●首位阪神と「2位」巨人が対戦。予告先発は阪神が西勇輝投手(30)、巨人はC.C.メルセデス投手(27)。この試合は「新型コロナウイルスの医療従事者支援」のため、「HEALTH CARE HEROES GAME」として開催されている。試合前練習で医療従事者に感謝を示す青色のTシャツを着用。「医療従事者ナイター」を企画立案した坂本誠志郎捕手(27)は「日常を守っていただいている『医療従事者』の方を、今度は僕たちの手で守っていかなければならない。何か力になれたらと選手たちで話し合った」と語っていた。感謝を胸に、「2位」巨人との「伝統の一戦」に挑む。阪神は巨人戦の試合前練習開始前に、矢野燿大監督(52)や選手、スタッフらが「クラップ・フォー・ケアラーズ」を実施した。「クラップ・フォー・ケアラーズ」とは「医療従事者への感謝」の意を表すもので、約30秒間、拍手を送った。悪天候のため室内練習場での実施となったが、甲子園の電光掲示板には「#医療従事者にありがとう」と青色でメッセージが映し出された。
●阪神が巨人を大差で破り、交流戦から「7連勝」とした。この試合は「新型コロナ感染症患者」の対応に携わる「医療従事者」への感謝を伝える「HEALTH CARE HEROES GAME」として開催された。阪神は 2回、ジェリー・サンズ外野手(33)、梅野隆太郎捕手(30)、近本光司外野手(26)の 3本の「適時2塁打」で 3点先制した。 3回にサンズの右中間への「13号満塁本塁打」で 4点を加えた。阪神は先発西勇が走者を出しながらも、 6回まで 1失点の好投を見せた。巨人は先発メルセデスの 3回途中 6失点KOが響いた。阪神は西勇が今季「4勝」目を挙げ、チームも「7連勝」で今季最多の貯金「21個」の「首位堅守」。巨人は拙攻が重なって「3位」に転落した。巨人メルセデスは今季「初黒星」。試合後は矢野燿大監督も「医療従事者」への感謝の言葉を口にした。
●阪神が序盤の猛攻で圧倒し、今季 2度目の「7連勝」に延ばした。 2回に 4本の 2塁打を集中して 3点を奪うと、 3回にはサンズが「13号満塁本塁打」を右中間に架けて 4点を加えた。先発の西勇も毎回のように走者を出したが要所を締めて 7回 1失点。登板 7試合連続で勝ちから見放されてきたが、 4月20日巨人戦(東京ドーム)以来、約 2カ月ぶりの「白星」となる今季「4勝」目を挙げた。プロ13年目で「通算100勝」に王手をかけた。交流戦明けのリーグ戦再開の初戦は投打の歯車がかみ合い、今季最多の貯金「21個」に増やした。西勇が「トンネル脱出」で「プロ通算100勝」に王手だ。 7試合勝てず、この日も窮地だった。 1回二死から 2四球で満塁のピンチを招いた。中島を内角シュートで 3ゴロに詰まらせ、耐えた。毎回のように走者を出した。 3回から 3イニング連続で四死球を与えたが、要所を締めた。序盤は外角球が多く、中盤から内角球も駆使し、 7回 1失点だった。矢野監督も信頼。「交流戦0勝」だった男の奮闘でリーグ戦再開を飾った。「Vロード」に欠かせない主役が帰ってきた。
●阪神「ドラフト1位」佐藤輝明内野手(22=近畿大學)が、今季19度目の「マルチ安打」で猛攻を呼び込んだ。まずは足で魅了した。 2回先頭の第 1打席で、巨人先発メルセデスから右翼線へ 2塁打を放ちチャンスメーク。次打者サンズの左中間への当たりは、左翼ゼラス・ウィーラー外野手(34)がグラブを伸ばしたが追いつけなかった。佐藤輝は打球が抜けたことを確認してからスタートを切り、激走で先制のホームを踏んだ。好判断と50メートル 6秒 0の脚力が光った。チームはこの回 3点を先制した。この日の巨人戦は、「新型コロナウイルスの医療従事者支援」のため「HEALTH CARE HEROES GAME」として開催。試合前練習では「医療従事者」に感謝を示す青色のTシャツを着用し、試合中は青色基調のキャップで臨んだ。異例のブルーで彩られた甲子園で、ルーキーが打線に火をつける活躍を見せた。宿敵巨人に先勝し「大きい勝利」と喜んだ。この日は試合前に 5月の「月間MVP」表彰を受けたが、 6月も「打率3割1分4厘、3本塁打、6打点」と好調を維持している。
●梅野隆太郎捕手が宣言通り、21年虎の強さを体現してみせた。 2回に 1点を先制し、なお一死 2塁。貪欲に追加点を奪いにかかった。難敵メルセデスを相手に 1ボール 2ストライクからフルカウントまで持っていき、スライダーを 3塁線に引っ張る。難しいバウンドで 3塁岡本和真内野手(24)のグラブをすり抜け、「適時2塁打」で 2点目を奪った。30歳の誕生日を迎えた前日17日、「東京五輪」行きのチケットが届いた。「侍ジャパン」内定メンバーだった広島會沢が左足の負傷で出場を辞退。稲葉監督から「緊急招集の連絡」を受け、気持ちを高ぶらせていた。福岡大 4年時には「大学日本代表」の「主将4番」も任されたが、プロ入り後では初の代表選出。この日の正式発表を受け、燃えないはずがなかった。「北京五輪」経験者の矢野監督からも背中を押されて迎えた「メモリアルデー」。早速、「御礼打」で甲子園を沸かせた。これで阪神から青柳晃洋投手(27)、岩崎優投手(29)に続いて 3人目の選出。この日は試合前の言葉通りの働きでチームを大勝に導いた。気持ちを切り替えるタイミングはまだ先。 7月中旬まで「虎の首位快走」を加速させた後、心身ともにベストの状態で「金メダル」を追いかける。
●近本光司外野手が流れを引き寄せる一撃を放った。 2回に 2点を奪って、なおも二死 2塁でメルセデスの速球をとらえて「左中間適時2塁打」を放った。「新型コロナウイルスの医療従事者支援」のために行った一戦で、最善を尽くして「勝利」に貢献した。
●ジェリー・サンズ外野手が来日 2発目となる「グランドスラム」を放った。 3回無死満塁。代わったばかりの「2番手」田中豊樹投手(27)の 143キロスライダーを仕留め、「13号満塁アーチ」をバックスクリーン右に運んだ。満塁弾は来日 1年目の昨年 7月28日ヤクルト戦(神宮)以来「2本」目。本拠地甲子園では初となった。阪神が「7連勝」で、両リーグ一番乗りで「40勝」に達した。再開したリーグ戦で巨人を甲子園で迎撃。「6番」ジェリー・サンズ外野手が 2回に先制 2塁打、 3回には「来日2本目」の「13号満塁本塁打」と「5打点」を挙げて快勝に導いた。交流戦を「6連勝」で締めた勢いは衰えず、反攻を期した宿敵を「3位」に後退させた。「新型コロナの対応に携わる医療従事者への感謝」を伝える「青トラ」たちが、今季最多の貯金をさらに伸ばし、「21」とした。昨年 7月28日ヤクルト戦(神宮)以来、「来日2本目」、甲子園では「初のグランドスラム」。ベンチ前ではお決まりの「ハッピーハンズ」で沸かせた。サンズの今季自身最多となる「5打点」で「7連勝」。雨が降ってもいても、虎党の心はサンサンと晴れた。
●糸原健斗内野手(28)が 6回表の守備からベンチに下がった。 5回裏一死の 3打席目に 1塁にゴロを転がした後、 1塁ベースを踏んだ投手戸根千明投手(28)と交錯して倒れ込み、続く 6回表からベンチに退いた。
●阪神 2年目左腕及川雅貴投手(20)が巨人戦に「初登板」した。 6点リードの 8回に「2番手」として登板。湯浅大内野手(21)、小林誠司捕手(32)、石川慎吾外野手(28)と右の代打 3人を送り込まれたが、この日最速 149キロの直球を軸に強気の投球で 3者凡退に抑えた。この日が 6試合目の登板だが、首脳陣の信頼も高まってきている。
●阪神「ドラフト2位」左腕伊藤将司投手(25=JR東日本)が19日巨人戦(甲子園)に先発する。前回12日楽天戦では 7回 1失点で田中将大投手(32=ニューヨーク・ヤンキース)との「将」対決を制し、 1カ月ぶりの「4勝」目。巨人戦はここまで 2試合投げ「1勝1敗。防御率4.15」。立ち上がりに集中し「5勝」目を狙う。
●株式会社文芸春秋は18日、スポーツグラフィック誌「Number」の 6月17日発売号「阪神タイガース特集『猛虎新風伝』」の 5万部増刷を決定した。増刷は、昨年 9月に発売して累計23万部を発行した将棋特集「藤井聡太と将棋の天才」以来。これで合計発行部数は15万部となる。発売日の17日から書店、コンビニ、Amazon、楽天などで売り切れ店が続出している。
記事をまとめてみました。
<阪神 7- 1巨人>◇10回戦◇阪神 6勝 4敗 0分◇18日◇阪神甲子園球場
首位阪神と「2位」巨人が対戦。予告先発は阪神が西勇、巨人はメルセデス。
この試合は「新型コロナウイルスの医療従事者支援」のため、「HEALTH CARE HEROES GAME」として開催されている。試合前練習で医療従事者に感謝を示す青色のTシャツを着用。試合中は青色基調のキャップで臨み、各塁のベースも青色にデザインされる。
「医療従事者への感謝」を伝えるTシャツを着て笑顔を見せる佐藤輝明内野手=阪神甲子園球場
阪神は巨人戦の試合前練習開始前に、矢野燿大監督や選手、スタッフらが「クラップ・フォー・ケアラーズ」を実施した。
「クラップ・フォー・ケアラーズ」とは「医療従事者への感謝」の意を表すもので、約30秒間、拍手を送った。悪天候のため室内練習場での実施となったが、甲子園の電光掲示板には「#医療従事者にありがとう」と青色で映し出された。
「医療従事者への感謝」を伝えるTシャツを着てノックを受ける佐藤輝明内野手=阪神甲子園球場
この日の巨人戦は、「新型コロナウイルスの医療従事者支援」のため「HEALTH CARE HEROES GAME」として開催される。試合前練習では「医療従事者」に感謝を示す青色のTシャツを着用。試合中は青色基調のキャップで臨み、各塁のベースも青色にデザインされる。青色のタオルも販売されるなど、聖地が異例のブルーで彩られる。
「医療従事者ナイター」を企画立案した坂本誠志郎捕手は「日常を守っていただいている『医療従事者』の方を、今度は僕たちの手で守っていかなければならない。何か力になれたらと選手たちで話し合った」と語っていた。感謝を胸に、「2位」巨人との「伝統の一戦」に挑む。
「医療従事者への感謝」を伝えるTシャツを着て練習する梅野隆太郎捕手=阪神甲子園球場
「セ・リーグ首位」、「6連勝」中の阪神は「青トラ」になって巨人を甲子園に迎え撃っている。
「新型コロナ感染症患者」の対応に携わる「医療従事者への感謝」を伝えるため、ナインはつばなどが青色のキャップを着用し、ベースも青色に染められている。
この試合で 1発が出れば、球団新人では 5人目の「セ界制覇弾」となる「ドラフト1位」佐藤輝明内野手も「青トラ」となっている。
「医療従事者ナイター」にちなみ青色のベースが使用される=阪神甲子園球場
試合前練習を始める前には矢野燿大監督や選手、スタッフらが「医療従事者への感謝」の意を拍手で表す「クラップ・フォー・ケアラーズ」を行い、球場の電光掲示板には「#医療従事者にありがとう」と青色でメッセージが映し出された。
7回表巨人無死、西勇輝投手はウィーラー外野手を左飛に仕留める=阪神甲子園球場
阪神は 2回、サンズ、梅野、近本の 3本の「適時2塁打」で 3点先制した。 3回にサンズの右中間への「13号満塁本塁打」で 4点を加えた。
阪神は先発西勇が走者を出しながらも、 6回まで 1失点の好投を見せた。巨人は先発メルセデスの 3回途中 6失点KOが響いた。
阪神は西勇が今季「4勝」目を挙げ、チームも「7連勝」で今季最多の貯金「21個」の「首位堅守」。巨人は拙攻が重なって「3位」に転落した。巨人メルセデスは今季「初黒星」。
2回裏阪神無死 2塁、先制の「左適時2塁打」を放ったサンズ外野手=阪神甲子園球場
「猛虎打線」が 2回、 1イニング 4本の 2塁打で 3点を先制した。この回先頭の「5番」佐藤輝が右翼線 2塁打でチャンスをつくると、続くサンズは左越えの先制適時 2塁打。「テル(佐藤輝)が塁に出てくれたから最低でも進めたいと思っていたね。それが最高の形で先制点になってよかったし、テルもよく走ってくれて助かったよ」。
さらに梅野の 3塁線を破る適時 2塁打、近本の適時 2塁打と巨人先発左腕メルセデスに 4本の 2塁打を浴びせた。
2回裏阪神無死 2塁、佐藤輝明内野手(右)はサンズ外野手の「左適時2塁打」で先制生還する=阪神甲子園球場
雨の甲子園で首位阪神に挑んだ巨人だったが、序盤の大量失点が響き、痛すぎる敗戦を喫した。
約 2カ月ぶりの「3位」に転落となった。先発のクリストファー・クリソストモ・メルセデス投手が 3回途中 6安打 6失点でKO。無死満塁でマウンドを託された「2番手」田中豊樹投手だったが、サンズに 2球目のスライダーを右中間に運ばれ、満塁弾を浴びた。序盤の 3回までに 7失点を献上。出ばなをくじかれた。
3回裏阪神無死満塁、田中豊樹投手(右)はサンズ外野手(手前)に「右越え満塁本塁打」を被弾する=阪神甲子園球場
打線は阪神先発の西勇に 7回まで「5安打1得点」に抑えられた。 8回には「2番手」左腕の及川に、湯浅、小林、石川の右打者 3人を送り出す代打攻勢も、 1ゴロ、遊ゴロ、空振り三振に打ち取られた。
首位阪神との差を縮めるべく臨んだ 3連戦の初戦だった。これで阪神と「8ゲーム」差に広がった。試合前時点で「同率2位」だったヤクルトが中日に勝利したため、 4月26日以来となる「3位」転落となった。
3回裏阪神無死満塁、降板したメルセデス投手はベンチへ戻り悔しそうに汗をふく=阪神甲子園球場
阪神が巨人を大差で破り、交流戦から「7連勝」とした。
この試合は「新型コロナ感染症患者」の対応に携わる「医療従事者」への感謝を伝える「HEALTH CARE HEROES GAME」として開催された。試合後は矢野燿大監督も「医療従事者」への感謝の言葉を口にした。矢野監督との一問一答は以下の通り
-リーグ再開初戦勝利
勇輝が立ち上がり粘ってくれて、その粘りが打線のいい形の流れ、作れましたし。サンズもね、いいところでいいホームランありましたし、全員でつなげられるいい攻撃できたかなと思います。
-佐藤輝の 2塁打から 3本のタイムリー
いい形で作れながら。 1点で終わらずというところで 2点、 3点といけたというのは大きかったですし、一発で仕留めるというか、そういう意識をしっかり持っていってくれた結果かなと思います。
3回裏阪神無死満塁、矢野燿大監督(右から 2人目)はサンズ外野手(手前左)の「右越え満塁本塁打」でガッツポーズする=阪神甲子園球場
- 3回はサンズの満塁弾
ピッチャーも代わってね。簡単な状況ではなかったと思いますけど、そういうところで、得点圏で打ってくれるのはサンズの持ち味なんでね。持ち味を最高の形で発揮してくれました。
-西勇が久々の「勝利」
まだ本当の勇輝らしさというところまではいってないんですけど、逆に言うと、そういう状況でも 7回までしっかり投げてくれたのは勇輝の自力というか、そういうものをしっかり出してくれたかなと思いますし。これからもっともっと上げてもらって、接戦でも勇輝らしくというところをやっていってくれると思います。
3回裏阪神無死満塁、右中間へ「満塁本塁打」を放ちナインに迎えられるジェリー・サンズ外野手=阪神甲子園球場
-岩貞の投球は
ちょっとね、サダも内容が思うようにはいっていなかったので、そういうところではこういう場面で投げて、本人も確認できる登板になったと思いますし、必要な投手なんでね。ここからまたキャプテンとして投手陣を引っ張っていって欲しいなと思います。
-「7連勝」になった
いい流れで来たものをまたつなげるスタートにできましたし、連勝はどこまでも伸ばしたいですし、いい後半のスタートというか、切れたというのはうれしいです。
-「医療従事者に感謝を込めて」のナイター
僕としてはこういうことを選手達が自分で考え、そしてやってみたいということで動いていける。そういうチームになったことがうれしいですし、本当に「医療従事者」の皆さんが大変な思いをされている中、僕たちはこういう形で、ファンの人たちも一緒にね『ありがとうございます』という気持ちを伝える 1日にできたというのはチームの成長を感じます。
勝利しトラッキーからお辞儀される矢野燿大監督=阪神甲子園球場
- 5回に 1塁で交錯した糸原は
問題ないと思います。はい。まあちょっとひねった状態ではあったんですけど、明日もたぶん大丈夫かなと思います。
-梅野が「侍ジャパン」に追加招集
日の丸を背負うというのは特別なこと。でも、リュウ(梅野)らしく「侍のユニホーム」を着てもやるということが一番だと思う。俺自身も後々ね、すごくあそこに出られたなとかあそこで戦えたというのは自分のプラスになって、その後の現役生活に生かせることがたくさんあった。リュウもまた、そこで経験して、そういうメンバーと一緒に時間を過ごすことで刺激も受けると思う。自分のためにもなるし、日の丸を背負うというのは日本の野球界のためでもある。プライドと気持ちを持ってリュウらしくやってくれたらと思います。
2021年6月18日 先発の西勇輝投手=阪神甲子園球場
阪神が序盤の猛攻で圧倒し、今季 2度目の「7連勝」に延ばした。 2回に 4本の 2塁打を集中して 3点を奪うと、 3回にはサンズが「13号満塁本塁打」を右中間に架けて 4点を加えた。先発の西勇も毎回のように走者を出したが要所を締めて 7回 1失点。登板 7試合連続で勝ちから見放されてきたが、 4月20日巨人戦(東京ドーム)以来、約 2カ月ぶりの「白星」となる今季「4勝」目を挙げた。プロ13年目で「通算100勝」に王手をかけた。交流戦明けのリーグ戦再開の初戦は投打の歯車がかみ合い、今季最多の貯金「21個」に増やした。
1回表巨人二死満塁、中島宏之内野手を 3ゴロに仕留めピンチをしのぎ、ベンチへ戻る西勇輝投手=阪神甲子園球場
▼阪神が「7連勝」で両リーグ「40勝一番乗り」。阪神の「40勝到達」は 1リーグ時代の37年春の53試合目が最速で、今季の61試合目は08年59試合目、03年60試合目に次いで「2リーグ制」後では「3番目」のスピード。また、「7連勝」以上は 4月 9~20日の「8連勝」に次いで今季 2度目。「2ーグ制」後、阪神が 1シーズンに「7連勝」以上を 2度記録するのは03年以来 6度目で、球宴前の前半戦で 2度は初めてだ。
2021年6月18日 試合を締めた岩貞祐太投手(中央)は大山悠輔内野手(右)とグータッチを交わす=阪神甲子園球場
西勇が「トンネル脱出」で「プロ通算100勝」に王手だ。 7試合勝てず、この日も窮地だった。 1回二死から 2四球で満塁のピンチを招いた。中島を内角シュートで 3ゴロに詰まらせ、耐えた。
毎回のように走者を出した。 3回から 3イニング連続で四死球を与えたが、要所を締めた。「今日は苦しいなかだったけど、梅野が最大限に僕を引き出してくれて、みんなにたくさん点を入れてもらった。本当に自分 1人ではなく、チーム全体で勝てた。この『1勝』を大事にして今後も投げていきたい」。序盤は外角球が多く、中盤から内角球も駆使し、 7回 1失点だった。
ヒーローインタビューを終え笑顔でガッツポーズするサンズ外野手(左)と西勇輝投手=阪神甲子園球場
4月20日巨人戦以来、約 2カ月ぶりの「4勝」目で「99勝」目。「ずっと勝てなくてチームに微妙な流れだった。なんとかいろんな方法で変えたり、考え方、配球をいろいろ考えながら 1週間 1週間、過ごしていた」。今季の投球回数77回 2/3はチーム最多だが責任を痛感。荷が軽くなる「1勝」だった。
矢野監督も「まだ本当の勇輝らしさにいっていない。その状態でも 7回までしっかり投げてくれたのは勇輝の地力」と信頼。「交流戦0勝」だった男の奮闘でリーグ戦再開を飾った。西は「この(連勝の)流れを止めないのを 1番に考えていた」と言う。「Vロード」に欠かせない主役が帰ってきた。
阪神「ドラフト1位」佐藤輝明内野手が、今季19度目の「マルチ安打」で猛攻を呼び込んだ。
まずは足で魅了した。 2回先頭の第 1打席で、巨人先発メルセデスから右翼線へ 2塁打を放ちチャンスメーク。次打者サンズの左中間への当たりは、左翼ウィーラーがグラブを伸ばしたが追いつけなかった。佐藤輝は打球が抜けたことを確認してからスタートを切り、激走で先制のホームを踏んだ。好判断と50メートル 6秒 0の脚力が光った。チームはこの回 3点を先制した。
2回裏阪神無死、佐藤輝明内野手は右へ 2塁打を放った=阪神甲子園球場
3回の第 2打席は、無死 1、 2塁。 2塁への内野安打で無死満塁とすると、「6番」サンズの「13号満塁弾」につなげた。
この日の巨人戦は、「新型コロナウイルスの医療従事者支援」のため「HEALTH CARE HEROES GAME」として開催。試合前練習では「医療従事者」に感謝を示す青色のTシャツを着用し、試合中は青色基調のキャップで臨んだ。異例のブルーで彩られた甲子園で、ルーキーが打線に火をつける活躍を見せた。
2回裏阪神無死、右翼線に 2塁打を放った佐藤輝明内野手=阪神甲子園球場
阪神が「7連勝」で、両リーグ一番乗りで「40勝」に達した。再開したリーグ戦で巨人を相手に甲子園で快勝。今季最多の貯金をさらに伸ばし、「21」とした。
◇ ◇ ◇
阪神「ドラフト1位」佐藤輝が、持ち味のメンタルの強さと切り替えの早さで猛虎打線に火をつけた。初回の右翼の守りで右前への打球を弾き、安打とプロ 2個目の失策が記録された。西勇が無失点で抑えてくれたこともあり「しっかり切り替えて。先頭だったので、塁に出ようとしっかり振れました」と、気持ちを切り替え 2回の第 1打席へ。左腕メルセデスのスライダーをとらえ鋭いライナーの「右翼線2塁打」で出塁すると、この回サンズ、梅野、近本と 4本の 2塁打が飛び出し 3点を先制した。
1回表巨人二死、岡本和真内野手の右前打をはじく右翼手佐藤輝明内野手=阪神甲子園球場
3回にも「2塁内野安打」を放ち19度目の「マルチ安打」。 4回は大きな中飛に倒れたが「しっかり打撃フォームを見直して、いいスタートというか、いい打席が多かったのでよかった」と、内容にも手応えをつかんだ。宿敵巨人に先勝し「大きい勝利」と喜んだ。この日は試合前に 5月の「月間MVP」表彰を受けたが、 6月も「打率3割1分4厘、3本塁打、6打点」と好調を維持している。
▼阪神が 2回に記録した「1イニン4 2塁打」は、「2リーグ」分立後の「球団最多タイ」。18年 6月27日DeNA戦 9回に俊介、糸原、福留、鳥谷が放って以来。
梅野隆太郎捕手が宣言通り、21年虎の強さを体現してみせた。
2回に 1点を先制し、なお一死 2塁。貪欲に追加点を奪いにかかった。難敵メルセデスを相手に 1ボール 2ストライクからフルカウントまで持っていき、スライダーを 3塁線に引っ張る。「何とか食らいついて打つことができました」。難しいバウンドで 3塁岡本和のグラブをすり抜け、「適時2塁打」で 2点目を奪った。
30歳の誕生日を迎えた前日17日、「東京五輪」行きのチケットが届いた。「侍ジャパン」内定メンバーだった広島會沢が左足の負傷で出場を辞退。「力を貸してほしい。『金メダル』を勝ち取ろう」。稲葉監督から「緊急招集の連絡」を受け、気持ちを高ぶらせていた。
2回裏阪神一死 2塁、左翼線に「適時2塁打」を放った梅野隆太郎捕手=阪神甲子園球場
「日の丸を背負って戦いたいという意思はずっとあった。本当に光栄。それに恥じないプレーをしていかないといけない。いい緊張感、プレッシャーと戦いながら、自分らしさをどんどん出せるようにしたい」
福岡大 4年時には「大学日本代表」の「主将4番」も任されたが、プロ入り後では初の代表選出。この日の正式発表を受け、燃えないはずがなかった。「北京五輪」経験者の矢野監督からも「自分らしく戦ってこい」と背中を押されて迎えた「メモリアルデー」。早速、「御礼打」で甲子園を沸かせた。
これで阪神から青柳、岩崎に続いて 3人目の選出。「絶対に得るモノはある」と大舞台を待ちわびつつ、「それは先の話になる。まずは目の前の試合を戦っていきたい」と強調する姿勢がまた頼もしい。
「気の緩みがないように」
2回裏阪神一死 2塁、左翼線に「適時2塁打」を放ち、ベンチのナインに手を上げる梅野隆太郎捕手=阪神甲子園球場
「タイガースは強いと思ってもらえるような試合をして…」
この日は試合前の言葉通りの働きでチームを大勝に導いた。気持ちを切り替えるタイミングはまだ先。 7月中旬まで「虎の首位快走」を加速させた後、心身ともにベストの状態で「金メダル」を追いかける。
〇…矢野監督は梅野の「侍ジャパン」追加選出を喜んだ。自身も「北京五輪」を経験しており「日の丸を背負うというのは特別なこと。オレ自身もあそこで戦えたことは後々プラスになって、現役生活に生かせることがたくさんあった」。「東京五輪」に向けて「リュウもそういうメンバーと一緒に過ごすことで刺激も受けると思う。プライドと気持ちを持ってリュウらしくやってくれたら」とエールを送った。
2回裏阪神二死 2塁、近本は左中間に「適時2塁打」を放った=阪神甲子園球場
近本光司外野手が流れを引き寄せる一撃を放った。 2回に 2点を奪って、なおも二死 2塁でメルセデスの速球をとらえて「左中間適時2塁打」を放った。
この日は選手会主導で「医療従事者ナイター」を開催。選手会長は「すごく大事な試合で勝てたのが一番よかった」と話した。「新型コロナウイルスの医療従事者支援」のために行った一戦で、最善を尽くして「勝利」に貢献した。
ジェリー・サンズ外野手が来日 2発目となる「グランドスラム」を放った。
3回無死満塁。代わったばかりの「2番手」田中豊の 143キロスライダーを仕留め、「13号満塁アーチ」をバックスクリーン右に運んだ。「本当にみんながいい形で打ってくれて出塁してくれるから、みんなをかえすことができてよかったね。西(勇)もいい投球をしているから援護することができてよかったよ」とコメントした。
満塁弾は来日 1年目の昨年 7月28日ヤクルト戦(神宮)以来「2本」目。本拠地甲子園では初となった。
3回裏阪神無死満塁、サンズ外野手は右越え満塁本塁打を放った=阪神甲子園球場
阪神が「7連勝」で、両リーグ一番乗りで「40勝」に達した。再開したリーグ戦で巨人を甲子園で迎撃。「6番」ジェリー・サンズ外野手が 2回に先制 2塁打、 3回には「来日2本目」の「13号満塁本塁打」と「5打点」を挙げて快勝に導いた。交流戦を「6連勝」で締めた勢いは衰えず、反攻を期した宿敵を「3位」に後退させた。「新型コロナの対応に携わる医療従事者への感謝」を伝える「青トラ」たちが、今季最多の貯金をさらに伸ばし、「21」とした。
◇ ◇ ◇
この男に同じコース、同じ球を 2度も続けてはいけない。 3点リードの 3回無死満塁。サンズは予習通り、 2球目の外角 143キロスライダーに腕を伸ばした。初球は 142キロスライダーにタイミングが合わずファウルも、修正には 1球で十分。雨を切り裂き、右中間スタンドへ着弾した。「いろんな意味で大きなホームランになった。巨人ということで、いいチーム相手に打てた」。昨年 7月28日ヤクルト戦(神宮)以来、「来日2本目」、甲子園では「初のグランドスラム」。ベンチ前ではお決まりの「ハッピーハンズ」で沸かせた。
3回裏阪神無死満塁、右中間へ満塁本塁打を放ち大山悠輔内野手(左)らに迎えられるサンズ外野手=阪神甲子園球場
強力な仲間のお膳立てがあってこそだ。 2回の第 1打席では、「5番」佐藤輝が 2塁打でチャンスメーク。自身の左中間への 2塁打で激走し、先制のホームを踏んだ後輩に「テルが塁に出てくれたから最低でも進めたいと。よく走ってくれて助かった」と感謝。 8回には左前打で今季 5度目の「猛打賞」。代走熊谷に交代し、また大きな拍手を浴びた。
8日の日本ハム戦から「6番」に入って「27打数11安打、打率4割7厘、11打点」で「クリーンアップの掃除役」として打ちまくる。
「何番を打っても関係ない。前の仲間たちが塁に出てくれるのが大きい。それをかえすのが、自分の仕事というのは変わらない」
試合前練習では、日の丸や虎があしらわれたハチマキで“日本愛”“タイガース愛”をアピールする。おちゃめで愉快な助っ人がいるから、チームのムードは活気づき、打線も活気づく。矢野監督は「得点圏で打ってくれるのは持ち味なんで。最高の形で発揮してくれた」とうなずいた。
ヒーローインタビューでファン・ソッコに手を振るサンズ外野手=阪神甲子園球場
サンズの今季自身最多となる「5打点」で「7連勝」。交流戦明けの「伝統の一戦」に完勝し、貯金は今季最多を更新する「21」まで増えた。阪神選手会の発案で「医療従事者」への感謝を示す企画をちりばめた試合で、青のTシャツに身をまとった助っ人はお立ち台で言った。
「甲子園、タイガースファンの前で打つのは気持ちがいいですし、もっともっと打てるように頑張りたいと思います」
最後は日本語で「イツモアリガトウ!」。雨が降ってもいても、虎党の心はサンサンと晴れた。
▼サンズが 3回に放った「満塁本塁打」は、 5月 2日広島戦での佐藤輝以来チーム今季「2本目」。巨人戦での「満塁本塁打」は、昨年 8月 6日甲子園での中谷以来。外国人では、18年 8月 7日のロサリオ(東京ドーム)以来。外国人が甲子園の巨人戦で記録したのは、93年 5月21日オマリー以来28年ぶり。
▼サンズの「満塁本塁打」は、昨年 7月28日ヤクルト戦に続き「来日2本目」。外国人が 2年続けて「満塁本塁打」は、前オリックスのアリアスが02~04年に「3年連続」で「4本」放って以来。阪神デビューの外国人では、バースが84~86年に「3年連続」で「4本」放って以来。
5回裏阪神一死、戸根千明投手(手前)は糸原健斗内野手(左から 2人目)の 1ゴロでベースカバーに入り交錯する=阪神甲子園球場
糸原健斗内野手が 6回表の守備からベンチに下がった。
リーグ戦再開ゲームも「7番2塁」で先発し、 3回には右前打。だが、 5回裏一死の 3打席目に 1塁にゴロを転がした後、 1塁ベースを踏んだ投手戸根と交錯して倒れ込み、続く 6回表からベンチに退いた。
6点リードの状況での交代。大事を取っただけの可能性もあるが、状態が心配される。
5回裏阪神一死、糸原健斗内野手(右)は 1ゴロに倒れた際、ベースカバーに入った戸根千明投手とぶつかり尻もちをつく=阪神甲子園球場
阪神 2年目左腕及川雅貴投手が巨人戦に「初登板」した。 6点リードの 8回に「2番手」として登板。湯浅、小林、石川と右の代打 3人を送り込まれたが、この日最速 149キロの直球を軸に強気の投球で 3者凡退に抑えた。
8回表、阪神2番手で登板した及川雅貴投手=阪神甲子園球場
「ストライクが先行できて、いい流れを切らずに投球できた。しっかり役目を果たせた投球だったかなと思います」と笑った。この日が 6試合目の登板だが、首脳陣の信頼も高まってきている。
8回表の巨人打線を 3者凡退に押抑え、笑顔を見せながらベンチへ戻る及川雅貴投手=阪神甲子園球場
阪神「ドラフト2位」左腕伊藤将司投手が19日巨人戦(甲子園)に先発する。
前回12日楽天戦では 7回 1失点で田中将との「将」対決を制し、 1カ月ぶりの「4勝」目。巨人戦はここまで 2試合投げ「1勝1敗。防御率4.15」。「明日勝って勝ちが先行できるように。初回に失点してしまうことがあったので、初回を一番大切にして、自分にもチームにもリズムを持ってこられるように投げたい」と立ち上がりに集中し「5勝」目を狙う。
投内連係を行う伊藤将司投手=阪神甲子園球場
株式会社文芸春秋は18日、スポーツグラフィック誌「Number」の 6月17日発売号「阪神タイガース特集『猛虎新風伝』」の 5万部増刷を決定した。
増刷は、昨年 9月に発売して累計23万部を発行した将棋特集「藤井聡太と将棋の天才」以来。これで合計発行部数は15万部となる。
6月17日木曜日発売の「Number最新号」の表紙と巻頭を飾る佐藤輝明内野手 (Sports Graphic Number提供)
4年ぶりの「阪神特集号」となる同号は阪神「ドラフト1位」佐藤輝明内野手が表紙を飾り、発売日の17日から書店、コンビニ、Amazon、楽天などで売り切れ店が続出している。
同誌編集長の宇賀康之氏は「佐藤輝明選手の新人離れしたバッティングと面構えにほれて表紙を飾っていただきましたが、おかげさまで、雑誌の売れ行きも特大ホームラン級となりました。佐藤選手への注目度と、今季首位を快走する阪神タイガースに対する期待度の高さを改めて感じています」とコメントした。
※ 6月19日の予告先発は、阪神・伊藤将司投手(25=JR東日本)―巨人・戸郷翔征投手(21)です。どちらに軍配が上がるか、楽しみですね。
ガンバレ!阪神!我らのタイガース!今季こそ勝利を掴め!待っているのは、「三文字」だけだ!今年は行けるぞ!ファイトだ!タイガース!
今の僕たちに一番必要なことは「挑戦すること」だと考えています。
試合結果により評価されがちですが、「エラーをしても前に出る」「打たれても バッターに向かっていく」
そのような姿勢が僕たちのチームの成長には一番必要なことだと考えているので、まずは挑戦する事「挑む」を最初に掲げました。 次に、「超える」ですがこれは「超越する」ことです。
最後に「頂へ」。
これは僕自身が監督に就任してからセ・リーグの順位が3位、2位ととなり、来季 はもちろん「頂」しかありません。
チーム全体として頂点に立つことを意識し、選手・スタッフ含めチーム全体で、 頂点に行ったときにどういう景色があるのか、どういう気持ちになれるのかを考える1年とし、「常にトップに立つ」とういう意識にしていきます。
やはりタイガースファンの大きな後押しも必要です。
このスローガンをもとに共に戦い、頂点に行った景色を一緒に見ましょう。
2021年 オープン戦 最終順位表
2021年 公式戦 順位表
2021年 交流戦 順位表
2021年 公式戦日程表と結果(06月)
2021年 公式戦日程表と結果(07月)