29)に期待を寄せています。開幕のヤクルト戦で「勝利投手」となるなど、さっそくの活躍です。阪神から「カムバック賞」に選ばれた 3人の投手は、いずれも他球団からの移籍選手。ソフトバンク戦力外の屈辱を乗り越え、加治屋は「開幕カード3連勝」の立役者となった。この勢いに乗って、ぜひ「カムバック賞」を目指してほしい。不振や故障から立ち直った選手をたたえるこのタイトルを獲得した、阪神の選手は過去 5人。うち投手は 3人で、いずれも移籍選手である。球団で初めて受賞したのが、75年の安仁屋宗八氏(76)だ。広島のエース格として活躍しながら、若生智男氏(83)との交換トレードで阪神入り。前年74年の「4勝」から、一念発起し「12勝。防御率1.91」でタイトルを獲得し、鮮やかに復活を遂げた。サイドからの変則投法で68年に「23勝」した右腕は、さび付いてはいなかった。「カムバック賞」受賞者以外にも、成功例はある。今や絶対的なクローザーとなったロベルト・スアレス投手(29)も、元戦力外だ。右肘手術から低迷し、19年ソフトバンクを退団した。20年阪神入りの際には、ジョー・ガンケル投手(29)やジョン・エドワーズ投手(32)らに次ぐ存在とみられていた。 160キロの剛速球を決め、「25セーブ」でタイトルを獲得。今季も開幕戦でセーブを挙げ、ソフトバンク時代も同僚だった加治屋とともに「勝利の輪」に加わった。他球団を「自由契約」となった投手を再生させ、巧みに使いこなす土壌が阪神にはある。幸先よく飛び出した加治屋にも、ぜひ後に続いてほしい。
●「甲子園歴史館」は29日、阪神の「D1位・佐藤輝明内野手」(22=近畿大學)が放った「プロ第1号」の記念球と使用したバッティンググローブを30日から展示すると発表した。ボールは 5月 5日までの期間限定ながら、レジェンドの展示品に早くも仲間入り。30日からの広島 3連戦(マツダ)でもスタンドへほうり込み、矢野虎の「4連勝」に貢献する。神宮でのバックスクリーン弾が伝説の 1ページ目なら、広島でのプレーボールを待たずに次のページを埋めてしまった。佐藤輝の「プロ第1号記念球」とバッティンググローブが30日から「甲子園歴史館」に展示される。瞬き厳禁の黄金ルーキーに、新たな勲章が加わった。開幕から「3連勝」と勢いに乗るチームは30日からの広島 3連戦(マツダ)に備えてこの日、敵地へ乗り込んだ。背番号「8」も広島入りし、広報を通じたコメントに喜びをにじませた。同館には永久欠番の藤村富美男氏(75歳没)、村山実氏(61歳没)、吉田義男氏(87)らレジェンドの展示品がずらりと並ぶ。猛虎の歴史と伝説が詰まった場所に、27日のヤクルト戦(神宮)で佐藤輝がかっ飛ばした白球が早くも加わった。阪神の歴史と記録に名を残すであろう男のプロとしての第一歩だ。その証を少しでも速く虎党へ-という球団の努力もあって超速展示が実現。白地のバッティンググローブには、サインと「2021.3.27 1号ホームラン」と直筆で力強く記した。「4連勝」を狙う30日の広島戦から再出撃。本塁打も記念品も、量産する。
●阪神は29日、今季の甲子園球場での主催試合時のファンサービスを発表した。球場内ビジョンでは弾道測定器「トラックマン」のデータを使用し、阪神の選手が打った本塁打の「打球速度」「打球角度」「飛距離」を表示する。敵地神宮での開幕 3連戦で「12球団トップタイ」の「6本塁打」を放っている阪神打線が、今季は本拠地甲子園でどれだけのアーチをかけるか。ファンは数字でも楽しめる。またファンと一緒に盛り上げる企画として5回裏終了でグラウンド整備の時間には「“一番”は誰だ! ムチャぶりアクション王決定戦」として、ビジョンに移った来場者に突然出される無理難題を直感でアクションしてもらう。試合開始 2時間前から開始後30分まで、外周の 4カ所で「AR(拡張現実)フォトスポット」を設置。専用アプリを開いた状態でポスターにかざすと、選手がARで登場し記念撮影できる。
●阪神は29日、神宮球場で28日に行われた元阪神監督で昨年 2月11日に84歳で亡くなった「野村克也氏の追悼試合」で使用した特別ユニホームのオークションを実施すると発表した。ヤクルト 3回戦が「追悼試合」として開催され、野村氏が両球団でつけた背番号「73」を両軍全員が背負った。球団公式サイトの特設ページから入札でき、期間は 3月30日午前10時から 4月11日午後23時59分まで。収益金は一部経費を除いて、遺族の意向に沿って野村氏の出身地である京都府京丹後市網野町を中心とする地域の少年野球チーム、小、中学校などへ野球道具の寄贈に役立てる。
●阪神は29日、女子チーム「阪神タイガースWomen」に 4月から村松珠希捕手(23)が新入団すると発表した。これで全18選手となる。村松は大阪出身で福知山成美から女子プロ野球入りし、昨季まで京都フローラに所属。セールスポイントは「キャッチングと2塁送球」で、球団を通じてコメントした。また、 4月に大阪体育大學などと練習試合を 4試合行うことも発表した。新型コロナウイルス感染防止のため非公開で行われ、会場、開始時間は非公表。
●阪神の話題をさまざまな角度から不定期で提供する新企画「Tigers Club House(タイガースクラブハウス)」がスタート。第 1回は今年から活動を開始する女子野球チーム「阪神タイガースWomen(ウィメン)」の主将を務める三浦伊織外野手(29)を西宮市内で直撃した。女子野球の競技人口拡大にかける熱い思いを語ってくれた。
記事をまとめてみました。
阪神の先発投手陣が29日、鳴尾浜で練習を行った。開幕投手を務めた藤浪晋太郎投手や開幕 3戦目で「先発初白星」をつかんだジョー・ガンケル投手も参加した。
30日の広島戦(マツダスタジアム)に先発する西勇輝投手は、キャッチボールや短い距離のダッシュを行った。また、広島戦 2戦目の先発が有力な伊藤将司投手と 3戦目先発が予想される秋山拓巳投手もキャッチボールやブルペン投球を行い、汗を流した。
投手指名練習でランニングして汗を流す藤浪晋太郎投手=2021年3月29日、阪神鳴尾浜球場(西宮市タイガーデン)
阪神・西勇輝投手が29日、鳴尾浜での投手指名練習に参加。先発する30日の広島戦(マツダ)に向けて「自分の役割を果たせれば」と語った。昨季、無傷の「4勝」を挙げた好相性の鯉打線を斬り、2008年以来となる「開幕4連勝」に導く。31日には「D2位・伊藤将司投手」が「プロ初登板」する予定だ。
最高気温21度。春の陽気の鳴尾浜で汗を流した西勇は、2021年の初陣に向け、力強い言葉で闘争心を表現した。
「チームがいい流れできているし、週の頭の火曜日から 6連戦が始まる。先陣を切ることも大事なので(投球の)リズム、球数、イニング数だったりで、しっかり自分の役割を果たせれば」
チームはヤクルトとの開幕カード(神宮)で「3連勝」と最高のスタートを切った。週明けのカード初戦という重要な役どころを託された右腕は鯉斬り、そして2008年以来13年ぶりとなる「開幕4連勝」へ「気合MAX」だ。
西勇輝投手は鳴尾浜でキャッチボールなどで調整。週はじめの登板、任せた!=阪神鳴尾浜球場
昨季、広島戦は 6試合に先発し、「4勝無敗、防御率2.00」。虎に移籍した2019年からの 2年間では「8勝1敗、同2.32」の“鯉キラー”だ。投げ合うのは昨季、阪神戦に 4試合登板して「3勝0敗、防御率2.25」と“虎キラー”だった森下。矢野監督は「最高の形で勇輝(西)にバトンを渡すことができた。相手も森下かな。去年も苦しめられて、簡単に点が入るところじゃないけど、まずは勇輝が頑張ってくれるというのがウチの野球なんでね」と期待した。
2月の春季キャンプではぜんそくの症状を訴えて離脱したが「いろいろ(練習が)できなかったりしたけど、この 1カ月で(穴を)埋めることができた」と調整に抜かりはない。さらに「心理的にいい状況でいくことが大事。細かい調整というよりもいい状態、いい気持ちで入れたら」と心身ともに準備は万全だ。
今季初登板に向け、この日はショートダッシュなどで最終調整し「対戦バッターや対戦相手、球場も関係ない。自分のピッチングをするだけ」と力を込めた。連勝街道突入へ、まずは背番号「16」が切り込む。マウンドで躍動し、首位に立つ虎をさらに加速させる。
阪神・西勇輝投手が29日、鳴尾浜での投手指名練習に参加。先発する30日の広島戦(マツダ)に向けて「自分の役割を果たせれば」と語った。昨季、無傷の「4勝」を挙げた好相性の鯉打線を斬り、2008年以来となる「開幕4連勝」に導く。31日には「D2位・伊藤将司投手」が「プロ初登板」する予定だ。
第 2戦の先発が有力な「D2位・伊藤将」は、鳴尾浜のブルペンで「プロ初登板」に備えて約40球を投げた。
「すごくワクワクです。いいスタートが切れたらと思うので、まずは最初の登板でしっかり投げたい」
後輩の快投が刺激だ。千葉・横芝中の 2学年下で、楽天の「D1位・早川」(早大)が28日の日本ハム戦で 6回無失点。今季の「12球団新人最速」で「プロ初勝利」を挙げた。
「素晴らしかった。ライブで見ていました。やばいな、と(笑)。後輩が、あんないいピッチングをしたら、自分もやらないといけない」
鈴木誠が打線を引っ張る広島が相手。「シングル(ヒット)オッケーっていう感じで、低い球を投げて打ち取るイメージ」と打たせて取る投球で、チームの勝利と自身の「プロ初星」をゲットすることを誓った。
26日、ヤクルト戦で開幕戦で「移籍後初勝利」を挙げ、声援に応える加治屋蓮投手=明治神宮野球場
加治屋よ目指せ、虎投 4人目の「カムバック賞」! 阪神のデータを深く深く掘り下げる、スカイAの人気番組「虎ヲタ」に出演中の高野勲記者は、今季阪神に加わった加治屋蓮投手に期待を寄せています。開幕のヤクルト戦で「勝利投手」となるなど、さっそくの活躍です。阪神から「カムバック賞」に選ばれた 3人の投手は、いずれも他球団からの移籍選手。18年にソフトバンクでパ最多72試合に登板した実績を持つ右腕に、復活の気配が漂います。
◇ ◇ ◇
ソフトバンク戦力外の屈辱を乗り越え、加治屋は「開幕カード3連勝」の立役者となった。この勢いに乗って、ぜひ「カムバック賞」を目指してほしい。不振や故障から立ち直った選手をたたえるこのタイトルを獲得した、阪神の選手は過去 5人。うち投手は 3人で、いずれも移籍選手である。
26日、ヤクルト戦で開幕戦で移籍後初勝利を挙げた加治屋蓮投手=明治神宮野球場
球団で初めて受賞したのが、75年の安仁屋宗八だ。広島のエース格として活躍しながら、若生智男との交換トレードで阪神入り。前年74年の「4勝」から、一念発起し「12勝。防御率1.91」でタイトルを獲得し、鮮やかに復活を遂げた。サイドからの変則投法で68年に「23勝」した右腕は、さび付いてはいなかった。
2人目の遠山奨志は、85年「ドラフト1位」で清原和博(西武ほか)の「外れ1位」として阪神入りしたエリートだ。 1年目「8勝」したが、91年ロッテへ移籍。野手に転向も結果が出ず、97年戦力外に。阪神復帰し投手に戻った。99年就任した野村克也監督の指示でサイドスローに転向し、見事によみがえった。同年の巨人戦では松井秀喜を「13打数ノーヒット」に抑え、「顔も見たくない」と言わせてみせた。
01年に阪神入りした成本年秀は、抑え投手として息を吹き返した。ロッテで96年「セーブ王」。00年戦力外となったが、阪神との契約を勝ち取った。01年オープン戦で好成績を残し抑えに定着する。オールスターにも選ばれ、「20セーブ」は阪神最多だった。
石毛博史投手=阪神甲子園球場 (2003年 8月 1日撮影)
「カムバック賞」受賞者以外にも、成功例はある。今や絶対的なクローザーとなったスアレスも、元戦力外だ。右肘手術から低迷し、19年ソフトバンクを退団した。20年阪神入りの際には、ガンケルやエドワーズらに次ぐ存在とみられていた。 160キロの剛速球を決め、「25セーブ」でタイトルを獲得。今季も開幕戦でセーブを挙げ、ソフトバンク時代も同僚だった加治屋とともに「勝利の輪」に加わった。
他球団を「自由契約」となった投手を再生させ、巧みに使いこなす土壌が阪神にはある。幸先よく飛び出した加治屋にも、ぜひ後に続いてほしい。
◆開幕ヤクルト 3連戦での加治屋蓮投手
26日の初戦は石井大が同点打を浴びた 7回二死 3塁でマウンドへ。西浦を遊ゴロに打ち取り難を逃れた。 8回先頭の中村に右前打されたが、代打古賀にバントをさせず三振に。 2/3回を無失点。他球団を「自由契約」となり加入した投手の「開幕戦勝利」は、球団初だった。28日の第 3戦は好投のガンケルの後を受け 7回に登板し、 3人でピシャリ。「移籍後初ホールド」を挙げた。
伊藤敦規投手=阪神甲子園球場 (2000年 5月18日撮影)
<戦力外を経て阪神で活躍したその他の主な投手>
◇石毛博史(03~05年)かつては巨人の抑えの切り札で、 2度の「セ最多セーブ」を誇った。近鉄を経て03年に阪神入り。夏場に 1軍へ上がり、疲れの見えた救援陣を助けてVの立役者となった。
◇伊藤敦規(97~02年)オリックスでは「西武キラー」として鳴らしたが、移籍先の横浜(現DeNA)では不振に。阪神の入団テストに合格すると、97年から 5年連続50試合以上というフル回転でブルペンの主役を務めた。
◇加藤康介(11~15年)ロッテ-オリックス-横浜と渡り歩いた不屈の左腕だ。12年「防御率0.83」、13年「1.93」という絶対的なセットアッパーに。13年の61試合登板はチーム最多だった。
加藤康介投手=阪神甲子園球場 (2014年 6月27日撮影)
◆カムバック賞
NPBのタイトルのひとつで、74年に制定された。ケガや病気、不振などで第一線を離れ、復活を遂げた選手に授与される。セ、パ各連盟の理事会の認定により決まる。18年の松坂大輔(中日)を最後に最近 2シーズンは両リーグとも該当者がいない。
◆虎ヲタ~知ればアナタも人気者~
阪神タイガースをデータから読み解く、新感覚の野球情報番組。ファン目線のトリビアなものや、日刊スポーツの記者が持ち込みで紹介するここだけの硬派なネタで、阪神を徹底分析する。増田英彦(ますだおかだ)関本賢太郎(阪神OB)高野勲(日刊スポーツ記者)がレギュラー出演。 4月号のテーマは「背番号」。選手の背中を飾る、数字の魅力について語り尽くす。放送予定はスカイAのホームページで。
また歴史に足跡! 「甲子園歴史館」は29日、阪神の「D1位・佐藤輝明内野手」が放った「プロ第1号」の記念球と使用したバッティンググローブを30日から展示すると発表した。ボールは 5月 5日までの期間限定ながら、レジェンドの展示品に早くも仲間入り。30日からの広島 3連戦(マツダ)でもスタンドへほうり込み、矢野虎の「4連勝」に貢献する。
神宮でのバックスクリーン弾が伝説の 1ページ目なら、広島でのプレーボールを待たずに次のページを埋めてしまった。佐藤輝の「プロ第1号記念球」とバッティンググローブが30日から「甲子園歴史館」に展示される。瞬き厳禁の黄金ルーキーに、新たな勲章が加わった。
1回、「2点本塁打」を放った佐藤輝明内野手=明治神宮野球場
「両親に渡す前にファンのみなさんに見ていただければうれしいです。しっかり活躍して、甲子園歴史館にもっといろいろなものを展示してもらえるように頑張りたい」
開幕から「3連勝」と勢いに乗るチームは30日からの広島 3連戦(マツダ)に備えてこの日、敵地へ乗り込んだ。背番号「8」も広島入りし、広報を通じたコメントに喜びをにじませた。同館には永久欠番の藤村富美男、村山実、吉田義男らレジェンドの展示品がずらりと並ぶ。猛虎の歴史と伝説が詰まった場所に、27日のヤクルト戦(神宮)で佐藤輝がかっ飛ばした白球が早くも加わった。
近年の新人では、近本や高山の記念品が展示された。近本は初打点のバッティンググローブが2019年 4月10日から、高山は初安打のバットが16年 4月30日から。佐藤輝は 4月を待たずに初登場で“最速”といえる。
甲子園の外野スタンド内にある甲子園歴史館
同館担当者も「ファンのみなさんに見ていただく場を作ることができ、大変うれしく思います」と声を弾ませ「これから長くプロ野球の世界で活躍いただくことを願っていますし、佐藤選手が歩む歴史を一緒に甲子園歴史館に刻んでいければと思います」と期待を寄せた。打撃グローブは寄贈されるが、ボールの展示は 5月 5日まで。
日本中の度肝を抜いた一発は、最高の“鮮度”で届けられた。27日の試合後に神宮球場職員が回収。翌28日に佐藤輝の手に渡り、この日の広島入り前にチーム関係者が歴史館へと運び込んだ。
阪神の歴史と記録に名を残すであろう男のプロとしての第一歩だ。その証を少しでも速く虎党へ-という球団の努力もあって超速展示が実現。白地のバッティンググローブには、サインと「2021.3.27 1号ホームラン」と直筆で力強く記した。
佐藤輝明内野手の「プロ第1号記念球」は28日に本人の手に。早速甲子園歴史館に展示されることになった (球団提供)
開幕 3連戦で「打率0.182(11打数2安打)、1本塁打、3打点」。 3試合を通せば苦戦したのも事実だが、井上ヘッドコーチは「これからいいピッチャーがどんどん出れば、やっぱり壁的なものにぶつかる。後はあいつがどう打破するかということでしょう」と成長に期待。 3試合連続で「6番」に座った打順も「いじることはない」と継続する方針を示した。
「いろいろな方に喜んでもらえましたし、これを『1』として、これからもっと積み重ねていけるように、 1打席 1打席頑張ります」と佐藤輝。「4連勝」を狙う30日の広島戦から再出撃。本塁打も記念品も、量産する。
佐藤輝明内野手の記念球(左手前)とバッティンググローブ(右手前)。その上は「最多安打」 度に輝いたマートンのバットだ (球団提供)
■佐藤輝明内野手の「飛距離」ビジョン表示
佐藤輝のスゴさが刻まれるのは、甲子園歴史館だけじゃない。今季から、阪神の選手が本塁打を打った際に、球場内の大型ビジョンに高性能弾道測定器「トラックマン」のデータが表示されることがこの日、発表された。「飛距離」「打球速度」「打球角度」の 3項目の解析結果が公開されることで、選手のパワーや技術がより一層ファンに伝わる。 2月の沖縄でのキャンプ中からスコアボードを越える驚弾を放つなど、周囲を仰天させてきた大物の“推定ではない”飛距離や力が、ついに明らかになる。
阪神は29日、今季の甲子園球場での主催試合時のファンサービスを発表した。
球場内ビジョンでは弾道測定器「トラックマン」のデータを使用し、阪神の選手が打った本塁打の「打球速度」「打球角度」「飛距離」を表示する。敵地神宮での開幕 3連戦で「12球団トップタイ」の「6本塁打」を放っている阪神打線が、今季は本拠地甲子園でどれだけのアーチをかけるか。ファンは数字でも楽しめる。
登板や打席登場時の選手紹介映像、試合開始前映像もリニューアルされる。「頂を目指せ! ロッククライミング」としてビジョンに表示された 5体の選手人形が頂点を目指す映像コーナーも登場。誰が「1位」になるかをファンは予想しながら楽しめる。大山、サンズ、糸井はチャンス時には普段と違う映像で盛り上げる。盗塁成功時の近本、梅ちゃんバズーカで盗塁を阻止した時の梅野も特別映像が流れる。今季も「守護神」を務めるスアレスがクローザーとして登場する時も特別映像で盛り上げる。
またファンと一緒に盛り上げる企画として5回裏終了でグラウンド整備の時間には「“一番”は誰だ! ムチャぶりアクション王決定戦」として、ビジョンに移った来場者に突然出される無理難題を直感でアクションしてもらう。
甲子園球場外周の 1塁側外周には「方言を用いた『新型コロナウイルス注意喚起パネル』」を設置。福岡出身の梅野は「ジェット風船は使えんばい」と博多弁で注意喚起している。またローマにある真実の口の彫刻をモデルとした「マスコットの消毒オブジェ」も外周に設置。トラッキーの口の中に手をかざすと消毒液が噴射される。また試合開始 2時間前から開始後30分まで、外周の 4カ所で「AR(拡張現実)フォトスポット」を設置。専用アプリを開いた状態でポスターにかざすと、選手がARで登場し記念撮影できる。
今シーズンも試合中だけでなく、試合前から楽しむことができる様々なファンサービスを実施いたします。選手がARで登場するARフォトスポットの設置や、特定の選手のチャンス時などで特別仕様のビジョン演出など、新たなファンサービスが盛りだくさんです!ぜひ観戦に来られた際は、体験して、楽しんでください!
※なお、下記掲載情報は発表日現在のものです。発表日以降に変更となる可能性もありますので予めご了承ください。
阪神甲子園球場外周
ARフォトスポットが新登場!
球場外周に設置しているポスターをAR(拡張現実)専用アプリ「COCOAR」でかざすと、選手がARで登場します。是非試合前に選手と一緒に記念撮影をしてください!
■実施期間 2021年4月6日~シーズン終了までのタイガースの試合日にて実施。
■実施場所 試合開始2時間前から試合開始後30分まで、甲子園球場外周の4か所にARフォトスポットを設置。
■実施方法
①AR専用アプリ「COCOAR」をダウンロード。
(iOS・Android、両方のOSに対応したQRコードになります。)
②専用アプリを開いた状態で各所に設置したポスターにかざすと選手がARで登場!
※ポスター画像
阪神は29日、神宮球場で28日に行われた元阪神監督で昨年 2月11日に84歳で亡くなった「野村克也氏の追悼試合」で使用した特別ユニホームのオークションを実施すると発表した。ヤクルト 3回戦が「追悼試合」として開催され、野村氏が両球団でつけた背番号「73」を両軍全員が背負った。
球団公式サイトの特設ページから入札でき、期間は 3月30日午前10時から 4月11日午後23時59分まで。収益金は一部経費を除いて、遺族の意向に沿って野村氏の出身地である京都府京丹後市網野町を中心とする地域の少年野球チーム、小、中学校などへ野球道具の寄贈に役立てる。
ヤクルト対阪神 野村克也さん追悼試合で懐かしの映像を見る矢野監督(右)ら阪神ナイン=明治神宮野球場 (2021年 3月28日撮影)
阪神は29日、野村克也氏の追悼試合として開催された28日のヤクルト戦(神宮)で着用した特別ユニホームを対象とするオークションを実施すると発表した。
矢野監督、コーチ、選手らが着用したビジターユニホーム(上着のみ)で、背番号「73」がプリントされている。入札受付期間は 3月30日午前10時~ 4月11日午後23時59分。阪神タイガース公式サイト内特設ページより入札できる。
収益金は、ご遺族の意向に沿って、野村克也氏の出身地、京都府京丹後市網野町を中心とする地域の少年野球チーム、小中学校などへの野球用品の寄贈に役立てられる。
3月28日(日)に明治神宮野球場で開催されました「元阪神タイガース監督 野村克也氏追悼試合」用特別ユニフォームを対象とするオークションを下記の要領にて実施いたします。
1.出品内容
「元阪神タイガース監督野村克也氏追悼試合」用特別ユニフォーム(上着のみ)
※監督・コーチ・選手の2021年ビジターユニフォームが対象となります。 (ファーム監督・ファームコーチ・育成選手を除く)
※ユニフォームの背番号は全て『73番』となります。
※ユニフォームに直筆サインは入りませんのでご注意下さい。
2.入札方法及び入札受付期間
阪神タイガース公式サイト内特設ページよりご入札いただけます。
●入札受付期間:3月30日(火)10:00?4月11日(日)23:59
「阪神タイガースWomen」に 4月から入団する村松珠希選手
阪神は29日、女子チーム「阪神タイガースWomen」に 4月から村松珠希捕手が新入団すると発表した。これで全18選手となる。
村松は大阪出身で福知山成美から女子プロ野球入りし、昨季まで京都フローラに所属。セールスポイントは「キャッチングと2塁送球」で、球団を通じて「タイガースのユニホームに袖を通せることに感謝し、何事も最後まで全力プレーで頑張っていきます」とコメントした。
また、 4月に大体大などと練習試合を 4試合行うことも発表した。
10日 大阪体育大學
18日 東近江バイオレッツ
24日 京都両洋高校
29日 東山ボーイズ
新型コロナウイルス感染防止のため非公開で行われ、会場、開始時間は非公表。
村松珠希選手 (京都フローラ時代)
阪神は29日、今年始動した女子硬式野球クラブチーム「阪神タイガースWomen」に野球女子日本代表「マドンナジャパン」に選出された、大阪・羽曳野市出身の村松珠希捕手が新入団することを発表した。
村松は球団を通じて「阪神タイガースのユニフォームに袖を通せることに感謝し、何事にも最後まで全力プレーで頑張っていきます。チームから必要とされる選手になりますので応援よろしくお願いします」とコメントした。所属選手は18人となる。
また、 5月下旬の「関西女子硬式野球連盟」主催の大会出場に向けて、 4月から大体大、東近江バイオレッツ、京都両洋高、東山ボーイズと 4試合の練習試合を行うことも発表した。「新型コロナウイルス感染拡大防止」の観点から、試合は一般のファンに非公開で開催する。
阪神の話題をさまざまな角度から不定期で提供する新企画「Tigers Club House(タイガースクラブハウス)」がスタート。第 1回は今年から活動を開始する女子野球チーム「阪神タイガースWomen(ウィメン)」の主将を務める三浦伊織外野手を西宮市内で直撃した。女子野球の競技人口拡大にかける熱い思いを語ってくれた。
■“イチローばり”安打製造器
柔和な笑顔で取材に応じてくれていたが、ことチームにかける思いとなると、真剣な表情に変わった。安打製造機っぷりで“女イチロー”と呼ばれた三浦が、移籍を決断した理由を語った。
「女子野球のことを知らない方も多い。阪神のユニホームを着られることは女子選手にとってすごいことなので、その方向から広めていければなという思いです」
「阪神タイガースWomen」の三浦伊織外野手 (球団提供)
女子プロ野球・京都時代には「首位打者」と「最多安打」に 4度輝き、リーグ初の「500安打」を達成した名選手。だが、その野球人生は順風満帆ではなかった。愛知・北方小では軟式野球に 6年間打ち込むも、北方中ではソフトボール部。野球が大好きな少女はテレビの企画に応募し、田尾安志氏(サンスポ評論家)から指導を受けたこともある。
「『頑張ってね』『野球を続けてくれたらうれしいな』みたいな感じで話をしました」
■高校時代…一度はテニス部に
ところが椙山(すぎやま)女学園高では野球部がなく、テニス部へ。それでも野球をあきらめられず、女子プロ野球界に入った。スムーズにいかなかったからこそ、タテジマを着て女子野球を広めたい思いは強い。
守備練習をする「阪神タイガースWomen」の三浦伊織外野手=阪神鳴尾浜球場 (球団提供)
この日、練習試合の日程が発表された。平日はタイガースアカデミーのコーチとして子どもに野球を教え、週末に自分の練習に励む。当面の目標は5月下旬から始まる初の公式戦、関西女子硬式野球連盟主催のラッキートーナメントだ。
「たくさんの人に見てもらいたい。私たちのチームを通して女子野球を盛り上げられたら」
4月 5日には大役も控える。出身の一宮市で「聖火ランナー」を務める。「一宮で育って、スポーツに携わってきた。走っている姿を見せて、地元に貢献したいです」。“女子野球ここにあり”をその姿で体現し、全国の野球少女の励みとなる。
打撃練習をする「阪神タイガースWomen」の三浦伊織外野手=阪神鳴尾浜球場 (球団提供)
★「阪神タイガース Women」とは
阪神が女子野球の裾野拡大のため、2021年に設立した女子硬式野球クラブチーム。20年 4月に西武が発足させた「埼玉西武ライオンズ レディース」に続きセ・リーグでは初。 2月から活動を開始し、毎週土日に球団が手配した会場で練習する。「全日本女子野球連盟」と「関西女子硬式野球連盟」に登録し、 5月の「ラッキートーナメント」、 6月の「全日本女子硬式野球選手権大会」関西予選などに出場する予定。監督は元阪神の野原祐也氏(36)。
◇三浦 伊織(みうら・いおり)
1992(平成 4)年 3月11日生まれ、29歳。愛知県出身。 6歳から北方少年野球クラブで野球を始める。椙山(すぎやま)女学園高では硬式テニス部に所属。2009年に「日本女子プロ野球リーグ」の合同トライアウトを受け、合格。10年に京都アストドリームス(現京都フローラ)に入団し、「首位打者」を 4度(12、14、18、19年)獲得。19年には史上初の通算「500安打」を達成。21年から「阪神タイガースWomen」。プロ通算 468試合で「打率0.383、2本塁打、195打点」。 160センチ。左投げ左打ち。背番号「3」
※ 3月30日の予告先発は、広島・森下暢仁投手(23)ー阪神・西勇輝投手(30)です。どちらに軍配が上がるか、楽しみですね。
ガンバレ!阪神!我らのタイガース!今季こそ勝利を掴め!
今の僕たちに一番必要なことは「挑戦すること」だと考えています。
試合結果により評価されがちですが、「エラーをしても前に出る」「打たれても バッターに向かっていく」
そのような姿勢が僕たちのチームの成長には一番必要なことだと考えているので、まずは挑戦する事「挑む」を最初に掲げました。 次に、「超える」ですがこれは「超越する」ことです。
最後に「頂へ」。
これは僕自身が監督に就任してからセ・リーグの順位が3位、2位ととなり、来季 はもちろん「頂」しかありません。
チーム全体として頂点に立つことを意識し、選手・スタッフ含めチーム全体で、 頂点に行ったときにどういう景色があるのか、どういう気持ちになれるのかを考える1年とし、「常にトップに立つ」とういう意識にしていきます。
やはりタイガースファンの大きな後押しも必要です。
このスローガンをもとに共に戦い、頂点に行った景色を一緒に見ましょう。
2021年 オープン戦 最終順位表
2020年 公式戦 順位表
2021年 公式戦 順位表
2021年 公式戦日程表と結果(03月)
2021年 公式戦日程表と結果(04月)