●小林慶祐投手(28)、湯浅京己投手(21)が 6日、「出場選手登録」を抹消された。小林は前日 5日のソフトバンク戦で 7回に登板するも、ゴロを捕球した際に左足首をひねり、担架で運ばれ「負傷交代」。湯浅は同戦で 8回に登板するも 1回 5安打 4失点(自責 3)と打ち込まれていた。 4日には 8回を任されていた岩崎優投手(29)が、蓄積疲労で「出場選手登録」を抹消。首位を走る阪神だが、投手陣に不測の事態が続く。苦境の中でも、チーム一丸で戦い抜くしかない。阪神は6日のソフトバンク戦で、前日5日に発表していた予告先発投手をジョー・ガンケル投手(29)から西純矢投手(19)に変更した。ただ、投げないはずのガンケルは 1軍の「出場選手登録」から抹消されず、ベンチ入りメンバーにも入っている。セ・リーグのアグリーメントには「予告先発投手制度の実施方法」という項目がある。それによると、やむを得ない事情での「予告先発投手」を認めている。ガンケルは 5日に喉の痛みと頭痛を訴えて、兵庫・西宮市内の病院で「核酸増幅法」による検査で「新型コロナウイルス陰性」と判定された。今回は念のための登板回避で、喉に軽度の痛みが残るものの、発熱などその他の症状はないという。
●阪神がソフトバンクに連敗を喫し、今季初めて「2カード連続の負け越し」となった。 4月27、28日中日戦(バンテリンドーム)以来の連敗。前試合まで「黒星」と「白星」が交互に続く“オセロ状態”が、「プロ野球タイ」の記録「16戦連続」で続いていた。ソフトバンクが 1回に 3点先取。一死 2塁から栗原陵矢外野手(24)が左前適時打、二死満塁から甲斐拓也捕手(28)が左前へ 2点適時打。阪神は 3回まで無得点。ソフトバンクは 4回に今宮健太内野手(29)の適時打、 5回に暴投で 1点ずつ加点。阪神は 4回無死 1、 2塁の好機を逃すなど 6回まで無得点。ソフトバンクが快勝で「2連勝」。先発和田毅投手(40)は「4勝」目。阪神は 9回に佐藤輝明内野手(22=近畿大學)が「15号ソロ」を放つなど終盤に 3得点も反撃が遅かった。西純矢は「1敗」目。「予告先発」を変更する緊急事態だった。当初予定のガンケルが前日 5日の練習後に喉の痛みと頭痛を訴え、この日ウエスタン・リーグ中日戦(ナゴヤ)で先発予定だった西純を前日のうちに帰阪させて代役で緊急先発。だが、初回に 4安打 3失点で 3回降板した。思わぬ形での「プロ初黒星」に唇をかんだ。矢野燿大監督(52)は厳しい表情。再調整を命じ、 2月のキャンプで元気だったころの状態に戻してほしいと望んだ。日曜日神話も崩壊し、今季10戦目で「初黒星」。交流戦は「5勝7敗」と 2つ負け越し、敵地札幌&仙台でラスト「6連戦」に挑む。
●緊急先発した西純矢投手が、「3回4安打3失点」と粘投した。この日先発が予定されていたガンケルが喉の痛みなどを訴え、「新型コロナウイルス」の検査で「陰性」と判定されたが、念のため先発を回避。急きょ回ってきた出番で、「4年連続日本一」の「強力打線」に立ち向かった。初回先頭の三森大貴内野手(22)に中前打を浴びると、一死 2塁から栗原の左前適時打で先制を許した。なおも二死満塁から甲斐に左翼へ 2点適時打を浴び計 3失点。 2回は一死から三森に四球を与えたが、 2塁手北條史也内野手(26)の好守備にも助けられ無失点でしのいだ。 3回も先頭の柳田悠岐外野手(32)に四球を与えたが、真砂勇介外野手(27)、中村晃内野手(31)を打ち取り、最後は前日「2本塁打」を放った甲斐を空振り三振に仕留めた。
●阪神「ドラフト1位」佐藤輝明内野手が、ソフトバンク先発和田毅投手にきりきり舞いさせられた。切れ味鋭い変化球に翻弄(ほんろう)され、 「3打席連続空振り三振」。前日 5日の最終打席から合わせると、「4打席連続三振」となった。 2回の第 1打席はスライダー、 4回の第 2打席はチェンジアップに空を切った。 7回先頭の第 3打席でもチェンジアップで 3球三振。今試合前まで「日米146勝」を挙げている左腕に手玉に取られた。 3月31日に広島床田寛樹投手(26)から 3三振して以来、プロ 2度目となる同一投手からの「1試合3三振」となった。同投手とは 3月 7日のオープン戦で対戦し「3打数無安打2三振」。快音は響かなかったが、リベンジとはならなかった。ソフトバンク 3連戦の最終戦。その最後の打席で、ようやく柳田の前で本塁打が出た。同じ右投げ左打ちのパワーヒッターで「柳田2世」とも称されるルーキーは、 4日に本家と初対面し甲子園室内で談笑。試合後には刺激を受けた様子だった。負けず劣らずの力強いスイングで、「3カード連続」となる本塁打。「柳田先輩」の前で好調ぶりを見せつけた。今季甲子園では「球場別最多」となる「6本目」のアーチ。「緊急事態宣言発令」による入場制限のためスタンドの観客はまだまばらな状態だが、大差の展開で沈んでいたファンを豪快な一打で沸かせた。「6本塁打」でキングに輝いたオープン戦に続き、公式戦の“初タイトル”が見えてきた。交流戦残りは、敵地での北海道日本ハム戦と東北楽天戦の 6試合。特に東北楽天は涌井秀章投手(34)、田中将大投手(32)、そしてこの日ハーラートップの「7勝」を挙げた新人早川隆久投手(22=早稲田大學)の「3本柱」の先発が予想される。「セ首位」を引っ張る佐藤輝が、「パ首位」の剛腕撃ちで、「交流戦本塁打王」を目指す。
●阪神は代打原口文仁捕手(29)が反撃の口火を切った。 8点を追う 8回一死。代打で打席に立つと、嘉弥真新也投手(31)のチェンジアップを捉えた。打球が左中間へ飛ぶ間に激走すると、 3塁へヘッドスライディングで到達。気迫のプレーでジェフリー・マルテ内野手(29)の「2ラン」を呼び込んだ。矢野監督は、沈黙ムードを変える一打を評価した。
●ジェフリー・マルテ内野手が 2戦連発で「0行進」を止めた。 8回二死 3塁、嘉弥真の内角スライダーを捉えた打球は、左翼席への「11号2ラン」。 4回にも遊撃への内野安打をマークして「4打数2安打」。 3戦連続の複数安打と状態を上げている。
記事をまとめてみました。
<阪神 3- 8福岡ソフトバンク>◇ 3回戦◇阪神 1勝 2敗 0分◇ 6日◇阪神甲子園球場
小林慶祐投手、湯浅京己投手が 6日、「出場選手登録」を抹消された。
小林は前日 5日のソフトバンク戦で 7回に登板するも、ゴロを捕球した際に左足首をひねり、担架で運ばれ「負傷交代」。矢野監督は試合後に「明日投げられるということは多分ないから抹消になると思うけど、病院に行ってから最終判断になる」と説明していた。湯浅は同戦で 8回に登板するも 1回 5安打 4失点(自責 3)と打ち込まれていた。
4日には 8回を任されていた岩崎が、蓄積疲労で「出場選手登録」を抹消。この日先発が予定されていたガンケルは喉の痛みなどを訴え、「新型コロナウイルス」の検査で「陰性」と判定されたが、念のため先発を回避。急きょ西純が先発することが決まっている。
首位を走る阪神だが、投手陣に不測の事態が続く。苦境の中でも、チーム一丸で戦い抜くしかない。
小林慶祐投手=阪神甲子園球場(2021年 6月 5日撮影)
阪神は6日のソフトバンク戦で、前日5日に発表していた予告先発投手をジョー・ガンケル投手から西純矢投手に変更した。ただ、投げないはずのガンケルは 1軍の「出場選手登録」から抹消されず、ベンチ入りメンバーにも入っている。
セ・リーグのアグリーメントには「予告先発投手制度の実施方法」という項目がある。それによると、やむを得ない事情での「予告先発投手」を認めている。ただし「変更された投手は、当日のベンチ入り人数(最大26名)に含めるが、出場できない。『出場選手登録抹消』もできない(翌日以降ならば可能)。その日ベンチ入りできる実際の選手は、最大25名となる」と定めている。
阪神先発のガンケル投手に代わって西純矢投手に変更とアナウンスされる阪神甲子園球場
この日のケースに当てはめると「予告先発投手の変更は認める。ただし、戦力とならないガンケルは、『1軍ベンチ入りメンバー』に入れなければならない。代わりの選手を補充することは認めない」ということになる。
ガンケルは 5日に喉の痛みと頭痛を訴えて、兵庫・西宮市内の病院で「核酸増幅法」による検査で「新型コロナウイルス陰性」と判定された。今回は念のための登板回避で、喉に軽度の痛みが残るものの、発熱などその他の症状はないという。
阪神ジョー・ガンケル投手=阪神甲子園球場 (2021年 5月30日撮影)
阪神のジョー・ガンケル投手が 6日ソフトバンク 3回戦(甲子園)の「予告先発」を回避した。前日 5日の練習後に喉の痛みと頭痛を訴えたため。西宮市内の病院で検査を受けたが、「新型コロナウイルス」は「陰性」と判定された。球団はNPBとソフトバンクに報告し、西純矢投手に変更した。「予告先発」が導入されて以来、阪神が「予告先発」を変更するのは初めて。セ・リーグのアグリーメントの「変更された投手は当日のベンチ入り人数に含めるが出場選手登録も抹消できない」に従いベンチ入り扱いとなった。矢野監督は「投げる準備はできるような状態じゃないかな」と今後の状態を見て考える。
ソフトバンクが 1回に 3点先取。一死 2塁から栗原が左前適時打、二死満塁から甲斐が左前へ 2点適時打。阪神は 3回まで無得点。
ソフトバンクは 4回に今宮の適時打、 5回に暴投で 1点ずつ加点。阪神は 4回無死 1、 2塁の好機を逃すなど 6回まで無得点。
ソフトバンクが快勝で「2連勝」。先発和田は「4勝」目。阪神は 9回に佐藤輝が「15号ソロ」を放つなど終盤に 3得点も反撃が遅かった。西純矢は「1敗」目。
8回表ソフトバンク攻撃終了、ベンチで厳しい表情の矢野燿大監督(左)ら=阪神甲子園球場
阪神がソフトバンクに連敗を喫し、今季初めて「2カード連続の負け越し」となった。 4月27、28日中日戦(バンテリンドーム)以来の連敗。前試合まで「黒星」と「白星」が交互に続く“オセロ状態”が、「プロ野球タイ」の記録「16戦連続」で続いていた。
ガンケルの先発回避で急きょ登板した西純は、初回に 3失点。 2、 3回は無失点でしのいだが、「2番手」斎藤も 2回 2失点。「3番手」の及川も 3回 3失点と、流れをなかなか呼び込めなかった。
打線はソフトバンク和田の前に、 7回までわずか 4安打。 8回にマルテが「2ラン」、 9回には佐藤輝に「15号ソロ」が飛び出すなど、終盤に反撃を見せるも及ばなかった。
連敗でファンにあいさつする阪神ナイン=阪神甲子園球場
阪神がソフトバンクに連敗を喫し、今季初めて「2カード連続の負け越し」となった。 4月27、28日中日戦(バンテリンドーム)以来の連敗となった。
さらに今季の日曜日の試合で、10試合目にして「初黒星」を喫した。前週まで「9戦全勝。総得点56点、1試合平均6.2点」はいずれも「曜日別最多」だったが、この日は終盤に 3点を返すのがやっとだった。
◇ ◇ ◇
「10失点」翌日は「8失点」。「セ界首位」の阪神が、ソフトバンクに 2戦連続で大敗した。 5月14日の巨人戦から「白星」と「黒星」が16試合交互に続き、「プロ野球記録」に並んでいたオセロ状態も終了。 4月27、28日の中日戦以来、39日ぶりの連敗を喫した。
1回表ソフトバンク一死 2塁、西純矢投手は栗原陵矢外野手に左前先制適時打を浴びる=阪神甲子園球場
「予告先発」を変更する緊急事態だった。当初予定のガンケルが前日 5日の練習後に喉の痛みと頭痛を訴え、この日ウエスタン・リーグ中日戦(ナゴヤ)で先発予定だった西純を前日のうちに帰阪させて代役で緊急先発。だが、初回に 4安打 3失点で 3回降板した。「チャンスをもらった中で長いイニングを投げることができず悔しい。チームにも申し訳ない」。思わぬ形での「プロ初黒星」に唇をかんだ。
矢野監督は「どんどん攻めていくところを見たかった。春先の方が球の強さ、キレはあった。急きょ先発で難しさはもちろんあるにしても、これからの選手なんでね」と厳しい表情。再調整を命じ、 2月のキャンプで元気だったころの状態に戻してほしいと望んだ。
4回表ソフトバンク二死、三森大貴内野手の打球をさばくも 1塁へ悪送球する大山悠輔内野手=阪神甲子園球場
打線も和田に 7回無失点に抑えられた防戦一方の展開で、課題の守備もさえなかった。 4回の 3塁大山の 1塁への悪送球、 8回の捕手坂本の 2塁悪送球、遊撃中野の適時失策。 2試合連続の「3失策」で、すべてが失点にからんだ。中野の「チーム最多10失策」をはじめ、両リーグワーストの失策数は「42」に増えた。矢野監督は「悠輔(大山)とかには結果も含めて、引っ張っていくところを見せてほしかった」と西純をアシストできず苦い顔。日曜日神話も崩壊し、今季10戦目で「初黒星」。交流戦は「5勝7敗」と 2つ負け越し、敵地札幌&仙台でラスト「6連戦」に挑む。
阪神先発の西純矢投手=阪神甲子園球場
緊急先発した西純矢投手が、「3回4安打3失点」と粘投した。降板後は球団を通じて「前回の登板に比べるとボールは操れていたと思うのですが、打者に対して向かっていく投球ができませんでした。チャンスをもらった中で長いイニングを投げることができずに悔しいですし、チームにも申し訳ないです」とコメントした。
この日先発が予定されていたガンケルが喉の痛みなどを訴え、「新型コロナウイルス」の検査で「陰性」と判定されたが、念のため先発を回避。急きょ回ってきた出番で、「4年連続日本一」の「強力打線」に立ち向かった。
帽子を飛ばしながら力投する西純矢投手=阪神甲子園球場
初回先頭の三森に中前打を浴びると、一死 2塁から栗原の左前適時打で先制を許した。なおも二死満塁から甲斐に左翼へ 2点適時打を浴び計 3失点。 2回は一死から三森に四球を与えたが、 2塁手北條の好守備にも助けられ無失点でしのいだ。 3回も先頭の柳田に四球を与えたが、真砂、中村晃を打ち取り、最後は前日「2本塁打」を放った甲斐を空振り三振に仕留めた。
3回表ソフトバンク二死 1塁、甲斐拓也捕手から三振を奪い雄たけびをあげる西純矢投手=阪神甲子園球場
直後の 3回の攻撃で代打木浪を送られ降板。 5月19日ヤクルト戦(甲子園)で「プロ初先発初勝利」を上げた右腕は、粘りの投球で初回の 3失点にとどめた。
4回裏阪神一死 1、 2塁、佐藤輝明内野手は空振り三振に倒れる=阪神甲子園球場
阪神「ドラフト1位」佐藤輝明内野手が、ソフトバンク先発和田毅投手にきりきり舞いさせられた。切れ味鋭い変化球に翻弄(ほんろう)され、 「3打席連続空振り三振」。前日 5日の最終打席から合わせると、「4打席連続三振」となった。 2回の第 1打席はスライダー、 4回の第 2打席はチェンジアップに空を切った。 7回先頭の第 3打席でもチェンジアップで 3球三振。今試合前まで「日米146勝」を挙げている左腕に手玉に取られた。 3月31日に広島床田から 3三振して以来、プロ 2度目となる同一投手からの「1試合3三振」となった。
同投手とは 3月 7日のオープン戦で対戦し「3打数無安打2三振」。快音は響かなかったが「対戦するたびにアジャストしてくる。ルーキーとは思えない対応力を感じた。次の対戦は怖い。ポテンシャルを秘めた打者」とベテラン左腕をうならせていた。佐藤輝も「いつか当たることがあれば頑張ります」と語っていたが、リベンジとはならなかった。
4回裏阪神一死 1、 2塁、三振に倒れる佐藤輝明内野手=阪神甲子園球場
阪神「ドラフト1位」佐藤輝明内野手が、 6点ビハインドの9回に「15号ソロ」で一矢報いた。
3打席連続空振り三振で迎えた第 4打席にソフトバンク泉の 139キロを捉えて左中間席へ 129メートル弾。交流戦では 3試合ぶりの「5本目」で、10年長野(巨人)の「4本」を超えて「新人最多」となった。10年は24試合制で、今季は18試合。試合数が当時より少ない中での「記録更新」でどこまで伸ばせるか期待がかかる。
ソフトバンク 3連戦の最終戦。その最後の打席で、ようやく柳田の前で本塁打が出た。同じ右投げ左打ちのパワーヒッターで「柳田2世」とも称されるルーキーは、 4日に本家と初対面し甲子園室内で談笑。試合後には「打球の速度だったり、質とか、やっぱり他のバッターと違うなというところは見られてよかった」と刺激を受けた様子だった。負けず劣らずの力強いスイングで、「3カード連続」となる本塁打。「柳田先輩」の前で好調ぶりを見せつけた。
7回裏阪神無死、佐藤輝明内野手は 3打席連続の空振り三振に倒れる=阪神甲子園球場
今季甲子園では「球場別最多」となる「6本目」のアーチ。「緊急事態宣言発令」による入場制限のためスタンドの観客はまだまばらな状態だが、大差の展開で沈んでいたファンを豪快な一打で沸かせた。
阪神「ドラフト1位」佐藤輝明内野手が、 6点ビハインドの 9回に「15号ソロ」で一矢報いた。
▼佐藤輝が今季「15号」。交流戦では「5本」目となり、新人では10年長野(巨人)の「4本」を抜く最多記録だ。また、新人の「15本塁打」以上は10年長野(19本)以来29人目で、チーム54試合目に「15号到達」は59年桑田(大洋)に並ぶ「最速記録」。「10号」は桑田の27試合目より 6試合遅い33試合目(スピード「3位タイ」)で記録した佐藤輝だったが、「15号」で桑田の最速ペースに追いついた。
9回裏阪神一死、中越えに「ソロ本塁打」を放った佐藤輝明内野手=阪神甲子園球場
佐藤輝明内野手が、「日本生命セ・パ交流戦」のソフトバンク戦で、交流戦キングタイの「5号」を放った。 6点ビハインドの 9回、泉から右中間席へ 3試合ぶりの今季通算「15号ソロ」。交流戦の新人では10年長野久義(巨人)の 4発を抜く「最多弾」となった。直前 3打席は先発和田に 3三振し、チームは「2戦連続大敗」したが、これが規格外新人の意地。「柳田2世」と称される男が本家の前で怪力を発揮し、“公式戦初タイトル”を射程に捉えた。
◇ ◇ ◇
佐藤輝が、一振りに意地を込めた。 6点ビハインドの 9回一死走者なし。泉の内角 139キロツーシームを懐まで呼び込み、完璧に捉えた。ソフトバンクに一矢報いる「15号ソロ」が、右中間席に飛び込んだ。「しっかり自分のスイングを心掛けて、強く振ろうと思っていました」。一方的展開でも最後まで声援してくれたファンへの感謝をバットに乗せた。
9回裏阪神一死、佐藤輝明内野手は本塁打を放った=阪神甲子園球場
3試合ぶりの 1発でDeNAソト、オースティンに並ぶ交流戦トップの「5本」目。10年長野(巨人)の「4本」を超え、交流戦の「新人最多記録」となった。10年は24試合制で今季は18試合。試合数が当時より少ない分、「記録的価値」は高い。
「そこ(記録)に対しての意識はないですけど、 1本でも多くホームランを打ちたいと常に思っているので、そういう意味ではうれしいです」
同じ右投げ左打ちのスラッガーで「柳田2世」とも称される。ソフトバンクとの 3連戦最後の打席で、ようやく本家の前で 1発が出た。「強く振るというところはすごい。盗めるところがあったら盗みたい」と対戦を楽しみにしていた。柳田は 3戦で「11打数3安打」。佐藤輝は「12打数4安打1本塁打」で“超人対決”に「勝利」。何より、間近で生きた教材を見たことは、さらなる成長材料になったはずだ。「3カード連続本塁打、5試合連続安打」で状態も上向きだ。
9回裏阪神一死、中越えに「ソロ本塁打」を放った佐藤輝佐藤輝明内野手=阪神甲子園球場
転んでもただでは終わらない。先発和田の変化球に苦戦し、直前まで「3打席連続空振り三振」。「NPB142勝」のベテラン左腕に翻弄(ほんろう)された。同一投手からの 1試合 3三振は 3月31日に広島床田に喫して以来、プロ 2度目の屈辱だった。チームも前日の「10失点」に続いて「8失点」。「チームも自分もこのままでは終われないという気持ちがあった」。「セ界首位チーム」の意地をぶつけた。
「6本塁打」でキングに輝いたオープン戦に続き、公式戦の“初タイトル”が見えてきた。交流戦残りは、敵地での日本ハム戦と楽天戦の 6試合。特に楽天は涌井、田中将、そしてこの日ハーラートップの「7勝」を挙げた新人早川の「3本柱」の先発が予想される。「セ首位」を引っ張る佐藤輝が、「パ首位」の剛腕撃ちで、「交流戦本塁打王」を目指す。
9回裏阪神一死、中越えに「ソロ本塁打」を放った佐藤輝明内野手はカメラに向かって「Zポーズ」を決める=阪神甲子園球場
▼佐藤輝の交流戦は「5本」目となり、新人では10年長野久義(巨人)の「4本」を抜く「最多記録」だ。今季の交流戦では現在、「12球団最多タイ」。このまま「交流戦本塁打王」となれば、新人では「初の快挙」となる(外国人を除く)。
▼今季通算では「15号」。新人の「15本塁打」以上は10年長野「19本」以来29人目で、チーム54試合目に「15号」到達は59年桑田武(大洋)に並ぶ「最速記録」。「10号」は桑田の27試合目より 6試合遅い33試合目(スピード3位タイ)で記録した佐藤輝だったが、「15号」で桑田の最速ペースに追いついた。桑田は最終的に、「プロ野球新人最多タイ」の「31本塁打」。佐藤輝はどこまで伸ばせるか。
阪神は代打原口文仁捕手が反撃の口火を切った。 8点を追う 8回一死。代打で打席に立つと、嘉弥真のチェンジアップを捉えた。
打球が左中間へ飛ぶ間に激走すると、 3塁へヘッドスライディングで到達。気迫のプレーでマルテの「2ラン」を呼び込んだ。矢野監督は「原口は 1つの打席で影響与えてくれる、そういう存在。あのまま終わらずに最後なんとかするところが出たので、それを札幌(遠征)につなげられれば」と、沈黙ムードを変える一打を評価した。
8回裏阪神一死、代打原口文仁捕手は左中間を破り 3塁へヘッドスライディングする=阪神甲子園球場
原口が「プロ初3塁打」だ。代打で 0- 8の 8回一死に登場。嘉弥真の低めのボールをとらえてライナーで左中間を破ると、頭から 3塁へ飛び込んで、沈みかけていたスタンドの空気を一変させた。プロ12年目、2016年の 1軍デビューから 6年目で初の 3塁打。代打打率も「0.316」で、その後は今季初の 1塁守備へ。矢野監督は「チームとしてはいやなムードでしたけど、原口が何とか、次につなぐようなところをみせてくれたんで。つなげていきたいと思います」と話した。
8回裏阪神二死 3塁、「左越え2点本塁打」を放ちラパンパラポーズを決めるマルテ内野手=阪神甲子園球場
ジェフリー・マルテ内野手が 2戦連発で「0行進」を止めた。 8回二死 3塁、嘉弥真の内角スライダーを捉えた打球は、左翼席への「11号2ラン」。
「 2試合続けて打つことができたのはうれしいけど、やっぱり一番はチームが勝つことがだから、チームの勝ちにつながる 1本をこれからも打てるように頑張るよ」。 4回にも遊撃への内野安打をマークして「4打数2安打」。 3戦連続の複数安打と状態を上げている。
8回裏阪神二死 3塁、マルテ内野手の「左越え2点本塁打」トラックマン数値=阪神甲子園球場
ガンバレ!阪神!我らのタイガース!今季こそ勝利を掴め!待っているのは、「三文字」だけだ!今年は行けるぞ!ファイトだ!タイガース!
今の僕たちに一番必要なことは「挑戦すること」だと考えています。
試合結果により評価されがちですが、「エラーをしても前に出る」「打たれても バッターに向かっていく」
そのような姿勢が僕たちのチームの成長には一番必要なことだと考えているので、まずは挑戦する事「挑む」を最初に掲げました。 次に、「超える」ですがこれは「超越する」ことです。
最後に「頂へ」。
これは僕自身が監督に就任してからセ・リーグの順位が3位、2位ととなり、来季 はもちろん「頂」しかありません。
チーム全体として頂点に立つことを意識し、選手・スタッフ含めチーム全体で、 頂点に行ったときにどういう景色があるのか、どういう気持ちになれるのかを考える1年とし、「常にトップに立つ」とういう意識にしていきます。
やはりタイガースファンの大きな後押しも必要です。
このスローガンをもとに共に戦い、頂点に行った景色を一緒に見ましょう。
2021年 オープン戦 最終順位表
2021年 公式戦 順位表
2021年 交流戦 順位表
2021年 公式戦日程表と結果(05月)
2021年 公式戦日程表と結果(06月)